JPH02256004A - 光ファイバ複合碍子及びその製造方法 - Google Patents

光ファイバ複合碍子及びその製造方法

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JPH02256004A
JPH02256004A JP1313399A JP31339989A JPH02256004A JP H02256004 A JPH02256004 A JP H02256004A JP 1313399 A JP1313399 A JP 1313399A JP 31339989 A JP31339989 A JP 31339989A JP H02256004 A JPH02256004 A JP H02256004A
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optical fiber
insulator
glass
cylindrical body
silicone rubber
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Application number
JP1313399A
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English (en)
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Shoji Seike
清家 捷二
Masayuki Nozaki
野崎 政行
Koji Ikeda
光司 池田
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Publication date
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    • G02B6/44Mechanical structures for providing tensile strength and external protection for fibres, e.g. optical transmission cables
    • G02B6/4401Optical cables
    • G02B6/4415Cables for special applications
    • G02B6/4416Heterogeneous cables
    • G02B6/4417High voltage aspects, e.g. in cladding
    • G02B6/442Insulators

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、使用環境中の温度変化等に伴って発生する環
境ストレスに対する耐久性に優れ、長期にわたって気密
特性を維持する光ファイバ複合碍子及びその製造方法を
提供しようとするものである。
(従来の技術) 電力変電所、送電線あるいは配電線では落雷事故等の系
統内に発生した故障点を速やかに検知し、復旧するシス
テムの開発が望まれている。従来、ファラデー効果、ポ
ッケルス効果等の特性を有する光センサーを利用した異
常電流、異常電圧検出装置が考案されている。また、こ
れら課電例の導電体に付けたセンサーと故障点検出器は
送電電圧、送電電流を絶縁する必要があるため、碍子を
仲介とした絶縁を実施している。従って、光信号のみを
伝送し、電気的に絶縁性を保つために、光ファイバを内
蔵した碍子が必要となる。この目的で使用される光ファ
イバ複合碍子は、通常の碍子としても使用されるために
光信号の伝送機能以外に機械的強度、電気絶縁性等を長
期にわたって維持する必要がある。
この光ファイバ複合碍子では、碍子中を貫通する光ファ
イバと碍子を構成する例えば磁器との気密特性を維持す
るために各種の封着材料が用いられる。一般的には封着
材料として有機材料を用いたタイプとガラス等の無機材
料を用いたタイプに分けられ、それぞれの長所および短
所を備えている。
例えば、シリコーンゴム等の有機材料を封着用材料とし
て使用した場合は、挿通される光ファイバ磁器との間の
