JPH02250059A - 静電記録フイルム - Google Patents

静電記録フイルム

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Publication number
JPH02250059A
JPH02250059A JP7222389A JP7222389A JPH02250059A JP H02250059 A JPH02250059 A JP H02250059A JP 7222389 A JP7222389 A JP 7222389A JP 7222389 A JP7222389 A JP 7222389A JP H02250059 A JPH02250059 A JP H02250059A
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JP
Japan
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insulating particles
dielectric layer
weight
particles
polymer binder
Prior art date
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Pending
Application number
JP7222389A
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English (en)
Inventor
Keijiro Inoue
敬二郎 井上
Katsuji Nakahara
勝次 中原
Kazuo Matsuura
松浦 和夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は静電記録フィルムに関するものであり、特に電
気信号を直接静電潜像に変換した後、トナー現像して可
視像化する静電記録フィルムに関する。さらに詳しくは
、CAD (対話形設計)用などの静電記録プリンター
・プロッターに使用される静電記録フィルムに関するも
のである。
〔従来技術〕
フィルム支持体、導電層、誘電層をこの順に積層せしめ
た静電記録フィルムが知られている。
静電記録方式は、マルチピン電極ヘッド(以下ピン電極
と略称する)に記録電圧を印加し、ピン電極と静電記録
フィルムの誘電層との微少空隙(以下ギャップと略称す
る)に気中放電を起こして誘電層表面上に静電潜像を形
成し、次にこの静電潜像をトナーにより現像し、可視像
とするものである。こうして鮮明な画像を得るには、ギ
ャップをパッシェン曲線から適当な範囲に制御する必要
があり、このために絶縁性粒子を加えて適当な凹凸を設
けた誘電層をピン電極を接触させることにより、ギャッ
プを適当に制御する方式が最も一般的に使用されている
。かかる静電記録フィルムにおいては、誘電層に絶縁性
粒子を加えないと鮮明な画像が得られない。
しかし、かかる静電記録フィルムにおいては、繰り返し
印字を行うにつれて、次第に抜けが発生するという問題
があった。この原因はピン電極(通常リン青銅よりなる
)表面に絶縁性被膜が生成し、気中放電が発生し難くな
るためであると考えられている。高湿度に於いては、特
に著しく抜けが発生する傾向がある。
このため、静電記録ヘッドをしばしばクリーニングしな
いと良好な画像が保持できなかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、上記欠点がないもの、すなわち、特に
高湿度に於いて、繰り返し印字を行っても抜けが少なく
、鮮明な画像が得られる静電記録フィルムを提供するこ
とを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記目的を達成するために、次の構成からなる
(1)フィルム支持体、導電層、誘電層をこの順に積層
せしめた静電記録フィルムにおいて、該誘電層は少なく
とも高分子結着剤とモース硬度が5未満の絶縁性粒子A
とモース硬度が5以上の絶縁性粒子Bとからなり、かつ
