JPH02261124A - 防食植生シート - Google Patents

防食植生シート

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JPH02261124A
JPH02261124A JP8038089A JP8038089A JPH02261124A JP H02261124 A JPH02261124 A JP H02261124A JP 8038089 A JP8038089 A JP 8038089A JP 8038089 A JP8038089 A JP 8038089A JP H02261124 A JPH02261124 A JP H02261124A
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sheet
upper layer
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Tadao Tsunemura
常村 忠生
Kazuo Yamamoto
一夫 山本
Hideo Nakahara
中原 秀雄
Takeshi Ishikawa
剛 石川
Tadasumi Kuwano
桑野 忠純
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Central Glass Co Ltd
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SOGO RIYOKUKA KK
Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、道路、宅地、ゴルフ場等の開発に伴なう土壌
侵食防止を目的として緑化を行なうために使用される防
食植生シートに関する。
(従来の技術とその解決しようとする課題)近年、道路
や宅地、ゴルフ場その他の土地の開発に伴ない、大小様
々な土壌侵食が問題となっている。
このことから、土壌侵食防止を目的として永年緑化を確
保するための種々の対応製品が作り出されており、それ
らの一種に、土壌侵食個所に対して種子等を含むシート
を設置し、雨滴や流水による侵食を防ぐと同時に、最終
的にはそれらの土地を永年緑化することで土地の荒廃を
防止しようとする製品が植生シート等として提供されて
いる。
例えばこのような植生シートとして従来使われている製
品として、ネットや紙、不織布またはワラなどの素材を
単独か何種類かの組合せで加工されたものが知られてい
る。
しかし従来提案されているこの種の植生シートは、永年
緑化のためには効果が十分でなかったり、特に傾斜地(
法面)に適用された場合の土壌侵食については配慮され
ておらず実質的に効果のないものが殆どであった。
例えば従来の製品のうちの紙製のものや市販されている
普通の薄い不織布では、地面に対して密着性はよいもの
の、雨滴の打撃エネルギーの緩和や、保温には効果が薄
く、このために法面の土壌自体の侵食がおこりやすく、
また種子が発芽した後も地面に根を張りにく(枯れてし
まう等の不都合が起きやすい。
また厚手の不織布、ワラマットやヤシマットを植生シー
トとして使用する場合には、雨滴の打撃エネルギー緩和
には有効でも、地面との密着性が悪く、法面を流下する
水により侵食が進行してしまうため、上記と同様に改良
が不十分であった。更に特公昭56−18729号で短
繊維や再生綿を梳出した繊維構造型のマットも提案され
ているが、これも不織布としての強度に乏しく、現場に
設置後風雨によって繊維同志の連繋(カラミ)が早い時
期に失われて、特に法面に適用された場合における土壌
の侵食防止に対する改善効果が十分でない。
またこれらのものを組合せた場合でも、降雨時に組合せ
たシートの上下が分離し易く、種子等の材料が流出した
り、上下のシートが分断しないほど強く結びつけると地
面との密着性が悪くなって、上記したものと同様の問題
が生ずるという難があるため、結局、植物生育に適した
保温、保水等の環境提供を、雨滴による打撃エネルギー
の緩和や掃流力による土壌表面の侵食防止を含めて、こ
れを適用する土壌への影響を含めて総合的に考慮した防
食植生シートは未だ提案されていないのが実情である。
(課題を解決するための手段) 本発明者らはこのような現状に鑑み、上記問題を解決す
