JPH02234986A - 積層成形体 - Google Patents

積層成形体

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JPH02234986A
JPH02234986A JP1056729A JP5672989A JPH02234986A JP H02234986 A JPH02234986 A JP H02234986A JP 1056729 A JP1056729 A JP 1056729A JP 5672989 A JP5672989 A JP 5672989A JP H02234986 A JPH02234986 A JP H02234986A
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JP
Japan
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layer
intermediate layer
sheet
resistance
weight
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Pending
Application number
JP1056729A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Otawa
大多和 保彦
Toshiyuki Maeda
敏幸 前田
Toru Takehara
徹 竹原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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Priority to CA 2004041 priority patent/CA2004041C/en
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Priority to US07/442,912 priority patent/US4997707A/en
Priority to AT89312313T priority patent/ATE122286T1/de
Priority to NZ231565A priority patent/NZ231565A/en
Priority to EP19890312313 priority patent/EP0371743B1/en
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 ・本発明は、積層成形体に関し、さらに詳しくは、起毛
加飾されている表皮層を有し、ソフトで手触り感に優れ
るとともに、耐熱性、耐寒性、耐油性、耐溶剤性、耐摩
耗性および耐傷付き性に優れる積層成形体に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 自動車の床、壁、天井などの内装材、鞄、各種ケースの
表皮材としては、エンボス加工された表面にしぼ付けさ
れた皮革模様を有するポリ塩化ビニルシ一トが従来から
使用されている。
しかしながら、このポリ塩化ビニルシ一トは、ポリ塩化
ビニル自体に可塑剤が配合されているため、シート表面
がベタついたり、可塑剤の蒸発によりシートが硬くなっ
たり、あるいは車内がくもるなどの問題点がある。
また上記のようなポリ塩化ビニルの単独シートを用いる
代わりに、ポリ塩化ビニルシ一トに発泡体層および必要
に応じて樹脂骨材層を順次裏打ちした積層体も従来から
使用されている。
このような積層体は、次のような各工程を経て製造され
ている。
(I)軟質ポリ塩化ビニルをカレンダー成形してシート
を作製する。
(2)このシート表面に、ポリオールとポリイソシアネ
ートとの混合物を塗布し、ウレタン処理することによっ
て艶消処理を行なう。
この艶消処理の目的は、後記工程(7)の熱成形時にシ
ート表面が光沢を帯びてくるのを予め防止することにあ
る。
(3)エンボス加工して、しぼ付けされた皮革模様を表
面に形成させる。
(4)表面がエンボス加工されたシートの裏面を火炎処
理して溶融させ、このシートと、別途供給されるポリウ
レタン発泡体シートとをロールにより圧着させる。
(5)ポリ塩化ビニルシ一トとポリウレタン発泡体シー
トとの積層シートのポリウレタン発泡体シート側に、接
着剤層をさらに設ける。
(6)真空成形、圧空成形などの熱成形法により、所定
形状の樹脂骨材を成形する。
(7)ポリ塩化ビニルーポリウレタン発泡体一接看剤層
で構成される積層シートを予備加熱した後、この積層シ
ートを樹脂骨材成形品に載置し、両者を熱成形して一体
化する。
このように、従来の積層体は、その製造工程が極めて煩
雑であるという問題点がある。
また、上記のような積層体も、それ自体可塑剤を含有し
ている軟質ポリ塩化ビニルシ一トを使用しているため、
前述したのと同様に、積層体表面のベタツキ、車内のく
もりなどの問題点がある。
また他の材料としては、(I)耐候性・耐熱性に優れた
エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴムを主成分とす
る加硫ゴムと、接着剤と、ナイロン繊維とからなる複合
材、(2)上記加硫ゴムと耐摩耗性に優れた接着剤とか
らなる複合材、(3)軟質ポリ塩化ビニル異形押出成形
体が用いられている。
上記(I)、(2)の複合材は、耐候性・耐熱性に優れ
たエチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴムの加硫物を
基材としているため耐候性、耐熱性、寸法安定性に優れ
ている。しかしながら、製造工程がエチレン・プロピレ
ンージエン共重合ゴムと充填剤の混線工程、押出成形工
程、表面パフかけ工程、接着剤塗布工程、乾燥工程、繊
維植毛工程からなり、非常に複雑である。一方、上記(
3)の軟質ポリ塩化ビニル異形押出成形体は、軟質ポリ
塩化ビニルを異形押出成形して製造するため、製造工程
は簡略化されている。しかしながら、この軟質ポリ塩化
ビニル異形押出成形体は、耐熱性や寸法安定性が悪く、
上記(I)、(2)の複合材と比較して実用性能が劣る
という問題点がある。
発明の目的 本発明は、上記のような問題点を解決しようとするもの
であって、起毛加飾がなされている表皮層を有し、ソフ
トで手触り感に優れるとともに、耐熱性、耐寒性、耐油
性、耐溶剤性、耐摩耗性および耐傷付き性に優れる積層
成形体を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係る第1の積層成形体は、 (イ)合成樹脂からなるコアー層と、 (口)このコアー層上に設けられたポリオレフィン発泡
体またはポリウレタン発泡体からなる中間層(I)と、 (ハ)この中間層(I)上に設けられた、不飽和カルボ
ン酸、不飽和カルボン酸の誘導体、不飽和エポキシ単量
体および不飽和ヒドロキシ単量体からなる群から選択さ
れる少なくとも1種のグラフトモノマーでグラフト変性
された変性ポリオレフィン系エラストマーからなる中間
層(II)と、(二)この中間層(II)上に設けられ
た、ポリアミド、ポリウレタンおよびポリエステルから
なる群から選択される少なくとも1種のポリマーからな
り、表面が起毛加飾されている表皮層とからなることを
特徴としている。
また本発明に係る第2の積層成形体は、(イ)合成樹脂
からなるコアー層と、 (口)このコアー層上に設けられた、不飽和カルボン酸
、不飽和カルボン酸の誘導体、不飽和エポキシ単量体お
よび不飽和ヒドロキシ単量体からなる群から選択される
少なくとも1種のグラフトモノマーでグラフト変性され
た変性ポリオレフィン系エラストマーからなる中間層(
II)と、(ハ)この中間層(II)上に設けられた、
ポリアミド、ポリウレタンおよびポリエステルからなる
群から選択される少なくとも1種のポリマーからなり、
表面が起毛加飾されている表皮層 とからなることを特徴としている。
発明の具体的説明 以下、本発明に係る第1および第2の積層成形体につい
て具体的に説明する。
本発明に係る第1の積層成形体は、合成樹脂からなるコ
アー層と、ポリオレフィン発泡体またはポリウレタン発
泡体からなる中間層(I)と、変性ポリオレフィン系エ
ラストマーからなる中間層(II)と、起毛加飾がなさ
れているポリマー表皮層とから構成されている。
本発明に係る第2の積層成形体は、合成樹脂からなるコ
アー層と、変性ポリオレフィン系エラストマーからなる
中間層(II)と、起毛加飾がなされているポリマー表
皮層とから構成されており、本発明に係る第1の積層成
形体との相違は、ポリオレフィン発泡体またはポリウレ
タン発泡体からなる中間層(I)が存在するか否かにあ
る。したがって、本発明に係る第2の積層成形体におけ
るコアー層、中間層(II)および表皮層は、本発明に
係る第1の積層成形体におけるコアー層、中間層(II
)および表皮層と同様である。
コアー層 本発明におけるコアー層は、合成樹脂からなり、熱可塑
性樹脂、熱可塑性エラストマーなどの合成樹脂が好まし
く用いられる。
上記熱可塑性樹脂としては、具体的には、結晶性、非品
性を問わず、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン
、ボリブロピレン、ボリ1−ブテン、ボリ4−メチル−
1−ペンテン、またはエチレン、プロピレン、l−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同士
のランダムあるいはブロック共重合体等のポリオレフィ
ン、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、
エチレン・塩化ビニル共重合体等のエチレン・ビニル化
合物共重合体、ボリスチレン、アクリロニトリル・スチ
レン共重合体、ABS,メタクリル酸メチル・スチレン
共重合体、α−メチルスチレン・スチレン共重合体等の
スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン
