JPH02258927A - 一方向性高磁束密度電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

一方向性高磁束密度電磁鋼板の製造方法

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JPH02258927A JP1079988A JP7998889A JPH02258927A JP H02258927 A JPH02258927 A JP H02258927A JP 1079988 A JP1079988 A JP 1079988A JP 7998889 A JP7998889 A JP 7998889A JP H02258927 A JPH02258927 A JP H02258927A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、2.5〜4.5%のSiを含む薄鋳片を素材
とした高い磁束密度を有する一方向性電磁鋼板の製造方
法に関する。
(従来の技術) 一方向性電磁鋼板は、トランス等の電気機器の鉄心材料
として使用されており、磁気特性として励磁特性と鉄損
特性が良好でなくてはならない。
しかも近年特にエネルギーロスの少ない低鉄損素材への
市場要求が強まっている。
しかし従来の製造方法では熱延、冷延、焼鈍などの複雑
な工程処理が必要なため、製造コストが非常に高いとい
う問題がある。そこで最近電磁鋼の溶鋼を急冷凝固法で
直接薄帯にする技術が開発された。この方法によれば、
溶鋼から直接成品または生成品が出来るのて、製造コス
トを大幅に下げることができる。
この急冷凝固法で一方向性電磁鋼板を製造する方法は、
大きく分けて2つある。1つは例えば特開昭59−19
0326号公報に開示されているように、3次再結晶と
呼ばれる表面エネルギーを利用した方法であるが、この
方法は薄帯の長手方向に(110) <001>方位の
3次再結晶を生じさせるために、真空まだはH2高純度
雰囲気で焼鈍する必要性から工業的仕度は難しく、また
製品板厚も厚くできず極薄材に限られるという問題があ
る。
もう1つは従来熱延法と同様に、インヒビターを活用す
る方法である0例えば熱延を完全に省略する方法として
は特開昭53−97923号、特開昭54−83620
号、特開昭61−238939号、特開昭63−116
19号、特開昭63−176427号、特開昭64−2
29号等の各公報に開示されているように、インヒビタ
ーとしてAj N 、 MnS、 MnSe、 BN、
 Sbの活用が提案されている。
しかし急冷凝固法で熱延を完全に省略した場合、前記の
ような従来の方向性電磁鋼の溶鋼成分では、2次冷却速
度(凝固後の鋳片の冷却速度)を10”C/sec以上
と十分大きくしても0.1〜1.0即位の粗大析出物が
生じ易くインヒビターとしての機能を発揮し難いことを
本発明者らは突き止めた。
(発明が解決しようとする課題) 前記のように低コスト製造が可能な急冷凝固法において
、インヒビターを強化することで極めて磁気特性の優れ
た電磁鋼板を製造する方法を提供するのが本発明の目的
である。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を重ねた結果
、重量でC: 0.03〜0.10%、Sj:2.5〜
4.5%、 Mn: 0.02〜0.10%、s:o、
oi%以下、酸可溶性A1: O,Oi〜0.04%、
Al:0、003%以下を含み、残部実質的にFeから
なる溶鋼を、連続的に急、冷凝固して薄鋳片素材を作り
、後工程すなわち仕上焼鈍での焼鈍分離剤中に硫化物又
は/及び窒化物を含めるか又は2次再結晶前の焼鈍雰囲
気中のNt分圧を増加させると、2次再結晶が安定し磁
気特性が改善されることを見出した。
即ち、本発明の要旨とするところは下記のとおりである
(1)重量で、C: 0.03〜0.10%、Si:2
.5〜4.5%、 Mn:0.02〜0.15%、酸可
溶性AJ=0.01〜0.04%を含み、残部実質的に
Feからなる溶鋼を、連続的に急冷凝固して薄鋳片を得
、この薄鋳片に1回ないし中間焼鈍を含む2回以上の冷
間圧延を施し、さらに脱炭焼鈍と仕上焼鈍を行う一方向
性電磁鋼板の製造方法において、溶鋼中のSを0.01
%以下、Nを0.003%以下とし、仕上焼鈍での焼鈍
分離剤中に硫化物と窒化物を含むことを特徴とする一方
向性高磁束密度電磁鋼板の製造方法。
(2)重量で、C: 0.03〜0.10%、Si:2
.5〜4.5%、 Mn: 0.02〜0.15%、酸
可溶性A!=0.01〜0.04%を含み、残部実質的
にFeからなる溶鋼を、連続的に急冷凝固して薄鋳片を
得、この薄鋳片に1回ないし中間焼鈍を含む2回以上の
冷間圧延を施し、さらに脱炭焼鈍と仕上焼鈍を行う一方
向性電磁鋼板の製造方法において、溶鋼中のSを0.0
1%以下、Nを0.003%以下とし、仕上焼鈍での焼
鈍分離剤中に硫化物を含み、かつ2次再結晶前の焼鈍雰
囲気のN2分圧を増加させることを特徴とする一方向性
高磁束密度電磁鋼板の製造方法。
(3)重量で、C: 0.03〜0.10%、Si:2
.5〜4.5%、 Mn : 0.02〜0.15%、
酸可溶性Al=0.01〜0.04%を含み、残部実質
的にFeからなる溶鋼を、連続的に急冷凝固して薄鋳片
を得、二〇薄鋳片に1回ないし中間焼鈍を含む2回以上
の冷間圧延を施し、さらに脱炭焼鈍と仕上焼鈍を行う一
方向性電磁鋼板の製造方法において、溶鋼中のSを0.
