JPH02263961A - 溶接性・成形性に優れた亜鉛合金めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents

溶接性・成形性に優れた亜鉛合金めっき鋼板およびその製造方法

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JPH02263961A
JPH02263961A JP8159889A JP8159889A JPH02263961A JP H02263961 A JPH02263961 A JP H02263961A JP 8159889 A JP8159889 A JP 8159889A JP 8159889 A JP8159889 A JP 8159889A JP H02263961 A JPH02263961 A JP H02263961A
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plating layer
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Motohiro Nakayama
元宏 中山
Yukio Numakura
沼倉 行雄
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は溶接性に優れかつ成形性に優れた亜3イ1合金
めっき鋼板及びその製造方法に関するものである。
(従来の技術) 合金化処理亜鉛亜3イ)めっき鋼板は1種々の優れた特
徴を有することから、自動車・家電・建材用途で多用さ
れている。しかし、最近は耐食性の向上を目的に、亜鉛
めっき浴中に各種元素を添加し合金めっきが製造されて
いる。特に、 Mgは亜3()の耐食性を飛躍的に向上
させる効果があることから、工業化の検討がなされてお
り多用される動向にある。しかし、Mgを添加した合金
化処理亜鉛めっき鋼板は通常材に比較して成形性がやや
劣る上に、溶接性が顕著に劣る問題がある。特に客先で
のプレス成形・溶接などの実際の加工作業は、量産を前
提とすることから溶接性や成形性が劣ることは致命的、
であり、これらの改善要求が高い。
溶接性を向上する方法としては、電極チップ自体の耐久
寿命を改善したり、溶接条件を改善したり、めっき層表
面を改質するなど種々の方法(特開昭55−11078
3号、59−104463号)が提案されているが1品
質的に不充分かまたはコスト的に割高となる難点がある
また成形性においても、成形条件を最適化したり、鋼板
自体の成形性能を向上させたり、潤滑剤を適用するかめ
っき層内体を改良するなどの方法が提案されているが、
前者と同様に品質的またはコスト的な問題があり、確実
かつ適切な対策が確立されていない現状にある。
上記の各改善方法の中で、めっき層内体を改善すること
はより確実な対策である上にコスト的にも有利な方法で
あることから、種々検討されており、特にめっき表面へ
の酸化膜形成による向−L技術などが種々提案されてい
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながらいずれの方法においても性能的に不十分か
または品質ばらつきが大きく、未だ工業的規模では満足
するべき結果が得られ難く、溶接性・成形性に優れた龍
添加型の合金化処理溶融亜鉛めっき鋼板の安定製造と安
価に安定供給できる製造技術の確立が強く要求されてい
る。本発明はこのような要求を有利に満足する。めっき
表面を改質することで溶接性と成形性に優れたMgを含
有する合金化処理溶融亜鉛めっき鋼板とそれを安定に製
造する方法を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明の特徴とするところは、主としてZnOからなる
酸化膜を10〜100011g/イ形成せしめて溶接性
と成形性を向上させるため、めっき層にアルカリ金属を
含有させることで、均質で緻密なf化膜の形成を促進さ
せ、溶接性と成形性を確実に向上せしめることにあり、
溶接性と成形性に優れ、良好な耐食性を有するMgを含
有した合金化溶融亜鉛めっき鋼板とその製造方法を提供
するものである。
例えば、1価の原子価を有するアルカリ金わ(とりわけ
Li、 Na、 Kの中から1種単独または2種以上を
