JP2727640B2 - 電子部品用外装容器の製造方法 - Google Patents

電子部品用外装容器の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、アルミニウム板からなる有底円筒状の容器
本体の片面又は両面に特定の合成樹脂層を設けた電子部
品用外装容器の製造方法に係り、特に小型のアルミ電解
コンデンサーやチップ形アルミ電解コンデンサーに好適
に使用できる層間の接着性、耐熱性及び耐溶剤性に優れ
た電子部品用外装容器の製造方法に関する。
(従来の技術及びその課題) アルミ電解コンデンサーを構成するコンデンサー素子
を収納するための外装容器としては、通常、アルミニウ
ム板を絞り加工した有底円筒状の容器が用いられてい
る。
近年、電子部品の小型化が図られ、アルミ電解コンデ
ンサーでも同様に小型化の傾向にあり、さらに表面実装
(チップオンボード)用としてリード線をなくしたチッ
プ形アルミ電解コンデンサーの開発がなされている。こ
のような小型のアルミ電解コンデンサー、特にチップ形
電解コンデンサーでは、外装容器が小さくなるために収
納したコンデンサー素子が容器内面と接触し、絶縁性が
阻害されるという問題があった。
そこで、アルミニウム板の片面に各種合成樹脂層を設
けた積層板を絞り加工し、容器内面に絶縁層を被覆した
外装容器が検討されている。
しかしながら、このような外装容器を用いたチップ型
電解コンデンサーを印刷基板上にリフロー法によってハ
ンダ付けを行なうと、ハンダの温度が高すぎる場合など
にハンダの温度に影響されて、外装容器内面の合成樹脂
層が軟化することがある。通常外装容器内に収納された
コンデンサー素子は容器内の内圧により容器内面に押し
付けられているため、絶縁層が軟化すると絶縁層が上記
素子によって押し込まれ絶縁性が阻害されるという問題
があった。
また上記積層板を絞り加工する際、洗浄剤としてトリ
クロロエチレン等の塩素系溶剤を使用すると、使用する
樹脂によっては絶縁層が溶解したり劣化することがあ
り、さらに容器の外面に絶縁層を設けたものでも上記と
同様に耐熱性や耐溶剤性の点で問題があった。
(課題を解決するための手段) 本発明方法は外装容器の片面又は両面に特定の合成樹
脂層を設けると共に高活性エネルギー線を照射すること
により、上記問題点を解消できることを見出したもので
あって、その要旨とするところは、アルミニウム板1の
少なくとも片面に、不飽和カルボン酸もしくはその誘導
体をグラフト共重合した酸変性ポリオレフィン樹脂層2
を被覆した積層板の酸変性ポリオレフィン樹脂層2側に
線量が5〜30Mradの範囲で高活性エネルギー線を照射し
た後、絞り加工することを特徴とする電子部品用外装容
器の製造方法にある。
以下本発明を図面により説明する。
第1図は本発明方法により製造した外装容器の一例を
示す断面図、第2図は他の実施例を示す断面図、第3図
は第2図のIII部の拡大断面図である。
本発明に使用するアルミニウム板1としては、JISH00
01による1000番系のもので、例えばアルミニウム成分が
99重量%以上のものが好適に使用でき、さらに表面にク
ロメート処理等の化成処理を施し樹脂との接着性を改良
したものも使用できる。厚みは0.2〜0.4mm程度のものが
好適に使用できる。
本発明に用いる積層板では、上記アルミニウム板の少
なくとも片面に、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体
をグラフト共重合した酸変性ポリオレフィン樹脂層2を
被覆する。不飽和カルボン酸等をグラフト共重合した上
記の酸変性ポリオレフィン樹脂は通常のポリオレフィン
樹脂に比べて高活性エネルギー線の照射によって分子間
の架橋が促進されやすく特性が改良できる。上記不飽和
カルボン酸は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、マレイン酸等であり、またその誘導体としては無水
マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられ、ポリオレフ
