JPH02267284A - 気相合成法による多結晶質ダイヤモンド系物体およびその製法 - Google Patents

気相合成法による多結晶質ダイヤモンド系物体およびその製法

Info

Publication number
JPH02267284A
JPH02267284A JP8489489A JP8489489A JPH02267284A JP H02267284 A JPH02267284 A JP H02267284A JP 8489489 A JP8489489 A JP 8489489A JP 8489489 A JP8489489 A JP 8489489A JP H02267284 A JPH02267284 A JP H02267284A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
base material
polycrystalline diamond
diamond
carbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8489489A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Fukuda
洋一 福田
Eiichi Hisada
久田 栄一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritake Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritake Co Ltd filed Critical Noritake Co Ltd
Priority to JP8489489A priority Critical patent/JPH02267284A/ja
Publication of JPH02267284A publication Critical patent/JPH02267284A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、多結晶質ダイヤモンド系物体およびその製法
、特に炭素を含む金属、セラミックおよび炭素からなる
物質を母材とし、もしくは金属窒化物を母材とし、その
母材表面に拡散法によりまず金属炭化物被膜層もしくは
金属窒化物被膜層を設け、さらにその被膜層の上に気相
合成法により多結晶質ダイヤモンド層またはダイヤモン
ド状カーボン層の成長層を積層させた多結晶質ダイヤモ
ンド層から成る多結晶質ダイヤモンド系物体およびその
製法に関する。
より詳細すれば1本発明は、固相拡散法、液相拡散法、
気相拡散法により母14表面に金属炭化物被覆層もしく
は金属窒化物被覆層を形成し2次いでその被膜層を中間
層として多結晶質ダイヤモンド層またはダイヤモンド状
カーボン層成長層を存在させた多結晶質ダイヤモンド系
物体およびその製法に関する。
ここに、「多結晶質ダイヤモンド系物体」は。
母材表面に多結晶質ダイヤモンド層またはダイヤモンド
状カーボン層成長層を存在させた母材も含めた名称であ
って、これらを総称して多結晶質ダイヤモンド系物体と
いうのである。このような多結晶質ダイヤモンド系物体
製品は2例えば切削工具や耐摩耗工具として利用され得
るものである。
(従来の技術) 多結晶質ダイヤモンドは、特定方向へのへき開破壊性が
ない、ため、従来、数種の焼結助剤を添加した焼結ダイ
ヤモンド物体として主として切削工具として使用されて
きている。
ところで、焼結ダイヤモンド物体の用途の拡大に伴い、
より大きな焼結体が要求されてきているが、装置の都合
上、大きな焼結体の作製には困難が伴っていた。更に、
現在の焼結ダイヤモンド体には焼結助剤として例えばN
 i+  F e * Coのような金属あるいは合金
が粒界に存在するため、工具として使用する際には、加
熱によって工具の劣化が生じるなどの欠点も有していた
またその特性から多結晶質ダイヤモンドを気相合成法に
よって例えば超硬合金上に成長させたダイヤモンド被膜
切削工具や耐摩耗工具が非常に有用であることも知られ
てきている。しかし、従来の気相合成法による多結晶ダ
イヤモンド成長層と母材との接着強度は、実用に際して
の十分な接着が得られていないのが現状である。
すなわち、気相合成法による多結晶質ダイヤモンド層は
、SiC,WC,Tic、5t3N4のようないわゆる
非酸化物を基板とした場合は、比較的ダイヤモンドの核
の発生が容易で、その核の成長により多結晶質ダイヤモ
ンドが得やすいが。
一般の金属や金属酸化物などではダイヤモンドの析出が
困難であることも知られている。
そして、超硬材料として一般に知られているW C、S
 t a N 4焼結体etc、上の気相合成法による
多結晶質ダイヤモンド層もしくは、ダイヤモンド状カー
ボン層の蒸着において、WC焼結体。
