JPH02222786A - 浄化槽における移流管構造 - Google Patents

浄化槽における移流管構造

Info

Publication number
JPH02222786A
JPH02222786A JP4394289A JP4394289A JPH02222786A JP H02222786 A JPH02222786 A JP H02222786A JP 4394289 A JP4394289 A JP 4394289A JP 4394289 A JP4394289 A JP 4394289A JP H02222786 A JPH02222786 A JP H02222786A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
partition wall
treated water
pipe
anaerobic treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4394289A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuhei Kono
秀平 河野
Katsumi Nishimura
勝己 西村
Sadami Ootsubo
大坪 貞視
Isao Miura
三浦 勲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP4394289A priority Critical patent/JPH02222786A/ja
Publication of JPH02222786A publication Critical patent/JPH02222786A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatment Of Biological Wastes In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、浄化槽における移流管構造に関するものであ
る。
(ロ) 従来の技術 従来、浄化槽の一形態として、先に出願人が出頭した特
願昭62−214008号に記載のものがある。
すなわち、上記浄化槽は、嫌気性処理室内に隔壁を立設
して、処理水面下を完全に仕切ることにより、同嫌気性
処理室内に、上流側の第1室と、下流側の第2室とを形
成すると共に、上記隔壁の上部左右側に、処理水面の下
方に位置すべく一対の連通口を設け、第1室内に立設し
た一対の移流管の上部を各連通口と連通させ、第1室と
第2室とを各移流管及び各連通口を介して連通させてい
る。
そして、一対の移流管は隔壁に沿って立設すると共に、
嫌気性処理室の左右側壁より一定間隔内方で、かつ汚水
の流入口を中心として等距離に配設することにより、同
第1室内の汚水の流れを各部均一にしている。
従って、かかる浄化槽によれば、同一床内での流れも各
部均一になるため、流入口からの汚水も各部均一に分散
することになり、チャネリングの発生を防止することが
できるというものである。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 ところが、上記浄化槽では、隔壁と移流管の側壁と嫌気
性処理室の側壁とにより隅部にデッドスペースが形成さ
れ、同デッドスペース内にも炉材を支持するための炉材
棚を張設しなければならないなめに、同P材棚の形状が
複雑になり、同−材棚の装着が困難であるという問題が
あった。
また、同デッドスペース内にも炉材を充填しなければな
らないために、かかる充填作業が煩しいという問題があ
った。
(ニ) 課題を解決するための手段 そこで、本発明では、嫌気性処理室内に隔壁を立設して
、処理水面下を完全に仕切ることにより、同嫌気性処理
室内に、上流側の第1室と、下流側の第2室とを形成す
ると共に、上記隔壁の上部左右側に、処理水面の下方に
位置すべく一対の連通口を設け、第1室内に立設した一