気密接着が比較的容易に実施可能であるとともに、封着
処理を低温でかつ大型の封着設備を必要とせす簡単に実
施できる利点がある。
一方、ガラス等の無機材料を封着用材料として使用した
場合はこれらの無機材料が前記の有機材料に比較して耐
候性、化学的な耐蝕性に優れる封着材料であるとともに
、ガラス等の無機材料の熱膨脹係数と磁器等の周囲材料
の熱膨脹係数とを適合させることによって、使用環境中
の温度変化に伴って熱歪応力が発生するのを防ぐことが
できるため長期的な気密特性および絶縁特性等に優れた
信軌性の高い封着部が得られる。
(発明が解決しようとする課題) 上述した有機物を封着した構造の光ファイバ複合碍子に
於いては、一般的に有機物と磁器とては熱膨脹係数が大
きく異なるため、使用環境温度変化に伴って発生する熱
歪応力によって封着部材である有機物の劣化が促進され
たり時には前記熱歪応力により光ファイバの破断等が発
生する問題がある。また有機物は長期の使用によりトラ
ッキング等を発生し易いため、長期信顛性を得るために
は熱膨脹係数が磁器と近いガラス等の無機材料を封着材
料として使用することが望ましい。
一方、上述したガラスを用いた光ファイバ複合碍子の製
造においては、長尺の磁器全体を加熱炉中で加熱して封
着ガラスを熔融するため、大きな設備が必要となり設備
費が増大するとともに、消費電力等のコスト面でも問題
点がある。
また、光ファイバ複合碍子に使用される光ファイバは耐
熱性の観点から石英系ガラスの光ファイバが用いられる
が、その機械的強度は極めて弱いので、一般的には石英
系ガラスが母材から紡糸された直後にシリコーンゴム系
樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等の有機物を被
覆材として外部に被覆し、機械的強度を維持している。
光ファイバの機械的強度はこれらの被覆材が無ければ非
常に低いために、光ファイバを取り扱うためには被覆材
が付いていることが必須となる。
しかし、これらの被覆材には基本的に300°C以上の
熱処理に耐える材料は無く、−旦、熱処理等によって被
覆が劣化すると光ファイバが非常に跪くなり、被覆光フ
ァイバ本来の強度より遥かに低い強度で(例えば125
μmの場合、破壊荷重は新品で6 kg、熱処理品は0
.5 kg)破壊する。
従って、封着材料であるガラスを熔融するため碍子全体
を加熱炉中で加熱する従来の方法では、碍子から突出し
た光ファイバ部分の被覆が焦げて、その強度が低下して
後工程で光ファイバが破断し2易いために、ガラス封着
後、碍子端面に露出した光ファイバ面を光学研磨および
フェルール等を用いた光学接着の必要が有り、製造工程
が複雑、汀、製造コストが高くなる問題があった。
本発明の目的は上述した課題を解決して、製造方法が簡
単でしかも長ル1信頼性の高い光ファイバ複合碍子及び
その製造方法を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明の光ファイバ複合碍子は、碍子の中央部分を貫通
する内孔中に光ファイバを挿通ずるとともに、内孔の軸
方向の中央部を絶縁ガスあるいは有機絶縁材料で充填し
た光ファイバ複合碍子であって、碍子の内孔両端部に広
口状開孔部を設け、この広口状開孔部の内周面に沿った
外周面を有する導電性の円筒体を開孔部に挿入し、この
円筒体を挿通する光ファイバと円筒体及び円筒体外周面
と広口状開孔部の内周面とをそれぞれ無機ガラスで封着
するとともに、絶縁ガスあるいは有機絶縁材料と両端部
の円筒体との間に耐熱性接着剤を設けた構造を有するこ
とを特徴とするものである。
また、本発明の光ファイバ複合碍子の製造方法は、碍子
の中央部分を貫通し両端部に広口状開孔部を有する内孔
中に光ファイバを挿通設置して軸方向の中央部を絶縁ガ
スあるいは有機絶縁材料で充填し、内孔中の絶縁ガスあ
るいは有機絶縁材料による封着部と両端の広口状開孔部
との間に耐熱性接着剤を充填し、広口状開孔部の内周面
に沿った外周面を存する導電性の円筒体を広口状開孔部
に挿入し、広口状開孔部内周面と円筒体外周面との間に
配置した無機ガラスおよび光ファイバを挿通した円筒体
内部に配置した無機ガラスとを、導電性の円筒体を高周
