JPH02262495A - 船舶推進用駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的コ （産業上の利用分野） 本発明は原動機により駆動される発電機の交流出力を電
力変換器で任意の電圧、周波数に変換して船舶のスクリ
ューを駆動する交流電動機を可変速制御する船舶推進用
駆動装置に関する。

（従来の技術） 従来の船舶推進用駆動装置としては、−船釣に第３図に
示すような構成のものが採用されている。即ち、第３図
において、ディーゼルエンジンやガスタービンなどの原
動機１により発電機２を駆動して交流電力を発電し、こ
の交流電力を電力変換器３に入力して任意の電圧１周波
数に変換し、これを交流電動機４に供給して可変速制御
することにより船舶のスクリュー５を駆動して推進力を
得るようにしている。なお、電力変換器３としてはサイ
クロコンバータ装置や負荷転流インハータ装置、自励イ
ンバータ装置等があるが、ここではサイクロコンバータ
装置を使用した場合を示している。

このように船舶のスクリューは、上述した船舶推進用駆
動装置により回転数が可変制御され、船舶の推進調整が
なされる。

ところで、船舶のスクリューの負荷特性は次のような特
徴をもっている。即ち、船舶が前進した状態から減速停
止、あるいは前進減速から逆転加速を行なうためには、
その状態でのスクリュー５の回転方向を逆転することに
よってなされる。このとき、スクリュ−５０回転速度（
電動機の回転速度）と負荷のトルクとの関係は第４図に
示すような特性となり、船舶ガ走行速度によってａ、ｂ
。

Ｃの曲線となる。曲線ａは走行速度ｖＨのときの特性で
、ｂ、ｃはそれぞれｖｌ）、ｖｃのときの特性である。

また、ｖａ、ｖｂ、ｖｃはｖａ＞ｖｌ）＞ＶＱの関係と
なっている。

第４図の曲線ａにおいて、零速度からＮ、速度までの範
囲が正方向回転で発生トルクが負となっている。

これは船舶が進行しているため、スクリュー５は正回転
で回転する方向に力を受けることによる。

このように電動機４から見た場合、正方向トルクを負荷
より受けている状態で逆転しようとすると、発電機とし
て作用する回転運転状態が生じる。

ところが、この回生電力は電力変換器３を通して発電機
２に作用したとき、発電機２は電力を消費するように作
用しなければならないため、電動機どして動作して電気
エネルギを機械エネルギに変換する。これにより、原動
機１と発電機２は加速方向にトルクを受ける。しかし、
ディーゼルエンジンやガスタービンなどの機械式原動機
１は、回転エネルギを消費することができないため、回
生されたきた電気エネルギは原動機１と発電機２との回
転部分の回転エネルギに変換されるべく原動機１と発電
機２が加速され、過速度となってしまう。

一般的にはこの原動機１及び発電機２が過速度となるこ
とを防止するため、発電機２の出力側に船内の他の負荷
を接続して回生エネルギーを消費するようにしている。

（発明が解決しようとする課題） しかし、このように構成された従来の船舶推進用駆動装
置において、回生エネルギを消費するため、船内の負荷
に発電機２の交流出力を供給するようにしても、船内の
負荷は一定に定められたものではなく、また容量が大き
くなると回生エネルギも大きいため、船内の負荷だけで
は回生エネルギを処理できなくなり、原動機１及び発電
機２が過速度になってしまうことがある。

本発明は船舶進行中に減速停止、あるいは前進減速から
逆転加速をしようとなときに発生する回生エネルギを原
動機及び発電機の回転エネルギとして吸収させても原動
機が異常加速されることのない船舶推進用駆動装置を提
供することを目的とする。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明は上記の目的を達成するため、原動機と、この原
動機により駆動される発電機占、この発電機で発電され
た交流出力を任意の電圧、周波数の交流電力に変換する
電力変換器と、この電力変換器によって可変制御され、
且つ船舶のスクリューを駆動する交流電動機とを備え、
前記スクリューを正転減速、あるいは先進減速がら逆転
加速したときに発生する回生エネルギを前記発電機及び
原動機の回転エネルギとして吸収させる船舶推進用駆動
装置において、回生運転前の船舶の走行速度から回生運
転時の回生エネルギ量を求め、且つ船舶の減速率と慣性
モーメントから決定される前記電動機及びスクリューの
回転エネルギーをもとに前記回生エネルギ量に相当する
原動機の速度上昇分を求める手段と、この手段により求
められた速度上昇分だけ前記原動機の速度を低下させる
速度制御手段とを設けて回生運転時に原動機速度が規定
値以上にならないようにしたものである。

（作用） このような本発明による船舶推進用駆動装置にあっては
、回生運転前に船舶の走行速度がら回生運転から回生エ
ネルギ量を求めると共に、船舶の減速率と慣性モーメン
トから決定される電動機及びスクリューの回転エネルギ
ーをもとに前記回生エネルギ瓜に相当する原動機の速度
上昇分を求めて、予めこの速度上昇分だけ原動機の速度
を低下させておくことにより、回生運転時に発生する回
生エネルギによって原動機及び発電機が加速されても過
速度レベルを越えるようなことがなく、危険な状態に至
る等の不具合を防止することができる。

