JPH08257325A - カートリッジフィルター及びその製造法 - Google Patents

カートリッジフィルター及びその製造法

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JPH08257325A
JPH08257325A JP7090279A JP9027995A JPH08257325A JP H08257325 A JPH08257325 A JP H08257325A JP 7090279 A JP7090279 A JP 7090279A JP 9027995 A JP9027995 A JP 9027995A JP H08257325 A JPH08257325 A JP H08257325A
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fiber
sheet
cartridge filter
layer
fiber assembly
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JP7090279A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Shishikura
勝博 宍倉
Shinichi Tokutome
伸一 徳留
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Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐圧強度、濾過精度及び濾過ライフに優れた
カートリッジフィルターを提供すること、及び中芯を使
用しないその効率的な製造法を提供すること。 【構成】 フィルターの最内層に太繊維から成る粗繊維
集合体シートが巻回され、該粗繊維集合体層の上層部か
らフィルターの外層部にかけて不織繊維集合体シートが
巻回積層され、かつ該不織繊維集合体シートの積層物の
少なくとも最内層には熱接着性繊維を含有し、該熱接着
性繊維によって繊維交絡部が接着固定されており、前記
不織繊維集合体からなるシートは、フィルターの軸方向
に対してシート面が斜行した状態で巻回積層されている
カートリッジフィルタ−及びその製造法より構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なカートリッジフィ
ルタ−及びその製造法に関する。更に詳しくは、円筒状
多孔体からなる芯筒を有しないにも関わらず耐圧強度が
大であり、且つ、安定した濾過が可能なカートリッジフ
ィルター、及び中芯を使用しないその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】気液中の微粒子を濾過するカートリッジ
フィルターとしては、円筒状多孔体に撚糸を巻回した糸
巻状のものが実開昭61ー12922号公報に、また円
筒状多孔体に繊維ウェブシ−トを巻回したものが特開平
5ー192516号公報に、さらに熱接着性複合繊維ウ
ェブを円筒状に成形したものが特公昭53ー43709
号公報に開示されている。これらは、自動車、食品、電
子、電気化学工業等の一般産業の各種液体や気体の清浄
濾過、プール等の水処理、下水、工場排水等の汚水浄化
として好適に広く使用されている。実開昭61ー129
22号公報に記載の糸巻状カ−トリッジフィルタ−は、
多孔性の紙や不織布またはマルチフィラメントを撚って
糸状あるいはロ−プ状に成形した濾材を、円筒状多孔体
に螺旋状に多層に巻回してなるため、製品コストが安価
であるという利点がある。
【0003】一方、特開平5ー192516号公報に記
載の繊維ウェブシ−トを巻回したカ−トリッジフィルタ
−は、繊維を広幅繊維ウェブシ−ト状に成形した濾材
を、円筒状多孔体の軸方向と直角に多層に巻回している
ため、糸巻状カ−トリッジフィルタ−同様に製品コスト
が安価である利点がある。また、特公昭53ー4370
9号公報に記載の熱接着性複合繊維ウェブを円筒状に成
形したものは、濾過圧の上昇によっても繊維間剥離が起
こらず安定した濾過精度が得られる利点がある。更に、
特公昭56ー43139号公報では熱接着性複合繊維ウ
エブを加熱しながら円筒状中芯に卷回、積層するカート
