JPH02226711A - 電子部品用外装容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、アルミニウム板からなる有底円筒状の容器本
体の内面又は内外面に特定の合成樹脂層を設けた電子部
品用外装容器に係り、特に小型のアルミ電解コンデンサ
ーやチップ形アルミ電解コンデンサーに好適に使用でき
る眉間の接着性や耐電解液性及びコンデンサー素子の挿
入性に優れた電子部品用外装容器に関する。

（従来の技術およびその課１１１り アルミ電解コンデンサーを構成するコンデンサー素子を
収納するための外装容器としては、通常、アルミニウム
板を絞り加工した有底円筒状の容器が用いられている。

近年、電子部品の小型化が図られ、アルミ電解コンデン
サーでも同様に小型化の傾向にあり、さらに表面実装（
チップオンボード）用としてリード線をなくしたチップ
形アルミ電解コンデンサーの開発がなされている。この
ような小型のアルミ電解コンデンサー、特にチップ形電
解コンデンサーでは、外装容器が小さくなるために収納
しなコンデンサー素子が容器内面と接触し、絶縁性が阻
害されるという問題があった。

そこで本発明者等は、アルミニウム板の片面にポリアミ
ド樹脂層を設けた積層板を絞り加工し、容器内面に絶縁
層としてポリアミド樹脂を被覆した外装容器を提案した
。しかしながら、このような外装容器を用いたチップ型
電解コンデンサーを印刷基板上にリフロー法によってハ
ンダ付けを行なうと、ハンダの温度が高すぎる場合など
にハンダの温度に影響されて、外装容器内面側のポリア
ミド樹脂層が電解液中の有機溶媒を吸収して発泡したり
、加水分解により劣化し、いわゆる耐電解液性に劣ると
いう問題を生じた。

（課題を解決するための手段） 本発明は外装容器の内面に特定の合成樹脂層を設けるこ
とにより、上記問題点を解消できることを見出したもの
であって、 その要旨とするところは、アルミニウム板１の片面に、
クロメート皮膜量が５〜１５０ｍｇ／ｄ又は有機チタネ
ート皮ＷＡ量が３〜２００ｍｇ／ｒｄの範囲の化成処理
層１１を介して、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体
をグラフト共重合した酸変性ポリオレフィン樹脂層２と
上記酸成分を有しないポリオレフィン樹脂７！！３を順
次被覆した積層板を、ポリオレフィン樹脂屑３が最内層
側になるように絞り加工してなる電子部品用外装容器に
ある。

以下本発明を図面により説明する。

第１図は本発明外装容器の断面図、第２図は他の実施例
を示す断面図、第３図は第２図の■部の拡大断面図であ
る。第１図に示すように外装容器に使用するアルミニウ
ム板１としては、ＪＩＳＨＯＯＯＩによる１０００番系
のもので、例えばアルミニウム成分が９９重量％以上の
ものが好適に使用でき、厚みは０．２〜０．４ｍｍ程度
のものが好適に使用できる。　当該アルミニウム板の表
面には特定範囲のクロメート皮膜１または有機チタネー
ト皮膜量を有する化成処理層１１を設ける必要がある。

アルミニウム板と合成樹脂の眉間の接着性を改良するた
めの手段として、各種の化成処理やサンドブラスト法等
の物理的粗面化による方法が知られているが、本発明者
等は特にクロメート処理または有機チタネート処理によ
る化成処理によれば、絞り加工時等の苛酷な条件下にお
いても、層間の接着性が低下しないことを見出したもの
であって、クロメート処理方法としては寒水クロム酸、
リン酸及びフッ化物又はその複合塩等を含む処理液を用
いて４０〜５０℃程度の処理温度でスプレー法や浸漬法
により処理すればよく、処１！！後のアルミニウム板上
のクロメート皮膜量が５〜１５０ｍｇ／ｍ２の範囲とす
る必要がある。クロメート皮膜量の測定方法としては、
その処理表面のクロム量を螢光Ｘ線分析法等により測定
し換算すればよい。

上記のクロメート皮膜量が５　ｍ　ｇ　／　ｒｒｒ未満
では、表面に設ける酸変性ポリオレフィン樹脂との接着
力の改良効果が少なく、１うＯｍ　ｇ　／　ｒｄを越す
場合は積層板を絞り加工する際、眉間の剥離がみられ、
絞り加工性に劣るという問題がある。

また上記有機チタネート処理法としては、有機チタネー
ト［一般式Ｔ　Ｉ　（ＯＲ＞　４・・・Ｒはアルキル基
、アリル基等］をヘキサン、イソプロパツール等の溶剤
で希釈し、通常のグラビアロール法、リバースロール法
等により塗布すればよい、この有機チタネート皮膜量は
３　ｍ　ｇ　／　ｃｄ〜２００ｍｇ／ｍ２の範囲とする
必要がある。有機チタネート皮膜量の測定は処理前後の
重量差から求める方法によればよく、皮膜量が３ｍｇ／
ｄ未満では、表面に設ける酸変性ポリオレフィン樹脂や
エポキシ樹脂との接着力の改良効果が少なく、２００　
ｍ　ｇ　／　ｒｒＦを越す場合は積層板の絞り加工性に
劣るという問題がある。