絶縁性粒子Aと高分子結着剤との混合比が1×10−3
≦(XA/dA)/ (X/d)≦1、絶縁性粒子Bと
高分子結着剤との混合比が5X10−’≦(X、/dB
)/ (X/d)≦0.1であることを特徴とする静電
記録フィルム。
(2)絶縁性粒子Aと絶縁性粒子Bとの混合比が0.4
≦(XA/dA) / (xa /ds )≦1゜6X
103である上記静電記録フィルム。
(3)絶縁性粒子Aの平均粒径(D5゜A)と絶縁性粒
子Bの平均粒径(Ds。、)のと比(D50い/ D 
s。B)が0.25〜4である上記(1)又は(2)記
載の静電記録フィルムである。ただし、X、dはそれぞ
れ誘電層中の高分子結着剤の重量部数、密度であり、x
A、dAはそれぞれ絶縁性粒子Aの重量部数、密度であ
り、xe、ctsはそれぞれ絶縁性粒子Bの重量部数、
密度である。
本発明に用いられる誘電層は、少なくとも高分子結着剤
、モース硬度が5未満の絶縁性粒子Aと、モース硬度が
5以上の絶縁性粒子Bからなる。
高分子結着剤は、熱可塑性樹脂または硬化性樹脂からな
り、通常かかる静電記録フィルムの誘電層に用いられる
各種の樹脂が使用し得る。熱可塑性樹脂としては、例え
ば、ポリエステル、ポリビニルブチラール、ポリアミド
、ポリウレタン、ポリエステルアミド、ポリエーテル、
ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスチレン、ポリカ
ーボネート、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、
ポリ(メタ)アクリル酸エステル、アルキド樹脂、ケイ
素樹脂などやこれらの共重合体やブレンド物などが挙げ
られる。また、硬化性樹脂としては、熱、光、酸素など
により硬化するもので、例えば、フェノール樹脂、メラ
ミン樹脂、架橋型エポキシ樹脂、ケイ素化合物、反応性
モノマを含有するポリ(メタ)アクリル酸エステル共重
合体、不飽和ポリエステルなどに架橋剤を加えて架橋し
たものなどが挙げられる。これらの高分子結着剤は、体
積固有抵抗が1012Ω・0m以上であることが好まし
い。これより小さいと印字濃度が低くなり、好ましくな
い。
絶縁性粒子Aとしては、体積固有抵抗が108Ω・0m
以上、さらに好ましくは101°Ω・0m以上のモース
硬度が5未満の無機粒子及び/または有機粒子が使用さ
れる。かかる無機粒子としては、例えば、多孔性酸化ケ
イ素(硬度4)、タルク(硬度1〜1.5)、炭酸カル
シウム(硬度4゜5)、水酸化カルシウム(硬度2〜3
)、ケイ酸アルミニウム(硬度2.5)などから、有機
粒子としては、例えば、スチレンージビニルベンゼン共
重合体、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノ。
−ル樹脂、フッ素樹脂などから適宜選択される。
これらの絶縁性粒子は、単独でも2種類以上混合して用
いても良い。
絶縁性粒子Aの添加により、誘電層の表面に適切な凹凸
を設け、誘電層とピン電極間のギャップを適当に制御し
、放電を起こりやすくする。絶縁性粒子Aの平均粒径は
、放電の安定性から0.1〜20μmの範囲が好ましい
。より好ましくは1〜15μm1さらに好ましくは1.
5〜10μmである。
また、高分子結着剤と絶縁性粒子Aの混合比は、X、d
をそれぞれ誘電層中の高分子結着剤の重量部数、密度(
270m3)、XA、dAをそれぞれ絶縁性粒子Aの重
量部数、密度(g/cm’)とすると、1×10−3≦
(XA/dA)/(X/d)≦1であることが必要で、
好ましくは1×10−2≦(XA/dA)/(X/d)
≦0.5、さらに好ましくは5X10−2≦(XA/d
A)/(X/d)≦0.25が好ましい。これより小さ
いと凹凸が少なくなり、適切なギャップが形成できず、
放電の安定性が悪くなる。また、これより大きいと誘電
層の膜強度が弱くなり、好ましくない。
一般に粒子は、割れ目、裂は目、凹みや穴の他に閉じた
空洞が存在し、いわゆる細孔構造(多孔構造とも言う)
をとる場合が多い。そのため、本発明の絶縁性粒子Aの
密度dAは、細孔を含んだ粒子の体積を求め、それで重
量を割ったもので定義される。dAは、例えば、水銀の