それらの合計量で500〜5000ppmの範囲でめっ
き層中に含有せしめ、拡散加熱処理によりめっき中のF
ea度を7〜1.!1wt%の範囲に合金化処理するこ
とで、めっき表面にZnO量として10〜l000mg
/ m2生成せしめることで溶接性と成形性を向[−せ
しめるものである。
又、Mgを含有した亜鉛めっき鋼板の溶接性と成形性の
改善を目的に種々検討を行なった。特に、めっき層表面
にZnを主体とする酸化膜を形成せしめることが有効で
あるとの従来の知見をもとに。
溶接性と成形性を向上せしめることについて広範囲に探
索した結果、加熱処理によりZnn系化膜を形成する際
にアルカリ金属を所定量添加することが顕著な改善効果
を有することを見いだした。
すなわち、めっき層に所定濃度の1価の原子価を有する
アルカリ金属を含有させた場合に、加熱醸化処理により
、めっき層の表面に生成するZnO系の酸化膜は、成形
性と溶接性の向上効果が特に大きいことが見いだした。
その効果発現機稙に関しては、今後の更なる研究が必要
であるが、酸化膜の緻密性と均質性にあると推定される
。すなわち、Mgを含有する溶融めっき鋼板の溶接性や
成形性が劣る理由として5通常の溶融めっきの場合と異
なり、易酸化性のMgがめつき表面に表面濃化し表面で
偏析分布することから、溶接性・成形性の改善に有利な
特性を有するZnO系の酸化膜が均質・緻密に形成され
難いためと推定される。
一方、Mg以外にもめっき密着性やめっき外観の向上を
目的に、めっき浴中にAlなどが添加されており、その
他に、Pb、 Sn、 Cd、Fe、 Nj、 Cr、
 C,o、Si、Mn、 P、 S、などの種々の不純
物元素を含むため、めっき後の加熱合金化処理I!I程
で生成するZnOを主体とする酸化膜は、前述のMg系
の市1ヒ嗅が形成される以外にこれらの各成分が不均一
に分布するため、均質なZnO系酸化膜の成長が起こり
難く、膜厚分布も不均一で比較的ポーラスな、Ω、状構
造をしている。
こうして生成した酸化膜は、成形時にめっき表面とダイ
スとの摺動抵抗を増加させるためめっき剥離や鋼板の割
れが発生し易く、プレスなどの成彫加工作業を劣化させ
る。一方、溶接時にめっき層と溶接チップとの適切な電
気抵抗を有するバリアー層となり難いことから、めっき
層とチップとの反応を加速することとなるため、結果と
して溶接時にチリを発生し易く、またチップの損耗を早
めることになり、連続打点性を劣化させることになるも
のと考えられる。
しかしながら、アルカリ金属元素を適当量添加すること
で、 Mg、 Alおよびその他の不純物元素の影響が
緩和され、かつZn自体の酸化が促進されることから、
溶接性と成形性の改善に有利な酸化膜が形成されたもの
と考えられる。すなわち、合金化が進行してη相が消失
過程における酸化膜生成途中において、めっき表面に均
質・緻密で連続的な層状構造を有する主としてZnOか
らなる酸化膜が形成されるため、この酸化膜が溶接性と
成形性を改善するものと推定される。
ちなみに1本発明を適用した場合と通常の溶融めっき法
で製造した場合を比較して、溶接性(連続打点性)と成
形性(ビード引張り時の摩擦係数)におよぼす酸化膜効
果を第1図に示す。摩擦係数0.6以下合格、連続打点
数5ooo以上合格で、実施例に示す条件で測定(n数
=35コイル)。このように、本発明の適用によりスポ
ット溶接時の連続打点性の向上と成形時の摩擦係数の低
減に顕著な改善効果が認められ、品質ばらつきの小さい
良好なめっき表面を工業的に安価にかつ安定してl造で
きるものであり、その効果は格段に大きい。
更に本発明の添加元素と濃度範囲について詳しく述べる
アルカリ金属元素(LL、 K、 Naなど)の中で1
種単独もしくは2種以上を混合して添加する場合は、そ
れらの合計量が、めっき層中に50〜5000ρρmの
範囲が最適である。50ppm未満の濃度では。
成形性と溶接性に優れた酸化皮膜が得られず、−方50
00ppm超の濃度では、改善効果が飽和すること、ま
た、めっき光沢が減少するなど、めっき外観が劣化する
ので好ましくない。
またAl濃度に関しては、0.05〜0.5tit%が
最適である。Alはめっき密着性の確保と、めっき表面
の外観向上に効果がある。すなわち、A115度が0 
、05wt%未謂の濃度では、めっき密着性が劣化する
ので、−膜内な加工でもめっき剥離し易く問題がある上