るために鋭意検討を行なった結果、上層に、雨滴の打撃
エネルギーを緩和しかつ保温性、保水性を有すると同時
に、植物育成時には暫時分解して植物の育成を阻害しな
いように空間を増大することができるように工夫された
混綿繊維を用い、下層には、地面との密着性に優れ、土
砂等の流出を防ぐように工夫された天然繊維またはセル
ロース系再生繊維からなる布帛を用い、これらの上層、
下層の間に、種子を含む植物育成用の造粒物を挾持させ
ることで、上述した種々の問題を解消した優れた防食植
生シートを構成できることを見出し、本発明に到達した
ものである。
すなわち本発明の防食植生シートの特徴は、上層の不織
布、その下面に一体化された下層の布帛、及びこれらの
眉間に挾持された種子を含む植物育成用の造粒物からな
るシートであって、上記上層の不織布は、合成繊維及び
金属繊維の少なくとも一方と、天然繊維及びセルロース
系再生繊維の少なくとも一方と、バインダー繊維とを混
綿した厚み5〜15mm、目付は量50〜150g/m
2の繊維からなり、上記下層の布帛は、天然繊維または
セルロース系再生繊維からなるところにあり、かかる防
食植生シートを適宜の緑化対象地面に設置することで、
土壌侵食が抑制され、植物の育成が好適に実現できるも
のとなった。
本発明における上層の不織布の主要な働きは、雨滴によ
る打撃破壊を防止する作用と、土壌面のフィツトする下
層の作用と相まち層中に流下水の通水路を提供すること
で土面に対する掃流力を分散緩和する作用と、保水能な
どの水管理機能及び通気・通水・保温等に代表される環
境改善の作用三点であり、上層はこれらの作用を満足す
るに十分な繊維空間を提供できるものであることが必要
である。
このような上層の作用を確保するためには、雨滴による
打撃緩和のために上層を厚くすることで反対に柔軟性(
フィットネス性)を失うものであってはならず、また、
濡れてもいわゆる「へたり」を起こすことなく乾湿のい
ずれに対しても繊維による上層の構造変化を実質的に起
こさず、更に植物の発芽・生育において稚苗の貫通阻害
を起こすものであってはならない。換言すれば、本発明
の防食植生シートにおける上層は、乾湿変化による「へ
たり」が生じない程度の繊維層の腰の強さと上面の侵食
防止に有効な弾性を備えつつ、植物の生育には層を構成
する繊維が阻害影響を与えないように工夫された構造を
有することが必要となるのである。
以上のような種々の条件を満足させるために、上層の不
織布を構成する繊維には、金属繊維及び/又は合成繊維
と、天然繊維及び/又はセルロース系再生繊維と、バイ
ンダー剤としての機能を有するバインダー繊維を混綿し
たものを使用することが本発明の防食植生シートにおい
て必須とされる。
上層のうちの合成繊維、金属繊維は、この層が吸水した
場合にいわゆる「へたり」現象が起きて面突間が縮まな
いように溜空間維持の役目を果たす。一方天然繊維、セ
ルロース系再生繊維は吸水性、柔軟性をこの上層に付与
する役目を果たすためのものである。
上記の天然繊維、セルロース系再生繊維や金属繊維は、
シートが野外にさらされた場合に次第に分解、崩壊され
るが、これらはその分解速度が異なるので、これを適宜
に選択することで、植物の生育状態に対応して求められ
る繊維空間の増大程度を随意に設定出来るという極めて
優れた機能を担うことができる。
バインダー繊維は混綿された後、熱をかけることで溶融
し、層内の混綿された上記各繊維に融着することで各繊
維のからまり合いを強化して、繊維層が一体化として必
要な強度と大きな繊維空間を長期に亙り維持するために
重要な役割を果たすものである。
上記理由により上層不織布の厚さとしては5〜15mm
程度、特に8〜12noo程度が好ましく、不織布の厚
みが5mm以下より薄い場合には雨滴の打撃エネルギー
の緩和や保温効果が十分でなく、他方15+n+nより
厚い場合には経済的でないばかりでなく、シートとして
用いた際に上面との密着性が十分得られなくなって適当
でない。
目付は量としては50〜150g/m”、より好ましく
は55〜100g/m”であり、目付は量が50 g 
/ m 2より小さい場合には雨滴の打撃エネルギーの
緩和や、保温、保水効果が十分でなく、150g/m”
より大きい場合には植物の育成成長に対し、十分な空隙
を確保することができない。
