JPH0222718B2 - - Google Patents
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- JPH0222718B2 JPH0222718B2 JP60010357A JP1035785A JPH0222718B2 JP H0222718 B2 JPH0222718 B2 JP H0222718B2 JP 60010357 A JP60010357 A JP 60010357A JP 1035785 A JP1035785 A JP 1035785A JP H0222718 B2 JPH0222718 B2 JP H0222718B2
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Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、水中に浸入した油や油膜などを除去
するための油吸着材に関する。
するための油吸着材に関する。
(従来の技術と発明が解決しようとする課題)
油吸着材として、ポリエチレンやポリプロピレ
ンなどの繊維あるいはポリウレタン等の発泡樹脂
等をマツト状に形成したものが知られている。し
かしながらこの種従来のマツト状油吸着材は、多
量の流出油や水面上などに層状に多量に浮遊する
油の回収には効果があるが、水面上などに微量に
浮遊する油膜に対しては、油の吸着力が小さいた
めこれを浮かべているだけでは周囲の油膜を十分
に吸い寄せることができず、油の効果的な回収は
きわめて困難であり、ましてや水中に混入してい
る油分の回収はほとんど不可能であつた。
ンなどの繊維あるいはポリウレタン等の発泡樹脂
等をマツト状に形成したものが知られている。し
かしながらこの種従来のマツト状油吸着材は、多
量の流出油や水面上などに層状に多量に浮遊する
油の回収には効果があるが、水面上などに微量に
浮遊する油膜に対しては、油の吸着力が小さいた
めこれを浮かべているだけでは周囲の油膜を十分
に吸い寄せることができず、油の効果的な回収は
きわめて困難であり、ましてや水中に混入してい
る油分の回収はほとんど不可能であつた。
かかる微量の油膜や水中の油分の回収除去手段
としては、油吸着材による吸着濾過手段がすぐれ
ており、このため種々の油吸着材が提案されてい
る。しかしながら従来の油吸着材は通水性が悪い
ため、殊に水中に含まれる油分の吸着濾過には余
り効果がなく、また保油力が小さいためにせつか
く吸着した油が水が洗い流されるなどして流出し
てしまいやすく、また特殊な装置との組合わせが
必要であつたり、形状の制限などの使用上の様々
の制約があり、種々の装置等に自由に適用し難い
など、その取り扱い性には多くの問題点があつ
た。
としては、油吸着材による吸着濾過手段がすぐれ
ており、このため種々の油吸着材が提案されてい
る。しかしながら従来の油吸着材は通水性が悪い
ため、殊に水中に含まれる油分の吸着濾過には余
り効果がなく、また保油力が小さいためにせつか
く吸着した油が水が洗い流されるなどして流出し
てしまいやすく、また特殊な装置との組合わせが
必要であつたり、形状の制限などの使用上の様々
の制約があり、種々の装置等に自由に適用し難い
など、その取り扱い性には多くの問題点があつ
た。
また不定形綿状の油吸着材もすでに実施化され
ている(特開昭52−101683号)。しかしながらか
かる油吸着材は、例えば水中の油分の吸着のため
に吸着濾過を行うような場合、綿状物が溶着し合
つて塊状物となり、したがつて油を効果的に吸着
できず、また繊維密度が小さすぎるため保油性が
十分でなく、一旦その内部に吸着した油が水に洗
い流されて流出しやすく、また形状保持性が弱い
ため水圧により容易に押しつぶされて油吸着能や
通水性が低下しやすく、更には製造工程中の粉枠
時に生じた微粉が混入しておりこれらの微粉や油
吸着材を形成する物質の一部がぼろぼろになつて
流出しやすく、これが食品衛生上や取り扱い保守
