JPH0225936Y2 - - Google Patents

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JPH0225936Y2
JPH0225936Y2 JP203785U JP203785U JPH0225936Y2 JP H0225936 Y2 JPH0225936 Y2 JP H0225936Y2 JP 203785 U JP203785 U JP 203785U JP 203785 U JP203785 U JP 203785U JP H0225936 Y2 JPH0225936 Y2 JP H0225936Y2
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circumferential
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Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、二重ギヤツプ形磁粉式電磁クラツチ
に関し、特に伝達トルク性能および使用限界を改
善する技術に関するものである。
従来技術 一対の外周側内周摩擦面および内周側外周摩擦
面を有する第一回転体と、励磁コイルを内部に有
して厚肉管状を成し、かつ前記外周側内周摩擦面
および内周側外周摩擦面とそれぞれ対向する外周
側外周摩擦面および内周側内周摩擦面を有する第
二回転体とを備え、前記外周側内周摩擦面と外周
側外周摩擦面との間の外周側ギヤツプ、および前
記内周側外周摩擦面と前記内周側内周摩擦面との
間の内周側ギヤツプが、前記励磁コイルに基づい
て構成される共通の磁気回路内に位置せられる形
式の二重ギヤツプ形磁粉式電磁クラツチが知られ
ている。斯る磁粉式電磁クラツチにおける外周側
ギヤツプおよび内周側ギヤツプにおいては各々径
が異なるため、それ等のギヤツプを挟む摩擦面の
幅寸法が同一ならば外周側外周摩擦面と内周側外
周摩擦面との面積が異なる。それ故、一方の内周
側外周摩擦面における磁束密度が先に飽和して伝
達トルクの増加が得られなくなり、クラツチ全体
としての伝達トルク性能が充分に得られなかつ
た。また、面積の小さい内周側外周摩擦面におい
ては、磁束密度が外周側に比較して高く、単位面
積当たりの伝達トルクが大きくなるため、外周側
外周摩擦面に比較して単位面積当たりの発熱量が
高くなるとともに、この部分における放熱はもと
もと良くないため、電磁クラツチの使用限界が低
く耐久性が充分に得られない欠点があつた。
問題点を解決するための手段 本考案は以上の事情を背景として為されたもの
であり、その要旨とするところは、前記第一回転
体の内周側外周摩擦面と第二回転体の外周側外周
摩擦面とを略同等の面積となるように形成したこ
とにある。
作用および考案の効果 このようにすれば、前記共通の磁気回路内に位
置させられる外周側ギヤツプおよび内周側ギヤツ
プにおいて、一方の対向面である内周側外周摩擦
面および外周側外周摩擦面の面積が略同等に形成
されるので、内周側外周摩擦面および外周側外周
摩擦面における磁束密度が略同等とされる。この
結果、内周側外周摩擦面および外周側外周摩擦面
のうちの一方が先に磁気飽和することが解消され
るので、伝達トルク性能が従来に比較して大幅に
改善されるのである。
また、外周側外周摩擦面においては従来に比較
して磁束密度が大きくされる結果、外周側ギヤツ
プにおける伝達トルクが大きくされる。このと
き、各ギヤツプにおける発熱量は伝達トルクと滑
り回転数との積であるから、外周側ギヤツプにお
ける発熱量が従来よりも大きくされる。したがつ
て、放熱の良い外周側ギヤツプにおける発熱量の
比率が大きくされて使用限界が拡大されるととも
に、クラツチの耐久性が向上させられるのであ
る。
実施例 以下、本考案の一実施例を示す図面に基づいて
詳細に説明する。
第1図に示すものは自動車用のクラツチであつ
て、図示しないエンジンに固定されたクラツチハ
ウジング内に組み込まれており、入力軸としての
クランクシヤフト10の回転を出力軸12へ伝達
したり遮断したりするものである。クランクシヤ
フト10の軸端には円板状の第1連結部材14が
固定されており、その第一連結部材14には非磁
性体製の第2連結部材16を介して第一(外周
側)内周摩擦面18を備えた円筒状の外周部材2
0と、第二(内周側)外周摩擦面22を外周面に
備えた磁性体製の内周部材24とが固定されてい
る。なお、外周部材20は非磁性体製であるが、
それには磁性体製の磁路部材26が埋設されてい
る。その磁路部材26の内周面が後述の磁粉28
と直接係合する実質的な内周摩擦面を構成してい
る。本実施例では、第一連結部材14、第二連結
部材16、外周部材20、内周部材24が第一回
転体を構成している。
内周部材24の中央部において軸心方向に突設
された軸受部30は、ヨーク34に固定された位
置決め部材36とベアリング32を介して相対回