上記目的で使用される上層の不織布を構成する各繊維に
おいて、まず合成繊維としては、ポリエステル系、ポリ
ウレタン系、ポリアミド系、ポリ尿素系、ポリスチレン
系等の剛性の強い合成繊維が好ましい。
金属繊維はスチールウール、ステンレススチールウール
等が好ましい。
これらの合成繊維、金属繊維は単独でもまた併用して用
いることもでき、その含有量は不織布の腰を強くして所
謂「へたり」現象が生じないように60〜90%程度、
好ましくは70〜90wt%とされることが良い。なお
金属繊維の早期の分解性と合成繊維の長期に亙る剛性を
併せ利用する場合には、これらを適当な範囲で併用する
ことができ、上層中の分解性を有する繊維と非分解性の
繊維を4二〇〜6:4程度の割合で混綿する場合を特に
好ましい例として例示することができる。
天然繊維としては木綿、亜麻等の植物繊維、羊毛、カシ
ミヤ等の動物繊維であり、更にセルロース系再生繊維と
してはビスコースレーヨン、ニトロセルロース、羊毛脱
脂繊維等であり、いずれも保水性に優れた繊維が好まし
く、このことからその含有量は10〜20wt%が好ま
しいものである。
バインダー繊維としては、例えば融点の異なるポリマー
繊維を繊維長さ方向に並行して複数接着せしめたもので
あってお互いを単に接着したもの、あるいは高融点ポリ
マーを芯に低融点ポリマーを鞘にしたもの等の何れであ
ってもよく、この場合の高融点ポリマー繊維の融点は2
50〜300℃程度、低融点ポリマー繊維の融点は70
〜150℃程度である。なお例えば高融点ポリマー繊維
としてポリエステルを使用する場合には低融点ポリマー
としてポリエステル、高融点ポリマーとしてポリプロピ
レンを使用する場合にはポリプロピレンを低融点ポリマ
ーとして使用することが好ましい。バインダー繊維の含
有量は、上層不織布の繊維空間を維持するために、上層
全体の10〜20wt%にすることが好ましいものであ
る。
以上の上層を構成する各繊維は、市販のものを使用する
ことができ、繊維径について特に限定されるものではな
いが、各繊維の物性等から考えればいずれも15〜50
71m程度のものが好ましい。
上層不織布の製造方法としては、繊維を所定の割合で混
綿した後、通常行なわれている乾式不織布の製造方法を
応用して製造すればよい。
すなわち例えば原料繊維を開綿機にかけてほぐし、これ
を薄いシート(ウェブ)にした後適当に積重ね、配列し
て所定の幅のシートを得る方法であり、本発明のウェブ
の接合は前述したようにバインダー繊維を接合剤として
用いるので、不織布を得た後加熱処理を行なえば良いも
のである。加熱処理は、不織布の全面に渡って行なって
もよいし、必要な構造強度が確保される範囲で線状2点
状に部分的に行なってもよい。
次に、本発明の防食植生シートの下層を形成する布帛は
、上面の土壌粒子との密着性、親和性及び保水性が必要
であるが、特に上面との密着性が重要である。その理由
は下層の布帛が植物育成用の造粒物とシートの接地面の
橋渡し重機能を有するものであるからである。このため
不織布あるいは織布でもよいが、その材質が重要となり
、上記機能を満足するために、天然物を原料とする天然
繊維またはセルロース系再生繊維を用いることができる
このように接地面と密着して一体性をもたせるようにす
るためには厚みも薄く、目付は量も少ない方がよいが、
極端に薄い場合は製造上厚みむら等が発生して好ましく
ないため、目付は量としては不織布の場合は20〜40
g/m2.織布の場合は40〜100g/m2が適当で
あり、厚みとしては不織布の場合1.5〜3.5mm程
度、好ましくけ2〜3mm程度、織布の場合は0.5〜
2mm程度、好ましくは1〜2mm程度である。
天然繊維としては上層の不織布に使用されるものと同様
のものが好ましい。セルロース系再生繊維としては、セ
ルロース系人造絹糸、銅アンモニウムレーヨン等が好ま
しい。これらの繊維の繊維径は15〜30μm程度の範
囲のものであるが、設置後、種子がある程度成長するま
での期間破壊しない程度の強度を有すればよい。
上記不織布の製造法は上層の不織布と同じ製造法が用い
られ、織布は一般に製造されたものをそのまま用いるこ
とができる。
次に、本発明において防食植生シート中に装着されて使
用される植物育成造粒物について述べる。この造粒物は
、以下述べる構成を有するものであればその製造法、形
