JPH0959578A - 粘着シート - Google Patents

粘着シート

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JPH0959578A
JPH0959578A JP22037495A JP22037495A JPH0959578A JP H0959578 A JPH0959578 A JP H0959578A JP 22037495 A JP22037495 A JP 22037495A JP 22037495 A JP22037495 A JP 22037495A JP H0959578 A JPH0959578 A JP H0959578A
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JP
Japan
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pressure
cast
sensitive adhesive
adhesive sheet
paper
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JP22037495A
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Tsutomu Tsukada
力 塚田
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粘着シートに関するものであり、キャスト塗被
紙を表面基材に用いた際に生じていた粘着シート表面の
凹凸感や光沢ムラを解消する。 【解決手段】表面基材、粘着剤層、および剥離シートを
積層してなる粘着シートにおいて、該表面基材として、
ゲル化キャスト法又はリウエットキャスト法によって得
られ、表面の光沢度が83%以上であり、且つ裏面の平
滑度(JAPANTAPPI紙パルプ試験法No.5に
準拠した王研式平滑度)が25秒以上であるキャスト塗
被紙を用いたことを特徴とする粘着シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粘着シートに関するも
のであり、詳しくは、キャスト塗被紙を表面基材に用い
た高光沢を有する粘着シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】粘着シートは、ラベル、シール、ステッ
カー、ワッペン等として商業用、事務用、家庭用など広
範囲な用途に使用されている。この粘着シートは、一般
的に表面基材、粘着剤、剥離シートが積層して構成され
るものである。表面基材には、上質紙、クラフト紙、ア
ート紙、コート紙、キャスト塗被紙等の紙基材や、フィ
ルム、合成紙、金属フォイル等のシート状物が用いら
れ、剥離シートには、グラシン紙のような高密度紙、ク
レーコート紙、ポリエチレンラミネート紙等の剥離シー
ト原紙にシリコーン化合物やフッ素化合物等の剥離剤を
塗布したものが使用されている。また粘着剤には溶剤型
粘着剤、エマルション型粘着剤、ホットメルト型粘着剤
等が用いられている。
【0003】一方、キャスト塗被紙は、他の塗被紙に比
べ極めて高い光沢を有するので、高級感のある粘着シー
ト用の表面基材として使用されている。キャスト塗被紙
は、原紙に顔料および接着剤を主成分とするキャスト用
塗工液を塗工した後、塗被層が湿潤状態にある間に鏡面
を有する加熱ドラムの表面に圧着(圧接)、乾燥させて
光沢仕上げするウェットキャスト法、そして湿潤状態の
塗被層を一旦乾燥させた後、再湿潤液により可塑化させ
て加熱ドラム面に圧接するリウェットキャスト法、さら
には湿潤状態の塗被層をゲル状態にして加熱ドラム面に
圧接して光沢仕上げするゲル化キャスト法等が一般に知
られている。
【0004】これらキャスト仕上げの方法のうち、ゲル
化キャスト法、およびリウェットキャスト法は、キャス
ト塗被層が鏡面ドラム面に圧接される前に、一旦ゲル化
または乾燥されているために、いずれも表面温度が90
℃以上の比較的高温の鏡面ドラムに圧接してキャスト仕
上げすることができるので、ウェットキャスト法に比べ
て乾燥速度を速めることができ、生産性の点で優れる。
しかし、ゲル化キャスト法、およびリウェットキャスト
法により製造したキャスト塗被紙を用いた粘着シート
は、高光沢は有するものの、見た目に与える粘着シート
