JPH02238290A - アーク電気炉 - Google Patents

アーク電気炉

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JPH02238290A
JPH02238290A JP5893589A JP5893589A JPH02238290A JP H02238290 A JPH02238290 A JP H02238290A JP 5893589 A JP5893589 A JP 5893589A JP 5893589 A JP5893589 A JP 5893589A JP H02238290 A JPH02238290 A JP H02238290A
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JP
Japan
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scrap
furnace
lowered
arc
electrode
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JP5893589A
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Inventor
Hisashi Mori
久 森
Kenichi Niifuku
新福 健一
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Godo Steel Ltd
GODO SEITETSU KK
Original Assignee
Godo Steel Ltd
GODO SEITETSU KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は炉内へバッチ式に装入されるスクラップをアー
ク溶解する電気炉に係り、詳しくは、出鋼までの溶解中
にスクラップを複数回に分けて装大したり、スクラップ
全量を一度に装入したりすることができ、また、炉天井
をスクラップの溶解度に応じて昇降自在とした炉体構造
に関するものである。
〔従来の技術〕
製鉄所で採用されている種々の製鋼形態の一っであるア
ーク電気炉による製鋼法においては、装入されるスクラ
ップの溶解や精錬に多《の電力が消費される。そのスク
ラップの溶解に必要な電力原単位を低減するために、最
近では、アーク電気炉で発生した排ガスを導入し、その
顕熱で装入前のスクラップをバッチ式に予熱する方法が
あり、実操業で広く採用されている。その場合、予熱さ
れたスクラップは何回かに分けて順次炉体に装入される
が、常温のスクラップをアーク電気炉内で直接溶解する
場合に比べて、電力原単位を大幅に減少させることがで
きる。
一方、上記のようなバッチ式予熱法から一歩進んだスク
ラップの予熱形態として、コンスティール法(Cons
teel Process)が提案されている。この方
法はいまだ実用段階にないが、アーク電気炉の排ガスが
導入される密閉通路の下部にコンベアを配置し、コンベ
アに乗載されたスクラップが高温の排ガスと対向して移
動する間に熱交換されながら、アーク電気炉へ搬送され
るようになっている。スクラップは搬送の間に所定温度
に予熱され、そのまま終端位置で炉体へ連続的に投入さ
れるので、予熱されたスクラップをアーク電気炉に装入
するたびに炉蓋を開く必要がなく、出鋼まで炉内温度を
低下させることなく操業することができる利点がある。
前記したバッチ式のアーク電気炉にあっては、スクラッ
プの溶解を助長する助燃バーナや、装入スクラップを熔
断したり炉内の高温酸化性雰囲気を生成するだめに酸素
ガスを供給する酸素ガス供給管が設けられるなど、電力
原単位の低減や生産性の向上を図る配慮が施される。し
かし、その一方で、アークを発生させる炭素電極棒の損
耗が激しく、著しく費用が嵩む。その電極の損耗は、通
電時の電流密度などに依存する電極先端の損耗と、電極
表面の酸化による損耗とがある。後者に起因する損耗を
減少させるために、電極表面に酸化防止剤をコーティン
グしたり、スプレー水冷によって表面温度を低下させる
方法などがとられる。また、交流アーク炉よりも直流ア
ーク炉とした方が、電極表面を流れる電流が少なく電極
原単位が低減することから、直流アーク炉がしばしば採
用される。
