JPH02241922A

JPH02241922A - 内燃機関の燃焼室

Info

Publication number: JPH02241922A
Application number: JP6261289A
Authority: JP
Inventors: Junichi Yokoyama; 淳一横山
Original assignee: Nissan Motor Co Ltd
Current assignee: Nissan Motor Co Ltd
Priority date: 1989-03-15
Filing date: 1989-03-15
Publication date: 1990-09-26

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は燃焼特性の安定化を図った内燃機関の燃焼室に
関する。

（従来の技術）内燃機関の燃焼室への吸入空気の流入効率を高めて機関
出力を向上させるために、吸気弁シートのシート面（当
たり面〉に接する球面の一部により、燃焼室壁面を形成
し、吸気弁が開き始めるに従って吸気弁シートとの隙間
から燃焼室に流入する吸気の流れを円滑化する提案があ
る（実公昭５１２１２０３号公報）。

ところで、各燃焼室に２個の吸気弁をもつものでは、主
として部分負荷域における燃焼改善をねらって、シリン
ダ内での吸気スワールを発生させる場合、各吸気ボート
から流入してシリンダ内周に沿う流れとなる吸気流が、
約半周した位置で互いに正面から衝突するため、シリン
ダ内周に沿ってのいわゆる横スワールを、吸入行程がら
圧縮行程にかけて減衰させることなく維持することは難
しい。このためシリンダ内で発生させるスワールはピス
トンの運動方向へのいわゆる縦スワールが主流となる。

この縦スワールは、ピストンの下降に伴い、吸気ボート
から燃焼室の斜め下方に向けて流入した吸気が、対向す
る排気弁の下面を通り、シリンダ内壁面、ピストン頂面
に当たった後、縦渦を描くように上昇していく流れであ
る。

（発明が解決しようとする課題）ところが、吸気弁と対向する排気弁との間の燃焼室壁面
（天井壁面）には、通常、垂直方向に突出する鋭い稜線
が存在するため、吸気弁の開弁に伴って壁面に沿うよう
に流入してきた吸気の主流は稜線により大きく下方に向
けられ、ピストン頂面に激しく正面から衝突する。この
ため、吸入行程がら圧縮行程にかけて十分に縦スワール
を持続させることが難しく、とくに部分負荷域での燃焼
改善が不十分となることがあった。

また、燃焼室内における吸気の流れが稜線によって阻害
されることから、高回転域において吸入効率が伸びず、
高出力化にとっての障害にもなっている。

本発明はこのような問題を解決することを目的とする。

（課題を解決するための手段）そこで本発明は、吸気弁と排気弁とを燃焼室に対向的に
配設し、これら吸排気弁の弁シートのシート面にそれぞ
れ連なる円錐面により燃焼室壁面の一部を形成すると共
に、吸気弁側の円錐面の一部と排気弁シートの下面とが
同一平面となるように形成した。

（作用）吸気弁のリフトに伴い吸気弁シートとの環状隙間から流
入する吸気は、これに連なる燃焼室壁の円錐面に沿って
多くの流れが案内される。円錐面に沿う流れは、流入角
度が不変のために渦などが発生しにくく円滑に流入する
。

また吸気ボートから斜めに燃焼室に流入した吸気の主流
は、対向する排気弁の下面へと流れていくが、吸気弁側
の円錐面と排気弁シートの下面が一致し、このため吸気
の主流は渦などを発生せずに排気弁の下面を速やかに通
過したのち、シリンダ内壁面からピストン頂面にかけて
回り込み、十分に強い縦スワールを生起する。

（実施例）以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図、第２図に示す第１の実施例は各気筒に２個づつ
の吸気弁と排気弁を備える多弁式機関であって、４はシ
リンダヘッド、１１はシリンダブロック、１２はピスト
ンで、シリンダヘッド４の下面とピストン１２の上面と
の間に燃焼室１８が画成される。

シリンダヘッド４には、燃焼室１８の天井壁面の中心部
に位置して点火栓１７が取付けられ、この周囲に位置し
て２つの吸気弁１３、並びに２つの排気弁１４が配設さ
れる。

第２図にも示すように、吸気弁１３と排気弁１４は、シ
リンダ列中心線を境にして互いに反対のサイドに位置し
、かつシリンダ列中心線と直交する線によって区切られ
た領域の各中心に各一対の吸気弁１３と排気弁１４が互
いに対向するように配置される。