リッジフィルターの製造法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】しかし、前記実開昭6
1ー12922号公報では糸あるいはロ−プ状からなる
濾材相互間の接合が不十分なため、濾過の進行に伴う濾
過圧上昇により濾材相互間が動いて、濾材相互間により
形成される空隙孔径の変形をきたすこと、さらに通液中
に濾材の一部が脱落して濾過液中に混入する等の恐れが
あり、安定した濾過精度が得られないという問題があ
る。また、特開平5ー192516号公報では濾材の繊
維相互間及び濾材の層間が接着されていないため、濾過
の進行に伴う濾過圧上昇により層間が剥離したり、濾材
繊維間気孔の変形をきたすこと、さらに通液中に濾材の
一部が脱落して濾過液中に混入する恐れがあり、安定し
た濾過精度が得られないという問題がある。更に、特公
昭53ー43709号公報では幅広い分布を持つ粒子の
濾過には未だ不十分である。そして、これら糸巻状及び
繊維ウェブシ−ト巻回状カ−トリッジフィルタ−は、濾
材を巻回成形する工程上及び濾過使用時の濾過精度と形
状を保持する上で、円筒状多孔体からなる芯筒を必要と
するので、その分製造工程が煩雑になりかつ製品コスト
が高くなるという問題がある。一方、特公昭56ー43
139号公報では製造後にカートリッジフィルターを円
筒状中芯から引き抜くことが必要であり、これがしばし
ば困難を来すために、製造効率が低下するという難点が
あった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、円筒状多孔体から
なる芯筒を必要とせず、優れた濾過性能が得られるカ−
トリッジフィルタ−、及び円筒状中芯を使用しないその
製造法を完成させることにより、本発明に至った。 本
発明は次の構成を有する。 (1)フィルターの最内層の太繊維から成る粗繊維集合
体シートが巻回され、該粗繊維集合体層の上層部からフ
ィルターの外層部にかけて不織繊維集合体シートが巻回
積層され、かつ該不織繊維集合体層の少なくとも最内層
には熱接着性繊維を含有し、該熱接着性繊維によって繊
維交絡部が接着固定されており、前記不織繊維集合体か
らなるシートは、フィルターの軸方向に対してシート面
が斜行した状態で巻回積層されているカートリッジフィ
ルタ−。 (2)粗繊維集合体シートがネット状物である(1)項
に記載のカートリッジフィルタ−。 (3)不織繊維集合体層が少なくとも2種類の不織繊維
集合体シートから成り、それらが少なくとも2層に積層
されていることを特徴とする(1)若しくは(2)項に
記載のカートリッジフィルター。 (4)不織繊維集合体シートの繊維主配列が、長さ方向
に沿って配列したものと幅方向に配列したものである
(3)項に記載のカートリッジフィルタ−。 (5)粗繊維集合体シート及び不織繊維集合体シートが
共に熱接着性複合繊維である(1)〜(4)項に記載の
カートリッジフィルター。 (6)太繊維から成る粗繊維集合体シートを回転する円
筒状軸芯に卷回させ、軸芯の長さ方向に引き抜きながら
連続的に卷回積層させた後、その外側に熱接着性複合繊
維から成る不織繊維集合体シートを加熱しながら、連続
的に斜行卷回させ、繊維の交絡部を接着固定させ、積層
させることを特徴とするカートリッジフィルターの製造
法。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
粗繊維集合体層は、粗繊維集合体シートをフィルタ−の
最内層に、フィルタ−の軸方向に対して、シート面を平
行にして卷回するか、またはより好ましくは、斜行した
状態で巻回してなるものである。ここでいう粗繊維集合
体層とは、これを透過する流体に、この外側に巻回され
る不織繊維集合体層で発生する濾過抵抗以上の濾過抵抗
を発生させることなく、かつ流体の透過圧力によって変
形せず、更にこれより外側に巻回される不織繊維集合体
と密着可能な布帛状物をいう。具体的には、編織等より
なるネット状物、繊維ウェブ、不織布、有孔フィルム状
物、有孔合成紙等が利用できるが、更に詳しくは、熱接
着性を有する複合モノフィラメント、複合マルチフィラ
メント又は紡績糸等を使用した、透過性がよくかつ流体
の圧力によっては変形し難く、不織繊維集合体との密着
性のよい、構造的には交点が接着固定され、かつ機能的
には不織繊維集合体との熱接着性を有する比較的目の粗
いネット状物を使用することがより好ましい。これらに