ように粉体をぬらさない液体は細孔の中には入らないと
仮定し、これで置換し、細孔を含む比容(am3/g)
から求める方法や、絶縁性粒子Aの全細孔容積VA2(
絶縁性粒子Aの1gあたりの細孔の全容積、Cm3/g
)と絶縁性粒子Aの粒子密度d AOから下記の式によ
り求める方法がある。
dA =1/ ((1/dAo)+VA、)dAoは、
絶縁性粒子Aの表面をぬらしやすい液体に浸し、含んで
いる気泡を十分に取り除き、粒子が排除した液体の体積
を求め、これより閉じた空洞を含めた粒子の体積が求ま
り(液浸法)、その値で粒子の質量を割ることにより求
められる。
同様にして、粒子が排除した気体の体積よりdAOを求
める方法を気体容積法と言う。
■A、は細孔内を適切な液体で充填し、その重量増加量
を測定し、これを液体の密度で割って求める方法(液浸
法)、ヘリウムのような不活性ガスは細孔の中に入るが
、水銀のように粉体をぬらさない液体は細孔の中には入
らないと仮定して、それぞれで置換し、細孔を含んだ比
容と細孔を含まない比容の差から求める方法(水銀−ヘ
リウム法)、ある気体の飽和蒸気圧下では粒子の全細孔
はその気体の凝縮体で満たされると考え、その時の気体
吸着量(NTP、 Cm3/g)を液体の体積に換算す
ることにより求める方法(気体吸着法)などにより求め
られる。
また、全細孔容積VA、< 1/10 daoの場合(
緻密な場合)は上記の式より明らかのように、dA”d
Aoであるため、dAはdAoで代用できる。
高置、子結着剤の密度dも、一般に緻密な構造をとるた
め、dAoで代用できる。
本発明の誘電層は、少なくとも高分子結着剤と、モース
硬度が5未満の絶縁性粒子Aと、モース硬度が5以上の
絶縁性粒子Bからなる。
絶縁性粒子Bとしては、体積固有抵抗が108Ω・0m
以上、さらに好ましくは1010Ω・0m以上の無機粒
子が使用される。また、絶縁性粒子Bは記録ヘッドを研
磨するに足る硬度が必要である。かかる無機粒子として
は、例えば、酸化チタン(硬度6.5)、溶融石英(硬
度6.5)、結晶化ガラス(硬度6〜7)、水晶(硬度
7)、ステアタイト(硬度8)、スピネル(硬度8)、
酸化ジルコニウム(硬度8.7)、アルミナ(硬度9)
、炭化ケイ素(硬度9.3)、炭化硼素(硬度9.6)
などから適宜選択される。これらの絶縁性粒子Bは、単
独でも2種類以上混合して用いても良い。絶縁性粒子B
を添加することにより記録ヘッドを研磨し、常に酸化被
膜の無いピン電極を得ることにより安定した放電を行い
、抜けのない画像を得ることができる。絶縁性粒子Bは
、その添加によってギャップに影響をあまり及ぼさない
ことが好ましく、平均粒径が0.1〜20μmであるこ
とが好ましい。より好ましくは1〜15μm1さらに好
ましくは1.5〜10μmである。
これより小さ(なると記録ヘッドの研磨性が小さくなり
、これより大きくなると粗大突起となり画像特性が悪く
なったり、記録ヘッドの研磨が多くなり過ぎて記録ヘッ
ドの寿命を短くするなど好ましくない。絶縁性粒子Bの
形状は特に限定はされないが、球形が特に好ましく、針
状や凄鋭角部を持つ粒子は記録ヘッドの研磨性を一定に
するのが難しく、あまり好ましくない。また、純度は高
いほうが好ましいのは言うまでもないが、不純物として
靭性を低くするものは記録ヘッドの研磨性が弱くなり、
特に好ましくない。
誘電層中の高分子結着剤と絶縁性粒子Bの混合比は、X
、、ci、をそれぞれ絶縁性粒子Bの重量部数、密度(
g/cm3)とすると、5X10−5≦(XI /dB
)/ (X/d)≦0.1であることが必要で、好まし
くは1×10−’≦(Xa /dB’)/ (X/d)
≦5X10−2、さらに好ましくは5X10−’≦(X
B /ae ) / (X/d)≦1xio−2である
。これより少ないと記録ヘッドの研磨性が小さくなり、
抜けが発生し好ましくなく、これより多いと記録ヘッド
の研磨が多くなり過ぎて、記録ヘッドの寿命を短くする
など好ましくない。なお、絶縁性粒子Bの密度(g/c
m’ )の定義は、絶縁性粒子Aの密度(g/cm3)
の定義と同様とする。
また、絶縁性粒子Aと絶縁性粒子Bとの混合比は、0.
