JPH02301618A - 内燃機関の燃焼室構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は内燃機関の燃焼室構造の改良に関する。

（従来の技術） 内燃機関の燃焼室への吸気の流入効率を高めるために、
吸気弁シートのシート面（当たり面）に接する球面の一
部により、燃焼室壁面を形成し、吸気弁と吸気弁シート
との隙間から燃焼室に流入する吸気の流れを円滑化する
提案がある（実公昭５１−２１２０３号公報）。

（発明が解決しようとする課題） ところが、このように燃焼室壁面を吸気弁シートに連な
る球面の一部でもって形成すると、吸気弁の開き始めに
は、シート面の円錐面に沿う流入角をもつ吸気の流れも
、進行するのに従い球面により流入角が狭められて渦を
発生したり、あるいは球面の曲率をシート面よりも大き
くしたときには、流入角との間に差がでて、やはり渦を
生じるため、吸入効率が低下するという問題があった。

また、これら燃焼室壁面に沿う渦の発生により、燃焼室
全体に強力な縦スワールを生起することが困難になって
いた。

本発明はこのような問題に着目し、吸排気効率を高める
と共に縦スワールの強化を図った、新規な燃焼室構造を
提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） そこで本発明は、燃焼室に吸気弁と排気弁を設け、燃焼
室壁面を吸気弁と排気弁の各弁シートの円錐状シート面
に連なる円錐面により形成すると共に、これら円錐面が
交差する燃焼室壁面の稜線の位置が吸気弁よりも排気弁
側に近付くように設定した。

（作用） 吸入行程で各吸気弁から燃焼室に流入する吸気は、吸気
弁シートとの環状隙間から、これに連なる燃焼室壁の円
錐面に沿って多くの流れが案内される６円錐面に沿う流
れは、流入角度が不変のために渦などが発生しに＜＜、
機関高回転域でも高い吸気充填効率を維持する。

また同時に吸気ボートから燃焼室に斜め下方に流入した
吸気の主流は、そのまま円錐面にそって対向するシリン
ダ壁面に向けて流れ、さらにピストンに当たって上昇し
ていく縦スワールを描くよ一つに流動するが、吸気の主
流を案内する円錐面は、排気弁側に向けて円錐斜面が長
く延びているため、吸気流は流速を落とすことなく円滑
に流れ、したがって燃焼室内に強力な縦スワールを発生
させることができる。この結果、点火後の火炎は縦スワ
ールに基づくガス流動に乗って速やかに伝播していき、
燃焼時間を短縮して安定した燃焼を実現する。

また排気行程で排気弁が開くと、燃焼室から高圧の燃焼
ガスが低圧の排気ボートに向がって勢いよく流出するが
、燃焼室壁面が排気弁シート面に連なる円錐面で形成さ
れているため、排気ボートに向かう燃焼ガスは、多くが
円錐面に沿って排気弁シートの方向に乱れることなく直
線的に流れる。

このため、燃焼ガスの掃気効率が高まり、シリンダ内残
留ガス割合が大幅に低減する。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図、第２図に示す第１の実施例において、４はシリ
ンダヘッド、１１はシリングブロック、１２はピストン
で、シリンダヘッド４の下面とピストン１２の上面との
間に燃焼室１８が画成される。

シリンダヘッド４には、燃焼室１８の（天井）壁面の中
心部に位置して点火栓１７が取付けられ、この周囲に位
置して２つの吸気弁１３ａ、１３ｂ並びに２つの排気弁
１４ｇ、１４ｂが配設される。

第２図の平面図に示すように、各吸気弁１３ａ、１３ｂ
と排気弁１４ａ、１４ｂは、シリンダ列中心線を境にし
て互いに反対のサイドに位置し、かつ各一対の吸気弁１
３ａ、１３ｂと排気弁１４ａ、１４ｂが互いに対向する
ように配置される。

各吸気弁１３ａと１３ｂはシリンダ列中心線を境にして
、シリンダヘッド４の同一サイドに並列的に形成した各
吸気ボート５と連通し、同様にして排気弁１４ａと１４
ｂも並列的な各排気ボート７と連通ずる。

そして、燃焼室１８の壁面は、各吸気弁シート６と、排
気弁シート８の円錐状のシート面に対して、その接線方
向に連なる円錐面９ａ、９ｂと、１０ａ、１０ｂによっ
て形成される。

