JPH0223632B2 - - Google Patents
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- JPH0223632B2 JPH0223632B2 JP24849583A JP24849583A JPH0223632B2 JP H0223632 B2 JPH0223632 B2 JP H0223632B2 JP 24849583 A JP24849583 A JP 24849583A JP 24849583 A JP24849583 A JP 24849583A JP H0223632 B2 JPH0223632 B2 JP H0223632B2
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- methacrylamide
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- acrylamide
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Landscapes
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は、絹繊維の改質処理方法、特に防皺処
理方法に関するものである。 従来技術 絹織物には小皺がよりやすく、特に洗濯時に皺
がつきやすいということが、絹の用途拡大、特に
洋服への使用の障害となつてきた。この改良を目
的として、従来から種々の処理方法が研究、提案
されてきたが、最も実用的とされる樹脂加工方法
をとつても、乾防皺性が若干向上するだけで、湿
防皺性やウオツシユ・アンド・ウエア性(以下
W・W性と記す)の向上はほとんど認められず、
これらを改良するために加工度を過度にすると、
絹特有の諸性能が損われ、乾防皺性まで低下して
しまうという欠点があつた。 一般に、繊維布帛の乾湿防皺性やW・W性の向
上には、分子間架橋が主に役立つが、繊維組織構
造内への樹脂の充填及び繊維表面の樹脂による被
覆などの効果も無視できず、これらが微妙に相乗
効果を発揮して最良の結果が得られると考えられ
る。 しかし、絹繊維に樹脂加工しただけでは分子間
架橋が不充分で、樹脂の充填、被覆効果が強調さ
れすぎて、期待した改質効果が得られず、また、
近年発展してきたグラフト加工では、充填、被覆
効果のみで、架橋反応がないため、ほとんど防皺
性の改良が望めないとされてきた。 発明の目的 本発明は、前述の如きグラフド加工と樹脂加工
の長所が共に発揮され、しかも架橋反応効果を高
め、絹繊維に優れた防皺性及びW・W性を付与す
る絹繊維の改質処理方法を提供することを目的と
する。 発明の構成 本発明の方法は、絹繊維にアクリルアミド又は
メタクリルアミドと縮合触媒を含む処理液を飽充
し、乾燥した後、水分の存在下でホルムアルデヒ
ドを100℃以上の温度で気相処理するものである。 本発明では、二重結合を有するアクリルアミド
又はメタクリルアミドと縮合触媒を予め含浸付着
せしめた絹繊維に、適度の水分の存在下でホルム
アルデヒドを気相処理するため、アミノ基へのホ
ルムアルデヒドの付加反応、次いでその縮合反
応、更には絹繊維との架橋反応が生じ、防皺性が
達成されるものであり、同時に上記二重結合によ
る重合反応も若干起り、それによる充填効果も得
られて、防皺性の一層の向上及びW・W性も達成
できる。なお、アクリルアミド又はメタクリルア
ミドを含む処理液に重合触媒を併含させることに
よつて、この重合反応は促進され、内部充填効果
が増し、湿防皺性やW・W性の更に顕著な向上が
認められる。 これに対し、予めメチロール化したアクリルア
ミドを縮合触媒と共に絹に飽充し、高温ベーキン
グするという樹脂加工は周知であるが、これでは
メチロール基同志の縮合反応が優先して起り、絹
と架橋反応がわずかしか起らず、防皺性の向上は
ごく小さい。また、これに重合触媒を併用した場
合には、重合縮合反応により三次元化した樹脂が
繊維内はもとより、繊維表面にも生成して、絹の
光沢、風合が著しく害され、防皺性の向上も得ら
れない。 本発明において用いるアクリルアミド及びメタ
クリルアミドは水溶性であるため、処理液は通常