に、めっき中のアルカリ金属元素が酸化し易くなるため
1本発明の目的とする最適な酸化膜を形成するのに必要
なアルカリ金属元素の有効。
濃度が低下するため好ましくない。またこのため、めっ
き光沢などのめっき外観が劣化する開運も生ずる。一方
、Alの濃度が0.5wt%超になると、めっき密着性
の改善効果が飽和するだけでなく、かえって、アルカリ
金属元素による酸化膜の生成が抑制されるため1本発明
の目的とする溶接性と成形性の向上効果が得られないた
め不利である。
Atの効果について更に言及すると、溶融めっきにおい
て、めっき密着性向上のため添加することは、一般に周
知の事であるが、本発明では酸化を促進し、かつ均質で
緻密な酸化膜をめっき層表面に形成するには、アルカリ
金属元素のみでは有効ではないことを見いだした。すな
わち、Alが0.05tit%未満の濃度ではアルカリ
金属元素による酸化膜生成が過大に促進されるため、め
っき外観が劣化すること、また緻密で均質な酸化膜が形
成され難く、目的とする改善効果が得られない。一方。
0.5tyt%超になると、酸化膜生成が抑制されるた
め、アルカリ金属元素を」二記範囲に添加しても本発明
の改善効果が得られない6また、Al濃度が0.5wt
%より高い濃度においては、アルカリ金属元素の添加濃
度を高めても、本発明の目的とする良好な酸化膜を形成
し、かつ良好なめっき外観を確保するための適性濃度範
囲がないため実用的でない。
なお、本発明でのMgの添加量としては、0.1〜3t
it%が適当である。0.1%未満では耐食性の向上効
果がないので不利である。また3wt%超の場合は耐食
性向上効果が顕著であるが、めっき密着性が劣化する上
に、アルカリ金属元素の添加による向上効果が減少する
ので好ましくない。
本発明の目的とする良好な酸化膜とは主としてZnOか
らなり、その生成量としては、ZnOJJで10〜10
00mg/%の範囲が最適である。すなわち、着化膜量
が10mg/ m未満では5本発明の効果が得られない
ため有効でない。一方、1000mg/ m超になると
溶接性や成形性の改善効果が飽和するだけでなく、かえ
って溶接時にチリが発生し易くなったり。
成形時にダイスの摺動部に酸化膜が堆積し易くなるなど
の問題が生ずるため得策でない。
めっき層のFea度については1本発明を適用する場合
7〜18wt%が最適である。めっき層が7wt%未満
であると、比較的軟質な金属であるZn (η相)が残
存し易いため、摩擦抵抗が増大し成形性が劣化すること
、また金属光沢の斑模様となるので外観品質上好ましく
ない。一方、Fe濃度が1lht%超になると鉄素地界
面でF相またはF1相が生成し易くなるため、本発明を
適用しても成形時にめっき剥離し易くなり、過酷な成形
に耐えないため実用的でない。
なお、目付量(めっき厚)については特に限定はしない
が1通常の溶融合金化亜鉛めっき鋼板は目付t25〜9
0g/nrの範囲で製造されており、この範囲ではいず
れも効果を発揮するが、特に成形性と溶接性が劣化し問
題となる45g/rd以−にの比較的厚めつきの場合に
適用すると、その効果も大きく有利である。
次に上記に述べた本発明の合金化処理溶融面tイ1めっ
き鋼板の製造方法について詳述する。
本発明の主としてZnOからなる酸化膜を有するめっき
鋼板の製造方法について検討した結果、通常の連続型溶
融めっきラインにおいては溶融めっき浴中にアルカリ金
属元素の中から1種単独、または2種以上を混合して添
加することで確実にかつ容易に酸化膜を形成させ得るこ
とが判明した。
その添加量については添加元素の合計濃度が50〜50
00ppmの範囲が最適で、めっき反応ではめっき層中
に濃化・減少する傾向が小さいことから、Feとの反応
分だけ濃度低下する傾向はあるが、はぼ同一組成とみな
しつる。
一方AIに関しては、めっき浴中のA l Fa度はめ
っき層への濃化現象があることから、0.03〜0.3
wt%Alで前述のめっき層組成が得られる最適濃度範
囲である。Mgは0.1〜3.0wt%含有させた」二
記浴組成のめっき浴で、合金化処理溶融亜鉛めっき鋼板
を製造することで、前述の特性を有する良好な主として
ZnOからなる酸化膜を安定かつ確実に形成できろ。
各元素の添加1度についてさらに詳述する。
めっき浴のMgfi度は目標とする組成=0.1〜3.