管理上の問題あるいは二次公害を惹起する原因と
なるなど種々の欠点があつた。
ている(特開昭52−101683号)。しかしながらか
かる油吸着材は、例えば水中の油分の吸着のため
に吸着濾過を行うような場合、綿状物が溶着し合
つて塊状物となり、したがつて油を効果的に吸着
できず、また繊維密度が小さすぎるため保油性が
十分でなく、一旦その内部に吸着した油が水に洗
い流されて流出しやすく、また形状保持性が弱い
ため水圧により容易に押しつぶされて油吸着能や
通水性が低下しやすく、更には製造工程中の粉枠
時に生じた微粉が混入しておりこれらの微粉や油
吸着材を形成する物質の一部がぼろぼろになつて
流出しやすく、これが食品衛生上や取り扱い保守
管理上の問題あるいは二次公害を惹起する原因と
なるなど種々の欠点があつた。
本発明は上記事情を勘案してなされたものであ
つて、本発明は種々のすぐれた諸性質を具備する
油吸着材を提供するものである。すなわち本発明
の第一の目的は、吸油性と疎水性にすぐれ、これ
を水中に配置した場合に、水中に混入する油分の
みを効果的に吸着し、水を不要に吸収することの
ない油吸着材を提供することにある。また本発明
の第二の目的は、その内部に吸着した油の保持性
にすぐれ、これを流水管内などの流水中に配設し
たような場合に、流水によりその内部に吸着され
た油が容易に洗い流されて流出することがない油
吸着材を提供することにある。更に本発明の第三
の目的は、形状保持性にすぐれ、大きな水圧が作
用しても油吸着材自身や油吸着材間の間隙が押し
つぶされず、十分な吸油性と通水性を確保できる
油吸着材を提供することにある。本発明の第四の
目的は、繊維状物から成るが適度の単位体積重量
を有し、毛管力によつてより効果的に油を吸着で
きる油吸着材を提供することにある。更に本発明
の第五の目的は、これを流水中などに配置して
も、その一部がぼろぼろにちぎれるなどして流出
する虞れの少い形状保持性にすぐれた油吸着材を
提供することにある。また本発明の第六の目的
は、どのような場所にも自由に配設でき、また簡
単に回収できるなど、取り扱い性にすぐれた油吸
着材を提供することにある。更に本発明の第七の
目的は、製造が簡単であつて低コストにて大量に
生産することが可能な油吸着材を提供することに
ある。
つて、本発明は種々のすぐれた諸性質を具備する
油吸着材を提供するものである。すなわち本発明
の第一の目的は、吸油性と疎水性にすぐれ、これ
を水中に配置した場合に、水中に混入する油分の
みを効果的に吸着し、水を不要に吸収することの
ない油吸着材を提供することにある。また本発明
の第二の目的は、その内部に吸着した油の保持性
にすぐれ、これを流水管内などの流水中に配設し
たような場合に、流水によりその内部に吸着され
た油が容易に洗い流されて流出することがない油
吸着材を提供することにある。更に本発明の第三
の目的は、形状保持性にすぐれ、大きな水圧が作
用しても油吸着材自身や油吸着材間の間隙が押し
つぶされず、十分な吸油性と通水性を確保できる
油吸着材を提供することにある。本発明の第四の
目的は、繊維状物から成るが適度の単位体積重量
を有し、毛管力によつてより効果的に油を吸着で
きる油吸着材を提供することにある。更に本発明
の第五の目的は、これを流水中などに配置して
も、その一部がぼろぼろにちぎれるなどして流出
する虞れの少い形状保持性にすぐれた油吸着材を
提供することにある。また本発明の第六の目的
は、どのような場所にも自由に配設でき、また簡
単に回収できるなど、取り扱い性にすぐれた油吸
着材を提供することにある。更に本発明の第七の
目的は、製造が簡単であつて低コストにて大量に
生産することが可能な油吸着材を提供することに
ある。
(課題を解決するための手段)
上記諸目的を達成するために、本発明は例えば
ポリプロピレンやポリエチレン、ポリエステル等
の親油疎水性の解繊状、布状、糸状、綿状等の長
繊維状物を束状に圧縮集束して紐状体を形成し、
この紐状体の表面を熱処理してこの紐状体の表面