水溶液で使用され、これらを多量に含む水溶液と
して使用することもできるが、これらを過剰用い
ると絹の長所が損われるので、一般には絹繊維の
10〜50重量%程度の範囲で使用するのが好まし
い。 縮合触媒としては、一般の樹脂加工に用いられ
る触媒がいずれも使用できるが、本発明の方法に
は、その中でも塩化マグネシウム又は硝酸亜鉛と
酢酸又はクエン酸など有機酸との複合触媒が、架
橋反応性に富み、特に有用である。好適使用量
は、金属塩0.5〜5%、有機酸0.1〜2.5%であり、
アクリルアミド又はメタクリルアミドの使用量に
よつて加減するのが好適である。 また、本発明で使用されるのが好ましい重合触
媒としては、通常の絹のグラフト加工法に使用さ
れる触媒がいずれも使用できる。例えば過硫酸
塩、過酸化物又はアゾ化合物などのラジカル触媒
が好んで使用されるが、水溶性アゾ化合物である
アゾビスシアノ吉草酸及びその塩類は特に有用で
ある。その使用量は1%以下が好ましく、アクリ
ルアミド又はメタクリルアミドの使用量に応じて
適当に選ばれるが、1%より多く用いると、重合
反応が過度となり、絹の風合や光が損われる恐れ
がある。 アクリルアミドやメタクリルアミドの重合反応
及びホルムアルデヒドの付加反応には水分が存在
するのが好ましく、ホルムアルデヒドの気相処理
は、ホルムアルデヒドガスに10%以上の水分が共
存する条件下で実施するのがよい。気相処理は
100〜135℃で30〜120分程度実施するのが好まし
く、特に105〜115℃で60分程度実施するのが実用
的である。この処理条件はあまり高温長時間にな
ると、絹を脆化するので注意しなければならな
い。 気相処理後、製品をソーピング、水洗して未反
応樹脂と遊離のホルムアルデヒドを洗い落し、乾
燥する。 次に実施例に従つて本発明を更に具体的に説明
する。 実施例 1 製練ずみの12匁絹羽二重を表1に示す処理液に
10分間浸漬し、2本のロールマングルにて90%に
絞液し、75℃で3分間乾燥した。次に110℃に保
つた反応器に入れて−150mmHgに減圧し、水分
30%を含むホルムアルデヒドガスを導入して60分
間気相処理した。その後、反応器から取り出し
て、マルセル石鹸0.2%浴で50℃20分間ソーピン
グし、水洗、乾燥した処理布の性能を表1に示
す。 この結果から、従来法による対照処理布(No.
7)では、乾皺回復性は悪く、湿皺回復性は幾分
改良されるが、処理布は紙様の風合を呈し、硬く
なり、絹の特性が失われてしまうのに対し、本発
明によるNo.1〜6の処理布では乾湿いずれの皺回
復性も著しく改良され、特に重合触媒の併用によ
つて湿皺回復性及びW・W性の向上が著しいこと
がわかる。この処理条件ではMAAを15%前後用
いるのが最良である。 実施例 2 16匁富士絹を表2に示す処理液に10分間浸漬
し、85%に絞液し、80℃で3分間乾燥した後、実
施例1と同じ条件でホルムアルデヒドによる気相
処理をし、洗浄、乾燥した。処理布の性能を表2
に示す。 本発明に従つたNo.1〜4の処理布はいずれも乾
湿防皺性、防縮性に優れ、W・W性も得られた。
特にメタクリルアミドによる処理では4〜5級と
いう優れたW・W性が得られるものであり、この
結果からアクリルアミドよりメタクリルアミドの
方が処理剤として若干性能が優れていることがわ
かる。
理方法に関するものである。 従来技術 絹織物には小皺がよりやすく、特に洗濯時に皺
がつきやすいということが、絹の用途拡大、特に
洋服への使用の障害となつてきた。この改良を目
的として、従来から種々の処理方法が研究、提案
されてきたが、最も実用的とされる樹脂加工方法
をとつても、乾防皺性が若干向上するだけで、湿
防皺性やウオツシユ・アンド・ウエア性(以下
W・W性と記す)の向上はほとんど認められず、
これらを改良するために加工度を過度にすると、
絹特有の諸性能が損われ、乾防皺性まで低下して
しまうという欠点があつた。 一般に、繊維布帛の乾湿防皺性やW・W性の向
上には、分子間架橋が主に役立つが、繊維組織構
造内への樹脂の充填及び繊維表面の樹脂による被
覆などの効果も無視できず、これらが微妙に相乗
効果を発揮して最良の結果が得られると考えられ
る。 しかし、絹繊維に樹脂加工しただけでは分子間
架橋が不充分で、樹脂の充填、被覆効果が強調さ