Owt%の範囲で添加すればよい。0.1wt%未満で
あると、耐食性向上効果が得られないこと、また3、O
wj%超になると、めっき密着性が劣化する他。
めっき浴面の酸化生成物が増加し、めっき作業性を損な
うことになる。
アルカリ金属元素に関しては、例えばLi、K、Naな
どの中から1種、または2種以」二をめっき浴へ混合添
加する場合、それらの合31濃度が50〜5000pp
mが最適である。また50ppm−$、満であると本発
明の目的とする酸化膜が充分に形成されないことがあり
、酸化膜量もばらつき易いため成型性や溶接性を確実に
改善できない。また5000ppm超の濃度になると、
めっき浴表面でこれらの添加元素が醸化し酸化物となり
やすく、めっき浴表面を清浄に維持することが困難とな
ることから、めっき外観が劣化することになるため好ま
しくない。
アルカリ金属元素の添加方法については、これらの元素
を各々単独で添加することもできるが、酸化し易いこと
から歩留向上のためには、予め亜鉛などとの母合金の形
にして添加することが好ましい。例えば、めっきによる
消費分を供給する際に投入する亜鉛地金に、次に述べる
A1や軸などと、これらアルカリ金属元素を単独もしく
は数種組み合わせて適当量添加調合しておくことが望ま
しく、浴濃度制御が容易となるLに、これられ添加元素
の酸化消失も抑制されるため歩留も向」二し、コスト面
、作業面でも有利となる。
一方、浴中のA11度について、 0.03Illt:
%未満の濃度では、 r相または「、相が成長し易くな
るため、めっき密着性が劣化することになり過酷な成形
加工を行なう場合めっき剥煎し易くなるため問題がある
。また0、03wt%未層のA濃度ではアルカリ金属元
素の酸化が起こり易く、浴組成を安定に維持することが
困難になるだけでなく、浴面に酸化生成物が浮遊して清
浄性が低下するため、めっき光沢が低減したり浮遊物が
付着するため、めっき外観などの表面品質が劣化するた
め問題がある。
一方、Al1度が0.3vt%超と高い場合は、めっき
密着性は確実に向上するが、亜鉛の酸化速度が顕著に抑
制されるため、アルカリ金属の添加効果が小さくなり発
明の目的とする緻密で均質な酸化膜が形成されないので
好ましくない。また、 Alが高くなるにつれて合金化
速度が低下するため、合金化炉の能力を大きくするか、
通板速度を低下させるなどのコスト的に不利となる上に
、めっき表面にA1系の酸化物が多く生成し、化成処理
性や塗装耐食性を劣化させるなどの品質的問題もあるた
め上記Al1度範囲が最適である。
その他の条件については、従来から工業的に実施されて
いる溶融めっき法とほぼ同一条件で有効に適用できる。
例えば、現在の溶融めっきの主流である連続型溶融めっ
きラインにおいては、めっき浴濃度を上記範囲に:A整
し制御するだけでよく。
無酸化炉−還元炉一温度調整炉一めっき浴−日付量制御
一加熱合金化処理炉一気水冷却一調質圧延−巻取などの
各処理行程をそのまま適用できるものであり、特別な条
件設定や方法の変更は必要がない点で、製造面では簡単
容易であることが極めて有利である。
めっき浴温度は440〜520℃の範囲が一般的である
が、特に限定する必要はない。また合金化熱処理方法に
関しては従来骨なわれている。ガス燃焼バーナー・通電
加熱・高周波加熱・赤外線ヒーター・電気抵抗炉などの
方法を適用できる。また加熱条件に関しては480〜7
00℃の板温度範囲では3〜120秒範囲で本発明のF
efi度範囲(7〜18w1.%)に合金化処理できる
ものである。
更に、合金化熱処理後の冷却方法も特に限定をするもの
ではないが、でき得れば冷却目的とするだけでなく、め
っき層の表面酸化を促進することも兼ねた条件で行なう
ことが望ましい。例えば、空気だけでなく、それに水ま