S ia N 4焼結体etc、の焼結助剤Co、Ni
Fe、Y  O、A12o3 etc、が基体とダイヤ
モンド被覆層の付着強度を阻害したり、あるいは緻密な
ダイヤモンド被覆層を形成し難くしているので、焼結助
剤の影響をなくす工夫がなされてきた(特開昭83−1
00182号、同83−45372号。
同83− 14869号、同58−128972号およ
び同81−106478号)。
そして、金属炭化物Ote、の被覆による方法(特開昭
58−126972号および同81−108478号)
もなされてきたが、その被覆層と基体との接合強度が十
分ではなかった。
(発明が解決しようとする課題) ここに1本発明の目的は、かかる課題を解決し、用途拡
大に有効な多結晶ダイヤモンド系物体およびその製法を
提供することである。
本発明のより具体的目的は、多結晶質ダイヤモンド層ま
たはダイヤモンド状カーボン層を安価にかつ簡便に形成
させることにより、多くの用途拡大が期待される多結晶
質ダイヤモンド系物体を提供するとともに量産性に優れ
たその製法を提供することである。
特に、中間層である炭化クロム、炭化バナジウム、炭化
チタン、窒化チタンを介し母材とダイヤモンド層との接
着強度に優れ、かつダイヤモンドの発生・成長が容易で
あり、超硬質物質としてのダイヤモンドの特性を活かし
、切削工具ないしは耐摩耗工具として有用な多結晶質ダ
イヤモンド系物体及びその製法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者はこうした従来技術の問題に鑑み鋭意研究を重
ねた結果、拡散法によれば母材上に容易に母材との接合
強度を満足する金属炭化物もしくは金属窒化物被覆層を
形成でき、この被覆層の上に多結晶ダイヤモンド層を気
相成長法によって積層させることにより、容易にダイヤ
モンド層が積層された多結晶層ダイヤモンド系物体が得
られることを実験的に確認した。
すなわち、拡散法により得られた金属炭化物または金属
窒化物被覆層は、気相合成法によるダイヤモンド層また
はダイヤモンド状カーボン層成長層の発生、成長が容易
な基体として極めて有効であること、そして気相合成法
によると工具として使用する際に不利益な金属相を含有
しない純度の高いダイヤモンド積層体が得られることを
知り。
本発明を完成するに至った。
なお、従来も拡散法それ自体は公知であったが、従来の
それは表面硬化が目的であって最終表面処理として行わ
れていたのであって、1種の予備処理として得られた層
の利用を図るものでは全くなかった。
ここに1本発明の要旨とするところは、拡散法により母
材表面に設けた金属の炭化物または窒化物から成る被膜
層と、この被膜層の上に気相合成法により多結晶質ダイ
ヤモンド層またはダイヤモンド状カーボン層の成長層を
積層させた多結晶質ダイヤモンド層とから構成される多
結晶質ダイヤモンド系物体である。
ここに1本発明の好適態様によれば、前記母材は炭素ま
たは炭素含有物質もしくは金属窒化物であっでもよい。
また、前記炭素含有物質は好ましくは炭素含を金属、鉄
合金、ダイヤモンド焼結体、ダイヤモンド単石、セラミ
ック(例: T i C,S i C) 、 オよび金
属炭化物から成る群から選ばれる。炭素としては黒鉛、
炭素材料が例示される。
また、中間層としての被膜層を構成する金属炭化物又は
金属窒化物としてはIVa〜Vla族遷移金属からなる
侵入型炭化物、窒化物1例えば炭化チタン、炭化クロム
、炭化バナジウム、窒化クロム、窒化チタンが挙げられ
る。
特に、炭化クロム(Cr C)または炭化バナジウム(
VC)、炭化チタン(T i C) 、窒化チタン(T
 I N)はその膜厚を増大させても母料とダイヤモン
ド層との接着強度が急降下しない。すなわち、拡散法に
よって母材に中間被膜物の金属元素が拡散して強固にか
つ厚く中間層が形成でき。
その中間層を介して母材とダイヤモンド層との密着力が
低下しない。この中間層の膜厚の増加の効果はダイヤモ
ンド層と母材との熱膨張差やダイヤモンド層の受ける衝
撃の緩和層とし、ての効果であり、また拡散法による中
間生成物は母材の内部はど中間層の金属元素が租なため
、膜厚によってダイヤモンド層と母材の異種材質間の違
和感の緩和にも役立つものである。その炭化クロム、炭
化バナジウム、炭化チタン、窒化チタン被膜層の膜厚は
特に限定はないが1例えば2〜12−1特に5〜12辱
で十分に中間層として有効である。その場合、母材とし
ては前述した材料全てに適用可能である。
本発明は、その別の面からは、拡散法によって母材の表
面に金属炭化物、金属窒化物の被膜層を生成させ1次い
でこの被膜層の上に多結晶ダイヤモンド層を積層させる
ことを特徴とする多結晶質ダイヤモンド系物体の製法で
ある。
すでに述べたように、前記多結晶ダイヤモンド層は気相
合成法による多結晶ダイヤモンド層またはダイヤモンド
状カーボン層皮膜の成長層である。
ダイヤモンドの気相合成法によって多結晶ダイヤモンド