表面の凹凸感や光沢ムラが生じてしまい、高級感を有す
る粘着シートが得られ難い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に臨み、本
発明者は、ゲル化キャスト法、およびリウェットキャス
ト法で製造したキャスト塗被紙を表面基材に用いた際に
生じていた粘着シート表面の凹凸感や光沢ムラの発生原
因を、表面基材、粘着剤層、および剥離シートなどあら
ゆる角度から研究を行った。その結果、キャスト塗被紙
の製造に用いる原紙の2mm〜10mmの波長の地合ム
ラと、粘着シート表面の凹凸および光沢ムラが一致する
ことが解った。即ち、キャスト塗被紙の原紙の地合ムラ
が原因となって、粘着シート表面の凹凸感や光沢ムラを
引き起こしていることが判明した。
【0006】キャスト塗被紙の製造において、顔料と接
着剤を含有する塗被層を設ける際には、一般的にエアナ
イフコーターが使用されている。通常、かかる塗被層
は、25〜30g/m2 程度の乾燥塗被量が必要であ
り、平滑性嵩高さを有する層であることが要求されてい
る。エアナイフコーターでは、この嵩高いポーラスな塗
被層は得られるが、原紙の凹凸に沿った凹凸の塗被層を
形成しやすく、さらに、一旦乾燥させた塗被層を再湿潤
液により可塑化させた後、またはゲル化状態の塗被層
を、加熱した鏡面ドラム面に圧接して光沢仕上げする
と、光沢面の平滑性が良くなる反面、裏面の凹凸が激し
くなる。
【0007】このようなキャスト塗被紙を印刷用紙等に
使用する場合、裏面の凹凸が問題になるようなことはな
いが、粘着シートの表面基材として用いた場合、表面に
凹凸感や光沢ムラが生じてしまう。恐らく、粘着シート
を巻取り状に仕上げる際に、巻取り内部の粘着シートに
強い圧力が掛かるため、キャスト塗被紙裏面の凹凸が光
沢面に現れてしまうためと思われる。現状では、いかな
る抄紙機でも、その原紙には地合ムラが必ず存在してい
るため、例え地合の良好な原紙を選択してキャスト塗被
紙を製造し、粘着シートに仕上げても、粘着シート表面
の凹凸は僅かに少なくなるが、凹凸感のない粘着シート
を得ることはできない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく、鋭意研究を重ねた。その結果、表面基材と
して用いるキャスト塗被紙の裏面の平滑度を王研式平滑
度で25秒以上、好ましくは50秒以上のものを使用す
ることで、粘着シート表面の凹凸感および、光沢ムラの
ない優れた粘着シートとなり得ることを見出したのであ
る。尚、平滑度は旭精工社製王研式平滑度試験器(JA
PAN TAPPI紙パルプ試験法No.5に準拠した
方法)で測定した値である。
【0009】即ち、第一の発明は、本発明は、表面基
材、粘着剤層、および剥離シートを積層してなる粘着シ
ートにおいて、該表面基材として、ゲル化キャスト法又
はリウエットキャスト法によって得られ、表面の光沢度
が83%以上であり、且つ裏面の平滑度がJAPAN
TAPPI紙パルプ試験法No.5に準拠した王研式平
滑度で25秒以上であるキャスト塗被紙を用いたことを
特徴とする粘着シートである。また、上記の平滑度が5
0秒以上であるキャスト塗被紙を用いることが好まし
い。
【0010】更に、発明者は、凹凸感や光沢ムラのない
キャスト塗被紙を得るために、更に研究を進めた結果、
原紙上に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を設ける際
に、リップコーター型塗工装置を用いたキャスト塗被紙
が、平滑性、光沢度を悪化させず、裏面の凹凸をより小
さくすることができ、しかも生産効率を悪化することは
ないことがわかった。
【0011】キャスト塗被紙の塗被層は、一般的にエア
ナイフコーターが塗工装置として使用される場合が多
い。しかし、エアナイフコーターでは前記のように原紙
の凹凸に沿った凹凸の塗被層を形成しやすく、平滑性が
劣っており、粘着シート表面の凹凸感、および光沢ムラ
となって見栄えを悪くしている。
【0012】ブレードコーターを塗工装置として用いた
場合には、平滑性に優れたキャスト用塗被層を得ること
が可能である。しかし、ブレードコーターはせん断力が
非常に大きく、ブレード刃による塗工液の原紙への押し
込み効果により塗被層が緻密化し、透気性が悪化する。
その結果としてキャスト仕上げの際に塗被層中の蒸発水
分が原紙の裏側へ抜けにくくなり、キャスト塗被層表面