4≦(XA / dA) / (XB / d n )
≦1.6X103であることが好ましい。より好ましく
は4≦(XA/dA)/ (X、/dB)≦6×102
、さらに好ましくは8≦(XA/dA)/(Xe/da
)≦3X102である。これより小さいと記録ヘッドの
研磨が多くなり過ぎて、記録ヘッドの寿命を短(するな
ど好ましくなく、これより大きいと記録ヘッドの研磨性
が小さくなり、抜けが発生し好ましくない。絶縁性粒子
Aの平均粒径(D50A)と絶縁性粒子Bの平均粒径(
D50B)との比(D5゜A/D50、)は0.25〜
4が好ましい。より好ましくは0.5〜2、さらに好ま
しくは0.75〜1.25である。これより小さいと記
録ヘッドの研磨が多くなり過ぎて、記録ヘッドの寿命を
短くするなど好ましくなく、これより大きいと記録ヘッ
ドの研磨性が小さくなり、抜けが発生し、好ましくない
誘電層の付加方法は、通常知られた方法が有効に使用さ
れる。例えば、刷毛塗り、浸漬塗り、ナイフ塗り、ロー
ル塗り、スプレー塗装、流し塗り、回転塗り(スピンナ
ー、ホエラーなど)などの中から適宜選択される。誘電
層の塗布量は1〜10g/m 2であることが好ましく
、これより塗布量が少ないと膜強度が弱くなり好ましく
なく、これより塗布量が多くなると記録濃度が低くなり
好ましくない。また、本発明の誘電層には特性を損わな
い範囲で必要に応じて、レベリング剤、消泡剤、分散助
剤、可塑剤、接着促進剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、滑剤などの添加剤を添加してもよ゛く、また、
かぶり防止のために導電粉を添加してもよい。
本発明の導電層は、通常知られたものが使用される。か
かる導電層としては、(1)電子伝導性の金属や金属酸
化物等からなる層を蒸着やスパッタリング法により設け
たもの、(2)電子伝導性の金属や金属酸化物等の粉末
と高分子結着剤からなる層を塗工法により設けたもの、
(3)イオン伝導性の高分子電解質からなる層を塗工法
により設けたもの、などがあげられる。
これらの中でも、透明な電子伝導性の金属酸化物の粉末
と高分子結着剤からなる層を塗工法により設けたものは
、表面抵抗値の経時安定性にすぐれ、高透明であり、表
面抵抗値が湿度に依存せず、特に好ましく用いられる。
金属酸化物の粉末としては、例えば、酸化インジウム、
酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化タンタル、酸化
マグネシウム、酸化バナジウム、酸化銅などやこれらに
ハロゲン、アンチモン、燐などをドープしたもの、構造
欠陥を設けたものなどが挙げられるが、これらに限定さ
れない。これらは単独でも、2種類以上が化合・混合な
どされた状態で併用されてもよい。これらの中でも酸化
スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化チタンの粉末は
特に好ましい。
高分子結着剤は、熱可塑性樹脂または硬化性樹脂からな
り、通常かかる静電記録フィルムの誘電層に用いられる
各種の樹脂が使用し得る。熱可塑性樹脂としては、例え
ば、ポリエステル、ポリビニルブチラール、ポリアミド
、ポリウレタン、ポリエステルアミド、ポリエーテル、
ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスチレン、ポリカ
ーボネート、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、
ポリ(メタ)アクリル酸エステル、アルキド樹脂、ケイ
素樹脂などやこれらの共重合体やブレンド物などが挙げ
られる。また、硬化性樹脂としては、熱、光、酸素など
により硬化するもので、例えば、フェノール樹脂、メラ
ミン樹脂、架橋型エポキシ樹脂、ケイ素化合物、反応性
モノマを含有するポリ(メタ)アクリル酸エステル共重
合体、不飽和ポリエステルなどに架橋剤を加えて架橋し
たものなどが挙げられる。
高分子結着剤と電子伝導性金属酸化物粉末の重量比およ
び導電層の塗布量は、表面抵抗が上記条件を満足する範
囲で適宜選択するのがよいが、通常、高分子結着剤と電
子伝導性金属酸化物粉末の好適な重量比は80/20〜
10/90であり、導電層の塗布量は0.3〜Log/
m2の範囲である。また、導電層の塗工方式は通常知ら
れた方法が有効に使用される。例えば、刷毛塗り、浸漬
塗り、ナイフ塗り、ロール塗り、スプレー塗装、流し塗
りなどの中から適宜選択される。
本発明に用いられるフィルム支持体としては、通常知ら
れた熱可塑性樹脂または硬化性樹脂からなるフィルムで
ある。このフィルム用の樹脂としてはポリエステル、ポ