層またはダイヤモンド状カーボン層を°生成させる場合
、その具体的態様は特に制限されず2例えば、適宜調製
した原料ガスを適当な圧力となるように供給した反応管
内において1多結晶質ダイヤモンドまたはダイヤモンド
状カーボンを適宜時間で析出させるなどして行えばよい
なお5本明細書中「拡散法」とは、母材の表面から、拡
散目的の金属元素を、母材の内部へ拡散させ、その目的
拡散元素と、母材中の炭素元素との反応もしくは、母材
中の金属元素と目的拡散元素との置換により金属炭化物
または金属窒化物を形成させる方法であり、気相、?#
C相、相和固相けるものを包含する。従って、母材の表
面から内部に拡散しないCVD法、PVD法などとは異
なる。
(作用) 次に1本発明をその作用効果とともにさらに説明する。
第1図は2本発明にかかる多結晶質ダイヤモンド系物体
を模式的に示す断面図であって、母材】の上に拡散法に
由来する中間層2を介して気相成長ダイヤモンド層3が
設けられている。
上記中間層2は拡散法に由来するものであって、母材表
面とはもちろん積層される気相成長層に対する接着強度
は著しく高く、ために気相成長層本来の強度、耐摩耗性
が十分に発揮されるのである。
中間層2の厚さは特に制限されないが、0.1〜30μ
m程度が好ましい。また気相成長層は0.1〜20μ−
程度とするのが好ましく、余り厚いと製造が困難となり
、高価となるばかりでなく膜内部に発生する応力のため
剥離し易くなる。一方あまり薄いと所期の効果を達成で
きない。
次に1本発明にかかる上述のような多結晶質ダイヤモン
ド系物体の製造法について説明する。
まず1本発明によれば、母材が拡散浸透処理に供される
が、この母材は後述する拡散法によって表面又は内部に
金属炭化物もしくは金属窒化物を形成できる限り種々の
材質のものを使用できる。
それらを例示すれば、最も広義には炭素および炭素含有
物質もしくは金属窒化物であり、より具体的には炭素含
を金属、鉄合金、ダイヤモンド焼結体、ダイヤモンド単
石、SiCあるいはTiCなとのセラミック、R鉛2そ
して炭素材料およびSi3N4等である。
ところで、多結晶質ダイヤモンド層としては気相合成法
による析出層を使用するが、この気相合成ダイヤモンド
層を切削工具として実用に供するには、基体とダイヤモ
ンド層との接着強度が重要な問題となる。従来、WC,
Tic、S ic。
513N4等の非酸化物系セラミックとダイヤモンド1
層との接着強度は非常に優れていることが知られている
が、これらの非酸化物を単味で、すなわち焼結助剤の添
加なしでは、工具の基材として用いるにはダイヤモンド
被膜を支えるための充分な剛性および硬さを持っておら
ず、さらに工具の形状への加工も困難である。
さらに金属炭化物、金属窒化物以外の材料を用いた場合
2例えばSi、Tt、W等を使用した場合、基材の表面
にきす付は処理およびダイヤモンド層被覆後の熱処理(
特開昭63−99102号)を行うことによりダイヤモ
ンド層との接着強度を増さなければならないが、この際
、基材の形状が複雑な場合には、処理の精度等の困難お
よび被覆ダイヤモンドの熱劣化が生じた。
また従来の、基材と気相合成法による多結晶質ダイヤモ
ンド層またはダイヤモンド状カーボン層との間に中間層
を作成する方法は、中間層の被覆方法として高温CVD
法、プラズマCVD法、スパッター法、イオンブレーテ
ィング法、イオン注入法などの方法を採用しているため
、基材と中間層との反応はほとんどないため、その接着
強度は切削工具や耐摩耗工具として十分満足していると
は言えなかった。
そこで1本発明によるように、拡散法を用いれば、炭素
を含む材料および金属窒化物である限り種々の材質のも
のを使用でき、更に母材表面に金属炭化物または金属窒
化物の中間層を設けるため気相合成法による多結晶質ダ
イヤモンド層または、ダイヤモンド状カーボン層との接
着強度は非常に優れたものとなるばかりではなく、母材
と中間層との接合強度も非常に優れたものとなる。また
、一般に、気相合成法による多結晶ダイヤモンド皮膜の
成長の様子は、母材の金属炭化物、金属窒化物の種類に
依存する。もし必要性があれば。
中間層に2種類以上の金属炭化物、金属窒化物を容易に
共存させることができるので9種々の多結晶ダイヤモン
ド皮膜の成長が可能になる。
さらに、CrCのような中間層を用いれば、母材の耐酸
化性が向上するため、切削および耐摩耗工具等発熱を伴
う用途には、母材の保護の上さらによい効果が得られる
特に、ダイヤモンド工具として母材となる基材に炭素鋼
を使用すれば、形状加工は非常に簡便であり、従来の金
属加工法によって行うことができることから、その用途
は大幅に拡大させることができる。
本発明において適用される拡散法としては1例えば次の
通りである。即ち、気相拡散法としては遷移金属元素の
ハロゲン化物又はカルボニル化合物を加熱して、その蒸
