JPH02263537A - 消失模型およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、消失模型鋳造法に関し、特に注湯時の溶鵜の
湯漬れが良くて温度低下が少なく、良好な鋳物を得るた
めの消失模型およびその製造方法に関する。

〔従来の技術〕

消失模型鋳造法は、発泡樹脂等で成形された模型をバラ
砂を振動充填して砂型内に埋没し、この模型に溶融金属
を注入することにより、溶湯の持つ熱によって燃焼、消
失させながら、溶湯と置換することにより、模型と全く
同じ形状寸法の製品を鋳造する方法である。

この消失模型鋳造法は、従来の分割した型を合わせた中
空キャビティを持フ砂型鋳造法に比べ、接着した一体の
消失模型に溶湯を注入するのでパリの発生が少なく、パ
リ除去の仕上げ加工が少ない等の利点があるため、実用
化へと進んでいる。

また、消失模型はそれを作るために用いる金型の製造技
術も進み、消失模型自動成形機等で高精度に成形できる
ようになってきている。単純形状のものは単体型で、複
雑なものは成形後自動接着機等で一体に組立られて所定
の形状に成型されている。

消失模型鋳造法は、前述のように湯口系を通じて注入し
た溶湯により、消失模型が消失して置換が進むが、発泡
樹脂等の消失模型材の燃焼により発生するガスの排出不
足の場合は、そのガスが溶湯内に入りガス欠陥を発生さ
せる。これを改善するものとして、特開昭６４−３１５
５０号公報には、湯道用消失桟型の内部にその長手方向
に沿って通気孔を形成し、鋳型側における通気孔の端部
を鋳物砂内に開放した構成として、湯道用消失模型の燃
焼時の熱分解で発生するガスが湯道内に残留しないよう
にして、／８湯が湯道を円滑に流動できるようにしてい
る。

〔発明が解決しようとするｔ！！！題〕しかしながら、
上記湯道用消失模型の内部にその長手方向に沿って形成
した通気孔は、湯道で発生するガスを放出することはで
きるが、製品となる消失模型内での改善にまでは結びつ
かず、その結果として熱容量の小さいＡ１合金で、しか
も薄肉鋳物においては湯廻り不良等の発生をみることが
ある。

本発明は、特殊構造を持つ消失模型により、Ａ１合金等
で薄肉の鋳物においても、鋳造欠陥を生ずることのない
良好な素材を得ることを目的とする。

〔課題を解決するだめの手段〕

上記目的を達成するために、本発明においてはポリスチ
レン等の発泡樹脂から成形された消失模型において、本
来中実部分である前記消失模型内の要所に溶湯の案内孔
を設けることを特徴とするものである。

第１の発明において、前記案内孔は通常湯口系より繋が
る縦案内孔と、この縦案内孔に交差する両先端閉の横案
内孔とから構成されるが、場合によっては、発泡樹脂等
から成形された複数の前記片材を突き合わせてする接着
時に、密閉された案内孔となるように構成してもよい。

第２の発明においては、複数の片材の組み合わせてなる
消失模型の前記片材の接着部に、除去手段により縦案内
孔を形成し、本来中実部分である前記片材の要所に、除
去手段により前記桁案内孔と交差する横案内孔を形成し
、前記片材を突き合わせて接着時に、密閉した案内孔と
するのである。

前記除去手段は、ヒータまたは回転工具等で穿孔するこ
とができる。

〔作用〕

上記のように形成された案内孔を持つ消失模型をＳＪ型
内にセットし、湯口系より注腸を行うと、注入された溶
湯は、進行に伴う接触部分から消失模型の消失・置換を
進めるが、縦案内孔および横案内孔があると、従来の進
行形態に加え、この縦案内孔および横案内孔を通って消
失玖型各要所にも刹那的に溶湯が進入し、そこでの消失
・置換も同時に進行する。≠って、消失模型の消失・置
換が方向性の有ったものから、大きな広がりを見せ、？
８湯の消失模型末端までの進行が格段に速くなる。

このため消失模型末端での湯温低下が抑えられ、発生ず
るガスも完全に燃焼するので、その結果として湯廻り不
良や湯境、ガス欠陥等の鋳造欠陥を防止することができ
る。

〔実施例〕

以下図面に示した実施例に基づいて本発明の詳細な説明
する。

第１図は本発明の一実施例を示す消失模型であり、第２
図（ａ）および（ｂ）は第１図の消失模型の部分断面図
である１図において、消失模型（ａ）１および消失模型
（ロ）２は、縦案内孔３と横案内孔４が設けられ、接着
剤１０により、湯ロア、湯道８１１１９からなる湯口系
とともに接着して一体化されている。

次に、本発明の消失模型の案内孔を作るための形成装置
の一実施例について、第３図（ａ）の平面図および（ｂ
）の側面図により説明する。

図において、案内孔形成装置は、消失模型（ａ）１の外
形輪郭の一部形状に合わせてブツシュ１４を持った治具
１１と、ブツシュ１４に勘合するビン１３および直径１
　５ｍｍの導電材からなる棒状のヒータ１５等を取りつ
けたヒータ取付板１２からなる。ヒータ１５とヒータ取
付＋ｆｆｌ　＋　２は絶縁材１６により絶縁している。