対の移流管の上部を各連通口と連通させ、第1室と第2
室とを各移流管及び各連通口を介して連通させ、しかも
、上記移流管は、嫌気性処理室の左右側壁に沿って立設
し、移流管の外側の管壁を嫌気性処理室の左右1■壁に
て兼用させたことを特徴とする浄化槽における移流管′
Jffi造を提供せんとするものである。
(ホ) 実施例 本発明の実施例を図面にもとづき詳説すれば、第1図及
び第2図において(ハ)は家庭用の浄化槽を示しており
、同浄化槽(A)は浄化槽本体(a)と蓋体(b)とか
ら構成し、家庭の便所や厨房等からの汚水を排出する管
路の中途に介設し゛ている。
浄化槽本体(a)は、第1図〜第3図に示すように、上
面開放の略箱型であり、内部を隔壁(1)(2)(3)
を長手方向に一定間隔を開けて立設することにより、内
部を第1室(a1)、第2室(a1)、好気性処理室(
a3)、沈澱分離室(a4)、消毒室(18)の5室に
分割し、第1室(a1)と第2室(a1)で嫌気性処理
室(C)を構成している。
第1室(a1)は、汚水排出管路(0)の上流側と流入
口(4)を介して連通しており、流入口(4)は、略横
丁字形状で汚水排出管路(0)から第1室(a1)に流
入する汚水(以下「処理水」という)を下方向に折曲り
状に案内するようにしている。
また、上記流入口(4)の直下方には、第2室(a1)
側に向けて前低後高に傾斜させた邪魔板(25)を配設
して、流入口(4)より流入してくる汚水を、同邪魔板
(26丁に沿わせて後述する下向流嫌気性r床(5)上
に落下させるようにしている。 (26)は邪魔板ステ
ーである。
このように、邪魔板(25)を配設することにより、処
理水が第1室(1a)内を直線的に通過して浄化処理が
行なわれないという不具合の発生の防止と、処理水の直
線的な流入による嫌気性処理を行なう第1室(a1)内
への空気の巻込み混入の防止と、第1室(a1)内の処
理水面に形成されたスカム層の破壊による空気接触の防
止と、騒音の発生防止を図っている。
また、第1室(a1)中には、流入口(4)から下方向
に所定間隔を設けて下向流嫌気性炉床(5)を設けてお
り、同上向流嫌気性炉床(5)は、浄化槽本体(a)及
び隔壁(1)の内側面に固設した支持体(6)(6°)
の上下にそれぞれ格子状の上下部沖材棚(7)(7°)
を張設し、同上下部炉材棚(707°)間に炉材を充填
して構成している。
炉材は、表面積及び空隙率を著しく高めるように形成さ
れた合成樹脂やその他の素材からなる。
第2室(a1)は、内部に上向流嫌気性炉床(9)を収
容しており、前記の下向流嫌気性炉床(5)と時間−梢
造であるが、沢材間の空隙率をより小さくし、表面積を
より大きくしたことが前記P床(5)と異なる。 (8
)(8°)は上下部沢材棚、(8a)(8b)は支持体
である。
特に、第1室(a1)と第2室(a2)を分割した隔壁
(1)は、浄化槽本体(a)内の処理水面(h)よりも
下方を完全に仕切っており、第1室(a1)から第2室
(a2)への処理水の移流は、嫌気性処理室(C)の側
壁(20)と隔壁(1)とにより形成される隅部に立設
した第1・第2移流管(10)(11)中を通して行わ
れる。
かかる第1・第2移流管(10)+11)は、本発明の
要旨をなすものであり、以下第1図〜第3図にもとづき
説明する。
すなわち、第1・第2移流管(10)(11)は、第3
図に示すように、それぞれ断面路り字形状に形成し、隔
壁11)をはさんで対称位置に、それぞれ−方の端縁を
隔壁(1)の側面に密接させると共に、それぞれ他方の
端縁を浄化槽本体(a)の側壁(20)の内面に密接さ
せて、上下端がそれぞれ各P床(5)(9)の上下方で
開放した管体を形成し、各移流管(10)111)間の
隔壁(1)に、第2図に示すように、上方から処理水面
(h)よりもやや低位置に達する略方形状の連通口(2
1)を切欠いて第1室(a1)と第2室(a2)とを連
通させている。
そして、かかる第1・第2移流管(10)(11)は、
前記流入口(4)から等距離に位置するように、隔壁(