気、またはその分解産物の蒸気を発生せしめ、これを還
元性または不活性搬送気体とともに、遷移金属元素成分
を拡散させる方法がある。
液相拡散法としては、遷移金属元素のハロゲン化物を含
む溶融液体中へ、母材を挿入することにより、遷移金属
元素成分を拡散させる方法がある。金属ハロゲン化物単
独よりも、金属酸化物を併用することが好ましい。反応
性の制御が容易であり、溶融液体としての安全性も高い
。酸化物は複合酸化物でもよい。溶融液体の湿炭は例え
ば900〜1100℃程度が適当である。
又、液相拡散法としては、J1!移金属のゾルを含有す
る溶液に母材を浸漬し、母材表面に付着した金属ゾルを
ゲルとして固化した後、非酸化性雰囲気中で加熱して遷
移金属成分を母材に拡散させる方法でもよい。遷移金属
酸化物ゾルを用い、これを母材に付着してゲル化した後
、非酸化性雰囲気中(アンモニア)での加熱処理によっ
て窒化又は炭化させるとよい。例えば、  T iO2
ゲルをアンモニア雰囲気中で加熱するとTiN拡散層が
形成され5IO2ゾルをカーボン粉末を混合して窒素中
で加熱すると、81 a N 4拡散層が形成される。
このゾル−ゲル法による中間層形成の場合における製造
手順の一例を第3図に示す。又、浸漬工程のための装置
を第4図に、熱処理工程のための装置を第5図に、その
加熱スケジュールを第6図に夫々示す。
固相拡散法としては、遷移金属元素の合金もしくは担体
金属の固体相と接触させ、加熱により遷移金属元素成分
を拡散さすたり、11!移金属成分を含有する化合物の
スラリを母材表面ヘコートシ。
その後加熱により遷移金属元素成分を拡散させる方法が
ある。
金属炭化物、金属窒化物となる金属の種類は遷移金属で
ある限り特に制限されないが、ダイヤモンド層との接合
強度が大きい中間層を形成するクロム、バナジウム、チ
タンが良い。
拡散浸透処理に先立って母材には必ずしも予備処理を施
す必要はないが、好ましくは脱脂等の処理により中間層
との密着性を向上させることができる。
一方、拡散処理後はその母材の中間層形成面を後処理、
即ち物理清浄化、水で清浄、サンドブラスト、酸洗い等
することが好ましい。拡散せずに単に付着している金属
成分を除去して、極力拡散層のみを存在させることによ
りダイヤの析出の容品化、更にはその接着強度を高める
ことができる。
このような拡散法によって形成される炭化物層、窒化物
層の中間層上には気相析出(成長)によって多結晶ダイ
ヤモンド層が積層される。その場合のダイヤモンド層は
多結晶質であるため、方向性がなく破壊強度が高い。
中間層上にダイヤモンドの気相合成法によって多結晶質
ダイヤモンド層またはダイヤモンド状カーボン層の析出
を行う場合、ダイヤモンド層の厚みは好ましくは0,5
〜20μ■である。余り厚すぎるとコストの面ばかりで
なく、ダイヤモンド層の一部からクラックを生じる場合
がある。薄すぎると良好な研削性を発揮できない。かか
る気相合成法としてはいかなる方法も適用できるが、マ
イクロ波プラズマCVD法が好ましい。これは反応温度
が低く、多結晶質ダイヤモンド層を安定に析出できるか
らである。マイクロ波プラズマCVD法を採用した場合
、供給ガスとして炭化水素と水素との混合ガス(例えば
、炭化水素二水素−1=100の割合)を使用し、プラ
ズマ発生波としてはマイクロ波または高周波を使用して
も良い。圧力10−’ 〜780Torr、母材温度3
00〜1300℃にすると良い。炭化水素としては2通
例、メタン、エタン、プロパン、ブタン等が用いられる
(実施例) 実施例1(気相拡散法) 母材として合金工具1sKs21を使用した。これをバ
イト用チップの形状(IOX IOX 5 mm)とな
るように加工(ダイヤモンドペースト2 um中で30
分ラッピング研摩)した後、脱脂処理を施こした。この
チップを母材とした。そして、直径4■、長さ70c+
nの石英管に水素(もしくはアルゴンの如き不活性気体
)を通じつつ1000℃以上に加熱できる様にした電気
炉を設は石英管の中央より入口側に無水塩化第一クロム
の結晶30gをおき。
中央より出口に近い側に上記の母材をおいた。
石英管全体を1000℃に熱し、  0.54!/wi
nでH2を通じつつ3時間保った。次いで、このまま水
素気流にメタンガス(およそ10容量%)を混ぜて。
同じ< 1000℃1時間に保った。かくすることによ
って母材に炭化クロムの中間被膜21ttsがコートさ
れた。この炭化クロム中間層上にマイクロ波プラズマC
VD法によりメタンと水素ガスの混合ガスを用いて2合
金工具鋼のCr−C層上に。
ダイヤモンドを析出させた。この時のメタンガス濃度は
 0.5%(Sfa )であった。マイクロ波(2,4
5GHz) 、  450Wの出力で石英管の反応管内
にプラズマを発生させ24時間析出を行った。反応温度
は830℃であった。反応後は、5−の多結晶質ダイヤ
モンド膜が析出形成され、多結晶質ダイヤモンド系物体