、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸エ
ステルとして、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル
酸メチル等のポリビニル化合物、ナイロン6、ナイロン
6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン1
2等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル、ポ
リカーボネート、ボリフェニレンオキサイド等あるいは
これらの混合物、もしくはシリコーン系、ウレタン系等
の樹脂が挙げられる。
また、上記熱可塑性エラストマーとしては、具体的には
、後述する中間層(II)を構成する変性ポリオレフィ
ン系エラストマー ボリオレフィン系エラストマー ス
チレン系エラストマー エステル系エラストマー ウレ
タン系エラストマー塩化ビニル系エラストマーなどが挙
げられる。
本発明においては、上記のような合成樹脂の中から、成
形条件、用途、性質、価格などを考慮して用いる合成樹
脂を適宜選択するが、得られる積層成形体の耐衝撃性、
耐候性などの面からポリオレフィン系樹脂、とりわけボ
リブロビレンが好ましく用いられる。
また、本発明においては、必要に応じて、上記合成樹脂
を発泡剤で発泡させたり、あるいは上記合成樹脂に、要
求される物性を損なわない範囲で、もしくは物性をさら
に改善する目的で木粉、繊維片、無機充填剤などの添加
剤を含めることができる。
本発明の積層成形体において、合成樹脂からなるコアー
層は積層成形体に所定の剛性および強度を付与する。
中間層(I) 本発明における中間層(I)は、ポリオレフィン発泡体
またはポリウレタン発泡体からなる。
上記ポリオレフィン発泡体としては、具体的には、ポリ
エチレン発泡体、ボリブロピレン発泡体、ポリエチレン
とポリプロピレンとのブレンド物の発泡体、後述する中
間層(II)を構成する変性ポリオレフィン系エラスト
マーの発泡体、および中間層(IF)を構成する変性ポ
リオレフィン系エラストマーを製造する際に、グラフト
モノマー成分(C)のみ含まない系で製造される未変性
ポリオレフィン系エラストマーの発泡体などが挙げられ
る。
また、上記ポリウレタン発泡体を中間層(I)として用
いる場合には、柔軟性、耐熱性および吸音性などの見地
から、ほぼ連続の気泡構造を有している軟質発泡体であ
って、かつ発泡倍率が約10〜100倍程度の範囲にあ
るポリウレタン発泡体が好ましく用いられる。
中間層(I)を構成するポリオレフィン発泡体またはウ
レタン発泡体は積層成形体に柔軟性と軽量性を付与する
中間層(II) 本発明で用いられる中間層(II)を構成する変性ポリ
オレフィン系エラストマーとしては、具体的には、 (a)ベルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム1
00〜10重量部、好ましくは95〜10重量部、特に
好ましくは95〜60重量部と、(b)オレフィン系プ
ラスチック0〜90重量部、好ましくは5〜90重量部
、特に好ましくは5〜40重量部((a)成分と(b)
成分の合計量は100重量部)と、 (C)不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸の誘導体、
不飽和エポキシ単量体および不飽和ヒドロキシ単量体か
らなる群から選択される少なくとも1種のグラフトモノ
マ−0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量
部 とを含有するブレンド物を、有機ベルオキシドの存在下
において動的に熱処理を行ない、部分的に架橋せしめる
ことにより得られる熱可塑性エラストマーなどが挙げら
れる。
また、熱処理を行なうべきブレンド物には、上記(a)
〜(c)成分に加えて、成分(a)および(b)の合計
量100重量部当り、(d)ベルオキシド非架橋型ゴム
状物質0〜100重量部、好ましくは5〜100重量部
、特に好ましくは5〜50重量部、および/または、(
e)鉱物油系軟化剤0〜200重量部、好ましくは3〜
100重量部、特に好ましくは3〜80重量部をさらに
配合することが、特に得られる熱可塑性エラストマーの
成形加工性を向上させるという見地から望ましい。
成分(a)を前記の範囲で配合することにより、ゴム弾
性などのゴム的特性に優れるとともに、成形性に優れた
組成物が得られる。
成分(b) 、(d)および(e)を前記の範囲で配合
することにより、ゴム弾性などのゴム的特性に優れると
ともに、流動性ならびに成形性に優れた組成物が得られ
る。
成分(C)を前記の範囲で配合することにより、成形性
ならびに樹脂や金属に対する熱接着性に優れた組成物が
得られる。
本発明において用いられるベルオキシド架橋型オレフィ
ン系共重合体ゴムとは、たとえばエチレンープロピレン
共重合体ゴム、エチレンープロピレン非共役ジエンゴム
、エチレンーブタジエン共重合体ゴムのようなオレフィ
ンを主成分とする無定形の弾性共重合体であって、有機
ベルオキシドと混合し、加熱下に混練することにより架
橋して流動性が低下し、あるいは流動しなくなるゴムを
いう。なお、非共役ジエンとは、ジシクロペンタジエン
、1.4−へキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチ
レンノルボルネン、エチリデンノルボルネンなどを指称
する。
本発明では、これらの共重合体ゴムの中でも、エチレン
ープロピレン共重合体ゴム、エチレンープロピレン非共
役ジエンゴムが好ましく用いられ、通常、エチレン単位
とブロビレン単位とのモル比(エチレン/プロピレン)
が50/50〜90/10であるエチレンープロピレン
共重合体ゴム、エチレンーブロビレン非共役ジエンゴム
が用いられ、特に上記モル比が55/45〜85/15
であるエチレンーブロビレン共重合体ゴム、エチレンー
プロピレン非共役ジエンゴムが好ましく用いられる。中
でも、エチレンーブロビレン非共役ジエン共重合体ゴム
、特にエチレンープロピレン−5ーエチリデン−2−ノ
ルボルネン共重合体ゴムおよびエチレンーブロビレンー
5−エチリデン−2一ノルボルネンージシク口ペンタジ
エン四元共重合体が、耐熱性、引張特性および反撥弾性
に優れた熱可塑性エラストマー組成物が得られる点で好
ましい。
また、上記共重合体ゴムのムーニー粘度(M L   
(I00℃)]は、10〜250、特に401+4 〜150が好ましい。ムーニー粘度がこの範囲内にある
上記共重合体ゴムを用いることにより、引張特性および
流動性に優れた熱可塑性エラストマー組成物が得られる
さらに、上記共重合体ゴムのヨウ素価(不飽和度)は2
5以下であることが好ましい。ヨウ素価がこの範囲内に
ある上記共重合体ゴムを用いることにより、流動性とゴ
ム的特性とのバランスに優れた熱可塑性エラストマー組
成物が得られる。
(b)オレフィン系プラスチック 本発明において用いられるオレフィン系プラスチックは
、高圧法または低圧法の何れかによる1種または2種以
上のモノオレフィンを重合して得られる結晶性の高分子
量固体生成物からなる。このようなオレフィン系プラス
チックとしては、たとえばアイソタクチックおよびジン
ジオタクチックのモノオレフィンからなるホモまたは共
重合体樹脂が挙げられるが、これらの代表的なものは商
業的に入手できる。
適当な原料オレフィンとしては、たとえばエチレン、プ
ロピレン、■−ブテン、l−ペンテン、■−ヘキセン、
2−メチル−1−ブロペン、3−メチル−1−ペンテン
、4−メチル−1−ベンテン、5−メチルーL−ヘキセ
ン、l−オクテン、■−デセンおよびこれらの2種以上
の混合系オレフィンが挙げられる。重合様式は、ランダ
ム型でもブロック型でも、樹脂状物が得られるものであ
ればいずれも採用することができる。
中でも好ましいオレフィン系プラスチックは、ペルオキ
シド分解型オレフィン系プラスチック、およびポリエチ
レンである。
ベルオキシド分解型オレフィン系プラスチックとは、ベ
ルオキシドと混合し、加熱下で混練することにより熱分
解して分子量を減じ、樹脂の流動性が増加するオレフィ
ン系プラスチックをいい、このようなオレフィン系プラ
スチックとしては、たとえば、アイソタクチックボリプ
ロピレンやプロピレンと、他の少量のα−オレフィンと
の共重合体、たとえばプロピレンーエチレン共重合体、
プロピレンーl−ブテン共重合体、プロピレンーi−ヘ
キセン共重合体、ブロビレンー4−メチル−1−ペンテ
ン共重合体などを挙げることができる。上記混合で用い
られるオレフィン系プラスチックのメルトインデックス
(ASTM−D−1238−85T, 2 3 0℃)
は0.1〜50,特に5〜20の範囲内にあることが好
ましい。本発明において、オレフィン系プラスチックは
、組成物の流動性の向上および耐熱性の向上に寄与して
いる。
エポキシ単量体、不飽和ヒドロキシ単量体本発明におい
て(C)成分の1つとして用いられる不飽和カルボン酸
またはその誘導体としては、具体的には、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、
シトラコン酸、テトラヒド口フタル酸等のα,β一不飽
和カルボン酸、ビシクロ[2,2.11ヘブトー2−エ
ンー5.6−ジカルボン酸等の不飽和カルボン酸、無水
マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テト
ラヒド口無水フタル酸等のα,β一不飽和カルボン酸の
無水物、ビシクロ[2,2.11ヘプトー2−.エンー
5,6−ジカルボン酸無水物等の不飽和カルボン酸の無
水物、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、マレイ
ン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、フマール酸ジエ
チル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テ
トラヒド口無水フタル酸ジメチル、ビシクロ[2.2.
