JP3098563B2 - 円柱状吸着材の製造方法 - Google Patents

円柱状吸着材の製造方法

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JP3098563B2
JP3098563B2 JP03069263A JP6926391A JP3098563B2 JP 3098563 B2 JP3098563 B2 JP 3098563B2 JP 03069263 A JP03069263 A JP 03069263A JP 6926391 A JP6926391 A JP 6926391A JP 3098563 B2 JP3098563 B2 JP 3098563B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,活性炭素繊維を含有
し,飲用水等の濾過処理に好適な円柱状吸着材製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年,井戸水や水道水等を処理して上質
の飲用水等にするための吸着材の要望が増大しつつあ
る。活性炭素繊維は,水中の塩素臭をよく吸着するた
め,吸着材として広範に使用されているが,現在使用さ
れている吸着材の形状は,円筒状のものが一般的であ
る。
【0003】円筒状の吸着材は,外側から被処理水を通
過させ,内側から処理水を排水するものであるが,吸着
材を装填するハウジングの寸法の制約や,吸着材を厚く
すると圧力損失が大きくなる等の点から吸着材の厚さに
限度があり,このため,吸着材層中の通過時間が短く,
十分な処理ができないという欠点がある。また,吸着材
層中で偏流が生じやすいので,吸着材の能力を十分に生
かせない等の問題もある。
【0004】これらの問題点を解決するためには,被処
理水を吸着材の縦(上下)方向に通過させる方法が考え
られる。水を縦方向に通過させるための円柱状吸着材と
して例えば,特開平2−160043号公報には,活性炭素繊
維を微粉末化し,金型で湿式成型して得られる吸着材が
提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記し
た湿式成型による吸着材は,水濾過に有効なものである
が,成型密度が高い場合は水の通過性が問題となり,一
方,成型密度が低い場合は層間剥離が発生する。また,
活性炭素繊維を微粉末化するため,吸着材から炭塵が多
量に流出し,飲用水として使用する場合には問題とな
る。
【0006】本発明は,上記した問題を解決し,水の通
過性がよくて飲用水中の塩素臭を効率よく除去すること
が可能であり,しかも,炭塵が流出することがない円柱
状吸着材製造方法を提供することを技術的な課題とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記の課題を
解決するために,次の構成を有する。 (1) 活性炭素繊維と熱可塑性繊維とが混合された少なく
とも1枚のシートを,3mm以上の直径を有する芯棒にス
パイラル状に巻付け,加熱処理により前記熱可塑性繊維
同士を熱融着させて一体成型された円筒体とした後,前
記円筒体から芯棒を抜取り,次いで,円筒体を圧搾して
円柱状にすることを特徴とする円柱状吸着材の製造方
法。
【0008】
【0009】以下,本発明について詳細に説明する。本
発明の製造方法では,まず,活性炭素繊維と熱可塑性繊
維とが混合された1枚以上のシートを芯棒にスパイラル
状に複数回巻付ける。前記シート中の活性炭素繊維と熱
可塑性繊維の混合比は特に限定されるものではないが,
活性炭素繊維を30%以上含有することが好ましく, 50〜
90%含有するのが特に好ましい。
【0010】また,芯棒に巻付けるシートの目付けは,
20〜200g/m2,特に50〜100g/m2 のものが好ましい。目付
けが20g/m2未満ではシートの強度が弱く, 芯棒に巻付け
る作業の手間が増大しやすい。一方,200g/m2を超える
と,シートが厚くなったり,硬くなり, このため, 円筒
体を圧搾しても中心部に空隙が残存し,円柱状になり難
いので好ましくない。
【0011】本発明において使用する活性炭素繊維は,
セルロース系再生繊維,アクリル系繊維,フエノール系
繊維,石炭ピツチ系繊維等の前駆体を適当な雰囲気中
で, 例えば400 ℃以下の温度で不融化処理し,さらに50
0℃以上の温度で賦活化することによって得ることがで
きる。また,本発明において使用する活性炭素繊維の比
表面積は,500〜2500m2/gが好ましい。
【0012】また,活性炭素繊維とともにシートを構成
する熱可塑性繊維としては,ポリエステル,共重合ポリ
エステル,ポリオレフイン,ポリアミド等の各種合成高
分子からなるものが使用される。また,低融点の熱可塑
性合成高分子を鞘に,高融点の熱可塑性合成高分子を芯
にした複合繊維も好ましく使用される。高融点合成高分
子と低融点合成高分子は,同系のものが望ましいが,親
和性があれば異なる合成高分子の組み合わせでもよい。
【0013】活性炭素繊維と熱可塑性繊維を混合してシ
ートにする方法としては,両繊維をカード機等に供給
し,開繊と混合を行ってウエツブを形成する方法,ある
いは活性炭素繊維と熱可塑性繊維を1〜5mmにカツト
し,湿式で抄造し,シートを形成する方法等を採用する
ことができる。
【0014】本発明では,活性炭素繊維と熱可塑性繊維
とが混合された1枚以上のシートを図2で示したよう
に,芯棒3にスパイラル状に巻付けるが,前記の芯棒と
しては,直径が少なくとも3mm, 好ましくは5〜15mmの
ものを使用する必要がある。芯棒の直径が3mm未満で
は,シートを巻付ける作業が困難となる。また,15mm以
上になると,加熱処理し,芯棒を抜取った後,得られる
円筒体に圧搾処理を施しても,中心部に孔部が残存しや
すくなるので好ましくない。なお,芯棒は,円柱状又は
円筒状のいずれでもよい。