01〜0.05%、Nを0.003%以下とし、仕上焼
鈍での焼鈍分離剤中に窒化物を含むことを特徴とする一
方向性高磁束密度電磁鋼板の製造方法。
(4)重量で、C: 0.03〜0.10%、Si:2
.5〜4.5%、 Mn: 0.02〜0.15%、酸
可溶性IV:0.01〜0.04%を含み、残部実質的
にPaからなる溶鋼を、連続的に急冷凝固して薄鋳片を
得、この薄鋳片に1回ないし中間焼鈍を含む2回以上の
冷間圧延を施し、さらに脱炭焼鈍と仕上焼鈍を行う一方
向性電磁鋼板の製造方法において、溶鋼中のSを0.0
1〜0.05%、Nを0.003%以下とし、2次再結
晶前の焼鈍雰囲気のN2分圧を増加させることを特徴と
する一方向性高磁束密度電磁鋼板の製造方法。
(5)重量で、C: 0.03〜0.10%、Si:2
.5〜4.5%、 Mn: 0.02〜0.15%、酸
可溶性Al二0.01〜0.04%を含み、残部実質的
にPaからなる溶鋼を、連続的に急冷凝固して薄鋳片を
得、この薄鋳片に1回ないし中間焼鈍を含む2回以上の
冷間圧延を施し、さらに脱炭焼鈍と仕上焼鈍を行う一方
向性電磁鋼板のて、溶鋼中のSを0.01%以下、Nを
0.003〜0.015%とし、仕上焼鈍での焼鈍分離
剤中に硫化物を含むことを特徴とする一方向性高磁束密
度電磁鋼板の製造方法。
(6)急冷凝固した薄鋳片を焼鈍する前項1〜5の何れ
かに記載の一方向性高磁束密度電磁鋼板の製造方法。
以下に本発明の詳細な説明する。
インヒビターを活用した急冷凝固法による熱延工程を含
まない一方向性電磁鋼板では、前記したように従来の方
向性電磁鋼の溶鋼成分では、2次冷却速度(凝固後の鋳
片の冷却速度)を10℃/sec以上と十分大きくして
も0.1〜1.0μ位の粗大析出物が生じ易くインヒビ
ターとしての機能を発揮し難いことを本発明者らは突き
止めた。この現象のメカニズムは明確ではないが、急冷
凝固法で得た鋳片が従来の熱延法による熱延板と比べて
、加工歪みによる転位導入が極端に少なくまた結晶粒も
大きいのて、析出サイトが著しく少ないことが原因と推
定される。
このような析出物の状態では従来熱延法と比べてインヒ
ビターが弱いのて、2次再結晶が不安定となるため冷間
圧延の圧下率を高くとれず、従って高磁束密度特性が得
難い。
しかし方向性電磁鋼の溶鋼において、S:O,O1%以
下、N : 0.003%以下にすると、得られた薄鋳
片中の析出は極端に抑制され、析出物の粗火花は防げる
。この場合は冷間圧延の圧下率を高くしても、後工程で
S、Nを導入することでインヒビターが強化され、前記
したように高圧延率まで2次再結晶が安定し磁束密度が
改善される。この後工程でインヒビターを作りこむ方法
は、2次再結晶が不安定なためより強力なインヒビター
を必要とする薄手製品はど有効である。
(作用) 次に本発明において鋼組成および製造条件を前記のよう
に限定した理由を詳細に説明する。
本発明明の出発素材は、重量でC: 0.03〜0.1
0%、 Si : 2.5〜4.5%、 Mn : 0
.02〜0.15%、s:o、oi%以下、酸可溶性A
l : 0.01〜0.04%、Al:0.003%以
下を含む溶鋼を、連続的に急冷凝固して薄鋳片を用いる
この薄鋳片の鋼成分について述べる。
Cはγ相を適当に生じ析出物の微細分散が良いように下
限を0.03%とし、また脱炭が困難とならない限り高
めとし、その上限を0.10%とする。
Siは鉄損を良くするため下限を2.5%とするが、多
すぎると冷間圧延の際に割れ易く加工が困難となるので
