JPH0222622Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は貯庫室の下部に冷却ユニツトを設けた
冷蔵貯蔵庫に関するものである。

従来例の構成とその問題点 第１図から第３図は従来のガラス窓付きの冷蔵
貯蔵庫を示している。以下、この従来例の構成に
ついて第１図から第３図を参考に説明する。

１は冷蔵貯蔵庫本体１′の上部に形成された貯
蔵室で、４隅に立設された支柱２に支持された外
壁を形成する透明壁３と天板４とにより構成され
ている。５は冷却ユニツトを収納した機械室であ
る。前記機械室５は貯蔵室１とネジ等で連結され
ている。また前記貯蔵室１の下部には冷却室６が
あり、冷却器７と庫内フアンモータ８とフアンケ
ーシング９等とを収納し、断熱材により形成され
た断熱箱１０の中に前記冷却器７、庫内フアン
８、フアンケーシング９が収納されている。前記
断熱箱１０の下に冷却システムの圧縮機１１、凝
縮器１２、凝縮器用フアンモータ１３等を収納し
た機械室５がある。前記貯蔵室１の透明壁３の下
端面には、透明壁３を載置する受枠１４がある。
前記受枠１４には透明壁３の外面に付着する露水
を回収する為に透明壁３の外面より隙間を有して
受面１４′を形成し、この受面１４′を延長してそ
の端部を上方へ延ばしてフラジン１５を形成して
いる。また露水を導く凹状の溝１６を前記受面１
４′に形成しており、前記溝１６の底面には複数
個の孔１７があけられている。

また、前記断熱箱１０の外周壁１０ａの上端面
には、前記受枠１４が位置させられ、この受枠１
４の溝１６に合致し、かつ、より深い溝からなる
水路１８を外周壁１０ａの上面に形成し、水路１
８の出口部１８ａを断熱箱１０の各内側面の両コ
ーナ部１０ｂ付近に設けている。

そして断熱箱１０底部には除霜水を庫外へ排出
する排出口１９がある。

また、前記冷却室６の上部には、貯蔵室１と冷
却室６とを区画する底板２０があり、この底板２
０の相対する２辺の一方の周辺に吸込口２１、他
方の周辺に吐出口２２が形成され、庫内フアンモ
ータ８により冷気を強制的に貯蔵室１へ循環させ
ている。また、フアンケーシング９は断熱箱１０
の内部にあり底板２０の吸込口２１、吐出口２２
と平行で吐出口２２よりに位置し庫内フアンモー
タ８を境に吸込側と吐出側とに仕切つている。そ
して、断熱箱１０の吐出側内側面の両隅部には前
記水路１８の出口部１８ａが位置させられてい
る。

次に上記従来例の作用について説明する。断熱
箱１０の内部に収納した冷却器７に対して庫内フ
アンモータ８は庫内の空気を底板２０の吸込口２
１から吸込み冷却器７を通過しフアンケーシング
９を介して底板２０の吐出口２２から再び庫内に
吐出され冷気の循環を行う。

この時、貯蔵室１の透明壁３の外面に付着した
露は透明壁３を流下して受枠１４上に流れ、透明
壁３と受枠１４の隔間から溝１６に流れ、さらに
溝１６の底部に設けられた孔１７から断熱箱１０
の水路１８に落ちる。この水路１８に流れ落ちた
露は、断熱箱１０の内部へ流れる様、出口部１８
ａから落下するわけであるが、断熱箱１０内は冷
気の循環の空気の流れがあり、フアンケーシング
９を境にして風上、風下がある。そして、風上側
に水路１８の出口部１８ａがある所は、露の落下
に対して冷気流れが直接当り露のしずくがふき上
げられることになり、露水はスムーズに流れず出
口部１８ａにたまる傾向となる。また、この風は
冷却器７を通過してきた風の為、マイナス温度と
なつており出口部１８ａにたまつた露水は氷とな
り冷却サイクルを繰りかえすたびに氷は発達し最
終的に異常凍結が発生する。

