JPH0226607Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 産業上の利用分野 本考案は焼成後の瓦を積み降ろした台車上の棚
板を機械的に研削清掃せしめる様にした瓦焼成台
車の棚板研削機に関するものである。

従来の技術 従来焼成時における白地瓦の台車への積み込み
は、所定間隔毎に支持棒を立設せしめた焼成用治
具を利用して白地瓦を支持棒間に挟入支持せし
め、かかる焼成治具を介して台車上への積み込み
を行わしめているが、支持棒の介入により白地瓦
の積載枚数が制限されると共に、焼成治具のコス
トが高い等の点により、最近では支持棒付きの焼
成治具を用いることなく台車上の並列配置した棒
状の棚板上に対し白地瓦を直接載置せしめた状態
で効率的な積み込みを行わしめている。

ところが焼成完了後において棚板上より瓦製品
を積み降ろした状態では、棚板上面に瓦製品より
剥離した屑等が焼付いて棚板の載置面が凹凸状と
なつているため、かかる状態の次回の焼成に際し
棚板上に白地瓦を積み込んだ場合、白地瓦の起立
載置状態が不安定となり、焼成中における倒伏の
危険性を有すると共に、瓦製品に歪を生ぜしめる
等の欠点を有していた。

考案が解決しようとする問題点 本考案は瓦製品を積み降ろした後の棚板上面を
機械的に研削清掃せしめて載置面を平滑化せし
め、常に安定的な白地瓦の積み込みを行わしめる
様にした瓦焼成台車の棚板研削機を提供せんとす
るものである。

〔考案の構成〕

問題点を解決するための手段 本考案はかかる点に鑑み、瓦焼成用の台車の走
行経路中にて台車上の棚板位置に対応して停止制
御される研磨ユニツトを具備する走行機台を台車
の幅方向に往復移動自在に配設せしめると共に、
棚板の長さ方向に対し往復移動自在且つ棚板の載
置面に対し研磨ユニツトを昇降自在にせしめた研
削機において、研磨ユニツトに装着せしめる研磨
刃の間に、棚板の載置面上を転動して且つ、幅方
向への位置ズレを規制せしめるローラーを回動自
在に装着せしめた瓦焼成台車の棚板研削機を提供
して上記欠点を解消せんとしたものである。

作 用 本考案は瓦製品の積み降ろしを完了した台車が
走行経路中を搬送される過程において、上方で待
機中の研削ユニツトを支持する走行機台が最端部
の棚板の上方対向位置へ走行移動され、該位置に
おいて研削ユニツトが下降して研削刃及びローラ
が棚板の載置面上に接触した状態で棚板の長さ方
向に、ローラにより棚板の幅方向への位置ズレを
規制せしめながら移動制御されることにより、載
置面が平滑に研削清掃され、順次同様に各棚板に
対応して研削ユニツトが走行機台、移動機台の移
動に伴い載置面に沿つて移動制御されることによ
り、焼成後におい凹凸が生じた棚板の載置面が平
滑に研削仕上げされるのである。

実施例 以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
ると、 １は棚板研削機の本体であり、焼成工程から搬
送される瓦焼成用の台車２の走行経路３中に門形
のフレーム４を配置せしめ、該フレーム４の上面
において台車２の進行方向に対し直行する方向に
配したレール５，５ａ上には走行機台６を台車２
の幅方向に往復移動自在に載置せしめ、該走行機
台６上に設置せしめた駆動装置７により台車２上
に配列された棒状の棚板８，８ａ…の各配列位置
に対応して走行機台６を停止制御せしめる様に成
している。

又、走行機台６の下面には台車２の長さ方向に
対応して駆動装置１０にて往復移動制御される移
動機台１１を垂下支持せしめている。

１２は台車２上に配列された棚板８，８ａ…の
載置面１３を研削せしめる研削ユニツトであり、
移動機台１１より垂下せしめた支軸１４，１４ａ
に対し支持部材１５を所定ストローク上下移動自
在に支持せしめると共に、該支持部材１５の両側
部には回転制御される研削刃１６，１６ａを装着
せしめ、支持部材１５の下端中央部には研削刃１
６，１６ａの研削基準面を規制すべく棚板８，８
ａ…上を転動するローラー１７を回動自在に装着
せしめている。