1)の左右側に各1組、計2組配設し、第1室(a1)
と第2室(a2)とを連通ずる連通口(21)も、左右
一対設けている。
このように、本発明では、左右一対の第1・第2移流管
(10)(10)il1)(11)の各外側管壁を、嫌
気性処理室(C)の側壁(20)と兼用させて、同側壁
(20)と隔壁(1)とにより形成される隅部のデッド
スペースをなくしている。
従って、前記した上下部P材棚(7)(7°)+808
’)の形状を簡単にして、各上下部P材棚の装着を容易
にすることができ、さらに、デッドスペースである隅部
の狭部に炉材を充填する必要性がなくなり、同一材の充
填作業の煩雑さを軽減することができる。
また、左右一対の第1・第2移流管(10) (10)
(11)(11)は、嫌気性処理室(C)の左右側壁(
20)(20)と隔壁(1)とにより形成される隅部に
位置し、隔壁(1)及び左右壁(20)(20)の強度
を増大することができ、同隔壁(1)及び左右側壁(2
0)(20)の肉厚を可及的に薄肉に形成して、浄化槽
自体の重量の軽減を図ることもできる。
以下に、浄化槽(A)の他の構成について説明する。
各連通口(21)には、可動せき(30)を上下方向l
\スライド調節可能に取付けており、同可動せき(30
)は、連通口(21)の横幅よりもやや幅広の矩形板状
に形成し、上端縁(30a)を鋸歯状に形成しており、
隔壁(1)に近接する浄化槽本体(a)の側壁(20)
の内面と、同内面と対向する第2移流管(11)の側壁
内面とにそれぞれ設けたガイドレール(31)(31’
)中に上下スライド自在に嵌入している。
しかも、可動せき(30)の中央部には、下端より中央
部にかけて縦長に調節ボルト摺動溝(32)を切欠形成
し、同摺動涌(32)中を通して隔壁(1)にスライド
調節ボルト(33)を挿通し、同調節ボルト(33)の
先端に調節つまみ付ナツト(34)を締付調節自在に螺
着して、同ナツト(34)の締付調節により可動せき(
30)を上下スライド・固定させて、上下位置調節が行
なえるようにしている。(35)は固定板である。
嫌気性処理室(a3)は、第1図、第3図及び第4図に
示すように、内部に好気性P床(12)、曝気装置(1
3)、エアリフト管(14)、逆洗管(15)を内蔵し
ている。
好気性r床(12)は、好気性処理室(a3)中に内底
面から所定間隔を開けて沈設した枠体(12a)に、中
心紐に繊維質の沢糸多数を略房状に取付けて形成した紐
状温材(12b)を多数支持させて構成している。
また、好気性済床の炉材として、本発明では紐状炉材(
12b)を用いたが、他に波板状、ハニカム状でもよい
曝気装置(13)は、第2室(a2)と好気性処理室(
a3)間の隔壁(2)に沿って垂設したエア縦管(13
a)の下端から左右側方にそれぞれ多孔状の散気管(1
3b)(13b)を略水平状に連通連設して、エア縦管
(13a)の上端にエア配管(13C)を介して供給さ
れる空気を処理水中に散気するようにしている。
そして、エア配管(13c)の中途部には、散気管(1
3b)に供給するエア量を調節するためのエア量調節部
(50)と、散気管(13b)へ供給する空気を後述す
る逆洗管(15)へ切換えて供給するための三方ボール
バルブ(55)を設けている。
また、左右の散気fg:(13b)(13b)の直上方
で処理水面(h)の近傍には、それぞれ対流ガイド板(
60)(61)を配設しており、各対流ガイド板(60
)(61)は、下端部を隔壁(2)に支持部材(62)
(63)により固定し、中途部を上方へ凸状に弯曲させ
て、上端を処理水面(h)に近接させている。
しかも、各対流ガイド板+60)(61)の下端部と隔
壁(2)との間には、一定の間隙(S)(S)を形成し
て、各対流ガイド板(60)(61)上に処理水中の固
形物が滞留して腐敗するという不具合の発生を防止して
いる。
エアリフト管(14)は、隔壁(2)に沿って垂直に配
設されており、一方の散気管(13b)の上方に下端を
開口させ、同上端を処理水面(h)よりもやや上方に配