このうち排気弁側の円錐面１０ａと１０ｂは、その円錐
の頂点が、排気弁軸心を通らず、弁軸の傾斜線よりもさ
らに燃焼室内側の吸気弁側に位置するように設定され５
つまり円錐面１０ａと１０ｂは、他方の円錐面９ａと９
ｂよりも傾きが小さくなっており、これにより、各一対
の円錐面９ａ、９ｂと１０ａ、１０ｂとが交差する稜線
１９が、吸気弁側よりも排気弁側に近付くようになって
いる。

このようにして各円錐面がなす稜線１つを排気弁側に近
付けることにより、吸気弁側の円錐面９ａ、９ｂのうち
排気弁側に向かう円錐斜面が長くなるようにする。

燃焼室１８の周辺部には、シリンダヘッド４の下面と同
一面の、スキッシュエリヤ１５と１６とが形成され、燃
焼室内に生起されるガス流動をさらに強化する。

以上のように構成され、次に作用を説明する。

吸気ボート５からの吸入空気は、吸気弁１３ａ、１３ｂ
が開くと吸気弁シート６との環状隙間から燃焼室１８へ
流れ込み、その主流は吸気弁シート６に連なる円錐面９
ａ、９ｂに沿って案内される。

これら円錐面９ａ、９ｂに沿う吸気の流れは流入角が不
変で、渦等を発生することなく滑らかに流入し、高速回
転域においても高い吸気充填効率を維持する働きをする
。

吸気ボート５からの吸入空気は、吸気ボート５の傾斜角
度に応じて燃焼室１８に流入し、各吸気弁１３ａ、１３
ｂにそれぞれ対向する排気弁１４ａ、１４ｂの下面を通
過してから、圧縮行程で上昇するピストン１２に押し上
げられて縦スワールを形成する。

ところで、燃焼室１８は吸気弁側の円錐面９ａ、９ｂと
、排気弁側の円錐面１０ａ、１０ｂとの交差する稜線１
つが排気弁側にあり、吸気弁側の円錐面９ａ、９ｂが吸
気主流の向かう方向に長く延びているため、吸気の主流
は流速を低下することなく円滑に案内され、したがって
燃焼室内には減衰の少ない強力な２縦スワールを生起す
ることができるのである。

この結果、圧縮上死点付近で点火栓１７による点火が行
なわれると、この縦スワールによるガス流動に乗って火
炎が急速に伝播していき、短時間のうちに安定して燃焼
を終了させられる。

次いで排気行程で排気弁１４ａ、１４ｂが開くと、高圧
の燃焼ガスは低圧の排気ボート７に向けて勢いよく流出
するが、このとき燃焼ガスの流れは、円錐面１０ｇ、１
０ｂに沿って渦などを起こすことなく円滑に排気弁シー
ト８に向けて案内され、これにより掃気効率が高められ
、シリンダ内残留ガス割合も減り、次回の燃焼条件を向
上させるのである。

次ぎに第３図の実施例を説明すると、これは排気弁側の
円錐面１０ａ、１０ｂの頂角θ２を、吸気弁側の円錐面
９ａ、９ｂの頂角θ１よりも小さく設定することにより
、円錐面が交わる稜線１９の位置を排気弁側にずらし、
吸気弁側の円錐面９ａ、９ｂのうち排気弁側に向かう円
錐斜面が長くなるようにしたものである。

したがってこの実施例においても、第１の実施例と同様
にして燃焼の改善が図れる。

第４図の実施例は、排気弁側の円錐面１０ａ、１０ｂの
うち、燃焼室内側に位置する半分の円錐面と、同じく外
側に位置する半分の円錐面とで、頂角の大きさを変え、
内側の円錐面の半頂角θ。

を、外側の半頂角θ、よりも小さくすることにより、他
方の円錐面９ａ、９ｂとの稜線１９の位置を排気弁側に
移し、円錐面９ａ、９ｂの排気弁側に向かう斜面を延長
したものである。

なお、円錐面１０ａ、１０ｂはその半頂角が前記内側と
外側でそれぞれ最小値と最大値をとるが、それらの間は
滑らかに連続するように形成する。

第５図の実施例は、燃焼室１８の周辺部に、スキッシュ
エリア１５と１６に加えて、さらにスキッシュエリア２
０と２１を設けたもので、吸気の主流の進行方向と平行
なスキッシュエリヤ２０と２１の側壁により、吸気主流
が案内され、燃焼室内の縦スワールをさらに強化するこ
とができる一方、燃焼室周辺の燃焼ガスを排気上死点付
近でのスキッシュ作用によって燃焼室中央に押し出し、
燃焼室の残留ガス割合をさらに減少させることができる
。

