JPH11193620A - クッション性床材及びその製造方法 - Google Patents

クッション性床材及びその製造方法

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JPH11193620A
JPH11193620A JP9367625A JP36762597A JPH11193620A JP H11193620 A JPH11193620 A JP H11193620A JP 9367625 A JP9367625 A JP 9367625A JP 36762597 A JP36762597 A JP 36762597A JP H11193620 A JPH11193620 A JP H11193620A
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JP
Japan
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synthetic resin
layer
cushioning
surface decorative
decorative layer
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JP9367625A
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Toshihiro Kamiya
俊宏 神谷
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Original Assignee
Achilles Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クッション性床材における表面化粧層の強度
を向上させ、耐久性に優れるクッション性床材及びその
製造方法を得ること。 【解決手段】 表面化粧層とクッション層との間に、引
張強度が3kg/5cm以上の補強材を介在させる。こ
の補強材は、クッション層中もしくはクッション層と表
面化粧材を接着する作用を有する合成樹脂層中に埋没さ
せるようにするのが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面化粧層の裏面
側にクッション層を形成してなるクッション性床材及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、建築物の床面の化粧材とし
て、塩化ビニル系樹脂等の合成樹脂を素材の主体とした
合成樹脂製床材が使用されている。この合成樹脂製床材
は、種々の層構成からなるものが知られているが、その
一つとして、表面化粧層の裏面に合成樹脂発泡体等から
なるクッション層を形成したクッション性床材が知られ
ている。このクッション性床材は、床下地面に不陸があ
ったりした場合でも、裏面側に形成されたクッション層
によりこの不陸が床材表面に現れない、良好なクッショ
ン性を有するため歩行感に優れるといった利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した通り、クッシ
ョン性床材は、裏面側のクッション層の作用により、種
々の利点を有するものであるが、床材全体を厚さ方向に
みた場合、その殆どがクッション層が占めることになっ
て、表面化粧層を薄くせざるを得なくなる。即ち、上記
作用を持たせるためには、クッション層にある程度の厚
さが要求されるが、床材全体の厚さを厚くしすぎること
は種々の理由により不都合となるため、結局は、表面化
粧層の厚さを必要最小限に抑えざるを得ないのである。
【0004】一方、このような構成としたクッション性
床材の表面化粧層は、床表面側からの衝撃(荷重をかけ
ながらの引っ掻き等)に対して弱くなる傾向にあり、耐
久性に劣る。その理由としては、上記したように、表面
化粧層を薄くせざるを得ないことの他、裏面側に積層し
たクッション層は、クッション性を有するものである以
上、衝撃を受けると変形する(表面側から衝撃を受けれ
ば当然に凹む)ものであり、従ってその表面側に積層さ
れている表面化粧層も変形し、表面化粧層が破壊され易
くなってしまう、等が考えられる。
【0005】本発明は、上記の構成からなるクッション
性床材において、上記したような作用・効果は保持した
ままで、床表面側からの衝撃による表面化粧層の破壊を
防止し、その結果として、耐久性に優れたクッション性
