JPH02215921A - 内燃機関の燃焼室 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は燃機関の燃焼室構造の改良に関する。

（従来の技術） 内燃機関の燃焼室への吸気の流入効率を高めるために、
吸気弁シートのシート面（当たり面）に接する球面の一
部により、燃焼室壁面を形成し、吸気弁と吸気弁シート
との隙間から燃焼室に流入する吸気の流れを円滑化する
提案がある（実公昭５１−２１２０３号公報）。

ところで、各燃焼室に２つの吸気弁をもつ機関では、主
として部分負荷域における燃焼改善をねらって、シリン
ダ内での吸気スワールを発生させる場合、通常シリンダ
中心に対して同一サイドに各吸気弁が位置するため、各
吸気弁からの吸気流が正面から衝突し、シリンダ内周に
沿うスワール（横スワール）を維持することが難しく、
このためスワールはピストンの運動方向への、いわゆる
縦スワールが主流となる。

この縦スワールは、ピストンの下降に伴い、吸気ポート
から燃焼室の斜め下方に向けて流入した吸気が、対向す
る排気弁の下面を通り、シリンダ内壁面、ピストン頂面
に当たり、縦渦を描くように上昇していく流れである。

（発明が解決しようとする課題） ところが、吸気弁と吸気弁シートの隙間から流入し、燃
焼室壁面に沿って排気弁の下面を通り抜けるように流れ
る吸気の主流は、排気弁側の壁面の凹凸等により、流れ
が妨げられやすく、縦方向のスワールは短時間のうちに
減衰しやすかった。

このため、吸入行程から圧縮行程にかけて十分に縦スワ
ールを持続させることが難しく、燃料と空気の混合が促
進されず、部分負荷域での燃焼改善が不十分となること
があった。

本発明はこのような問題を解決することを目的とする。

（課題を解決するための手段） そこで本発明は、燃焼室に吸気弁と排気弁を設け、かつ
吸気ポートと排気ポートとを対向的に配設した内燃機関
において、前記吸気弁と排気弁の弁軸中心にそれぞれ頂
点をもち吸気弁と排気弁シートのシート端面にそれぞれ
連なる円錐面により燃焼室壁面の一部を形成し、かつ吸
気弁シートに連なる円錐面の面積を排気弁シートに連な
る円錐面の面積よりも大きく設定した。

（作用） 吸気弁から燃焼室に流入する吸気は、吸気弁シートとの
環状隙間から、これに連なる燃焼室壁の円錐面に沿って
多くの流れが案内される０円錐面に沿う流れは、流入角
度が不変のために渦などが発生しに＜＜、効率よく流入
する。また吸気ポートから燃焼室に斜めに流入した吸気
の主流は、そのまま円錐面に沿って対向する排気弁の下
面へと流れていくが、この吸気弁側の円錐面の面積は排
気弁側の円錐面に比較して大きくとっであるため、吸入
空気の主流は減衰することなく排気弁の下面方向へと回
り込み、燃焼室内に強力な縦スワールを生起することが
できる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図、第２図に示す第１の実施例において、４はシリ
ンダヘッド、１１はシリンダブロック、１２はピストン
で、シリンダヘッド４の下面とピストン１２の上面との
間に燃焼室１８が画成される。

シリンダヘッド４には、燃焼室１８の天井壁面の中心部
に位置して点火栓１７が取付けられ、この周囲に位置し
て２つの吸気弁１３、並びに２つの排気弁１４が配設さ
れる。

第２図の平Ｈ図に示すように、各吸気弁１３と排気弁１
４は、シリンダ列中心線を境にして互いに反対のサイド
に位置し、かつ各一対の吸気弁１３と排気弁１４が互い
に対向するように配置される。

各吸気弁１３はシリンダ列中心線を境にして、シリンダ
ヘッド４の同一サイドに並列的に形成した吸気ポート５
と連通し、同様にして排気弁１４も並列的な排気ポート
７と連通ずる。

そして、燃焼室１８のシリンダヘッド側の天井壁面は、
各吸気弁シート６及び各排気弁シート８を中心にして、
各弁の弁軸上２０及び２１に頂点があり５かつ着座面か
らほぼ接線方向に延びる円錐面９及び１０の一部をもっ
て形成される。

この実施例では吸気弁側の円錐面９の頂角θｉは、排気
弁側の円錐面１０の頂角θｅよりも大きく設定してあり
、これにより、吸気弁側の円錐面９のすそ野が排気弁開
に広がり、円錐面９の面積が円錐面１０よりも大きくな
る。

ただし、円錐面９の延長面は排気弁シート８の下面より
も下方に位置させ、円錐面９に沿って流れる吸気の主流
が排気弁シート８の下方をスムーズに通過できるように
する。