ところで、第5図は、直流アーク炉の一つである偏心炉
底出鋼型のアーク電気炉20である。この炉には、炉底
21Aの上方に形成された垂直な炉壁21Bの上部に天
井蓋2ICが設けられる。
これには、その天井M21Cを通して炉内21aに挿通
される昇降自在な一本の電極22が設けられ、上述した
ような電極22の損耗が抑制されるようになっている。
通常、電力原単位の低減を図るため、炉内21aには、
予熱されたスクラップが、例えば一装目50%量、二装
目35%量、三装目l5%量というように分けて装入さ
れ、順次溶解される。したがって、炉内21aの空間は
、装入されるスクラップの嵩比重で異なるが、全装入量
の少なくとも50%に相当するスクラップを収容する容
積とされる。
このようなスクラップ収容空間を備え、三回の装入を操
業形態として採用するアーク炉においては、熱エネルギ
の有効利用を図るために、内部炉高hと内径dとの寸法
比h/dが1.0〜0.8程度とされる。すなわち、炉
容量が大きくなるほど寸法比が0.8などに近づくよう
炉高が低《される。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述のアーク電気炉20を用いた製鋼法においては、ス
クラップの溶解や製鋼のためのコストを低減するために
、上記した要領によって電力原単位や電極原単位の低減
が図られている。炉に供給されるエネルギには、装入ス
クラップや精錬用の造滓剤を昇温および溶解させるに必
要な有効熱エネルギと、それ以外の精錬中に生じる損失
エネルギとがある。無効となるエネルギを例示すると、
排ガス顕熱や排ガス中の一酸化炭素ガス生成のためなど
の化学的エネルギや、炉体に持ち去られる熱などである
例えば、炉内21aでスクラップ23の溶解が進み、炉
内21aの上部に空間24が形成されるとき、炉壁21
Bや天井ffi21cで囲まれる空間24に存する熱エ
ネルギは排ガスに吸収ざれたり、炉壁21Bや天井蓋2
ICの中を流通する冷却水に吸収され、炉外に取り去ら
れることになる。それ故に、炉における無駄な熱エネル
ギ消費や放散を可能な限り抑えて、電力原単位をより一
層低減したり、電極の消耗を可及的に抑制し、電極原単
位の低下を図ることが望まれる。
本発明は上述の問題に鑑みなされたもので、その目的は
、炉内に装入されたスクラップの上方に生じる空間を狭
小化することができるようにすることによって、その空
間を形成する炉壁と炉内雰囲気との接触面積を少なくし
て熱損失を低減できること、酸化性高温雰囲気に曝され
る電極の長さを短くして損耗を防止できること、さらに
は、複数回に分けてスクラップを装入したり、スクラッ
プの全量を一度に装入することができ、いずれの操業に
おいても上記の熱損失の低減と電極の消耗の抑制が可能
となるアーク電気炉を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、第1図に示すように、バッチ式で炉内に装入
されるスクラップ3を溶解ならびに精錬するアーク電気
炉1に適用される。その特徴とするところは、炉体IA
に、装入されたスクラップ3の溶解で生じる上部空間1
eを狭小化するための昇降自在な吊り天井IDを設け、
スクラップ3の溶解に伴って、吊り天井IDが下降でき
るようにしたことである。
その場合に、炉体IAの内部炉高Hとその内径Dとの比
を1.2以上としておくとよい。
〔作   用〕
スクラップ3を装入するとき、昇降自在な吊り天井ID
は、アーク電気炉lの横上方に退避されており、スクラ
ップ3の装入が終われば、もとの位置に戻して下降され
、炉体IAの天井開口を閉止する。電極も吊り天井ID
の中央を通して炉内へ挿入され、通電されると、電掻の
先端から発するアークでスクラップ3が加熱および昇温
され、溶解する。その溶解が進行すれば、スクラップ3
の嵩が低くなり、スクラップ3の上方に高温雰囲気が充
満する上部空間1eが生じる。スクラップ3の嵩減少に
応じて吊り天井IDが下降され〔第2図参照〕、炉壁と
高温雰囲気との接触面積が小さくなる。その上部空間l
e内の雰囲気は排ガスとして炉外へ排出され、また、炉
壁から持ち出される熱損失もあるが、そのエネルギ損失
量は少なくなる。
スクラップ3の全量を幾回かに分けて装入する場合には
、その溶解の都度上記の手順が繰り返される。なお、ス
クラップ3の溶解とその精錬が終了すると、通電を止め