設した集水桝(14a)の底面を貫通させて同底面のや
や上方で開口させており、同集水桝(14a)を隔壁(
2)を貫通した返送パイフ責14b)の一端に連通させ
、同パイプ(14b)の他端を第1室(a1)の上部に
延設すると共に、同他端先端部を下方向に屈折して処理
水面(h)下で開口させている。
また、第2室(a2)の上方に位置する返送パイプ(1
4b)の中途部には、パイプ内清掃用の切欠開口部(1
4f)と、返送処理水量を測定するための返送処理水採
集部(40)をそれぞれ設けている。
集水桝(14a)は、第5図に示すように、上面開放の
略箱形状に形成して、隔壁(2)の上部に片持ち状態で
上下スライド位置調節自在に取付けており、内部には平
面視での右上りの対角線上に仕切板(14c)を設けて
、同仕切板(14c)の下部に略方形状の通水孔(14
d)を開口し、同仕切板(14c)の−側にエアリフト
管(14)の上端を開口させ、他側を返送パイプ+14
b)と連通させている。
このように、仕切板(14c)によって、集水桝(14
a)に迂回流路を形成して、エアリフト管(14)の上
端開口から返送パイプ(14b)への直接的な処理水の
流入を防止でき、脈動を抑えて、処理水を定常的に第1
室(a1)に送ることができる。
また、集水桝(t4a)の−側面には、上方から略方形
状のオーバーフロー開口部(14e)を切欠形成すると
共に、他側面には、返送パイプ(14b)と連通させる
ための三角せき(14g)を切欠形成している。
そして、上記の返送汚水社は、エアリフト管(14)と
連結した集水桝(14a)の上下スライド位置調節によ
り調整可能としている。(14h)はスライド用長孔、
(14i)は取付ボルト、(14j)は締付調節用ナツ
トである。
また、集水桝(14a)の上面には、第6図に示すよう
に、集水桝! (14k)を取付けて、同集水桝益(1
4k)により集水桝(14a)の上面を閉塞することに
より、処理水がエアリフト管(14)の上端開口から仕
切板(14c)の上方を越えて返送パイプ(14b)へ
直接的に流入するのを防止することができる。
逆洗管(15)は、好気性P床(12)の下方に略水平
状に配設した多数の噴出孔を設けた噴出管(15a)の
一端を、好気性処理室(a3)と沈澱分離室(a4)間
の隔壁(3)に沿って垂設しな逆洗縦管(15b)の下
端と連通させ、同逆洗縦管(15b)の上端を、可撓性
パイプ(15c)を介して前記のエア配管(13c)に
片持ち状態に支持させて連通させている6また、第2室
(a2)と好気11処理室(a3)間の隔壁(2)は、
浄化槽本体(a)の処理水面(h)よりも下方を完全に
仕切っており、第2室(a2)から好気性処理室(a3
)への処理水の移流は、同隔壁(2)の第2室(a2)
fflJの側面に設けた第3移流管(16)により行わ
れる。
第3移流管(16)は、上下端開放の断面略コ字状に形
成し、同コ字形状断面の開口端縁を隔壁(2)の第2室
(a2)側側面に密接させて、下端が上向流嫌気性炉床
(9)の上方で開口し、上端が処理水面(h)よりも上
方で開口した第3移流管(16)の管体を形成し、隔壁
(2)に略方形状の移流口(16a)を開口して第2室
(a2)と好気性処理室(a3)とを各室(a2Ha3
)の上部で連通させている。
沈澱分離室(a4)は、第1図及び第3図に示すように
、隔壁(3)と消毒室(18)の隔壁(22)間とで構
成されている。
消毒室(18)は、隔壁(22)で沈澱分離室(a4)
から区画された上面開放略箱形状で一側面を浄化槽本体
(a)の側壁内面に密接させて放流口(17)と連通さ
せると共に、同消毒室(18)の上端縁(18c)を処
理水面(h)よりも僅かに低位置に設定し、また同消毒
室(18)の内側面の処理水面(h゛)よりもやや高位
置に薬剤部支持体(18a)を突設して、上方から挿入
した固形消毒薬剤充填済の薬剤筒(18b)の下端を沈
澱分離室(a4)から移流してきた処理水と接触させな
がら支持している。
また、(19)は、隔壁(3)から消毒室(18)の左