波誘導加熱により加熱することにより溶融して端部封着
構造を形成することを特徴とするものである。
(作 用) 上述した構成において、碍子用磁器と熱膨張係数が近い
ガラスを貫通孔の端部封着材料に用いることによって、
光ファイバ複合碍子としては使用環境中の変化により発
生する熱歪応力に対して封着部が十分耐え、優れた長期
気密性能を示し、且、無機材料を使用するために耐候性
の優れた封着部が得られることが可能となる。
また、ガラス封着される端部以外の碍子内孔部に、SF
、ガス等の絶縁ガス、あるいはシリコーンオイル、鉱物
油、シリコーングリース、ウレタンゴム、シリコーンゴ
ム等の有機絶縁材料を充填することによって、碍子内孔
部の耐電圧を碍子表面の耐電圧より高くし、碍子内孔部
での閃絡を防止することが可能となる。
また、ガラス封着される端部以外の碍子内孔部にシリコ
ーンオイル、鉱物油、シリコーングリース、ウレタンゴ
ム、シリコーンゴム等の光ファイバと磁器間の気密密着
充填あるいは接着が可能な絶縁材料を充填することによ
って、機械的な破損等により仮りにガラス封着端部の気
密絶縁が破られた場合でも、所定の気密性を十分維持で
きる構造が可能となり、更に高い気密信頼性が得られる
光ファイバ複合碍子が提供可能となる。
また、有機絶縁材料を充填することにより碍子内孔部中
の空洞を無くすることができ、あるいはSF、ガス等の
絶縁ガスを封入することにより、碍子内孔部の空間の耐
電圧を高くすることができ、それにより内部のコロナ発
生が無くなり、結果として常時課電時に発生する光ファ
イバ被覆部の微少トラッキングを防止することが可能と
なる。
さらに、貫通孔の両端部を好ましくはテーパ状の広口部
とし、その内部に広ロ部テーバ内面に一致する外周テー
パ面を有する導電性円筒体を挿入し、導電性円筒体の内
部および外部に配置した無機ガラスを、導電性円筒体を
高周波誘導加熱で加熱することにより溶融し、その円筒
体の内外をガラスで封着するという構造をとることによ
り、碍子端部のみの加熱で無機ガラス封着ができ、無機
ガラス封着構造の形成をより簡単に実施できる。
また、中央の絶縁ガスあるいは有機絶縁材料と両端部の
円筒体との間にシリカ、アルミナを主成分とした無機接
着材、もしくはポリイミド系樹脂、フルオロシリコーン
系樹脂等の耐熱性接着材を設けることにより、端部の加
熱封着時にSF6等の絶縁ガスあるいは有機絶縁材料へ
熱が伝わることも少なくなり、これらの熱に弱い材料が
熱劣化することもなくなる。
尚、これらの光ファイバ複合碍子の構成材料として内孔
部にシリコーンゴム、ウレタンゴム等のゴム系有機絶縁
材料を充填する場合に光ファイバとこれらのゴムと良好
な接着状態を維持するためには、石英系ガラスファイバ
に気密に接着し、かつ光ファイバの機械的強度を維持す
る役目を果している被覆部の面にシランカップリング剤
等のブライマー処理を施した光ファイバを用いることが
好ましい。
また、ゴムとしては所定の引張強度および破断時の伸び
量を有するものが使用環境中の温度変化により発生する
熱膨張収縮に対して優れるため好ましい。
更に、端部封着材料のガラスとしては封着時の残留応力
を低減し、使用環境中の温度変化により発生する熱歪に
対してガラス封着部の機械的強度を維持するために、磁
器の熱膨張係数に比較して小さな熱膨張係数を持つガラ
スが好ましく、封着時の熱処理温度が低いガラスが適し
ている。また、ガラスは熔融時に体積収縮するため、所
定の気密封着長さを効率良く封着するためには、あらか
じめ導電性円筒体の内形状に合致する外形状を有し、か
つ光ファイバ挿通孔を有する形状に成形し、その後仮焼
して焼固めたガラス成形体を用いることが有効である。
ガラス部の封着方法に関しては、部分的な加熱によって
ガラスを熔融する高周波誘導電流による加熱方法である
必要があり、これにより局部的な加熱で端部封着構造を
達成できる。また同方法で発熱させる導電性円筒体の材
料としては、ガラスの場合同様に磁器に比較して熱膨張
係数が小さな材料、例えば二硼化ジルコニウム等の導電
性セラミックス、鉄基合金であるコバールあるいはニッ
ケル基合金等の金属が好ましく、且、金属材料に関して