に熱処理により固化物を形成し、これをチツプ状
に切断して油吸着材を形成したものである。
ポリプロピレンやポリエチレン、ポリエステル等
の親油疎水性の解繊状、布状、糸状、綿状等の長
繊維状物を束状に圧縮集束して紐状体を形成し、
この紐状体の表面を熱処理してこの紐状体の表面
に熱処理により固化物を形成し、これをチツプ状
に切断して油吸着材を形成したものである。
(作用)
このようにして形成された油吸着材は、その親
油性繊維質による毛管力のために油の吸着性にき
わめてすぐれ、またその疎水性のために水分を不
要に吸着することがないだけでなく、その表面に
固化物を形成しているため、この固化物が障害壁
となつて一旦その内部に吸着された油は外部に流
出しにくく、かつ外部の水が不要にその内部に浸
入しにくい。またこのように固化物を形成するこ
とにより、油吸着材は内部の柔かい吸油性の高い
繊維質部が上記固化物から成る硬い殻で被われて
いる二重構造となつてその物理的強度は増強さ
れ、したがつて油吸着材を通水性の袋状体や容器
等に収納するなどして水中に配設して使用するよ
うな場合に、油吸着材自身が水圧により押しつぶ
されてその油吸着能が低下したり、油吸着材間の
間隙が押しつぶされてなくなつて通水性が低下し
てしまうのを防止できるとともに、油吸着材の表
面からこの油吸着材を形成する物質の一部がぼろ
ぼろになつてちぎれて流出することがないように
したものである。更には繊維状物を圧縮し、かつ
その表面に固化物を形成することにより、油吸着
材の単位体積重量を程よく増大するようにしたも
のである。
油性繊維質による毛管力のために油の吸着性にき
わめてすぐれ、またその疎水性のために水分を不
要に吸着することがないだけでなく、その表面に
固化物を形成しているため、この固化物が障害壁
となつて一旦その内部に吸着された油は外部に流
出しにくく、かつ外部の水が不要にその内部に浸
入しにくい。またこのように固化物を形成するこ
とにより、油吸着材は内部の柔かい吸油性の高い
繊維質部が上記固化物から成る硬い殻で被われて
いる二重構造となつてその物理的強度は増強さ
れ、したがつて油吸着材を通水性の袋状体や容器
等に収納するなどして水中に配設して使用するよ
うな場合に、油吸着材自身が水圧により押しつぶ
されてその油吸着能が低下したり、油吸着材間の
間隙が押しつぶされてなくなつて通水性が低下し
てしまうのを防止できるとともに、油吸着材の表
面からこの油吸着材を形成する物質の一部がぼろ
ぼろになつてちぎれて流出することがないように
したものである。更には繊維状物を圧縮し、かつ
その表面に固化物を形成することにより、油吸着
材の単位体積重量を程よく増大するようにしたも
のである。
(実施例)
次に、図面を参照しながら本発明の実施例を説
明する。
明する。
第1図a〜dは本発明に係る油吸着材の製造工
程を示すものであつて、第1図aにおいて1は例
えばポリプロピレンやポリエチレン、ポリエステ
ル等の親油疎水性かつ熱可塑性の合成樹脂から成
る柔かい綿質のシート状長繊維状物であつて、油
吸着材(後に詳述)の素材となるものである。
程を示すものであつて、第1図aにおいて1は例
えばポリプロピレンやポリエチレン、ポリエステ
ル等の親油疎水性かつ熱可塑性の合成樹脂から成
る柔かい綿質のシート状長繊維状物であつて、油
吸着材(後に詳述)の素材となるものである。
第1図bは上記長繊維状物1を束状に縒り合わ
せて成る紐状体2を示すものである。このような
柔かい綿質の長繊維状物1を縒り合わせるなどし
てこれを集束してやや圧縮し、繊維密度の高い紐
状体2を形成している。このように紐状体2は長
繊維状物1を集束して形成しているので繊維方向
は揃つており、しかもこれを圧縮して、繊維密度
を高めているので毛管力はきわめて大きく、した
がつて油の保持力は著しく増大し、一旦その内部
に吸着された油が水に洗い流されて流出しにく
い。
せて成る紐状体2を示すものである。このような
柔かい綿質の長繊維状物1を縒り合わせるなどし
てこれを集束してやや圧縮し、繊維密度の高い紐