床材を提供しようというものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明のクッション性床材は、表面化粧層と
クッション層との間に、引張強度が3kg/5cm以上
の補強材を介在させてなることを特徴とするものであ
る。この補強材を介在させるための手段としては、通常
行なわれる接着剤を用いて表面化粧層とクッション層と
の間に接着するという手段であってもよいが、補強材と
して、クッション層を構成する合成樹脂組成物もしくは
表面化粧層とクッションとを接着する作用を有する合成
樹脂組成物が通り抜け可能なものを使用し、この補強材
がクッション層中もしくは表面化粧層とクッション層と
を接着する作用を有する合成樹脂中に埋没している状態
としたものの方が、表面化粧層の強度はより高くなる。
【0007】本発明のおける表面化粧層は、従来よりク
ッション性床材の表面化粧層と同様のものである。具体
的には、合成樹脂シート、必要に応じて基材を介在させ
た合成樹脂積層シート等が使用できる。尚、この合成樹
脂シート或いは合成樹脂積層シートを構成する合成樹脂
としては、合成樹脂製チップを加熱・加圧してシート状
にしたものも含まれる。また、基材上に合成樹脂エマル
ジョンやゴムラテックス等を塗布した後、乾燥・固化せ
しめて合成樹脂層を形成したものも合成樹脂積層シート
に含まれる。
【0008】上記の合成樹脂としては、塩化ビニル系樹
脂、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹
脂、酢酸ビニル系樹脂等の合成樹脂、或いはこれらから
選ばれる二種以上の樹脂の混合物等が使用できるが、一
般的には、塩化ビニル系樹脂或いはオレフィン系樹脂で
ある。
【0009】上記の塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビ
ニルの単独重合体であるポリ塩化ビニルの他、塩化ビニ
ル−エチレン共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合樹脂、塩化ビニル−ビニルエーテル共重合樹脂、塩化
ビニル−マレイン酸エステル共重合樹脂、塩化ビニル−
(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂、塩化ビニル−
ウレタン共重合樹脂等から選ばれる共重合樹脂、これら
から選ばれる二種以上の樹脂の混合物、これらの樹脂と
相溶性のある他樹脂との混合物、等が使用できる。
【0010】上記のオレフィン系樹脂としては、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂等の
エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂、エ
チレン−プロピレン共重合樹脂、エチレンと炭素数4〜
10のα−オレフィンとの共重合樹脂、架橋又は非架橋
のオレフィン系熱可塑性エラストマー等から選ばれる樹
脂、これらから選ばれる二種以上の樹脂の混合物、これ
らの樹脂と相溶性のある他樹脂との混合物、等が使用で
きる。
【0011】上記の合成樹脂には、必要に応じて、可塑
剤、安定剤、有機又は無機充填剤、紫外線吸収剤、帯電
防止剤、抗菌・防カビ剤、着色剤、滑剤、酸化防止剤、
難燃剤、導電化剤、ゲル化促進剤、発泡剤、マイクロカ
プセル型等の熱膨張剤、加工助剤、等の公知の添加剤を
添加することもできる。
【0012】合成樹脂製チップを加熱・加圧してシート
状にし、合成樹脂シート、合成樹脂積層シートの合成樹
脂層とする場合に使用する合成樹脂チップは、上記のよ
うにして得られた合成樹脂シートや合成樹脂積層シート
を粉砕する方法、上記の合成樹脂組成物を適宜の装置を
用いて造粒・粉砕して得る方法、等により得られるもの
である。また、この合成樹脂製チップに、セラミック粒
子等の無機質粒子、コルク粉や木粉、繊維粉等を混合し
て散布してもよい。そして、この合成樹脂製チップを使
って、合成樹脂シート、合成樹脂積層シートの合成樹脂
層とする手段としては、離型性担体上に合成樹脂製チッ
プを散布して加熱・加圧した後、離型性担体を剥離する
方法、基材上に合成樹脂製チップを散布して加熱・加圧
する方法、等が採用される。
【0013】基材上に合成樹脂エマルジョンやゴムラテ
ックス等を塗布した後、乾燥・固化せしめて合成樹脂層
を形成する場合に使用する合成樹脂エマルジョン、ゴム
