JP2545170B2 - ウェハ貼着用粘着シ―トおよびウェハダイシング方法 - Google Patents

ウェハ貼着用粘着シ―トおよびウェハダイシング方法

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JP2545170B2 JP32183691A JP32183691A JP2545170B2 JP 2545170 B2 JP2545170 B2 JP 2545170B2 JP 32183691 A JP32183691 A JP 32183691A JP 32183691 A JP32183691 A JP 32183691A JP 2545170 B2 JP2545170 B2 JP 2545170B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明はウェハ貼着用粘着シートな
らびにウェハダイシング方法に関し、さらに詳しくは、
半導体ウェハを小片に切断分離する際に発生するダイシ
ング屑を低減することができるウェハ貼着用粘着シート
ならびにウェハダイシング方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】シリコン、ガリウムヒ素などの半
導体ウェハは大径の状態で製造され、このウェハは素子
小片に切断分離(ダイシング)された後に次の工程であ
るマウント工程に移されている。この際、半導体ウェハ
は予じめ粘着シートに貼着された状態でダイシング、洗
浄、乾燥、エキスパンディング、ピックアップ、マウン
ティングの各工程が加えられている。
【0003】半導体ウェハのダイシング工程からピック
アップ工程に至る工程では、基材上に粘着剤が塗布され
てなる粘着シートが用いられてきた。このような粘着シ
ートにおいて、基材としてポリオレフィン系フィルムあ
るいはポリ塩化ビニル系フィルム等が用いられている。
【0004】ところでウェハダイシング時にはウェハと
ともに粘着剤層あるいは基材フィルムの一部も切断され
て粘着シートからダイシング屑が発生し、ウェハを汚染
することがあった。ポリオレフィン系基材フィルムがダ
イシングブレードに削り取られることにより発生するダ
イシング屑は糸状であり、そしてこの糸状の屑には粘着
剤が付着している。このような糸状の屑がダイシングさ
れたチップに付着すると容易には除去できないため、チ
ップの歩留り率が低下する。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴な
う問題点を解決しようとするものであり、特に基材フィ
ルムとしてポリオレフィン系フィルムを用いる際に粘着
シートから発生しやすいダイシング屑を低減させること
を目的としている。
【0006】
【発明の概要】本発明に係るウェハ貼着用粘着シート
は、基材と粘着剤層とからなり、基材フィルムが、エチ
レン・メチルメタアクリレート共重合体フィルムである
ことを特徴としている。
【0007】本発明に係るウェハダイシング方法は、基
材と粘着剤層とからなるウェハ貼着用粘着シート上にウ
ェハを貼着してウェハをダイシングするに際して、基材
フィルムとして、エチレン・メチルメタアクリレート共
重合体フィルムを用いることにより、ウェハダイシング
時に発生するダイシング屑の量を低減させることを特徴
としている。
【0008】
【発明の具体的説明】本発明に係るウェハ貼着用粘着シ
ートとしては、たとえば図1に示すようなエチレン・メ
チルメタアクリレート共重合体フィルム(基材フィル
ム)1上に粘着剤層2が形成されてなる粘着シート10
を例示することができる。粘着シート10の使用前には
この粘着剤層2を保護するため、図2に示すように粘着
剤層2の上面に剥離性シート3を仮粘着しておくことが
好ましい。更に図3に示すように、粘着剤層2とは反対
側の基材表面に補強層5を設けておいてもよい。補強層
5は接着剤層4を介して基材フィルム1上に積層するこ
とができる。このような補強層5を設けることにより、
エキスパンド時のテープ裂け等のトラブルを防止するこ
とができる。補強層5としては、ポリオレフィン系フィ
ルム、塩化ビニル系フィルム等の伸縮性に優れたフィル
ムが特に限定されることなく用いられる。
【0009】本発明に係る粘着シート10の形状は、テ
ープ状、ラベル状などあらゆる形状をとりうる。基材フ
ィルム1としては、エチレンとメチルメタアクリル酸と
を共重合してなるエチレン・メチルメタアクリレート共
重合体フィルムが用いられる。このエチレン・メチルメ
タアクリレート共重合体フィルムにおいて、エチレンか
ら導かれる構成単位は、好ましくは50〜99重量%、