リオレフィン、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリ
エーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスチレ
ン、ポリカーボネート、ポリ−p−フェニレンスルフィ
ド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリメタ
アクリル酸エステル、ポリウレタンなどが好ましい。
さらにこれらの共重合体やブレンド物やさらに架橋した
ものも用いることができる。また、これらの樹脂は延伸
加工したものが機械的強度、寸法安定性、熱的性質、光
学的性質などが向上するので好ましい。
これらの中でもポリエステルフィルムがより好ましく用
いられる。ここでポリエステルとは、芳香族ジカルボン
酸を主たる酸成分とし、アルキレングリコールを主たる
グリコール成分とするポリエステルである。芳香族ジカ
ルボン酸としては、テレフタル酸が特に好ましく使用さ
れる。アルキレングリコールとしては、エチレングリコ
ールが特に好ましく使用される。もちろん、これらのポ
リエステルは、ホモポリエステルであってもコポリエス
テル(共重合ポリエステル)であってもよい。
フィルム支持体は、使用目的に応じて、染料、顔料など
を添加して着色したり、マット加工していてもよい。紫
外線吸収剤などの公知の添加剤を添加してもよい。さら
に、導電層との接着性向上のため公知の表面処理、例え
ば、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、アンカーコー
トなどをしてもよい。
また、帯電防止性を付与するため、プラスチックフィル
ム中に公知の帯電防止剤を添加したり、該導電層の反対
の面に公知の帯電防止層を積層してもよい。
フィルム支持体の厚みとしては10〜250μmが好ま
しい。より好ましくは25〜150μmが望ましい。こ
れより薄いと、フィルム支持体としての力学的強度が足
りず、これより厚いと過膜性が悪くなり好ましくない。
さらにフィルム支持体は走行時のきずの発生を防ぐため
に静摩擦係数は2.0以下、さらに好ましくは1.0以
下であることが好ましい。
〔発明の効果〕
本発明は、フィルム支持体、導電層、誘電層をこの順に
積層せしめた静電記録フィルムにおいて、特定の誘電層
を用いることにより、画像に線抜けが少なく、鮮明な画
質を得ることができるものである。
以上のように、本発明の静電記録フィルムはすぐれた特
性を有するので、特にハードコピー用静電記録フィルム
として、静電プリンター・プロッター用やファクシミリ
用に使用することができるのみならず、繰り返し使用す
るマスターフィルム用静電記録フィルムとして、複写機
用、ファクシミリ受信機用、プリンター用の転写マスタ
ーや静電潜像転写方式の電子写真プロセス(TESI法
)で転写静電潜像を保持する記録体として、さらに静電
記録方式によるデイスプレィ用の記録フィルムとして有
用である。
〔特性の測定方法〕
(1)密度 まず、粒子の全細孔容積Vpは、飽和蒸気圧下で全細孔
はその気体の凝縮体で満たされると考え、その時の気体
吸着量Vs (cm3 (NTP)/g)を液体の体積
に換算することにより求めた(気体吸着法)。気体は窒
素を用いた。窒素の液体状態での密度を0. 808 
(g/ cm3)として下記の式よりVpを求めた。
Vp=Q、0O156Vs 次に、粒子密度dOはトルエン中に粒子を浸し、気泡を
取り除いた後、粒子が排除した体積と粒子の重量より求
めた。
粒子の密度dは下式より求めた。
d=1/ ((1/do)+Vp) また、Vp<1/10do(7)とき、d −d o 
テあるため、dはdoで代用した。
(2)平均粒径 コールタ−カウンター法(MODEL  TAII、(
株)日本機製)にて粒度分布を測定した。重量積算フル
イ50%上粒径(メジアン径)を平均粒径とした。
(3)画質 同一面制御方式の静電記録フィルムプロッターにおいて
、静電記録フィルムの表面に16ドツト/mmのマルチ
ピン電極ヘッドにより静電潜像を形成させ、次いで静電
潜像を湿式トナー現像機によって顕像化したあと、乾燥
してハードコピー画像を得た。20℃で相対湿度は40
および80%の条件で実施した。
(イ)抜は 静電記録フィルムを10m印字後、直ちに静電記録フィ
ルムの走行方向に4mmの間隔で1ドツトラインを印字
し、長さ8mm、100本について抜けが発生している
本数を測定した。10本以下を良好、11本以上を不良
とした。
(ロ)記録濃度 べた黒画像を印字し、マクベス濃度計(モデルTR−9
27)で反射濃度を測定し、反射濃度が1.0以上を良
好、1.0未満を不良とした。
(4)記録ヘッドのきず まず、#3600のサンドペーパーで記録ヘッド表面を