第３図は瓦の積み降ろしライン１８に対する本
体１の配置状態を示し、台車２の走行経路３中の
起点に台車２上の瓦製品Ｗを取出コンベア１９上
へ移載せしめる積み降ろし装置２０を配置せし
め、該積み降ろし装置２０の後続位置には瓦製品
Ｗが降ろされた台車２の棚板８，８ａ…を研削清
掃せしめる棚板研削機の本体１を配置せしめ、該
本体１の後続位置には乾燥工程から搬送される白
地コンベア２１上の白地瓦Waを空の台車２上へ
積み込み操作せしめる積み込み装置２２を配置せ
しめている。

次に本考案に係る瓦焼成台車の棚板研削機の作
用について説明すると、焼成工程を経た瓦製品Ｗ
を積載した台車２が走行経路３中を搬送されてく
る過程において、棚板８，８ａ…上に直接整列載
置された瓦製品Ｗは先ず積み降ろし装置２０によ
り取出コンベア１９上へ順次挟持移載され、空の
台車２が後続配置された本体１の下方へ搬送され
ると、上方で待機中の研削ユニツト１２を支持す
る走行機台６が最端部の棚板８，８ａ…の上方対
向位置へ走行移動され、該位置において研削ユニ
ツト１２が下降して研削刃１６，１６ａがローラ
ー１７の案内により棚板８，８ａ…の載置面１３
上に接触して且つ、幅方向への位置ズレを規制し
た状態で移動機台１１が棚板８，８ａ…の長さ方
向に移動制御されることにより載置面１３が平滑
に研削清掃され、続いて研削ユニツト１２の復帰
動作時には走行機台６が次の棚板８，８ａ…の配
列位置に対応して１ピツチ移動し、同様に移動機
台１１が長さ方向に移動復帰する過程において次
列の棚板８，８ａ…が研削され、同様に各棚板
８，８ａ…に対応して研削ユニツト１２が走行機
台６、移動機台１１の移動に伴い載置面１３に沿
つて移動制御されることにより、焼成後におい凹
凸が生じた棚板８，８ａ…の載置面１３が平滑に
研削仕上げされ、順次台車２は後続の積み込み装
置２２へ搬送されるのである。

〔考案の効果〕

要するに本考案は、瓦焼成用の台車２の走行径
路３中にて台車２上の棚板８，８ａ…位置に対応
して停止制御される研磨ユニツト１２を具備する
走行機台６を台車２の幅方向に往復移動自在に配
設せしめると共に、棚板８，８ａ…の長さ方向に
対し往復移動自在且つ棚板８，８ａ…の載置面１
３に対し研磨ユニツト１２を昇降自在にせしめた
研削機において、研磨ユニツト１２に装着せしめ
る研磨刃１６，１６ａの間に、棚板８，８ａ…の
載置面１３上を転動して且つ、幅方向への位置ズ
レを規制せしめるローラー１７を回動自在に装着
せしめたので、瓦製品Ｗの積み降ろし完了後の台
車２において瓦製品Ｗより剥離した屑等の付着に
より凹凸状となつた棚板８，８ａ…の載置面１３
を、台車２の走行経路３中において棚板８，８ａ
…の幅方向への位置ズレをローラー１７により支
承せしめながら長さ方向に対して研磨ユニツト１
２を移動せしめることが出来るため、棚板８，８
ａ…の幅寸法にとらわれることなく、均一に平滑
仕上げせしめることが出来ると共に、白地瓦Wa
によつて幅寸法が異なる棚板８，８ａ…を有する
台車２にも対応することが出来、よつて次回の白
地瓦Waの積み込み時には白地瓦Waを安定的に
起立載置せしめて倒伏事故等のトラブルを未然に
防止することが出来、各棚板８，８ａ…に対する
一連の研削操作も走行機台６および移動機台１１
の移動に伴い自動的に行わしめることが出来る等
その実用的効果甚だ大なるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものにして、第１
図は本考案に係る瓦焼成台車の棚板研削機の正面
図、第２図は同上側面図、第３図は積み込み積み
降ろしラインにおける配置図である。 ２……台車、３……走行経路、４……フレー
ム、６……走行機台、８，８ａ……棚板、１２…
…研削ユニツト、１６，１６ａ……研削刃。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 瓦焼成用の台車の走行経路中にて台車上の棚板
   位置に対応して停止制御される研磨ユニツトを具
   備する走行機台を台車の幅方向に往復移動自在に
   配設せしめると共に、棚板の長さ方向に対し往復
   移動自在且つ棚板の載置面に対し研磨ユニツトを
   昇降自在にせしめた研削機において、研磨ユニツ
   トに装着せしめる研磨刃の間に、棚板の載置面上
   を転動して且つ、幅方向への位置ズレを規制せし
   めるローラーを回動自在に装着せしめたことを特
   徴とする瓦焼成台車の棚板研削機。