特に好ましくは80〜95重量%、さらに好ましくは9
0〜95重量%の量で存在している。またメチルメタア
クリル酸から導かれる構成単位は、好ましくは50〜1
重量%、特に好ましくは20〜5重量%、さらに好まし
くは10〜5重量%の量で存在している。
【0010】また基材フィルム1は、上記のような樹脂
フィルム1枚からなっていてもよく、また2枚以上のフ
ィルムの積層体であってもよい。このような基材フィル
ム1の厚さは、通常40〜200μmであり、好ましく
は60〜150μmである。
【0011】このようなエチレン・メチルメタアクリレ
ート共重合体フィルムは弾性、強度等の機械的特性に優
れる。このようなフィルムをウェハ貼着用粘着シートの
基材フィルムとして用いるとウェハダイシング時におい
て糸状のダイシング屑の発生を低減させることができ、
また粘着シートのエキスパンディングを支障なく行なう
ことができる。
【0012】本発明においては、上記のような基材フィ
ルム1上に粘着剤層2を形成してウェハのダイシングに
用いる。この粘着剤層2を構成する粘着剤としては従来
公知のものが広く用いられうるが、アクリル系粘着剤が
好ましく、具体的には、アクリル酸エステルを主たる構
成単量体単位とする単独重合体および共重合体から選ば
れたアクリル系重合体その他の官能性単量体との共重合
体およびこれら重合体の混合物が用いられる。たとえ
ば、アクリル酸エステルとしては、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒド
ロキシエチルなど、また上記のメタクリル酸をたとえば
アクリル酸に代えたものなども好ましく使用できる。
【0013】さらに後述するオリゴマーとの相溶性を高
めるため、アクリル酸あるいはメタクリル酸、アクリロ
ニトリル、酢酸ビニルなどのモノマーを共重合させても
よい。これらのモノマーを重合して得られるアクリル系
重合体の分子量は、1.0×105〜10.0×105
あり、好ましくは、4.0×105〜8.0×105であ
る。
【0014】また上記のような粘着剤層中に放射線重合
性化合物を含ませることによって、ウェハを切断分離し
た後、該粘着剤層に放射線を照射することによって、粘
着力を低下させることができる。このような放射線重合
性化合物としては、たとえば特開昭60−196,95
6号公報および特開昭60−223,139号公報に開
示されているような光照射によって三次元網状化しうる
分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個
以上有する低分子量化合物が広く用いられ、具体的に
は、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラ
メチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシ
ペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレートあるいは1,4−ブチレングリコールジアク
リレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、
ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴ
エステルアクリレートなどが用いられる。
【0015】さらに放射線重合性化合物として、上記の
ようなアクリレート系化合物のほかに、ウレタンアクリ
レート系オリゴマーを用いることもできる。ウレタンア
クリレート系オリゴマーは、ポリエステル型またはポリ
エーテル型などのポリオール化合物と、多価イソシアネ
ート化合物たとえば2,4−トリレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシ
リレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシ
アネート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアネート
などを反応させて得られる末端イソシアネートウレタン
プレポリマーに、ヒドロキシル基を有するアクリレート
あるいはメタクリレートたとえば2−ヒドロキシエチル
アクリレートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコール
アクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート
などを反応させて得られる。このウレタンアクリレート
系オリゴマーは、炭素−炭素二重結合を少なくとも1個
以上有する放射線重合性化合物である。
