JPH02242995A - キャスト塗被紙の製造方法 - Google Patents

キャスト塗被紙の製造方法

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JPH02242995A
JPH02242995A JP6436589A JP6436589A JPH02242995A JP H02242995 A JPH02242995 A JP H02242995A JP 6436589 A JP6436589 A JP 6436589A JP 6436589 A JP6436589 A JP 6436589A JP H02242995 A JPH02242995 A JP H02242995A
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cast
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Kazuhiro Nojima
一博 野島
Tetsuo Imai
哲郎 今井
Yuichiro Okada
岡田 祐一郎
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Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、キャスト塗被紙の製造方法に関し、特に高品
質の薄物キャスト塗被紙を極めて効率良く、且つ高速度
で製造できる方法を提供するものである。
「従来の技術」 近年、キャスト塗被紙は、強光沢、優れた印刷適性、印
刷効果を要求される雑誌や書籍等の表紙、ポスター用紙
、カレンダー用紙等に広く利用されているが、印刷物の
ビジュアル化、カラー化、高級化指向に伴い雑誌や書籍
の本文用紙への利用も増加しており、利用ページ数の増
加やダイレクトメールの場合の軽量化要望に伴い、他の
印刷用紙と同様に製品の低米坪化傾向が強まっている。
一般に、キャスト塗被紙の製造方法としては、鏡面を有
する加熱仕上げ面に湿潤塗被層を圧接して強光沢仕上げ
するウェットキャスト法、湿潤塗被層を一旦乾燥したの
ち、再湿潤により可塑化して鏡面を有する加熱仕上げ面
に圧接して強光沢仕上げするりウェットキャスト法、湿
潤塗被層をゲル状態にして鏡面を有する加熱仕上げ面に
圧接して強光沢仕上げするゲル化キャスト法等の方法が
知られているが、いずれも顔料及び接着剤を主成分とす
る塗被層が湿潤状態で鏡面を有する加熱仕上げ面に圧接
され、可塑状態にある塗′N!1.層に鏡面を写しとる
ことによって平滑で強光沢を有する塗被紙として仕上げ
る方法では共通するものである。
この場合、湿潤塗被層中の蒸発水分は塗被層が鏡面に圧
接されているため、仕上げ鏡面側には蒸発できず、通常
の塗被紙製造における乾燥方式とは異なって全て基紙層
を通って裏面方向に蒸発乾燥されることになり、結果と
してキャスト塗被紙の生産速度は著しく制限されること
になり、高速でのキャスト塗被紙の生産は不可能であっ
た。
また80g/nf以下のような低米坪キャスト紙(以下
、薄物キャスト塗被紙と呼称する)を得るためには、米
坪の小さい基紙を用い、しかもキャスト塗被量を出来る
だけ少量にし、水分蒸発負荷を少なくして製造する必要
がある。
しかしながら、低米坪の基紙を用いてキャスト塗被紙の
製造を行う時は、鏡面仕上げ面」二でプレスロールの強
い力により圧接されるため、例えば60 g / rd
以下といった紙力の弱い基紙を用いた場合には、鏡面仕
上げ面上で基紙の裂けが生じ易くなり、製品価値を失う
と同時に操業性が著しく低下する。また、基紙の米坪が
小さい程基紙の厚み方向におけるバルブ繊維同士の絡み
合い不足に基づく隙間やパルプ繊維の脱落による小孔(
以下、ピンホールと呼称する)が多くなり、結果として