1]ヘブトー2−エンー5.6−ジカルボン酸ジメチル
等の不飽和カルボン酸のエステルなどが挙げられる。中
でも、マレイン酸、ビシクロ[2.2.1]ヘブトー2
−エンー5.6−ジカルボ?酸またはこれらの無水物が
好ましく用いられる。
また、本発明において(e)成分の他の1つである不飽
和エポキシ単量体としては、具体的には、グリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレート、p−スチリル
なルボン酸グリシジル等の不飽和モノカルボン酸のグリ
シジルエステル:マレイン酸、イタコン酸、シトラコン
酸、ブテントリカルボン酸、エンドーシスービシク口[
2,2.11ヘブトー5−エンー2.3−ジカルボン酸
、エンドーシスビシク口[2.2.1]ヘブトー5−エ
ンー2−メチル−2■3−ジカルボン酸等の不飽和ポリ
カルボン酸のモノグリシジルエステルあるいはポリグリ
シジルエステル:アルリルグリシジルエーテル、2−メ
チルアルリルグリシジルエーテル、O−アルリルフェノ
ールのグリシジルエーテル、■−アルリルフェノールの
グリシジルエーテル、p−アルリルフェノールのグリシ
ジルエーテル、イソブロペニルフェノールのグリシジル
エーテル、0−ビニルフェノールのグリシジルエーテル
、1−ビニルフェノールのグリシジルエーテル、p−ビ
ニルフェノールのグリシジルエーテル等の不飽和グリシ
ジルエーテル:2−(o−ビニルフエニル)エチレンオ
キシド、2−(p−ビニルフエニル)エチレンオキシド
、2−(0−ビニルフェニル)プロピレンオキシド、2
−(p−ビニルフェニル)ブロビレンオキシド、2−(
0−アルリルフェニル)エチレンオキシド、2−(p−
アルリルフェニル)エチレンオキシド、2一(0−アル
リルフエニル)プロピレンオキシド、2−(p−アルリ
ルフエニル)プロピレンオキシド、p−グリシジルスチ
レン、3,4−エポキシ−1−ブテン、3.4−エポキ
シ−3−メチル−1−ブテン、3.4−エポキシ−1−
ペンテン、3.4−エポキシ−3−メチル−1−ペンテ
ン、5,B一エポキシ−1−ヘキセン、ビニルシクロヘ
キセンモノオキシド、アルリルー2.3−エポキシシク
口ベンチルエーテルなどが好ましく用いられる。
さらに、本発明において(C)成分の他の1つである不
飽和ヒドロキシ単量体は、エチレン性不飽和結合および
ヒドロキシル基を各1個以上有する単量体であり、具体
的には、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシブ
口ピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート
、ヒドロキシプ口ピルメタクリレート、ポリエチレング
リコールモノメタクリレート、ボリプロビレングリコー
ルモノメタクリレートなどが挙げられ、特に、ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレートおよびヒドロキシブ口ピ
ル(メタ)アクリレートが好ましい。
これらの(C)成分は、後述する動的な熱処理に際して
、グラフト変性剤として作用し、ポリアミド、ポリウレ
タンまたはポリエステルからなる表皮層と変性ポリオレ
フイン系エラストマーからなる中間層(■)との積層界
面の接着力を強化する働きを有する。
(d)ベルオキシド非架橋型ゴム状物質上記(d)成分
ベルオキシド非架橋型ゴム状物質とは、たとえばポリイ
ソブチレン、ブチルゴム(IIR) 、プロピレン70
モル%以上のプロピレンーエチレン共重合体ゴム、アタ
クチツクボリプロピレン等の如く、ベルオキシドと混合
し、加熱下に混練しても架橋せ.ず、流動性が低下しな
い炭化水素系のゴム状物質をいう。中でも、ポリイソブ
チレンおよびブチルゴム(IIR)が性能および取扱い
上最も好ましい。
ベルオキシド非架橋型ゴム状物質は、熱可塑性エラスト
マー組成物の流動性を改良するものであり、特にムーニ
ー粘度が60以下のベルオキシド非架橋型ゴム状物質が
好適である。
(e)鉱物油系軟化剤 上記(e)成分の鉱物油系軟化剤は、通常、ゴムをロー
ル加工する際、ゴム分子間作用力を弱め、加工を容易に
するとともに、充填剤として配合するカーボンブラック
、ホワイトカーボン等の分散を助け、あるいは加硫ゴム
の硬さを低下せしめて柔軟性、弾性を増す目的で使用さ
れている高沸点の石油留分てあり、バラフィン系、ナフ
テン系、芳香族系等に区別されている。
変性ポリオレフィン系エラストマーの製造本発明の積層
成形体において、中間層(II)を構成する変性ポリオ
レフィン系エラストマーは、前述した(a)ないし(e
)の各成分および必要により、(d)および/または(
e)の各成分を前述した量比に従ってブレンドし、有機
ベルオキシドの存在下で動的に熱処理し、部分的に架橋
せしめることによって製造される。
また変性ポリオレフイン系熱可塑性エラストマーの流動
性(成形性)、ゴム的性質、およびポリアミド、ポリウ
レタンまたはポリエステルからなる表皮層との接着性を
損わない範囲内において、繊維状フィラー ポリオレフ
インプラスチック、または充填剤、たとえば、ガラス繊
維、チタン酸カリウム繊維、高密度ポリエチレン、中密
度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、アイソタクチツ
クボリブロビレン、プロピレンーα−オレフイン共重合
体、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、クレー、カオ
リン、タルク、シリカ、ケイソウ土、雲母粉、アスベス
ト、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸
カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、二硫化モリブデ
ン、グラファイト、ガラス繊維、ガラス球、シラスバル
ーン、カーボン繊維等あるいは着色剤、たとえば、カー
ボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、べんがら、群青、
紺青、アゾ顔料、ニトロソ顔料、レーキ顔料、フタ口シ
アニン顔料等を配合することができる。
また本発明では、フェノール系、サルファイト系、フエ
ニルアルカン系、フオスファイト系あるいはアミン系安
定剤の如き公知の耐熱安定剤、老化防止剤、耐候安定剤
、帯電防止剤、金属セツケン、ワックス等の滑剤などを
、オレフィン系プラスチックあるいはオレフィン系共重
合体ゴムで使用される程度の量で配合することができる
本発明においては、上述した各成分のブレンド物を有機
ベルオキシドの存在下に動的に熱処理して部分的に架橋
して、変性ポリオレフイン系エラストマーを製造する。
動的に熱処理するとは、融解状態で混練することをいう
本発明において変性ポリオレフィン系エラストマーを製
造する際に用いる有機ベルオキシドとしては、具体的に
は、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−プチルペル
オキシド、2,5−ジメチル−2.5ージー(tart
−プチルペルオキシ)ヘキサン、2.5−ジメチル−2
,5−ジ(tθ『t−プチルペルオキシ)ヘキシン−3
、1.3−ビス( tert−プチルベルオキシイソブ
口ピル)ベンゼン、1.1−ビス( tert−プチル
ベルオキシ)−3.3.5−}リメチルシク口ヘキサン
、n−ブチルー4.4−ビス( tert−プチルペル
オキシ)バレレート、ペンゾイルペルオキシド、p−ク
ロロペンゾイルペルオキシド、2.4−ジクロ口ペンゾ
イルペルオキシド、tert−プチルベルオキシベンゾ
工一ト、tert−プチルベルベンゾエート、tert
−プチルペルオキシイソブ口ピルカーボネート、ジアセ
チルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert
−プチルクミルペルオキシドなどを挙げることができる
中でも、臭気性、スコーチ安定性の点で2.5−ジメチ
ル−2,5−ジ( tert−プチルペルオキシ)ヘキ
サン、2,5−ジメチル−2,5−ジ( tert−プ
チルベルオキシ)ヘキシン−8、1.3−ビス( te
rt−プチルベルオキシイソブ口ピル)ベンゼン、1.
