JPH08273919A - 電磁気シールド用材料及びシールド方法 - Google Patents

電磁気シールド用材料及びシールド方法

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JPH08273919A
JPH08273919A JP7071272A JP7127295A JPH08273919A JP H08273919 A JPH08273919 A JP H08273919A JP 7071272 A JP7071272 A JP 7071272A JP 7127295 A JP7127295 A JP 7127295A JP H08273919 A JPH08273919 A JP H08273919A
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JP
Japan
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shield
magnetic
shielding
electromagnetic
permeability
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Pending
Application number
JP7071272A
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English (en)
Inventor
Yasuo Okazaki
靖雄 岡崎
Takahide Shimazu
高英 島津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直流磁界及び磁気雑音等の交番磁界、及び数
十kHz 以上の電磁波に対して良好な遮蔽効果を示し、軽
量で取扱いに優れ、安価な遮蔽材料とそれを用いたシー
ルド方法を提供すること。 【構成】 純鉄系の鋼板で、板厚、機械的性質、透磁率
を限定し、磁気シールド性及び電磁波シールド性の優れ
た電磁気シールド材料とした。剛性を小さくし、現場施
工性を高め、金属メッキを行うことで接合部の導電性を
確保し、電磁波域まで高いシールド性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気機器、電子機器等に
関連して用いられる電磁気を遮蔽するシールド容器やシ
ールドルーム等のシールド材料及びそれを用いたシール
ド方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気、電子機器の高性能化と急激な利用
拡大に伴って、これらの機器使用磁界は大きくなる一
方、操作室や試験室または人体等を磁界から保護した
り、電子機器相互の磁気による障害を防ぐため、機器か
らでる磁界を遮蔽する能動遮蔽や、機器に侵入してくる
磁界を遮蔽する受動遮蔽が行われ、磁気遮蔽材が使用さ
れている。
【0003】例えば核磁気共鳴(NMR)を用いたイメ
ージング装置においては、超電導磁石等による高磁界を
必要とするので、測定領域外への漏れ磁束が大きくな
る。そこで環境への漏れ磁界を少なくするため、磁気シ
ールドが行われる。また、SQUID等による生体磁気
研究のためには、微弱磁気環境が必要で、外部からの磁
気雑音を遮蔽するための磁気シールドが行われる。この
ような磁気環境は、直流磁界だけではなく、実質交流磁
界シールドが重要である。更に、MRIのように使用機
器が数十MHz の高周波域で作動する場合は、電磁波シー
ルドが必要になる。
【0004】このような磁気妨害を回避するためには、
シールド材として鉄をはじめとする軟質磁性材料が用い
られている。例えば、核磁気共鳴(NMR)を利用した
厚板鉄板等で磁気シールドを行う。また、部屋をシール
ドする場合は、小型、軽量化の要請を受けて、最近では
電磁鋼板やパーマロイ、アモルファス等の磁性薄帯も使
用されるようになってきている。磁気シールドには、一
般に透磁率の高い材料が使用される。しかし、実際には
シールドされるべき磁場の種類、強さによって、適切な
材料の選択が必要とされる。
【0005】一方、電磁波シールドには、電解銅箔やア
ルミ板の導電性材料を用いて、シールドを行っている。
このような導電性材料が有効なのは、少なくとも数十kH
z 以上の交流磁界で、直流から数十kHz での交流磁界シ
ールドはできない。従って、例えばMRI用のシールド
ルームを構築する際は、純鉄系厚板等の強磁性材料で磁
気シールド施工を行った後、その上から電解銅箔で電磁
波シールド施工を行っている。また、近年、電子機器の
高密度化、高精度化によって、磁気雑音と呼ばれる交流
磁界が問題となってきており、電磁波シールドだけでな