を得た。
実施例2.4.5.7 (気相拡散法)母材としてWC
チップを使用した。そして実施例1の装置を用い、母材
を四塩化チタンの蒸気を含む水素を通じつつ1000℃
で6時間加熱した。四塩化チタンを含む水素気流は、水
素気流が前記石英に入る前に四塩化チタンを水素気流中
に滴下することによって調製した。かくすることによっ
て母材に炭化チタン中間層が8−コートされた。
そして実施例1に準じ、WCチップ炭化チタン中間層上
にCVD法によりダイヤモンドを析出させた。そして4
−の多結晶質ダイヤモンド膜を有する多結晶質ダイヤモ
ンド系物体が得られた(実施例2)。
又、この実施例2に準じて、WC母材に気相拡散法によ
りTiC(実施例4)、ZrC(実施例5)、VC(実
施例7)の中間層を形成させ、その後ダイヤモンドを析
出させた。
実施例3 母材として黒鉛を使用した。実施例1と同様な処理をし
た。黒鉛の表面に中間層として炭化クロム層が4μmコ
ートされた。そして、中間層を形成した黒鉛に、マイク
ロ波プラズマCVD法によりメタンと水素ガスの混合ガ
スを用いてダイヤモンドを析出させた。その気相合成は
実施例1と同様に行った。そして51の多結晶質ダイヤ
モンド膜が析出形成され多結晶質ダイヤモンド系物体が
得られた。しかしながら、母材の硬度が低い為1本実験
において用いたスクラッチ条件では、母材と中間層との
低い密着強度の値となった。
実施例6.8.9 他に、TiCセラミック(実施例6)、5t3N4 (
実施例8.9)、炭素材料、ダイヤモンド焼結体をそれ
ぞれ母材として使用して同様な実験を行なったところ、
同様な結果がみられた。
実施例10(液相拡散法) 母材としてWCチップを使用した。磁製ルツボにv c
 p  20.0モル%、720580モル%加え10
50°Cにて溶融させる。その溶融液体中へ母材を挿入
し、6hr保持した。母材に■−Cの中間層がlO12
μl生じた。そして中間層」二にCVD法により、実施
例1に準じ4μmの多結晶質ダイヤモンド膜が析出形成
された。
実施例11(固相拡散法) 母材としてWCチップを使用した。そして、直径4 c
m長さ70(1)の石英管にアルゴンガスを通じつつ1
000℃以上に加熱できる様にした電気炉を設は石英管
の中央にCr Cj! 25モル、Cr粉末95モルの
混合粉層を設け、その中にWCチップを埋めた。そして
、5hr保持した。母材にCr−Cの中間層が8.2M
生じた。そして、実施例1に準じそのCr−C中間層上
に、CVD法により、4μmの多結晶質ダイヤモンド膜
を析出形成させた。
実施例12 テトラ−1−プロポキシチタンTi(0−is。
−CH)   0.1molと無水C2H50H(0,
4mol)とを室温で、撹拌しながら、混合する。そし
てビユレットで組成0.4mol C2H50H、O−
1讃oI H2O,0,008mol HCAのアルコ
ール性溶液を滴下する。そして室温で加水分解して。
T I O2ゾル溶液を調整した。このT t 02 
プル溶液に813N4チツプを0.3關/Sの速度で浸
漬し、500℃で10m1n熱処理してチップ表面に0
2μm厚のT 102  (アナターゼ)を固化形成し
、この浸漬・熱処理工1?を15回繰返して全体として
3.0μlのTiO2を固化形成した。その後500℃
で10〜120m1n熱処理し、NH3ガス中にて10
50℃で11】「窒化処理してTiN彼覆層を得た。そ
して、実施例1に準じ、5t3N4チップTiN中間層
上にCVD法によりダイヤモンドを析出させ、8μmの
ダイヤモンド膜を有する多結晶質ダイヤモンド系物体が
得られた。
実施例13 アルミニウムイソプロピラードAj>(0−1s。
CH)   0.1molと無水C2H50H(0,5
m01)とを室温で、撹拌しながら、混合する。
そしてビユレットで組成0 、4mol e 2 H5
0H。
0.1mol H2O,0,008mol HCf!の
アルコール性溶液を滴下する。そして室温で加水分解し
て。
A℃203ゾル溶液を調整した。このAp203ゾル溶
液を用いSi3N4チップ表面に、実施例12に準じて
、  3.0μllのAで203を固化形成し。
NH3ガス中における1100℃での窒化処理によって
AJN被覆層を得た後、CVD法によるダイヤモンド膜
(6,0μm)を有する多結晶質ダイヤモンド系物体を
得た。
特性評価 上述の各実施例により得られた試料の被覆接合強度を下
記条件でスクラッチ試験により評価した。
圧子;ダイヤモンド圧子。
チップ半径0.2mff1. 120℃スクラッチ速度
:10mm/ll1in最大荷重   :20)cgr サンプルの大きさ: 20X20XIOt  (mm)
これらの結果を第1.2表に示す。第1表には母材に拡
散法によって被覆層を形成した段階における母材と被覆
層との接合強度、第2表には更に気相析着法によってダ
イヤモンド層を形成した後における母材(被覆層)とダ