1−ビス( tert−プチルペルオキシ) −11.
3.5− }リメチルシクロヘキサンおよびn−ブチル
ー4.4−ビス( tert−プチルベルオキシ)バレ
レートが好ましく、中でも1.3−ビス( tert−
プチルペルオキシイソブ口ピル)ベンゼンが最も好まし
い。
この有機ベルオキシドの配合量は、上記(a)、(b)
および(e)成分の合計量当り0.05〜3重量%、好
ましくは0.1〜1重量%の範囲内にあるように選ばれ
る。この配合量を上記範囲にすることにより、得られる
変性ポリオレフィン系エラストマーの耐熱性、引張特性
、弾性回復および反撥弾性等のゴム的性質および強度が
十分なものとなり成形性も優れたものとなる。
変性ポリオレフィン系エラストマー組成物における(C
)成分の含有量は、赤外吸光度分析法、または化学分析
法により測定される。
混線装置としては、具体的には、開放型のミキシングロ
ールや非開放型のバンバリーミキサー押出機、ニーダー
、連続ミキサー等、従来より公知の混線装置が用いられ
る。中でも非開放型の装置を用いるのが好ましく、また
混練は、窒素や炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気下で行な
うことが好ましい。混練は、使用する有機ベルオキシド
の半減期が1分未満となる温度、通常150〜280℃
、好ましくは170〜240℃で1〜20分、好ましく
は1〜10分間行なえばよい。また加えられる剪断力は
、剪断速度で通常10〜104sec−1、好ましくは
102〜103SeC−1とするのがよい。
本発明においては、前記有機ベルオキシドによる部分架
橋処理に際し、硫黄、p−キノンジオキシム、p.p’
−ジベンゾイルキノンジオキシム、N−メチルーN.4
−ジニトロソアニリン、ニトロベンゼン、ジフエニルグ
アニジン、トリメチロールプロパン−N,N”−1−フ
エニレンジマレイミドの如きペノレオキシ架橋助剤、あ
るいはジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、エ
レチングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタ
クリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、アリルメタクリレートの如き多官能性メタクリレー
トモノマー ビニルブチラートまたはビニルステアレー
トの如き多官能性ビニルモノマーを配合することができ
る。このような化合物により、均一かつ緩和な架橋反応
が期待できる。特に、本発明においてはジビニルベンゼ
ンを用いると、取扱い易さ、前記被処理物を主成分たる
オレフィン系ゴムおよびオレフィン系プラスチックへの
相溶性が良好であり、かつ有機ベルオキシド可溶化作用
を有し、ベルオキシドの分散助剤として働くため、熱処
理による架橋効果が均質で、流動性と物性のバランスの
とれた組成物が得られるため最も好ましい。本発明にお
いては、このような架橋助剤もしくは多官能性ビニルモ
ノマーの配合量は、被処理物全体に対し、0.1〜2重
量%、特に0.3〜1重量%の範囲が好ましく、この範
囲で配合することにより、流動性に優れ、かつ、組成物
を加工成形する際の熱履歴により物性の変化をもたらさ
ない組成物が得られる。
また、有機ベルオキシドの分解を促進するために、トリ
エチルアミン、トリブチルアミン、2,4.6−トリス
(ジメチルアミノ)フェノール等の三級アミンや、アル
ミニウム、コバルト、バナジウム、銅、カルシウム、ジ
ルコニウム、マンガン、マグネシウム、鉛、水銀等のナ
フテン酸塩などの分解促進剤を使用することもできる。
上述したような、有機ベルオキシド存在下での動的な熱
処理によって、部分的な架橋が行なわれるとともに、上
記(C)成分によってグラフト変性された変性ポリオレ
フィン系エラストマーが得られる。
なお、本発明において、グラフト変性ポリオレフィン系
エラストマーが部分的に架橋されたとは、下記の方法で
測定したゲル含量が20%以上、好ましくは20〜99
.5%、特に好ましくは45〜98%の範囲内にある場
合をいう。
ゲル含量の測定 熱可塑性エラストマーの試料を1 0 0 mg秤取し
、これを0.5關×0.5■mXo.5關の細片に裁断
したものを、密閉容器中にて3 0 mlのシクロヘキ
サンに、23℃で48時間浸漬した後、試料を濾紙上に
取出し、室温で72時間以上、恒量となるまで乾燥する
この乾燥残渣の重量からポリマー成分以外のすべてのシ
クロヘキサン不溶性成分(繊維状フィラー、充填剤、顔
料等)の重量およびシクロヘキサン浸漬前の試料中のオ
レフィン系プラスチック成分の重量を減じたものを、「
補正された最終重量(Y)」とする。
一方、試料中のべルオキシド架橋型オレフィン系共重合
体ゴムの重量、[すなわち、試料の重量から■ベルオキ
シド架橋型オレフィン系共重合体ゴム以外のシクロヘキ
サン可溶性成分(たとえば、鉱油や可塑剤)および■オ
レフィン系プラスチック成分および■ポリマー成分以外
のシクロヘキサン不溶性成分(繊維状フィラー、充填剤
、顔料等)の重量を減じたもの]を、「補正された初期
重量(X)」 とする。
ここにゲル含量は、次の式で求められる。
上記の変性ポリオレフィン系エラストマーは、柔軟性、
耐熱性および耐寒性に優れ、また、ポリアミド、ポリウ
レタンあるいはポリエステルとの接着性に優れている。
中間層(■)を構成する変性ポリオレフィン系エラスト
マーは、ポリアミド、ポリウレタンまたはポリエステル
からなる表皮層との層間接着性に優れており、表皮層の
長所を引き出す役割と積層成形体に耐熱性、耐寒性、柔
軟性を付与する役割を有する。
表皮層 本発明で用いられる表皮層は、ポリアミド、ポリウレタ
ンおよびポリエステルがらなる群から選択される少なく
とも1種のポリマーがらなり、がっ、中間層(II)と
接する面と反対側の表面に起毛加飾されていることを特
徴としている。
本発明で用いられるポリアミドとしては、ヘキサメチレ
ンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジ
アミン、2.2.4−または2.4.4−}リメチルへ
キサメチレンジアミン、l,3−または1,4一ビス(
アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノシク
口ヘキシルメタン)、1−またはp−キシリレンジアミ
ン等の脂肪族、脂環族、芳香族等のジアミンとアジピン
酸、スベリン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の脂肪族、脂環族
、芳香族等のジヵルボン酸との重縮合によって得られる
ポリアミド、ε−アミノカブロン酸、11−アミノウン
デヵン酸等のアミノカルボン酸の縮合によって得られる
ポリアミド、ε一カブロラクタム、ω−ラウロラクタム
等のラクタムから得られるポリアミドあるいはこれらの
成分からなる共重合ポリアミド、これらポリアミドの混
合物などが挙げられ、具体的には、ナイロン6、ナイロ
ン66、ナイロン61o1ナイロン9、ナイロン1゛1
、ナイロン12、ナイロン6/66、ナイロン66/6