考案の目的 本考案は、上記従来例の問題点を除去するもの
であり、透明壁外面に付着した露を回収し、冷却
室を有する断熱箱内部へ導いて処理しても、冷却
室を流れる冷気により凍結しないようにすること
を目的としている。

考案の構成 本考案は上記目的を達成する為に冷却室を構成
する断熱箱の上面に形成した水路の出口部をフア
ンケーシングを境にして風上側に設けることによ
つて露水の落下流れを良くし冷気による凍結を防
止するものである。

実施例の説明 以下に本考案の一実施例の構成について第４
図、第５図とともに説明するが従来と同一のもの
については同一の番号を付けて、その詳細な説明
は省略する。

図において、２３は上面を開口した断熱箱で、
上端面に受枠１４の溝１６に合致しかつ、溝１６
より深い水路２４を形成している。そして、この
水路２４の出口部２４ａを断熱箱２３の内面方向
でかつ冷却器７の冷気循環に対してフアンケーシ
ング９を境に吸込側に設けている。

次に上記実施例の動作について説明する。

前記透明壁３の外面に付着した露は受枠１４に
流れ落ち透明壁３下の隙間から受枠１４の溝１６
へ流れ込む。溝１６に流れた露水は溝１６の底面
の孔１７から水路２４へ落ちる。この水路２４の
出口部２４ａは冷却器７の冷気循環に対してフア
ンケーシング９を境にして吸込側に設けられてお
り、たえず冷気循環に対して吸込まれる方向とな
り、断熱箱２３内面への流下に対して流れやすく
なる。また露水の流れと同様に外気の侵入もいく
ぶんかある為、水路２４の内部及び水路２４の出
口部２４ａ付近はたえずプラス温度となつて氷結
が起らないものである。

本実施例においては透明壁３の外表面に付着し
た露水を水路２４によつて断熱箱２３内に導き、
この水路２４の出口部２４ａをフアンケーシング
を境にした冷気循環の吸込側に設けることによつ
て露水を断熱箱内部への流下が冷気の吸込方向と
同等となる為、スムーズに流下するものである。

また、露水の流れと同様に外気の侵入もいくぶ
んかあり、水路内部及び水路出口付近はプラス温
度となる為、露水の凍結が防止できる。

考案の効果 本考案は上記実施例より明らかなように貯蔵室
の外壁の外表面に付着した露水を回収し導く水路
の出口部を冷却器を通る冷気循環に対してフアン
ケーシングを境に冷気の吸込側に設けているた
め、露水の断熱箱内への流下は、きわめてスムー
ズに流れ、水路内に残り冷気による冷却で氷とな
ることが少ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の冷蔵貯蔵庫の斜視図、第２図は
同第１図の縦断面図、第３図は第２図の要部を欠
載した拡大斜視図、第４図は本考案の一実施例の
縦断面図、第５図は第４図の要部を欠載した拡大
斜視図である。 ３……透明壁、７……冷却器、９……フアンケ
ーシング、１４……受枠、２４……水路、２４ａ
……出口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体上部に貯蔵室、その下部に冷却室を区画し
   更にその下部に冷却ユニツトを備えた機械室を配
   置し、前記冷却室は上面を開口した凹形の断熱箱
   と、前記断熱箱上部に位置し、前記貯蔵室と前記
   冷却室とを仕切る吸込口と吐出口を有する底板と
   で形成され、前記吸込口と吐出口との間に位置す
   る前記冷却室内には前記冷却室を仕切るフアンケ
   ーシングと冷気を循環させる庫内フアンモータを
   設け、前記フアンケーシングに対して風上側で前
   記冷却室内に冷却器を具備し、かつ前記断熱箱の
   外周壁の上端面に凹状の水路を形成するとともに
   前記断熱箱の外周壁の上端面に貯蔵室を形成する
   透明壁を載置する受枠を配置し、前記受枠は前記
   水路とかん合する複数の穴を設けた溝を具備する
   ものであつて、前記水路の出口部を冷却器を通る
   冷気循環に対してフアンケーシングを境に風上側
   に位置させたことを特徴とする冷蔵貯蔵庫。