状等に限定されるものではな(、ペレット、ブリケット
、タブレット等の何れの形式のものであってもよい(以
下説明の便宜上、上記造粒物なベレットとして代表的に
説明する)。
本発明で使用される種子としては普通の畑地等と異なり
余り肥沃でない土地や傾斜地においても種子が良好に育
成・成長することが必要であり、そのためには牧草、芝
生、潅木等の種子が好ましい。
さらに植物育成ペレット中に含まれる他の材料について
はこれらの種子を長期に渡って良好に育成・成長させる
ために必要となる資材であって、例えば繊維質有機資材
、無機質資材。
肥料等である。前記繊維質有機資材としては、そのもの
自身が良質な肥料となるとともに、長期にわたって種子
が生育・成長するのに良好な環境を保つために必要な微
生物を供給すると同時に、その良好な生存環境を提供す
るものであり、例えば泥炭を中和処理したフミン酸含有
腐食上、パーク堆肥、ピートモス等を単独または数種類
−緒に用いることができる。これらは保水、pH調整等
としての役目も果たすものである。無機質資材としては
、保肥力を上げるべく、透水性、保水性を保つために必
要な材料であって、例えばゼオライト ベントナイト 
パーライト等の陽イオン交換能のあるものが好ましい。
さらに肥料としては、上記種子を育成させるために必要
な肥料であればどのようなものでもよく、通常畑地等の
肥料として使用されている窒素、燐酸、カリ等の緩効性
のものを用いることができる。なおこれらの種子含有の
ベレット中には、上記の材料の他、必要に応じて、材料
をベレットの形に保つ上で必要となるバインダーとして
デンプン、アルギン酸、ポリビニルアルコール等が添加
でき、また初期活着のための植物ホルモン剤、根粒菌、
有機資材の強制的分解のための分解菌の添加、さらには
初期育成保護のための殺虫剤、殺菌剤等を添加して、様
々な育成環境を選択的にイ」勾することができるもので
ある。
さらに前記種子を含むベレットの製造としては、上記各
材料が細かく粉砕され万能混合機等の混合装置でよく混
合された後、造粒することで製造することができる。こ
の際、繊維質有機資材等が粉砕の段階で微粉化されて表
面積の増加とともに、親水性が付与され、上記機能を発
揮することができる。さらにまた」1記造粒方法として
は、前述の混合体を含水率10%以下になるように乾燥
した後、打錠成型法等により圧縮成型するか、40〜5
0wt%程度になるように水分を加えた後2通常の方法
である一定の形になるように押出し造粒するか、ブリケ
ラ)・マシーンにより圧縮成型する方法で行なう。なお
後者の場合にはかなりの水分をベレット中に含むことか
ら、製造されたベレットを温度40℃、通風速度0.5
m/sec程度の静置式乾燥棚で含水率10%程度以下
まで乾燥させることがよい。
このようにして製造された植物育成ベレットは、普通の
保管状態では発芽せず、十分に給水した後発芽するため
、長期の保管を行なうことが可能となる。さらにまた植
物育成ベレットの形状は特に限定されるものではないが
、通常円筒状の形が最も製造しやく、8〜20mmφで
長さがlO〜20mm程度が適当である。
以上述べた各材料を組合せて本発明の防食植生シートが
構成されるが、上層の不織布と下層の布帛の結合、及び
これらの層間に介挿挾持される種子含有のベレットの固
定は、上層の不織布に含有される合成繊維、バインダー
繊維を利用してヒートシーラ等により点または線の形で
熱融着するか、または同様の形で接着剤により結合させ
ることができる。この場合、種子含有の植物育成ベレッ
トは、シート下層の布帛に接着剤で固定してもしな(と
もよい。個々の植物育成ペレットは、防食植生シート中
にその幅方向、長さ方向に適宜の等間隔等で配置され、
その間隔は一般的には多数の前記ベレットを好ましくは
30〜50mm程度で等間隔に配置する他、種子の種類
、シートを施行適用する場所等の要求に応じて適宜選択
できる。
また本発明の防食植生シートには、例えば上層と下層の
間に、補強のために縦、及び/又は横或は網目状に糸を
適宜の間隔で介挿させることも好ましい。これは本発明
のシートは引張強度には乏しいため、これを上記糸の介
挿により補強することができるからである。この糸をシ
ート中に挾持させる上記ベレットと接着させるようにす
ることも好ましい態様である。またさらに、シートの端