本発明外装容器に用いる積層板では、上記化成処理１１
１を設けたアルミニウム板の片面に、不飽和カルボン酸
もしくはその誘導体をグラフト共重合した酸変性ポリオ
レフィン樹脂層２及び酸成分を有しないポリオレフィン
樹脂層３を被覆する必要がある。上記不飽和カルボン酸
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸等であり、またその誘導体としては無水マレイン酸、
無水イタコン酸等が挙げられ、ポリオレフィン樹脂には
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−１−ブテン、ポ
リ−４−メチル−１−ペンテン、エチレン−プロピレン
共重合体等が挙げられる。また、酸変成ポリオレフィン
樹脂屑２に被覆する酸成分を有しないポリオレフィン樹
脂層３としては上記ポリオレフィンと同一樹脂が好適に
使用できるが、上記樹脂と接着性を有するものであれば
上記樹脂と興なるものでも使用できる。

本発明外装容器では、上記構成の積層板を用い、酸成分
を有しないポリオレフィン樹脂層３が最内層側になるよ
うに絞り加工することにより耐電解液性及びコンデンサ
ー素子の挿入性を改良できるものであり、酸変成ポリオ
レフィン樹脂層が最内層側のものではコンデンサー素子
の滑りが悪く容器内への挿入性が劣るという問題がある
。また酸変性ポリオレフィン樹脂層２を介在させないと
、アルミニウム板１との間で良好な接着性が得られない
。

上記酸変性ポリオレフィン樹脂層２の厚み範囲は３〜２
０μｍ、好ましくは５〜１０μｍの範囲、また酸成分を
有しないポリオレフィン樹脂層３の厚み範囲は７〜８０
μｍ、好ましくは５〜３０μｍの範囲が絞り加工性や耐
電解液性の点等から好ましい、　このようにして酸変性
ポリオレフィン樹脂層２とポリオレフィン樹脂Ｊ！１３
を設けた積層板を絞り加工してなる外装容器の外面には
必要に応じて通常の収縮チューブを被覆することができ
る。

しかしながら、外装容器として天面部の絶縁性又は天面
部の印刷が要求される場合には、容器の外面全面に合成
樹脂を設ける必要があるが、従来め収縮性チューブによ
る外面被覆では天面部の被覆は困難である。そこでその
場合には、上記アルミニウム板１の反対面に上述した化
成処理層を介してポリアミド樹脂層４を順次設けた積層
板を使用し、第２図に示すように絞り加工して容器とす
ればよい。

上記積層板の構成は第３図に示したが、図面中４のポリ
アミド樹脂層としては、６−ナイロン、６ローナイロン
、６−ナイロンと６ローナイロンとの共重合体、メタキ
シレンジアミンとアジピン酸からなる芳香族ポリアミド
樹脂等が挙げられる。ポリアミド樹脂）１４の厚み範囲
は１０〜１００μｍ、好ましくは１０〜５０μｍの範囲
が絞り加工性や耐熱性の点から好ましい。

上記酸変性ポリオレフィン樹脂等からなる合成樹脂層の
積層方法としては種々の方法が考えられるが、別工程で
製膜されたフィルムを各フィルムの融点以上に加熱され
たアルミニウム板上に圧着する溶融ラミネート法が生産
性等の点から好ましい。

上記構成の積層板は、酸成分を有しないポリオレフィン
樹脂層が最内層側になるように通常の絞り加工機を用い
て絞り加工し、有底の円筒状の容器に形成される。

以下、本発明を実施例により詳細に説明する。

（実施例） 実施例１ アルミニウム板（Ａ　１１００　Ｐ−Ｈ２Ｓ厚み０゜３
ｍｍ）の表面をリン酸、無水クロム酸及びフッ化物を含
む処理液を用いて、４０〜５０℃の処理温度でクロメー
ト処理した。ここでクロメート処理液の濃度を変えるこ
とにより、表１に示したクロメート被膜量を有する表面
処理アルミニウム板が得られた。当該処理表面の片側面
に表１に示した内容で、合計厚みが２０μｍの各ライ°
ルムを溶融ラミネートし、各積層体試料を得た。

得られた各試料を用いて、「常態剥離強度」、「変形後
剥離強度」、「絞り加工性」、「高温耐電解液性」及び
「コンデンサー素子挿入性」について評価した結果を表
１に示しな。

評価方法； 「常態剥離強度」・・・各試料から２０ｍｍ幅のサンプ
ルを切り出しアルミニウム層にノツチを入れｉｓｏ’折
り返してフィルムの剥離面を作った後、５０１ＩＩＩ／
Ｉｉｎの剥離速度で１８０″剥離試験を行ない剥離時の
荷重を測定しな。