右両側にそれぞれ垂直に対向させて突設したスカム流出
防止板であり、同スカム流出防止板(19)は、側面を
消毒室と密接させ、上端縁を処理水面(h)上に突出さ
せ、下端縁を同処理水面(h)下に浸漬させて、沈澱分
離室(a4)の処理水面(h)に浮上しなスカムが沈澱
分離室(a4)から消毒室(18)に移流するのを防止
している。
また、沈澱分離室(a4)と好気性処理室(a3)との
間の隔壁(3)の下端縁は、浄化槽本体(a)の内底面
と所定の間隔(n)を保持して設けられており、沈澱分
離室(a4)の内底面を、好気性処理室(a3)の方向
へ下り急傾斜させている。
蓋体(b)は、第1図及び第2図に示すように、浄化槽
本体(a)の上端縁に固設したフランジ(a5)にボル
ト(図示せず)を介して固着されるが、又は合成樹脂に
より接着接合されて、浄化槽本体fa)の上方開口部を
閉塞しており、浄化槽本体(a)の隔壁(1)の上方位
置と、好気性処理室(a3)の上方位置とに大径の第1
、第2マンホール(b1)(b2)を開閉自在に設け、
薬剤筒(18b)の上方位置に小径の第3マンホール(
b3)を開閉自在に設けている。
以下、上記構成を有する浄化槽による、家庭の便所や厨
房からの汚水の浄化処理方法について、第1図を参照し
て説明する。
汚水排出管路(ロ)の上流側がら流入口(4)を介して
第1室(a1)に流入した処理水及び同処理水中に含ま
れている有M′!IJ(水、炭水化物、蛋白質、脂質、
尿素を成分とする)は、下向流嫌気性r床(5)を通過
する間に、同炉床(5)のP材の表面に付着した嫌気性
菌によって嫌気分解を受ける。
即ち、まず、酸生成菌によって処理水中の有機物を低分
子化して酢酸(CH3COO旧やプロピオン酸(CI 
3 CI2 COO旧等の有機酸に変え、その後、メタ
ン菌等の嫌気性菌によって、有R酸を分解して、メタン
(C114)や二酸化炭素(CO2)を生成して、これ
らの気体を浄化槽(A)外に放出するとともに、蛋白質
や尿素のチッソ分の分解物であるアンモニア態窒素(N
H4”  N)を含んだ処理水を生成する。
なお、下向流嫌気性P床(5)を通過した処理水中に含
まれる粗大な固形物は第1室(a1)の底部に沈澱する
このような嫌気性処理を行なうことによって、処理水か
ら有機物を効果的に除去することができ、その結果、嫌
気性処理後の処理水は、アンモニア態窒素(NH4−N
)及び少量の未処理有機物を含んだ状態で第1室(a1
)から第2室(a2)に移送されることになる。即ち、
嫌気性処理後の処理水は、第1移流管(10)及び第2
移流管(11)を通過して、第2室(a2)の上向流嫌
気性r床(9)の下方に、同炉床(9)によって何ら嫌
気性処理されることなく、直接移送される。
その後、上向流嫌気性P床(9)を下から上へ通過する
間に、再び、前述しなと同じ嫌気分解を受けて、さらに
、有1i1′!IJの分解がなされ、その後アンモニア
(NHa ” −N)及びさらに少量となった未処理有
機物を含んだ状態の処理水が、次の好気性処理室(a3
)に第3移流管(16)を介して移送される。
しかして、本実施例では、嫌気性処理室(C)の第2室
(a2)における嫌気性処理を、処理水を、下向流嫌気
性炉床(9)を下から上へ向けて通過する下向流とする
ことによって、嫌気性炉床を上から下に向けて通過させ
る下向流にする場合と比教して、流動速度を遅くするこ
とができ、未分解物をより多くP床に係留させることが
でき、嫌気分解をより促進することができる。
従って、第1室(a1)における嫌気性処理と併せて、
嫌気性処理室(C)全体における嫌気性処理を効率よく
かつ充分に行なって未分解有機物の発生ないし残留を可
及的に低減することができる。
なお、上記嫌気性処理における酸生成菌や嫌気性菌は、
環境から処理水中に混入した酸生成菌や嫌気性菌の増殖
を待って利用することができるが、実績のある優良種菌
を接種する方が望ましい。
また、嫌気性処理室(C)の第1室(a1)において嫌
気性処理した処理水を、第2室(a2)の底部に直接送