部に厚紙1段ボール紙やプラスチックシート、板等を組
みつけることも好ましい。このようにすることでこの厚
紙1段ボール紙等をもってシートを巻き出したり、所定
の地面に設置する作業が容易となり、シートの破れ防止
を図ることができるからである。
本発明の防食植生シートは、例えば幅95〜105 c
m、長さ10m程度とし、巻取った形で保管運搬し、現
地においてはこれを巻出して適宜寸法に裁断して、メグ
シ、アンカービン等を用いて地面に固定し、落着かせる
ために施行後、潅水(例えば約6℃/m2)する形式で
使用される。
(発明の効果) このようにして所定の地面に設置された防食植生シート
は、上層の不織布が雨滴の打撃エネルギーを緩和し、掃
流力を分散緩和すると同時に保水、保温の役目も果たし
、その下側に存在するベレットの保護及び種子の発芽に
対して良好な環境を提供する。一方下層の布は地面と密
着して流下水による土地の侵食を防ぐと同時に、上層と
同様の保水、保温効果も発揮することができる。
設置されたシート中に内装されている種子含有のベレッ
トは、降雨等により潅水されると給水を始めやがて膨潤
して崩壊する。しかしこの崩壊物は粘結性を有するため
下層の布上に留まり、種子の発芽、育成に対して栄養の
補給、その他の好適な環境を提供し続ける。このような
環境下で種子の発芽、成長が行なわれる。
上記のような種子の発芽、生育の過程において、シート
上層の不織布の目付は量が多すぎる場合には、その密に
存在する繊維が植物の成長を明害する結果となる虞れが
あるが、本発明のシートは種々の繊維を上記範囲に設定
して混綿しているので、植物の生育に問題を招くことが
なく、生育・成長に優れた効果を生み出す。
特に分解性のある数種類の繊維を混綿している場合には
、各繊維の分解速度が異なり、これが極めてうま(植物
の生育に対応することで上述した優れた効果をもたらす
。すなわち、金属繊維は約3〜5週間で分解して崩壊し
、天然繊維は約2〜3カ月で分解して崩壊するが、合成
繊維は長期間分解しない。従ってこれらにより植物の生
育状態に伴なった繊維密度の減少、空隙の増大、シート
としての強度保持がバランスよく発揮されることになる
以上により、シート中の植物が良好に生育し、地面にし
っかり根をはることにより、シートの施行された土地の
永年緑化が実現でき、土地の荒廃を確実に防止できる効
果がある。
(実施例) 実施例1 第1図及び第2図に示す防食植生シートとして、下層は
ガーゼ状綿布で目付は量的65g/ m 2の織布2と
した。
上層の不織布1は、ポリエステル繊維約10デニール5
0%、スチールウール約30μ30%、レーヨン約10
デニール10%、バインダー繊維約15デニール10%
を、目イ」け量的115g/m”、厚み約10mmの弾
性シートとして形成し、これらの眉間に下記参考例のベ
レットを幅方向的40〜50mmの間隔で均等に配置し
挾持させて、ヒートシールにより一体化して防食植生シ
ートを作成した。
実施例2 同様に、レーヨン約3デニール80%、バインダー繊維
約4デニール20%の混綿繊維として目付は量的21g
/m”、厚み約1.5mmの下層の不織布2の上に、上
層の不織布1を、ポリエステル繊維約6デニール50%
、スチールウール約20μ30%、レーヨン約4デニル
10%、バインダー繊維約10デニール10%を混綿し
、目付は量的53g/m2.厚み約6mmの弾性シート
として形成し、ベレットを実施例1と同様に挾持させて
ヒートシールにより一体化して防食植生シートを作成し
た。
参考例 種子含有の植物育成ベレット3は、泥炭中和物265g
 (水分69.3%)、パーク堆肥486.6g (水
分18.0%)、ゼオライト70#244.4g (水
分2.8%)、ベントナイト315.7g(水分7.7
%)を混合し、これに緑化用の種子としてケンタラキー
31フエスク(K31F)2.0g、クリービングレッ
ドフエスク(CRF)1.5g、ホワイトクローバ−(
WC)0.5g、めどはぎ(MH)3.0g、えにしだ
(ES)5.0gを、万能ミキサーで分散混合しながら
、造粒水分55WB%となるよう水を932mn加水し
、さらに分散混合した。
この塊状物を、押出し式造粒機(ミートチョッパー ベ
リクスNo、 12型)でダイス径20mmφ、約5m
m厚の円柱状に造粒・成型し、40℃、10Hr通風乾