状体2を形成している。このように紐状体2は長
繊維状物1を集束して形成しているので繊維方向
は揃つており、しかもこれを圧縮して、繊維密度
を高めているので毛管力はきわめて大きく、した
がつて油の保持力は著しく増大し、一旦その内部
に吸着された油が水に洗い流されて流出しにく
い。
第1図cは、上記のようにして形成された紐状
体2を加熱された鉄板などの加熱板3上を矢印イ
方向に回転させながら、矢印ロ方向に転動させ
て、その表面の熱処理を行つている様子を示すも
のである。このように紐状体2の表面を熱処理す
ると、紐状体2は熱可塑性合成樹脂から成るので
その表面は溶融固化し、この紐状体2は溶融固化
とともに圧縮されながらその表面に薄膜状の固化
物(後に詳述)が形成され、またその単位体積重
量は程よく増大する。
体2を加熱された鉄板などの加熱板3上を矢印イ
方向に回転させながら、矢印ロ方向に転動させ
て、その表面の熱処理を行つている様子を示すも
のである。このように紐状体2の表面を熱処理す
ると、紐状体2は熱可塑性合成樹脂から成るので
その表面は溶融固化し、この紐状体2は溶融固化
とともに圧縮されながらその表面に薄膜状の固化
物(後に詳述)が形成され、またその単位体積重
量は程よく増大する。
第1図dは上記のようにして熱処理された紐状
体2を、多数の回転刃4を並設して成る断機5へ
向つて矢印ハ方向に搬送しながらチツプ状に切断
している様子を示すものである。
体2を、多数の回転刃4を並設して成る断機5へ
向つて矢印ハ方向に搬送しながらチツプ状に切断
している様子を示すものである。
第2図はこのようにして形成されたチツプ状油
吸着材6の斜視図、また第3図a,bはその横断
面および縦断面を示すものである。油吸着材6の
大きさや形状は任意であるが、その巾Dは約3〜
15mm、厚さHは1.5〜6mm、長さLは4〜30mm程
度の大きさのものが一般的には望ましい。7は上
記熱処理工程において溶融固化されて、上記紐状
体2の表面に形成された固化物であり、油吸着材
6はその内部の柔かい吸油性の繊維質部12が固
化物7すなわち硬に殻にて被われている二重構造
となつている。なお紐状体2を上記のように熱処
理した場合、固化物7は紐状体2全表面に一様な
厚さで形成されるものではなく、その厚さは場所
的に異るものであり、また紐状体2は必ずしも全
表面を熱処理して完全に全表面を被うように固化
物7を形成する必要はなく、固化物7が形成され
ない箇所が部分的に生じてもよいものである。
吸着材6の斜視図、また第3図a,bはその横断
面および縦断面を示すものである。油吸着材6の
大きさや形状は任意であるが、その巾Dは約3〜
15mm、厚さHは1.5〜6mm、長さLは4〜30mm程
度の大きさのものが一般的には望ましい。7は上
記熱処理工程において溶融固化されて、上記紐状
体2の表面に形成された固化物であり、油吸着材
6はその内部の柔かい吸油性の繊維質部12が固
化物7すなわち硬に殻にて被われている二重構造
となつている。なお紐状体2を上記のように熱処
理した場合、固化物7は紐状体2全表面に一様な
厚さで形成されるものではなく、その厚さは場所
的に異るものであり、また紐状体2は必ずしも全
表面を熱処理して完全に全表面を被うように固化
物7を形成する必要はなく、固化物7が形成され
ない箇所が部分的に生じてもよいものである。
第4図および第5図は上記油吸着材6の使用方
法の一例を示すものであつて、油吸着材6を網袋
などの通水性袋状体8に収納して油吸着材6の集
合体9を形成し、これを管10内などに配設す
る。11は袋状体8の取り出し用紐である。この
ように油吸着材6の集合体9を管10内などに配
設すると、水は破線矢印にて示すように油吸着材
6の間の間隙Tを流れ、水に混入する油は、第2
図および第3図bにおいて破線矢印ニにて示すよ
うに、油吸着材6の切断面Aからその内部に吸着
される。なお油吸着材6の胴面が完全に固化物7
により被われている場合は、油は胴面からはまつ