各吸気弁１３はシリンダヘッド４の同一サイドに形成し
た互いに並列的な吸気ボート５と連通し、同じようにし
て排気弁１５も並列的な排気ボート７と連通ずる。

そして、燃焼室１８のシリンダヘッド側の天井壁面は、
各吸気弁シート６及び各排気弁シート８を中心にして、
多弁の着座面からほぼ接線方向に延びる円錐面９及び１
０の一部をもって形成される。このとき、吸気弁１３と
排気弁１４が対向する部分において、吸気弁１３側の円
錐面９の延長線９ａと同一面に排気弁シート８の下面が
位置するように設置され、したがって、燃焼室中心側に
おいて、吸気弁シート６は排気弁シート８よりも高い位
置にあり、円錐面９が下がっていく途中に排気弁シート
８がその下面が一致するように、傾斜した状態で設けら
れる。

燃焼室１８の両局辺部には、シリンダヘッド４の下面と
同一面の、スキッシュエリヤ１５と１６が形成される。

一方のスキッシュエリヤ１５は円錐面９とシリンダ内面
との間に、反対のスキッシュエリヤ１６は円錐面１０と
シリンダ内面との間に形成される。

以上のように構成され、次に作用を説明する。

吸気ボート５からの吸入空気は、吸気弁１３が開くと吸
気弁シート６との環状隙間から燃焼室１８へ流れ込み、
多くは吸気弁シート６に連なる円錐面９に沿って案内さ
れるや円錐面９に沿う吸気の流れは渦を発生することな
く滑らかに流入し、高速回転域においても吸気充填効率
を高める働きをする。

このうち吸入空気の主流は、吸気ボート５の傾斜角度に
応じて、吸気弁１３から対向する排気弁１４の下面に向
けて流れ込む。

吸気弁１３の円錐面９の延長上に排気弁シート８の下面
があって、下方に突出するものがないため、吸入空気の
主流はその進行を妨げられずに、排気弁１４の下面を通
過して円錐面１０からシリンダ内壁面へと速やかに進み
、さらにピストン１２の頂面に当たって上方へと回り込
んでいく。

このようにして、並列した各吸気弁１３から燃焼室１８
にそれぞれ流入した吸気は、互いに衝突することなく、
並列的に強力な縦スワールを生成する。これらの結果、
部分負荷運転域での混合気性状と火炎伝播が改善され、
燃焼特性の安定化が図れる。

他方、燃焼室１８の周辺部にはスキッシュエリヤ１５と
１６があり、ピストン圧縮上死点付近で周辺部の混合気
を中央に向けて押し出すスキッシュ作用を生じ、ガス流
動を促進するため、燃焼の改善に寄与する。

また、点火栓１７から最も遠く、エンドガスゾーンとな
りやすい部分にはスキッシュエリヤ１５．１６が構成さ
れ、これらによってエンドガスを冷却するので、低速高
負荷域等におけるノッキングの抑制機能も高まる。

次に第３図の実施例は、各気筒に１個づつ吸気弁１３ａ
と排気弁１４ａを配設した場合であって、これら吸気弁
１３ａと排気弁１４ａは互いに対向する位置にあり、か
つ吸排気ボートも同一軸線上に配設される。そして吸気
弁１３ａ側の円錐面９が排気弁１４ａ側に拡張され、か
つその円錐面９と同一面に排気弁１４ａの弁シート下面
が位置するように設けられる。

したがってこの例でも、吸気弁１３ａの開弁に伴って流
入してきた吸気は、円錐面９に沿って排気弁１４ａの下
面を抵抗なく円滑に流れていき、燃焼室１８内で強力な
縦スワールを生起することができるのである。

（発明の効果）以上のように本発明によれば、吸気ボートから燃焼室に
流入する吸入空気は、吸気弁シートに連なる燃焼室壁の
円錐面に沿って渦などを生じることなく滑らかに案内さ
れ、高速回転域でも十分に高い吸気の充填効率を維持し
、かつ吸気ボートから斜めに燃焼室に流入した吸気の主
流は、吸気弁の円錐面と同一面にある排気弁の下面へ向
けて速やかに案内され、これにより圧縮行程にかけてま
で減衰することのない強力な縦スワールを生起し、部分
負荷域での燃費や出力の改善を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例を縦断面図（第２図のＡ
−Ａ線断面図）、第２図は同じく平面図、第３図は第２
の実施例を示す平面図である。４・・・シリンダヘッド、５・−・・吸気ボート、６・
・・吸気弁シート、８・・・排気弁シート、９．１０・
・・円錐面、１１・・・シリンダブロック、１２・・・
ピストン、１３・・・吸気弁、１４・・・排気弁、１７
・・・点火栓、１８・・・燃焼室。特許出願人　日産自動車株式会社第２図第３図

Claims

【特許請求の範囲】

　吸気弁と排気弁とを燃焼室に対向的に配設し、これら
吸排気弁の弁シートのシート面にそれぞれ連なる円錐面
により燃焼室壁面の一部を形成すると共に、吸気弁側の
円錐面の一部と排気弁シートの下面とが同一平面となる
ように形成したことを特徴とする内燃機関の燃焼室。