燃焼室１８周辺部には、シリンダへラド４の下面と同一
面の、スキッシュエリヤ１５と１６とが形成される。ス
キッシュエリヤ１５は円錐面９とシリンダ内周面との間
に、また他方のスキッシュエリヤ１６は円錐面１０とシ
リンダ内周面との間に形成される。

以上のように構成され、次に作用を説明する。

吸気ポート５からの吸入空気は、吸気弁１３が開くと吸
気弁シート６との環状隙間から燃焼室１８へ流れ込み、
その主流は吸気弁シート６に連なる円錐面９に沿って案
内される８円錐面９に沿う吸気の流れは渦を発生するこ
となく滑らかに流入し、高速回転域においても吸気充填
効率を高める働きをする。

吸入空気の主流は、吸気ポート５の傾斜角度に応じて、
円錐面９に沿って吸気弁１３から対向する排気弁１４の
下面に向けて流れ込む。

ところで吸気弁側の円錐面９の頂角θｉは、排気弁側の
円錐面１０の頂角θｅよりも大きく、このため、円錐面
９のすそ野が排気弁側にも大きく拡大され、しかも、円
錐面９の延長上には排気弁１４が突出することもないた
め、この円錐面９に沿って案内される吸気の主流は、減
衰することなく、排気弁１４の下面を通過して大きく縦
渦を描くように旋回する。このようにして生成された縦
スワールは、吸入行程から圧縮行程まで持続され、この
ガス流動により着火後の火炎に乱れを生起し、燃焼速度
を著しく高める。なお、圧縮上死点付近において、スキ
ッシュエリヤ１５．１６による圧縮作用で、燃焼室中央
に混合気が押し出されるため、これによっても燃焼の改
善が図れる。

次ぎに第３図の実施例を説明すると、これは吸気弁１３
と対向する排気弁１４との両件側を結ぶようにて、シリ
ンダ内周との間に、スキッシュエリヤ２２ｍ、２２ｂを
形成したもので、スキッシュ作用を高めることにより、
さらに燃焼の改善を図るようにしである。

さらに第４図、第５図の実施例は、吸気弁側の円錐面９
を吸気弁１３の周囲の壁面だけではなく、排気弁１４の
周囲の壁面にも、延長形成したものである。このように
して、排気弁１４の周囲にも円錐面９の延長面９ａを形
成することで、排気弁側への吸気主流の円滑なる導入が
促進され、縦スワールのなお一層の強化が図れる。

第６図は吸気弁１３と排気弁１４を各−個づつ設けたも
ので、この場合も吸気弁側の円錐面９を排気弁１４の周
囲にまで延長しである。また、第７図は２つの吸気弁１
３．１３と１つの排気弁１４を持つ例であるが、これも
排気弁１４の周囲を吸気弁側の円錐面９により取り囲む
構成にかわりはない、いずれも、円錐面９により吸気主
流の流速を高め、強力な縦スワールを生起することで、
燃焼の改善を図ることができる。

（発明の効果） 以上のように本発明によれば、各吸気弁から燃焼室に流
入する吸入空気は、吸気弁シートに連なる燃焼室壁の円
錐面に沿って渦などを生じることなく滑らかに案内され
、高速回転域でも十分に高い吸気の充填効率を維持し、
また吸気ポートから斜めに燃焼室に流入した吸気の主流
は、吸気弁と対向する排気弁の下面へ向けて、大きな面
積をもつ円錐面に沿って案内され、しかも途中に流れを
阻害するものがないため、吸入行程から圧縮行程にかけ
て効率よく強力な縦スワールを形成することができ、部
分負荷域での燃焼改善を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例を示す縦断面図（第２図
のＡ−Ａ断面）、第２図は同じく平面図、第３図は第２
の実施例を示す平面図、第４図は第３の実施例を示す縦
断面図（第５図のＢ−Ｂ断面）、第５図は同じく平面図
、第６図と第７図はそれぞれ第４、第５の実施例の説明
図である。 ４・・・シリンダヘッド、５・・・吸気ポート、６・・
・吸気弁シート、８・・・排気弁シート、９．１０・・
・円錐面、１１・・・シリンダブロック、１２・・・ピ
ストン、１３・・・吸気弁、１４・・・排気弁、１７・
・・点火栓、１８・・・燃焼室。 第２図 第５図 第６図 第 ７図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 燃焼室に吸気弁と排気弁を設け、かつ吸気ポートと排気
   ポートとを対向的に配設した内燃機関において、前記吸
   気弁と排気弁の弁軸中心にそれぞれ頂点をもち吸気弁と
   排気弁シートのシート端面にそれぞれ連なる円錐面によ
   り燃焼室壁面の一部を形成し、かつ吸気弁シートに連な
   る円錐面の面積を排気弁シートに連なる円錐面の面積よ
   りも大きく設定したことを特徴とする内燃機関の燃焼室
   。