燥により造粒した。
実施例3 実施例1,2のシートの耐食効果を確認するために次の
耐食性試験を行なった。
肚棗立星1 締固度のよい下記表1のマサ土を斜角30゜、幅1m、
斜め距離2mに盛り土し、硬度計(山中式)指度15m
m平均に転圧した人工的切面な試作供試し、その表面に
、実施例1゜2のシートを張設し、潅水したあと、約1
00m m / Hrで5時間の人工降雨による侵食促
進を行ない、侵食の程度の外観を観察し、結果を表2に
示した。
表       1 実験に使用したマサ土の土性(日本統一土質分類SM)
比較例1 比較のために、下記市販品(試料番号3.45)につい
ての同様の耐食性試験を実施例1と同様の条件で行ない
、その結果を表2に合せて示した。
試料番号3のシート;肥料1種子を特殊紙二(補強繊維
入り紙) 層ではさんで肥料は混入されたもの(ロング ットネット(商品名) (ロンタイ−社製) 試料番号4のシート;試料番号3のシートに(ワラマッ
ト)   さらに上層にワラを積層し、肥料は混入され ていないもの(ロング ットワラ(商品名) (ロンタイ−社製)) 試料番号5のシート;綿状布に種子と肥料を(短繊維シ
ート)  混入したシートで、肥料は混入されていない もの「新緑J (商品 名)(■アドバンテー ジ社製) この表2の結果から明らかであるように、実施例のシー
トを使った場合は、殆ど下の地盤の侵食がないのに対し
、比較例では地盤の侵食が激しい。
実施例4 実施例1.2のシートの植生効果、保水効果を、試料番
号3〜5のシートと対比するために、室内及び屋外の人
工斜面に各シートを張設し、発芽、生育、及び保水性に
ついて試験しその結果を表3に示した。
L丘試1 アクリル製の容器(10cmX10cm角。
深さ3 cm)にパーライトを約15cm厚に充填し、
各シートをセットし、約6mβ/日で給水した。
区外鼠1 シートの保水効果の対比のため、少雨期でかつ昼夜間の
温度差の激しい初冬(12月中旬)を選らび、1mx2
m=2m”のシートを斜角約20°、法方位西向きの斜
面に並べて張設し、散水(約6mj2/日)した。期間
中は給水を行なわず、自然環境にゆだねた。
試験場所二山ロ県 山口大学工学部 また試験期間中(2力月間)の降雨量は約7mmであっ
た。その結果を表3.4に示した。
表3=室内試験結果 表中において、生育度、保水力は実施例を100%とし
て比較例を評価した。
生育度は、試験開始から2力月の時点で測定し、乾燥枯
死率は試験開始から約25日目の時点で判定した。
表4=屋外試験結果 生 成育度の評価は表3と同じ この表3.4の結果から明らかであるように、紙袋、ワ
ラマットについては枯死したものが多く、本発明の実施
例品とは大きな差があった。
実施例5 種子の発芽を促進し、生育を良化するには、ペレット周
辺を適正温度に保持することが重要であることから、実
施例1,2のシートを屋外の斜面にセットし、地表面温
度、地中温度を測定し、保温効果を試料番号3〜5の市
販品と対比した。
実験場所は昼夜間の温度差のはげしい山口布を選択し、
測定は、外気温度、地表面温度及び地中温度(地下的5
m)とし、5日間の平均値を表5に示した。
表5:保温効果 この表5の結果から明らかであるように、実施例1.2
は保温効果も良好で種子が生育するのに適した環境を提
供している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明よりなる防食植生シーl−の構成概要−
例を示した断面図、第2図は同シートを巻取りした状態
を示した図である。 第 図 に上層の不織布 2:下層の布隼 3:ベレット 第 図 1.1(件の表示 手−続補正書 平成7年 φ月76日 補 正 書 本願明細書中の下記事項を補正いたします。 記 ゛ト成/年特t1願第go−ts?o号2、発明の名称 紗食埒1 =、 −v 3 補【■ミをする者 事件との関係 出 願 人 住所 東全部−丁代1.1’1区丸の内2丁[16番2号丸の
内へ重洲ビル330補正のトj象 ・−) 1、明細書箱3頁10行〜第4頁12行目に「また厚手
・・・実情である。」 とあるを次ぎの如く訂正する。 [また厚手の不織布やワラマット、ヤシマットの場合は
、打撃エネルギーには有効でもフィットネスに欠は流下
水による侵食が進行する。 また折角両者を組み合わせた場合でも、降雨時に上下が