【0016】このようなウレタンアクリレート系オリゴ
マーとして、特に分子量が3000〜30000、好ま
しくは3000〜10000、さらに好ましくは400
0〜8000であるものを用いると、半導体ウェハ表面
が粗い場合にも、ウェハチップのピックアップ時にチッ
プ表面に粘着剤が付着することがないため好ましい。ま
たウレタンアクリレート系オリゴマーを放射線重合性化
合物として用いる場合には、特開昭60−196,95
6号公報に開示されたような分子内に光重合性炭素−炭
素二重結合を少なくとも2個以上有する低分子量化合物
を用いた場合と比較して、粘着シートとして極めて優れ
たものが得られる。すなわち粘着シートの放射線照射前
の接着力は充分に大きく、また放射線照射後には接着力
が充分に低下してウェハチップのピックアップ時にチッ
プ表面に粘着剤が残存することはない。
【0017】粘着剤中のアクリル系粘着剤とウレタンア
クリレート系オリゴマーの配合比は、アクリル系粘着剤
100重量部に対してウレタンアクリレート系オリゴマ
ーは50〜900重量部の範囲の量で用いられることが
好ましい。この場合には、得られる粘着シートは初期の
接着力が大きく、しかも放射線照射後には粘着力は大き
く低下し、容易にウェハチップを該粘着シートからピッ
クアップすることができる。
【0018】また必要に応じては、粘着剤層2中に、上
記のような粘着剤と放射線重合性化合物とに加えて、放
射線照射により着色する化合物を含有させることもでき
る。このような放射線照射により、着色する化合物を粘
着剤3に含ませることによって、粘着シートに放射線が
照射された後には該シートは着色され、したがって光セ
ンサーによってウェハチップを検出する際に検出精度が
高まり、ウェハチップのピックアップ時に誤動作が生ず
ることがない。また粘着シートに放射線が照射されたか
否かが目視により直ちに判明するという効果が得られ
る。
【0019】放射線照射により着色する化合物は、放射
線の照射前には無色または淡色であるが、放射線の照射
により有色となる化合物であって、この化合物の好まし
い具体例としてはロイコ染料が挙げられる。ロイコ染料
としては、慣用のトリフェニルメタン系、フルオラン
系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系
のものが好ましく用いられる。具体的には3−[N−
(p−トリルアミノ)]−7−アニリノフルオラン、3
−[N−(p−トリル)−N−メチルアミノ]−7−ア
ニリノフルオラン、3−[N−(p−トリル)−N−エ
チルアミノ]−7−アニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、クリス
タルバイオレットラクトン、4,4’,4”−トリスジ
メチルアミノトリフェニルメタノール、4,4’,4”
−トリスジメチルアミノトリフェニルメタンなどが挙げ
られる。
【0020】これらロイコ染料とともに好ましく用いら
れる顕色剤としては、従来から用いられているフェノー
ルホルマリン樹脂の初期重合体、芳香族カルボン酸誘導
体、活性白土などの電子受容体が挙げられ、さらに、色
調を変化させる場合は種々公知の発色剤を組合せて用い
ることもできる。
【0021】このような放射線照射によって着色する化
合物は、一旦有機溶媒などに溶解された後に接着剤層中
に含ませてもよく、また微粉末状にして粘着剤層中に含
ませてもよい。この化合物は、粘着剤層中に0.01〜
10重量%好ましくは0.5〜5重量%の量で用いられ
ることが望ましい。該化合物が10重量%を超えた量で
用いられると、粘着シートに照射される放射線がこの化
合物に吸収されすぎてしまうため、粘着剤層の硬化が不
十分となることがあり、一方該化合物が0.01重量%
未満の量で用いられると放射線照射時に粘着シートが充
分に着色しないことがあり、ウェハチップのピックアッ
プ時に誤動作が生じやすくなることがある。
【0022】また場合によっては、粘着剤層2中に上記
のような粘着剤と放射線重合性化合物とに加えて、光散
乱性無機化合物粉末を含有させることもできる。このよ
うな光散乱性無機化合物粉末を粘着剤層2に含ませるこ
とによって、たとえ半導体ウェハなどの被着物表面が何
らかの理由によって灰色化あるいは黒色化しても、該粘
着シートに紫外線などの放射線を照射すると、灰色化あ
るいは黒色化した部分でもその接着力が充分に低下し、
したがってウェハチップのピックアップ時にウェハチッ
プ表面に粘着剤が付着してしまうことがなく、しかも放
射線の照射前には充分な接着力を有しているという効果
が得られる。
【0023】この光散乱性無機化合物は、紫外線(U