そして、ヒータ１５端子には電、＊１７により適当な電
力を印加し、消失模型（ａ）１の室内孔４形成部のみを
燃焼できる温度に発熱させる。消失模型（ａ）　１を手
作業または自動的に治具１１にセットし、ヒータ取付ｔ
７ｉ１２を消失模型（ａ）ｉ側に軸１Ｂに連結した駆動
源（図示せず）により駆動し、発熱しているヒータ１５
を、消失模型（ａ）　１の中実部分内に必要な深さを設
定して突入する。そして、ヒータ１５により消失模型（
ａ）　１を燃焼し、案内孔４を形成する。

例えば、消失模型（ａ）　１の材、料として、発泡ポリ
スチレンを用い、これに直径１．５ｍｍのヒータ１５で
、５０ｍｍの深さの案内孔をあけるには、２０Ｗの電力
を供給し、発熱させた。

消失模型（ａ）　１と組み合わさる消失模型ら）２の案
内孔も、同様にして形成することができる。

その後、接着工程では接着剤を転写治具を介して消失模
型（ｂ）２に転写し、消失模型（ａ）　１とを接着治具
により接着する。

接着後は第２図に示すように、既にポリスチレン等によ
り消失模型を発泡成形する時に形づくられた縦方向の溝
部はこの接着により縦案内孔３を形成する。

また、第１図に示す端部２０ａおよび２０ｂにより、鋳
造の際の砂充填時の砂の侵入を防ぎ、外部とは閉ざすよ
うにしている。

更に、前記形成装置にて得られた横案内孔４は縦案内孔
３に交差するように配置されており、かくして全ての案
内孔は接着により、その周囲が合わせられるので、外部
との開放はなく形成することができる。

次に、本発明の溶湯の案内孔を持つ消失模型を用いて、
肉厚４ｍｍで薄肉なＡ１合金材からなる部品に適用して
鋳造した実施例を第４図により説明する。

第４図に示すように、湯ロア、湯道８．堰９からなる湯
口系を、本発明の構造をもつの消失模型と接着した後、
これを鋳枠６内にセットし、バラ砂５を充填、振動させ
て造型を行った。その後、ＡＣ４Ｂ相当の組成を持つＡ
１合金溶湯を７４０°Ｃの温度で、場ロアから注湯した
。そして、堰９付近と、Ｈ９から２５ｃｍＭれた消失模
型（ａ）　１の端部２Ｏｂ付近に温度センサを取り付け
、堰９付近の溶湯の温度と、溶湯の端部２０ｂ付近到達
時の温度と溶湯到達に要する時間、および鋳造後に発生
した鋳造欠陥について調べた。また、比較のために、溶
湯の案内孔を持たない従来の消失模型を使い、■じＡ１
合金溶湯を注入して、堰９部と溶湯到達時の端部２Ｏｂ
付近の温度の測定と溶湯到達に要する時間および鋳造後
の鋳造欠陥について調べた。その結果を第１表に示す。

第１表に示すように、本発明の案内孔を有する消失模型
は従来法の案内孔を有しないものに比べ消失模型端部で
の溶湯の温度低下が少なく、かつ溶湯の到達も速い、し
かも、不廻り、湯境等の鋳造欠陥もなかった。

〔発明の効果〕

以上のように、本発明に係る消失模型の製造法によれば
、消失模型の成形時に模型への溝を設け、簡易な案内孔
成形装置により、容易に案内孔を成形できる。しかも、
当ｊｆ　Ｘ内孔は接着面に施されているため、接着後の
形状および造型上も何ら問題が残らない、また、この消
失模型に溶湯を注入するごとにより、案内孔に沿って溶
湯が抵抗なく進み、模型の消失範囲が広がることから、
湯廻り性が大きく改善され、結果として湯温低下を抑止
し、ガス欠陥や、湯境不良等の鋳造欠陥のない良好な製
品を作り出すことができる。

ｌ：消失模型（ａ）、２：消失模型α））、３：縦案内
孔、４：検案内孔、７：湯口、８：湯道、９：堰、ｌＯ
：接着剤、Ｉ５：ヒータ、２０：端部。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の消失模型を示す図、第２図は第１図の
部分断面図、第３図（ａ）は本発明の消失模型の案内孔
の形成装置を示す要部平面図、（ｂ）は同じく正面図、
第４図は本発明の消失模型を用いての造型状態を示す要
部断面図である。 第　１　図 第 （（ＩＩＬ） ］ 第 図 第 因

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）発泡樹脂等から成形される消失模型において、本
   来中実部分である前記消失模型内の要所に溶湯の案内孔
   を設けることを特徴とする消失模型。
2. （２）前記案内孔は湯口系より繋がる縦案内孔と、この
   縦案内孔に交差する両先端閉の横案内孔よりなることを
   特徴とする請求項１記載の消失模型。
3. （３）複数片材からなる消失模型の該片付の接合面に沿
   い形成した縦案内孔と、この縦案内孔に交差する横案内
   孔が、前記片付を突き合わせ接着後に、密閉された案内
   孔であることを特徴とする請求項１および２記載の消失
   模型。
4. （４）発泡樹脂等から成形された複数の片付の組み合わ
   せてなる消失模型の前記片付の接着部に、除去手段によ
   り縦案内孔を形成し、本来中実部分である前記片材の要
   所に除去手段により、前記縦案内孔と交差する横案内孔
   を形成し、前記片材を突き合わせて接着時に、密閉した
   案内孔とすることを特徴とする消失模型の製造方法。
5. （５）前記除去手段は、消失または穿孔によることを特
   徴とする請求項４記載の消失模型の製造方法。