6回研磨し、記録ヘッド表面が鏡面になったことを確認
後、静電記録フィルムを60m印字し、再び記録ヘッド
表面を#3600のサンドペーパーで6回研磨した。記
録ヘッド表面のきすが取れ、再び鏡面に戻った場合を良
好とし、きずが残った場合を不良とした。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によってさらに説明するが、本発
明はこれらによって限定されない。
実施例1 厚さ75μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(東し製
、“ルミラー″)の上に導電性酸化スズをポリエステル
樹脂に分散した透明導電性塗料(触媒化成工業製、“エ
ルコム”)をグラビアコーターで塗布した。この導電層
の表面抵抗は1×107Ω/口であった。この導電性フ
ィルムの導電層の上に、下記に示した誘電層をグラビア
コーターで塗工して本発明の静電記録フィルム(実施例
1)を得た。乾燥後の塗布量は3.5g/m2であった
。静電記録プロッターで印字後、画質、記録ヘッドのき
ずを調べ、表1にまとめた。
く誘電層組成〉 ポリエステル樹脂(“ケミット”、東し製、比重1.4
)           100重量部多孔性酸化ケイ
素粒子(平均粒径3.9μm1全細孔容積0.60cm
3/g、比重0.95、硬度4’)         
     15重量部アルミナ・酸化ジルコニア粒子(
化学組成比50150(重量比)、平均粒径5,7μm
1全細孔容積< 0. 02 c m3/ gs比重4
.3、硬度9)              0.1重
量部導電粉(酸化スズ、平均粒径0.1μm、1Ω・c
m、かぶり防止用)0.2重量部 実施例2 下記に示した誘電層をグラビアコーターで塗工した以外
は実施例1と同様にして本発明の静電記録フィルム(実
施例2)を得た。静電記録プロッターで印字後、画質、
記録ヘッドのきずを調べ、表1にまとめた。
く誘電層組成〉 ポリエステル樹脂(“ケミット”、東し製、比重1.4
)            100重量部多孔性酸化ケ
イ素粒子(平均粒径3.9μm1全細孔容積0.60c
m3/gs比重0.95、硬度4)         
   15重量部アルミナ・酸化ジルコニア粒子(化学
組成比50150(重量比)、平均粒径4.8μm1全
細孔容積<0.02cm3/g、比重4,3、硬度9)
              1.0重量部導電粉(酸
化スズ、平均粒径0.1μmslΩ・cm、かぶり防止
用)0.2重量部 実施例3 下記に示した誘電層をグラビアコーターで塗工した以外
は実施例1と同様にして本発明の静電記録フィルム(実
施例3)を得た。静電記録プロッターで印字後、画質、
記録ヘッドのきずを調べ、表1にまとめた。
く誘電層組成〉 ポリエステル樹脂(“ケミット”、東し製、比重1.4
)           100重量部多孔性酸化ケイ
素粒子(平均粒径6,4μm1全細孔容積0 、 46
 c m3/ g %比重1.1、硬度4)     
        15重量部アルミナ・酸化ジルコニア
粒子(化学組成比50150(重量比)、平均粒径3.
7μm1全細孔容積<0.02cm3/g、比重4,3
、硬度9)              10重量部導
電粉(酸化スズ、平均粒径0.1μms 1Ω・cm、
かぶり防止用)0.2重量部 実施例4 下記に示した誘電層をグラビアコーターで塗工した以外
は実施例1と同様にして本発明の静電記録フィルム(実
施例4)を得た。静電記録プロッターで印字後、画質、
記録ヘッドのきずを調べ、表1にまとめた。
〈誘電層組成〉 ポリエステル樹脂(“ケミット”、東し製、比重1.4
)            100重量部多孔性酸化ケ
イ素粒子(平均粒径3.0μm1全細孔容積1.8cm
3/g、比重0.44、硬度4)          
    8重量部アルミナ・酸化ジルコニア粒子(化学
組成比50150(重量比)、平均粒径7.2μm1全
細孔容積< 0 、 02 c rn 3/ g %比
重4.3、硬度9)             0.0
5重量部導電粉(酸化スズ、平均粒径0.1μm、1Ω
・cm、かぶり防止用)     0.2重量部実施例
5 下記に示した誘電層をグラビアコーターで塗工した以外
は実施例1と同様にして本発明の静電記録フィルム(実
施例5)を得た。静電記録プロッターで印字後、画質、
記録ヘッドのきずを調べ、表1にまとめた。
く誘電層組成〉 ポリエステル樹脂(“ケミット”、東し製、比重1.4
)           100重量部多孔性酸化ケイ
素粒子(平均粒径6.4μm1全細孔容積0.46 c
m3/gsm3/、1、硬度4)          
    5重量部アルミナ・酸化ジルコニア粒子(化学
