JPH0223445B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、１列又は複数の列で物品を搬送する
コンベヤ装置に関する。

「従来の技術」 従来一般にコンベヤ装置は、左右一対の側壁や
ガイドレールが取付けられるレール支持板等から
構成したフレームと、上記ガイドレールによつて
支持案内される無端状の走行体を備えており、そ
の走行体を走行させて物品を搬送するようになつ
ている。

「発明が解決しようとする問題点」 しかるに従来のコンベヤ装置においては、特に
列数の異なるコンベヤ装置毎に上記フレームが独
自に設計されていたため部品の共用化を図ること
ができず、高価となるばかりでなく組立工程がコ
ンベヤ装置毎に異なるようになり、組立作業の能
率が悪くなつていた。

「問題点を解決するための手段」 本発明は、上述した事情に鑑み、左右一対の側
壁と、両側壁間に配設した少なくとも１組の左右
別体のレール支持板と、各組の一方のレール支持
板によつて一側が、他方のレール支持板によつて
他側がそれぞれ支持される無端状の走行体と、上
記レール支持板を貫通して上記側壁を連結する連
結部材と、この連結部材の外周に嵌装され、かつ
各組のレール支持部材の間に配設されて両レール
支持部材を無端状走行体の幅に対応した間隔に保
持する第１保持部材と、上記連結部材の外周に嵌
装されるとともに上記側壁とレール支持部材との
間、又は隣接する第１組のレール支持板と第２組
のレール支持板との間に配設され、上記第１保持
部材とともに上記各レール支持板を挟持してそれ
らを側壁間の所定位置に固定する第２保持部材と
を備えたコンベヤ装置を提供するものである。

「作用」 このような構成によれば、コンベヤ装置を組み
立てる際には、上記第１保持部材と第２保持部材
および各レール支持部材とを所定の順序で連結部
材に組み付けるだけで、特別な位置決め作業を要
することなく上記各レール支持板を所定の位置に
位置決めすることができる。

したがつて従来のような各レール支持板の位置
決め作業が不要となり、特に複数列のコンベヤ装
置を組立てる場合には、著しくコンベヤ装置の組
立作業を簡略化することが可能となる。

「実施例」 以下図示実施例について本発明を説明すると、
図において、コンベヤ装置１は左右一対の側壁２
と、両側壁２間に配設した２組のそれぞれ左右一
対のレール支持板３とを備えており、上記両側壁
２はレール支持板３を貫通させた上方の連結部材
４およびこの連結部材４と平行に配設した下方の
連結部材５によつて一体に連結している。これら
連結部材４，５は側壁２に所要間隔毎に設けてい
る。

上記各レール支持板３の上部には無端状の走行
体６を案内するガイドレール７をそれぞれ取付け
ている。そして上記走行体６は、一列に配列して
相互に連結した多数のプレート８を備えており、
そのプレート８の裏面側に、一対のガイドレール
７間に位置してプレート８が搬送方向から横方向
へ変位するのを防止するガイド部材９を設けてい
る。

上記各レール支持板３に貫通させた上方の連結
部材４の外周には、それぞれのレール支持板３の
間、およびレール支持板と側壁２との間にそれぞ
れ筒状の保持部材１０を嵌装し、各保持部材１０
によつて各レール支持板３を両側壁２間の所要位
置に固定している。このとき、組となるレール支
持板３間に位置する２つの保持部材１０の長さを
同一に設定するとともに、各組のレール支持板３
の中間に位置する保持部材１０および側壁２とレ
ール支持板３との間の合計３つの保持部材１０の
長さを同一に設定し、これにより２種類の長さの
保持部材１０を用意すればよいように配慮してい
る。