V)あるいは電子線(EB)などの放射線が照射された
場合に、この放射線を乱反射することができるような化
合物であって、具体的には、シリカ粉末、アルミナ粉
末、シリカアルミナ粉末、マイカ粉末などが例示され
る。この光散乱性無機化合物は、上記のような放射線を
ほぼ完全に反射するものが好ましいが、もちろんある程
度放射線を吸収してしまうものも用いることができる。
【0024】光散乱性無機化合物は粉末状であることが
好ましく、その粒径は1〜100μm好ましくは1〜2
0μm程度であることが望ましい。この光散乱性無機化
合物は、粘着剤層中に0.1〜10重量%好ましくは1
〜4重量%の量で用いられることが望ましい。該化合物
を粘着剤層中に10重量%を越えた量で用いると、粘着
剤層の接着力が低下したりすることがあり、一方0.1
重量%未満であると、半導体ウェハ面が灰色化あるいは
黒色化した場合に、その部分に放射線照射しても、接着
力が充分に低下せずピックアップ時にウェハ表面に粘着
剤が残ることがある。
【0025】粘着剤層中に光散乱性無機化合物粉末を添
加するとによって得られる粘着シートは、半導体ウェハ
面が何らかの理由によって灰色化あるいは黒色化したよ
うな場合に用いても、この灰色化あるいは黒色化した部
分に放射線が照射されると、この部分においてもその接
着力が充分に低下するのは、次のような理由であろうと
考えられる。すなわち、本発明で用いられる粘着シート
10は粘着剤層2を有しているが、この粘着剤層2に放
射線を照射すると、粘着剤層2中に含まれる放射線重合
性化合物が硬化してその接着力が低下することになる。
ところが半導体ウェハ面に何らかの理由によって灰色化
あるいは黒色化した部分が生ずることがある。このよう
な場合に粘着剤層2に放射線を照射すると、放射線は粘
着剤層2を通過してウェハ面に達するが、もしウェハ面
に灰色化あるいは黒色化した部分があるとこの部分では
放射線が吸収されて、反射することがなくなってしま
う。このため本来粘着剤層2の硬化に利用されるべき放
射線が、灰色化あるいは黒色化した部分では吸収されて
しまって粘着剤層2の硬化が不充分となり、接着力が充
分には低下しないことになる。したがってウェハチップ
のピックアップ時にチップ面に粘着剤が付着してしまう
のであろうと考えられる。
【0026】ところが粘着剤層2中に光散乱性無機化合
物粉末を添加すると、照射された放射線はウェハ面に達
するまでに該化合物と衝突して方向が変えられる。この
ため、たとえウェハチップ表面に灰色化あるいは黒色化
した部分があっても、この部分の上方の領域にも乱反射
された放射線が充分に入り込み、したがってこの灰色化
あるいは黒色化した部分も充分に硬化する。このため、
粘着剤層中に光散乱性無機化合物粉末を添加することに
よって、たとえ半導体ウェハ表面に何らかの理由によっ
て灰色化あるいは黒色化した部分があっても、この部分
で粘着剤層の硬化が不充分になることがなく、したがっ
てウェハチップのピックアップ時にチップ表面に粘着剤
が付着することがなくなる。
【0027】さらに本発明では、基材フィルム中に砥粒
が分散されていてもよい。この砥粒は、粒径が0.5〜
100μm好ましくは1〜50μmであって、モース硬
度は6〜10好ましくは7〜10である。具体的には、
グリーンカーボランダム、人造コランダム、オプティカ
ルエメリー、ホワイトアランダム、炭化ホウ素、酸化ク
ロム(III)、酸化セリウム、ダイヤモンドパウダー
などが用いられる。このような砥粒は無色あるいは白色
であることが好ましい。このような砥粒は、基材フィル
ム2中に0.5〜70重量%好ましくは5〜50重量%
の量で存在している。このような砥粒は、切断ブレード
をウェハのみならず基材フィルム2にまでも切り込むよ
うな深さで用いる場合に、特に好ましく用いられる。
【0028】上記のような砥粒を基材フィルム中に含ま
せることによって、切断ブレードが基材フィルム中に切
り込んできて、切断ブレードに粘着剤が付着しても砥粒
の研磨効果により、目づまりを簡単に除去することがで
きる。
【0029】また上記の粘着剤中に、イソシアナート系
硬化剤を混合することにより、初期の接着力を任意の値
に設定することができる。このような硬化剤としては、
具体的には多価イソシアネート化合物、たとえば2,4
−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソ
シアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、
1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン
−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−
2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメ
タンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメ
タン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシル
メタン−2,4’−ジイソシアネート、リジンイソシア
ネートなどが用いられる。
【0030】さらに上記の粘着剤中に、UV照射用の場
合には、UV開始剤を混入することにより、UV照射に
よる重合硬化時間ならびにUV照射量を少なくすること
ができる。
【0031】このようなUV開始剤としては、具体的に
は、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、
ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラ
ムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジ
ベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノンな
どが挙げられる。
【0032】以下、本発明に係るウェハダイシング方法
の手順を説明する。粘着シート10の上面に剥離性シー
ト3が設けられている場合には、該シート3を除去し、
次いで粘着シート10の粘着剤層2を上向きにして載置
し、図3に示すようにして、この粘着剤層2の上面にダ
イシング加工すべき半導体ウェハAを貼着する。この貼
着状態でウェハAにダイシング、洗浄、乾燥の諸工程が
加えられる。この際、粘着剤層2によりウェハチップは
粘着シートに充分に接着保持されているので、上記各工
程の間にウェハチップが脱落することはない。
【0033】次に、各ウェハチップを粘着シートからピ
ックアップして所定の基台上にマウンティングするが、
この際、ピックアップに先立ってあるいはピックアップ
時に、図5に示すように、紫外線(UV)あるいは電子
線(EB)などの電離性放射線Bを粘着シート10の粘
着剤層2に照射し、粘着剤層2中に含まれる放射線重合
性化合物を重合硬化せしめる。このように粘着剤層2に
放射線を照射して放射線重合性化合物を重合硬化せしめ
ると、粘着剤の有する接着力は大きく低下し、わずかの
接着力が残存するのみとなる。
【0034】粘着シート10への放射線照射は、基材フ
ィルム1の粘着剤層2が設けられていない面から行なう
ことが好ましい。したがって前述のように、放射線とし
てUVを用いる場合には基材フィルム1は光透過性であ
ることが必要であるが、放射線としてEBを用いる場合
には基材フィルム1は必ずしも光透過性である必要はな
い。
【0035】このようにウェハチップA1,A2……が設
けられた部分の粘着剤層2に放射線を照射して、粘着剤
層2の接着力を低下せしめた後、この粘着シート10を
ピックアップステーション(図示せず)に移送し、図6
に示すように、ここで常法に従って基材フィルム1の下
面から突き上げ針扞6によりピックアップすべきチップ
1……を突き上げ、このチップA1……をたとえば吸引
コレット7によりピックアップし、これを所定の基台上
にマウンティングする。このようにしてウェハチップA
1,A2……のピックアップを行なうと、ウェハチップ面
上には粘着剤が全く付着せずに簡単にピックアップする
ことができ、汚染のない良好な品質のチップが得られ
る。なお放射線照射は、ピックアップステーションにお
いて行なうこともできる。
【0036】放射線照射は、ウェハAの貼着面の全面に
わたって1度に照射する必要は必ずしもなく、部分的に
何回にも分けて照射するようにしてもよく、たとえば、
ピックアップすべきウェハチップA1,A2……の1個ご
とに、これに対応する裏面にのみ照射する放射線照射管
により照射しその部分の粘着剤のみの接着力を低下させ
た後、突き上げ針扞6によりウェハチップA1,A2……
を突き上げて順次ピックアップを行なうこともできる。
図7には、上記の放射線照射方法の変形例を示すが、こ
の場合には、突き上げ針杆6の内部を中空とし、その中
空部に放射線発生源8を設けて放射線照射とピックアッ
プとを同時に行なえるようにしており、このようにする
と装置を簡単化できると同時にピッアップ操作時間を短
縮することができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、ダイシング屑の発生を防止することができ、かつポ
リオレフィン系フィルムの弾性、強度等も保つことがで