10,ナイロン6/l1などが挙げられる。
本発明で用いられるポリウレタンとしては、それ自体公
知のものは全て使用し得る。たとえば、原料ボリオール
成分の点から分類されるポリエステル系のポリウレタン
やポリエーテル系のポリウレタン、および硬さの点から
分類される軟質、半硬質または硬質のポリウレタンなど
、何れのポリウレタンをも使用し得る。
特に、本発明の積層成形体を、自動車などの車両の内装
材として用いる場合には、表皮層をポリウレタンシ一ト
の形で形成することが好適である。
この場合、積層の容易さの点から熱可塑性のポリウレタ
ンを用いることが望ましい。
本発明で用いられるポリエステルとしては、具体的には
、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリエチレンイソフタレートなどの熱可塑性ポ
リエステルが挙げられる。
上記のポリアミド、ポリウレタン、ポリエステルは、耐
熱性、耐油性、耐溶剤性、耐摩耗性および耐傷付き性に
優れているので、これらのポリマーは、成形体の表面外
層材として最適である。
表皮層を構成する起毛加飾されたポリアミド、ポリウレ
タン、ポリエステルは、積層成形体にソフト感、優れた
手触り感を付与すると同時に、優れた耐油性、耐溶剤性
、耐摩耗性を付与する。
製造方法 上記のようなコアー層/中間層(I)/中間層(■)/
表皮層という4層の構成をとる本発明に係る第1の積層
成形体は、たとえば以下のような第1、第2または第3
の製造方法に従って得られる。
まず、第1の製造方法について説明する。
第1の製造方法における第1工程として、前記ポリオレ
フィン発泡体またはポリウレタン発泡体からなる中間層
(I)と、前記変性ポリオレフィン系エラストマーから
なる中間層(II)と、前記ポリマーからなる起毛加飾
されていない表皮層とから構成されてなる3層シートを
予備加熱した後、この3層シートを真空成形用金型のキ
ャビティ内壁面に吸引密着して凹部を有する予備成形品
を得る。
上記3層シートの製造方法は、最終製品の形状、大きさ
、要求される物性などによって異なるが、上記3層シー
トの製造方法としては、たとえば前記ポリオレフィン発
泡体またはポリウレタン発泡体からなるシート、前記変
性ポリオレフィン系エラストマーからなるシートおよび
前記ポリマーからなるシートを、カレンダーロール成形
機、圧縮成形機などの成形機を用いて熱融着して上記3
層シートを得るという製造方法がある。
本発明においては、3層シートの各層の厚みは積層成形
体の用途等によっても異なるが、一般に中間層(I)の
厚みが0.5〜10mm,中間層(II)の厚みが0.
1〜50mm,表皮層の厚みが5〜500μmの範囲内
にあることが好ましい。
第1の製造方法では、たとえば、第1図に示すような装
置が用いられる。この装置は第1図(a)〜(d)に示
したように、少なくとも雌雄一対の真空成形可能な射出
成形用金型(I.2)を備えている。そして、雌型1に
は、キャビティ3内を負圧化するために真空ポンブ6に
接続される空気吸引路7が形成されている。
この雌雄一対の金型(I.2)が開いた状態で前記3層
シ一ト4を雌型1のキャビティ開口部を覆うように展張
し(第1図(a))、その開口部部分の3層シ一ト4に
予備加熱装置のヒータ部5を接近させて予備加熱する。
予備加熱温度は、通常、150〜200℃である。予備
加熱の手段としては、ヒータ部5の接近のみならず温風
の吹き付け、加熱ロールの接触等様々な手段によること
ができる。
その後、真空ボンブ6による吸引で雌型1キャビティ3
内を負圧化し、そのキャビティ内壁面に前記3層シ一ト
4を吸引密着させて予備成形品を得る(第1図(b))
このとき、3層シ一ト4は、金型(I.2)のキャビテ
ィ形状に合わせて極めて良好に密着し、一部に割れやし
わを生じることがない。
次に、第1の製造方法における第2工程として、第1工
程で得られた予備成形品を、上記真空成形用金型のキャ
ビティ内壁面に密着させた状態または上記真空成形用金
型とは別個の成形用金型のキャビティ内壁面に密着させ
た状態で型締めして凹部を有する成形品を得る。
上記型締めは、第1図(e)に示すように、雌雄一対の
金型(I.2)を用いて行なう。
次に、第1の製造方法における第3工程として、上記金
型のキャビティ内壁面に密着している成形品の凹部内に
、流動可塑化状態にある合成樹脂を射出して成形する。
上記の流動可塑化状態にある合成樹脂とは、たとえばス
クリュー式押出機で加熱・混線・分散して得た溶融樹脂
、あるいは溶剤で流動可塑化状態とした樹脂などを指す
上記射出成形は、射出成形機のノズル8から成形品の凹
部内に、流動可塑化状態にある合成樹脂を射出充填して
型締めを行なうことによって行なわれ、金型を冷却また
は加熱して樹脂が固化した後、゜積゛層成形体を取り出
す。
なお、製品取り出しのためのトリミングは、型締めと同
時に金型(I.2)内で行なうことができるので、後工
程でのトリミングは不要である。
最後に、第1の製造方法における第4工程として、前工
程で得られる積層成形体の表皮層表面を起毛加飾して本
発明に係る第1の積層成形体を得る。. 上記、起毛加飾の方法としては、(a)エメリーペーパ
ーによるパフ掛けをして表皮層表面を起毛加飾する方法
、(b)針布ロール通しをして表皮層表面を起毛加飾す
る方法、(C)ベルトサンダーもしくはドラムサンダー
などによるサンディングをして表皮層表面を起毛加飾す
る方法、(d)特開昭62−275.732号公報に記
載されている熱微小体を衝突させて表皮層表面を起毛加
飾する方法など、従来公知の起毛加飾方法が用いられる
次に、第2の製造方法について説明する。
第2の製造方法における第1工程として、前記ポリオレ
フィン発泡体またはポリウレタン発泡体からなる中間層
(I)と、前記変性ポリオレフィン系エラストマーから
なる中間層(II)と、前記ポリマーからなる起毛加飾
されていない表皮層とから構成されてなる3層シートを
予備加熱した後、この3層シートを真空成形用金型のキ
ャビティ内壁面に吸引密着して四部を有する予備成形品
を得る。
上記3層シートは、第1の製造方法において説明した3
層シートと同様である。
第2の製造方法では、たとえば第2図に示すような製造
装置が用いられる。
この装置は、第2図に示したように、雌型1を下にし、
雄型2を上にした一対の成形用金型(I,2)を備え、
金型(I.2)を開いた状態で、前記3層シ一ト4を、
予備加熱装置のヒータ部5で予備加熱しつつ、金型(I
.2)間に供給して、雌型1のキャビティ開口部を覆う
ように展張し、その後、真空ポンブ6による吸引で金型
(I.2)のキャビティ内壁面に前記3層シ一ト4を吸
引密着させて凹部を有する予備成形品を得る。この場合
も、前述した第1の製造方法の場合と同様に、前記3層
シ一ト4の金型キャビティ3への吸引密着性が良好であ
る。
次に、第2の製造方法における第2工程として、上記真
空成形用金型のキャビティ内壁面に密着している予備成
形品の凹部内に、または上記真空成形用金型とは別個の
成形用金型のキャビティ内壁面に密着させた予備成形品
の凹部内に、流動可塑化状態にある合成樹脂を流し込ん