にピンホールが発生することになる。また、塗工液中に
塗被層を嵩高くポーラスにするため、増粘、凝固作用の
ある塩類を用いることが一般に幅広く行われているが、
塩類を含む塗工液を塗工する場合、ストリーク、スクラ
ッチなどが発生するといった難点がある。
【0013】ロールコーターを塗工装置として用いた場
合には、支持体となる原紙の凹凸に沿ったでこぼこの塗
被層を形成しやすく平滑性に劣り、かつロールマークが
発生しやすいといった難点もある。その上、ロールコー
ターは一般的に厚塗りができないため、所望の高塗被量
を一度塗りで設けたい場合には不向きである。また、ロ
ッドコーターを塗工装置として用いた場合、平滑性は比
較的良好であるが、ロッドマークが発生し易いこと、さ
らに、塗工液の低剪断粘度に制限があり、かつ塗工速度
が遅いといった難点がある。
【0014】本発明でいうリップコーター型塗工装置と
は特開平2−152574号公報に提案されている如き
ものであり、具体的にはバッキングロールの下方にドク
ターエッジを有するノズルヘッドを配置し、塗工液の供
給手段によって、前記ノズルヘッドから塗工液に圧力を
かけて吐出し、紙匹に塗工するリップコーター型塗工装
置である。この塗工装置を使用することにより、裏面の
凹凸がより少ない優れたキャスト塗被紙を得ることがで
きる。特に、この塗工装置の利点は塗工面がブレードコ
ーターを用いた場合と同等の高平滑性を有するため、次
の工程で塗被層を加熱ドラム面に圧接して光沢仕上げす
る際、裏面の凹凸がより小さくなる。
【0015】更に、リップコーター型塗工装置を用い
て、顔料と接着剤を主成分とする塗被層を設け、ゲル化
キャスト法或いはリウエットキャスト法により得たキャ
スト塗被紙は、裏面の平滑度が50秒以上の場合は勿
論、50秒に満たなくても、25秒以上であれば十分に
課題が解決できることを見いだしたのである。
【0016】即ち、本発明は、表面基材、粘着剤層、お
よび剥離シートを積層してなる粘着シートにおいて、該
表面基材として、ゲル化キャスト法又はリウエットキャ
スト法によって得られ、表面の光沢度が83%以上であ
り、且つ裏面の平滑度がJAPAN TAPPI紙パル
プ試験法No.5に準拠した王研式平滑度で25秒以上
であるキャスト塗被紙を用いた粘着シートであって、該
キャスト塗被紙が、原紙上に、リップコーター型塗工装
置を用いて、顔料と接着剤を主成分とする塗被層を設け
たキャスト塗被紙である粘着シートである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明において、粘着シートの表
面基材として用いるキャスト塗被紙の塗被層は、従来の
キャスト塗被紙分野で使用される顔料と接着剤を主成分
としたものであり、特に限定されるものではない。顔料
としては、例えばカオリン、水酸化アルミニウム、チタ
ン、チサンホワイト、硫酸バリウム、重質炭酸カルシウ
ム、軽質炭酸カルシウム、タルク、焼成クレー、二酸化
チタン、プラスチックピグメント等が挙げられ、これら
の中から1種以上が適宜選択して使用される。
【0018】接着剤としては、例えばカゼイン、大豆蛋
白等の蛋白質類、スチレン−ブタジエン共重合体、アク
リル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合
体のビニル系ラテックス、ポリビニルアルコール、オレ
フィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂等の合成樹
脂系接着剤、酸化澱粉、エステル化澱粉等の澱粉類、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス等のセルロース誘導体等一般に塗被紙用として知られ
る接着剤を単独、あるいは併用して使用することができ
る。なお、接着剤の使用量は顔料100重量部に対し5
〜50重量部、通常は10〜30重量部の範囲で使用さ
れる。
【0019】また、上記顔料の他に亜鉛、アルミニウ
ム、マグネシウム、あるいはカルシウム等の硫酸塩、硝
酸塩、酢酸塩または蟻酸塩等の増粘、凝固作用のある塩
類を用いることも可能であり、さらに助剤として消泡
剤、着色剤、離型剤、流動変性剤、耐水化剤、防腐剤等
も必要に応じて用いることが可能である。
【0020】上記の材料を持って構成される塗工液は一
般に固形分濃度が35〜65重量%程度に調製され、乾
燥重量が5〜30g/m2 程度となるように、公知の塗
