JPH022315A - 魚肉タンパク質の冷凍変性防止剤 - Google Patents

魚肉タンパク質の冷凍変性防止剤

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JPH022315A
JPH022315A JP1071456A JP7145689A JPH022315A JP H022315 A JPH022315 A JP H022315A JP 1071456 A JP1071456 A JP 1071456A JP 7145689 A JP7145689 A JP 7145689A JP H022315 A JPH022315 A JP H022315A
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JP
Japan
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denaturation
fish meat
fish
freeze
meat
Prior art date
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Pending
Application number
JP1071456A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunihiko Tsukimukai
月向 邦彦
Akio Nishimura
西村 彰夫
Yasushi Miura
靖 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Publication of JPH022315A publication Critical patent/JPH022315A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、イノシトールまたはラクチトールと、難結晶
性の糖アルコールとを有効成分とする魚肉タンパク質の
冷凍変性防止剤に関するものである。
ここに冷凍変性防止剤とは、例えば魚肉すシ身製造時に
水晒し後の脱水魚肉に添加し、冷凍貯蔵中の魚肉タンパ
ク質変性を防止する効果を有する特定の性質を備えたも
のをいう。また、難結晶性の糖アルコールとは、2S℃
における水への溶解度が1502以上で水和性が良好な
ものをいう。
〔従来技術および発明が解決しようとする課題〕従来よ
り、例えば冷凍魚肉すり身には重合リン酸塩と共にシー
クロースなどの糖類及び/又はソルビトールなどの糖ア
ルコール類が冷凍変性防止剤として用いられている。し
かし、長期間の冷凍貯蔵に耐え得るl’tど充分なタン
パク質変性防止効果を発揮するには至っていない。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは、充分な効果を有する魚肉タンパ
ク質相冷凍変性防止剤を提供すべく種々検討した結果、
K、Gekko and TlMorikawa:J、
 Biochem、 v 90.5/(iqざ/)によ
って、酵素前駆体の1つであるキモトリプシノーゲンの
加熱変性に対して抑制効果が知られているイノシトール
が意外にも魚肉タンパク質の冷凍変性に顕著な効果があ
ること、および特開昭’19−9’1g39号公報にお
いて魚肉タンパク質の冷凍変性防止のためにラクチトー
ル(正しくはラクチトール)ヲ使用する方法が開示され
ているが、ラクチトール単独よりは他の難結晶性の糖ア
ルコールと組み合わせることにより冷凍変性防止効果が
格段に向上することを見いだした。
すなわち、タンパク質の冷凍変性については低温下にお
ける糖類の溶解度や水和状態あるいは氷晶の形状や成長
過程などが関係しており(土井悦四部二食品加工技術、
ム、u/(/9ざり)、必ずしもタンパク質の加熱変性
と冷凍変性に対する糖類の防止効果が一致しないことが
明らかになっている(松本行司・新井健−二日水誌、S
−、コ033(/9g&))。したがって、タンノ1り
質の冷凍変性を防止するためには分散相の水分子配列の
規則性を向上させタンノくり質分子の選択的水和を促進
することは勿論のこと、粗い氷晶を不均一に成長させず
に細かい氷晶のまま均一に分散させることが必要になり
、タンパク質に対する優れた凍結変性防止剤を開発する
ためには、実際にタンパク質試料を凍結し、加熱変性を
検討する実験系とは全く異なる実験系と評価が必要であ
る。
このようなことからすれば、本発明の上記知見は全く驚
くべきことである。
本発明は、上記知見を基に完成されたものであり、その
要旨は、イノシトールまたはラクチトールと、難結晶性
の据アルコールとを有効成分とする魚肉タンパク質の冷
凍変性防止剤に存する。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明において用いられるイノシトールとは環状大師の
糖アルコールで、理論上は7種類の立体異性体が考えら
れるが、その内エビ(epi−)、アo (allo−
)、ネオ(neo−)、ミオ(myo−)、D−1L−
シロ(scyllo−)、ムコ(muco−)の3種類
の立体異性体が同定されている。通常、イノシトールと
呼ばれる物はmyo−イノシトールであり、工業的には
米ぬか又はコーンステイブリカーを原料として抽出され
ている。本発明においては、イノシトールをmyo一体
に限定するものではないが、rnyo唯が好ましい。ま
た、ラクチトールはラクトースの還元物である三糖アル
コールで無水物と水和物とが存在するが、本発明におい
ては水和物に限定するものではないが、水和物が望まし
い。
一方、難結晶性の塘アルコールとは、−5℃における水
への溶解度が/!;09以上で水相性が良好なものをい
い、低aにおいてイノシトールやラクチトールの結晶化
を防止ないしは遅延する働きを担っている。その例とし
ては、ソルビトールやマルチトールやオリゴ糖アルコー
ルなどが挙げられ、中でもオリゴドースH−70、ニス
イー、20などの商品名で市販されている構成単糖の重
合度が3以下の糖アルコールを糖組成としてK O(w
/w) 4以上含む還元低分子直鎖オリゴ糖が望ましい
本発明においてイノシトールまたはラクチトールの使用
量は、魚種、魚肉水分、冷凍貯蔵温度の他、後記する他
の変性防止剤との併用などKよって若干異なるが、一般