でスタンピング成形する。
上記流動可塑化状態にある合成樹脂は、押出機10から
抑.出されて注入ノズル11から予備成形品の凹部内に
流し込まれる。また本発明では、予備成形品の四部全域
の上をX−Y方向に移動可能な注入ノズル11を、あら
かじめ定めたプログラムの軌跡に従って移動させ、流動
可塑化状態にある合成樹脂を予備成形品の凹部全域にわ
たって注入するとよい。
なお、上記の流動可塑化状態にある合成樹脂とは、たと
えばスクリュー式押出機で加熱・混線・分散して得た溶
融樹脂、あるいは溶剤で流動可塑化状態とした樹脂など
を指す。
上記スタンピング成形は、金型2を用いて型締めをする
ことによって行なわれる。この型締めを行なうことによ
って、流動可塑化状態にある合成樹脂が金型(I.2)
の押圧力によりキャビティ3内に流動充満するので、そ
の後の冷却等により成形体が固化した後、積層成形体を
取り出す。
なお、この場合.もトリミングを型締めと同時に金型(
I.2)内で行なうことができるので後工程でのトリミ
ングは不要である。
最後に、第2の製造方法における第3工程として、前工
程で得られる積層成形体の表皮層表面を、前記方法によ
り起毛加飾して本発明に係る第1の積層成形体を得る。
次に、第3の製造方法について説明する。
第3の製造方法における第1工程として、前記合成樹脂
からなるコアー層と、前記ポリオレフィン発泡体または
ポリウレタン発泡体からなる中間層(I)と、前記変性
ポリオレフィン系エラストマーからなる中間層(II)
と、前記ポリマーからなる起毛加飾されていない表皮層
とから構成されてなる4層シートを予備加熱した後、こ
の4層シートを真空成形する。
上記4層シートの製造方法は、前記3層シートの製造方
法と同様に、最終製品の形状、大きさ、要求される物性
などによって異なるが、たとえば前記合成樹脂からなる
シート、前記ポリオレフイン発泡体またはポリウレタン
発泡体からなるシート、前記変性ポリオレフィン系エラ
ストマーからなるシートおよび前記ポリマーからなるシ
ートを、カレンダーロール成形機、圧縮成形機などの成
形機を用いて熱融着して上記4層シートを得る方法があ
る。
本発明においては、4層シートの各層の厚みは積層成形
体の用途等によっても異なるが、一般にコアー層の厚み
が0.1〜5Clu+,中間層(I)の厚みが゛06 
5〜10龍、中間層1)の厚みが0.1〜50關、表皮
層の厚みが5〜500μmの範囲内にあることが好まし
い。
上記予備加熱温度は、通常、150〜250℃である。
本発明においては、真空成形用の凹型金型を用いて上記
4層シートを真空成形することができるし、また真空成
形用の凸型金型を用いて上記4層シートを真空成形する
こともできる。
積層成形体のトリミングは、通常、上記真空成形後に行
なわれる。
最後に、第3の製造方法における第2工程として、前工
程で得られる積層成形体の表皮層表面を、前記方法によ
り起毛加飾して本発明に係る第1の積層成形体を得る。
また、本発明に係る第1の積層成形体は、あらかじめ表
面に前記方法により起毛加飾されている表皮層用のフィ
ルムあるいはシートを用いて、上記の第1、第2または
第3の製造方法に準じて製造することができる。
また、コアー層/中間層(■)/表皮層という3層の構
成をとる本発明に係る第2の積層成形体は、たとえば以
下のような第4、第5または第6の製造方法に従って得
られる。
まず、第4の製造方法について説明する。
第4の製造方法は、前述した第1の製造方法において、
3層シートの代わりに、前記変性ポリオレフィン系エラ
ストマーからなる中間層(II)と、前記ポリマーから
なる起毛加飾されていない表皮層とから構成される2層
シートを用いること以外は、第1の製造方法と同様であ
る。
上記2層シートの製造方法は、最終製品の形状、大きさ
、要求される物性などによって異なるが、上記2層シー
トの製造方法としては、具体的には、前記変性ポリオレ
フィン系エラストマーからなるシートおよび前記ポリマ
ーからなるシートを、カレンダーロール成形機、圧縮成
形機などの成形機を用いて熱融着して上記2層シートを
得る方法、前記変性ポリオレフィン系エラストマーを押
出成形あるいはカレンダー成形によりシート化して、引
続きこのシートとあらかじめシート成形した前記ポリマ
ーからなるシートとを熱融着して上記2層シートを得る
方法、または多層押出機で前記変性ポリオレフィン系エ
ラストマーと前記ポリマーとを同時に押出成形して熱融
着することにより上記2層シートを得る方法などがある
次に、第5の製造方法について説明する。
第5の製造方法は、前述した第2の製造方法において、
3層シートの代わりに、前記変性ポリオレフィン系エラ
ストマーからなる中間層(II)と、前記ポリマーから
なる起毛加飾されていない表皮層とから構成される2層
シートを用いること以外は、第2の製造方法と同様であ
る。
上記2層シートは、第4の製造方法において説明した2
層シートと同様である。
次に、第6の製造方法について説明する。
第6の製造方法は、前述した第3の製造方法において、
4層シートの代わりに、前記合成樹脂からなるコアー層
と、前記変性ポリオレフィン系エラストマーからなる中
間層(II)と、前記ポリマーからなる起毛加飾されて
いない表皮層とから構成される3層シートを用いること
以外は、第3の製造方法と同様である。
上記3層シートは、第1の製造方法において説明した3
層シートと同様である。
また本発明に係る・第2の積層成形体は、あらかじめ表
面に前記方法により起毛加飾されている表皮層用のフィ
ルムあるいはシートを用いて、上記の第4、第5または
第6の製造方法に準じて製造することができる。
発明の効果 本発明に係る第1の積層成形体は、合成樹脂からなるコ
アー層と、ポリオレフィン発泡体またはポリウレタン発
泡体からなる中間層(I)と、特定の変性ポリオレフィ
ン系エラストマーからなる中間層(II)と、起毛加飾
がなされている特定のポリマー表皮層とから構成されて
いるので、耐熱性、耐寒性、耐油性、耐溶剤性、耐摩耗
性および耐傷付き性に優れるとともに、ソフトで手触り
感に優れるという効果がある。
また、本発明に係る第2の積層成形体は、合成樹脂から
なるコアー層と、特定の変性ポリオレフィン系エラスト
マーからなる中間層(■)と、起毛加飾がなされている
特定のポリマー表皮層とから構成されているので、耐熱
性、耐寒性、耐油性、耐溶剤性、耐摩耗性および耐傷付
き性に優れるとともに、ソフトで手触り感に優れるとい
う効果がある。
上記のような効果を有する本発明に係る第1および第2
の積層成形体は、ドアトリム、インストルメントパネル
、天井材等の自動車内装材、各種ケース、鞄、壁材等の
建材などの用途に広く用いることができる。
(以下余白) 以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、こ
れら実施例に限定されるものではない。
まず、実施例および比較例で得られた積層成形体におけ
る層間接着性、ソフト感、耐摩耗性、耐傷付き性、耐油
性、耐溶剤性、耐熱性および耐寒性の評価方法を下記に
示す。
[評価方法] (I)層間接着性 1)引張り剥離試験 試験片の端から表皮層を剥がして、180度の反転方向