工機で塗工される。また、前記のリップコーター型塗工
装置により原紙上に塗工する場合、コーターヘッド内の
塗工液圧力は、塗工液の原紙への浸透を抑え、嵩高い塗
被層を効果的に得るために、2000mmAq以下に制
御し、塗工するのが好ましい。
【0021】また、キャスト塗被紙用原紙としては、特
に限定されるものではなく、一般に塗工紙分野で使用さ
れる酸性紙、あるいは中性紙が適用される。なお、原紙
の片面または、両面には必要に応じて、一般の顔料塗被
組成物を予め予備塗工しておいても良い。
【0022】塗被層が原紙上に設けられた後は、通常の
リウエットキャスト法、またはゲル化キャスト法に従っ
て、塗被層を一旦乾燥、またはゲル化後、再湿潤化さ
せ、加熱された鏡面を有する金属ドラム表面に圧接、乾
燥することによりキャスト塗被紙を得ることができる。
【0023】このようにして得られたキャスト塗被紙の
中で、前述したように裏面平滑度を規定した値以上のも
のを、本発明では、粘着シートの表面基材として用い
る。裏面平滑度が満たない場合は、例えばスーパーキャ
レンダー、グロスキャレンダー、ソフトコンパクトキャ
レンダー等の各種キャレンダーが適宜選択して、キャス
ト塗被紙裏面の仕上げ処理が施される。
【0024】本発明の粘着シートを構成する方法につい
ては、通常の製造方法に従って、剥離シートの剥離剤表
面上に粘着剤を塗布、乾燥して粘着剤層を設けこの粘着
剤層と、上記方法により製造したキャスト塗被紙の裏面
とを貼り合わせて仕上げられる。なお、粘着剤は溶剤型
粘着剤、エマルション型粘着剤、ホットメルト型粘着剤
等の各種粘着剤を用いることができる。また、粘着剤を
塗布する装置としては、例えば、リバースロールコータ
ー、エアナイフコーター、バーコーター、スロットダイ
コーター、リバースグラビアコーター等が適宜使用され
る。粘着剤の塗布量は乾燥重量で5〜30g/m2 程度
となるように塗工される。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
なお、実施例中の部および%は、特に断らない限り、そ
れぞれ固形分重量部および固形分重量%を示す。
【0026】実施例1 (表面基材の製造:リウエットキャスト法)カオリン7
0部、炭酸カルシウム30部、ポリアクリル酸ナトリウ
ム0.5部をコーレス分散機を用いて水中に分散し、固
形分濃度65%の顔料スラリーを調製した。このスラリ
ーに消泡剤としてトリブチルフォスフェート0.5部、
離型剤としてステアリン酸アンモニウム1.0部、接着
剤としてアンモニアを用いて溶解した15%カゼイン水
溶液8部(固形分)およびスチレン−ブタジエン共重合
体ラテックス18部を加え、さらにゲル化剤として硫酸
亜鉛3部を加え、固形分濃度が45%のリウエットキャ
スト用塗工液を調製した。次いで米坪64g/m2 の原
紙に、エアナイフコーターを用いて、乾燥重量で20g
/m2 になるように上記のリウエットキャスト用塗工液
を塗工後、エアーフローティングドライヤーで乾燥し
た。次いでポリエチレンエマルジョンからなるリウエッ
ト液(1.0%濃度)によって塗被層表面を再湿潤化し
た後、表面温度105℃のキャストドラムにプレス圧2
00kg/cmで圧接、乾燥してキャスト塗被紙を得
た。さらにスーパーカレンダー処理をして、表面基材と
した。
【0027】(粘着シートの製造)市販のポリエチレン
ラミネート剥離紙(商品名:セパレート 110EPS
クリーム/本州製紙株式会社製)の剥離剤塗布面に、市
販のアクリルエマルジョン粘着剤(商品名:ニカゾール
L−145/日本カーバイト工業株式会社製)を乾燥重
量が25g/m2 となるようにリバースロールコーター
で塗布、乾燥し、上記キャスト塗被紙の裏面と貼り合わ
せて粘着シートを得た。
【0028】実施例2 実施例1において、キャスト塗被紙にスーパーカレンダ
ー処理を行う時の加圧条件を変えて、処理後の裏面の王
研式平滑度を68秒とした以外は、実施例1と同様にし
てキャスト塗被紙を得、このキャスト塗被紙を表面基材
として粘着シートを製造した。
【0029】実施例3 実施例1で用いた原紙上に、リップコーター型塗工装置
を用いて、乾燥重量で20g/m2 になるように、実施
例1で用いたリウエットキャスト用塗工液を塗工後、エ
アーフローティングドライヤーで乾燥した。次いでポリ
エチレンエマルジョンからなるリウエット液(1.0%