組成比50150(重量比)、平均粒径2.8μm1全
細孔容積<0.02cm3/g、比重4.3、硬度9)
              15重量部導電粉(酸化
スズ、平均粒径0.1μm、lΩ・cm、かぶり防止用
)0.2重量部 実施例6 下記に示した誘電層をグラビアコーターで塗工した以外
は実施例1と同様にして本発明の静電記録フィルム(実
施例6)を得た。静電記録プロッターで印字後、画質、
記録ヘッドのきずを調べ、表1にまとめた。
〈誘電層組成〉 ポリエステル樹脂(″ケミット”、東し製、比重1.4
)           100重量部多孔性酸化ケイ
素粒子(平均粒径3.9μm、全細孔容積0. 60 
c m3/ g、比重0.95、硬度4)      
       2重量部アルミナ・酸化ジルコニア粒子
(化学組成比50150(重量比)、平均粒径4.8μ
m1全細孔容積<0.02cm3/g、比重4.3、硬
度9)              0.5重量部導電
粉(酸化スズ、平均粒径0,1μm、lΩ・cm、かぶ
り防止用)0.2重量部 比較例1 アルミナ・酸化ジルコニア粒子の添加部数を0.005
重量部にした以外は実施例2と同様にして本発明の静電
記録フィルム(比較例1)を得た。静電記録プロッター
で印字後、画質、記録ヘッドのきずを調べ、表1にまと
めた。
比較例2 アルミナ・酸化ジルコニア粒子の添加部数を50重量部
にした以外は実施例2と同様にして本発明の静電記録フ
ィルム(比較例2)を得た。静電記録プロッターで印字
後、画質、記録ヘッドのきずを調べ、表1にまとめた。
比較例3 多孔性酸化ケイ素粒子の添加部数を100重量部とした
以外は実施例2と同様にして本発明の静電記録フィルム
(比較例3)を得た。静電記録プロッターで印字後、画
質、記録ヘッドのきずを調べ、表1にまとめた。
比較例4 多孔性酸化ケイ素粒子の添加部数を0.05重量部とし
た以外は実施例3と同様にして本発明の静電記録フィル
ム(比較例4)を得た。静電記録プロッターで印字後、
画質、記録ヘッドのきずを調べ、表1にまとめた。
手続補正書

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)フィルム支持体、導電層、誘電層をこの順に積層
    せしめた静電記録フィルムにおいて、該誘電層は少なく
    とも高分子結着剤とモース硬度が5未満の絶縁性粒子A
    とモース硬度が5以上の絶縁性粒子Bとからなり、かつ
    絶縁性粒子Aと高分子結着剤との混合比が1×10^−
    ^3≦(X_A/d_A)/(X/d)≦1、絶縁性粒
    子Bと高分子結着剤との混合比が5×10^−^5≦(
    X_B/d_B)/(X/d)≦0.1であることを特
    徴とする静電記録フィルム。ただし、X、dはそれぞれ
    誘電層中の高分子結着剤の重量部数、密度であり、X_
    A、d_Aはそれぞれ絶縁性粒子Aの重量部数、密度で
    あり、X_B、d_Bはそれぞれ絶縁性粒子Bの重量部
    数、密度である。
  2. (2)絶縁性粒子Aと該絶縁性粒子Bとの混合比が0.
    4≦(X_A/d_A)/(X_B/d_B)≦1.6
    ×10^3である請求項1記載の静電記録フィルム。
  3. (3)絶縁性粒子Aの平均粒径(D_5_0_A)と絶
    縁性粒子Bの平均粒径(D_5_0_B)との比(D_
    5_0_A/D_5_0_B)が0.25〜4であるこ
    とを請求項1または2記載の静電記録フィルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5942325A (en) * 1995-02-20 1999-08-24 Kimoto Co., Ltd. Electrostatic recording materials
JP2019528354A (ja) * 2016-10-31 2019-10-10 エルジー・ケム・リミテッド ポリイミドフィルム形成用組成物及びそれを用いて製造されたポリイミドフィルム

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US5942325A (en) * 1995-02-20 1999-08-24 Kimoto Co., Ltd. Electrostatic recording materials
JP2019528354A (ja) * 2016-10-31 2019-10-10 エルジー・ケム・リミテッド ポリイミドフィルム形成用組成物及びそれを用いて製造されたポリイミドフィルム

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