転可能に嵌合されている。これにより第二回転体
としてのヨーク34と内周部材24あるいは外周
部材20との回転軸心が精度良く一致させられる
のである。ヨーク34は磁性体製であつて厚肉管
状を成し、その外周面および内周面には前記第一
内周摩擦面18および第二外周摩擦面22とそれ
ぞれ対向する第一(外周側)外周摩擦面38およ
び第二(内周側)内周摩擦面40を備えている。
前記位置決め部材36には、スリツプリング44
を備えた部材45がボルト42によつて固定され
ているとともに、出力軸12とスプライン嵌合さ
れたクラツチハブ48がダンパ機構46を介して
連結されている。したがつて、ヨーク34内に埋
設された励磁コイル50へスリツプリング44を
介して励磁電流が供給されると、第一内周摩擦面
18と第一外周摩擦面38との間の第一(外周
側)ギヤツプ62、および第一内周摩擦面40と
第二外周摩擦面22との間の第二(内周側)ギヤ
ツプ63内に磁粉28が充填され、その磁粉28
を介して内周部材24および外周部材20とヨー
ク34とが連結されるようになつている。なお、
外周部材20、ヨーク34、位置決め部材36、
内周部材24には種々のラビリンス部材52が取
り付けられ、磁粉28が封止されるようになつて
いる。
ここで、ヨーク34の外周面に形成された第一
外周摩擦面38の面積S1は内周部材24の外周面
に形成された第二外周摩擦面22の面積S2と略同
等に形成されている。すなわち、第一外周摩擦面
38の幅寸法をL1、その直径をD1、第二外周摩
擦面22の幅寸法をL2、その直径をD2とすると、
第一外周摩擦面38の面積S1および第二外周摩擦
面22の面積S2はそれぞれ次式(1),(2)で表され
る。
S1=π・D1・L1 ……(1) S2=π・D2・L2 ……(2) したがつて、(3)式が成立するように、第一外周
摩擦面38および第二外周摩擦面22の面積S1
S2がそれぞれ形成されているのである。
D1・L1≒D2・L2 ……(3) なお、第一外周摩擦面38および第二外周摩擦
面22には、第2図に示すように、伝達トルク特
性を改善するための円周方向の溝64、および方
向の異なる磁束を分離するための中央溝66がそ
れぞれ形成されており、前記幅寸法L1およびL2
はそれ等の溝64,66の幅寸法を除いた実質的
な寸法とされている。すなわち、溝64,66の
幅寸法をl1乃至loとすると、第一外周摩擦面38
の幅寸法において実質的に摩擦に関与しない幅寸
法は、oK=1 lk、第二外周摩擦面22においてはoK=1
l′kとなり、第2図に示すように、第一外周摩擦面
38および第二外周摩擦面22の見掛け上の幅寸
法をL10およびL20とすると前記L1およびL2は次式
(4),(5)から求められる。
L1=L10oK=1 lk ……(4) L2=L20o′ 〓K=1 lk ……(5) 以下、本考案の作用効果を説明する。
従来の二重ギヤツプ形電磁クラツチにおいて
は、たとえば第一外周摩擦面38の幅寸法L1
第二外周摩擦面22の幅寸法L2とが略同等であ
り、このときそれ等の直径が1:2(D1=2D2
の関係にあるとすると、前記(1)および(2)式から
S1/S2=2となる。ここで、第二外周摩擦面22
における磁束密度B(φ/S)〔但し、φ:磁束
(wb)〕を第3図に示す定格値設定領域の最大値
たとえば1.0(wb/m2)とすると、第一外周摩擦
面38においては0.5(wb/m2)となる。このと
きの単位接線力fはたとえば第3図の関係を用い
ると第一外周摩擦面38においてはf1=0.4×104
(Kg/m2)であり、第二外周摩擦面22において
はf2=1.4×104(Kg/m2)となるので、第一外周摩
擦面38および第二外周摩擦面22における伝達
トルクT1およびT2を表わす次式(6)および(7)を利
用して電磁クラツチ全体とし T1=π/2・f1・D1 2・L1 ……(6) T2=π/2・f2・D2 2・L2 ……(7) ての伝達トルクT(=T1+T2)を求めると(8)式の
如くとなる。
T=π・L2・D2 2(2f1+f2/2) =1.5π・L2・D2 2×104(Kg/m2) ……(8) しかしながら、前述のようにS1≒S2である本実
施例においては、D1=2D2の条件下においてはL1
=1/2L2となるので、第一外周摩擦面38およ
び第二外周摩擦面22における伝達トルクT1
よびT2は次式(9),(10)の如くとなり、電磁クラツ
チ全体としての伝達トルクTは(11)式の如くとな
る。
T1=π/2・f2・D1 2・1/2L2 ……(9) T2=π/2・f2・D2 2・L2 ……(10) T=πL2・D2 2(f2+1/2f2) =2.1π・L2・D2 2×104(Kg/m2) ……(11) したがつて、本実施例の電磁クラツチによれ
ば、(8)式に示す従来のクラツチの伝達トルクに比
べて1.4倍の伝達トルクを伝達することができる。
次に、各第1ギヤツプ62および第2ギヤツプ
63における発熱について考察する。