湿潤塗被層の被覆ムラ或いは湿潤塗被層の鏡面仕上げ面
への密着ムラ等により、塗被層の一部が鏡面仕上げ面に
付着する、所謂ドラムピック現象と称される、他の印刷
用塗被紙には見られない重大な欠陥が発生し易い。
上記の如き難点を解決するために、従来、例えば紙力増
強のために内添紙力増強剤を基紙中に添加したり、或い
は澱粉、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセル
ロース等を基紙表面に塗被して紙力改善が図られてきた
。しかし、一般にこのような対策を取ると基紙の蒸気透
過性が低下し、結果としてキャスト塗被紙の生産速度が
低下するという問題が付随した。
また、基紙上に先ず下塗り塗被層を設け、次いで湿潤塗
被層を設けることは、基紙に直接湿潤塗被層を設ける場
合に比較して全体の塗被量を少なくして高品質のキャス
ト塗被紙を得ることができるので、特に薄物キャスト塗
被紙の製造においては好ましく採用される方法である。
さらに、下塗り塗被層を設けることにより基紙のピンホ
ールを埋めることができるという利点がある。
従来、薄物キャスト塗被紙の製造において、単に下塗り
塗被層を設けただけでは全体の塗被量を少な(すること
に限界があり、例えば上塗り湿潤塗被層の乾燥後の塗被
量が10g/mより少ない場合には問題であった。即ち
、上塗り塗被層が10g/m2未満では、下塗り塗被層
を十分に被覆することができずに、鏡面仕上げ面との密
着ムラ、光沢ムラ、或いはピンホール等が誘発され、満
足なキャスト塗被紙表面を得ることができなかった。
一方、上塗り塗被層の塗被量を多くすればする程、蒸発
すべき水分量が増大することになり、操業面では生産速
度が著しく制限され、特に規定米坪の薄物キャスト紙を
生産する場合に、塗被層部の重量が増えることはそれだ
け基紙の米坪を小さくしなければならず、前述したよう
に基紙の裂けが生じ易くなり、生産性や商品価値の低下
を余儀なくされた。
「発明が解決しようとする課題」 上記の如き実情から、本発明者等は、高品質のキャスト
塗被紙を高速度で製造する方法について鋭意研究を重ね
た結果、特に下塗り塗被層中に助剤として特定の金属塩
を配合し、且つ下塗り塗被層を設けた後の原紙の動的濡
れ値を特定することにより、上塗り塗被層の塗被量を減
らすことが可能となり、生産性が大巾に改善されると共
に前述の如き欠点が改良され、極めて優れた紙面平滑性
と強光沢を有するキャスB3被紙が得られることを見出
したのである。
「課題を解決するための手段」 本発明は、基紙上に、顔料及び接着剤を主成分とする下
塗り塗被層及び上塗り塗被層を順次形成せしめ、上塗り
塗被層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面を有するド
ラム面に圧接して強光沢仕上げするキャスト塗被紙の製
造方法において、下塗り塗被層中に助剤として亜鉛、ア
ルミニウム、又はマグネシウムからなる金属塩の少なく
とも一種を含有せしめ、且つ下塗り塗被層を形成後の原
紙の動的濡れ値が−0〜0.10 gであることを特徴
とするキャスト塗被紙の製造方法である。
「作用」 本発明の方法は、上述の如く下塗り塗被層中に特定の金
属塩を配合し、且つ下塗り塗被層を設けた後の原紙の動
的濡れ値を特定することによって、上塗り湿潤塗被層を
より均一、嵩高に仕上げることができ、結果として、生
産性を低下させることなく、とりわけ低塗被量の薄物キ
ャスト塗被紙に発生し易いドラムピンク、光沢ムラ或い
はピンホールといった欠点を確実に抑えるものである。
即ち、下塗り塗被層を設けた原紙上に上塗り湿潤塗被層
が塗被されると、下塗り塗被層中に配合されている特定
の金属塩が、湿潤塗被液に効果的に作用し、下塗り一上
塗り塗被層境界面で上塗り湿潤塗被液がゲル化或いは増
粘し、固化状態となり下塗り塗料層中への湿潤塗被液の