ィン樹脂には低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等
が挙げられる。本発明では、上記構成の積層板を用い、
被覆した酸変性ポリオレフィン樹脂層2側に特定の線量
の範囲で高活性エネルギー線を照射する必要がある。高
活性エネルギー線としては電子線、X線、γ線等が挙げ
られる。
高活性エネルギー線による照射線量の範囲は5〜30Mr
adの範囲とする必要があり、5Mrad未満では酸変性ポリ
オレフィン樹脂層の耐熱性や耐溶剤性に対する改良効果
が少なく、30Mradを越す場合は絞り加工時にアルミニウ
ム板と酸変性ポリオレフィン樹脂層の間で剥離が生じや
すいという問題がある。
高活性エネルギー線照射用の装置としては通常の加速
装置が使用でき、通常のフイルム線量計等により測定し
た線量が上記範囲内に入るように適宜条件を設定して行
なえばよい。
また、上記酸変性ポリオレフィン樹脂層2の厚み範囲
は10〜100μm、好ましくは10〜50μmの範囲が絞り加
工性の点等から好ましい。このようにして酸変性ポリオ
レフィン樹脂層2を設け、更にこの樹脂層に電子線照射
した積層板を絞り加工する必要があるが、第1図に示し
た容器では酸変成ポリオレフィン樹脂層が内面になるよ
うに通常の絞り加工機を用いて絞り加工し、有底の円筒
状の容器に形成される。外装容器として天面部の絶縁性
又は天面部の印刷が要求される場合には、容器の外面全
面に合成樹脂を設ける必要があり、上記片面に樹脂層を
設け電子線照射した積層板を樹脂層が外面になるように
絞り加工すればよい。
さらに容器の内外面に樹脂層を設ける場合には、上記
アルミニウム板1の反対面にも上記と同様に酸変性ポリ
オレフィン樹脂層を設けた積層板を用いて、両面へ高エ
ネルギー線を照射した後、絞り加工すればよいが、さら
に好ましくは、容器の外面側に高エネルギー線照射が不
要で耐溶剤性や印刷特性に優れたポリアミド樹脂層4を
エポキシ樹脂層3を介して設けた積層板を使用し、第2
図に示すように絞り加工して容器とすればよい。上記積
層板の構成は第3図に示したが、積層板のエポキシ樹脂
層3に使用するエポキシ樹脂としては硬化剤を使用しな
い通常のビスフェノール型エポキシ樹脂、具体的にはビ
スフェノールAモノグリシジルエーテル、ビスフェノー
ルAジグリシジルエーテルが挙げられる。この他にビス
フェノールF型、レゾルシル型エポキシ樹脂等の各種エ
ポキシ樹脂が使用できる。上記エポキシ樹脂の分子量は
300〜3000程度、エポキシ当量は150〜3200のものが好適
に使用できる。
上記エポキシ樹脂は塗布後、高温焼付けして変性すれ
ば接着力の向上が図れる。高温焼付けの熱処理条件は使
用する樹脂の種類により異なるが、塗布後のアルミニウ
ム板を250℃以上、好ましくは、350℃以上で焼付ければ
よい。
エポキシ樹脂層3に積層するポリアミド樹脂層4とし
ては、6−ナイロン、66−ナイロン、6−ナイロンと66
−ナイロンとの共重合体、メタキシレンジアミンとアジ
ピン酸からなる芳香族ポリアミド樹脂等が挙げられる。
ポリアミド樹脂層の厚み範囲は10〜100μm、好ましく
は10〜50μmの範囲が絞り加工性や耐熱性の点から好ま
しい。
上記酸変性ポリオレフィン樹脂等からなる合成樹脂層
の積層方法としては種々の方法が考えられるが、別工程
で製膜されたフイルムを各フイルムの融点以上に加熱さ
れたアルミニウム板上に圧着する溶融ラミネート法が生
産性等の点から好ましい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
(実施例) 実施例1 アルミニウム板(1100P−H18厚み0.3mm)の表面をリ
ン酸、無水クロム酸及びフッ化物を含む処理液を用い
て、40〜50℃の処理温度でクロメート処理しクロメート
被膜量が10mg/cm2の化成処理アルミニウム板を得た。
当該処理表面の片側面にマレイン酸変性低密度ポリエ
チレン(M・I=1.2)で、厚みが20μmのフイルムを
溶融ラミネートした後、得られた積層板のマレイン酸変
性低密度ポリエチレン側に加速電圧200KVで表1に示し
た線量となるように電子線照射を行ない各試料を得た。