【0015】シートを芯棒にスパイラル状に巻付けた
後,加熱処理をするに際しての温度は使用する熱可塑性
繊維の融点によって異なるが,一般に,110〜 260℃で融
着させるのが好ましい。温度が高すぎると,熱可塑性繊
維が溶融流動し,活性炭素繊維を被覆して吸着性能を低
下させるという問題が生じる。また,温度が低すぎる場
合は熱融着されず,円筒体として一体化できない問題が
生じる。さらに,加熱処理時間は,30秒〜15分が好まし
い。15分以上の加熱処理を行うと,熱融着が強すぎて好
ましくない。一方,30秒未満では,熱融着されず,円筒
体として一体化でき難いので好ましくない。
【0016】上記の加熱処理で得られる,熱可塑性繊維
同士が熱融着し,一体成型された円筒体2から芯棒3を
抜取った後,円筒体に圧搾処理を施して円柱状とし,活
性炭素繊維と熱可塑性繊維とが混合され,前記熱可塑性
繊維同士が熱融着された本発明の円柱状吸着材を得る。
【0017】本発明において,円筒体に圧搾処理を施す
方法は特に限定されるものではないが,円筒体を2本の
回転ローラ間に挟んで通過させながら圧搾し,揉み効果
を与えることによって中心部の空隙を埋め, 均一な円柱
状吸着材とするのが好ましい。
【0018】上述したように,本発明の製造方法では,
活性炭素繊維と熱可塑性繊維とが混合されたシートを芯
棒に巻付け,加熱処理により前記熱可塑性繊維同士を熱
融着させて一体成型するので,得られる本発明の円柱状
吸着材から通水時に炭塵が流出することがない。また,
円筒体を圧搾して揉み効果を与えるので,外層から中心
層まで均一な密度の円柱状吸着材となる。
【0019】図3は,本発明の円柱状吸着材を組み込ん
だ浄水装置の一実施態様を示す断面図である。図3にお
いて,被処理水は,注水口7から仕切り板5を経てハウ
ジング4内に入り,円柱状吸着材1の層中を流下して吸
着処理が施された後,仕切り板6を経て排水口8から排
出される。
【0020】
【実施例】次に,本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0021】実施例1 石炭ピツチを紡糸口金より 270℃で溶融紡糸してウエツ
ブ状に補集し, 次いで280℃で不融化した後,850℃のス
チーム中で活性化し,目付 300g/m2の活性炭素繊維ウエ
ツブを得た。上記で得られた活性炭素繊維ウエツブと,
熱可塑性繊維として,ポリエステル×ポリエチレンの芯
鞘綿4d×51mmを用いて,通常の方法でカーデイング
し,活性炭素繊維の混率60%,目付60g/m2のカードウエ
ツブを得た。
【0022】得られたカードウエツブを,直径8mmの鉄
パイプに外径35mmになるようにスパイラル状に巻付け
た。次いで,熱処理炉中にて130℃,4分の熱処理を行っ
た後,パイプを抜取り,一体成型された円筒体を得た。
次いで,円筒体を2本の回転ローラ間に通過させて圧搾
し,もみ効果を与えた。さらに, 円筒体の角度を90°変
えて上記ローラ間を通過させ,本発明の円柱状吸着材を
得た。得られた円柱状吸着材を長さ70mmにカツトした。
【0023】このようにして得られた円柱状吸着材は,
外径35mm,長さ70mmを有しており,外層から中心層まで
均一な成型体であった。
【0024】また,上記で得られた円柱状吸着材の塩素
除去性能と圧力損失を,次の条件で試験した。 (通水条件) 通 水 量 2リツトル/分 塩素初濃度 2ppm 破 過 点 0.4ppm 水 温 20℃
【0025】上記の通水試験の結果,水処理能力は4200
リツトル,圧力損失は0.1kg/cm2と良好な性能を示し
た。しかも,通水時に炭塵が流出することもなかった。
【0026】比較例1 比較例1として,活性炭素繊維とポリエステル×ポリエ
チレン芯鞘複合繊維を微粉末化して水性スラリーを調製
し,金型を用いて水性スラリーを吸引し,脱水成型して
実施例1と同様な形状の成型体を得た。
【0027】得られた成型体を実施例1と同様の方法で
通水試験した結果,2000リツトル通水時で圧力損失が0.
8kg/cm2 もあり,通水が困難となった。しかも,通水
時に多量の炭塵が流出した。
【0028】
【発明の効果】上述したように,本発明の円柱状吸着材
の製造方法によれば,通水時に炭塵が流出することがな
く,しかも,塩素除去能がよく,圧力損失も小さく,飲
用水等の濾過フイルターとして好適に使用できる円柱状
吸着材を容易に安定して製造することが可能となるもの
である。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の円柱状吸着材の斜視図である。
【図2】シートを芯棒に巻き付けた状態を示す斜視図で
ある。
【図3】本発明の円柱状吸着材を組み込んだ浄水装置の
断面図である。
【符号の説明】
1 円柱状吸着材 2 円筒体 3 芯棒
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 15/00 101 B01D 39/00 - 39/20 B01J 20/20 B01J 20/28 C02F 1/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭素繊維と熱可塑性繊維とが混合さ
    れた少なくとも1枚のシートを,3mm以上の直径を有す
    る芯棒にスパイラル状に巻付け,加熱処理により前記熱
    可塑性繊維同士を熱融着させて一体成型された円筒体と
    した後,前記円筒体から芯棒を抜取り,次いで,円筒体
    を圧搾して円柱状にすることを特徴とする円柱状吸着材
    の製造方法。
JP03069263A 1991-03-07 1991-03-07 円柱状吸着材の製造方法 Expired - Lifetime JP3098563B2 (ja)

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