浸透が抑えられるため、上塗り塗被液が低塗被量の場合
でも均一で光沢ムラやピンホールのない優れたキャスト
塗被紙を得ることができるものと推定される。
なお、下塗り塗料層に金属塩が含有せしめられるだけで
は不十分であり、前述した如く下塗り塗料層を設けた原
紙の動的な水濡れ適性が重要な要件であり、金属塩の示
す効果と原紙の持つ動的な水濡れ適性が相乗効果的に作
用し、本発明の所望とする効果が得られるのである。
本発明の方法で用いられる金属塩としては、前述したよ
うに亜鉛、アルミニウム、又はマグネシウムからなる金
属塩に特定されるものであり、具体的には硫酸塩、硝酸
塩、酢酸塩及び蟻酸塩が、本発明の所望の効果を得る上
で優れており、とりわけ硫酸塩はその効果が顕著である
ために最も好ましく用いられる。なお、下塗り塗被液に
添加される金属塩の量としては、顔料100重量部に対
して0.05〜10重量部の範囲で調節される。因みに
、0.05重量部未満では光沢ムラやピンホールの改良
効果が少なく、10重量部を越えると塗被液の粘度上昇
や印刷強度の低下といった難点が発生する恐れがあるの
で好ましくない。
次に、下塗り塗被層を設けた後の原紙の動的濡れ値につ
いて述べる。
本発明においては、この動的濡れ値を−0,20〜0、
 lOgに特定するものであり、動的濡れ値が0.10
gを越える場合には、本発明で特定した金属塩を下塗り
塗被層に用いても、加熱ドラム面に圧接された湿潤塗被
層が、十分にゲル化することなく急速に下塗り塗被層中
に浸透してしまい、低塗被量で嵩高な上塗り塗被層を得
ることができない。また、動的濡れ値が−0,208/
rrr未溝の場合には、やはり本発明の金属塩の示す顕
著な作用効果を期待できない、この理由としては、湿潤
塗被層の浸透が遅過ぎるために、下塗り層と上塗り層の
境界に作られるゲル化層の強度が不十分となり、嵩高な
塗被層を形成することができないものと推定されるが、
必ずしも明らかではない。いずれにしても、本発明の下
塗り塗被層に用いられる金属塩の作用は、特定された動
的濡れ値の範囲内においてのみ、上塗り湿潤塗被液と効
果的に作用し、引き続く加熱キャストドラム面への圧接
時にゲル化作用を発現させることができ、本発明の所望
とする目的が極めて効果的に達成されるのである。
ここに、動的濡れ値とは動的濡れ性試験器(WET30
00/レスカ社製)を用いて、原紙の水に対する濡れ易
さ(付着力)を時間的に測定した値である。
即ち、上記試験器を用いて基紙の両面に下塗り塗被層を
設けた後の試験紙片(2X5cm)を16++n/秒の
速さで水中12鶴の深さに10秒間浸漬した時の経時的
な濡れの大きさ(付着力)を測定するものである。濡れ
の大きさ、即ち動的濡れ値は、値が小さい程濡れ難く、
値が大きくなるにつれて濡れ易いことを示すものである
。この濡れ値について、更に検討を加えた結果、この試
験器で測定される時間的な濡れ値として水浸漬後2秒後
の濡れ値がキャスト塗被紙の離型性、光沢ムラ、ピンホ
ール等と太き(相関性を示すことが判った。よって、本
発明でいう動的濡れ値とは水浸漬後2秒後の濡れ値を指
すものである。
また、本発明の方法は片面キャスト塗被紙及び両面キャ
スト塗被紙の製造のいずれにも適用されるが、基紙の両
面に強光沢仕上げして両面キャスト塗被紙を製造する際
に顕著な効果が見られるものであり、とりわけ薄物両面
キャスIJQ被紙への適用は最も好ましい実施態様の1
例である。
よって、本発明を薄物両面キャスト塗被紙の製造に適用
した場合について、以下に詳述する。
即ち、両面キャスト紙は、先ず片側の面を一旦キャスト
仕上げした後、反対面をキャスト仕上げするために、二
回目のキャスト仕上げ時には反対面は既にキャスト塗被
層が形成されているために蒸気が透過し難い、従って、
既述したように乾燥固形量が10g/rrfを越えるよ
うな湿潤塗被層を塗被すると著しい生産速度の低下を余