たは水蒸気などを混合した気水冷却や高湿度雰囲気炉で
の徐冷などにより1本発明の目的とする酸化膜を確実か
つ容易に生成しつる。従来、こうした気水酸化法などの
方法でめっき層表面に酸化膜を生成せしめる方法は知ら
れているが、溶接性と成形性に優れた酸化膜を安定にか
つ確実容易に生成できない問題があった。これは、めっ
き層表面にはZn以外の各種成分、例えば軸、A1.S
n、 Cd、 Fe、 Cr、 Ni、 Si、 Mn
p、s、pbなどが存在するため、Znの酸化が抑制さ
れる上に、ZnOを主体とする均質で緻密な連続した層
状の酸化膜が生成され難いことが原因と推定される。本
発明では、Mg、 Alを含有するめっき浴にアルカリ
金属元素を所定量添加し上記組成としてめっきした場合
には、ZnO系の酸化膜生成が促進されるだけでなく、
めっき層表面に存在する前述の各種微量不純物元素によ
る弊害が軽減されるため、めっき層表面に生成する酸化
膜の生成形態が改善されて、主としてZnOからなる均
質・緻密な酸化膜を安定的にかつ確実容易に生成できる
大きな特徴がある。
酸化膜の生成量としては、前述のようにZnO量として
10〜1000mg/ mが最適である。10mg/ 
m未満であると酸化膜が不充分のため、溶接性と成形性
を満足できない。また1 000mg/ポ超しこなると
、前述したように酸化膜による弊害が発生して成形時や
溶接時の作業性や品質を損なうことになるので好ましく
ない。
上記範囲の酸化膜量を確保するには、酸素幾度や水分濃
度により当然具なるが、350〜700℃の板温度範囲
では10秒以内の時間で生成せしめることができる。
こうして、めっき表面に形成された酸化膜は、そのまま
か、または必要に応じて防錆油などを塗布することがで
きるし、必要に応じて調質圧延を付加することも可能で
、酸化膜の溶接性・成形性などの特性が劣化したりする
ことはない。
なお、本発明では溶融めっきラインへの適用を重点に説
明したが、真空蒸着めっき・化学蒸着めっき・溶融塩電
解・非水溶媒電解・イオンブレーティングなどのように
アルカリ金属元素を共析できるめっき方法であれば、特
に制限されるものではない。例えば、上記の各種めっき
方法で亜鉛めっきまたは鉄、ニッケル、マンガン、クロ
ム、燐、コバル1−、モリブデン、錫、チタン、シリコ
ンなどの元素を1種または2種以上含有する亜鉛系合金
めっきを行なう際に、アルカリ金属元素を上記範囲にめ
っき層中に共析せしめた後、加熱処理によりめっき表面
に酸化膜を形成せしめることで、前述の場合と同様に溶
接性と成形性に優れた亜鉛系めっき鋼板を製造できる。
なお、亜鉛、A1.Mg、アルカリ全屈元素以外にその
他の不可避的微量成分が混入しても本発明の有効性は損
なわれず、有利に適用できるものである。
次に本発明の実施例を比較例とともに挙げて、第1表で
説明する。
注1:めっき原板は板厚0.8mmの深絞り用冷延鋼板 注2=めっき工程は通常の無酸化炉型連続溶融亜鉛めっ
きラインにおいて、めっき浴中に所要元素を亜鉛との母
合金の形で添加溶解して、濃度調整を行なった。なお、
亜鉛地金は不純物の少ない最純亜鉛を用いた。また浴中
Fe′a度は0.03〜0.05tyt%の範囲であっ
た。
注3=高圧空気または高圧窒素によるガスワイピング法
で目付量を所定に制御した後、直下型のガス燃焼炉によ
り加熱拡散処理して、所定のFe′a度に到達する時間
まで加熱し合金化処理した。この時の加熱合金化処理時
の最高板温度を表中に示した。
注4=加熱合金化後は合金化炉出側で直ちに380℃ま
で10秒以内で急速冷却した。冷却方法としては、(A
)大気中で冷却ファンによる、(8)気水法による強制
冷却による2通りの方法を適用した。
注5:冷却処理後は200℃付近で水中浸漬して80℃
まで急冷してから、通常の!l!I質圧延(圧下率1.
