JPH0223177B2

JPH0223177B2 -

Info

Publication number: JPH0223177B2
Application number: JP56021025A
Authority: JP
Inventors: Kazuo Baba
Original assignee: Olympus Optical Co Ltd
Current assignee: Olympus Corp
Priority date: 1981-02-16
Filing date: 1981-02-16
Publication date: 1990-05-23
Also published as: JPS57134147A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は超音波送受信走査部を体腔内に挿入し
て使用する体腔内用超音波診断装置に関する。

この種の体腔内用超音波診断装置における超音
波送受信走査部の外装部材１は、第１図および第
２図で示すように超音波の透過性のよい材料から
なる円筒体によつて形成されている。そして、こ
の内部には超音波媒体２を充填させるとともに、
超音波振動子３を回転自在に支持してなり、超音
波振動子３を回転させながら、外装部材１の周囲
方向に超音波の送受信を行なうようになつてい
る。

しかし、上記外装部材１は円筒状に形成されて
いるため、第１図で示すようにその円周方向に対
しては内部の超音波媒体２が凸状を呈し、その超
音波媒体２での音速が人体組織での音速と異なる
場合には、ここでレンズ効果が生じる。これに対
して第２図で示すように長軸（走査回転中心軸）
方向には平坦であるため、レンズ効果は全く生じ
ない。したがつて、超音波振動子３から送受信さ
れる超音波はその送受信中心軸に対して非軸対称
となり、円周方向の方位分解能と長軸方向の方位
分解能が異なつてしまい、それだけ全体的な分解
能が劣る結果になつていた。

本発明は上記事情に着目してなされたもので、
その目的とするところは超音波送受信走査部の外
装部材を改良することにより超音波の集束におけ
る方向的不均一をなくし、送受信中心軸に対して
軸対称的に超音波を集束して方位分解能の向上を
図つた体腔内用超音波診断装置を提供することに
ある。

以下、本発明の一実施例を第３図ないし第５図
にもとづいて説明する。

第３図はその体腔内用超音波診断装置１１の全
体を示すものである。この体腔内用超音波診断装
置１１は手元操作部１２に可撓性の挿入部１３を
連結してなり、上記手元操作部１２には可撓性の
ケーブル１４が連結されている。また、挿入部１
３の先端構成部１５には先端側に超音波送受信走
査部１６、後端側に観察部１７を設けてなり、そ
の観察部１７には照明窓１８と観察窓１９が設け
られていて、照明窓１８から照明光を出射し、体
腔内を照明するとともに、観察窓１９から受けた
観察像を手元操作部１２の接眼部２０によつて観
察できるようになつている。なお、その観察像は
挿入部１３および手元操作部１２にわたつて挿入
配置したイメージガイド（図示しない。）によつ
て接眼部２０に伝達される。また、照明窓１８に
対する照明光の伝達はケーブル１４、手元操作部
１２および挿入部１３にわたつて挿入配置したラ
イトガイド（図示しない。）によつて行なうよう
になつている。

また、手元操作部１２には湾曲操作ノブ２１が
設けられていて、これにより挿入部１３の湾曲部
２２を遠隔的に湾曲操作し、先端構成部１５の向
きを選定できるようになつている。しかして、一
般的な内視鏡と同様にしてその先端構成部１５を
体腔内に導入できるものである。

一方、上記超音波送受信走査部１６は第４図お
よび第５図で示すように構成されている。すなわ
ち、先端構成部１５の本体２３内に、軸受２４，
２４を介して中空の回転軸２５を支示するととも
に、その回転軸２５の先端には上記本体２３の先
端面から突出する振動子支持枠２６を設けてな
り、上記回転軸２５は挿入部１３内に挿入配置し
たフレシキブルシヤフト２７を介して手元操作部
１２のモータ２８に連結されている。そして、上
記モータ２８を作動させることによりその回転は
フレシキブルシヤフト２７を介して回転軸２５に
伝達され、振動子支持枠２６を回転するようにな
つている。この振動子支持枠２６には超音波振動
子２９が取付け固定されており、超音波振動子２
９の裏側にはダンパ材３０が設けられている。ま
た、超音波振動子２９のリード線３１，３１はダ
ンパ材３０を通り、回転軸２５の内腔３２に挿通
した信号ケーブル３３に接続されている。この信
号ケーブル３３の他端は図示しない超音波送受信
回路に接続されるようになつている。

