JPH02260699A

JPH02260699A - 磁気及び電磁波シールドパネル

Info

Publication number: JPH02260699A
Application number: JP8239589A
Authority: JP
Inventors: Yasuo Okazaki; 靖雄岡崎; Hodaka Honma; 穂高本間
Original assignee: Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1989-03-31
Filing date: 1989-03-31
Publication date: 1990-10-23

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、電気機器、電子機器等に関連して用いられる
磁気、電磁波等を遮蔽するシールドパネルに関する。

〔従来の技術〕

電子機器等の高性能化と急激な利用の拡大に伴って０、
これらの機器の操作を正確に行うため、操作室、試験室
又は電子機器の組立て室等を電磁波から保護したり、電
子機器相互の電磁波による障害を防ぐため、電磁波遮蔽
材が使用されている。

また、たとえば核磁気共鳴（ＮＭＲ）を用いたイメージ
ング装置においては、高磁界を必要とするので、測定領
域外への漏洩磁界が大きくなる。そこで、環境への漏洩
磁界を少なくするため、磁気シールドが使用されている
。

このような電磁波妨害を回避するためには、シールド材
として、電界及び磁界の両モードで優れたシールド効果
を有する材料を使用することが肝要である。

従来の電磁シールド材料としては、金属粉や金属繊維、
金属フレーク等をプラスチックス等に混入分散させたも
の、プラスチックス表面に導電塗料や溶射、蒸着、スパ
ッタリング等によって亜鉛等の金属層を施したもの、導
電性金属シート等が主として使用されている。

しかしながら、混入分散型のシールド材は、導電性が格
段に低いため電界モードでのシールド効果、すなわち電
気シールド効果は極めて小さい。

また、シート型のシールド材は、導電性も良くなり、あ
る程度の電気シールド効果は期待できるものの、磁界モ
ードにおけるシールド、すなわち磁気シールドに対して
は効果がない。

磁気シールドについては、鉄を初めとする軟質磁性体が
使用されている。たとえば、核磁気共鳴（ＮＭＲ）を利
用したイメージング装置等に用いられるルームシールド
では、電気シールドを銅箔等について行い、磁気シール
ドは厚板鉄板等で別途行う。しかし、厚板鉄板を取り付
けるとき、数十トンの重量物になる。そこで、磁気シー
ルドについて最近の小型、軽量化の要請を受けて、電磁
鋼板やパーマロイ、アモルファス等の軟質磁性薄帯が使
用されるようになってきている。

磁気シールドは、一般に透磁率の高い磁性材料が使用さ
れる。しかし、実際にはシールドされるべき磁場の強さ
によって透磁率が大きく変わるため、適切な材料の選択
が必要とされる。また、磁気シールドは、シールドすべ
き磁界の磁束を集めてシールドを行うものであるため、
その磁界が大きくなると、材料の断面積を大きくしたり
、軽量化のために磁束密度が高い材料を使用することが
必要になる。

〔発明が解決しようとする課題〕

磁束密度の高い材料として使用されているものに、一方
向性電磁鋼板がある。しかし、この材料は、一方向には
非常に磁束密度を高くすることができるものの、他方向
では磁束密度が非常に低くなる。そこで、磁気シールド
材として用いる場合に、その方向を常に考慮することが
必要とされ、シールド施工に際しては問題が大きい。

また、パーマロイやアモルファス等のように透磁率が高
い材料は、磁束密度が電磁鋼板の１／２〜１／３になる
。そのため、シールドすべき磁界が大きい場合、積層し
て用いたとしても必ずしも断面積相当分のシールド効果
が得られないばかりか、その積層や施工の煩わしさ、更
に歪みに起因した劣化が大きく、有効なシールドになら
ない。

しかも、シールド施工における電磁波シールドは、前述
したように導電性金属箔が使用され、磁気シールドとは
別個に行われている。そのため、施工費用や日数等がほ
ぼ二倍となり、施工上の問題もある。