き、エキスパンディングを容易に行なうことができる。
【0038】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0039】
【実施例】アクリル系粘着剤(n−ブチルアクリレート
とアクリル酸との共重合体)100重量部と分子量80
00のウレタンアクリレート系オリゴマー100重量部
と、硬化剤(ジイソシアネート系)10重量部と、UV
硬化反応開始剤(ベンゾフェノン系)5重量部とを混合
し、粘着剤組成物を作製した。
【0040】この粘着剤組成物を、エチレン・メチルメ
タアクリレート共重合体フィルム〔エチレン:メチルメ
タアクリル酸=90:10(重量比)〕(厚さ:100
μm)上に厚さ10μmとなるように塗布し、粘着シー
トを作製した。
【0041】得られた粘着シートの粘着剤層上に5イン
チのシリコンウェハを貼着してウェハのダイシングを行
なった。ダイシングは下記の2つの条件にて行なった。 ダイシング条件1 ダイサー: DISCO製 2H/6T ブレード回転数: 30,000 r.p.m. ダイシングスピード: 100mm/秒 ダイシング深さ: テープ表面から30μm ブレード厚: 25μm ダイシングサイズ: 5mm×5mm カットモード: ダウンカット ダイシング条件2 ダイサー: DISCO製 2H/6T ブレード回転数: 40,000 r.p.m. ダイシングスピード: 100mm/秒 ダイシング深さ: テープ表面から30μm ブレード厚: 50μm ダイシングサイズ: 5mm×5mm カットモード: ダウンカット ダイシング後、ウェハ(チップ)上の異物を拡大鏡(1
00倍率)で観察し、異物(ダイシング屑)の個数をカ
ウントした。この結果を表1に示す。
【0042】
【比較例】実施例において、エチレン・メチルメタアク
リレート共重合体フィルムをポリエチレンフィルム、エ
チレン・エチルアクリレート共重合体フィルム、エチレ
ン酢酸ビニル共重合体フィルムに換えた以外は実施例と
同様に行なった。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】 EMMA:エチレン・メチルメタアクリレート共重合体 PE:ポリエチレン EEA:エチレン・エチルアクリレート共重合体 EVA:エチレン・酢酸ビニル共重合体
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るウェハ貼着用粘着シートの概略断
面図である。
【図2】本発明に係るウェハ貼着用粘着シートの概略断
面図である。
【図3】本発明に係るウェハ貼着用粘着シートの概略断
面図である。
【図4】本発明に係るウェハダイシング方法の説明図で
ある。
【図5】本発明に係るウェハダイシング方法の説明図で
ある。
【図6】本発明に係るウェハダイシング方法の説明図で
ある。
【図7】本発明に係るウェハダイシング方法の説明図で
ある。
【符号の説明】
1…基材フィルム 2…粘着剤層 3…剥離性シート 4…接着剤層 5…補強層 6…突き上げ針扞 7…吸引コレット 8…放射線発生源 A…ウェハ B…放射線

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムと粘着剤層とからなるウェ
    ハ貼着用粘着シートにおいて、 基材フィルムが、エチレン・メチルメタアクリレート共
    重合体フィルムであることを特徴とするウェハ貼着用粘
    着シート。
  2. 【請求項2】 前記エチレン・メチルメタアクリレート
    共重合体フィルムが、エチレンから導かれる構成単位を
    50〜99重量%含有し、メチルメタアクリル酸から導
    かれる構成単位を1〜50重量%含有することを特徴と
    する請求項1に記載のウェハ貼着用粘着シート。
  3. 【請求項3】 基材フィルムと粘着剤層とからなるウェ
    ハ貼着用粘着シート上にウェハを貼着してウェハをダイ
    シングするに際して、 基材フィルムとして、エチレン・メチルメタアクリレー
    ト共重合体フィルムを用いることにより、ウェハダイシ
    ング時に発生するダイシング屑の量を低減させることを
    特徴とするウェハダイシング方法。
  4. 【請求項4】 前記エチレン・メチルメタアクリレート
    共重合体フィルムが、エチレンから導かれる構成単位を
    50〜99重量%含有し、メチルメタアクリル酸から導
    かれる構成単位を1〜50重量%含有することを特徴と
    する請求項3に記載のウェハダイシング方法。
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