ラテックスとしては、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミ
ド、アクリロニトリル等の単独重合体もしくは共重合体
等のアクリル系樹脂エマルジョン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合樹脂エマルジョン、水溶性ポリエステル系樹脂
エマルジョン、SBRラテックス、MBRラテックス、
NBRラテックス、IIRラテックス、等から選ばれる
合成樹脂エマルジョンやゴムラテックス、或いはこれら
から選ばれる二種以上の混合物等が使用できる。また、
これらの合成樹脂エマルジョン、ゴムラテックスには、
必要に応じて、難燃剤、各種高分子界面活性剤、粘度調
整剤、印刷適性改良剤、乾燥遅延剤、粘着防止剤、消泡
剤、架橋剤、分散剤、加硫剤、着色剤、無機又は有機充
填剤、等の各種添加剤を添加したものであってもよい。
【0014】表面化粧材は、上記した通り、基材を有す
るものであってもよい。この基材としては、天然の動物
性もしくは植物性繊維;ポリアミド、ポリエステル、ポ
リオレフィン、ポリアクリロニトリル等の合成繊維;レ
ーヨン等の再生繊維;アスベスト、ガラス繊維、ロック
ウール等の無機繊維;等の繊維から選ばれる繊維もしく
はこれらの混紡繊維に、必要に応じて無機充填剤、合成
樹脂系バインダー等を添加したものより構成される織
布、編布、不織布、或いはこれらの積層物等、従来より
床材の基材として使用されているものであればいずれの
ものであっても使用できるが、寸法安定性の面からみる
と、特に、アスベストシート;アスベスト、ガラス繊
維、炭素繊維、パルプ、ポリエステル等の無機又は/及
び有機繊維の少なくとも二種以上を混抄したシート;ガ
ラス繊維不織布(ガラスペーパー);紙:等から選ばれ
るシート、或いはこれらの積層シートが好適である。こ
の基材は、表面化粧層を構成する合成樹脂層の間に介在
するようにしてもよいし、表面化粧層の裏面側に存在す
るようにしてもよい。
【0015】上記の表面化粧層は、プリント模様を形成
したものであってもよいし、エンボス加工を施したもの
であってもよく、発泡性合成樹脂層上に発泡抑制剤や発
泡促進剤を含むインキを用いて印刷した後、加熱発泡さ
せることにより凹凸を形成する、いわゆるケミカルエン
ボス法を採用したものであってもよい。また、上記の表
面化粧層には、従来の床材と同様の、艶調整、耐摩耗性
や耐シガレット性の付与等を目的とした表面処理を施す
こともできる。この表面処理としては、例えば、必要に
応じてセラミック粒子等の無機質粒子や抗菌剤等の添加
剤を加え、所望の機能を持たせるなどした合成樹脂ペー
ストや合成樹脂エマルジョン等を塗布し、加熱・ゲル化
/乾燥・固化させて得た透明層を形成するもの、紫外線
硬化型塗料を塗布するもの、反応性可塑剤を含ませる等
により得られる架橋・硬化性の合成樹脂層を形成するも
の、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、アクリル
系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂等からなる
透明フィルムをラミネートするもの、或いはこれらを併
用するもの等が挙げられる。
【0016】クッション層は、合成樹脂又はゴムの発泡
体を積層したもの、機械発泡せしめた塩化ビニル系樹脂
ペースト等の合成樹脂ペーストや、上記したような合成
樹脂エマルジョン又はゴムラテックスを塗布し、加熱・
ゲル化/乾燥・固化して形成したもの、発泡剤又は/及
び熱膨張剤を添加・分散させた合成樹脂ペースト、合成
樹脂エマルジョン又はゴムラテックスを塗布し、加熱・
発泡して形成したもの、中空バルーンを添加・分散させ
た合成樹脂ペースト、合成樹脂エマルジョン又はゴムラ
テックスを塗布し、加熱・ゲル化/乾燥・固化して形成
したもの、等である。
【0017】合成樹脂発泡体としては、上記したような
塩化ビニル系樹脂発泡体、上記したようなオレフィン系
樹脂からなる架橋又は非架橋の発泡体、ポリスチレンや
スチレン系共重合樹脂等のスチレン系樹脂発泡体、ウレ
タン系樹脂発泡体、等の発泡体が使用できる。また、ゴ
ム発泡体としては、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレ
ン−ブタジエンゴム、シンジオタクチック−1,2−ポ
リブタジエン、イソプレンゴム、アクリロニトリル−ブ
タジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、プロピレン
−ジエンターポリマー、ブチルゴム、アクリルゴム、シ
リコーンゴム、多硫化ゴム、等から選ばれるゴム、或い
はこれらから選ばれる二種以上の混合物からなるゴムの
発泡体が使用できる。これらの合成樹脂或いはゴムの発
泡体は、発泡倍率が2〜30倍程度のものが好適に使用
できる。
【0018】表面化粧層とクッション層との間に介在さ
せる補強材としては、引張強度が3kg/5cm以上の
織布、不織布、編布、紙等が使用できる。尚、上記の織
布としては、いわゆる寒冷紗や直交クロス(平織状に織
ったり、縦糸/横糸もしくは縦糸/横糸/縦糸となるよ
うに重ね、縦糸と横糸との交点部を熱溶着させるなどし
て得た、縦糸と横糸とが直交するようにした目の粗い網
状クロス)も含まれる。
【0019】また、上記したように、補強材は、クッシ
ョン層中(クッション層の表面近傍中)もしくは表面化
粧層とクッション層とを接着する作用を有する合成樹脂
層中に埋没している状態としたものの方が、表面化粧層
の強度が高い床材を得ることができるので、クッション
層を構成する合成樹脂組成物等もしくは表面化粧層とク
ッション層とを接着する作用を有する合成樹脂組成物が
通り抜け可能な補強材が好適である。このような補強材
として具体的には、6枚重ねた状態で測定した通気度が
150cc/cm2 以上の織布、不織布、編布、紙、等
が使用できる。特に、30〜1000デニールの繊維か
らなる織布のように、クッション層を構成する合成樹脂
組成物等もしくは表面化粧層とクッション層とを接着す
る作用を有する合成樹脂組成物が容易に通り抜け可能な
ものが好適である。このような補強材であれば、クッシ
ョン層を構成する合成樹脂組成物もしくは表面化粧層と
クッション層とを接着する作用を有する合成樹脂組成物
が、加熱溶融状態の合成樹脂組成物、合成樹脂ペース
ト、合成樹脂エマルジョン、ゴムラテックスのいずれで
あっても通り抜け可能であり、表面化粧層の強度が高い
床材を得ることが可能となる。
【0020】表面化粧層とクッション層の間に補強材を
介在させて積層する方法としては、通常行われる接着剤
を用いて表面化粧層とクッション層の間に接着する方法
であってもよいが、好適には、以下に示すような、補強
材がクッション層中もしくは表面化粧層とクッション層
とを接着する作用を有する合成樹脂層中に埋没している
状態となる方法である。 (1)表面化粧層とクッション層との間に、両層を接着
する作用を有する加熱溶融状態の合成樹脂及び加熱溶融
状態の合成樹脂が通り抜け可能な補強材を挟み、圧着す
る方法。 (2)表面化粧層の裏面又はクッション層の表面に、表
面化粧層とクッション層とを接着する作用を有する合成
樹脂溶液、合成樹脂エマルジョン又はゴムラテックスを
塗布した後、合成樹脂溶液、合成樹脂エマルジョン又は
ゴムラテックスが通り抜け可能な補強材を載置するか、
合成樹脂溶液、合成樹脂エマルジョン又はゴムラテック
スが通り抜け可能な補強材を載置した後、表面化粧層と
クッション層とを接着する作用を有する合成樹脂溶液、
合成樹脂エマルジョン又はゴムラテックスを塗布し、次
いで、クッション層又は表面化粧層を重ね合わせて圧着
し、合成樹脂溶液、合成樹脂エマルジョン又はゴムラテ
ックスを乾燥・固化させる方法。 (3)表面化粧層とクッション層の間に、両層を接着す
る作用を有する合成樹脂ペースト、合成樹脂溶液、合成
樹脂エマルジョン又はゴムラテックスを含浸させ、必要
に応じて加熱・ゲル化もしくは加熱・乾燥させた補強材
を挟んで圧着する方法。 (4)表面層とクッション層との間に、両層を接着する
作用を有する加熱溶融した状態の合成樹脂を含浸させた
補強材を挟んで圧着する方法。 (5)表面化粧層の裏面に、合成樹脂ペースト、合成樹
脂エマルジョン又はゴムラテックスが通り抜け可能な補
強材を載置した後、発泡剤を含む発泡性の合成樹脂ペー
スト、合成樹脂エマルジョン又はゴムラテックスを塗布
し、合成樹脂ペースト、合成樹脂エマルジョン又はゴム
ラテックスを加熱・発泡させてクッション層を形成する
方法。 (6)表面化粧層の裏面に、機械発泡せしめた、合成樹
脂ペースト、合成樹脂エマルジョン又はゴムラテックス
が通り抜け可能な補強材を載置した後、機械発泡せしめ
た、合成樹脂ペースト、合成樹脂エマルジョン又はゴム
ラテックスを塗布し、次いで、合成樹脂ペーストを加熱
・ゲル化、或いは合成樹脂エマルジョン又はゴムラテッ
