JPH0568966A - 水浄化用活性炭繊維シート - Google Patents

水浄化用活性炭繊維シート

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JPH0568966A
JPH0568966A JP25854491A JP25854491A JPH0568966A JP H0568966 A JPH0568966 A JP H0568966A JP 25854491 A JP25854491 A JP 25854491A JP 25854491 A JP25854491 A JP 25854491A JP H0568966 A JPH0568966 A JP H0568966A
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JP
Japan
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activated carbon
sheet
carbon fiber
water
fiber
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JP25854491A
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Inventor
Takashi Yamazaki
岳志 山崎
Masanobu Matsuoka
昌伸 松岡
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】水の脱臭、有害物質除去に有効で加工性に優れ
た水浄化用活性炭繊維シートを提供することを目的とす
る。 【構成】活性炭繊維70〜85重量%と芯成分が融点2
30℃以上、鞘成分が融点90〜120℃である樹脂か
ら構成された芯鞘構造を有するバインダー繊維10〜3
0重量%、及びその他の繊維0〜15重量%からなり、
25℃水における差圧1000mmH2O時の透過流量
が坪量300g/m2に換算して1000ml/cm2
min〜2500ml/cm2・minである湿式抄造
により得られる水浄化用活性炭繊維シート。 【効果】良好な熱賦形性、熱接着性を有し、加工性に優
れ、活性炭繊維の臭気や有害物質吸着能を最大限に活か
し浄水器等に用いるのに適した水浄化用活性炭繊維シー
トを提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水道水等の水の臭気物
質や、有害物質の除去に用いられる水浄化用活性炭繊維
シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年水の安全性、おいしい水に対する要
望の高まりから、数多くの浄水器が提案されている。こ
れら浄水器は微粒子や、細菌等を除去するための中空糸
膜等の瀘過材が用いられているが、これら瀘過材のみで
は水溶性の臭気物質や有害物質が除去されないため、水
溶性の臭気物質や有害物質を取り除く必要から粒状活性
炭等の化学物質の吸着能を有する吸着材と組み合わされ
て用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】吸着材として用いられ
る粒状活性炭はその吸着容量が小さく、また吸着速度が
遅いため多量に使用する必要が有り、このため粒状活性
炭を用いた浄水器はコンパクトにできない欠点が有る。
またこの粒状活性炭を用いた浄水器では粒状のまま容器
に収納されるため製造工程が煩雑で、また粒子の漏れや
瀘過材の活性炭微粒子による目づまりを防止する必要か
ら浄水器のユニットの構造も複雑になる。
【0004】活性炭繊維は粒状活性炭に比べ化学物質の
吸着容量が大きく、また吸着速度も極めて速いため、浄
水器に用いると使用量が少なくて済み浄水器をコンパク
トにすることができ、また寿命の長いユニットが得られ
る。又、活性炭繊維は繊維状であるため湿式法、乾式法
等の不織布製造法により容易にシート化することが可能
であり、このため筒状、箱状等に成形して用いることが
可能なため浄水器の製造工程の煩雑さを軽減することが
できる。
【0005】上述のごとく活性炭繊維は不織布製造法に