そ°こで、本発明の目的は、電界及び磁界の双方に対し
て良好な遮蔽効果を示すシート状遮蔽材を提供すること
にあり、更に電界及び磁界の双方に対して良好な遮蔽効
果を示し、特に強磁場シールドのパネルを提供すること
にある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、電磁気シールド用に磁束密度が二方向に高い
二方向性電磁鋼板を使用して、そのシールド特性を高め
ると共に、縦、横何れの方向でも使用できることから、
施工の簡略化をもたらすパネルを提供する。

厚板鉄板を使用する際、施工は、溶接施工が可能で、現
地において工事施工が行える。しかし、軽量化を狙って
鋼板、シート、箔等の薄い材料を使用する場合、シール
ドルームのような大面積の施工は非常に難しくなる。そ
こで、サイズが予め定まっているパネルとし、このパネ
ルを所定面に貼り合わせることによって、施工を容易に
行うことができる。

しかし、シールド材をパネル化して施工する場合、パネ
ルに方向依存性があると、パネルを貼り合わせる方向に
制約が加わるため、パネル施工は実際上不可能になって
しまう。

また、磁気シールドは、磁界が大きい場合、断面積が同
じものについては透磁率よりも磁束密度でシールド強さ
が決まってくる。すなわち、シールド材が飽和してしま
うからであり、そのために磁束密度が大きく透磁率の良
好な材料が必要とされる。この点で、一方向性電磁鋼板
が透磁率、磁束密度共に優れた材料といえる。しかし、
一方向性電磁鋼板では、一方向のみの特性が優れている
に過ぎず、これと直角な他の方向にそった特性は劣って
いる。この点で、パネル化したシールド材にあっては、
互いに直交する二方向に特性が均一であるものが望まし
い。なお、無方向性電磁鋼板は、方向性が小さいものの
、磁束密度が低いので断面積を大きくする必要が生じ、
パネルが重たくなって、施工も困難になる。

そこで、本発明においては、二方向に特性の優れた二方
向性電磁鋼板の一枚又は複数枚をパネル化し、磁気シー
ルド性、施工性の優れたシールド部材とするものである
。このようにして、二方向性電磁鋼板の特徴が発揮され
、施工時も天地、左右を考慮することが必要でなくなり
、軽量化も図られる。

このシールド材は、金属質であり、電気導電性を有して
いる。そのため、電磁波シールドに関しても、ある程度
の効果が期待できる。しかし、更に高い電磁波シールド
を得るためには、二方向性電磁鋼板の表面に、導電性の
Ｃｕ、　　Ｚｎ、　　Ｓｎ、　　Ｎｉ。

Ａｌ、　　Ａｇ、　　Ｐｂ等の中から選んだ一つ又はそ
れ以上の金属又は合金で構成された導電層をメッキ。

接着等によって形成することができる。

なお、二方向ｊ主電磁鋼板の表面に、低磁場で高透磁率
を示す他の軟質磁性材料、たとえばパーマロイやアモル
ファスを複合させたパネルも、方向特性を大きく変えな
い限り、使用することができる。

〔実施例〕

以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。

一実施例１− ＣＯ，０４８重量％、Ｓｉ３．４０重量％、’　Ｍｎ　
０．１４重量％、酸可溶性Ａ１０．０２３重量％、全Ｎ
Ｏ，００３５重量％、残部Ｆｅ及び不可避的不純物から
なる厚み１．６５＋ｎｍＯ熱延板を、１０７０℃で２分
間焼鈍した後、熱間圧延方向と同一方向に圧下率６５％
で冷間圧延した。次いで、この圧延方向に交叉する方向
に圧下率６０％で冷間圧延し、０．２３ｍｍの最終板厚
に仕上げた。この冷延板を、湿水素雲囲気中８１０℃で
９０秒間脱炭焼鈍した。

脱炭焼鈍後、マグネシア系焼鈍分離剤を鋼板表面に塗布
し、Ｈ４００％の３囲気中で１２００℃Ｘ２０時間の仕
上げ焼鈍を行い、二次再結晶させた。これにより、（１
００）　＜００１＞方位粒をもつ二方向性電磁鋼板が得
られた。この二方向性電磁鋼板を１００市角のパネルに
成形し、磁気シールド性を測定した。