儀なくされるのみならず、透過蒸気によって既に形成さ
れているキャスト塗被面の光沢、平滑性が著しく損なわ
れることになり、結果的に表裏差(両面性)が大きく、
商品価値の極めて低い両面キャスト塗被紙が得られるこ
とになる。然し、本発明の方法によれば湿潤塗被層の塗
被量を10g/rrf未満にすることができるため、こ
のような問題点は大きく改善される。
先ず、基紙両面に塗被する下塗り塗被組成物としては同
じ塗被液を使用することも可能であるが、後からキャス
ト仕上げする場合に発生ずる蒸気は原紙層及び反対面に
既に形成されているキャスト塗被層を透過して蒸発乾燥
されることになるため、反対面に塗被層を有しない片面
キャスト塗被紙の生産速度に比較し、大幅に低下する。
また急激な水分の蒸発によって先に仕上げたキャスト仕
上げ面は塗被層が膨潤、軟化せしめられ平滑度及び光沢
度が低下してしまう。このようなことから最初にキャス
ト仕上げする場合の下塗り塗被層は耐水性及び蒸気の透
過性に優れた塗被組成物を使用するのが望ましい。
因みに、塗被層に耐水性を付与し蒸気の透過性を良くす
る方法としては、例えばジルコニウム化合物(Zroz
)のような耐水性付与剤を顔料に対して0.05〜3.
0重量%含有させることも良く(ジルコニム化合物を含
有することによりポーラスな塗被層として仕上がるため
蒸気透過性が著しく改善される)、また顔料として立方
形炭酸カルシウムを使用すると蒸気の透過性を改善する
効果が有る。
下塗り用塗被組成物の調製に際しては、金属塩の添加に
よって一時的に塗被液の粘度が上昇することがあるため
に、攪拌、回流を強くした条件下で添加するか、或いは
アンモニア等のアルカリによってpH調節をして添加す
るのが好ましい。
なお、下塗り塗被層に用いられる顔料としては、例えば
カオリン、水酸化アルミニウム、炭l/ifJルシウム
、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、サチンホワイ
ト、プラスチックピグメント等の従来塗被紙製造分野で
一般に使用されている顔料が挙げられる。
接着剤としては、例えばカゼイン、大豆蛋白、メタノー
ル、酢酸等の単細胞化性菌体からの抽出蛋白等の蛋白質
類、スチレン−ブタジェン共重合体等の共役ジエン系重
合体ラテックス、アクリル酸エステル及び/又はメタク
リル酸エステルの重合体又は共重合体等のアクリル系重
合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビ
ニル系重合体ラテックス或いはこれらの各種重合体のカ
ルボキシ基等の官能基含有単量体による官能基変性重合
体ラテックス、ポリビニルアルコール、オレフィン−無
水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂等の合成樹脂系接着剤
、陽性化澱粉、酸化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱
粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース等のセルロース誘導体等一般の塗被紙用接着
剤が単独或いは併用して用いられる。なお、接着剤は顔
料に対し5〜50重量%、より好ましくは10〜30重
量%程重量範囲で添加される。
この他、必要に応じて、消泡剤、着色剤、離型剤、流動
変性剤等の各種助剤が適宜使用される。
かくして、調製された下塗り塗被液は、一般公知の塗被
紙製造に用いられる、例えばブレードコーター、エヤー
ナイフコーター、ロールコータ−リバースロールコータ
−、バーコーター、カーテンコーター、ダイスロットコ
ーター、グラビヤコーター、チャンプレックスコーター
、サイズプレスコーター等の塗被装置を設けたオンマシ