的には魚肉(すシ身)に対してo、s、io重量係、好
ましくは2〜7重量%の範囲から適宜選択される。また
、難詰品性の糖アルコールの使用量も魚種、魚肉水分、
冷凍貯蔵温度の他、後記する他の変性防止剤との併用な
どによって若干異なるが、一般的には魚肉(す)身)に
対して2〜7重量%、好ましくは甘味度を考慮して3〜
5重量%の範囲から適宜選択される。
また、本発明の冷凍変性防止剤は、従来の変性防止剤と
同様に5重合リン酸塩と共に魚肉(すり身)に添加する
ことができ、かかる場合、各添加剤の作用効果は損なわ
れることなく十分発揮される。すなわち、魚肉タンパク
質の冷凍変性防止における作用機構は、糖類と重合リン
酸塩とでは異なるものと言われている(新井健−・山本
常治:冷凍すシ身、pp、10J〜/コO(/9ざ6)
)。糖類の場合は、タンパク質分子の周囲の水分子の状
態と性質を変化させる機構を介して変性を防止すると考
えられている。一方、重合リン酸塩が魚肉タンパク質の
冷凍変性に及ぼす効果は、pHを中性付近に保ち魚肉タ
ンパク質分子構造の安定化に寄与すること、水晒し後の
脱水肉の保水性と魚肉タンパク質の安定性を、加工上都
合の良い条件(イオン強度が0./付近)に調整するこ
と等であると考えられている。そして、重合リン酸塩は
、上記効果によって糖類に比べ魚肉の冷凍変性の抑制効
果が小さいが、す)身のドリップ防止効果が強く、シた
がって、本発明の実施においてもドリップ防止の観点か
ら、重合リン酸塩との併用が好ましい。
重合リン酸塩は通常、ビロリン酸ナトリウムとトリポリ
リン酸ナトリウムとの等景況合物として用いられ、その
量は魚肉に対してOo−〜0.3重量係である。さらに
また、糖類や糖アルコール類及び/″またはカルボン酸
やアミノ酸もしくはその塩などを適宜配合して用いるこ
とも可能である。
本発明の変性防止剤が適用される原料魚肉としては、代
表的にはスケトウダラ、グチ、ホッケ、二ソ、イトヨリ
等の白身魚種の水晒し脱水肉が挙げられるが、この外に
赤身魚の魚肉も同様に欧州することが可能である。
なお、冷凍変性防止剤は、冷却式のリボン羽根ミキサー
、螺旋式高速ハイニーダ−サイレントカッターなどの混
合・機ヲ用いて冷凍処理前の魚肉に添加される。
〔発明の効果〕
本発明の冷凍変性防止剤を添加して製造された冷凍魚肉
すり身は、従来法で製造したものに比べて冷凍変性が起
き難いので長期間の冷凍貯蔵が可能である。つま)冷凍
すシ身のかまぼこ形成能が高いまま保持されるので、製
品管理の上で有益なばかりでなく、かまぼこ製造の際に
いわゆる「水のばし」が可能になり、かまぼこのような
水産練シ製品を製造する水産加工業にとって画期的な有
益性をもたらす。
さらに、本発明のタンパク質の冷凍変性防止剤は、 l)物理的ならびに化学的に安定で褐変反応を起こさな
い、あるいは起こしにくい 一〕 必要以上に味を付加させない 3)水晒し脱水魚肉への添加謬よび混合・溶解が容易で
ある などの特性も兼ね備えている。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが
、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定
されるものではない。
実施例1〜3、比較例1〜6 常法により採肉、水晒し、異物除去、夾雑物除去、なら
びに脱水処理したスケトウダラ肉/θkgに、ビロリン
酸ナトリウムとトリポリリン酸ナトリウムの等景況合物
である食品添加物の重合リン酸塩0.OJkg(生ナシ
身に対して0・3重量%)を添加して試料すシ身を調製
し、これに対して第1表に示したように、myo−イノ
シトールC8I GMA社〕とD−ンルビトール(特級
、キシダ化学〕あるいは還元低分子直鎖オリゴ糖(オリ
ゴドースH−りO1三菱化成食品、Br1x70、構成
単糖の重合度7% 3以下の糖アルコール含量かg /
 % ) を又は、ラクチ)−ル(フナコシ薬品■〕と
還元低分子直鎖オリゴm(、t!J ゴトースH−20
)、シュクロース(特級、和光紬薬工業う、D−ンルビ
トール、myo−イノシトール、ラクチトール、還元低
分子直鎖オリゴ糖(オリゴドースH−70)を生すり身
に対して固形分g (w/w) %になるように各々添
加し、捕潰機で10分間抽潰して生すり身を製造した。
なお、各冷凍変性防止剤は、魚肉への混合性を向上させ
るために固形分70 (w/w)気液として添加した。
次に、この生すシ身を−Jθ℃で急速凍結し一一〇℃で
保存して冷凍魚肉すシ身を製造した。
この冷凍すり身’<g日後取り出し、半解凍して社団法
人全国冷凍魚肉協会の冷凍すシ身品質検査基準(全国統
一方法〕に準じて無デンプンかまぼこを製造した。
すなわち、サイレントカッターで3分間荒摺りニリデン
チューブに充填して一〇 ’Cで20時間「坐り」操作
を行った後、900Cで30分間の加熱処理した。加熱
処理後、直ちに冷水中で光分に冷却し、uj℃の恒湛槽
内に一夜放置してかまぼこ試験に供した。
かまぼこの品質評価は、冷凍すり身品質検査基準に準じ
てハンター白変、破断強度<gf)、へこみ(CIrL
)、およびゼリー強度(gf−cIrL)を品m −2
S ℃で測定した。なお、ノ1ンター白変は日本′1色
MODEL / 000 D Pで、力学特性は不動工
業レオメータ−0OaJ型を用い直径S正の球形プラン
ジャーを装着して測定した。
また、かまぼこの甘味の強さと風味について官能検査を
行った。各々の評価項目は、下記に示す尺度で冷凍変性
防止剤にソルビトールを使用した冷凍すシ身から調製し
たかまぼこを規準にして7段階で評価し、平均評点を求
めた。
なお、甘味については弱い方が好ましい結果を表す。
−3−コ −10+/  十−刊 非常に かなシ やや   やや かなシ 非常に甘味
の強さ 弱い 風 味 悪い 結果は、 第1表に示したとおシである。
強い 良い すなわち、本発明の冷凍変性防止剤を添加して製造した
冷凍魚肉すり身より得られたかまぼこは、従来から冷凍
変性防止剤として用いられているシュクロースやソルビ
トールを添加して製造した冷凍すυ身よシ得られたかま
ぼこに比べて破断強度やへこみが高かった。つまシ、か
まぼこ形成能が高く、足が強かった。また、かまぼこの
着色も見られず、甘味が殆ど感じられないばかシでなく
、魚肉本来の風味も保たれた。
出 願 人  三菱化成株式会社 代 理 人  弁理士 長谷用 ほか1名