よりシート化されることでその使用が容易となるが、こ
れら不織布製造法のうち乾式法により製造されたシート
は密度が低く透水性が高すぎるため、浄水器に用いた場
合に化学物質を吸着するに十分な滞留時間が得られず、
従って十分な化学物質の除去効果が得られないか、もし
くは活性炭繊維の使用量を多くしてやる必要が有る。ま
た乾式法で得られたシートは目付けむらが大きくまたシ
ートの地合いも悪いため水の滞留時間にむらを生じるた
め、この点からも十分な化学物質の除去効果が得られな
いか、もしくは活性炭繊維の使用量を多くしてやる必要
が有る。又、乾式法では活性炭繊維の開繊時に繊維が折
れ、脱落するため活性炭繊維の歩留まりが悪く、又残存
する微細な粒子が瀘過材の目づまりの原因となる。
【0006】一方、湿式法により製造されたシートは密
度が高く、またシートの目付むらが無く非常に均一であ
り、嵩も低い事から浄水器に用いた場合、水の滞留時間
も十分に得られ、水の滞留時間のむらも無い事、さらに
は水中で分散され、製造されるため繊維の折れ、破損に
よって生じる微粉の発生が少なく、従って繊維、微粉の
シートからの脱落も少なく非常に好ましいシートであ
る。
【0007】活性炭繊維は自己結合能力を有しないため
湿式法で活性炭繊維の不織布を製造する場合には結合剤
となるバインダーの使用が不可欠であるが、溶液状のバ
インダーや、エマルジョンタイプのバインダー、PVA
繊維等の熱水可溶性バインダー繊維、全融タイプの熱溶
融性バインダー繊維等を用いた場合には活性炭繊維の吸
着能力を支配する微細な空隙を塞いでしまうため、通常
の湿式法で得られる活性炭繊維シートは活性炭繊維が持
つ本来の吸着能力を発揮できない。
【0008】また、木材パルプ等の水不溶性の自着性バ
インダーを用いた場合には活性炭繊維の吸着能力を阻害
しないが、水浄化用に用いるために必要とされる、耐水
性に欠け、透水性が低くなり、短期にシートの目づまり
を生じ、また熱による成形、接着等の加工ができない欠
点が有る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記湿式法
により製造される活性炭繊維シートの利点を活かしつつ
同時に活性炭繊維の有する吸着能を阻害することがな
く、また熱による成形、接着が可能で加工性に優れ、耐
水性に優れた浄水器等の水浄化用活性炭繊維シートを提
供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の課題
を解決するため鋭意研究を行なった結果、湿式法で特定
の熱融着性繊維を用い、透水量を特定範囲内にコントロ
ールすることにより、目的とする地合いが良好でシート
むらが少なく、同時に活性炭繊維の有する吸着能を阻害
することがなく、目づまりを生じにくく、また熱による
成形、接着が可能で加工性に優れ、耐水性に優れた浄水
器等の水浄化用活性炭繊維シートが得られることを見出
し本発明を完成した。
【0011】すなわち、本発明は活性炭繊維70〜85
重量%と、芯成分が融点230℃以上、鞘成分が融点9
0〜120℃である樹脂から構成された芯鞘構造を有す
るバインダー繊維10〜30重量%からなり、25℃水
における差圧1000mmH2O時の透過流量が坪量3
00g/m2に換算して1000ml/cm2・min〜
2500ml/cm2・minである湿式抄造により得
られた水浄化用活性炭繊維シートであり、このシートの
芯鞘構造を有するバインダー繊維がポリエステルを芯成
分とし、ポリエステルコーポリマーを鞘成分とするバイ
ンダー繊維である水浄化用活性炭繊維シートである。
【0012】活性炭繊維としてはフェノール系樹脂、セ
ルロース系樹脂、アクリロニトリル系樹脂を素材とする
繊維やピッチ系繊維を賦活したり、これら繊維を炭化及
び賦活したもの、更にはこれらの繊維に例えば銀添着そ
の他の処理により抗菌性その他の性能を付与したものが
用いられる。
【0013】これら活性炭繊維の繊維長は3mm〜10
mmのものが好ましく用いられる。繊維長が3mm未満
では十分なシート強度が得られず、またシートからの繊
維粉の発生が多くなる。また繊維長が10mmを超える
と湿式法で得られる不織布の特徴であるシートの均一性
が損なわれるため好ましくない。
【0014】活性炭繊維の比表面積は通常700m2