く、直流磁界に交流磁界が重畳した交流磁界を有効に遮
蔽する有効で安価な方法が求められている。
【0006】従来、鉄系の磁気シールド材料は電磁鋼板
もしくは電磁厚板を使用している。電磁鋼板は基本的に
磁性を改善するため、珪素を含有させているため電気抵
抗は大きくなり、電磁波シールド材料としては不利であ
る。また、これらの材料は電磁鋼板で板厚が0.35か
ら0.50mm、電磁厚板では6mm以上の板厚で、機械的
に剛性で施工現場で人力での加工が難しい。従って、1
0kHz 以上の電磁波をシールドするにはシールド材料の
電気的接合が不可欠であるが、電磁厚板を溶接する場合
を除き非常に困難である。現在は、電磁波シールドは磁
気シールド施工とは別に、Cu,Al等の金属箔で現地
施工する方法が一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、直流
磁界及び磁気雑音等の交番磁界、及び数十kHz 以上の電
磁波に対して良好な遮蔽効果を示し、軽量で取扱いに優
れ、安価な遮蔽材料とそれを用いたシールド方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】直流磁界から電磁波まで
のシールドを有効に行うため、本発明の特徴は、導電性
の優れた純鉄系の鋼板を使用し且つ透磁率を高めて電磁
波シールド特性を高め、且つ透磁率が高いことから低周
波磁界の磁気シールド特性を同時に付与できる電磁気シ
ールド材料を提供することにある。
【0009】ここで言う純鉄とは、通常の製鋼プロセス
によって製造される極低炭素鋼、さらに炭素、硫黄、リ
ン等の不純物を減少させた鋼を言い、また、これらの鋼
板を脱炭焼鈍しさらに炭素を取り除き高純化を行った鋼
板でもよく、特に限定はしない。これらの鋼板を冷延後
焼鈍を行い、鋼板の結晶粒を成長させ、機械的特性を改
善し加工をしやすくする。焼鈍は鋼成分によっては、脱
炭焼鈍としてもよい。また、ここで言う加工は、シール
ド施工現場において人力で曲げや切断加工が可能な状態
になることを言い、できるだけ鋼板の降伏強度を下げ、
硬さを小さくする必要がある。従って、室温(25℃)
での降伏強度を30kg/mm2 以下、望ましくは25kg/
mm2 以下とし、室温(25℃)でのビッカース硬度は1
kgのHvで100以下望ましくは95以下とする。
【0010】鋼板の加工を容易にするには、機械的強度
を下げるとともに、板厚を薄くする必要がある。本発明
では、人力で切断、曲げ加工等が容易に行えるため、機
械的特性を限定した該鋼板の板厚を0.2mm以下とす
る。このような鋼板は、施工現場において施工者が手で
切断、曲げ加工等が容易にできる。本発明により機械的
強度を小さくすることで施工者が手で自由に加工がで
き、電気的接合のためのシールド材料の端部加工処理が
簡単に行えるようになり、且つ高性能の電磁波シールド
性能と磁気シールド性能を合わせ持つ優れたシールド材
料を得ることができた。
【0011】本発明においては、直流の比透磁率を50
0以上、望ましくは1000以上とする。本発明におい
ては電磁波シールド性はシールド材料の透磁率μと導電
性σと周波数fの積に依存することから、銅あるいはア
ルミのように導電性物質に限定する必要がないことに注
目した。即ち、例えば文献electromagnet
ic compatibility handboo
k:by J.L.Norman Violette,
Van Nostrand ReinholdComp
any,New York,p324に示されているよ
うに、電磁波シールドの主要因である材料での吸収損失
(Absorpyion loss)は、8.686t
(πfμσ)1/2 (但しtは板厚)となる。
【0012】本発明の特徴は、シールド材料に純鉄系鋼
板を用いることで導電率は銅の1/5に保ち、一方、透
磁率μは500以上と銅箔の500倍以上にすることに
より導電率σと透磁率μ及び周波数fの積で決まる電磁
波シールド性を高めることにある。従って、透磁率を直
流において500以上、望ましくは1000以上とする
ことにある。
【0013】電磁波のように高周波域では、周波数fが
高くなるにつれスキンデブス(μσf)-1/2は小さくな
るため、板厚を厚くする必要はない。従って、純鉄系材
料の板厚を0.20mm以下とする本発明の要件のさらな
る理由となる。
【0014】本発明の他の特徴は、純鉄系材料の表面に
金属鍍金被覆を行うことで、純鉄の耐食性を高めるとと
もに端部の導電性加工を容易にし、且つ導電状態を良好
に保つことにある。金属鍍金は、通常鋼板に施される鍍
金が適用でき、Ni,Zn,Sn等の薄い金属層を被覆
する。鍍金厚みは特に限定しないが数μm以下の極薄い
層で充分である。
【0015】本発明による鋼板は単独で、電磁波シール