クスを乾燥・固化させてクッション層を形成する方法。 (7)表面化粧層の裏面に、中空バルーンを添加した、
合成樹脂ペースト、合成樹脂エマルジョン又はゴムラテ
ックスが通り抜け可能な補強材を載置した後、中空バル
ーンを添加した、合成樹脂ペースト、合成樹脂エマルジ
ョン又はゴムラテックスを塗布し、次いで、合成樹脂ペ
ーストを加熱・ゲル化、或いは合成樹脂エマルジョン又
はゴムラテックスを乾燥・固化させてクッション層を形
成する方法。 上記した方法のうち、(1)〜(4)は、補強材が表面
化粧層とクッション層とを接着する作用を有する合成樹
脂層中に埋没している状態となる方法であり、(5)〜
(7)は、補強材がクッション層の表面近傍中に埋没し
た状態となる方法である。
【0021】
【実施例】〔実施例1〕厚さ0.2mmのガラス−パル
プ混抄不織布(ガラス繊維50重量%含有)の表面に、
厚さ0.1mmのアクリル系樹脂エマルジョンからなる
中引き層を形成し、この上にプリント模様を形成した。
次いで、このプリント模様上に、厚さ0.1mmのアク
リル系樹脂エマルジョンからなる透明層を形成した後、
透明層表面に意匠エンボスを施し、表面化粧層を得た。
【0022】得られた表面化粧層と、厚さ2.3mmの
ポリエチレンフォームとの間に、縦糸及び横糸が125
デニールのポリエステル繊維からなり、縦糸/横糸/縦
糸となるように重ねて縦糸と横糸の交点を熱溶着して得
た直交クロス(3×3メッシュ、引張強度20kg/5
cm)及びTダイより押し出した加熱溶融状態の接着性
樹脂(ポリエチレン)を挟み込むようにして両者を積層
し、クッション性床材を得た。
【0023】上記のようにして得られた実施例1のクッ
ション床材の部分拡大断面図を、図1として示す。図中
の符号1は本発明のクッション性床材、符号2はクッシ
ョン層(ポリエチレンフォーム)、符号3は表面化粧
層、符号31は基材(ガラス−パルプ混抄不織布)、符
号32はアクリル系樹脂エマルジョンからなる中引層、
符号33はプリント模様、符号34はアクリル系樹脂エ
マルジョンからなる透明層、符号4は補強材(ポリエス
テル繊維からなる直交クロス)、符号5は接着性樹脂
(ポリエチレン)をそれぞれ示している。
【0024】〔実施例2〕補強材を、坪量20g/cm
2 のポリエステル不織布(6枚重ねた状態で測定した通
気度が約170cc/cm2 、引張強度4.6kg/5
cm)に代える以外は、実施例1と同様にしてクッショ
ン性床材を得た。
【0025】〔比較例1〕ポリエステル直交クロスを、
表面化粧層とポリエチレンフォームとの間に挟み込まな
い以外は、実施例1と同様にしてクッション性床材を得
た。
【0026】上記のようにして得られた各床材につい
て、直角引裂強度(kgf)及び抗張力(kgf−2c
m幅)を測定するとともに、テーバースクラッチテスタ
ーを用い、回転速度が0.5rpmのターンテーブル上
に設置した試料(クッション性床材)表面を、先端が2
5R、せん断角度22°の切り刃で荷重をかけながら引
っ掻き、表面化粧層の破壊が生じたときの荷重(g)を
測定した。結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】上記の結果より明らかなように、本発明の
クッション性床材は、床材自体の強度(直角引裂強度、
抗張力等)が向上しているのは勿論のこと、荷重をかけ
ながらの引っ掻きに対する表面化粧層の強度も向上して
いることがわかる。特に、実施例2で用いた補強材(不
織布)よりも加熱溶融状態の接着性樹脂が通り抜け易い
補強材(直交クロス)を用いた実施例1の方が、表面化
粧層の強度向上が顕著に発現しており、従って、表面化
粧層の強度を向上させるには、補強材自体の強度(引張
強度等)は勿論のこと、それに加えて、溶融状態の接着
性樹脂等が通り抜け易いものを用いることが重要である
ことがわかる。
【0029】
【発明の効果】上記の通り、本発明のクッション性床材
は、表面化粧層とクッション層との間に補強材を介在さ
せることにより、床材自体の強度に優れることは勿論の
ことであるが、それに加えて、表面化粧層の強度も向上
させ得たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクッション性床材の一実施例(実施例
1)を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 クッション性床材 2 クッション層 3 表面化粧層 4 補強材 5 接着性樹脂