g〜2000m2/gの物が有るが、本発明においては
特に制限は無く、用途、要求特性に応じて任意の比表面
積のものが使用可能である。
【0015】活性炭繊維の配合量は吸着表面積の点から
多ければ多い程良いが、配合量が85重量%を超えると
十分なシート強度が得られない。また配合量が70重量
%未満では十分な吸着表面積が得られない。
【0016】芯鞘構造を有するバインダー繊維としては
芯成分が融点230℃以上、鞘成分が融点90〜120
℃である樹脂から構成されたものが用いられる。このよ
うなバインダー繊維としては芯成分がポリエステル、鞘
成分がポリエステルコーポリマーからなるバインダー繊
維や、芯成分がポリエステル、鞘成分がポリオレフィン
からなるバインダー繊維等が例示されるが、これらのう
ち芯成分がポリエステル、鞘成分がポリエステルコーポ
リマーからなるバインダー繊維が特に好ましく用いられ
る。
【0017】芯成分はシート製造時の乾燥工程、円筒状
等の形状に成形加工時やシートの活性炭繊維の再生時等
の熱処理において繊維の形状を保持する必要から230
℃以上の融点を有する必要が有り、これ以下の融点では
上記熱処理時に繊維全体が溶融可塑化し活性炭繊維の吸
着表面を被覆してしまう。
【0018】鞘成分は湿式法によるシート製造時の乾燥
工程で溶融し接着して十分な結合を形成する必要から1
20℃以下の融点を有している必要が有り、120℃を
超える融点では十分なシート強度が得られない。また鞘
成分の融点は90℃未満では貯蔵時等での繊維及びシー
トの融着のため好ましくない。
【0019】その他繊維としてはポリエステル繊維、ビ
ニロン繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリアミド
繊維等の合成繊維や、木材パルプ、麻パルプ、エスパル
ト、木綿繊維等の天然繊維、レーヨン繊維、アセテート
繊維等の再生及び半合成繊維、ガラス繊維等の無機繊維
等が挙げられる。
【0020】これら繊維は必要に応じ0〜15重量%が
配合される。これら繊維は水の透過流量をコントロール
するために添加されるが、最適の透過流量が得られるよ
うに繊維径、繊維形状、及び配合量を決定する。これら
繊維の添加量が15重量%以上では活性炭繊維の配合量
が少なくなってしまうため十分な吸着表面積が得られな
い、また芯鞘構造を有するバインダー繊維の添加量が制
限されるため十分な耐水強度が得られない。
【0021】これら繊維の繊維径、繊維長には特に制限
はないが、水の透過流量及びシートの均一性の点から合
成、半合成、再生繊維等では繊維径0.1d〜12d、
繊維長3mm〜15mmの範囲の物が好適に用いられ
る。
【0022】本発明の水浄化用活性炭繊維シートは25
℃水における差圧1000mmH2O時の透過流量が坪
量300g/m2に換算して1000ml/cm2・mi
n〜2500ml/cm2・minである、シートの2
5℃水における差圧1000mmH2O時の透過流量が
坪量300g/m2に換算して2500ml/cm2・m
inを超えると浄水器に用いた場合に化学物質を吸着す
るに十分な滞留時間が得られず、従って十分な化学物質
の除去効果が得られないか、もしくは必要以上に活性炭
繊維の使用量を多くしてやる必要が有り、活性炭繊維の
吸着能を活かせない。またシートの25℃水における差
圧1000mmH2O時の透過流量が坪量300g/m2
に換算して1000ml/cm2・min未満では浄水
器に用いた場合に水中の浮遊粒子のために目づまりを生
じ浄水器の瀘過寿命が制限される。
【0023】本発明の水浄化用活性炭繊維シートは水中
で分散された繊維をワイヤー上で脱水し乾燥して得られ
る、いわゆる湿式法により製造される不織布であり、そ
の他の乾式法(例えば、ニードルパンチ法やサーマルボ
ンド法)で得られる不織布ではシートの均一性が得られ
ず、水浄化用活性炭繊維シートとして用いた場合に密度
むらに起因する流路の偏在化(シートの一部に集中的に
水が流れる)が避けられず、また製造時の繊維の折れ、
破損によって生じる微粉の発生が多く、従って繊維、微
粉のシートからの脱落も多いため活性炭繊維シートの下
流に設置されるフィルターの目をつめてしまうため浄水
器のライフが短くなる。