イヤモンド層との接合強度を示す。
第 表 (以下余白) 第1表から明らかなように、被覆層を形成した段階にお
いて実施例試料の密着強度は、気相、液送、固相のいず
れの拡散法においても、CVD法によって被覆層を形成
した試料(比較例1.6゜7.8)に比して極めて高い
又、第2表から明らかなように、拡散法によって中間層
を形成した後ダイヤモンドを析出形成した実施例試料は
、CVD法によって中間層を形成した試料(比較例1)
、更には中間層を形成させずに単にダイヤモンドを形成
させた試料(比較例2〜5)に比して、ダイヤモンド層
を厚く形成でき、しかも密着強度において著しく優れる
ことが確認できた。又、中間層の組成としては遷移金属
の炭化物、窒化物が好ましいことが判明した。
更に、実施例試料Nα4,7.8.10及び比較例試料
No、2.4.5を用いてダイヤモンド層の発生・成長
状況、即ちダイヤモンド核の発生密度及び成長速度につ
いて調べた。
この場合、核発生密度はSEM写真(X 5000倍)
に基づき視認によって発生咳を数えることに間の剥離荷
重 より算出し、成長速度は厚み方向(成長方向)の側方か
ら、同様にSEM観察によりMj定した。その結果を第
3表に示す。
第  3 表 第3表から明らかなように、実施例試料のダイヤモンド
成長速度は比較例の約2〜lO倍と極めて速い。従って
、拡散法によって形成された中間層は強度的に、かつダ
イヤモンド層の発生・成長の点で優れていることが確認
できた。
(発明の効果) このように本発明によれば、従来より、その耐摩耗性、
硬度等の特徴により注目されできた多結晶質ダイヤモン
ド系物体を、拡散法という簡便な手段を採用することに
よって形成された金属炭化物被覆層を中間層として利用
すれば、より強固に母材に気相合成法による多結晶質ダ
イヤモンド層が接合することが可能となる。そして、こ
のようにして得られた多結晶質ダイヤモンド系物体は切
削工具、耐摩耗工具などとして特に有効である。
この拡散法が簡便な処理であることと、多結晶質ダイヤ
モンド系物体が任意・大型形状で得られることから5本
発明の実用性は高く、シたかっC本発明は当業者の発展
に寄与するところ大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる多結晶質ダイヤモンド系物体の
簡単な枠弐面面図。 第2図は1本発明の実施例2で得られた多結晶質ダイヤ
モンド系物体の表面状態(結晶構造ないしは粒子構造)
を示す走査型電子顕微鏡写真(上x1.000.及び下
x5000)。 第3図は本発明のゾル−ゲル法(液1;11拡散法)に
よる中間層形成における製造手順の一例を示すフローチ
ャート。 第4〜6図はゾル−ゲル法についての図であって、第4
図は浸漬装置を示した断面図、第5図は熱処理装置を示
した断面図、第6図は加熱スケジュールを示したグラフ を夫々表わす。 第1図 第2図 出願人  株式会社ノリタケカンパニーリミテド代理人
  弁理士   加  蒔  朝  道第 図 ↓ 気相合成 〜−−−−〉ダイヤ層形成 第5図 第 図 第6図 加熱時間C++In)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)拡散により母材表面に設けた金属炭化物または金
    属窒化物から成る被覆層と、この被覆層の上に積層させ
    た気相合成法による多結晶質ダイヤモンド層またはダイ
    ヤモンド状カーボン層皮膜の成長層とから構成される多
    結晶質ダイヤモンド系物体。 (2)前記母材が炭素または炭素含有物質もしくは金属
    窒化物である請求項1記載の多結晶質ダイヤモンド系物
    体。 (3)前記炭素含有物質が炭素含有金属、鉄合金、ダイ
    ヤモンド焼結体、ダイヤモンド単石、セラミックおよび
    金属炭化物から成る群から選ばれた請求項2記載の多結
    晶質ダイヤモンド系物体。 (4)拡散により母材表面に設けた炭化クロム、炭化バ
    ナジウム、炭化チタン、窒化チタンから成る被覆層と、
    この被覆層の上に気相合成法による多結晶質ダイヤモン
    ド層またはダイヤモンド状カーボン層の成長層を積層さ
    せた多結晶質ダイヤモンド層とから構成される多結晶質
    ダイヤモンド系物体。 (5)拡散法によって母材の表面に金属炭化物または金
    属窒化物の被膜層を生成させ、次いでこの被膜層の上に
    気相合成法による多結晶質ダイヤモンド層またはダイヤ
    モンド状カーボン層皮膜層を積層させた多結晶ダイヤモ
    ンド層とから構成される多結晶質ダイヤモンド系物体の
    製法。 (6)拡散法によって母材の表面に炭化クロム、炭化バ
    ナジウム、炭化チタン、窒化チタンの被膜層を生成させ
    、次いでこの被膜層の上に気相合成法による多結晶質ダ
    イヤモンド層またはダイヤモンド状カーボン層皮膜層を