分解してしまうと強度が低下するし、分断しない程強く
むすびつけるとフィットネスがはたせないことになる。 次ぎに永年緑化のための土壌について検旧すると、通常
の開発行為で発生する盛土切子面の土質は、植物の育つ
土壌と(J全くかけ離れたものが多い。このために例え
ば特開昭56−58408号、特開昭57−11870
8号、特開昭56158005号等に見られるように、
化学肥料や、高度なものとしては肥効が長く持続する緩
効性の肥料や無機質の土壌改良剤を介在させる植生帯に
関する提案がされている。 しかしながら、侵食を防止し、永年緑化の目的を達成す
るためには、さらに緑化植物の生育基盤となる土壌の物
理的・化学的ならびに生物的改良が必要となる。 特に通水・通気・保水性の改良、保肥力の付与、土壌緩
衝能の改善に加え、根圏の生物的改良が重要であるが、
このような目的の実現には良質有機質腐植物質の関与が
最も有効である。 ところで、これら有機質土壌改良剤はその殆どが含水率
40〜80%であり、これを−旦乾燥させると無機化過
程の前駆組織や繊維質が萎縮変質して、再び潅水しても
表面の疎水化等により、もはや本来の機能を発揮できな
い難点があった。、また含水率の高いままで種子を装着
した植生シートを製品化することは、目的達成前に種子
の発芽を生起するために実用化出来ないのが実態であっ
た。」2、明細書第6頁6行目に 「保水能」とあるを 「貯水能」と訂正する。 3、明細書第22頁最下行に 「実施例3」とあるな [実施例3(耐食性試験)」と訂正する。 4、明細書第23頁の表1の次に 「試験場所二山ロ県 山口大学工学部」の文を加入する
。 5、明細書箱26頁5行目に 「実施例4」とあるな 「実施例4(植生試験)」と訂正する。 6、明細書筒27頁4行目に 「山口大学工学部」とあるを 「山口大学農学部」と訂正する。 7、明細書第28頁の第3表及び第4表を次ぎの如く訂
正する。 r     表3=室内試験結果 8、明細書箱29頁2行目に 「紙袋」とあるな 「補強繊維入紙」と訂正する。 9、明細書第30頁の第5表を次ぎの如く訂正する。 [表5=保温効果 表中において、生育度、保水力は実施例を100%とし
て比較例を評価した。生育度は、試験開始から2力月の
時点で測定し、乾燥枯死率は試験開始から約25日月の
時点で判定した。 表4:屋外試験結果 生育度の評価は表3と同じ 」

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、上層の不織布、その下面に一体化された下層の布帛
    、及びこれらの層間に挾持された種子を含む植物育成用
    の造粒物からなるシートであって、上記上層の不織布は
    、合成繊維及び金属繊維の少なくとも一方と、天然繊維
    及びセルロース系再生繊維の少なくとも一方 と、バインダー繊維とを混綿した厚み5〜 15mm、目付け量50〜150g/m^2の繊維から
    なり、上記下層の布帛は、天然繊維またはセルロース系
    再生繊維からなることを特徴とする防食植生シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016146787A (ja) * 2015-02-12 2016-08-18 多機能フィルター株式会社 遮水緑化シート
JP2020528975A (ja) * 2017-05-30 2020-10-01 エコール・ポリテクニーク・フェデラル・デ・ローザンヌ(イーピーエフエル)Ecole Polytechnique Federale De Lausanne(Epfl) ジオテキスタイル

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JP2016146787A (ja) * 2015-02-12 2016-08-18 多機能フィルター株式会社 遮水緑化シート
JP2020528975A (ja) * 2017-05-30 2020-10-01 エコール・ポリテクニーク・フェデラル・デ・ローザンヌ(イーピーエフエル)Ecole Polytechnique Federale De Lausanne(Epfl) ジオテキスタイル

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