JP3421846B2 - コンクリート又は石材のスラッジを含む懸濁液の濾過方法 - Google Patents

コンクリート又は石材のスラッジを含む懸濁液の濾過方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は液体中に含有される
粒子を効率よく除去する濾過材及びそれを用いた濾過装
置に関し、特にコンクリート又は石材のスラッジを含む
懸濁液の濾過に適し、濾過速度の速い濾過材及び濾過装
置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、コンクリートスラッジを含む懸濁
液は、沈殿槽でスラッジを沈殿させ、上澄みを流して排
水していた。しかし、このような処理のみではスラッジ
の除去は十分とはいえず、条件によっては細かいスラッ
ジを含む、濁った上澄みを流してしまう恐れもあった。
そのため、フィルターを通過させてスラッジを除去する
濾過処理が求められていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、コンクリート
スラッジを含む懸濁液を処理するには、実用上の捕集効
率を維持しつつ、濾過抵抗が小さく、濾過速度が速いも
のである必要があるのに対し、従来の濾過材では、これ
らを満足するものは見当たらなかった。そこで、本発明
では、コンクリート又は石材のスラッジを含んだ懸濁液
を迅速に濾過して、水分とスラッジとを分離できる液体
フィルター用濾材を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明では、コンクリート又は石材のスラッジを含
懸濁液を濾過するための濾過材であって、3〜8μm
の繊維径を有し、連続繊維がランダムかつ3次元的に交
絡している不織布であり、100%以上の吸水率を有
し、目付が30〜300g/m 2 であり、ポリアミド樹
脂を用いて製造された濾過材を構成し、この濾過材を用
いてコンクリート又は石材のスラッジを含む懸濁液を濾
過することを特徴とする。 【0005】繊維径が3〜8μmであり、連続繊維がラ
ンダムかつ3次元的に交絡している不織布で、100%
以上の吸水率を有する濾過材を用いることにより、濾過
速度を確保しつつ、コンクリートスラッジ等の懸濁液か
ら、スラッジを除去することができる。なお、ここでの
吸水率とは、濾過材の質量に対し、その濾過材が吸収保
持することのできる水の質量をいう。従って、吸水率1
00%以上の濾過材とは、濾過材がそれ自身の質量より
多い質量の水を吸収保持することができるようなものを
意味する。 【0006】また、本発明の濾過材においては、不織布
の目付は30〜300g/m2であることが望ましい。
このようにすることにより、実用上の強度を確保し、フ
ィルター寿命を長くすることができる。 【0007】また、本発明の濾過材となる不織布の材質
はポリアミド樹脂からなる未延伸繊維を用いることが望
ましい。このようにすることにより、親水化のための後
加工を要することなく濾過材の親水性をより高く確保で
きるので、濾過速度を高めることができる。 【0008】また、前記濾過材を組み込んだ濾過装置を
構成することもできる。このような濾過装置により、前
記した濾過材の特長を生かし、コンクリートスラッジ等
の粉粒物の除去に適した濾過装置を提供することができ
る。 【0009】 【発明の実施の形態】まず、本発明の濾過材の製造方法
を説明する。本発明の濾過材は以下のようなメルトブロ
ー法により製造される。原料となる熱可塑性樹脂の重合
体を押出機中で溶融し、一列に並んだ多数の紡糸ノズル
から吐出させ、これと同時に紡糸ノズルの両側に配置さ
れた気体噴出口から加熱気体を噴射させる。この加熱気
体流により、熱可塑性重合体の繊維状溶融体は引き伸ば
され、実質的に収束することなく移動するコンベアネッ
ト上に吹き当てられる。その繊維状溶融体はそのネット
上で気体流と分離して積層される。積層された繊維は自
己の有する熱により接触点で接合し、いわゆるウェブを
形成する。そして、出来上がったウェブ状シートはコン
ベアネットと共に移動し、その後そのネットから巻き取
られるように他の装置に渡されて巻き取られる。なお、