たくもしくは殆ど吸着されていないが、固化物7
により完全に被われていない場合は、矢印ホにて
示すように油は固化物7の間隙からもいくらか吸
着される。なお本油吸着材6の使用方法は上記使
用例に限られるものでなく、例えば油吸着材6を
通水性容器に収納して使用したり、あるいは水面
上を浮遊する油膜に投入するなどして使用しても
よい。
法の一例を示すものであつて、油吸着材6を網袋
などの通水性袋状体8に収納して油吸着材6の集
合体9を形成し、これを管10内などに配設す
る。11は袋状体8の取り出し用紐である。この
ように油吸着材6の集合体9を管10内などに配
設すると、水は破線矢印にて示すように油吸着材
6の間の間隙Tを流れ、水に混入する油は、第2
図および第3図bにおいて破線矢印ニにて示すよ
うに、油吸着材6の切断面Aからその内部に吸着
される。なお油吸着材6の胴面が完全に固化物7
により被われている場合は、油は胴面からはまつ
たくもしくは殆ど吸着されていないが、固化物7
により完全に被われていない場合は、矢印ホにて
示すように油は固化物7の間隙からもいくらか吸
着される。なお本油吸着材6の使用方法は上記使
用例に限られるものでなく、例えば油吸着材6を
通水性容器に収納して使用したり、あるいは水面
上を浮遊する油膜に投入するなどして使用しても
よい。
(他の実施例)
第6図は本発明の他の実施例を示すものであつ
て、シート状長繊維状物1は回転軸15に巻回さ
れており、これを引つ張りローラ17,17によ
り上記回転軸15の軸方向と交差する矢印b方向
に引つ張りながら、この方向bと交差する方向a
に回転させて巻きもどす。すると長繊維状物1は
よじられて集束圧縮され、束状の紐状体2とな
る。16は加熱部であつて、紐状物2は加熱部1
6により加熱されてその表面に上記固化物が形成
され、周知切断機18によりチツプ状に切断され
て油吸着材6が形成される。19は収納ボツクス
である。かかる方法によれば、油吸着材6を連続
的に能率よく形成することができる。第7図はこ
のようにして形成された油吸着材6を示すもので
あつて、上記のようにしてよじられた結果、繊維
の方向はらせん状にねじれている。したがつて油
は矢印ヘにて示すように油吸着材6内をらせん状
にも流れて吸着され、それだけ油の通過路長は長
くなつてより多量に水に含有される油を吸着で
き、またよじられた結果油吸着材6の形状保持性
はより向上して水中に長時間浸漬しても形崩れし
にくい等の利点がある。
て、シート状長繊維状物1は回転軸15に巻回さ
れており、これを引つ張りローラ17,17によ
り上記回転軸15の軸方向と交差する矢印b方向
に引つ張りながら、この方向bと交差する方向a
に回転させて巻きもどす。すると長繊維状物1は
よじられて集束圧縮され、束状の紐状体2とな
る。16は加熱部であつて、紐状物2は加熱部1
6により加熱されてその表面に上記固化物が形成
され、周知切断機18によりチツプ状に切断され
て油吸着材6が形成される。19は収納ボツクス
である。かかる方法によれば、油吸着材6を連続
的に能率よく形成することができる。第7図はこ
のようにして形成された油吸着材6を示すもので
あつて、上記のようにしてよじられた結果、繊維
の方向はらせん状にねじれている。したがつて油
は矢印ヘにて示すように油吸着材6内をらせん状
にも流れて吸着され、それだけ油の通過路長は長
くなつてより多量に水に含有される油を吸着で
き、またよじられた結果油吸着材6の形状保持性
はより向上して水中に長時間浸漬しても形崩れし
にくい等の利点がある。
(発明の効果)
以上説明したように本発明に係る油吸着材6
は、親油疎水性の長繊維状物1を束状に圧縮集束
して成る紐状体2の表面に熱処理により固化物7
を形成し、該紐状体2をチツプ状に切断して成る
ので、下記のような種々のすぐれた効果を有す
る。
は、親油疎水性の長繊維状物1を束状に圧縮集束
して成る紐状体2の表面に熱処理により固化物7
を形成し、該紐状体2をチツプ状に切断して成る
ので、下記のような種々のすぐれた効果を有す