ン或いはオフマシンコーターによって基紙上に一層或い
は二層以上に分けて塗被されるが、蒸気透過性の点から
は一層で塗被することが望ましい。
この場合の塗被液の固型分濃度は一般に40〜75重量
%程重量あるが、操業性を考慮すると45〜70重量%
の範囲が望ましい。
下塗り塗被層の塗被量は一般に乾燥重量で2〜30 g
 / n?程度塗被されるが、得られるキャスト塗被紙
の白紙品質、キャスト塗被紙の生産速度の改善効果の点
から4〜20g/mの範囲で調節されるのが好ましい。
下塗り塗被液を基紙に塗被後、−般には乾燥乃至半乾燥
されて、上塗り塗被液が塗被されるが、必要があれば、
乾燥後キャレンダースーパーキャレンダー等による平滑
化処理をした後に上塗り塗被液を塗被してもよい。
一方、本発明においては、かかる下塗り塗被層の上に形
成される湿潤状態の上塗り塗被層の形成方法、更には鏡
面を有する加熱仕上げ面に、上塗り塗被層を圧接して光
沢仕上げする方法については特に限定するものではな(
、前述の如きウェットキャスト法、リウェツトキャスト
法、ゲル化キャスト法等各種のキャスト塗被紙製造方法
を適宜採用し得るものである。
また、上塗り塗被層を形成する為に用いる塗被組成物と
しては、従来のキャス)?4被紙用組成物と同様に顔料
及び接着剤を主たる成分とするものであり、顔料として
は、例えばクレー、カオリン、水酸化アルミニウム、炭
酸カルシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛
、サチンホワイト、プラスチックピグメント等、通常の
塗被紙用顔料の1種以上が適宜選択して用いられる。
接着剤としては、例えばカゼイン、大豆蛋白、合成蛋白
等の蛋白’Jt[、スチレン−ブタジェン共重合体等の
共役ジエン形重合体ラテックス、アクリル酸エステル又
は/及びメタクリル酸エステルの共重合体または共重合
体等のアクリル系共重合体ラテンクス、エチレン−酢酸
ビニル共重合体等のビニル系共重合体ラテックス、或い
はこれらの各種重合体ラテックスをカルボキシル基等の
官能基含有単量体で変性したアルカリ溶解性或いはアル
カリ非溶解性の重合体ラテックス、ポリビニルアルコー
ル、オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂等
の合成樹脂系接着剤、陽性化澱粉、酸化澱粉等の澱粉類
、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチレセル
ロース等のセルロース誘導体等、通常の塗被紙用接着剤
の1種以上が適宜選択して使用される。
なお、一般に接着剤の使用量は顔料100重量部に対し
て5〜50重量部、より好ましくは10〜30重量部程
重量範囲で使用される。
塗被組成物中には、必要に応じて消泡剤、着色剤、離型
剤、流動変性剤等の各種助剤が適宜配合されるが、加熱
ゲル化キャスト法では、塗被層のゲル化を促進する助剤
として、例えば亜鉛、アルミニウム、マグネシウム等の
金属塩が適宜用いられる。上塗りキャスト塗被組成物の
塗被量は乾燥重量で0.5〜35 g / rd程度で
あるが、特に薄物キャスト塗被紙、両面キャスト塗被紙
においては0゜5〜Log/+d程度の範囲で調節され
る。因みに、0.5g/rrr以下では光沢むらが発生
し、10g/n?以上では生産性の低下等があり、好ま
しくない。
本発明の方法で用いられる基紙としては、一般の印刷用
塗被紙やキャスト塗被紙に用いられる米坪約25 g 
/ rr1以上のペーパーベース、ボードベースの原紙
が用いられ、抄紙方法としては特に限定されず、酸性抄
紙、アルカリ性抄紙いずれでも良く、故紙、高歩留りパ
ルプを含む中質原紙、微塗工紙及び裏面に汎用の印刷用
塗被組成物を塗被した基紙も使用出来る。特に薄物キャ
スト塗被紙の製造の際には、原紙米坪が25〜70g/
r+(程度のものを指し、25 g / rd以下では