繊維を積層する際、即ち繊維の冷却前に加圧ローラーを
用いて加熱加圧し、繊維同士の接合を強化することも可
能である。 【0010】以上の紡糸過程において、紡糸口金温度、
高速気体の温度、圧力及び重合体吐出量等の製造条件を
適宜選択することにより、繊維径が3〜8μmの熱可塑
性極細繊維を製造することができる。 【0011】ウェブ状シートは、その後スパンレース法
といわれる高速液体流処理を施される。これは水流によ
り3次元機械的交絡処理をするものであり、噴出口の
径、配列、水流の圧力、速度等の製造条件を適宜選択す
ることで本発明に好適な不織布の密度、強力を得ること
ができる。 【0012】このようして、本発明の濾過材である不織
布は製造されるが、コンクリートスラッジ等を含む懸濁
液を濾過するフィルターとして機能するため、以下のよ
うな構成を有する必要がある。 【0013】即ち、平均繊維径は1〜10μm、望まし
くは繊維径が3〜8μmであるとともに連続繊維がラン
ダムかつ3次元的に交絡している不織布であり、100
%以上の吸水率を有する不織布である必要がある。 【0014】平均繊維径は、1〜10μm、望ましくは
繊維径が3〜8μmでなければならない。一般的に、平
均繊維径が小さいほど、濾別する粒子をよく捕捉するこ
とができるので、本発明の濾過の目的においては、平均
繊維径が10μm以下でないと十分な濾過性能を発揮で
きないからである。一方平均繊維径が1μm以上である
必要があるのは、1μm以下になると目詰まりが早くな
ってしまうからである。 【0015】不織布を構成する繊維は連続繊維でなけれ
ばならない。これは、短繊維の不織布では、濾過時の抵
抗により繊維が脱落し、濾過液に混入する可能性が高い
からである。 【0016】不織布を構成する繊維はランダムかつ3次
元的に交絡していなければならない。これは、ランダム
であることにより、目の非常に細かい部分と比較的目の
荒い部分が混在して、目の細かい部分で微小な粒子を捉
えつつ、通水性をも同時に確保できるからである。ま
た、3次元的に交絡していることにより、フィルター表
面だけでなく、フィルター内部でも粉粒物を捉えること
が可能になり、目詰まりを遅らせ、通水性を確保してフ
ィルター寿命を延ばすことができるからである。なお、
ランダムかつ3次元的な交絡状態は、公知の高速液体流
処理により形成することができる。 【0017】不織布は100%以上の吸水率を有さなけ
ればならない。これは、実用上の濾過速度を確保するた
めであり、吸水率が100%未満では、濾過速度が低く
なりすぎるからである。 【0018】また、不織布の目付は30〜300g/m
2であることが好ましい。これは、目付が30g/m2
下になると実用上の強度が不足して、濾別したスラッジ
の重さで破損する恐れがあるとともに、不織布の薄い部
分からスラッジが漏れて、濾過性能が低下する恐れがあ
るからである。一方、目付が300g/m 2以上になる
と、強度は高くなるが濾過抵抗が大きくなり、実用上の
濾過速度が確保できないとともに、目詰まりが早くなっ
て、フィルター寿命が短くなる。 【0019】また、不織布はポリアミド樹脂を用いて製
造されるのが好ましい。これは、ポリアミド樹脂、例え
ばナイロン6、66、12等のポリアミド単体ないしそ
れらの共重合体、ブレンド体などは親水性が高く、吸水
率も高くなるため、濾過速度を確保しやすいからであ
る。 【0020】次に、本発明の実施の形態に係る濾過材の
製造方法において、メルトブロー法を使用した理由につ
いて説明する。一般に、濾過材としての捕集効率を上げ
るためには、構成繊維径が細いほど良いが、実用的な濾
過速度を実現するためには適度な繊維空隙と親水性を兼
ね備えている必要がある。 【0021】極細繊維として利用可能なものとしては、
これまでメルトブロー法によるものの他、直接紡糸法に
よる単一ポリマーの極細繊維、複数ポリマーの組み合わ
せによる分割型もしくは海島型の複合繊維等がある。し
かし、直接紡糸法による極細繊維は繊維径に限界があ
る。分割型複合繊維の場合には、機械的分割により細化
は可能であるが、異種ポリマー部分の残存により、親水
性が不足する。また、海島型の極細繊維は異種ポリマー