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)イノシトールまたはラクチトールと、難結晶性の
    糖アルコールとを有効成分とする魚肉タンパク質の冷凍
    変性防止剤。
JP1071456A 1988-03-29 1989-03-23 魚肉タンパク質の冷凍変性防止剤 Pending JPH022315A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1071456A JPH022315A (ja) 1988-03-29 1989-03-23 魚肉タンパク質の冷凍変性防止剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7568288 1988-03-29
JP63-75682 1988-03-29
JP1071456A JPH022315A (ja) 1988-03-29 1989-03-23 魚肉タンパク質の冷凍変性防止剤

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Publication Number Publication Date
JPH022315A true JPH022315A (ja) 1990-01-08

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ID=26412551

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JP1071456A Pending JPH022315A (ja) 1988-03-29 1989-03-23 魚肉タンパク質の冷凍変性防止剤

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003013280A1 (fr) * 2001-08-06 2003-02-20 Nippon Suisan Kaisha, Ltd. Produit congele de hachis de poisson non lixivie ou legerement lixivie
US6884455B2 (en) 2001-08-06 2005-04-26 Nippon Suisan Kaisha, Ltd. Process for producing fermented fish food
US11653685B2 (en) 2006-11-10 2023-05-23 Matsutani Chemical Industry Co., Ltd. D-psicose-containing sweetener and foods and drinks and the like obtained by using same

Cited By (4)

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JP2009291215A (ja) * 2001-08-06 2009-12-17 Nippon Suisan Kaisha Ltd 無晒しまたは低晒しのミンチ状魚肉の冷凍品
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