第１図に、その測定方法を示す。すなわち、試験パネル
１をシールドボックス２の一側に取り付け、外部磁界３
を印加し、試験パネル１を通過した漏洩磁界をガウスメ
ータ４で測定する。試験パネルｌの縦シールド性を調べ
るときには、第２図に示すように試験パネル１のＬ方向
を天地方向に一致させる。また、横シールド性を調べる
ときには、第３図に示すようにＬ方向を水平方向に一致
させる。

このようにして測定された結果を、第１表に示す。なお
、シールド外部磁界は、２０Ｇとした。縦方向は磁化容
易軸方向であり、横方向は縦方向と９０度をなす方向で
ある。

第１表　試験パネルのシールド性第１表から明らかなように、一方向性電磁鋼板製のパネ
ルは、縦方向のシールド性は良好であるが、横方向のシ
ールド性が悪く、実際の施工を行うときに使用されるパ
ネルとはなり難い。また、無方向性電磁鋼板でできたパ
ネルは、シールド性が悪く、二方向性電磁鋼板と同等の
シールド性とするには重量が５倍程度増加する。

一実施例２− ３ｉ３．４重量％を含有する板厚０．３ｍｍの二方向性
電磁鋼板から１８０ｍｍ角の一致パネルを製作し、９０
０關四方のシールド体とした。一方、比較のため、Ｓｉ
３重量％、板厚０．３１１Ｉ１１の一方向性電磁鋼板か
ら１８０　ｗ角の一致パネルを製作し、シールド体とし
た。なお、何れの場合にあっても、パネルからシールド
試験体とするとき、個々のパネルが正方形であるため、
その方向性はバラバラになった。

そして、直流磁場２０Ｇを印加して磁気シールド性を測
定し、電磁波１００ＭＨｚを印加して電磁波シールド性
を測定した。それぞれのシールド性は次の通りであった
。

磁気シールド性　電磁波シールド性本発明例　　　５＝１８　　　　５１ｄＢ（磁界）７６
ｄ　ｂ　（電界）比較例　　　　５＝１０一実施例３− ５ｉ３％、板厚０．３１１ＩＩ１１の二方向性電磁鋼板
に厚さ５０μｍのアルミ箔を接着し、実施例２と同様の
方法によってシールド性を測定した。結果を、次に示す
。

磁気シールド性　電磁波シールド性本発明例　　　Ｓ　＝１８　　　　５１ｄ　Ｂ（磁界）
８５ｄ　ｂ　（電界）〔発明の効果〕以上に説明したように、本発明のシールドパネルは、弱
い磁場はもとより、強磁場の遮蔽材としても遮蔽効果を
劣化させることなく、大幅な軽量化を可能１−シた。こ
れによって、運搬や取扱い。

建築施工性等を大幅に向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はシールド性の測定方法を説明するための図、第
２図は縦方向のシールド性を測定するときの試験パネル
の取付は形態を示し、第３図は横方向のシールド性を測
定するときの試験パネルの取付は形態を示す。

Claims

【特許請求の範囲】

１．面内に二方向の磁化容易軸＜１００＞をもち、３．
５重量％以下のＳ１を含有する二方向性電磁鋼板からな
ることを特徴とする磁気及び電磁波シールドパネル。
２．請求項１記載の二方向性電磁鋼板の表面に銅，亜鉛
，錫，ニッケル，アルミニウム，銀，鉛のなかから選ん
だ一種以上の金属又はこれらの合金のメッキ層を付着さ
せたことを特徴とする磁気及び電磁波シールドパネル。
３．請求項１記載の二方向性電磁鋼板の表面に銅，亜鉛
，錫，ニッケル，アルミニウム，銀，鉛のなかから選ん
だ一種以上の金属又はこれらの合金の箔を接着接合した
ことを特徴とする磁気及び電磁波シールドパネル。