    積層させた多結晶ダイヤモンド層とから構成される多結
    晶質ダイヤモンド系物体の製法。 (7)拡散法が気相拡散法、液相拡散法又は固相拡散法
    である請求項5、6記載の多結晶質ダイヤモンド系物体
    の製法。 (8)遷移金属のハロゲン化物又はカルボニル化合物を
    加熱してそれらの蒸気又は分解生成物の蒸気を発生させ
    、還元性又は不活性気体とともに母材表面に送り、遷移
    金属成分を母材に拡散させる気相拡散法である請求項7
    記載の多結晶質ダイヤモンド系物体の製法。(9)遷移
    金属のハロゲン化物を含む溶融液体へ母材を浸漬させて
    、遷移金属成分を母材に拡散させる液相拡散法である請
    求項7記載の多結晶質ダイヤモンド系物体の製法。 (10)遷移金属の担体又は合金粉末もしくは、遷移金
    属の化合物をスラリとして母材に塗布し加熱により遷移
    金属成分を母材に拡散させる固相拡散法である請求項7
    記載の多結晶質ダイヤモンド系物体の製法。 (11)遷移金属のゾルを含有する溶液に母材を浸漬し
    、母材表面に付着した金属ゾルをゲルとして固化した後
    、還元雰囲気中で加熱して、遷移金属成分を母材に拡散
    させる液相拡散法である請求項7記載の多結晶質ダイヤ
    モンド系物体の製法。
JP8489489A 1989-04-05 1989-04-05 気相合成法による多結晶質ダイヤモンド系物体およびその製法 Pending JPH02267284A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8489489A JPH02267284A (ja) 1989-04-05 1989-04-05 気相合成法による多結晶質ダイヤモンド系物体およびその製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8489489A JPH02267284A (ja) 1989-04-05 1989-04-05 気相合成法による多結晶質ダイヤモンド系物体およびその製法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02267284A true JPH02267284A (ja) 1990-11-01

Family

ID=13843452

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8489489A Pending JPH02267284A (ja) 1989-04-05 1989-04-05 気相合成法による多結晶質ダイヤモンド系物体およびその製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02267284A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0656587A (ja) * 1992-08-05 1994-03-01 Sumitomo Electric Ind Ltd ダイヤモンド被覆硬質材料
US5750195A (en) * 1991-05-16 1998-05-12 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Deposition of diamond on oxidizable material
FR2790267A1 (fr) * 1999-02-25 2000-09-01 Suisse Electronique Microtech Procede de depot d'une couche de diamant sur un metal refractaire de transition et piece revetue d' une telle couche
JP2005310724A (ja) * 2003-05-12 2005-11-04 Sumitomo Electric Ind Ltd 電界放射型電子源およびその製造方法
JPWO2006137332A1 (ja) * 2005-06-20 2009-01-15 株式会社三重ティーエルオー ダイヤモンドライクカーボン膜の製造方法
CN102471336A (zh) * 2009-07-16 2012-05-23 三菱瓦斯化学株式会社 吡咯并喹啉醌的钠盐结晶
CN112359321A (zh) * 2020-10-27 2021-02-12 蚌埠市利锋五金制品有限公司 一种厨房刀具及刀具硬质薄膜的成型方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5750195A (en) * 1991-05-16 1998-05-12 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Deposition of diamond on oxidizable material