はガラスとの濡れ性を改良し、封着熱処理時のガラス変
質を避けるために、あらかじめ酸化処理等の表面処理を
実施することが望ましい。
(実施例) 第1図は本発明の光ファイバ複合碍子の一例の一方の端
部の断面構造を示す図である。第1図に示した実施例で
は、あらかじめガラス封着部に相当する部分の被覆部を
除去した少なくども1本以上の光ファイバ3と碍子1の
軸心の貫通孔2の中央部2−1を有機絶縁材料の1例で
あるシリコーンゴム6で封着し、貫通孔2の中央部2−
1と好ましくはテーバを有する貫通孔2の開孔部2−2
との間の光ファイバ3を耐熱性を有する無機あるいは有
機接着剤7で封止して、光ファイバ3と底部に光ファイ
バ挿通孔を有する導電性セラミックス、金属等の円筒体
4との間及び円筒体4と貫通孔2の端部の開孔部2−2
との間をガラス5により気密封着し、開孔部2−2より
外部に突出した光ファイバ部分をシリコーンゴム6で被
覆することにより補強した構造である。
以下に、これらの光ファイバ複合碍子の製造方法を記載
する。第2図(a)〜第2図(e)は絶縁ガスあるいは
有機絶縁材料の中で、特にシリコーンゴムを充填材とし
て用いる場合の第1図に示す本発明の光ファイバ複合碍
子の製造方法の各工程を示す図である。
第2図(a)は封着に使用する光ファイバを示す図であ
る。第2図(a)、において、光ファイバ3はコア直径
807!m、クラッド直径125μmの石英ガラス系フ
ァイバである。光ファイバ3はそれ自身の気密性を維持
するため、石英ガラス芯線3−1と気密接着したポリウ
レタン系アクリル樹脂を被覆部3−2として用いたもの
を使用した。光ファイバ3の被覆部3−2の材質として
ポリウレタン系アクリル樹脂を選択した理由は、碍子の
中央部に充填するシリコーンゴムと接着した場合に温度
変化に対する耐久性に優れているためである。
また、光ファイバ3の被覆部3−2の表面にはシリコー
ンゴムとの気密接着性を増ずためにシランカップリング
剤3−3を塗布した。更に封着用のガラスと光ファイバ
3との気密封着を完全なものとし、且、熔融時の熱によ
って光ファイバ3の有機物の被覆部が燃焼して封着用ガ
ラスを発泡させることがないようにするために、光ファ
イバ3の被覆部のうちガラス封着部に相当する被覆部3
5鵬をエタノール中に30分浸けた後、ジャケットスト
リッパーを用いて機械的に除去して、被覆部の除去部3
−4を設けた。
第2図(b)は碍子の軸心の中央部に有機M!!、縁材
料としての1例としてシリコーンゴムを封着材料に用い
た場合の光ファイバを封着する工程を示す図である。碍
子1は例えば全長826 mm、胴体部分の直径が80
1TII11であり、軸心に直径10mmの貫通孔2を
有する。また、碍子1の貫通孔2の両端部には軸方向に
長さ50mmでテーパ角度5°の広口状の開孔部2−2
.2−3を有する。
第2図(a)に記載する前処理を実施した光ファイバ3
を碍子1の軸心の貫通孔2に一本ないし複数本セットす
る。その後、真空圧I Torr以下で30分間真空脱
泡したシリコーンゴム6を貫通孔2の中央部2−1の6
60 mmの長さ部分に充填する。充填は光ファイバ3
を傷つけないために、内部に光ファイバ3の挿通孔とシ
リコーンゴム6の充填孔を持ち、且、シリコーンゴム6
と接着しないように表面をフッ素樹脂処理した治具8を
使用して圧入した。
この際にシリコーンゴム6を圧入する開孔部2−2と反
対側の開孔部2−3から真空吸引すると、充填の際にシ
リコーンゴム6中に気泡を巻込まずに好ましい。所定の
長さ例えば660 mmにシリコーンゴムを充填したの
ち温度80°Cで4時間の条件でシリコーンゴム6を硬
化した。また、シリコーンゴム6は細孔長尺部に充填し
た際の硬化特性に優れた付加反応型シリコーンゴムが好
ましく、引張強度が高く、引張時の伸び量が大きなシリ
コーンゴムが使用環境中の温度変化に起因した劣化に対
しては優れている。
第2図(c)は、シリコーンゴムの充填工程に続き耐熱
性接着剤を充填した後の光ファイバ複合碍子の端部断面
構造を示す図である。シリコーンゴム6を充填した後に
シリコーンゴム6の充填端部6−1.6−2から碍子1
の両端の開孔部2−2゜2−3の端部迄、耐熱性接着材
7を充填した。耐熱性接着材7の充填はシリコーンゴム