（実施例） 以下本発明の一実施例を図面を参照して説明する。

第１図は船舶推進用駆動装置の構成例を示すもので、第
３図と同一部品には同一記号を付して示す。第１図にお
いて、１はディーゼルエンジンやガスタービンなどの原
動機、２はこの原動機１により駆動され交流電力を発電
する発電機２で、この発電機２は従来と同様に原動機１
の速度とは無関係に出力電圧が一定、あるいは界磁一定
となるように界磁制御器６で界磁電流が制御されるよう
になっている。３は発電機２の交流出力を入力して任意
の電圧１周波数に変換する電力変換器、４はこの電力変
換器３の出力により可変制御される交流電動機で、この
電動機４は船舶のスクリュー５を駆動して船舶の推進力
を得るものである。

電力変操器３は回生運転可能なもので、従来と同様に速
度制御器７からスクリュー５の回転速度を制御するため
の制御信号が与えられている。

一方、８は速度基準発生器９より原動機１の速度基準を
受けてガバナ制御により原動機１に注入される燃料の注
入量を調整して原動機１の回転速度を制御する速度制御
器である。速度基準発生器９は船舶の走行速度■が入力
されると、この船舶の走行速度Ｖから回生運転時の回生
エネルギ量を求め、船舶の減速率と慣性モーメントから
決定される電動機及びスクリューの回転エネルギをもと
に回生エネルギ量に相当する分だけ原動機速度を低下さ
せるための速度基準を作るものである。

次にこのように構成された船舶推進用駆動装置の作用に
ついて第２図を参照して説明するに、以下の説明におい
ては船舶の走行速度Ｖを一定とする。即ち、第２図にお
けるスクリューの適意動作ｔｏからＮ２までの時間は数
秒から数十秒が一般的な値で、この程度の時間では船舶
の走行速度がほとんど変化しないため、ここでは説明を
簡単にするため走行速度Ｖを一定として扱うこととする
。

いま、第２図においてｔｏ時点て逆転動作が開始される
と、スクリュー速度Ｎｐは一定減速率で減速し、Ｎ４時
点で速度がＮ、に達する。このｔｏ時点からｔ１時点ま
での期間は第４図におけるＮＴからＮ１までの間に相当
する。このＮ１速度から零までの期間が回生運転であり
、負荷のトルクＴＰは第４図で示した特性となり、また
電動機４が発生するパワーＰＭは第２図中のＷＧの面積
が回生パワー、つまり回生エネルギ量となる。

そこで、本実施例ではｔ１時点に至るまでに原動機１の
速度ＮＥを、ΔＮＥだけ低下させるべく制御する。この
場合、ΔＮＥの値は回生パワーＷＧによって決り、この
ＷＧは船の走行速度から求められる。つまり、速度基準
発生器９において、船舶の走行速度Ｖが入力されると、
この船舶の走行速度Ｖから回生運転時の回生パワーＷＧ
を求め、船舶の減速率と慣性モーメントから決定される
電動機及びスクリューの回転エネルギをもとに回生パワ
ーＷＧに相当する原動機速度ΔＮＥだけ低下させるため
の速度基準を作り、これを速度制御器８に与えている。

したがって、この速度制御器８ではｔ１時点からＮ２時
点の間でガバナ制御により原動機１に注入される燃料の
注入量が調整されるので、原動機１の回転速度ＮＥがΔ
ＮＥ分だけ低下する。これにより、ｔ１時点からＮ２時
点の間で原動機１が回生エネルギにより加速されても原
動機１はその定格速度、あるいは過速度保護レベルを越
えることがなくなるので、原動機１及び発電機２が危険
な状態まで加速されることはない。

［発明の効果コ 以上述べたように本発明によれば、船舶を減速停止、あ
るいは前進減速から逆転加速を行なう場合に発生する回
生エネルギを原動機の回転エネルギとして吸収させても
原動機が異常加速しないので、従来のように回生エネル
ギを処理するための特別な処理装置や船内の他の負荷と
の協調をとる必要もなく、簡単に回生エネルギに対する
処理問題利解決することができる船舶推進用駆動装置を
提供°できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による船舶推進用駆動装置の一実施例を
示すシステム構成のブロック図、第２図は同実施例の作
用を説明するためのグラフを示す図、第３図は従来の船
舶推進用駆動装置を示す概略構成図、第４図は船舶のス
クリューの負荷特性図である。 １・・・原動機、２・・・発電機、３・・・電力変換器
、４・・・交流電動機、５・・・スクリュー　６・・・
界磁制御器、７，８・・・速度制御器、９・・・基準発
生器。 出願人代理人　　弁理士　鈴江武彦 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 原動機と、この原動機により駆動される発電機と、この
   発電機で発電された交流出力を任意の電圧、周波数の交
   流電力に変換する電力変換器と、この電力変換器によっ
   て可変制御され、且つ船舶のスクリューを駆動する交流
   電動機とを備え、前記スクリューを正転減速、あるいは
   前進減速から逆転加速したときに発生する回生エネルギ
   を前記発電機及び原動機の回転エネルギとして吸収させ
   る船舶推進用駆動装置において、回生運転前の船舶の走
   行速度から回生運転時の回生エネルギ量を求め、且つ船
   舶の減速率と慣性モーメントから決定される前記スクリ
   ューの回転エネルギーをもとに前記回生エネルギ量に相
   当する原動機の速度上昇分を求める手段と、この手段に
   より求められた速度上昇分だけ前記原動機の速度を低下
   させる速度制御手段とを設けて回生運転時に原動機速度
   が規定値以上にならないようにしたことを特徴とする船
   舶推進用駆動装置。