【0024】本発明の水浄化用活性炭繊維シートの製造
には湿式不織布の製造に用いられる傾斜ワイヤー、円網
抄紙機、長網抄紙機等の一般的な抄紙機が用いられる。
【0025】乾燥には、多筒式ドライヤー、スルードラ
イヤー、赤外線ドライヤー等の乾燥機が用いられる。
【0026】
【作用】本発明の水浄化用活性炭繊維シートは特定のバ
インダー繊維を特定量配合されてなる湿式抄造繊維シー
トであり、かつ特定の透過流量を有するため、流路の偏
りも無く、均一で活性炭繊維の臭気物質除去、有害物質
等の除去能力を最大限に活かすことが可能となり、かつ
熱賦形性、熱接着性を有することから浄水器のフィルタ
ーユニットに組み込む時の加工性に優れたものとなる。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の「部」及び「%」は、それぞれ「重量
部」および「重量%」を示す。
【0028】坪量は130℃、3時間乾燥後のサンプル
の重量と面積から求めた。
【0029】水の透過流量はシートサンプルの重ね枚数
を変えて測定した25℃水における差圧1000mmH
2O時の透過水量と坪量の逆数の直線関係から坪量30
0g/m2のシートに換算して求めた。
【0030】シートの比表面積はBET法により液体窒
素沸点下での窒素分子の吸着量より求めた。
【0031】熱賦形性は内径30mmのガラス円筒の内
周に沿ってサンプルを円筒状に固定し、150℃、2分
間加熱し、冷却後サンプルを取り出し、接着部を必要に
応じて切り放し、端部の距離を測定し熱賦形性の指標と
した。 端部間の距離が短い程熱賦形性が良い事を示
し、30mm以下であれば実用上問題が無い。
【0032】熱接着性は2枚のシートを重ね合わせ15
0℃の乾燥器中で2分間、1kg/cm2の圧力下で熱
処理を行ない接着一体化されるものを良、接着されない
ものを不良とした。
【0033】実施例1及び2 少量の分散剤を添加した水溶液に活性炭繊維(ファイン
ガードFC300−4A、東邦レーヨン社製、比表面積
900m2/g、繊維長5mm)75%、ポリエステル
系バインダー繊維(メルティー#4080、ユニチカ社
製、2dx5mm、芯成分融点240℃、鞘成分融点1
10℃)25%混合分散して水性スラリーを作成し、円
網抄紙機を用いて坪量120g/m2、200g/m2
なるようにシートを形成し、ロールプレスによりプレス
し、ヤンキードライヤーにて乾燥温度120℃で乾燥
し、それぞれ実施例1、および実施例2の水浄化用活性
炭繊維シートを得た。これらのシートの特性を表1に示
す。実施例1、実施例2のいずれのシートも浄水器に組
み込み良好な吸着能と寿命を得られた。
【0034】比較例1 少量の分散剤を添加した水溶液に活性炭繊維(ファイン
ガードFC300−4A、東邦レーヨン社製、比表面積
900m2/g、繊維長5mm)75%、ポリオレフィ
ン系バインダー繊維(NBF(E)、大和紡績社製、2
dx5mm、芯成分融点160℃、鞘成分融点98℃)
25%を混合分散して水性スラリーを作成し、円網抄紙
機を用いて坪量100g/m2となるようにシートを形
成し、ロールプレスによりプレスし、ヤンキードライヤ
ーにて乾燥温度120℃で乾燥し、比較例1の水浄化用
活性炭繊維シートを得た。このシートの特性を表1に示
す。 比較例1のシートは活性炭繊維配合量と活性炭繊
維の比表面積から計算されるシートの比表面積(675
2/g)の約50%しか比表面積を有しておらず、活
性炭繊維本来の吸着能が得られないものであった。
【0035】比較例2 少量の分散剤を添加した水溶液に活性炭繊維(ファイン
ガードFC300−4A、東邦レーヨン社製、比表面積
900m2/g、繊維長5mm)90%、バインダーと
してミクロフィブリル化セルロース(MFC−100、
ダイセル化学工業社製)10%を混合分散して水性スラ
リーを作成し、円網抄紙機を用いて坪量100g/m2
となるようにシートを形成し、ロールプレスによりプレ
スし、ヤンキードライヤーにて乾燥温度120℃で乾燥
し、比較例2の水浄化用活性炭繊維シートを得た。この
シートの特性を表1に示す。比較例2のシートは浄水器
に組み込んだところ、流量が少なく、早期に目づまりを
起こし、寿命が短く水浄化用には適さないものであっ