6の充填工程と同様の治具8を用いて実施した。また耐
熱性接着材7はペースト状であり、あらかじめ真空脱泡
して充填した。耐熱性接着材7はシリカ、アルミナを主
成分とし、耐熱温度1600’Cの無機材料あるいはポ
リイミド系樹脂を主成分とする耐熱温度500°Cの耐
熱有機接着材を使用した。耐熱性接着材7の硬化は無機
接着材の場合室温12時間、80°C4時間の予備硬化
の後、100°C2時間で、耐熱有機接着材の場合、1
00°C30分間、120°C30分間の予備硬化の後
180°C2時間で実施した。
第2図(d)は、耐熱性接着材の充填工程に続くガラス
封着工程後の光ファイバ複合碍子の端部断面構造を示す
図である。碍子1の端部開孔部2−2.2−3と同一の
テーパー角度5°の外周部で、底部に光ファイバ3の挿
通孔を有し、ガラス5をあらかじめ塗布したコバール類
の円筒体4を作製した。上記形状に加工成形したコバー
ル類の円筒体4については、後工程の酸化処理において
表面により良好な酸化被覆を形成させるために、あらか
じめ円筒体4の表面を脱脂洗浄した後、表面処理として
FeCl 3溶液を用いた酸処理を施した。
その後ガラス5との濡れ特性を改善し、ガラス熔融時の
接着反応を完全なものとするために円筒体4の表面酸化
処理を実施した。酸化処理は800℃の大気中で20分
間実施した。このコバール類の円筒体4の外周部にガラ
ス5をスプレーにて約1 mm厚さに塗布した。この後
、この円筒体4を80’C130分で乾燥し、電気炉を
使用して320°C11時間でガラスの仮焼を実施した
。このようにガラス5を外周部に仮焼付着した円筒体4
を碍子lの貫通孔2の開孔部2−3にセットする。尚、
ガラス5は低融点、低熱膨脂係数の鉛硼酸系ガラスを使
用した。更に、円筒体4の外周部と同一のテーパー角度
を持ち、長さ35閣二円筒体4の内径と同一外径で、光
ファイバ3の貫通孔を有するガラス仮焼体5−1を該貫
通孔中に光ファイバ3を挿通した後円筒体4中の底部上
にセ・レトする。
ガラス仮焼体5−1は鉛硼酸系ガラスに少量のメチルセ
ルロース(MC)有機バインダーを添加し調合水ととも
にプレス成形した後、外周部加工、光ファイバ挿通孔の
加工を実施し、50°C/Hrで昇温し、320″Cで
1時間保持し仮焼することで作製した。次に碍子lの外
周に上回巻きの銅製のコイル10を配置して高周波誘導
電圧発生装置によりコイル10に高周波電圧を印加する
。この高周波電圧によってコバールの円筒体4に高周波
誘導電流が発生して自己加熱される。円筒体4が500
″Cとなるように高周波電圧、電流条件を設定した。
その結果、高周波電圧印加後、約20分後、円筒体4が
所定の500 ’Cとなった。500°Cで約10分保
持し、この間に円筒体4の上端面を20kgの荷重によ
り押圧し、円筒体4の外周部と碍子1の端部開孔部2−
3の内壁とを溶融ガラスにより気密封着するとともに、
円筒体4内に配置されたガラス仮焼体5−1も同時に溶
融した。この後、自然冷却を実施した。
第2図(e)はガラス封着後の光ファイバ補強後の光フ
ァイバ複合碍子の端部形状を示す図である。
碍子10開孔部2−3のガラス封着部から突出し7た光
ファイバ3の被覆部を保護する目的で、真空脱泡したシ
リコーンゴム6を注入器を用いて充填し、80°C1時
間で硬化した。
一ト述した一連の製造工程はまず碍子の片端部で封着工
程、被覆部の補強工程が終了した後、碍子1を反転して
、残りの片端部を実施するもので、この工程により光フ
ァイバ複合碍子を作製した。
なお、SF6ガス等の気体状の絶縁ガス、あるいは絶縁
グリース、絶縁オイル等の液体状の絶縁材料を碍子内孔
部の充填材として用いる場合の製造工程については、端
部の封着工程、被覆部の補強工程は上述と全く同様な方
法で行った。但しこれらの場合は一端部の封着工程、被
覆部の補強工程が終了後碍子を反転し、絶縁材料を充填
し2て他端部の封着、補強を実施することにより光ファ
イバ複合碍子を作製した。
この後、通常の碍子と同一の方法で、フランジ金具をセ
メント付けして、光ファイバ複合碍子が完成される。
以下、有機絶縁材料の一例としてシリコーンゴムを充填
材として用いた場合の実際の例について説明する。