使用する繊維種としては、綿、麻、コットンリンタ−等
の天然繊維、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミ
ド、ポリエステル等の合成繊維が考えられるが、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル等
の熱可塑性樹脂からなる繊維が好ましい。使用される繊
維の繊度は50〜5,000デニール、好ましくは10
0〜1,000デニールであり、目付は20〜150g
/m2、好ましくは50〜100g/m2である。
【0007】特に好ましくは、不織繊維集合体との熱接
着性を有する複合モノフィラメントをその交点を熱接着
させることによりネット状の粗繊維集合体シートを作成
し、該ネットを加熱することにより軟化状態にして巻
回、積層する方法である。熱接着性を有する複合モノフ
ィラメントとしては、融点差が10℃以上であり、好ま
しくは15℃以上、更に好ましくは20℃以上である2
成分を適宜選択して複合溶融紡糸してなる熱接着性複合
モノフィラメントが挙げられる。熱接着性複合モノフィ
ラメントを経糸と緯糸に使用して、目開きが0.5〜1
0mm、より好ましくは1〜5mmで、目の形状がネットの
長手方向に矩形或いは菱型等になるネットが好ましい。
複合モノフィラメントの原料樹脂として上記熱可塑性樹
脂の組み合わせが好ましい。例えば、ポリプロピレン/
ポリエチレン、ポリアミド/ポリエチレン、ポリエステ
ル/ポリエチレン、ポリエステル/ポリプロピレン等を
例示することが出来るが、耐薬品性の面からポリオレフ
ィン同士の組み合わせ、例えば、ポリプロピレン/高密
度ポリエチレン、ポリプロピレン/中密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン/低密度ポリエチレン、ポリプロピ
レン/プロピレンと他のオレフィンとの結晶性共重合体
等を挙げることが出来る。
【0008】また粗繊維集合体として、材質の摩擦抵抗
及び熱収縮が小さい粗繊維集合体を使用することは、後
述する該粗繊維集合体シートを連続的に斜行巻しつつ、
円筒状軸芯方向に引き抜き易くする上で、粗繊維集合体
が伸びたり、破れたりしないのでより好ましい。本発明
のカートリッジフィルターはこのような粗繊維集合体層
を存在させることにより、中芯を使用する必要が無く、
従って、それを使用した場合に比して生産効率をあげる
ことができるのである。また、このような粗繊維集合体
層の外側に不織繊維集合体シートを卷回するために、多
孔性芯筒を使用する必要がなく、生産工程の煩雑化が避
けられる。更に、前述したように粗繊維集合体層は太デ
ニールの繊維を使用しているために濾過抵抗は殆どない
のである。次に、本発明でいう斜行した状態とは、粗繊
維集合体及び後述する不織繊維集合体シートがフィルタ
−の軸方向に対して斜行した状態で、螺旋状に連続して
巻回される状態をいい、斜行角度はフィルタ−の軸方向
に対してシート面が平行又は直角以外であれば任意でよ
い。
【0009】粗繊維集合体シートを巻回する具体的な手
段としては、シート面を軸芯と平行にして巻回する場
合、通常のシ−トを巻くのと同様に円筒状軸芯に巻回す
れば良く、特に作業に特殊な手段を用いなくてもよい。
また、粗繊維集合体シートを螺旋状に巻回する方法につ
いては、具体例として、粗繊維集合体シートを、回転す
る円筒状軸芯に対して斜行状態で接触進入させて円筒状
軸芯に螺旋巻しつつ、円筒状軸芯が一回転する間に、粗
繊維集合体をその巾以内の長さ分だけ、定速で円筒状軸
芯方向に引き抜き移動させながら、連続的に巻回する方
法が利用できる。この螺旋状に巻回する方法は、後述す
る不織繊維集合体シートを螺旋状に巻回する方法と連続
して行えるので特に好ましい手法である。
【0010】本発明のカートリッジフィルタ−にとって
重要なことは、フィルター最内層に巻回される粗繊維集
合体層の上層部からフィルター外層部にかけて不織繊維
集合体シートが、前記粗繊維集合体シートの巻回と同様
な方法により回転する円筒状軸芯に対して螺旋状に斜行
巻回、積層された構成を有していることである。その
為、理由は必ずしも明かではないが斜行巻回により、カ
ートリッジフィルターの耐圧強度、濾過精度、及び濾過
ライフの向上が認められたのである。
【0011】本発明のフィルタ−に使用される不織繊維