上限を4.5%とする。
さらに以外の元素は、2次再結晶のための析出分散相と
して使用する不純物であり、効果的に作用させるために
は適当量を含有させる必要がある。
ただし本発明は溶鋼中のSを0.01%以下及び/又は
Nを0.003%以下にすることで薄鋳片中の析出物の
粗大化を防ぎ、後工程でS及び/又はNを導入すること
でインヒビターを作りこむことを特徴としている。
その地温鋼中にMn ; 0.02〜o、 i o%、
酸可溶性Aj:0.01〜0.04%含有させることで
析出集積度の高い2次再結晶を得ることが出来る。
さらにCu 、 Sn 、 Sbはインヒビターを強く
する目的で1,0%以下となるよう少なくとも1種添加
しても良い。
次にこの薄鋳片素材を必要に応じて950〜1200°
Cで30秒〜30分の焼鈍を行った後、最終冷延圧下率
が80%以上になる1回ないし中間焼鈍を含む2回以上
の冷間圧延を施す。さらにMgO等の焼鈍分離剤を塗布
して、2次再結晶と純化のため1100°C以上の仕上
焼鈍を行う際に、焼鈍分離剤中に硫化物及び/又は窒化
物を含め、または2次再結晶前の焼鈍雰囲気にN2を含
めることで、高い磁束密度を有する極薄一方向性電磁鋼
板が製造される。ここで硫化物は、Sの量に換算して鋼
板の片面に50〜2000mg/m”の範囲が良好であ
り、また鋼板中へのNの導入は焼鈍雰囲気のNz1%以
上、残りをLにすれば良いが、焼鈍分離剤中に窒化物を
含めるとインヒビターはさらに強化される。
次に本発明の実施例を挙げて説明する。
実施例1 第1表に示す鋼の成分組成を含む溶鋼を、双ロールを用
いて2.4 am厚の薄鋳片にした。次いで1050°
Cで5分間焼鈍を行い、さらに酸洗した後冷間圧延を行
い0.30 an厚にした。
次に湿潤水素中で脱炭焼鈍した後、MgOを主剤とする
焼鈍分離剤を塗布するに際し、鋼種AのみMgSO4を
S換算重量で0.6%焼鈍分離剤中に添加した。さらに
1200°Cに10時間水素ガス雰囲気中で高温焼鈍を
行うに際し、鋼種A、Bのみ昇温過程1200°Cまで
の雰囲気ガスの条件を75%NZ+25%O2にし、鋼
種Cは15%Ng+85%11□にした。得られた製品
の磁性は、第2表に示すように本発明による後工程での
良好なインヒビターの作り込みの場合の方が従来法より
優れた磁気特性が得られた。
第   2   表 酸洗した後、冷間圧延を行い0.22mm厚にした。
次に湿水素中で脱炭焼鈍した後、MgOを主剤とする焼
鈍分離剤を塗布するに際し、鋼種り、FのみMgSO4
をS換算重量で0.5%、また鋼種り、EのみMnNを
重量で5.0%焼鈍分離剤中に添加した。
さらに1200°Cに10時間水素ガス雰囲気中で高温
焼鈍を行うに際し、全ての鋼種とも昇温過程1200 
’Cまでの雰囲気ガスの条件を15%Nz+85%H2
にした。
実施例2 第3表に示す鋼の成分組成を含む溶鋼を、双ロール法を
用いて2.1mm厚の薄鋳片にした。
次いで1050 ”Cで5分間焼鈍を行い、さらに得ら
れた製品の磁性は、第4表に示すように本発明による後
工程での良好なインヒビターの作り込みの場合の方が従
来法より優れた磁気特性が得られた。
第4表 (発明の効果) 本発明によれば、急冷凝固法による薄鋳片を出発素材と
し、熱延を完全に省略しても磁気特性の優れた高磁束密
度一方向性電磁鋼板を安定して製造することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)重量で、C:0.03〜0.10%、Si:2.