て電極を若干上方に上げ、炉体IAを吊り天井lDや電
極と共に傾動して出鋼する〔第4図参照]。一方、スク
ラップ3の全量を一度に装入することができるようにな
っている場合は、スクラップ3の溶解度に応じて順次吊
り天井IDが下げられる。スクラップ3が装入された後
出鋼するまで炉体IAを開く必要がなく、吊り天井ID
の開閉に基づく熱損失はなくなり、操業時間も短縮され
、生産性の向上が図られる。
炉体IAの内部炉高Hとその内径Dとの比が、1.2以
上とされていると、スクラップの収容空間が大きくなり
、一回の装入で操業に必要なスクラップの全量を入れる
ことができ、その際も、吊り天井IDの下降によって、
容積の大きい炉体IAによる弊害、すなわち、上部空間
1eが太き《残ることは回避される。
〔発明の効果〕 本発明のアーク電気炉によれば、装入スクラップの熔解
に応じた吊り天井の下降動作で、スクラップの溶解の進
行で生じた炉内上方の空間を適宜縮小でき、冬の都度、
炉壁と炉内雰囲気との接触面積を少なくすることができ
る。その結果、炉内雰囲気量も少なくなり、雰囲気を高
温に維持するに必要な熱エネルギや一酸化炭素ガスの生
成などの化学的エネルギ消費が低減され、かつ、炉壁で
吸収される熱も減少する。無駄に排出される損失エネル
ギが少なくなるので、電力消費量は少なくなる。
同時に、電極の高温雰囲気に曝される部分も短くなり、
電極表面の酸化量が抑制され、また、その消耗も軽減さ
れる。スクラップ全量を一回の装入で可能となっている
炉体の場合には、スクラップ装入に・要する作業時間を
短縮できると共に、開蓋ごとに放散する熱をなくすこと
ができ、可及的に熱1員失を低減できる。また、炉体が
大きくても上部空間が順次狭くされ、排ガスと共に持ち
去られる熱が減少する。したがって、スクラップの溶解
や精錬中に逸散する熱エネルギ量の低減が図られる。
〔実 施 例〕
以下に、図面を参照しながら、本発明を詳細に説明する
。第1図は、直流で発生するアークにより、スクラップ
を溶解する偏心炉底出鋼型(E.B.T)の電気炉1の
全体断面図である。炉体IAは、中心部に向かって円弧
状の凹面を備えた炉底殼1aに耐火物1bが裏張りされ
た炉底IBと、その炉底lBを外囲し必要に応じて水冷
構造が採用された円筒形の炉壁ICと、その炉壁ICの
内面に沿って自在に昇降する水冷構造の吊り天井IDと
、炉底IBの上方位置で炉壁lCの開口部に連通ずる排
ガス管IEと、炉底IBの外周位置に設けられた出滓口
を兼ねた出鋼口IFとよりなる。
本例の炉体IAは、1回の装入でアーク電気炉lに必要
なスクラップの全量を収容することができる炉容積を備
えている。すなわち、炉底IBから、スクラップ全量を
収容したときの最高位置まで上昇した吊り天井IDの下
面までの内部炉高Hと、炉壁ICの内径である炉内径D
との比が1.2以上とされており、場合によっては1.
3や1.4が採用される。
上記の吊り“天井IDの上部のやや外周寄りには、昇降
手段〔図示せず〕に接続されて下方に延びる複数〔図示
は二木]のロンド体ICが取り付けられている。そして
、吊り天井IDは、昇降手段の作動によって、排ガス管
IEの開口部の上部近傍まで下降されるようになってい
る。すなわち、図示の場合には、炉壁ICの上端部から
内部炉高Hの約273程度にまで下降される。なお、炉
壁ICとの間には僅かな間隙が確保され、吊り天井ID
の下降に支障が生じないように配慮されている〔第2図
参照]。
この吊り天井IDの中央には、装入スクラップ3を溶解
するため上下に延びる棒状の電極2が昇降自在に挿通さ
れる。一方、炉底IBの中央には下部電極2Aが配置さ
れ、直流アーク電気炉としてのアークの発生が可能とな
っている。上部の電極2は、アーク電気炉1の排ガスで
予熱されたスクラップ3を装入するとき、吊り天井ID
と共に上昇し、必要に応じて炉体IAに連結された支柱
(図示せず〕を中心にして旋回するなどして退避され、
その天井開口から予熱スクラップ3をバッチ式に装入す
ることができるようになっている。
本例では、予熱スクラップの装入を終え、溶解を始める
とき、アーク電気炉1の横上方に退避していた吊り天井
lDがアーク電気炉l上に戻され、炉壁ICの上端部よ
りやや入り込んだ位置まで下降される。そして、炉体I
Aの天井開口が閉止されると、適宜量例えばlm程度吊
り天井IDの下面から降ろされた電極2に通電される.