り、第2室(a2)の上部へ送らないで、未分解物が上
向流嫌気性P床(9)の上部に滞留したり、第2室(a
2)から、同第2室(a2)に並設した好気性処理室(
a3)にそのまま流入するのを確実に防止することがで
きる。
次に、好気性処理室(a3)内における浄化処理につい
て説明すると、好気性処理室(a3)中では、曝気装置
(13)の散気管(13b)から処理水中にエアが吹き
込まれており、同エア中の酸素を利用する硝化菌等の好
気性菌による酸化分解か行なわれて、処理水中のアンモ
ニア態窒素(NI+4 ”−N)は、硝酸態室(NO2
−−N)や亜硝酸態窒素(NO2−−N)に酸化分解さ
れる。
なお、好気性菌も、前記のように実績のある種菌を接種
する方が望ましく、好気沢床(12)は、かかる好気性
菌を付着させることで好気性菌が流出するなどによって
菌濃度が低下することがないようにしている。
さらに、本実施例では、上記嫌気性処理及び好気性処理
を行なった処理水の全部を、そのまま浄化槽(A)外に
放流することなく、好気性処理室(a3)中で好気分解
処理中の処理水の一部(Q2)を、エアリフト管(14
)に下方から吹き込まれる散気管(13b)からのエア
により同エアリフト管(14)の上方に配設した集水桝
(14a)に持ち上げ、同集水桝(14a)で気液分離
し、その後、返送パイプ(14c)を介して第1室(a
1)に返送するようにしている。
しかして、硝酸態窒素(NO3’″−N)や亜硝酸態窒
素<NO2−−N)を含んだ処理水が第1室(a1)に
流入すると、第1室(a1)内に存在する脱窒菌は、こ
れら無機化合物の酸素を利用し、第1室(a1)内に流
入する有機物を分解して生存のためのエネルギーを得る
。結果として、無機化合物は還元されて分子状窒素(N
2)や亜酸化窒素(N20)となり、有機物の炭素は分
解されて二酸化炭素(CO2)となり、浄化槽(^)外
に放出されることになる。
このように、第1室(a1)における有機物の分解処理
を、嫌気性処理のみでなく、好気性処理室(a3)から
の一部還流水及びそれに作用する脱窒菌によっても行な
うことができる。
従って、嫌気性菌のみで嫌気性処理のみを行なう場合に
生じるアンモニア態窒素(8114” −N)の過剰増
加(これは嫌気性菌の活性を抑制する方向に市<)を抑
えることができ、また、かかる抑制作用によって、嫌気
性菌の活性を常時好適状態に維持することができること
になり、嫌気性処理室(C)における有機物の分解処理
を飛躍的に向上することができる。
また、このような有機物の分解処理能力の向上によって
、嫌気性処理室(C)から好気性処理室(a3)に移送
する処理水中に含まれる未処理有R物も大幅に低減する
ことができ、同未処理有機物に起因する好気性処理室(
a3)内の汚泥の発生も可及的に低減することができる
一方、好気性処理室(a3)における処理水中の硝酸態
窒素(NOa −−N)や亜硝酸態窒素(NO2−N)
の濃度も、処理水の一部を嫌気性処理室(C)に還流し
て、それらのイオンを脱窒菌によって分子状窒素(N2
)や亜酸化窒素(N20)に分解することができるので
可及的に低減することができる。
このように、好気分解処理を終えた処理水は、隔壁(3
)の下方を迂回して沈澱分離室(a4)の下部に流入し
、処理水中に残留した極めて微量の固形物を沈澱させな
がら昇流して、消毒室(18)中に流入し、薬剤筒(1
8b)中から徐々に流出する固形消毒剤により消毒殺菌
されて、放流口(17)から処理水排出管路の下流側に
流出されることになる。
なお、沈澱分離室(a4)を昇流型としたことで、スラ
ッジブラケットが生成し、比較的軽比重かつ小さなフロ
ックまで捕集することができ、更に同沈澱分離室(a4
)の内底面を好気性処理室(a3)の方向へ下り急傾斜
させたことで、同沈澱分離室(a4)中の沈澱汚泥は好
気性処理室(a3)の底部に移動させるようにしている
このようにして、家庭の便所や厨房等からの処理水を浄
化処理して処理水排水管路の下流側に放流した最終処理