た。 また熱による賦形性が無く、また積層接着もでき
ず加工性に劣るものであった。
【0036】実施例3 少量の分散剤を添加した水溶液に活性炭繊維(アドール
A−15、大阪ガス社製、比表面積1500m2/g、
繊維長6mm)80%、ポリエステル系バインダー繊維
(メルティー#4080、ユニチカ社製、2dx5m
m、芯成分融点240℃、鞘成分融点110℃)20%
を混合分散して水性スラリーを作成し、円網抄紙機を用
いて坪量100g/m2となるようにシートを形成し、
ロールプレスによりプレスし、ヤンキードライヤーにて
乾燥温度120℃で乾燥し、実施例3の水浄化用活性炭
繊維シートを得た。このシートの特性を表1に示す。実
施例3のシートは良好な熱賦形性を有し、比表面積の低
下も無く、浄水器に組み込んだところ良好な吸着能が得
られ、目づまりも無く水浄化用活性炭繊維シートとして
良好なものであった。
【0037】比較例3 実施例3のポリエステル系バインダー繊維をポリオレフ
ィン系バインダー繊維(NBF(E)、大和紡績社製、
2dx5mm、芯成分融点160℃、鞘成分融点98
℃)に代えたほかは実施例3と同様にして比較例3の水
浄化用活性炭繊維シートを得た。このシートの特性を表
1に示す。比較例3のシートは活性炭繊維配合量と活性
炭繊維の比表面積から計算されるシートの比表面積(1
200m2/g)の約50%しか比表面積を有しておら
ず、活性炭繊維本来の吸着能が得られないものであっ
た。
【0038】実施例4 少量の分散剤を添加した水溶液に活性炭繊維(アドール
A−15、大阪ガス社製、比表面積1500m2/g、
繊維長6mm)75%、ポリエステル系バインダー繊維
(メルティー#4080、ユニチカ社製、2dx5m
m、芯成分融点240℃、鞘成分融点110℃)15
%、及びポリエステル繊維(TK04N SD、帝人社
製、0.1dx3mm)10%を混合分散して水性スラ
リーを作成し、円網抄紙機を用いて坪量100g/m2
となるようにシートを形成し、ロールプレスによりプレ
スし、ヤンキードライヤーにて乾燥温度120℃で乾燥
し、実施例4の水浄化用活性炭繊維シートを得た。この
シートの特性を表2に示す。実施例4のシートは良好な
熱賦形性を有し、比表面積の低下も無く、浄水器に組み
込んだところ良好な吸着能が得られ、目づまりも無く水
浄化用活性炭繊維シートとして良好なものであった。
【0039】実施例5 少量の分散剤を添加した水溶液に活性炭繊維(アドール
A−15、大阪ガス社製、比表面積1500m2/g、
繊維長6mm)75%、ポリエステル系バインダー繊維
(メルティー#4080、ユニチカ社製、2dx5m
m、芯成分融点240℃、鞘成分融点110℃)10
%、及びポリエステル繊維(TM04N SD、帝人社
製、0.5dx5mm)15%を混合分散して水性スラ
リーを作成し、円網抄紙機を用いて坪量100g/m2
となるようにシートを形成し、ロールプレスによりプレ
スし、ヤンキードライヤーにて乾燥温度120℃で乾燥
し、実施例5の水浄化用活性炭繊維シートを得た。この
シートの特性を表2に示す。実施例5のシートは良好な
熱賦形性を有し、比表面積の低下も無く、浄水器に組み
込んだところ良好な吸着能が得られ、目づまりも無く水
浄化用活性炭繊維シートとして良好なものであった。
【0040】実施例6 少量の分散剤を添加した水溶液に活性炭繊維(アドール
A−15、大阪ガス社製、比表面積1500m2/g、
繊維長6mm)75%、ポリエステル系バインダー繊維
(メルティー#4080、ユニチカ社製、2dx5m
m、芯成分融点240℃、鞘成分融点110℃)25%
を混合分散して水性スラリーを作成し、円網抄紙機を用
いて坪量100g/m2となるようにシートを形成し、
ロールプレスによりプレスし、ヤンキードライヤーにて
乾燥温度120℃で乾燥し、実施例6の水浄化用活性炭
繊維シートを得た。このシートの特性を表2に示す。実
施例6のシートは良好な熱賦形性を有し、比表面積の低
下も無く、浄水器に組み込んだところ良好な吸着能が得
られ、目づまりも無く水浄化用活性炭繊維シートとして
良好なものであった。
【0041】実施例7 少量の分散剤を添加した水溶液に活性炭繊維(アドール
A−20、大阪ガス社製、比表面積2000m2/g、
繊維長6mm)75%、ポリエステル系バインダー繊維