れすぎて、期待した改質効果が得られず、また、
近年発展してきたグラフト加工では、充填、被覆
効果のみで、架橋反応がないため、ほとんど防皺
性の改良が望めないとされてきた。 発明の目的 本発明は、前述の如きグラフド加工と樹脂加工
の長所が共に発揮され、しかも架橋反応効果を高
め、絹繊維に優れた防皺性及びW・W性を付与す
る絹繊維の改質処理方法を提供することを目的と
する。 発明の構成 本発明の方法は、絹繊維にアクリルアミド又は
メタクリルアミドと縮合触媒を含む処理液を飽充
し、乾燥した後、水分の存在下でホルムアルデヒ
ドを100℃以上の温度で気相処理するものである。 本発明では、二重結合を有するアクリルアミド
又はメタクリルアミドと縮合触媒を予め含浸付着
せしめた絹繊維に、適度の水分の存在下でホルム
アルデヒドを気相処理するため、アミノ基へのホ
ルムアルデヒドの付加反応、次いでその縮合反
応、更には絹繊維との架橋反応が生じ、防皺性が
達成されるものであり、同時に上記二重結合によ
る重合反応も若干起り、それによる充填効果も得
られて、防皺性の一層の向上及びW・W性も達成
できる。なお、アクリルアミド又はメタクリルア
ミドを含む処理液に重合触媒を併含させることに
よつて、この重合反応は促進され、内部充填効果
が増し、湿防皺性やW・W性の更に顕著な向上が
認められる。 これに対し、予めメチロール化したアクリルア
ミドを縮合触媒と共に絹に飽充し、高温ベーキン
グするという樹脂加工は周知であるが、これでは
メチロール基同志の縮合反応が優先して起り、絹
と架橋反応がわずかしか起らず、防皺性の向上は
ごく小さい。また、これに重合触媒を併用した場
合には、重合縮合反応により三次元化した樹脂が
繊維内はもとより、繊維表面にも生成して、絹の
光沢、風合が著しく害され、防皺性の向上も得ら
れない。 本発明において用いるアクリルアミド及びメタ
クリルアミドは水溶性であるため、処理液は通常
水溶液で使用され、これらを多量に含む水溶液と
して使用することもできるが、これらを過剰用い
ると絹の長所が損われるので、一般には絹繊維の
10〜50重量%程度の範囲で使用するのが好まし
い。 縮合触媒としては、一般の樹脂加工に用いられ
る触媒がいずれも使用できるが、本発明の方法に
は、その中でも塩化マグネシウム又は硝酸亜鉛と
酢酸又はクエン酸など有機酸との複合触媒が、架
橋反応性に富み、特に有用である。好適使用量
は、金属塩0.5〜5%、有機酸0.1〜2.5%であり、
アクリルアミド又はメタクリルアミドの使用量に
よつて加減するのが好適である。 また、本発明で使用されるのが好ましい重合触
媒としては、通常の絹のグラフト加工法に使用さ
れる触媒がいずれも使用できる。例えば過硫酸
塩、過酸化物又はアゾ化合物などのラジカル触媒
が好んで使用されるが、水溶性アゾ化合物である
アゾビスシアノ吉草酸及びその塩類は特に有用で
ある。その使用量は1%以下が好ましく、アクリ
ルアミド又はメタクリルアミドの使用量に応じて
適当に選ばれるが、1%より多く用いると、重合
反応が過度となり、絹の風合や光が損われる恐れ
がある。 アクリルアミドやメタクリルアミドの重合反応
及びホルムアルデヒドの付加反応には水分が存在
するのが好ましく、ホルムアルデヒドの気相処理
は、ホルムアルデヒドガスに10%以上の水分が共
存する条件下で実施するのがよい。気相処理は
100〜135℃で30〜120分程度実施するのが好まし
く、特に105〜115℃で60分程度実施するのが実用
的である。この処理条件はあまり高温長時間にな
ると、絹を脆化するので注意しなければならな
い。 気相処理後、製品をソーピング、水洗して未反
応樹脂と遊離のホルムアルデヒドを洗い落し、乾
燥する。 次に実施例に従つて本発明を更に具体的に説明
する。 実施例 1 製練ずみの12匁絹羽二重を表1に示す処理液に
10分間浸漬し、2本のロールマングルにて90%に
絞液し、75℃で3分間乾燥した。次に110℃に保
つた反応器に入れて−150mmHgに減圧し、水分
30%を含むホルムアルデヒドガスを導入して60分
間気相処理した。その後、反応器から取り出し
て、マルセル石鹸0.2%浴で50℃20分間ソーピン
グし、水洗、乾燥した処理布の性能を表1に示
す。 この結果から、従来法による対照処理布(No.