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面化粧層の裏面側にクッション層を形
    成してなるクッション性床材であって、表面化粧層とク
    ッション層との間に、引張強度が3kg/5cm以上の
    補強材を介在させてなるクッション性床材。
  2. 【請求項2】 補強材が、クッション層中もしくは表面
    化粧層とクッション層とを接着する作用を有する合成樹
    脂層中に埋没している請求項1記載のクッション性床
    材。
  3. 【請求項3】 補強材が、6枚重ねた状態で測定した通
    気度が150cc/cm2 以上の織布、不織布、編布、
    紙のいずれかである請求項2記載のクッション性床材。
  4. 【請求項4】 補強材が、30〜1000デニールの繊
    維からなる織布である請求項2のクッション性床材。
  5. 【請求項5】 表面化粧層とクッション層との間に、両
    層を接着する作用を有する加熱溶融状態の合成樹脂及び
    加熱溶融状態の合成樹脂が通り抜け可能な補強材を挟
    み、圧着するクッション性床材の製造方法。
  6. 【請求項6】 表面化粧層の裏面又はクッション層の表
    面に、表面化粧層とクッション層とを接着する作用を有
    する合成樹脂溶液、合成樹脂エマルジョン又はゴムラテ
    ックスを塗布した後、合成樹脂溶液、合成樹脂エマルジ
    ョン又はゴムラテックスが通り抜け可能な補強材を載置
    するか、合成樹脂溶液、合成樹脂エマルジョン又はゴム
    ラテックスが通り抜け可能な補強材を載置した後、表面
    化粧層とクッション層とを接着する作用を有する合成樹
    脂溶液、合成樹脂エマルジョン又はゴムラテックスを塗
    布し、次いで、クッション層又は表面化粧層を重ね合わ
    せて圧着し、合成樹脂溶液、合成樹脂エマルジョン又は
    ゴムラテックスを乾燥・固化させるクッション性床材の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 表面化粧層とクッション層の間に、両層
    を接着する作用を有する合成樹脂ペースト、合成樹脂溶
    液、合成樹脂エマルジョン又はゴムラテックスを含浸さ
    せ、必要に応じて加熱・ゲル化もしくは加熱・乾燥させ
    た補強材を挟んで圧着するクッション性床材の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 表面層とクッション層との間に、両層を
    接着する作用を有する加熱溶融した状態の合成樹脂を含
    浸させた補強材を挟んで圧着するクッション性床材の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 表面化粧層の裏面に、合成樹脂ペース
    ト、合成樹脂エマルジョン又はゴムラテックスが通り抜
    け可能な補強材を載置した後、発泡剤を含む発泡性の合
    成樹脂ペースト、合成樹脂エマルジョン又はゴムラテッ
    クスを塗布し、合成樹脂ペースト、合成樹脂エマルジョ
    ン又はゴムラテックスを加熱・発泡させてクッション層
    を形成するクッション性床材の製造方法。
  10. 【請求項10】 表面化粧層の裏面に、機械発泡せしめ
    た、合成樹脂ペースト、合成樹脂エマルジョン又はゴム
    ラテックスが通り抜け可能な補強材を載置した後、機械
    発泡せしめた、合成樹脂ペースト、合成樹脂エマルジョ
    ン又はゴムラテックスを塗布し、次いで、合成樹脂ペー
    ストを加熱・ゲル化、或いは合成樹脂エマルジョン又は
    ゴムラテックスを乾燥・固化させてクッション層を形成
    するクッション性床材の製造方法。
  11. 【請求項11】 表面化粧層の裏面に、中空バルーンを
    添加した、合成樹脂ペースト、合成樹脂エマルジョン又
    はゴムラテックスが通り抜け可能な補強材を載置した
    後、中空バルーンを添加した、合成樹脂ペースト、合成
    樹脂エマルジョン又はゴムラテックスを塗布し、次い
    で、合成樹脂ペーストを加熱・ゲル化、或いは合成樹脂
    エマルジョン又はゴムラテックスを乾燥・固化させてク
    ッション層を形成するクッション性床材の製造方法。
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