実施料 第1表に示す性質の2種類の碍子1及び2種類の封着用
のガラス5、第2表に示す性質の被覆部3−2からなる
光ファイバ3、シリコーンゴム6、第3表に示す性質の
円筒体4、第4表に示す性質の耐熱性接着材を組合せ使
用して、第2図(a)〜第2図(e)の製造工程によっ
て光ファイバ複合碍子を作製した。
上記、材料の組合せ、および製造工程で得られた各種の
光ファイバ複合碍子に対し第5表に示す各種試験のうち
必要な試験を同表の試験条件に従って実施した。また、
比較例として碍子1の貫通孔2中全体にシリコーンゴム
6を充填して光ファイバ3を封着した従来構造及び光フ
ァイバ3を貫通孔2の端部開孔部2−2.2−3のみガ
ラスで封着し、内孔中央部は空洞である構造についても
実施した。なお試験を実施した材料構成を第6表に示す
第1表 第2表 第 表 第 表 第5表に示した各種試験項目は、光ファイバ複合碍子の
封着部の長期性能を検証する目的で実施した。冷熱試験
に関しては、ガラス封着構造である実施例1〜8につい
てクランク発生の有無を螢光浸透探傷試験により確認し
た。また従来のシリコーンゴム封着構造である実施例9
〜10では、封着端部からのシリコーンゴムの飛出し、
シリコーンゴムの亀裂発生等の有無を確認した。耐熱限
界試験では、試験前後の光ファイバの光透過損失の有無
、封着部あるいは碍子のクラック発生の有無、シリコー
ンゴムの飛出し等の有無を調査した。
また、ヒートサイクル試験では長期的な繰り返し温度ス
トレスによる封着部の劣化状態を調査した。ガラス封着
構造の実施例1〜8ではクラック発生の有無、シリコー
ンゴム封着構造の実施例9〜10ではシリコーンゴムの
亀裂発生等の有無を調査した。長期課電試験では、長期
課電後の光ファイバ複合碍子内部のトラッキング発生状
態を解体調査した。
試験結果を第7表に示す。
第7表に示した結果凡例はそれぞれ以下の通りである。
冷熱試験、耐熱限界試験及びヒートサイクル試験にはそ
れぞれ一実施例につき10本の光ファイバ複合碍子を使
用した。また、耐熱限界試験、ヒートサイクル試験につ
いては各試験水準で同一試料を繰返し使用した。これら
の試験項目は、10本全てが健全な場合を◎、1/10
の試料に異常が発生した場合を△、2710以上の試料
に異常が発生した場合を×で凡例を示した。また、長期
課電試験については、各試験水準で5本の試料を使用し
た。
凡例は5本全てが、内部にトラッキングの発生が無い場
合を◎、115の試料内部にトラッキングが認められる
場合を△、275以上の試料内部にトラッキングが認め
られる場合を×で示した。
各実施例を試験した結果、冷熱試験に関しては、いずれ
の実施例も合格するレベルであることを確認した。これ
らは今回実施した材料組合せが材料間の熱膨張係数の適
合性を考えて選択した結果と考えられる。
また、耐熱限界試験は、ガラス封着を実施した実施例1
〜8に関しては、いずれも160°Cでも異常は認めら
れず、良好な特性を示した。一方、シリコーンゴムのみ
で封着した実施例9〜10では、120℃以上でシリコ
ーンゴムの飛出しが発生した。
シリコーンゴムの熱膨張係数は磁器碍子材料の約30倍
と非常に大きいために、高温ではシリコーンゴムの膨張
が大きく、シリコーンゴムの固有引張強度よりも高い応
力が集中することによって飛出しが発生すると考えられ
る。変電所等の碍子では、夏場の熱吸収によって碍子温
度が80℃以上に成る例も有り、耐熱限界温度が低いシ
リコーンゴム封着品は長期特性が懸念される。
ヒートサイクル試験は、ガラス封着を実施した実施例1
〜8に関しては、いずれも3000サイクル迄異常が認
められず、良好な結果であった。一方、シリコーンゴム
のみで封着した実施例9〜10では、2000サイクル
以上で、シリコーンゴムの亀裂が発生した。
また、一部の試料にはシリコーンゴムと光ファイバ被覆
部およびシリコーンゴムと碍子内孔面の封着界面に剥離
も認められた。内部にシリコーンゴムを充填してガラス
封着した本発明の実施例1〜6を3000サイクル終了
後に解体調査した結果では、シリコーンゴムの亀裂ある
いはシリコーンゴムと光ファイバ被覆部の剥離は認めら
れないため、水分が関与した劣化であると推定される。