部分を薬品で除去することが可能であるが、これに伴う
コストアップや残存部分の密度不足などの問題が生じ
る。さらに、これらの分割繊維や海島繊維は、基本的に
もとの繊維の束の形状を保ってしまうため、メルトブロ
ー法による極細繊維の場合のように繊維をランダムに分
布させることができない。 【0022】一方、メルトブロー法により製造した不織
布は、繊維がランダムに分布していることに加え、織
布、編布に比較して製造工程が簡便であり、目付、厚み
が得られる範囲等に関して自由度が高い。従って、メル
トブロー法による親水性を有する単一組成の極細繊維が
濾過材として好適であるといえる。 【0023】なお、その他にもメルトブロー法及び高速
液体流処理によれば、次のような4つの利点がある。1
つ目として、不織布をバッグ状等の製品形状にする場合
に、従来からの縫製手段の他、繊維の熱可塑性を利用し
て溶融接着することも可能であること、及び他の極細繊
維構造体の形成方法に比べると格段に高速でシート形成
ができることより、コスト面で有利である。2つ目とし
て、高速液体流処理のみによる機械的結合をすれば糊剤
その他の不要な成分を一切含まないので、環境への負担
も少ない。3つ目として、繊維束を形成していない極細
繊維ランダムウェブに高速液体流処理を施すことによ
り、嵩密度が高く、しかも使用方法に適した機械的強度
を有する不織布構造体が得られるため、高いフィルター
性能を発現させることができる。4つ目として、メルト
ブロー法による極細繊維ウェブの製造条件を適当に選択
することにより、濾過目的に対応した薄物から厚物まで
の目付の制御が可能であり、複雑な工程を経ずして、適
切な濾過材を得ることができることがあげられる。 【0024】次に、本発明の濾過材を使用した濾過装置
の実施の形態である、コンクリートスラッジ等の懸濁液
の濾過装置(以下、単に「濾過装置」という)について
説明する。図1は濾過装置に使用される本発明の濾過材
及び、濾過材を支持する枠の斜視図であり、図2は濾過
装置を説明する図である。 【0025】濾過装置1はコンクリート2次製品工場等
のコンクリート懸濁液を貯めた貯留槽2から懸濁液3を
汲み上げて清浄水に濾過するものである。濾過装置1は
主に濾過槽4と、濾過材5と、水中ポンプ6とから構成
される。 【0026】図1(a)に示すように、濾過材5は不織
布を円形断面の袋に成形したものである。不織布は熱可
塑性樹脂を前記したメルトブロー法により繊維化し、布
状に製造したものであり、熱で圧着して袋状に成形され
ている。濾過材5は図1(b)に示すような枠5aに入
れられて支持され、濾過槽4の開口部に設置される。濾
過槽4は上面が開口した円筒状の容器であり、側面の最
下部にはバルブ7aを有する排出口7を備え、内面中央
付近には、枠5aを支持する突起状の支持部4aを有し
ている。水中ポンプ6は貯留槽2内の懸濁液3を搬送す
るものであり、搬送管8を通して懸濁液3を濾過材5の
上へ搬送するように設置されている。 【0027】以上のように構成された濾過装置1は、バ
ルブ7aを閉めた状態で水中ポンプ6のスイッチを入れ
ると、懸濁液3が濾過材5の上へ搬送され、濾過材5へ
注がれる。濾過材5はスラッジを捉えるので、濾過材5
の下には清浄な濾過水のみが溜まっていく。濾過水が一
定量溜まった場合には、バルブ7aを開けて濾過水を排
出する。このような濾過装置に本発明の濾過材を使用す
ることにより、本発明の目的であるコンクリートスラッ
ジ等を含む懸濁水を濾過することができる。 【0028】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではな
い。すなわち、本発明に使用される不織布の構造として
は、単一の極細繊維のみで構成する場合のほか、極細繊
維と他の繊維構造体、例えば、短繊維ウェブや薄い編織
布等との複合積層体が使用可能である。また、より目の
粗い繊維構造体を本発明の濾過材の上流側に接合して複
合積層体とすれば、目詰まりを緩和することができ、長
期間濾過速度を維持することができる。 【0029】 【実施例】次に、本発明の濾過材の実施例について説明
する。 【0030】実施例は濾過材の通水性及び濾過性能を実
験して確認したものである。実験方法は実施例、比較例