7)では、乾皺回復性は悪く、湿皺回復性は幾分
改良されるが、処理布は紙様の風合を呈し、硬く
なり、絹の特性が失われてしまうのに対し、本発
明によるNo.1〜6の処理布では乾湿いずれの皺回
復性も著しく改良され、特に重合触媒の併用によ
つて湿皺回復性及びW・W性の向上が著しいこと
がわかる。この処理条件ではMAAを15%前後用
いるのが最良である。 実施例 2 16匁富士絹を表2に示す処理液に10分間浸漬
し、85%に絞液し、80℃で3分間乾燥した後、実
施例1と同じ条件でホルムアルデヒドによる気相
処理をし、洗浄、乾燥した。処理布の性能を表2
に示す。 本発明に従つたNo.1〜4の処理布はいずれも乾
湿防皺性、防縮性に優れ、W・W性も得られた。
特にメタクリルアミドによる処理では4〜5級と
いう優れたW・W性が得られるものであり、この
結果からアクリルアミドよりメタクリルアミドの
方が処理剤として若干性能が優れていることがわ
かる。
【表】
【表】
【表】
発明の効果
本発明では絹繊維に予めアクリルアミド又はメ
タクリルアミドと縮合触媒を含浸付着させた後、
ホルムアルデヒドを水分の存在下で高温気相処理
するため、アミノ基へのホルムアルデヒドの付加
反応、その縮合反応及び絹繊維との架橋反応が効
果的に生じ、同時にアクリルアミド及びメタクリ
ルアミドの有する二重結合による重合反応による
充填効果も生じ、絹繊維製品に、絹本来の風合を
損うことなく、優れた防皺性及びW・W性を付与
できる。
タクリルアミドと縮合触媒を含浸付着させた後、
ホルムアルデヒドを水分の存在下で高温気相処理
するため、アミノ基へのホルムアルデヒドの付加
反応、その縮合反応及び絹繊維との架橋反応が効
果的に生じ、同時にアクリルアミド及びメタクリ
ルアミドの有する二重結合による重合反応による
充填効果も生じ、絹繊維製品に、絹本来の風合を
損うことなく、優れた防皺性及びW・W性を付与
できる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 絹繊維に、アクリルアミド又はメタクリル
アミドと、塩化マグネシウム又は硝酸亜鉛と有
機酸の複合触媒からなる縮合触媒とを併含する処
理液を飽充し、乾燥した後、水分の存在下でホル
ムアルデヒドガスを100℃以上の温度で気相処理
することを特徴とする絹繊維の改質処理方法。 2 上記処理液が重合触媒を併含することを特徴
とする特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 上記気相処理温度が100〜135℃であることを
特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項記載
の方法。 4 上記重合触媒が過硫酸塩、過酸化物又はアゾ
化合物であることを特徴とする特許請求の範囲第
1項〜第3項いずれか1項記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24849583A JPS60139870A (ja) | 1983-12-26 | 1983-12-26 | 絹繊維の改質処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24849583A JPS60139870A (ja) | 1983-12-26 | 1983-12-26 | 絹繊維の改質処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60139870A JPS60139870A (ja) | 1985-07-24 |
JPH0223632B2 true JPH0223632B2 (ja) | 1990-05-24 |
Family
ID=17179014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24849583A Granted JPS60139870A (ja) | 1983-12-26 | 1983-12-26 | 絹繊維の改質処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60139870A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4128549B2 (ja) | 2004-01-22 | 2008-07-30 | 株式会社小糸製作所 | 車両用灯具 |
CN107815773A (zh) * | 2017-09-30 | 2018-03-20 | 湖州东凯纺织有限公司 | 抗菌纤维布及其制备方法 |
-
1983
- 1983-12-26 JP JP24849583A patent/JPS60139870A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60139870A (ja) | 1985-07-24 |
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