水は、前述したように、好気性処理室(a3)中の処理
水の一部を還流する構成としているので、BOD濃度や
窒素濃度を著しく低減できる。
本出願人が行った実験によれば、本実施例に係る浄化槽
(A)によって得られた最終処理水中におけるBODf
i度等は、以下の表に示す通りであっな。
なお、数値は平均値表現である。
単位(lla/fJ ) 以上の表からも明らかなように、本実施例の場合、従来
の浄化槽と比較してBOD濃度等を著しく低減すること
ができる。
また、嫌気性処理室(C)に流入する処理水の量を(Q
1)、好気性処理室(a3)から嫌気性処理室(C)へ
の一部還流量を(Q2)とすれば、嫌気性処理室fc)
から好気性処理室(a3)に移送される処理水の量(Q
3)は、Q3= Qi + 02となるが、Ql:Q2
=11〜10(fi逍には1:2〜6)とするのが好ま
しいことがわかった。
ところで、当初の流入処理水中には、例えば合成繊維細
片、砂粒、合成樹脂フィルム細片等の非分解性固形物が
混入することがあるなめ、どうしても、浄化槽(a)の
各室、即ち、第1室(a1)、第2室(a2)、好気性
処理室(a3)中に分解しきれない固形物ないし剥離菌
の遺骸からなる汚泥が堆積する。
この場合は、i体(b)の第1、第2マンホール(b1
)fb2)を開き、第1、第2移流管(10)(11)
を通路とすることで、第1室(a1)と第2室(a2)
の底部に固形物や汚泥を吸い取るためのバキュームホー
スを容易に挿入することができ、また、好気性処理室(
a3)中の固形物や汚泥を吸い収ることで、沈澱分離室
(a4)の固形物も同時に吸い取られる。また、第3マ
ンホール(b3)を開いて、薬剤[(18b)の取り替
えを楽に行なうことかできる。
また、好気性P床(12)には、余剰汚泥が付着するが
、三方ボールバルブ(55)を操作して、逆洗管(15
)の噴出管(15a)から空気を噴出させるとともに、
可撓性パイプ(15c)を介して、噴出管(15a)を
手動により揺動させることで、上記余剰汚泥を確実に洗
い落とすことができる。
(へ)効果 本発明では、左右一対の移流管の各側壁を嫌気性処理室
の側壁と兼用させているために、従来嫌気性処理室内に
形成されていたデッドスペースを移流管スペースとして
利用することができ、同デッドスペースをなくすことが
できる。
従って、沢材棚の形状を簡単にして、同沢材柵の装着を
容易にすることができ、さらに従来のようにデッドスペ
ースである隅部の狭部にP材を充填する必要性がなくな
り、同p材の充填作業の煩雑さを軽減することができる
また、左右一対の移流管は、嫌気性処理室の側壁と隔壁
とにより形成される隅部に位置し、隔壁及び側壁の強度
を増大することができ、同隔壁及び側壁の肉厚を従来の
ものに比べて薄肉に形成して、浄化槽自体の重量の軽減
を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による浄化槽の側面断面図。 第2図は、第1図のI−I線断面図。 第3図は、浄化槽本体の平面図。 第4図は、好気性処理室の平面図。 第5図は、集水桝の斜視図。 第6図は、他の実施例としての集水桝の斜視図。 浄化槽 嫌気性処理室 第1室 第2室 好気性処理室 沈澱分離室 隔壁 第1移流管 第2移流管 消毒室 可動せき

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1)嫌気性処理室(C)内に隔壁(1)を立設して、処
    理水面(h)下を完全に仕切ることにより、同嫌気性処
    理室(C)内に、上流側の第1室(a1)と、下流側の
    第2室(a2)とを形成すると共に、上記隔壁(1)の
    上部左右側に、処理水面(h)の下方に位置すべく一対
    の連通口(21)(21)を設け、第1室(a1)内に
    立設した一対の移流管(10)(10)の上部を各連通
    口(21)(21)と連通させ、第1室(1a)と第2
    室(a2)とを各移流管(10)(10)及び各連通口