(メルティー#4080、ユニチカ社製、2dx5m
m、芯成分融点240℃、鞘成分融点110℃)25%
を混合分散して水性スラリーを作成し、円網抄紙機を用
いて坪量100g/m2となるようにシートを形成し、
ロールプレスによりプレスし、ヤンキードライヤーにて
乾燥温度120℃で乾燥し、実施例7の水浄化用活性炭
繊維シートを得た。このシートの特性を表2に示す。実
施例7のシートは良好な熱賦形性を有し、比表面積の低
下も無く、浄水器に組み込んだところ良好な吸着能が得
られ、目づまりも無く水浄化用活性炭繊維シートとして
良好なものであった。
【0042】実施例8 少量の分散剤を添加した水溶液に活性炭繊維(アドール
A−15、大阪ガス社製、比表面積1500m2/g、
繊維長6mm)75%、ポリエステル系バインダー繊維
(メルティー#4080、ユニチカ社製、2dx5m
m、芯成分融点240℃、鞘成分融点110℃)10
%、及びポリエステル繊維(TA04N SD、帝人社
製、1.5dx5mm)15%を混合分散して水性スラ
リーを作成し、円網抄紙機を用いて坪量100g/m2
となるようにシートを形成し、ロールプレスによりプレ
スし、ヤンキードライヤーにて乾燥温度120℃で乾燥
し、実施例8の水浄化用活性炭繊維シートを得た。この
シートの特性を表2に示す。実施例8のシートは良好な
熱賦形性を有し、比表面積の低下も無く、浄水器に組み
込んだところ良好な吸着能が得られ、目づまりも無く水
浄化用活性炭繊維シートとして良好なものであった。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明の水浄化用活性炭繊維シートは良
好な熱賦形性、熱接着性を有し、加工性に優れ、活性炭
繊維の臭気や有害物質吸着能を最大限に活かし浄水器等
に用いるのに適したシートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 13/50 15/10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭繊維70〜85重量%と、芯成分
    が融点230℃以上、鞘成分が融点90〜120℃であ
    る樹脂から構成された芯鞘構造を有するバインダー繊維
    10〜30重量%、及びその他の繊維0〜15重量%か
    らなり、25℃水における差圧1000mmH2O時の
    透過流量が坪量300g/m2に換算して1000ml
    /cm2・min〜2500ml/cm2・minである
    湿式抄造により得られる水浄化用活性炭繊維シート。
  2. 【請求項2】 芯鞘構造を有するバインダー繊維がポリ
    エステルを芯成分とし、ポリエステルコーポリマーを鞘
    成分とするバインダー繊維である請求項1記載の水浄化
    用活性炭繊維シート。
JP25854491A 1991-09-09 1991-09-09 水浄化用活性炭繊維シート Pending JPH0568966A (ja)

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JP25854491A JPH0568966A (ja) 1991-09-09 1991-09-09 水浄化用活性炭繊維シート

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JP25854491A Pending JPH0568966A (ja) 1991-09-09 1991-09-09 水浄化用活性炭繊維シート

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JP (1) JPH0568966A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102399043A (zh) * 2010-09-08 2012-04-04 天津科技大学 一种造纸废水生物脱色方法
JP5728113B1 (ja) * 2014-07-25 2015-06-03 ユニチカ株式会社 吸着材

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