のいずれについても共通であり、以下のような方法をと
った。 【0031】(実験方法) シート状の濾過材を一辺4
0cmの正方形に裁断し、円筒状の容器の上端に凹ませ
て固定した。この濾過材にコンクリートスラッジを含む
懸濁水を1000ml注ぎ、7分間放置して通水性及び
濾過性能を確認した。懸濁水の濁水状態は1000ml
の懸濁水をかき混ぜて60秒間放置したときに、300
〜400mlのスラッジが沈殿し、600〜700ml
のスラッジが浮遊している状態のものであった。 【0032】実験の結果については表1に示す。各実施
例及び比較例について仕様を表示しているが、各仕様は
次のように測定したものである。 (目付)JIS L1085の方法により測定した。 (厚み)JIS L1085の方法により測定した。 (密度)目付を厚みで除して求めた。 (繊維径)1000倍の走査電子顕微鏡像上で測定した
ものである。 (最大孔)1000倍の走査電子顕微鏡像上で、視野に
現れた最大の孔を測定した。 (通水性)濾過時間を7分間の固定とし、この間に濾過
された濾過水の量を測定した。 (濾過性能)濾過水を目視確認して、5段階評価により
評価した。なお、数字が小さいほど濾過性能が良く、1
は目視上濁りが全く無く、5は濁水のままであることを
表す 【0033】(実施例) ナイロン6樹脂を、水分率1
50ppmまで乾燥し、これを押出機によって溶融押出
しを行い、この溶融ポリマーを直径が0.25mmの吐
出孔が1.0mm間隔で1列に配列した紡糸口部を備
え、その両側に幅0.25mmの気体噴出用スリットを
1000mmにわたって備えたメルトブロー装置に導き
紡糸を行った。紡糸の条件は紡糸温度が300℃、噴射
用気体(空気)温度が300℃、噴射用気体圧力が2.
5kg/cm2、単孔あたりのポリマー吐出量が0.1
g/minとした。紡出した極細繊維流を吐出孔の下2
5cmの位置で捕集して、平均目付129.7g/m2
のナイロン6のメルトブロー極細繊維不織布を得た。 【0034】このようにして得られた本発明の実施例
は、繊維径3〜8μm(平均繊維径3.6μm)、厚み
0.338mm、密度0.384g/cm3最大孔25
μmとなっていた。なお、平均繊維径は1000倍の走
査電子顕微鏡像上で任意の500本の繊維について太さ
を測定し、算術平均したものである。 【0035】実施例の性能は、通水性が610mlで濾
過性能は1、即ち、目視上濁りは確認できず、濾過材と
して十分な性能であった。 【0036】(比較例)No.2は目付150.0g/
2、厚み1.600mm、密度0.094g/cm3
繊維径33μm、最大孔110μmのものである。N
o.3は目付200.0g/m2、厚み1.300m
m、密度0.154g/cm3、繊維径25μm、最大
孔100μmのものである。No.4は目付300.0
g/m2、厚み8.000mm、密度0.038g/c
3、繊維径17μm、最大孔83μmのものである。
これらはいずれも、通水性が1000ml以上、即ち7
分間経過する前に1000mlすべてが濾過されたが、
濾過性能は5で濾過水は濁ったままであり、濾過材とし
ては不十分な性能であった。これは、いずれも最大孔が
100μm前後と大きいためと考えられる。 【0037】No.5は目付80.0g/m2、厚み
0.660mm、密度0.121g/cm3、繊維径1
7μm、最大孔50μmのものである。これは、通水性
は680mlで実施例と同等であるが、濾過性能は3で
濾過はされているものの、1000mlのビーカーに入
れた時に向こう側をすかして見ることができない程度に
濁ったままであり、濾過材としては不十分な性能であっ
た。No.5はNo.4と比較したときに、最大孔がN
o.4は83μmなのに対してNo.5は50μmと小
さいことが濾過性能に影響を与えたと考えられる。な
お、No.6からNo.8の濾過性能はNo.1,2〜
4,5を基準として濁りを目視数値化している。 【0038】No.6は、目付158.0g/m2、厚
み0.780mm、密度0.203g/cm3、繊維径
18μm、最大孔50μmのものである。No.5に対
して繊維径、最大孔が同等で目付が約2倍のものである