キャスト工程で加熱金属ドラムへの圧接時に紙切れが発
生し、適用が難しい。さらに、薄物キャスト塗被紙用の
基紙としては灰分がパルプ固形重量に対して、20重回
置以上になるように填料を添加したものが、不透明度改
善の上からは特に望ましい。
「実施例」 以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する
が、勿論これらに限定されるものではない。なお、特に
断らない限り例中の部及び%はそれぞれ重量部及び重量
%を示す。
実施例1 顔料としてカオリン50部と沈降性炭酸カルシウム50
部、接着剤として酸化澱粉4部(固形分)とスチレン−
ブタジェンラテックス14部(固形分)、及び助剤とし
て硫酸亜鉛0.5部からなる濃度55%の下塗り塗被液
を調製した。次いで上記の塗被液を米坪53g/nfの
基紙の片面にブレードコーターで乾燥後の重量が8 g
 / rdになるように塗被、乾燥し、これをキャスト
塗被紙用下塗り原紙とした。
この原紙の動的濡れ値は−0,15gであった。
一方、顔料としてカオリン80部と沈降性炭酸カルシウ
ム20部、接着剤として顔料100部に対してカゼイン
12部(固形分)をブタジェン/メチルメタクリレート
(比率: 35/65)共重合体ラテックス12部(固
形分)、離型剤としてステアリン酸アンモニウム0.5
部からなる濃度52%のキャスト塗被液を調製した(上
塗り塗被液)。
この塗被液を上記の下塗りした原紙にウェットキャスト
法にてキャストを行った。即ち、上塗り塗被液を上記の
下塗りした原紙の塗被面に乾燥重量が5g/mとなるよ
うに塗被し、ただちに表面温度が90℃に加熱された鏡
面を有するクロムメツキドラムに圧接、乾燥し、テーク
オフロールで加熱ドラムから剥離してキャスト塗被紙を
得た。この時のキャスト操業性及びキャスト塗被紙品質
を表−1に示した。
実施例2〜5 実施例2として、実施例1の下塗り塗被液中の接着剤で
ある酸化澱粉の代わりにカゼイン5.0部を用いた以外
は、実施例1と同様にしてキャスト塗被紙を得た。実施
例3〜5は、実施例2において、表−1に示したような
金属塩の種類と添加率を変更した以外は実施例2と同様
にしてキャスト塗被紙を得た。また、それぞれの実施例
における下塗り塗被層形成後の原紙の動的濡れ値及びそ
のときのキャスト操業性及びキャスト塗被紙品質を表−
1に示した。
実施例6 実施例2において、キャスト塗料(上塗り塗被液)の塗
被量を乾燥重量で15g/m2とした以外は、同様にし
てキャスト塗被紙を得た。この場合の下塗り塗被層形成
後の原紙の動的濡れ値及びそのときのキャスト操業性及
びキャスト塗被紙品質を表1に示した。
実施例7 実施例2において、基紙の両面に下塗り塗料を塗被した
後、更に実施例2と同様の方法で、基紙の両面を片面づ
つキャスト仕上げし、両面キャスト塗被紙を得た。
実施例8 カオリン75部、水酸化アルミニウム25部、分散剤と
してポリアクリル酸ソーダ0.5部用いて分散し、68
%濃度の顔料スラリーを調製した。
これに接着剤として20%濃度のカゼイン水溶液13部
、スチレン−ブタジェン共重合体ラテックス17部(固
形分)を添加混合し、さらにオレイン酸アンモニウム0
.5部を添加して53%濃度の上塗り塗被液を得た。
この塗被液を用いて、実施例1で使用した下塗り原紙に
ゲル化キャストを行った。即ち実施例1と同様の下塗り
原紙に上記塗被液を乾燥重量が8g/rlになるように
ロールコータ−で塗被し、0゜5%の蟻酸水溶液に接触
させて塗被層をゲル化させた後、ただちに表面温度が1
00℃に加熱された鏡面を有するクロムメツキドラムに
圧接乾燥し、剥離してキャスト塗被紙を得た。
比較例1 実施例1において、下塗りをせず、基紙の片面に直接実
施例1と同じキャスト塗料を乾燥重量が15g/mとな