    5〜4.5%、Mn:0.02〜0.15%、酸可溶性
    Al:0.01〜0.04%を含み、残部実質的にFe
    からなる溶鋼を、連続的に急冷凝固して薄鋳片を得、こ
    の薄鋳片に1回ないし中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧
    延を施し、さらに脱炭焼鈍と仕上焼鈍を行う一方向性電
    磁鋼板の製造方法において、溶鋼中のSを0.01%以
    下、Nを0.003%以下とし、仕上焼鈍での焼鈍分離
    剤中に硫化物と窒化物を含むことを特徴とする一方向性
    高磁束密度電磁鋼板の製造方法。(2)重量で、C:0
    .03〜0.10%、Si:2.5〜4.5%、Mn:
    0.02〜0.15%、酸可溶性Al:0.01〜0.
    04%を含み、残部実質的にFeからなる溶鋼を、連続
    的に急冷凝固して薄鋳片を得、この薄鋳片に1回ないし
    中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延を施し、さらに脱炭
    焼鈍と仕上焼鈍を行う一方向性電磁鋼板の製造方法にお
    いて、溶鋼中のSを0.01%以下、Nを0.003%
    以下とし、仕上焼鈍での焼鈍分離剤中に硫化物を含み、
    かつ2次再結晶前の焼鈍雰囲気のN_2分圧を増加させ
    ることを特徴とする一方向性高磁束密度電磁鋼板の製造
    方法。 (3)重量で、C:0.03〜0.10%、Si:2.
    5〜4.5%、Mn:0.02〜0.15%、酸可溶性
    Al:0.01〜0.04%を含み、残部実質的にFe
    からなる溶鋼を、連続的に急冷凝固して薄鋳片を得、こ
    の薄鋳片に1回ないし中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧
    延を施し、さらに脱炭焼鈍と仕上焼鈍を行う一方向性電
    磁鋼板の製造方法において、溶鋼中のSを0.01〜0
    .05%、Nを0.003%以下とし、仕上焼鈍での焼
    鈍分離剤中に窒化物を含むことを特徴とする一方向性高
    磁束密度電磁鋼板の製造方法。 (4)重量で、C:0.03〜0.10%、Si:2.
    5〜4.5%、Mn:0.02〜0.15%、酸可溶性
    Al:0.01〜0.04%を含み、残部実質的にFe
    からなる溶鋼を、連続的に急冷凝固して薄鋳片を得、こ
    の薄鋳片に1回ないし中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧
    延を施し、さらに脱炭焼鈍と仕上焼鈍を行う一方向性電
    磁鋼板の製造方法において、溶鋼中のSを0.01〜0
    .05%、Nを0.003%以下とし、2次再結晶前の
    焼鈍雰囲気のN_2分圧を増加させることを特徴とする
    一方向性高磁束密度電磁鋼板の製造方法。 (5)重量で、C:0.03〜0.10%、Si:2.
    5〜4.5%、Mn:0.02〜0.15%、酸可溶性
    Al:0.01〜0.04%を含み、残部実質的にFe
    からなる溶鋼を、連続的に急冷凝固して薄鋳片を得、こ
    の薄鋳片に1回ないし中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧
    延を施し、さらに脱炭焼鈍と仕上焼鈍を行う一方向性電
    磁鋼板のて、溶鋼中のSを0.01%以下、Nを0.0
    03〜0.015%とし、仕上焼鈍での焼鈍分離剤中に
    硫化物を含むことを特徴とする一方向性高磁束密度電磁
    鋼板の製造方法。 (6)急冷凝固した薄鋳片を焼鈍する請求項1〜5の何
    れかに記載の一方向性高磁束密度電磁鋼板の製造方法。
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