JPH0222044A - 積層材及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［技術分野］ 本発明、は積層材、特に包装材、壁材、自動車の天井材
などに有用な断熱性を有する積層材及びその製造方法に
関するものである。

［従来技術１ 従来、自動車の天井は、鋼板の内側にポリウレタン樹脂
発泡シートを接着し、更に発泡ビニールシートを内張す
したものか、あるいは、鋼板の内側に段ボールを接着し
、更に発泡ビニールシートを内張すしたものが使用され
ていた。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、このような自動車の天井材のうち、ポリウレタ
ン樹脂発泡シートを張ったものは断熱性に優れているが
、該ポリウレタン樹脂発泡シートが軟質であるために、
相当厚くしない限りクツション性に乏しいといった欠点
があった。また、前記段ボールを張ったものはクツショ
ン性に優れているが、断熱性に乏しいといった欠点があ
つた。

さらに、これら自動車の天井材では、上記断熱性及びク
ツション性が要求される以外に、自動車の外形状に合わ
せて成形しなければならないため、成形が容易であるこ
とも重要である。

［課題を解決するための手段］ 本発明者らは、上記課題を解決するために、断熱性、ク
ツション性及び成形性が容易な積層材を鋭意研究した結
果、本発明に到達したものである。

すなわち、本発明は、段ボール層と、該段ボール層の少
なくとも一方の面に発泡樹脂粒子を樹脂水性エマルジョ
ンにより接合せしめた発泡樹脂粒子層とから構成されて
いることを特徴とする積層材、及びその製造方法として
、段ボールの少なくとも一方の面に、樹脂水性エマルジ
ョンと発泡性樹脂粒子とを含有する発泡性樹脂液を塗布
した後、該塗布面を加熱することによって前記発泡性樹
脂粒子を発泡させると共に前記エマルジョンを乾燥させ
て発泡樹脂粒子を接合し、段ボールに接着した発泡樹脂
粒子層を形成せしめることを特徴とする積層材の製造方
法を提供するものである。

［発明の詳細な説明］ （１１段ボール 本発明の積層材に用いられる段ボールとしては、波状に
賦形されたコルゲート紙の少なくとも片面に厚紙のライ
ナー紙を接着させることによって得られる片面段ボール
もしくは両面段ボールが使用可能である。該段ボールは
一般に０．５〜１０ｍｍ、好ましくは０．５〜３ｍｍの
厚みのものが使用される。

（２）発泡性樹脂液 本発明において段ボールに塗布される発泡性樹脂液は、
基本的に下記の樹脂水性エマルジョンと発泡性樹脂粒子
とを含有するものである。

樹脂　性エマルシヨン 樹脂水性エマルジョンで水性媒体に分散せしめて用いら
れる接着性樹脂としては、メタクリル酸ロープロピル、
スチレン、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸、イタコン酸、アクリルアミド、アクリル酸
２−エチルヘキシル、アクリル酸ｎ−ブチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸２−
エチルヘキシル、アクリル酸ｎ〜プロピル、メタクリル
酸ｎ−ブチル、酢酸ビニル、メタクリル酸エチル、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、アクリル酸２−ヒドロキシエ
チル、アクリル酸２−ヒドロキシプロピル、ブタジェン
、メタアクリル酸２−ヒドロキシエチル、メタアクリル
酸２−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノ
アクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメ
タクリレート、Ｎ−メチロールアクリルアミド、Ｎ−メ
チロールメタクリルアミドなどのホモ重合体もしくはこ
れら単量体の二種以上の共重合体の水性エマルシヨンな
どが挙げられる。

これらの樹脂の水性エマルジョン中の樹脂固形分濃度は
、通常２０〜６０重量％であり、分散している樹脂粒子
の径は通常１１０ｌ１以下、好ましくは０．０５〜１．
０μｍである６ 発泡性樹脂粒子 前記発泡性樹脂液中に含有される発泡性樹脂粒子として
は、重合開始剤を含有するスチレンを水中に分散させ、
加熱することによってスチレン単量体を重合させ、次い
でこの重合体粒子が分散している懸濁液中にブタン、ヘ
プタン等の膨張剤を圧入し、前記重合体粒子に揮発性膨
張剤を１−１０重量％の割合で含浸させる方法若しくは
スチレン等のビニル単量体を懸濁重合する途中の段階で
、前記膨張剤を添加する方法により製造した発泡性ポリ
スチレン粒子、あるいはスチレンの懸濁重合において、
これと共重合可能なビニル単量体の一種又は二種以上を
共存させて製造した共重合粒子を用いることができる。

共重合可能なビニル単量体の例としては、メタクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、アクリロニトリル、α−メ
チルスチレン等がある。