第６図〜第８図に示す実施例は、燃焼室壁面に配設され
る吸気弁シート６の位置を排気弁シート８の位置よりも
高くし、吸気弁側の円錐面９ａ、９ｂと排気弁側の円錐
面１０ａ１．１０ｂとの交差する稜線１９を、排気弁側
に位置させ、吸気弁側の円錐面９ａ、９ｂによる吸気主
流の案内効果を高めたものである。

また、この実施例では排気弁１４＆、１４ｂの中心を吸
気弁１３ａ、１３ｂの中心から偏位させ、吸気ボート５
からの吸気流が、シリンダ列線と直交するのではなく、
斜めに過ぎるようにして、点火栓１７の近傍を含めて燃
焼室中央部を斜めに通る強い縦スワールを生起させ、燃
焼状官をさらに改善するようになっている。

なお、吸気ボート５を想像線で示すように、斜めに配置
することで、斜め方向の縦スワールはさらに強化される
。

また、第９図の実施例では点火栓１７の位置を、燃焼室
中央部から縦スワールの進行する方向に移動すると共に
、・また排気弁１４ｂの弁径を大きくしたもので、高温
の大径排気弁１４ｂからの熱により混合気中の燃料の霧
化、気化を促進して燃焼を改善し、また点火栓１．７を
ずらすことにより、機関低温時など燃料の直撃を防いで
点火栓１７の点火性能を安定させられる。

（発明の効果） 以上のように本発明によれば、吸気弁側の燃焼室壁面を
吸気弁シートに連なる円錐面により形成したので、円錐
面に沿って案内される吸気流れは流入角度が不変のため
に渦などが発生しにくく、機関高回転域でも高い吸気充
填効率を維持すると共に、吸気ボートから燃焼室に斜め
下方に流入した吸気の主流を案内するこの円錐面は、排
気弁側の円錐面と交差する稜線が排気弁側にあって、そ
の円錐斜面が排気弁側に向けて長く延びているため、吸
気の主流は流速を落とすことなく円滑に流れ、したがっ
て燃焼室内に強力な縦スワールを発生さぜることができ
、この結果、点火後の火炎は縦スワールに基づくガス流
動に乗って速やかに伝播！−でいき、燃焼時間の短い安
定した燃焼を実現することができ、ま（一方、排気弁側
・７）燃焼室壁面も排気弁シー刊・血に連なる円錐面で
形成したため、排気行程で排気ボートに向かう燃焼ガス
は、多くが円錐面に沿って乱れることなく直線的に流れ
、燃焼ガスの掃気効率が高まり、シリンダ内残留ガス割
合が大幅に低減して、燃費や排気組成の改善が図れると
いう効果がある。

図面の簡単な説明 第１図は本発明の第１の実施例を示す縦断面図（第２図
′のＡ−Ａ線断面）、第１図（Ａ）はその一部拡大図、
第２図は平面図、第３図、第４図は第２、第３の実施例
をそれぞれ示す縦断面図、第５図は第４の実施例を示す
平面図、第６図は第５の実施例を示す縦断面図、第７図
は同じくその平面図、第８図は第７図のＢ−Ｂ線断面図
、第９図は第６の実施例を示す平面図である。

４・・・シリンダヘッド、６・・・吸気弁シート、８・
・・排気弁シート、９　ａ、　９　ｂ−円錐面、１０ａ
、１０ｂ−円錐面、１１・・・シリンダブロック、１２
・・・ピストン、１３ａ、１３ｂ−・−吸気弁、１４ａ
、１４ｂ−排気弁、１７・・・点火栓、１８・・・燃焼
室、１つ・・・稜線。

特許出願人　日産自動車株式会社 り−（’、’、’４１’ｊ：、’、ｊ 第１図 １９−’ａ線　　　　　　９６ １１２図 第４図 第５肉 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 燃焼室に吸気弁と排気弁を設け、燃焼室壁面を吸気弁と
   排気弁の各弁シートの円錐状シート面に連なる円錐面に
   より形成すると共に、これら円錐面が交差する燃焼室壁
   面の稜線の位置が吸気弁よりも排気弁側に近付くように
   設定したことを特徴とする内燃機関の燃焼室構造。