集合体シートとしては、カ−ド法、エア−レイド法、湿
式抄造法、スパンボンド法、メルトブロ−法等によりつ
くられた繊維ウェブシ−ト叉は該繊維ウェブシ−トをエ
ンボス法、スル−エア−法、ニ−ドルパンチ法、スパン
レ−ス法等によりつくられた不織布シ−ト等が利用でき
る。又、これらに使用する繊維種としては、綿、麻、コ
ットンリンタ−等の天然繊維、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリアミド、ポリエステル等の合成繊維、ガラ
ス繊維、カ−ボン繊維、銅繊維等の単一繊維、低融点成
分と高融点成分の組合せからなる熱接着性複合合成繊
維、低融点成分と高融点成分のブレンドからなる単一合
成繊維等が挙げられる。また繊維形状としては、円形断
面糸、異形断面糸、中空糸、及びこれらによる捲縮糸が
挙げられる。上記繊維種は単一で叉は適当な混率でブレ
ンドして、繊維ウェブシ−ト叉は不織布シ−ト等として
使用することも出来る。
【0012】本発明のカートリッジフィルタ−は、上記
不織繊維集合体シートから選ばれる一種類の繊維の不織
繊維集合体層によるもの、又は複数の繊維種を混繊して
なる不織繊維集合体シートによるもの、及びこれらの繊
維密度が異なるもの、あるいは繊維種の異なる不織繊維
集合体シートの複数種類の層の組合せによるもの、繊維
径の異なる不織繊維集合体シートの複数種類の層の組合
せによるもの、繊維密度が異なる不織繊維集合体シート
の複数種類の層の組合せによるもの等いづれであっても
よく、これらのシートの如何なる組み合わせでも良
い。。これらのシートの2種以上を選択して積層するこ
とにより、安定した濾過を行うことが出来るカートリッ
ジフィルターを得ることが出来るが、あまりに多種類、
多層にすることは生産効率の低下を来すために望ましく
なく、2〜20種類で2〜100層、好ましくは2〜1
0種類で2〜50層である。また不織繊維集合体繊維の
主配列が、主に不織繊維集合体の長さ方向に沿って配列
しているもの、あるいは主に不織繊維集合体の巾方向に
沿って配列しているものいずれかを単独で巻回してなる
ものでよいが、これらを層毎に交互に斜行巻回して層毎
に交差配列したものは、濾過精度の向上及び濾過耐圧性
の向上が期待できるのでより一層好ましい。
【0013】また不織繊維集合体シートを構成する繊維
の繊度は0.1〜80デニール、好ましくは1〜30デ
ニールであり、目付けは、10〜200g/m2のものが好
ましい。 本発明のカートリッジフィルタ−は、不織繊
維集合体層の少なくとも最内層、好ましくは最内層及び
最外層には、熱接着性繊維を含有することである。不織
繊維集合体に熱接着性繊維を含有させることで、加熱に
より繊維交絡部が熱接着固定され熱接着性繊維間が熱接
着性繊維以外の繊維を抱き込んだ形で接着されるため、
繊維間の気孔形がしっかりした強固な繊維層になる。従
って不織繊維集合体層の最内層においては、流体の通過
中に濾材の一部が脱落して流体中に混入する恐れがなく
なり安定した濾過精度が得られる。また、熱接着性繊維
として粗繊維集合体との熱接着可能な繊維種を選ぶこと
により、不織繊維集合体層の最内層と粗繊維集合体とが
加熱によって接着一体化され構造的に強化できる。さら
に、不織繊維集合体層の最外層においては、流入する流
体の圧力変動に対しても、表面部繊維の離脱や凹みが生
ずることなく、安定した濾過構造を維持することができ
るので、最内層と最外層の双方に熱接着性繊維を含有さ
せることは、より一層好ましいことである。
【0014】熱接着性繊維としては、不織繊維集合体を
構成する主繊維の融点より低い融点を持つ繊維であれば
公知の熱接着性繊維種を使用することができ、具体的に
は、低融点単一繊維、あるいは低融点成分と高融点成分
の組合せからなる熱接着性複合繊維が挙げられる。これ
ら熱接着性繊維としては、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリ−4−メチルペンテン、プロピレンと他のαオ
レフィンとの2元叉は3元共重合体、ポリエチレンテレ
フタレ−ト、ポリアミド、ポリカ−ボネ−ト等の熱可塑
性樹脂を溶融紡糸してなる低融点単一繊維を挙げること
が出来る。しかし、より好ましい態様として該樹脂から
融点差が10℃以上であり、好ましくは15℃以上、更