得られた各試料を用いて、「絞り加工性」、「耐熱
性」、「耐トリクレン性」及び「表面硬さ」について評
価した結果を表1に示した。
評価方法; 「絞り加工性」…上記各積層板を用いランス順送り絞り
機により7段の絞り加工を行ない、10mmφ×20mm高の内
面樹脂層を有する円筒容器を作成し、層間の剥離状態を
観察した。層間の剥離が全くなかったものを(○)とし
た。
「耐熱性」…上記各円筒容器を用い、260℃に加熱した
熱板上に1分間開口部を上にして押しあて容器の天面部
および側面部の外観状態をそれぞれ観察した。ここで天
面部については内面樹脂の溶融がなく問題がないものを
(○)、溶融がひどく絶縁性が悪いものを(×)とし
た。また、側面部については層間の剥離が全くみられな
かったものを(○)、剥離がひどく実用性がないものを
(×)とした。
「耐トリクレン性」…上記各積層板を短冊状(40mm×60
mm)に切りとり、75℃のトリクロロエチレン中に10分間
浸漬し、表面外観を観察した。
「表面硬さ」…上記各積層板に接触子(先端部2.5mm
φ、荷重1.1g)を押し当て260℃、1分間放置後冷却
し、押し込まれた後の直径を測定した。
表1から本発明の試料NO2乃至5については絞り加工
性、耐熱性、耐トリクレン性及び表面硬さの全てに優れ
ていることが判る。これに対して電子線を照射していな
いNO1については天面部での耐熱性及び耐トリクレン性
に劣ることが判る。また電子線照射量が多すぎるNO6に
ついては側面部の耐熱性及び耐トリクレン性に劣ること
が判る。
実施例2 実施例1に使用したクロメート処理したアルミニウム
板の片面に実施例1に使用したマレイン酸変性低密度ポ
リエチレン樹脂層を溶融ラミネート法で被覆するととも
に、アルミニウム板の反対面に380℃で焼き付けしたエ
ポキシ樹脂(ビスフェノールAグリシジルエーテル)を
介して6−ナイロン樹脂(厚み20μ)を溶融ラミネート
法により設け、ついでランス順送り絞り機(7段)で第
2、3図の断面概略図に示した容器(4mmφ×5mm高)を
得た。
得られた複数の容器の天面部に印刷を連続して行なっ
たところ、印刷不良等発生することなく印刷が可能であ
った。
(発明の効果) 上述したように、本発明方法による電子部品用外装容
器では、リフロー法によるハンダ付けを行なっても、ハ
ンダ温度の影響によって外装容器内面や外面の樹脂が劣
化したりすることなく、絶縁性が保たれ、また耐溶剤性
が良好であり、小型のチップ型アルミ電解コンデンサー
用外装容器としての利用性が大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法により製造した外装容器の断面図、
第2図は他の実施例を示す断面図、第3図は第2図のII
I部拡大断面図である。 1…アルミニウム板 2…酸変性ポリオレフィン樹脂層 3…エポキシ樹脂層 4…ポリアミド樹脂層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム板(1)の少なくとも片面
    に、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体をグラフト共
    重合した酸変性ポリオレフィン樹脂層(2)を被覆した
    積層板の酸変性ポリオレフィン樹脂層(2)側に線量が
    5〜30Mradの範囲で高活性エネルギー線を照射した後、
    絞り加工することを特徴とする電子部品用外装容器の製
    造方法。
  2. 【請求項2】アルミニウム板(1)の片面に、不飽和カ
    ルボン酸もしくはその誘導体をグラフト共重合した酸変
    性ポリオレフィン樹脂層(2)を被覆すると共に反対面
    にポリアミド樹脂層(4)を被覆してなる積層板の上記
    酸変性ポリオレフィン樹脂層(2)側に線量が5〜30Mr
    adの範囲で高活性エネルギー線を照射した後、上記酸変
    性ポリオレフィン樹脂層(2)が内面になるように絞り
    加工することを特徴とする電子部品用外装容器の製造方
    法。
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