クラツチの滑りによる発熱量Eは(12)式によつて
表される。
E=T・r ……(12) 但し、rは滑り回転数である。
したがつて、第一外周摩擦面38および第2外
周摩擦面22の幅寸法が同等である従来の磁粉式
電磁クラツチにおいては、第一外周摩擦面38に
おける発熱量E1が(13)式の如くとなり、第二外周
摩擦面22における発熱量E2は(14)式の如くとな
る。したがつて、E1:E2=8:7となる。
E1=π/2・0.4・104・D1 2・L1・r ……(13) E2=π/2・0.35・104・D1 2・L1・r……(14) これに対し、本実施例の場合には、L1=L2/2で あるので、E1:E2=2:1となる。したがつて、
外周側の発熱量は内周側の発熱量に比較して約2
倍となり、外周側においては内周側に比較して放
熱効果が高いので、クラツチの放熱性が向上す
る。それ故、クラツチの使用限界が拡大されかつ
耐久性が大幅に向上させられるのである。
なお、前述の実施例においては、第一外周摩擦
面38の面積S1が第二外周摩擦面22の面積S2
同じ場合について説明されているが、略同じであ
れば良く、たとえば±30%以内、すなわちS1
0.7S2〜1.3S2の範囲内であれば一応の効果が得ら
れるのである。このような範囲にすれば、前述の
ような伝達トルク性能が向上させられるのであ
り、この範囲内において必要に応じて外周側およ
び内周側の発熱量が好適に分配されるように設計
することができる。
また、前述の実施例において第一連結部材1
4、第2連結部材16、外周部材20、内周部材
24が駆動側回転体を構成しているが、被駆動側
回転体を構成しても良く、このような場合にはヨ
ーク34が駆動側回転体となる。
以上、本考案の一実施例について説明したが、
本考案はその精神を逸脱しない範囲において種々
変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す断面図であ
る。第2図は第1図の要部を示す図である。第3
図は摩擦面における磁束密度と単位接線力との関
係を示す図である。 [14……第一連結部材、16……第二連結部
材、20……外周部材、24……内周部材](第
一回転体、)18……第一内周摩擦面(外周側内
周摩擦面)、22……第二外周摩擦面(内周側外
周摩擦面)、34……ヨーク(第二回転体)、38
……第一外周摩擦面(外周側外周摩擦面)、40
……第二内周摩擦面(内周側内周摩擦面)62…
…第一ギヤツプ(外周側ギヤツプ)、63……第
二ギヤツプ(内周側ギヤツプ)。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 一対の外周側内周摩擦面および内周側外周摩
    擦面を有する第一回転体と、励磁コイルを内部
    に有して厚肉管状を成し、かつ前記外周側内周
    摩擦面および内周側外周摩擦面とそれぞれ対向
    する外周側外周摩擦面および内周側内周摩擦面
    を有する第二回転体とを備え、前記外周側内周
    摩擦面と外周側外周摩擦面との間の外周側ギヤ
    ツプ、および前記内周側外周摩擦面と前記内周
    側内周摩擦面との間の内周側ギヤツプが、前記
    励磁コイルに基づいて構成される共通の磁気回
    路内に位置させられる形式の二重ギヤツプ形磁
    粉式電磁クラツチにおいて、 前記第一回転体の内周側外周摩擦面と前記第
    二回転体の外周側外周摩擦面とを、略同等の面
    積となるように形成したことを特徴とする二重
    ギヤツプ形磁粉式電磁クラツチ。 (2) 前記外周側外周摩擦面の面積は、前記内周側
    外周摩擦面の面積の0.7乃至1.3倍以内の値であ
    る実用新案登録請求の範囲第1項に記載の二重
    ギヤツプ形磁粉式電磁クラツチ。
JP203785U 1984-10-26 1985-01-10 Expired JPH0225936Y2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP203785U JPH0225936Y2 (ja) 1985-01-10 1985-01-10
US06/787,757 US4682676A (en) 1984-10-26 1985-10-15 Electromagnetic powder clutch with two powder gaps

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JP203785U JPH0225936Y2 (ja) 1985-01-10 1985-01-10

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JPS61117931U JPS61117931U (ja) 1986-07-25
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