に好ましくは20℃を有する2成分を適宜選択して複合
溶融紡糸したもので、少なくとも低融点成分の一部が繊
維表面を形成してなる鞘芯型又は並列型に紡糸した熱接
着性複合繊維が挙げられる。熱接着性繊維の好ましい含
有率としては、不織繊維集合体の10重量%以上、更に
好ましくは20重量%以上であり、熱接着性複合繊維を
100重量%含有した場合が最も好ましい。熱接着性複
合繊維の原料樹脂として上記熱可塑性樹脂の組み合わせ
が好ましい。例えば、ポリプロピレン/ポリエチレン、
ポリアミド/ポリエチレン、ポリエステル/ポリエチレ
ン、ポリエステル/ポリプロピレン等を例示することが
出来るが、耐薬品性の面からポリオレフィン同士の組み
合わせ、例えば、ポリプロピレン/高密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン/中密度ポリエチレン、ポリプロピ
レン/低密度ポリエチレン、ポリプロピレン/プロピレ
ンと他のオレフィンとの結晶性共重合体を挙げることが
出来る。
【0015】本発明のカートリッジフィルタ−は、不織
繊維集合体層を上記不織繊維集合体シートから適宜選択
して、粗繊維集合体の上層部からフィルターの外層部に
かけて気孔が段階状に大きくなるように巻回し、フィル
タ−の外側から内側に向けて順次粗粒子から微粒子を捕
捉する、いわゆる深層濾過構造にすることが、濾過精度
及び濾過寿命を向上する上で好ましい。また、不織繊維
集合体シートの巻回を、周知の熱接着性複合繊維による
不織繊維集合体で構成し、加熱により繊維同士の接点を
強固に熱接着された構造にすることは、濾過の進行に伴
う濾過圧上昇によっても不織繊維集合体層の変形を起こ
さず、安定した気孔が維持でき、濾過精度を一層確実な
ものにするための更に好ましい態様である。
【0016】
【実施例】実施例により本発明をさらに具体的に説明す
る。なお、実施例中で行った濾過性能試験は以下の方法
によった。 [濾過精度]ハウジングにフィルタ−一本を取り付け、
30リットル用水槽からポンプで循環通水する。流量を
毎分30リットルに調整後、水槽にケ−キ(ACダスト
ファイン)を0.06g/分で連続投入し、添加開始
から5分後に濾液中の粒度分布をパ−ティクルカウンタ
−(リオン製)で測定し、最大粒径を濾過精度とした。 [濾過ライフ及び耐圧強度]ハウジングにフィルタ−一
本を取り付け、30リットル用水槽からポンプで循環通
水する。流量を毎分30リットルに調整後、水槽にケ−
キ(JIS Z 8901の16種、平均粒径3.5μ
mの重質炭カル)を0.2g投入し、フィルタ−の入り口
と出口の差圧が2kg/cm2になるまでの時間を濾過ライフ
とした。引き続き、差圧が10kg/cm2になるか叉はフ
ィルタ−が変形するまでケ−キの添加を続行し、ケ−キ
の添加を止めたときの差圧を耐圧強度とした。
【0017】(実施例1)鞘成分が融点131℃のポリ
エチレンと、芯成分が融点161℃のポリプロピレンか
らなる繊度500デニ−ルのシ−スコア型複合モノフィ
ラメントを、平織り加工して、巾70mm、目開き1mmの
交点が熱接着された目付80g/m2の熱接着性ネット
を、回転する軸径30mmの円筒状軸芯に対してネット面
を45°の角度で進入巻回させると同時に、円筒状軸芯
の長さ方向に引き抜き移動させながら、連続的に斜行巻
回して粗繊維集合体層を形成した。次に、粗繊維集合体
と同一成分のポリプロピレンとポリエチレンからなる、
繊度3デニ−ル、繊維長51mmのシ−スコア型熱接着性
複合繊維を、カ−ディングして繊維が主に長さ方向に配
列した目付け50g/m2の繊維ウェブとし、それを135
℃で熱処理し繊維交絡部が熱接着された巾60mmの不織
繊維集合体シートを、インフラ加熱により135℃で加
熱しながら、粗繊維集合体層の上から回転する円筒状軸
芯に対し50°の角度で進入巻回させると同時に、円筒
状軸芯の長さ方向に引き抜き移動させながら、連続的に
斜行巻回して不織繊維集合体層の第1層(内層)を形成
した。続いて、その上層部に第1層の形成と同様にし
て、不織繊維集合体第1層と同じ不織繊維集合体シート
を順次斜行巻回して積層し、外径が68mmの長尺の筒状
成形体を得た。引き続き、該長尺の筒状成形体をカット
して、重量200g、長さ250mm、内径30mm、外径
68mmのカ−トリッジフィルタ−を得た。このカ−トリ