が、通水性は650ml、濾過性能は3でNo.5と同
等の性能を示し、濾過材としては不十分な性能であっ
た。 【0039】No.7は目付215.0g/m2、厚み
0.940mm、密度0.229g/cm3、繊維径1
8〜38μm、最大孔42μmのものである。No.7
の性能は、通水性が700mlで実施例と同等であった
が、濾過性能が3であり、濾過材としては不十分な性能
であった。No.7は最大孔がNo.6より若干小さい
ものではあったが、濾過性能に差は見られなかった。 【0040】No.8は、目付158.0g/m2、厚
み0.540mm、密度0.293g/cm3、繊維径
17〜33μm、最大孔13μmのものである。No.
8の性能は、通水性が700mlで実施例と同等であっ
たが、濾過性能が2.5であり、濾過材としては不十分
な性能であった。No.8は最大孔が13μmと、実施
例の約半分であるにもかかわらず、濾過性能が不十分で
あったのは、繊維径が17〜33μmと、実施例の約2
〜3倍であったためと考えられる。 【0041】No.9は目付10.0g/m2、厚み
0.090mm、密度0.111g/cm3、繊維径3
3μm、最大孔110μmのものである。No.9の性
能は通水性が800mlで実施例よりも良好であった
が、濾過性能は5でほとんど濾過されていなかった。ま
た、No.9は目付が小さく、容易に破れてしまうた
め、濾過材としての性能は不十分であった。 【0042】No.10はNo.6を4枚重ねたもので
あり、目付320.0g/m2、厚み2.640mm、
密度0.121g/cm3、繊維径17μm、最大孔5
0μmの仕様としたものである。No.10の濾過性能
は2で、比較的良いものの実施例よりは劣り、また、通
水性が200mlであり実施例の610mlと比較する
と約3分の1と遅く、実用的な濾過材としては不十分な
性能であった。 【0043】以上の実験結果から見て、濾過性能には繊
維径が大きく関与しており、コンクリートスラッジを捉
えるためには約1〜10μmの繊維径が望ましいと考え
られる。また、繊維径は3〜8μmであることがより望
ましい。この繊維径であれば、製造上も容易な繊維径で
あり、かつ、より高い濾過性能が確保できるからであ
る。さらには、繊維径は4〜7μmであることが望まし
い。この繊維径であれば、製造がより容易であるととも
に、実施例相当の濾過性能が確保できるからである。 【0044】 【表1】 【0045】 【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の濾過方法
れば、コンクリートや石材を加工した際に発生するスラ
ッジを含む懸濁液を目視上濁りが無い程度に濾過するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 (a)は本発明の実施の形態に係る濾過材の
斜視図であり、(b)は同濾過材を保持する枠の斜視図
である。 【図2】 本発明の実施の形態に係る濾過材を使用した
濾過装置を説明する図である。 【符号の説明】 1…濾過装置、2…貯留槽、3…懸濁水、4…濾過槽、
5…濾過材、6…水中ポンプ、7…排出口、8…搬送管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−7812(JP,A) 特開 平11−81139(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 39/00 - 39/20

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 コンクリート又は石材のスラッジを含む
    懸濁液濾過方法であって、3〜8μmの繊維径 を有し、連続繊維がランダムかつ3
    次元的に交絡している不織布であり、100%以上の吸
    水率を有し、目付が30〜300g/m 2 であり、ポリ
    アミド樹脂を用いて製造された濾過材を用いて前記懸濁
    液を濾過することを特徴とするコンクリート又は石材の
    スラッジを含む懸濁液の濾過方法。
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