即ち、実施例9〜10では、水分に直接さらされてヒー
トサイクル試験を実施するため、水分の介在によって劣
化が進行するものと思われる。
長期課電試験の結果、内部にシリコーンゴムを充填して
ガラス封着した本発明の実施例1〜6では500日の課
電暴露後も内部にトラッキングの痕跡は認められなかっ
た。一方、内部が空洞で端部開孔部のみをガラス封着し
た実施例7〜8は、300日経過の試料の光ファイバ被
覆部に部分的なトラッキングが発生している。また、シ
リコーンゴムで封着した実施例9〜10は、封着端部か
ら徐々に内部にトラッキングが伸展していることが確認
できた。
実施例7〜8では、封着時に内部の空洞中に残された水
分、汚れ等によって、端部近傍から徐々にトラッキング
が発生したものと推定される。
以上の試験結果から明確なように、ガラス封着はシリコ
ーンゴム封着に比較して長期的な特性に優れるものの、
光ファイバが挿通される貫通孔中央内部が空洞で残され
ている場合は、長期的な課電によるトラッキングが懸念
される。従って、本発明である内部にシリコーンゴム等
の有機絶縁材料あるいは絶縁ガスを碍子内孔中央部に充
填し、その充填材と端部開孔部の間に、耐熱無機接着材
を充填し、端部開孔部をガラスで封着した構造は、ガラ
ス封着の利点を引き出すためにも有効な方法である。
なお、上記例におけるシリコーンゴムの代りにウレタン
ゴム、シリコーンオイル、シリコーングリース、および
SF、ガスを充填した場合も、はぼ同等の効果が得られ
た。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明の光ファイバ複
合碍子およびその製造方法によれば、無機封着と有機封
着の両者の利点を合わせもつとともに、端部の無機封着
を誘導加熱による一度の局部加熱により実施できるため
、製造方法が簡単でしかも信頼性の高い光ファイバ複合
碍子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の光ファイバ複合碍子の一例の端部構造
を示す図、 第2図(a)〜(e)は第1図に示す本発明の光ファイ
バ複合碍子の各工程を示す図である。 1・・・碍子       2・・・貫通孔2−2.2
−3・・・開孔部   3・・・光ファイバ4・・・円
筒体      5・・・無機ガラス6・・・シリコー
ンゴム  6−1.6−2・・・充填端部7・・・耐熱
性接着材   8・・・治具10・・・コイル 第1図 第2図 (C) cd) 第2図 (e)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、碍子の中央部分を貫通する内孔中に光ファイバを挿
    通するとともに、内孔の軸方向の中央部を絶縁ガスある
    いは有機絶縁材料で充填した光ファイバ複合碍子であっ
    て、 碍子の内孔両端部に広口状開孔部を設け、 この広口状開孔部の内周面に沿った外周面を有する導電
    性の円筒体を開孔部に挿入し、この円筒体を挿通する光
    ファイバと円筒体及び円筒体外周面と広口状開孔部の内
    周面とをそれぞれ無機ガラスで封着するとともに、絶縁
    ガスあるいは有機絶縁材料と両端部の円筒体との間に耐
    熱性接着剤を設けた構造を有することを特徴とする光フ
    ァイバ複合碍子。 2、碍子の中央部分を貫通し両端部に広口状開孔部を有
    する内孔中に光ファイバを挿通設置して軸方向の中央部
    を絶縁ガスあるいは有機絶縁材料で充填し、 内孔中の絶縁ガスあるいは有機絶縁材料に よる充填部と両端の広口状開孔部との間に耐熱性接着剤
    を充填し、広口状開孔部の内周面に沿った外周面を有す
    る導電性の円筒体を広口状開孔部に挿入し、広口状開孔
    部内周面と円筒体外周面との間に配置した無機ガラスお
    よび光ファイバを挿通した円筒体内部に配置した無機ガ
    ラスとを、導電性の円筒体を高周波誘導加熱により加熱
    することにより溶融して端部封着構造を形成することを
    特徴とする光ファイバ複合碍子の製造方法。
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