電極2とスクラップ3の間、溶解が進行するとスクラッ
プ3もしくは溶解して滞留する鋼浴4〔第2図参照〕と
の間にアークが飛ばされ、装入スクラップ3が例えば約
1600゜Cの溶鋼5とされる。
吊り天井IDには、炉体IA内に酸素ガスを供給する二
点鎖線で示す複数〔図示は三本〕の酸素ガス吹込管6と
、スクラップ3の溶解を助長する複数〔図示は一個〕の
助燃バーナ7とが取り付けられる。これらの酸素ガス吹
込管6や助燃バーナ7は、噴出されるLNG、灯油、重
油や微粉炭などと酸素ガスとで、装入されている予熱ス
クラップ3の大片を切断したり、大きな隙間の生じてい
る重なりを崩したり、また、電極2によるスクラップ3
の溶解を助長するもので、通常のアーク電気炉に採用さ
れているものである。なお、吊り天井IDには、造滓剤
や製鋼処理に必要な副原料の投入口や、一点鎖線で示す
副原料供給ランス11が接続されている。
一方、炉殻1dを備えた炉壁ICには、上方へ傾斜した
排ガス管IEが枝設されているが、上述したように、吊
り天井IDが最低位置まで下降しても、排ガスの導出が
妨げられないような位置が選定されている。なお、排ガ
ス管IEには炉外に設けられた誘引送風機〔図示せず]
が接続され、この排ガス管IEを流過ずる高温排ガスは
、スクラップ予熱装置や排ガス処理設備に導出される。
スクラップ予熱装置へ導出された排ガスにより、予熱パ
ケットに装入されているスクラップが、その顕熱で予熱
されるようになっている。
炉壁ICの下部外周には、第2図に示すように、炉底I
Bに貯留される溶鋼5内やその鋼浴4の上面4aに浮か
ぶスラグ10へ、炭材を空気などと共に吹き込む例えば
三〜四本〔図示は一本〕の炭材吹込ランス8が進退自在
に備えられている。なお、炭材吹込ランス8は溶鋼5に
より浸食されて消耗するが、内外面に特殊なセラミック
処理が施された耐熱パイプなどが使用される。この炭材
吹込ランス8から微粉コークスが鋼浴4内やスラグlO
に吹き込まれると、スラグ10中のFezesなどが還
元される一方、第3図に示すように、その還元時に発生
する一酸化炭素ガスで、スラグlOがフォーミングを起
こして、その泡立ちスラグlOAが電極2を包み込む。
その結果、電極2の表面への炉内酸化性雰囲気の接触が
断たれて表面の酸化が抑えられ、さらに、泡立ちスラグ
IOAがアーク9〔第1図参照]を包み込むために熱効
率が向上して、’18 m 5の昇温が図られる。
出滓口を兼ねた出1gl口IFから?容鋼5を出鋼する
場合は、炉本体IAが第4図に示すように、約3〜5度
傾動される。出鋼口IFには、機械的に開閉する手段〔
図示せず〕あるいはスライディングノズル手鰻〔図示せ
ず〕などが設けられ、炉体IAの傾動時に出鋼口IFが
開口されるようになっている。
このような構成のアーク電気炉1におけるスクラップの
溶解および精錬を、以下に順を追って説明する。スクラ
ップ予熱装置〔図示せず〕内のスタラップが、アーク電
気炉lの前回の精錬中の排ガスで予熱されている。一方
、溶鋼5〔第4図参照〕を出鋼するため開口している出
鋼口IFは閉止され、炉体IAが垂直姿勢に戻される。
炉体IAの吊り天井IDを開き、予熱済みのスクラップ
3が所定量装入される。吊り天井IDが閉められて下降
され、炉壁IBの上端部からやや下方へ入り込んだ位置
で停止される。このようにして炉体IAの天井開口が閉
止されると、電極2が吊り天井lDを通して挿入され、
通電が開始される〔第1図参照〕。
電極2の先端2aが装入されたスクラップ3に近接した