ッジフィルタ−の濾過性能は、濾過精度は40μm、濾
過ライフは65分、耐圧強度は9.0kg/cm2であっ
た。
【0018】(実施例2)粗繊維集合体と同一成分のポ
リプロピレンとポリエチレンからなる、各々繊度3デニ
−ル、6デニ−ル、10デニ−ルで繊維長51mmのシ−
スコア型熱接着性複合繊維からなるステープルをカ−デ
ィングして、繊維が主に長さ方向に配列した目付け50
g/m2の繊維ウェブとし、それを135℃で熱処理し、繊
維交絡部が熱接着された巾60mmの3種類の不織繊維集
合体シートを準備した。次に、実施例1と同様にしてを
粗繊維集合体層を形成した後、繊度3デニ−ルの不織繊
維集合体シートを使用して、インフラ加熱により135
℃で加熱しながら、実施例1と同様に順次斜行巻回して
積層し、粗繊維集合体層と重なり巻回積層されてなる層
厚が6mmの内層部、繊度6デニ−ルの不織繊維集合体シ
ートで巻回積層されてなる層厚が6mmの中層部、繊度1
0デニ−ルの不織維集合体シートで巻回積層されてなる
層厚が7mmの外層部で構成される、外径が68mmの長尺
の筒状成形体を得た。引き続き、該長尺の筒状成形体を
カットして、重量200g、長さ250mm、内径30m
m、外径68mmのカ−トリッジフィルタ−を得た。この
カ−トリッジフィルタ−の濾過性能は、濾過精度は40
μm、濾過ライフは75分、耐圧強度は8.5kg/cm2
あった。
【0019】(実施例3)融点161℃のポリプロピレ
ンからなる、繊度3デニ−ル、繊維長51mmのステープ
ルファイバー70重量%と、融点161℃のポリプロピ
レンと融点132℃のポリエチレンからなる、繊度3デ
ニ−ル、繊維長51mmのシ−スコア型複合ステープルフ
ァイバー30重量%とが混繊され、かつカ−ディングさ
れた繊維が主に長さ方向に配列した目付け50g/m2の繊
維ウェブを135℃で熱処理して、繊維交絡部が熱接着
された巾60mmの不織繊維集合体シート(A)を準備し
た。続いて、融点161℃のポリプロピレンからなる、
スパンボンド法でつくられた繊度3デニ−ル、目付け5
0g/m2、繊維が主に長さ方向に配列した巾60mmの不織
繊維集合体シート(B)を準備した。次に、実施例1と
同様にして粗繊維集合体層を形成した後、実施例1と同
様にして、その上層部から不織繊維集合体シート(A)
を斜行巻回して積層し、続いて不織繊維集合体層(A)
上にさらに不織繊維集合体シート(B)を斜行巻回して
積層し、引き続き不織繊維集合体層(B)上に不織繊維
集合体シート(A)を斜行巻回して積層し、粗繊維集合
体層と接続する不織繊維集合体シート(A)で巻回積層
された層厚が6mmの内層部と、不織繊維集合体シート
(B)で巻回積層されてなる層厚が6mmの中層部と、不
織繊維集合体シート(A)で巻回積層された層厚が7mm
の外層部で構成される、外形が68mmの長尺の筒状成形
体を得た。引き続き、該長尺の筒状成形体をカットし
て、重量200g、長さ250mm、内径30mm、外径6
8mmのカ−トリッジフィルタ−を得た。このカ−トリッ
ジフィルタ−の濾過性能は、濾過精度は40μm、濾過
ライフは65分、耐圧強度は8.5kg/cm2であった。
【0020】(実施例4)実施例1と同様にして、カ−
ディングした繊維が主に長さ方向に配列した目付け50
g/m2の繊維ウェブを135℃で熱処理し、繊維交絡部が
熱接着された巾60mmの不織繊維集合体シート(A)を
準備した。続いて、実施例1で使用したものと同一成分
のポリプロピレンとポリエチレンからなる、繊度3デニ
−ル、繊維長51mmのシ−スコア型熱接着性複合ステー
プルファイバーを使用して、カ−ディングされた繊維が
主に巾方向に配列した目付け50g/m2の不織繊維集合体
シート(B)を準備した。次に、実施例1と同様にして
粗繊維集合体層を形成した後、不織繊維集合体シート
(A)を実施例1と同様にして不織繊維集合体層の第1
層を形成し、続いて、不織繊維集合体シート(B)を使
用して不織繊維集合体層の第2層を形成した。このよう
に、不織繊維集合体層が不織繊維集合体シート(A)/
(B)/(A)/(B)の交互になるように積層して、
外形が68mmの長尺の筒状成形体を得た。引き続き、該
長尺の筒状成形体をカットして、重量200g、長さ2
50mm、内径30mm、外径68mmのカ−トリッジフィル
タ−を得た。このカ−トリッジフィルタ−の濾過性能