0%)を行なった後、防錆油(日本バーカーライジング
(株)製のノックスラスト530F40を1g/d塗布
したものを各種試験に供した。
注6=摩擦係数は角ビード引張り試験法により求めた。
試験片の寸法は17W X 450 Lで、引張り速度
500mm/分、摺動長300m+wで行なった。一方
、ビード形状は突き出し高さH:6IIn+、幅D:6
o+mで肩部半径2Rで、角ビードの基本形状を第2図
に示す。
押え荷重100〜250kgfの範囲で引張り荷重との
関係を求め、その直線関係の勾配、すなわち押え荷重の
増分に対する引張り荷重の増分の比を摩擦係数として求
めた。
注7=溶接条件は下記条件による。
1)加圧カニ 250kgf、 2)初期加圧時間: 
4011z、3)通電時間: 12Hz、4)保持時間
: 5Hz、 5)溶接電流=11kA、6)チップ先
端径:5.0φ円錐台頭型、電極材質ニー膜内なCu−
Cr系、7)連続打点性判定:溶接電流の85%でのナ
ゲツト径が3.6nII11を保持する打点数で終点寿
命を評価した。
(発明の効果) 本発明によれば、Mgを含有させて耐食性を大幅に改善
した合金化処理溶融亜鉛めっき鋼板の欠点であった成形
性と溶接性を確実に向1させ、例えば自動車、家電分野
等での過酷なプレス成形を受ける場合や、溶接作業性を
格段に向上させたい場合などの用途に本発明のめっき鋼
板を適用すると好適である。これにより、従来成形が用
足であった部品が成形できたり、またはより材質的にも
高級グレードの鋼板を使用する必要がなくなるなどの利
点があり、コスト面でも有利となる。
また、本発明によれば、溶接性と成形性の両者に優れた
高耐食性合金化処理熔融亜鉛めっき鋼板を安定して、か
つ確実容易に製造できる利点があることから、品質的に
も性能的にも優れた特徴を有する商品を安価に安定供給
できるなどの有利な効果を発揮できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明と従来法との摩擦係数と溶接性の合格
率の差異を比較して示した説明図。 第2図は、摩擦係数測定のために使用した角ビードの測
定を示す説明図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)めっき層中にアルカリ金属元素を50〜5000
    ppmの範囲で含有し、かつAl:0.05〜0.5w
    t%、Mg:0.1〜3wt%、Fe:7〜18wt%
    含有し、残部Znからなり、めっき層表面にZnO量で
    10〜1000mg/m^2の主としてZnOからなる
    酸化膜を有することを特徴とする溶接性・成形性に優れ
    た亜鉛合金めっき鋼板。
  2. (2)めっき浴中にアルカリ金属元素を50〜5000
    ppmの範囲で含有し、かつAlを0.03〜0.3w
    t%、Mg:0.1〜3wt%を含有し、残部Znから
    なる溶融亜鉛めっき浴でめっき後、目付量を制御し次い
    で加熱合金化処理し、めっき層中のFe濃度を7〜18
    wt%とし、めっき層表面にZnO量で10〜1000
    mg/m^2の主としてZnOからなる酸化膜を生成せ
    しめたことを特徴とする溶接性・成形性に優れた亜鉛合
    金めっき鋼板の製造方法。
JP8159889A 1989-04-03 1989-04-03 溶接性・成形性に優れた亜鉛合金めっき鋼板およびその製造方法 Pending JPH02263961A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010106293A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Nisshin Steel Co Ltd Mg、Al含有溶融Znめっき鋼板の製造方法
JP2017190472A (ja) * 2016-04-11 2017-10-19 新日鐵住金株式会社 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

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