に引張り速度25mm/分の条件で引張って剥離し、そ
の時の最大剥離荷重を試験片の幅で除し、この値を表皮
層と中間層(II)との間における層間接着強度とした
2)ゴバン目剥離試験 鋭利なカミソリでシート表面を、2■會間隔で11本平
行に、深さ1 mmの傷を入れ、さらに、それに直角に
11本平行に同様の傷を入れる。
これにより、2關四方に切れた枡が100個形成される
。この100個の枡をすべて覆うように、ニチバン株式
会社製のセロテープを張り付け、張り付けたテープを勢
いよく剥し剥離状態を観察した。
剥離状態の評価は、100個中剥がれずに残った数/1
00で表わした。100/100は全く剥がれなかった
状態を示し、0/100は全部剥がれた状態を示す。
(2)手触り感 起毛加飾した表皮に指で触れ、その滑かさを評価した。
(3)ソフト感 積層成形体の表面を手で触れてその感触を5段階表示し
た。
5・・・非常に柔らかい 4・・・柔らかい 3・・・普通 2・・・硬い 1・・・非常に硬い (4)耐摩耗性 テーバー摩耗試験を、CS−11摩耗輪、荷重500g
の条件で行ない、1000回転後の積層成形体の摩耗減
量を測定した。
(5)耐傷付き性 テーバー式スクラッチテスターを用い、荷重100gで
カッターの刃先を試料表面に接触させ、1r+)一で1
回転させた後、表面の引っかき傷を観察した。
評 点 :A 全く認められない。
B わずかに認められる。
C 明らかに認められる。
(6)耐油性 JI33号油を、シート表面に1g滴下し、70℃、1
68時間放置後、室温に戻し表面をネノレ布で強く拭い
た時に、表面に異常がないか調べた。
評 点 二A 全く異常が無い。
B 白濁等の痕跡を認める。
C 剥離、溶解による損傷を生じる。
(7)耐溶剤性 工業用ガソリンを含ませたネル布で表面を強く拭いたと
きに、表面に異常がないかについて調べた。
評 点 A:全く異常がない。
B:白濁等の痕跡を認める。
C:剥離、溶解による損傷を生じる。
(8)耐熱性 シートの縦方向から月S K 6301の引張り試験片
のダンベル1号型を打ち抜き120℃、500時間放置
した後、室温に戻し、200+am/分の速度で引張り
試験を行い、破断点伸び(E Baged)を測定する
。一方、熱老化前のサンプルの破断点伸びCB Bor
1g)をあらかじめ測定しておき、破断点伸びの保持率
を算出した。
AR (EB)%一E Baged / E Bori
g X too(9)耐寒性 シートから巾20關、長さ1 0 0 amの試験片を
とり、表皮面を外側にして長さ方向の両端を重ね合わせ
、試験片を折り曲げ、折り曲げ部と反対側の端を固定し
た後、−30℃、20分、放置した後、5kgの落下体
を5anの高さから折り曲げ部に落下させた後、表皮の
ひびおよび割れの有無を調ベる。
実施例1 [中間層(II)の原料ベレ・ソトTPE−A、中間層
(I)の原料ペレ・ントTPEおよびコアー層の原料ペ
レットTPE (I)の製造] <TPE−A> エチレン含有量70モル%、沃素価12、ムー二一粘度
[M L 1+4(too℃)1120のエチレン・プ
ロピレン・5−エチリデン−2−ノノレボノレネン共重
合体ゴム(以下、EPDM(I)と略す)80重量部と
、M F R (ASTM D 1238−65T, 
2 3 0℃)13g/10分、密度0.91g/am
  のボリプロビレン(以下、PPと略す)20重量部
とを7《ンノ《−ノーミキサーで窒素雰囲気中、180
℃で5分間混練した後、この混線物をロールに通してシ
ート状:こし、これをシートカッターで角ペレ・ソト1
こした。
次に、この角ペレ・ソト100重量部と1.8−ビス(
 tert−プチルペルオキシイソプ口ピル)ベンゼン
(以下、ベルオキシド(a)と略す)0.3重量部と、
ジビニルベンゼン(以下、DVBと略す)0.5重量部
と、無水マレイン酸(以下、MARと略す)0.5重量
部とをヘンシエルミキサーで撹拌混合した。次いで、こ
の混合物をL/D−30、スクリュー径5 0 ++u
sの一軸押出機で窒素雰囲気中、220℃で押出し、グ
ラフト変性ポリオレフイン系エラストマー(以下、TP
E−Aと略す)を製造した。
<TPE> アイソタクチックボリプロピレン樹脂[メルトフローレ
ート:llg/to分(230℃)]25重量部と、エ
チレン・プロピレンΦエチリデンノルボルネン三元共重
合体ゴム[エチレン単位/プロピレン単位(モル比) 
 : 78/22 、ヨウ素価=15、ムーニー粘度M
L   (I21℃):6L]75重量部と、1+4 ブチルゴム(エッソ製+1R 065) 2 5重量部
と、ナフテン系プロセスオイル30重量部とを、バンバ
リーミキサーを用いて窒素雰囲気下、180℃で5分間
混練した後、得られた混線物をシ一トカッターで角ペレ
ット状とした。
次いで、この角ペレット100・重量部に対し、(IV
)1.8−ビス(tert−プチルベルオキシイソブ口
ピル)ベンゼン20重量%、ジビニルベンゼン30重量
%およびバラフィン系鉱油50重量%よりなる混合物1
重量部をヘンシエルミキサーで混練し、押出機で窒素雰
囲気下、220℃で押出し、熱可塑性エラストマー[T
PE]のベレットを製造した。
<TPE (I)> エチレン含有率70モル%、ヨウ素価15、ムーニー粘
度[M L   (I00℃)コ120のエチレン・プ
ロピレンーエチリデンノルボルネン共重合体ゴム(以下
、EPDM(I)と略す)70重量部と、M F R 
(ASTM D 1238−65T, 2 3 0℃)
13g/10分、密度0.91+r/(至)3のポリプ
ロピレン(以下、PPと略す)30重量部と、ブチルゴ
ム(エッソ製11R−065、不飽和度0.8モル%、
以下、IIRと略す)10重量部と、バラフィン系プロ
セスオイル(以下、オイルと略す)30重量部とをバン
バリーミキサーにより窒素雰囲気中、190℃で5分間
混練した後、この混線物をロールに通してシートカッタ
ーにより角ベレットを製造した。
次に、この角ペレット100重量部と、1.3−ビス(
tθ『t−プチルペルオキシイソブ口ビル)ベンゼン(
以下、ベルオキシド(A)と略す)0.3重量部と、ジ
ビニルベンゼン(以下、DVBと略ス)0.5重量部と
をヘンシエルミキサーで撹拌混合した。次いで、このペ
レットを押出機で窒素雰囲気下、220℃で押出し、M
FR  3g/10分の熱可塑性エラストマー[以下、
TPE(L)と略す]を得た。
[4層積層シートの製造コ まずTPE  100重量部に対して、発泡剤としてア
ゾジカルボンアミド(ADCA) 2.  0重量部お
よびトリアリルイソシアヌレート(TAIC)0.1重
量部をヘンシエルミキサーでブレンドし、東芝製90m
mφT−ダイ押出成形機を用いて、フルフライトスクリ
ュー L/D−22、押出温度180℃、引取速度5m
/分の条件でシート厚み0.5mmの未発泡シートを製
造した。
次に、東芝製90IIIIlφ、40關φからなるクロ
スヘッドタイプ2層T−ダイ押出成形機を用い、TPE
−Aを90ffimφ押出機にポリアミド樹脂(ダイセ
ルヒュルス、ナイロン12 L 2140 )を40m
mφ押出機に供給し、押出温度220℃、引取速度2.