るようにキャストコーティングを行い、キャスト塗被紙
を得た。
比較例2 実施例1において、下塗り塗被液中に金属塩の硫酸亜鉛
を添加しなかった他は、同様にしてキャスト塗被紙を得
た。
比較例3 実施例6において、下塗り塗被液中に硫酸亜鉛を添加し
なかった他は、同様にしてキャスト塗被紙を得た。
比較例4 実施例2において、下塗り塗被液中に硫酸亜鉛を添加し
なかった他は、同様にしてキャスト塗被紙を得た。
比較例5 実施例2において、下塗り塗被液中に、界面活性剤とし
て、ジオクチル−スルホコハク酸ソーダを0.3部配合
した以外は、同様にしてキャスト塗被紙を得た。
比較例6 実施例2において、下塗りの塗料配合中の沈降性炭酸カ
ルシウムの代わりに、平均粒子径が10μの重質炭酸カ
ルシウムを使用した以外は、同様にしてキャスト塗被紙
を得た。
比較例7 比較例4の下塗り塗被液を基紙の両面に塗被した後、更
に実施例7と同様にして両面キャスト塗被紙を得た。
比較例8 比較例2で使用したものと同様の下塗り塗被層を設けた
原紙に、実施例8と同じ方法でゲル化キャストを行いキ
ャスト塗被紙を得た。
これら実施例1〜8、比較例1〜8で得られたキャスト
紙の品質及びキャスト操業性、下塗り塗被層の動的濡れ
値を表−1に表した。
なお、本発明及び比較例で得られたキャスト塗被紙の品
質評価方法及び評価基準について以下に述べる。
(光沢) 村上色彩研究所製光沢度計(GM−3D)により75°
の光沢値を示した(%)。
(ピンホール) キャスト塗被紙の表面を目視により観察した。
○:ピンホールが認められず、極めて良好へ:若干のピ
ンホールが認められる ×:ピンホールが全面に認められ、商品価値がない (光沢ムラ) キャスト塗被紙の表面を目視により観察した。
○:良好 △:若干の光沢ムラが認められる ×:光沢ムラが顕著 (印刷強度) R1印刷適性試験機(明製作所製)を利用し、東華色素
製試験用インキを使用して5回重ね刷りを行い、印刷面
のピッキング状態を観察した。
O:殆どピッキングの発生なし △:若干ピンキングが発生した ×:ピッキングが多発した (ドラムピンク) キャスト時のドラム面の状態を目視で観察した。
○ニドラムピンクの発生なし Xニドラムピックの発生あり 「効果」 表−1の結果から明らかなように、本発明の方法で得ら
れたキャスト塗被紙はピンホールや光沢ムラの発生がな
く、且つキャスト操業性にも優れたものであった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)基紙上に、顔料及び接着剤を主成分とする下塗り
    塗被層及び上塗り塗被層を順次形成せしめ、上塗り塗被
    層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面を有するドラム
    面に圧接して強光沢仕上げするキャスト塗被紙の製造方
    法において、下塗り塗被層中に助剤として亜鉛、アルミ
    ニウム、又はマグネシウムからなる金属塩の少なくとも
    一種を含有せしめ、且つ下塗り塗被層を形成後の原紙の
    動的濡れ値が−0.20〜0.10gであることを特徴
    とするキャスト塗被紙の製造方法。
  2. (2)亜鉛、アルミニウム、又はマグネシウムの金属塩
    がそれぞれ硫酸塩、硝酸塩、又は蟻酸塩である請求項(
    1)記載の製造方法。
  3. (3)上塗り塗被層の乾燥塗被量が0.5〜10g/m
    ^2である請求項(1)記載の製造方法。
  4. (4)基紙の両面に強光沢仕上げして両面キャスト塗被
    紙とする請求項(1)〜(3)記載の製造方法。
  5. (5)基紙の米坪が25〜70g/m^2である請求項
    (1)〜(4)記載の製造方法
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