US5800879A (en) * 1991-05-16 1998-09-01 Us Navy Deposition of high quality diamond film on refractory nitride
JPH0656587A (ja) * 1992-08-05 1994-03-01 Sumitomo Electric Ind Ltd ダイヤモンド被覆硬質材料
FR2790267A1 (fr) * 1999-02-25 2000-09-01 Suisse Electronique Microtech Procede de depot d'une couche de diamant sur un metal refractaire de transition et piece revetue d' une telle couche
JP2005310724A (ja) * 2003-05-12 2005-11-04 Sumitomo Electric Ind Ltd 電界放射型電子源およびその製造方法
JPWO2006137332A1 (ja) * 2005-06-20 2009-01-15 株式会社三重ティーエルオー ダイヤモンドライクカーボン膜の製造方法
JP4706027B2 (ja) * 2005-06-20 2011-06-22 株式会社三重ティーエルオー ダイヤモンドライクカーボン膜の製造方法
CN102471336A (zh) * 2009-07-16 2012-05-23 三菱瓦斯化学株式会社 吡咯并喹啉醌的钠盐结晶
CN112359321A (zh) * 2020-10-27 2021-02-12 蚌埠市利锋五金制品有限公司 一种厨房刀具及刀具硬质薄膜的成型方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS63153275A (ja) ダイヤモンド被覆アルミナ
JPH0477711B2 (ja)
US5141613A (en) Silicon carbide coatings
JP4330859B2 (ja) 被覆超硬合金およびその製造方法
JP2012512801A (ja) ダイヤモンド複合材料を製造する方法
JPH03274271A (ja) ダイヤモンド薄膜コーティング部材およびダイヤモンド薄膜コーティング方法
JPH02267284A (ja) 気相合成法による多結晶質ダイヤモンド系物体およびその製法
KR100305315B1 (ko) 다이아몬드 막이 코팅된 절삭공구 및 그 제조방법
JPH05320910A (ja) ダイヤモンド類被覆部材
US5254369A (en) Method of forming a silicon diffusion and/or overlay coating on the surface of a metallic substrate by chemical vapor deposition
JPH04157157A (ja) 人工ダイヤモンド被覆材の製造方法
Neto et al. Diamond/WC bilayer formation mechanism by hot-filament CVD
JPS61261480A (ja) ダイヤモンド被覆部材
JPH02223437A (ja) 多結晶質ダイヤモンド系物体およびその製法
JP3260986B2 (ja) ダイヤモンド複合膜付部材
JP2801485B2 (ja) 複合体およびその製法
Liu et al. Adherent diamond film deposited on Cu substrate by carbon transport from nanodiamond buried under Pt interlayer
JPH0710443B2 (ja) 切削用チップ
JP2539922B2 (ja) ダイヤモンド被覆超硬合金
JP3260157B2 (ja) ダイヤモンド類被覆部材の製造方法
Narayan et al. Interfacial processing and adhesion of diamond, diamond-like, and TiN films on metallic and polymeric substrates
Wang et al. Relationship of interface microstructure and adhesion strength between Ti coating and diamond
JPH02279278A (ja) ダイヤモンド研摩体及びその製法
JPS62226889A (ja) 膜状ダイヤモンドの気相合成法
JP4047940B2 (ja) ダイヤモンド被覆用セラミック基基材