る。
(i) 繊維状物1を集束して紐状体2を形している
ので、繊維方向は揃つており、しかもこれを圧
縮して繊維密度を高めているので、毛管力すな
わち油の吸着力や保持力は大きく、したがつて
その内部に一旦吸着された油は水に洗い流され
るなどして流出しにくい。
ので、繊維方向は揃つており、しかもこれを圧
縮して繊維密度を高めているので、毛管力すな
わち油の吸着力や保持力は大きく、したがつて
その内部に一旦吸着された油は水に洗い流され
るなどして流出しにくい。
(ii) 油吸着材6の切断面Aを除く表面は固化物7
で被われているので、油吸着材6は内部の柔か
い吸油性の繊維質部12が固化物7すなわち硬
い殻で被われている二重構造となり、油吸着材
6の物理的強度は増強されて自身の形状保持性
にすぐれ、したがつてこれを集合体9として水
中に配設しても、水圧により押しつぶされてそ
の内部の柔かい繊維質部12が極度に押しつぶ
されて油の吸着力が低下したり、油吸着材6同
士の間の間隙Tがつぶされて無くなり、通水性
が大巾に低下することがない。
で被われているので、油吸着材6は内部の柔か
い吸油性の繊維質部12が固化物7すなわち硬
い殻で被われている二重構造となり、油吸着材
6の物理的強度は増強されて自身の形状保持性
にすぐれ、したがつてこれを集合体9として水
中に配設しても、水圧により押しつぶされてそ
の内部の柔かい繊維質部12が極度に押しつぶ
されて油の吸着力が低下したり、油吸着材6同
士の間の間隙Tがつぶされて無くなり、通水性
が大巾に低下することがない。
(iii) 紐状体2を切断して油吸着材6を形成してい
るので、水に混入する油は切断面Aからスムー
ズに内部に吸入され、しかも油吸着部材6の表
面は固化物7により被われているので、この固
化物7が障害壁となり、一旦内部に吸着された
油は容易に外部に流出せず、油の保持力はきわ
めて大きい。
るので、水に混入する油は切断面Aからスムー
ズに内部に吸入され、しかも油吸着部材6の表
面は固化物7により被われているので、この固
化物7が障害壁となり、一旦内部に吸着された
油は容易に外部に流出せず、油の保持力はきわ
めて大きい。
(iv) 繊維状物から成る油吸着材の単位体積重量
は、これを圧縮したり固化物を形成したりする
ことにより適度に確保されるので、毛管力が大
きくなつて、油の吸着速度や吸着力、保持力が
増大し、より効果的に油を吸着できる。
は、これを圧縮したり固化物を形成したりする
ことにより適度に確保されるので、毛管力が大
きくなつて、油の吸着速度や吸着力、保持力が
増大し、より効果的に油を吸着できる。
(v) 油吸着材6の表面には固化物7が形成されて
いるので、油吸着材6がぼろぼろにちぎれてそ
の断片が水中などに流出しにくく、このことは
殊に食品衛生上や保守管理上、あるいは油吸着
材の断片流出による二次公害の防止上きわめて
有利である。
いるので、油吸着材6がぼろぼろにちぎれてそ
の断片が水中などに流出しにくく、このことは
殊に食品衛生上や保守管理上、あるいは油吸着
材の断片流出による二次公害の防止上きわめて
有利である。
(vi) チツプ状であり、かつぼろぼろに分解しにく
いので、屈曲管内等のどのような場所にも配設
しやすくまた回収しやすいなど、取り扱い性に
きわめてすぐれている。
いので、屈曲管内等のどのような場所にも配設
しやすくまた回収しやすいなど、取り扱い性に
きわめてすぐれている。
(vii) 親油疎水性の繊維状物1を素材としているの
で、これを油が混入する水中に投入した場合、
油のみを吸着し、水は吸着しにくい。
で、これを油が混入する水中に投入した場合、
油のみを吸着し、水は吸着しにくい。
(viii) 簡単に製造することが可能であつて、低コス
トにて大量生産できる。
トにて大量生産できる。
図は本発明の実施例を示すものであつて、第1
図a,b,c,dは油吸着材の製造工程の説明
図、第2図は油吸着材の斜視図、第3図a,bは
油吸着材の断面図、第4図は油吸着材の使用例の
断面図、第5図は第4図の部分拡大図、第6図は