5m/分の条件で2層シート状に押出し、押出された溶
融状態にあるTPE−A上に、TPEの未発泡シートを
積層し、一対のロール間に通し、ポリアミド層の厚みが
30μm,TPE一A層の厚みが0.7mm,TPE層
の厚みが0、5 mmの3層シートを製造した。
次に、東芝製90關φT−ダイ押出成形機を用いて、押
出温度220℃、引取速度2.5m/分の条件でTPE
 (I)をシート状に押出し、押出された溶融状態にあ
るシート状のTPE (I)を、先に製造した3層シー
トのTPHの未発泡層側と接触させて一対のロール間に
通し、ポリアミド層の厚みが30μmSTPE−A層の
厚みが0. 7鰭、TPE層の厚みが0.5■一、TP
E (I)層の厚みが31II+1の4層シートを製造
した。
[未発泡シート層の発泡] 上記4層シートを、温度240℃のエアーオーブン中に
4分間放置してTPE未発泡シートを発泡させ、ポリア
ミド層の厚みが30μm % T P E−A層の厚み
が0..7mm,TPE層の厚みが1. 0mm, T
PE (I)層の厚みが3 m+eの4層シートを製造
した。
[積層成形体の製造] 上記4層シートを予備加熱して4層シートを構成するポ
リアミド層を雌型金型側にして、真空成形によりキャビ
ティ内壁面に吸引密着させて加工した後、金型を開いて
4層からなる積層成形体を得た。
なお、上記真空成形の条件は、以下の通りである。
ヒーター温度二360℃ 予備加熱時間:100秒 真空圧=700關Hg 次いで、この積層成形体のポリアミド層表面を、600
メッシュのエメリーベーバーを用いて5分間パフかけし
た。
このようにして得られた4層からなる積層成形体におけ
るポリアミド層(表皮層)とTPE−A層[中間層(■
)]との層間接着性、手触り感、ソフト感、耐摩耗性、
耐傷付き性、耐油性、耐溶剤性、耐熱性および耐寒性に
ついて、前記評価方法により評価した。
評価の結果を表1に示す。
実施例2〜5 実施例1の中間層(■)、中間層(I)  コアー層お
よび表皮層を表1のようにした以外は、実施例1と同様
にして、4層の積層成形体を得た。
<TPE−B> EPDM (I)とppとの配合割合をEPDM(I)
60重量部、PP  40重量部とし、さらに、ブチル
ゴム(エッソ製、IIR−065> 2 0重量部とパ
ラフィン系プロセスオイル40重量部とを加えた以外は
、TPE−Aと同様にして、グラフト変性ポリオレフィ
ン系エラストマ二(以下、TPE−Bと略す)を製造し
た。
<PPフォーム〉 ボリブロビレンフォーム(東レ製 商品名 PPAN 
20030 、発泡倍率20、厚み3■■)<TPE 
(2)> エチレン含有率78モル%、ヨウ素価10、ムーニー粘
度[M L   (I00℃)]160、油展量40重
量部のペレット状エチレン・プロピレンーエチリデンノ
ルボルネン共重合体ゴム(以下、EPDM(2)と略す
)60重量部(従って、EPDM分43重量部、オイル
分17重量部)と、PP  40重量部と、2.5−ジ
メチル−2.5−ジ(t−プチルバーオキシ)ヘキシン
−3(以下、ベルオキシド(B)と略す)0.5重量部
とをヘンシェルミキサーで撹拌混合した。次いで、この
混合物をワーナー2軸押出機( L/D−43、噛み合
タイプ、同方回転、3条タイプスクリュー)で窒素雰囲
気下、220℃で押出し、MFR  15g/10分の
熱可塑性エラストマー[以下、TPE(2)と略す]を
得た。
<TPE−C> EPDM (I)とppとの配合割合をEPDM(I)
80重量部、PP  20重量部とし、さらに、ブチル
ゴム(エッソ製、IIR−065) 1 0重量部とバ
ラフィン系プロセスオイル30重量部とを加えて未変性
のポリオレフィン系エラストマーの角ペレットを製造し
たこと、無水マレイン酸の代わりにグリシジルメタクリ
レートを用いてグラフト変性ポリオレフィン系エラスト
マー(以下、TPE−Cと略す)を製造した以外は、T
PE−Aと同様にして製造した。
<PP (I)> メルトインデックス(ASTM D−1238−65T
, 2 3 0℃)13、密度0.91g/aAのボリ
ブロピレンくポリエステル〉 25℃オルソク口口フェノール溶液での極限粘度[η]
が1.0dN/gのポリエチレンテレフタレート <TPE−D> 無水マレイン酸の代わりにヒドロキシプ口ピルメタクリ
レートを用いた以外は、TPE−Aと同様にして、製造
した。
<PP (2)> 微粉タルク10%、短繊維グラスファイバー10%を有
するMFR  5g/10分のポリブロビレン くポリウレタン〉 日本ポリウレタン熱可塑性ポリウレタンP2 6 S 
RNAT <TPE−E> TPE−A  80重量部に低密度ポリエチレン(密度
0.917g/a4,メルトインデックス6.5g/1
0分(I90℃)]20重量部をドライブレンドして押
出機でメルトブレンドして製造した。
得られた積層成形体の評価を表1に示す。
実施例6 実施例1において、中間層(I)のTPEを用いなかっ
たこと以外は、実施例1と同様にして、3層の積層成形
体を得た。
得られた積層成形体の評価を表1に示す。
実施例7 中間層(I)にTPEフォームを用いる代わりに、PP
フォームを用いて実施例1と同様の方法で3層シートを
製造した後、以下の方法で4層積層成形体を製造した以
外は、実施例1と同様に行なった。
上記3層シートを予備加熱して3層シートを構成するポ
リアミド層を雌型金型側にして、キャビティ内壁面に吸
引密着させた後、雌型金型を閉じ、この雄型金型側より
キャビティ内に、射出成形機のノズルから溶融状態の上
記コアー用熱可塑性エラストマー[TPE(I)]を射
出充填して固化し、TPE (I)が上記3層シートと
一体化したところで金型を開いて4層からなる積層成形
体を得た。
なお、上記真空成形の条件は、以下の通りである。
ヒーター温度=360℃ 予備加熱時間=45秒 真空圧:700mmHg また、上記射出成形の条件は、以下の通りである。
成形機:ダイナメルター(名機製作所製)成形温度:2
20℃ 射出圧力二一次圧1 0 0 0 kg/c+t二次圧
 700kg/cd 射出速度:最大 成形サイクル:90秒/1サイクル ゲート:ダイレクトゲート (ランド長さ10報、幅10mm,厚さ3關) 得られた積層成形体の評価を表1に示す。
実施例8 実施例7において、中間層(I)のPPフォームを用い
なかった以外は、実施例7と同様にして、3層の積層成
形体を得た。
得られた積層成形体の評価を表1に示す。
実施例9 実施例7と同様の方法で3層シートを製造した後、以下
の方法で4層積層成形体を製造した以外は、実施例1と
同様に行なった。
3層シートを構成するポリアミド層を雌型金型側にして
、キャビティ内壁面に吸引密着させた後、3層シート上
に溶融状態のコアー用熱可塑性エラストマー[TPE(
I)]を配分よく載せ、雄型金型を閉じてTPE (I
)が固化して上記3層シートと一体化したところで金型
を開いて4層がらなる積層成形体を得た。
なお、上記真空成形の条件は、実施例7における真空成
形の条件と同様である。
また、上記スタンピング成形の条件は、以下の通りであ
る。
成 形 機:池貝 1sM−300 スクリュー径:50IIIlφ 樹脂温度=230℃ プレス圧力:200kg/cj 成形サイクル=50秒/1サイクル 成  形  品:長さ500龍、幅500mm,厚さ3
■l 実施例10 実施例9において、中間層(I)のPPフォームを用い
なかった以外は、実施例9と同様にして3層の積層成形
体を得た。
・得られた積層成形体の評価を表1に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(d)は、本発明に係る積層成形体の第
1および第4の製造方法1こおける工程図であり、第2
図は、本発明に係る積層成形体の第2および第5の製造
方法において用いられる一装置の概略図である。 1,2・・・金型 4・・・3層シ一ト 6・・・真空ボンプ 8・・・ノズル 11・・・注入ノズル 3・・・キャビティ 5・・・ヒータ一部 7・・・空気吸引路 10・・・押出機

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)(イ)合成樹脂からなるコアー層と、 (ロ)このコアー層上に設けられたポリオレフィン発泡
    体またはポリウレタン発泡体 からなる中間層( I )と、 (ハ)この中間層( I )上に設けられた、不飽和カル
    ボン酸、不飽和カルボン酸の誘 導体、不飽和エポキシ単量体および不飽 和ヒドロキシ単量体からなる群から選択 される少なくとも1種のグラフトモノ マーでグラフト変性された変性ポリオレ フィン系エラストマーからなる中間層 (II)と、 (ニ)この中間層(II)上に設けられた、ポリアミド、
    ポリウレタンおよびポリエス テルからなる群から選択される少なくと も1種のポリマーからなり、表面が起毛 加飾されている表皮層 とからなることを特徴とする積層成形体。 2)(イ)合成樹脂からなるコアー層と、 (ロ)このコアー層上に設けられた、不飽和カルボン酸
    、不飽和カルボン酸の誘導体、 不飽和エポキシ単量体および不飽和ヒド ロキシ単量体からなる群から選択される 少なくとも1種のグラフトモノマーでグ ラフト変性された変性ポリオレフィン系 エラストマーからなる中間層(II)と、 (ハ)この中間層(II)上に設けられた、ポリアミド、
    ポリウレタンおよびポリエス テルからなる群から選択される少なくと も1種のポリマーからなり、表面が起毛 加飾されている表皮層 とからなることを特徴とする積層成形体。
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NZ231565A NZ231565A (en) 1988-11-28 1989-11-28 Three- or four-layered molded article
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004535320A (ja) * 2001-07-26 2004-11-25 バーゼル、ポリオレフィン、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング 層状複合材料およびその製造方法
JP2023129209A (ja) * 2022-03-03 2023-09-14 捷欣企業股▲ふん▼有限公司 皮革製品を製造する方法

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