時点でアークが発生し、そのアーク9でスクラップ3を
加熱溶解し、昇温される。これと同時に酸素ガス吹込管
6から酸素ガスを吹き込み、助燃バーナ7が点火される
。酸素ガスや火焔で堆積するスクラップ3の切断や山崩
しがなされ、加熱溶解の間に炉体IA内が1000゜C
以上の酸化性雰囲気となる。その間に、造滓剤や製鋼処
理に必要な副原料が副原料供給ランス11から炉内へ供
給される。
炉体IA内の昇温が続いて酸化性雰囲気が1200〜1
300゜Cの温度になる一方、山崩しされたスクラップ
3にさらにアーク9が飛ばされ、そのアーク加熱でスク
ラップ温度が約1600’Cになると順次溶解されて溶
鋼5となる。炉体IAの周辺部のスクラップ3も助燃バ
ーナ7の火焔や酸素ガスの噴射で溶解され、鋼浴4〔第
2図参照]となって炉底IBに滞留する。
スクラップ3が落下して炉体IA内の上方に上部空間1
eが形成されるが、それが拡大すれば炉内高温雰囲気に
接触する炉璧ICの面積が増大ずる。炉壁ICに吸収さ
れる熱が炉体IAから放散され、また、排ガスとなる炉
内雰囲気量が増加する。これらを抑制するために、炉壁
ICの露呈面積を少なくするよう吊り天井IDが下降さ
れ、持ち出される熱エネルギの低減や熱損失が少なくさ
れる。
炉底IBの鋼浴4は造滓剤などで処理が加えられる一方
、溶鋼5の落下に伴って浴面が上昇し、そこに第2図に
示すスラグ10が浮遊する。スクラップ3の溶解に応じ
て順次吊り天井IDが下降され、最下位置に至るとそれ
以上の下降は停止される。電極2もほぼ同様に下降され
、最下位置にある吊り天井10に対して、必要に応じて
さらに下降される。その間、炉内の雰囲気は排ガス管I
Eから吸引され、その排ガス顕熱で、次回に溶解・精錬
されるスクラップが予熱される。電極2も順次下降され
、その先端2aが二点鎖線で示す位置まで下げられる。
スクラップ3の溶解がほぼ完了した時点で助燃バーナ7
や酸素ガス吹込管6の運転も止められる。その後、炭材
吹込ランス8から炭材や空気などが吹き込まれ、スラグ
lOに含まれる酸化鉄も還元される。この還元時に発生
ずる一酸化炭素ガスの作用で、第3図に示すように、ス
ラグ10がフォーミングし、その泡立ちスラグ10Aが
、二点鎖線で示す先端2aを含めて電極2を包み込む。
電極2の表面と炉内酸化性雰囲気との接触が絶たれ、電
極2の酸化が抑制される。
そして、鋼浴4中の溶鋼5は昇温される。
このようにしてスクラップ3の溶解ならびに精錬が完了
すると、電極2の通電が停止され、若干上方に上げられ
る。次に、出鋼口IFを開閉手段で開き、溶鋼5を取鍋
〔図示せず〕などへ出鋼する。続いて炉体IAを傾動手
段〔図示せず〕で3ないし5度傾動させる。溶鋼5の一
部が残る程度まで出鋼した後スラグlOが取り出される
。出鋼が終われば炉体IAは垂直姿勢に戻される。以上
の操作でもって一回の操業が完了する。ちなみに、予熱
スクラップを装入する代わりに、予熱されていない常温
のスクラップを装入して溶解ならびに精錬することもで
きる。
以上は、一回の操業において全量のスクラップを一度に
装入した例であるが、装入すべきスクラップを例えばゴ
回に分けて装入するようにしてもよい。例えば第一装目
において全量の50%を装入するような場合には、吊り
天井IDが通電の開始時点で上記の全下降量の半分の高
さ、すなわち第1図中の一点鎖線の位置まで降ろされる
ことになる。したがって、常に三回装入の形態をとる場
合には、炉体の内部炉高とその内径との比を、1.2以