ド用材料として使用でき、高性能のシールド特性を示す
が、他の強磁性材料例えば電磁鋼板、パーマロイ、アモ
ルファス等、あるいはAl,Cu等の金属箔等の磁気シ
ールド材料や磁気シールドパネルに貼付けて複合シール
ドパネルとして使用すれば、磁気シールド性と電磁波シ
ールド性を併せ持つ、電磁波シールド複合材料やパネル
にできる。このような複合材料を使用すれば、電磁シー
ルド装置を施工するに際し磁気シールド施工と電磁波シ
ールド施工との2度に分けて施工せずに1度で施工でき
る利点があり、工期の短縮や施工の簡便化がはかられ
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて、具体的に
説明する。 (実施例1)板厚0.15mm、降伏強度25kg/mm2
ッカース硬さHv(1kg)が94、直流比透磁率100
0で表面に0.2μm厚のNi鍍金を行った本発明によ
る鋼板を、図1に示すシールド性能評価のためのシール
ドボックスに設置し電磁波シールド性能を測定した。測
定は、電界モードと磁界モードでそれぞれ周波数に対し
てシールド性Sを測定した。比較材として0.15mmの
3%Si鉄、0.15mm銅板を用いた。図2(a)に磁
界モード、図2(b)に電界モードの測定結果を示す。
図2から明らかなように、本発明による電磁波シールド
材は、銅や珪素鋼板材料に比べて、磁界モード、電界モ
ードのいずれにおいても優れたシールド性能を示すこと
がわかる。
【0017】(実施例2)1m角のシールドボックス
を、方向性電磁鋼板による磁気シールドパネルで磁気シ
ールドした。更に0.15mm厚、降伏強度20kg/m
m2 、Hv(1kg)94、直流透磁率が1200でNi
鍍金を行った鋼板を方向性電磁鋼板パネルに貼り複合シ
ールド材料とし、シールドを行った。接続部のシールド
性に及ぼす影響を見るため、該鋼板を切断、曲げ加工を
行い、50cm角に鋼板端部を互いに折り曲げた機械的導
電接合を行い、接合部付きの材料とし、シールド性能を
測定した。シールド性を測定した結果を磁界モードにつ
いて表1に示す。
【0018】表1から本発明による材料は磁気シールド
性、電磁波シールド性ともに優れたシールド性を示すこ
とがわかる。これらのシールド性は、銅箔やアルミ箔が
1000kHz においても40dB程度、静磁界シールド性
は0であるのに比べ、非常に優れたシールド性を示して
いることがわかる。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明の磁気シールド材は、直流磁界及
び電磁波シールド効果を大幅に向上できる。また、板厚
が薄く、剛性が小さいので現地施工が容易に行える。シ
ールドルーム施工においては、磁気シールドのための施
工と電磁波シールドの施工を別々にする必要がなく施工
が簡単になり、取扱い性が大幅に向上し、シールド装置
の低廉化、軽量化がはかられた。
【図面の簡単な説明】
【図1】シールド性能を評価するためのシールドボック
スを示す説明図。
【図2】aは磁界モード、bは電界モードの測定結果を
示す図。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁気シールド用材料において、板厚が
    0.2mm以下、降伏強度が30kg/mm2 以下、ビッカー
    ス硬さHvが100以下、且つ直流比透磁率が500以
    上である純鉄系鋼板を用いることを特徴とする電磁気シ
    ールド用材料。
  2. 【請求項2】 材料表面に導電性を持つ金属鍍金を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の電磁気シールド用材
    料。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の材料と強磁性材料
    を複合積層することを特徴とする電磁気シールド方法。
JP7071272A 1995-03-29 1995-03-29 電磁気シールド用材料及びシールド方法 Pending JPH08273919A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100584730B1 (ko) * 2001-03-29 2006-05-30 주식회사 포스코 건자재용 전자파 차폐 냉연강판 및 그 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100584730B1 (ko) * 2001-03-29 2006-05-30 주식회사 포스코 건자재용 전자파 차폐 냉연강판 및 그 제조방법

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031007