他の製造方法の説明図、第7図は油吸着材の斜視
図である。 1……長繊維状物、2……紐状体、6……油吸
着材、7……固化物。
図a,b,c,dは油吸着材の製造工程の説明
図、第2図は油吸着材の斜視図、第3図a,bは
油吸着材の断面図、第4図は油吸着材の使用例の
断面図、第5図は第4図の部分拡大図、第6図は
他の製造方法の説明図、第7図は油吸着材の斜視
図である。 1……長繊維状物、2……紐状体、6……油吸
着材、7……固化物。
Claims (1)
- 1 親油疎水性の長繊維状物を束状に圧縮集束し
て成る紐状体の表面に熱処理により固化物を形成
し、該紐状体をチツプ状に切断して成る油吸着
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1035785A JPS61171592A (ja) | 1985-01-23 | 1985-01-23 | 油吸着材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1035785A JPS61171592A (ja) | 1985-01-23 | 1985-01-23 | 油吸着材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61171592A JPS61171592A (ja) | 1986-08-02 |
JPH0222718B2 true JPH0222718B2 (ja) | 1990-05-21 |
Family
ID=11747917
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1035785A Granted JPS61171592A (ja) | 1985-01-23 | 1985-01-23 | 油吸着材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61171592A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19800445A1 (de) * | 1998-01-08 | 1999-07-15 | Falke Garne Kg | Faseraggregat |
CN109368741B (zh) * | 2018-11-20 | 2021-10-26 | 集美大学 | 一种重油、轻油、水三种成分分离装置及其分离方法 |
CN109368740B (zh) * | 2018-11-20 | 2022-02-01 | 集美大学 | 一种基于单一超润湿金属网的油水分离装置及其分离方法 |
CN112429803A (zh) * | 2020-11-02 | 2021-03-02 | 湖南长科诚享石化科技有限公司 | 破乳反应器 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5347312A (en) * | 1976-10-13 | 1978-04-27 | Nippon Steel Corp | Continous refining apparatus for steel hoop |
-
1985
- 1985-01-23 JP JP1035785A patent/JPS61171592A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5347312A (en) * | 1976-10-13 | 1978-04-27 | Nippon Steel Corp | Continous refining apparatus for steel hoop |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61171592A (ja) | 1986-08-02 |
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