濃度)によって塗被層表面を再湿潤化した後、表面温度
105℃のキャストドラムにプレス圧200kg/cm
で圧接、乾燥してキャスト塗被紙を得、このキャスト塗
被紙を表面基材として粘着シートを製造した。
【0030】実施例4 実施例1で用いた原紙上に、下記の予備塗工用塗料をブ
レードコーターを用いて乾燥重量が10g/m2 となる
ように予備塗工した予備塗工原紙を用いた以外は実施例
1と同様にしてキャスト塗被紙を得、このキャスト塗被
紙を表面基材として粘着シートを製造した。
【0031】(予備塗工用塗料の作製)カオリン100
部、ポリアクリル酸ナトリウム0.5部をコーレス分散
機を用いて水中に分散し、固形分濃度65%の顔料スラ
リーを調製した。このスラリーに消泡剤としてトリブチ
ルフォスフェート0.5部、接着剤として20%酸化デ
ンプン水溶液5部(固形分)および50%スチレン−ブ
タジエン共重合体ラテックス15部(固形分)を加え、
固形分濃度が40%の予備塗工用塗工液を調製した。
【0032】比較例1 実施例1において、キャスト塗被紙にスーパーカレンダ
ー処理を行なわなかった以外は、実施例1と同様にして
キャスト塗被紙を得、このキャスト塗被紙を表面基材と
して粘着シートを製造した。
【0033】比較例2 実施例1において、キャスト塗被紙にスーパーカレンダ
ー処理を行う時の加圧条件を変えて、処理後の裏面の王
研式平滑度を23秒とした以外は、実施例1と同様にし
てキャスト塗被紙を得、このキャスト塗被紙を表面基材
として粘着シートを製造した。
【0034】比較例3 実施例1で用いた原紙上に、ブレードコーターによっ
て、乾燥重量で20g/m2 になるように、実施例1で
用いたリウエットキャスト用塗工液を塗工後、エアーフ
ローティングドライヤーで乾燥した。次いでポリエチレ
ンエマルジョンからなるリウエット液(1.0%濃度)
によって塗被層表面を再湿潤化した後、表面温度105
℃のキャストドラムにプレス圧200kg/cmで圧
接、乾燥してキャスト塗被紙を得、このキャスト塗被紙
を表面基材として粘着シートを製造した。
【0035】実施例5 (表面基材の製造:ゲル化キャスト法)カオリン80
部、炭酸カルシウム10部、水酸化アルミニウム10
部、ポリアクリル酸ナトリウム0.5部をコーレス分散
機を用いて水中に分散し、固形分濃度65%の顔料スラ
リーを調製した。このスラリーに消泡剤としてトリブチ
ルフォスフェート0.5部、離型剤としてロート油1.
5部、接着剤としてアンモニアを用いて溶解した15%
カゼイン水溶液14部(固形分)およびスチレン−ブタ
ジエン共重合体ラテックス10部(固形分)を加え、さ
らに硫酸アルミニウム0.1部を加え、固形分濃度が3
8%のゲル化キャスト用塗工液を調製した。次いで米坪
64g/m2 の原紙に、エアナイフコーターを用いて、
乾燥重量で20g/m2 になるように上記のゲル化キャ
スト用塗工液を塗工後、エアーフローティングドライヤ
ーで塗工後の水分が10%になるまで予備乾燥した。次
いで蟻酸1%水溶液で塗被層をゲル化した後、表面温度
105℃のキャストドラムにプレス圧150kg/cm
で圧接、乾燥してキャスト塗被紙を得た。さらにスーパ
ーカレンダー処理をして、表面基材とした。
【0036】(粘着シートの製造)上記、キャスト塗被
紙を用いた以外は、実施例1と同様にして粘着シートを
得た。
【0037】比較例4 実施例5において、キャスト塗被紙にスーパーカレンダ
ー処理を行わなかった以外は、実施例5と同様にしてキ
ャスト塗被紙を得、このキャスト塗被紙を表面基材とし
て粘着シートを製造した。
【0038】「評価」 (キャスト塗被紙の評価)得られたキャスト塗被紙から
所定の共紙片を作製し、表面(キャスト塗料塗被面)の
光沢度、裏面の平滑度、操業性を下記方法により測定、
評価し、その結果を表1に示した。
【0039】〔表面の光沢度〕上記共紙片を、JIS
P8142に準じて測定した。
【0040】〔裏面の平滑度〕上記共紙片を、JAPA
N TAPPI紙パルプ試験法No.5に準拠して王研
式平滑度計で測定した。
【0041】〔操業性〕 ○:安定操業が可能である ×:ストリークの発生により連続操業が不可
【0042】(粘着シートの評価)得られた粘着シート
表面の凹凸感、光沢ムラ、総合評価を下記方法により測
定し、その結果を表1に示す。
【0043】〔凹凸感〕粘着シート表面の凹凸感を以下