上としておく必要はない。なお、装入のたびに吊り天井
IDの昇降や退避は必要となるが、装入から次の装入の
間の溶解において、上記したような吊り天井IDの下降
操作などが行われる。溶鋼は第三装入の溶解と精錬が完
了した後にのみ出鋼される。本発明の思想は直流アーク
電気炉のみならず、交流アーク電気炉にも適用すること
ができ、その場合も、上述の環業形態と異なるところは
ない。
ところで、上記したごとく一操業において一度に全量の
スクラップを装入する場合には、内部炉高Hと、炉壁I
Cの内径Dとの比を1.2やそれ以上に大きくすること
になるが、その反面、分割して装入する場合の吊り天井
の開閉による熱損失をなくすことができる利点がある。
以上の説明から分かるように、吊り天井の下降動作で、
スクラップの溶落により生じた炉内の上部空間を狭小化
でき、その都度、炉壁と炉内雰囲気との接触面積を狭く
できる。その結果、炉内雰囲気景も減少し、それに与え
られる熱エネルギや一酸化炭素ガスの生成などの化学エ
ネルギが少なくなり、また、炉壁の吸熱量も減少し、電
力原単位が低くなる。
吊り天井が下降しなければ電極は吊り天井の下方へ長く
延びることになるが、上部空間の狭小化で、電極の高温
雰囲気に曝される部分が短く、表面の酸化量も抑制され
、電極原単位も低減される。
スクラップ全量を一回の装入で可能となっている場合に
は、スクラップの装入に要する作業時間を短縮でき、開
蓋ごとに放敗する熱などを可及的に少なくすることがで
きる。炉高が大きい場合でも吊り天井の下降で炉内空間
が順次小さくなり、排ガスに持ち去られる熱や炉壁の吸
熱量も減少する。
したがって、ズクラップの溶解や精錬中に消費される熱
エネルギの低減が図られ、製鋼操業の生産性を向上する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のアーク電気炉の一例である偏心炉底出
鋼型直流アーク電気炉(E.B.T)の断面図、第2図
および第3図はスクラップ溶解中の炉体内状態の説明図
、第4図は炉体の傾動状態図、第5図は従来のアーク電
気炉の一例を示す断面図である。 1−アーク電気炉、IA一炉体、ID−・吊り天井、1
e・一上部空間、3−スクラップ、D・一内径、H 一
内部炉高。 特許出願人    合同製鐵株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)バッチ式で炉内に装入されるスクラップを溶解な
    らびに精錬するアーク電気炉において、その炉体には、
    装入されたスクラップの溶解で生じる上部空間を狭小化
    するための昇降自在な吊り天井が設けられ、 上記スクラップの溶解に伴って、上記吊り天井が下降す
    るようになっていることを特徴とするアーク電気炉。
  2. (2)前記炉体の内部炉高とその内径との比が、1.2
    以上とされていることを特徴とする請求項1に記載のア
    ーク電気炉。
JP5893589A 1989-03-10 1989-03-10 アーク電気炉 Pending JPH02238290A (ja)

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JPWO2013099807A1 (ja) * 2011-12-27 2015-05-07 スチールプランテック株式会社 アーク炉

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