    (21)(21)を介して連通させ、しかも、上記移流
    管(10)(10)は、嫌気性処理室(C)の左右側壁
    (20)(20)に沿って立設し、移流管(10)(1
    0)の外側の管壁を嫌気性処理室(C)の左右側壁(2
    0)(20)にて兼用させたことを特徴とする浄化槽に
    おける移流管構造。
JP4394289A 1989-02-25 1989-02-25 浄化槽における移流管構造 Pending JPH02222786A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4394289A JPH02222786A (ja) 1989-02-25 1989-02-25 浄化槽における移流管構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4394289A JPH02222786A (ja) 1989-02-25 1989-02-25 浄化槽における移流管構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02222786A true JPH02222786A (ja) 1990-09-05

Family

ID=12677753

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4394289A Pending JPH02222786A (ja) 1989-02-25 1989-02-25 浄化槽における移流管構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02222786A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109879425B (zh) 一种污水处理深度除磷脱氮的设备
CN111675435A (zh) 一种基于a/o-mbbr工艺的一体化污水处理设备及污水处理方法
CN211367338U (zh) 一种农村生活污水处理用生物膜集装箱
CN107151083A (zh) 一种高效脱氮除磷一体化污水处理装置
CN102358672B (zh) 五段式医疗废水智能处理机及其上水控制
CN105110556A (zh) 一体化脱氮脱碳曝气生物滤池及其处理系统
JP2006289153A (ja) 汚水浄化方法及び装置
CN115838210B (zh) 一种纯生物膜/a3ao泥膜结合双模式的污水处理系统及其运行方法
JPH02222786A (ja) 浄化槽における移流管構造
RU58117U1 (ru) Установка для очистки сточных вод
RU47002U1 (ru) Комплексная установка для очистки сточных вод от загрязнений
JPH02222780A (ja) 浄化槽における集水桝構造
JPH02222781A (ja) 浄化槽における還流路構造
JPH02222790A (ja) 浄化槽における還流処理水採集部構造
JPH02222779A (ja) 浄化槽におけるエア量調節部構造
JP2758425B2 (ja) 浄化槽における還流路構造
JPH02222787A (ja) 浄化槽における対流ガイド板構造
CN205635253U (zh) 一种智能污水处理系统
CN203545771U (zh) 一种一体化井下废水处理设备
KR970003588Y1 (ko) 오수 분뇨 합병 정화조
JPH02222778A (ja) 浄化槽における邪魔板構造
CN217556018U (zh) 用于生活污水处理的一体化设备
JPH02222783A (ja) 浄化槽の好気性処理室における濾材逆洗構造
JPH02222789A (ja) 浄化槽における還流路構造
JPH02222791A (ja) 好気性処理室から嫌気性処理室への還流量を調整可能な浄化槽