は、濾過精度は35μm、濾過ライフは65分、耐圧強
度は9.5kg/cm2であった。
【0021】(比較例1)鞘成分が融点131℃のポリ
エチレンと、芯成分が融点161℃のポリプロピレンか
らなる、繊度500デニ−ルのシ−スコア型複合モノフ
ィラメントを、平織り加工して、巾300mm、目開き1
mmの交点が熱接着された熱接着性ネットを、回転する軸
径30mmの円筒状軸芯に対してネット面を平行にして進
入巻回させ粗繊維集合体層を形成した。次に、粗繊維集
合体と同一成分のポリプロピレンとポリエチレンからな
る、繊度3デニ−ル、繊維長51mmのシ−スコア型熱接
着性複合ステープルファイバーを、カ−ディングされた
繊維が主に長さ方向に配列した目付け50g/m2の繊維ウ
ェブとし、それを135℃で熱処理し繊維交絡部が熱接
着された巾300mmの不織繊維集合体シートを、インフ
ラ加熱により135℃で加熱しながら、粗繊維集合体層
の上から回転する円筒状軸芯に対しシート面を平行にし
て進入巻回させ積層し、外形を68mmとした後円筒状軸
芯から抜き取り両端をカットして、重量200g、長さ
250mm、内径30mm、外径68mmのカ−トリッジフィ
ルタ−を得た。このカ−トリッジフィルタ−の濾過性能
は、濾過精度は48μm、濾過ライフは60分、耐圧強
度は8.0kg/cm2であった。
【0022】(比較例2)比較例1で使用したと同様の
不織繊維集合体シートを、インフラ加熱により135℃
で加熱しながら、円筒状軸芯に対しシート面を平行にし
て進入巻回させ積層し、外形を68mmとした後円筒状軸
芯から抜き取りが困難であったが、両端をカットして引
き抜き、、重量200g、長さ250mm、内径30mm、
外径68mmのカ−トリッジフィルタ−を得た。このカ−
トリッジフィルタ−の濾過性能は、濾過精度は48μ
m、濾過ライフは60分、耐圧強度は7.7kg/cm2であ
った。
【0023】
【発明の効果】本発明のカートリッジフィルタ−は、粗
繊維集合体シートを最内層に巻回し、その上層部から外
層部にかけて、不織繊維集合体シートが斜行した状態で
螺旋状に巻回されているため、多孔性芯筒を使用しない
にも関わらず、耐圧強度、濾過精度及び濾過ライフに優
れており、且つ、本発明の製造法により本発明のカート
リッジフィルターを、中芯を使用することなく効率的に
製造することが可能になった。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルターの最内層に太繊維から成る粗
    繊維集合体シートが巻回され、該粗繊維集合体層の上層
    部からフィルターの外層部にかけて不織繊維集合体シー
    トが巻回積層され、かつ該不織繊維集合体層の少なくと
    も最内層には熱接着性繊維を含有し、該熱接着性繊維に
    よって繊維交絡部が接着固定されており、前記不織繊維
    集合体からなるシートは、フィルターの軸方向に対して
    シート面が斜行した状態で巻回積層されているカートリ
    ッジフィルタ−。
  2. 【請求項2】 粗繊維集合体シートがネット状物である
    請求項1に記載のカートリッジフィルタ−。
  3. 【請求項3】 不織繊維集合体層が少なくとも2種類の
    不織繊維集合体シートから成り、それらが少なくとも2
    層に積層されていることを特徴とする請求項1若しくは
    2に記載のカートリッジフィルター。
  4. 【請求項4】 不織繊維集合体シートの繊維主配列が、
    長さ方向に沿って配列したものと幅方向に配列したもの
    である請求項3に記載のカートリッジフィルタ−。
  5. 【請求項5】 粗繊維集合体シート及び不織繊維集合体
    シートが共に熱接着性複合繊維である請求項1〜4に記
    載のカートリッジフィルター。
  6. 【請求項6】 太繊維から成る粗繊維集合体シートを回
    転する円筒状軸芯に卷回させ、軸芯の長さ方向に引き抜
    きながら連続的に卷回積層させた後、その外側に熱接着
    性複合繊維から成る不織繊維集合体シートを加熱しなが
    ら、連続的に斜行卷回させ、繊維の交絡部を接着固定さ
    せ、積層させることを特徴とするカートリッジフィルタ
    ーの製造法。
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