次に、上記下方の連結部材５には複数のローラ
１１を回転自在に軸支してあり、それらローラ１
１の両側に上記走行体６を構成するプレート８の
両側を案内する案内板１２を設け、さらに連結部
材５の両端部に嵌装した筒状部材１３によつて上
記ローラ１１および案内板１２を側壁２間の所要
位置に位置させている。図示実施例では、２つの
ローラ１１を１組として合計４つのローラ１１を
相互に隣接させて配設しており、１組２つのロー
ラ１１の長さは、２枚のレール支持板３の厚さ
に、１組のレール支持板３の間に位置する保持部
材１０（図において長い方の保持部材）の長さ
と、各組の相互に隣接するレール支持板３の間に
位置する保持部材１０（図において短い方の保持
部材）の長さとを加えた長さに実質的に一致させ
ている。

上記各レール支持板３はそれぞれ上端の水平部
１５と、この水平部１５の内側から互いに組とな
る相手のレール支持板３に向けて突出する突出部
１６とを備えている。他方、上記ガイドレール７
は合成樹脂等の弾性を有する材料から構成してあ
り、上記突出部１６を囲繞してこれに係合する湾
曲部１７を有している。そしてその湾曲部１７に
連続させて上記走行体６のプレート８を支持案内
する水平部１８を形成するとともに、この水平部
１８に掛止部としての係合ピン１９を固定し、こ
の係合ピン１９を各レール支持板３に穿設した係
合部としての透孔２０内に圧入している。この状
態では、ガイドレール７は上記湾曲部１７によつ
て上方に離脱するのを防止され、また係合ピン１
９によつてガイドレール７が互いに近接する方向
および長手方向に移動するのが防止されている。

以上の構成において、２列のコンベヤ装置１を
組立てるには、先ず、レール支持板３の突出部１
６にガイドレール７の湾曲部１７を囲繞係合さ
せ、その状態のままガイドレール７を湾曲させな
がら係合ピン１９を透孔２０内に圧入して、ガイ
ドレール７をレール支持板３へ取付ける。

次に、それぞれガイドレール７を取付けた合計
４つのレール支持板３を左右の側壁２間に配設
し、上方の連結部材４に順次所要長さの保持部材
１０を嵌装しながらその連結部材４を側壁２およ
びレール支持板３に挿通させて側壁２に締付け
る。これと同時に、下方の連結部材５にも案内板
１２やローラ１１、および筒状部材１３を嵌装し
て側壁２に締付け、さらに走行体６を組付けれ
ば、コンベヤ装置１の組立てが終了する。

そして、上記実施例と異なる列数、すなわち１
列又は３列以上の列数のコンベヤ装置を組立てる
には、それに適合した長さの連結部材４，５、お
よびそれに適合した個数のレール支持板３や保持
部材１０、或いはローラ１１を用意すればよく、
連結部材４，５以外は各列数のコンベヤ装置にお
いて共通の部品を使用することが可能となる。

なお、上記実施例ではローラ１１についても部
品の共用化を図るようにしているが、これについ
ては各列専用のローラを用意してもよい。

「発明の効果」 以上のように、本発明によれば、位置決め作業
を要することなく各レール支持板を所定の位置に
位置決めすることができるので、従来に比較して
コンベヤ装置の組立作業を簡略化することができ
るという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示す断面図である。 １……コンベヤ装置、２……側壁、３……レー
ル支持板、４，５……連結部材、６……走行体、
７……ガイドレール、１０……保持部材、１１…
…ローラ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 左右一対の側壁と、両側壁間に配設した少な
   くとも１組の左右別体のレール支持板と、各組の
   一方のレール支持板によつて一側が、他方のレー
   ル支持板によつて他側がそれぞれ支持される無端
   状の走行体と、上記レール支持板を貫通して上記
   側壁を連結する連結部材と、この連結部材の外周
   に嵌装され、かつ各組のレール支持部材の間に配
   設されて両レール支持部材を無端状走行体の幅に
   対応した間隔に保持する第１保持部材と、上記連
   結部材の外周に嵌装されるとともに上記側壁とレ
   ール支持部材との間、又は隣接する第１組のレー
   ル支持板と第２組のレール支持板との間に配設さ
   れ、上記第１保持部材とともに上記各レール支持
   板を挟持してそれらを側壁間の所定位置に固定す
   る第２保持部材とを備えることを特徴とするコン
   ベヤ装置。