の基準に従って目視で評価した。 ◎:凹凸がない ○:凹凸が僅かにあるが実用上問題ない △:凹凸がある ×:凹凸が多くみられる
【0044】〔光沢ムラ〕粘着シート表面の光沢ムラを
以下の基準に従って目視で評価した。 ◎:光沢ムラがない ○:光沢ムラが僅かにあるが実用上問題ない △:光沢ムラがある ×:光沢ムラが多くみられる
【0045】(総合評価)上記の表面基材としてのキャ
スト塗被紙および粘着シートの各評価結果を総合的に判
断して、評価した。 ◎:非常に優れている ○:優れている △:不十分である ×:極めて不十分である
【0046】
【表1】
【0047】表1より明らかなように、裏面平滑度が2
5秒以上のキャスト塗被紙を用いた粘着シートは、凹凸
感がなく、且つ、光沢ムラもないので、極めて粘着シー
トであることがわかる。なお、比較例3の粘着シート
は、裏面平滑度が25秒以上のキャスト塗被紙を使用し
ているので凹凸感がない点で優れるが、表面光沢度が8
1%と低く、目的の高光沢を有する粘着シートとならな
い。実施例2は、裏面平滑度が50秒以上のキャスト塗
被紙を用いたものであり、実施例1の粘着シートより凹
凸感、光沢ムラ共に優れた粘着シートが得られることが
分かる。実施例3は、リップコーター型塗工装置を用い
て製造したキャスト塗被紙を使用した粘着シートであ
る。裏面平滑度が42秒のキャスト塗被紙を用いている
が、実施例2(裏面平滑度68秒)と同等の粘着シート
が得られる。しかも、表面光沢度は実施例2より高いも
のが得られるので、好ましい実施態様である。実施例4
は、予備塗工を行った原紙を用いたキャスト塗被紙であ
り、実施例1と比較して凹凸感が更に向上する。なお、
実施例5はゲル化キャスト法によるキャスト塗被紙を用
いたものであり、実施例1〜4のリウエットキャスト法
と同様に優れた粘着シートが得られることが分かる。
【発明の効果】このように、本発明で得られたキャスト
塗被紙を用いた粘着シートは、高光沢を有し、特に見た
目に与える粘着シート表面の凹凸感、および光沢ムラの
解消された、極めて優れた粘着シートであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】リップコーター型塗工機の塗工ヘッド部の一例
である。
【符号の説明】
1・・・バッキングロール 2・・・ドクターエッジ 3・・・第1液溜め室 4・・・第2液溜め室 5・・・塗工液の流出路 6・・・液溜め壁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面基材、粘着剤層、および剥離シートを
    積層してなる粘着シートにおいて、該表面基材として、
    ゲル化キャスト法又はリウエットキャスト法によって得
    られ、表面の光沢度が83%以上であり、且つ裏面の平
    滑度(JAPAN TAPPI紙パルプ試験法No.5
    に準拠した王研式平滑度)が25秒以上であるキャスト
    塗被紙を用いたことを特徴とする粘着シート。
  2. 【請求項2】請求項1記載の平滑度が50秒以上である
    粘着シート。
  3. 【請求項3】原紙上に、顔料と接着剤を主成分とする塗
    被層をリップコーター型塗工装置を用いて設けたキャス
    ト塗被紙である請求項1記載の粘着シート。
JP22037495A 1995-08-29 1995-08-29 粘着シート Pending JPH0959578A (ja)

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JP22037495A JPH0959578A (ja) 1995-08-29 1995-08-29 粘着シート

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JP22037495A Pending JPH0959578A (ja) 1995-08-29 1995-08-29 粘着シート

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012211409A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Nippon Paper Industries Co Ltd キャスト塗工紙の製造方法及びそれを用いた粘着シート

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