これら発泡性樹脂粒子は、その粒径が一般に１５ｍｍ以
下、好ましくは０．２〜０．８ｍｍのものが用いられる
。上記粒径が１．５ｍｍを超えると樹脂水性エマルジョ
ンとの混和作業性及び塗工作業性が劣ると共に、発泡性
樹脂粒子がエマルジョン液の上層部に移動して分離し易
くなり、発泡性樹脂液自体の貯蔵安定性が悪化するので
好ましくない。また、樹脂粒子の径が大きいと、段ボー
ルへ塗布し難くなり塗工性が低下し、更に、段ボールに
発泡性樹脂液を塗布乾燥した後の発泡樹脂粒子の脱落が
起り易くなる。

ｉ匹皿辺滅宏 前記必須成分の他に、必要に応じて更に、セメント、炭
酸カルシウム、水酸化アルミニウム、クレイ、タルク、
硫酸バリウム等の体質顔料、シラス、ガラス等の発泡し
た充填剤、ベンガラ、酸化チタン等の顔料、ガラス繊維
、天然繊維、合成繊維、無機繊維、金属繊維、バルブ、
難燃剤、鉄粉、酸化鉄、カーボンや染料などの着色剤、
ＤＯＰ　、　ＢＢＰ　、　ＣＤＰ　、　ＸＤＰなどの可
塑剤、トルエン、ミネラルスピリット等の造膜助剤、メ
チルエチルセルローズ、ポリビニルアルコール等の増粘
剤、凍結防止剤、消泡剤、分散剤、架橋剤としてのアジ
リジン化合物、ヒドラジン化合物、メラミン、尿素化合
物、アミン系化合物など、発泡剤、湿潤剤乳化剤などを
配合することができる。また、難燃剤を含有した発泡性
樹脂粒子の使用も好ましい。

配食 前記樹脂水性エマルジョンに、発泡性樹脂粒子を、該エ
マルジョン中の樹脂分１００重量部に対して、５０〜７
００重量部、好ましくは１５０〜６００重量部の割合で
配合する。

（３）塗布 上記発泡性樹脂液を前記段ボールの少な（とも一方の面
に塗布した後、圧縮することにより、段ボールのライナ
ー紙に発泡性樹脂液中の樹脂水性エマルジョンの一部を
含浸させて、発泡樹脂層と段ボール層との接着を良好に
し、両層間を剥離し難くさせる。

発泡性樹脂液の塗布は一般にロール、スプレー、フオー
ム塗工などを用いて行なわれ、塗布後、ニップロールに
より押圧してエマルジョンを段ボールに含浸させる。

発泡性樹脂液の塗布量は、一般に固形分とじて１００〜
１，７００　ｇ／ば、好ましくは３００〜１．３００　
ｇ／Ｍ程度である。

（４）形状保持材 段ボール層上に発泡性樹脂液を塗布した後、この発泡性
樹脂液が未乾燥状態であるうちに、必要により発泡性樹
脂液の表面に、形状保持材を載置することが望ましい。

形状保持材としては前記エマルジョン中の水分が蒸発し
、発泡性樹脂粒子が発泡した後も、発泡性樹脂粒子が剥
離しないように形状を保持することができるものであれ
ば任意のものを用いることができる。具体的には、織布
、不織布、フェルト、ガラス繊維シート、樹脂フィルム
・シート、紙、合成紙、ビニールレザー、無機繊維、金
属網、穿孔を有するアルミ箔などの通気性のあるものや
通気性を持つように気孔を穿設したもの、あるいは、こ
れらの積層物が用いられるが、これらの中では特に穿孔
を有するアルミ箔、ビニールレザー又は不織布を用いる
ことが好ましい。

該不織布としては、熱可塑性樹脂繊維からなる不織布が
好んで用いられ、ポリエチレン、ポリプロピレン、線状
ポリエステル、ポリアミドなどの融点が８０〜２５６℃
の熱可塑性樹脂の繊維や、これらの複合繊維などであり
、目的に応じて細くても太くてもよいが、通常３デニ一
ル以上で、繊維長さは絡みの面から８ｍｍ以上が好まし
く、この樹脂繊維をスパンボンド法やニードルバンチな
どの手法により絡み合せて得られる。また、カード等に
より得られる繊維ウェブ状態のものや、この繊維ウェブ
がバインダーで固着されたものでもよい。

目付量は６〜８００　ｇｏｄ、好ましくはｌＯ〜５０Ｏ
ｇｏｄである。また、一般にフェルトと呼ばれる再生繊
維を主体としたニードルフェルト、フェノールフェルト
、熱溶融繊維フェルトが使用できる。さらに、ガラスク
ロスやシートより成るものがある。