さらに、超音波振動子２９を取り付けた振動子
支持枠２６の周囲にはその振動子支持枠２６を密
閉する外装部材３４が設けられている。この外装
部材３４は超音波を良好に透過する、たとえばポ
リエチレンなどの合成樹脂によつて先端を閉塞し
後端を開口した等肉厚で中空状に形成してなり、
その開口端縁は上記先端構成部１５の本体２３に
対しねじ込み被嵌し、Ｏリング３５を介して気密
的に取付け固定してある。そして、この外装部材
３４の内部には液状の超音波媒体３６が充填され
ている。ここで、超音波媒体３６には被検体であ
る人体組織での音速より遅い音速値を示す液体、
たとえば流動パラフインなどが使用されている。

また、外装部材３４の側周壁３７は超音波振動
子２９の送受信中心軸l₁と走査回転中心軸l₂との
交点Ｏを中心とする球面状に形成されている。な
お、この実施例では外装部材３４の全周にわたつ
て球面状に形成してなるが、超音波を実際に送受
信を行なう走査範囲に対応する部分、つまり、走
査窓３８のみをその形状とするものであつてもよ
い。

次に、上記体腔内用超音波診断装置１１の動作
を説明する。

まず、体腔内に挿入部１３を導入し、先端構成
部１５の超音波送受信走査部１６を被検部位に近
づけるとともに、その走査窓３８を密着させる。
そこで、手元操作部１２のモータ２８を作動させ
ることにより、フレシキブルシヤフト２７を介し
て回転軸２５および振動子支持枠２６を回転させ
る。これによつて超音波振動子２９は走査回転中
心軸l₂を中心として回転する。この状態で超音波
送受信回路を作動させると、まず、発振信号が信
号ケーブル３３およびリード線３１，３１を介し
て超音波振動子２９を駆動し、超音波を発振させ
る。この発振された超音波は超音波媒体３６を伝
播し、外装部材３４を透過し、被検部位の人体組
織内に伝播する。そして、人体組織の構造の差異
に応じて反射し、この反射波は再び外装部材３４
および超音波媒体３６を透過して超音波振動子２
９によつて受信され、ここで電気信号に変換され
る。この超音波エコー信号はリード線３１，３１
および信号ケーブル３３を通じて超音波送受信回
路に伝送される。

この走査を繰り返すことによつて被検部位の超
音波断層像をリアルタイムに見ることができる。

ところで、上記外装部材３４の走査窓３８は前
述したように球面状に形成されているため、超音
波振動子２９の平面と外装部材３４の球状内面と
の間の超音波媒体３６は凸レンズ状になり、超音
波を集束させるレンズ効果を奏する。しかも、上
記走査窓３８は送受信中心軸l₁と走査回転中心軸
l₂との交点Ｏを中心とする球面状に形成されてい
るため、超音波はその送受信中心軸l₁に対し軸対
称的に一点に集束する。また、これは超音波振動
子２９が回転してもその関係は変らない。したが
つて、方位分解能が均一になり、かつ向上するこ
とになる。

なお、上記実施例では超音波振動子を直接に回
転させる構成としたが、超音波振動子を固定し、
これに対向する反射ミラーを回転させる方式でも
よい。

以上説明したように本発明は超音波送受信走査
部の外装部材の走査窓を超音波振動子の送受信中
心軸と走査回転中心軸との交点を中心とした球面
状に形成したから、超音波の集束における方向的
不均一がなくなり、送受信中心軸に対して軸対称
的に超音波を集束するため、方位分解能の均一化
とその向上を図ることができる。また、これによ
つて超音波断層像の画質の向上が図られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の超音波送受信走査部の正面断面
図、第２図は同じくその超音波送受信走査部の側
断面図、第３図は本発明の一実施例を示す体腔内
用超音波診断装置の全体平面図、第４図は同じく
その実施例の超音波送受信走査部の正面断面図、
第５図は同じくその超音波送受信走査部の側断面
図である。１１……体腔内用超音波診断装置、１３……挿
入部、１５……先端構成部、１６……超音波送受
信走査部、２６……振動子支持枠、２７……フレ
シキブルシヤフト、２９……超音波振動子、３４
……外装部材、３６……超音波媒体、３７……側
周壁、３８……走査窓。

Claims

【特許請求の範囲】

１液状の超音波媒体を充填した外装部材の内部
に、超音波振動子を設置し、機械走査方式により
挿入方向に対して垂直方向に超音波ビームを走査
する超音波送受信走査部を体腔内に挿入して使用
する体腔内用超音波診断装置において、上記外装
部材の走査窓の少なくとも超音波ビームの走査範
囲内を、超音波振動子の送受信中心軸と走査回転
中心軸との交点を中心とした球面状に形成したこ
とを特徴とする体腔内用超音波診断装置。