「変形後剥離強度」・・・上記各試料を３５ｍｍ／　ｍ
　ｉ　ｎの引張り速度で２０％引張り変形させた後、サ
ンプルを切出し上記と同様の剥離試験を行ない剥離時の
荷重を測定した。

「絞り加工性」・・・上記各積層板を用いランス順送り
絞り機により７段の絞り加工を行ない、１１０ｌ１φＸ
　２０　ＩＩ高の円筒容器を作成し、眉間の剥離状態を
観察した。眉間の剥離が全くなかったものを（Ｏ）、眉
間の剥離が僅かにみられたものを（Δ）、剥離がひどく
実用性がないものを（Ｘ）とした。

「高温耐電解液性」・・・上記各円筒容器を用い、γ−
ブチロラクトン（沸点＝２０３℃ン及びエチレングリコ
ール（沸点＝１９７℃）の各沸騰液中に１分間浸漬し、
容器内面を観察しな。

「コンデンサー素子挿入性」・・・上記各円筒容器を用
い、コンデンサー素子の自動挿入装置によりコンデンサ
ー素子を挿入する際素子の挿入し易さを評価した。

挿入が極めてスムーズなものを（◎）、挿入が容易なも
のを（Ｏ）、挿入時、コンデンサー素子が容器内面で引
掛り易いものを（Δ）とした。

表１から本発明の試料ＮＯ３乃至５及び７については剥
離強度、絞り加工性、高温耐電解液性及びコンデンサー
素子挿入性の全てに優れていることが判る。これに対し
て内面の樹脂が本発明と異なり、６ナイロンを使用した
ＮＯＩについては剥離強度、絞り加工性及びコンデンサ
ー素子挿入性に優れているが、高温耐電解液性に劣るこ
とが判る。また本発明の樹脂構成であっても、化或処理
屑のクロメート皮膜量が少ないＮＯ２では剥離強度と高
温電解液性に劣り、逆にクロメート皮膜量が多すぎるＮ
Ｏ６については、剥離強度、絞り加工性及び、高温ｉｔ
解液液性劣ることが判る。さらに容器の最内層側が酸変
性ポリオレフィンからなるＮＯ８についてはコンデンサ
ー素子の挿入性に劣ることが判る。

実施例２ 実施例１に使用したアルミニウム板の両面を有機チタネ
ート皮膜量が１０　ｍ　ｇ　／　ｎｆとなるようにジ−
イソ−プロポキシ・ビス（アセチルアセトン）チタネー
トを用いて有機チタネート処理した。この化成処理した
アルミニウム板の片面に実施例１の試料ＮＯ７に使用し
なＰＰ／変性ＰＰ樹脂層を溶融ラミネート法で被覆する
とともに、アルミニウム板の反対面に６−ナイロン樹脂
（厚み２０μ）を溶融ラミネート法により設け、ついで
ランス順送り絞り機（７段）で第２．３図の断面概略図
に示した容器（４１１φＸ５１１１高）を得た。

得られた複数の容器の天面部に印刷を連続して行なった
ところ、印刷不良等発生することなく印刷が可能であっ
た。

（発明の効果） 上述したように、本発明の電子部品用外装容器によれば
、ハンダ時の高温にさらされても電解液によって外装容
器内面の樹脂が劣化しなりすることなく、絶縁性が保た
れ、またコンデンサー素子の挿入が容易であり、小型の
チップ型アルミ電解コンデンサー用外装容器としての利
用性が大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明外装容器の断面図、第２図は他の実施例
を示す断面図、第３図は第２図の■部拡大断面図である
。 １・・・アルミニウム板　１１・・・化成処理層２・・
・酸変性ポリオレフィン樹脂層 ３・・・酸成分を有しないポリオレフィン樹脂層４・・
・ポリアミド樹脂層 第　２図 第　１　図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. １．アルミニウム板（１）の片面に、クロメート皮膜量
   が５〜１５０ｍｇ／ｍ＾２又は有機チタネート皮膜量が
   ３〜２００ｍｇ／ｍ＾２の範囲の化成処理層（１１）を
   介して、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体をグラフ
   ト共重合した酸変性ポリオレフィン樹脂層（２）と上記
   酸成分を有しないポリオレフィン樹脂層（３）を順次被
   覆した積層板を、ポリオレフィン樹脂層（３）が最内層
   側になるように絞り加工してなる電子部品用外装容器。
2. ２．クロメート皮膜量が５〜１５０ｍｇ／ｍ＾２又は有
   機チタネート皮膜量が３〜２００ｍｇ／ｍ＾２の範囲の
   化成処理層（１１）をアルミニウム板（１）の両面に設
   け、その片面に、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体
   をグラフト共重合した酸変性ポリオレフィン樹脂層（２
   ）と上記酸成分を有しないポリオレフィン樹脂層（３）
   を順次被覆するとともに、反対面にポリアミド樹脂層（
   ４）を設けてなる積層板を、ポリオレフィン樹脂層（３
   ）が最内層側になるように絞り加工してなる電子部品用
   外装容器。