このような形状保持材を載置した本発明の積層材は、こ
の形状保持材の表面に更に段ボールを用いて発泡性樹脂
液層を挟着すればクツション性が一層向上すると共に、
発泡樹脂粒子層より発泡樹脂粒子が剥離し難くなる。

（５）加熱 前記段ボール上に塗布された発泡性樹脂液は、加熱する
ことによって発泡性粒子の発泡及びエマルジョンの乾燥
が行なわれる。加熱は赤外線加熱機、サクションドライ
ヤ、熱風乾燥機等の加熱手段により行なわれる。加熱は
一般に発泡性樹脂液中の発泡性樹脂粒子の発泡温度より
高い温度（５０〜１８０°Ｃ１好ましくはｉｏｏ〜１４
０℃）で、しかも短時間（５〜１５分）で発泡性樹脂液
塗布側から行なわれ、水性エマルジョンを乾燥させると
共に、発泡樹脂液中の発泡性樹脂粒子を発泡させる。

この加熱により発泡性樹脂粒子は約２〜５０倍に発泡し
、粒径が０．５〜４．５　ｍｍ、好ましくは１〜３ｍｍ
の発泡体樹脂層となり、該発泡樹脂層中の発泡樹脂粒子
同志は、発泡性樹脂液中に含まれる樹脂水性エマルジョ
ンが形成した膜によって互いに接着される。

（６）積層材 前記材料を前記の手段を施すことによって製造された本
発明の積層材は、具体的には、第１図に示す構造をした
段ボール層２と、発泡樹脂粒子層３及び必要により形成
された形状保持材層４とから基本的に構成されている。

段ボール層 本発明の積層材における段ボール層は市販の段ボールと
基本的に変わらないが、該段ボール層の少なくとも片面
には樹脂エマルジョンによって接合した発泡樹脂粒子層
が形成され、該発泡樹脂粒子層を形成する際に塗布され
た発泡性樹脂液中の樹脂水性エマルジョン液が段ボール
層のライナ紙に含浸され、段ボール層の一部には第１図
に示すような樹脂含浸ライナー層２ａ’が形成されてお
り、この樹脂含浸ライナー層２ａ’が両層の接着性を良
好なものにして、両者を剥離し難くさせている。

この段ボール層は積層材を自動車の天井材として用いた
時に断熱性、クツション性、成形性並びに防音性などを
向上させる効果がある。

免且匙■豆王１ 発泡樹脂粒子層は、エマルジョン樹脂の膜で被覆され２
〜５０倍に発泡した発泡樹脂粒子同志が、上記エマルジ
ョン樹脂膜の接着力によって互いに連結して形成された
ものである。

この発泡性樹脂粒子層は、密度が一般に０．０３〜０、
６ｇ／ｃｍ”の気泡層で、肉厚が一般に１−１５ｍｍ、
好ましくは２〜１０ｍｍであり、自動車の天井材として
用いた場合に断熱性、成形性及び防音性を向上させる効
果がある。

腟戊■且μｍ 該発泡樹脂粒子層に接着した段ボール層と反対側の発泡
樹脂粒子層面には、必要に応じて前記段ボール層と同じ
あるいは異る段ボール層や、エマルジョン層で接着され
た不織布や、織布や、ビニールレザーや、段ボール層に
ビニールレザーやアルミ箔などを′ｉ着した積層物など
より形成した形状保持材ノーを形成させることができる
。

このような形状保持材層は前記発泡性樹脂粒子層の粒子
が剥離するのを防止する以外に、本積層材を自動車の天
井材として用いたときに断熱性、防音性などを有し、内
装材としての働きをさせることもできる。

本発明の発泡層は、発泡層形成後に、熱成形による模様
付けができる。すなわち、発泡層を１２０〜１８０℃に
加熱し、プレス又は熱プレスすることによりその表面に
任意の凹凸模様を与えることができる。この場合、形状
保持材には段ボール、不織布又はビニールレザーを使用
することが好ましく、天井材としてそのまま又は化粧を
して用いることができる。

（７）用途 本発明の積層材はプレス成形が可能であることから、自
動車の天井材として用いるのが最適であるが、断熱性、
クツション性及び防音性を有していることから、そのま
まの状態で又は模様付けして自動車以外の内装材として
、あるいは断熱段ボール箱として、その他所熱性を利用
した材料として用いることができる。

自動車の天井材として用いるためには、この積層材を自
動車の天井の鋼板と同様な形状にプレス成形した後、該
鋼板に接着させることによって天井を完成することがで
きる。

［実施例］ 以下に実施例を挙げて本発明の積層材を具体的に説明す
る。

実施例１ スチレン　（８０重量％）とアクリル酸ｎ−ブチル　（
２０重量％）を乳化重合して製造した樹脂水性エマルジ
ョン［樹脂の平均粒径０．２μｍ、固型分５０％、カラ
ス転移点８０℃］１００重量部に、粒径が０．５ｍｍ以
下（平均粒径０．３３ｍｍ）の発泡性ポリスチレン粒子
、°°スチロボール■肝”　［三菱油化バーデイツシエ
（株）製画品名、ブタン５．８％含有］２５０重量部を
配合し、更に、これに三菱油化バーデイツシエ（株）製
増粘剤″“ラテコール”　（商品名）を配合して２５℃
の粘度を３０００ｃｐｓに調製した発泡性樹脂液３ａを
、第４図で示すような製造装置上に載置した段ボール２
の表面に、リッカーローラ７で５００ｇ／ｍ２（固型分
）となるように塗布して発泡性樹脂液層３ａを形成した
。

次いで、この発泡性樹脂液層３ａの上に、目付量が３０
０ｇ／ｍ２のポリエステル不織布４を積層した。

そして、この積層物を１４０℃の熱風乾燥発泡機８で１
０分間加熱乾燥することによって、発泡性ボッスチレン
粒子が約１０倍に発泡した発泡樹脂層３が１０ｍｍの厚
さで形成されて、第１図に示す本発明の積層材１ａを得
た。

この積層材ｌａ中の発泡樹脂層３中のポリスチレン発泡
体粒子を測定したところ、粒径が０．５〜１．５ｍｍで
、嵩密度が約０．０５ｇ／ｃｍ”のものであった。

さらに、この積層材１ａの不織布４側にビニルレザー５
を積層して第２図に示す積層材ＩＣを得て、これを自動
車の天井材として使用した。

この天井材の接着性及び断熱性を次の方法で測定したと
ころ、第１表に示すように良好な結果を得た。

１豆１ 天井材をカッターナイフで４ｃｍＸ　４ｃｍに切断し、
（イ）段ボール層と発泡樹脂粒子層間の接着カ及び（ロ
）発泡樹脂粒子層と不織布・ビニールレザー層間の接着
力をインストロン万能試験機で測定した。

断熱性 ＪＩＳ　Ａ−１４１２に準じて測定した。

第１表 実施例２ 実施例１において、不織布４の上にビニールレザー層５
を載置せずにアルミニウム箔６を積層した以外は実施例
１と同様の方法で実施して第３図に示す本発明の積層材
ＩＣを得た。この積層材１ｃを段ボール箱用形成材とし
て用い、実施例１と同様に接着性及び断熱性を測定した
ところ、第１表に示すような良好な結果を得た。

［発明の効果］ 本発明の積層材は、段ボール層と発泡樹脂粒子層が一体
に形成されていることから、断熱性、クツション性、防
音性及び成形性に極めて優れた性能を有しており、自動
車の天井材や断熱段ポル箱形成材などとして有用な積層
材であり、工業的に極めて有用なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例の積層材の切欠き断面図で、第２
図及び第３図は第１図の積層材の片面にビニールレザー
層又はアルミニウム箔層を施工した積層材の切欠き断面
図であり、第４図は本発明の積層材の一製造装置の断面
図である。 １ａ、ｌｂ、ｌｃ：積層材 ２：段ボール層　　　２ａ：ボード用紙層２ａ°：樹脂
含浸ライナー層 ３：発泡樹脂粒子層　３ａ：発泡性樹脂液層４：形状保
持材層　　５：ビニールレザー６：アルミニウム箔　７
：リツカーローラ８：熱風乾燥発泡機 ダ 第２図 ノ ダ ク ノ ／Ｃ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）段ボール層と、該段ボール層の少なくとも一方の
   面に発泡樹脂粒子を樹脂水性エマルジョンにより接合せ
   しめた発泡樹脂粒子層とから構成されていることを特徴
   とする積層材。
2. （２）段ボールの少なくとも一方の面に、樹脂水性エマ
   ルジョンと発泡性樹脂粒子とを含有する発泡性樹脂液を
   塗布した後、該塗布面を加熱することによって前記発泡
   性樹脂粒子を発泡させると共に前記エマルジョンを乾燥
   させて発泡樹脂粒子を接合し、段ボールに接着した発泡
   樹脂粒子層を形成せしめることを特徴とする積層材の製
   造方法。
3. （３）塗布面を加熱する前に、該塗布面上に形状保持材
   を載置する請求項２に記載の積層材の製造方法。