JPH0221705Y2

JPH0221705Y2 -

Info

Publication number: JPH0221705Y2
Application number: JP1984063930U
Authority: JP
Priority date: 1984-04-28
Filing date: 1984-04-28
Publication date: 1990-06-12
Also published as: JPS60176022U

Description

【考案の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本考案はセントラルヒーテイングの暖房用循環
管路に連結して使用する手洗い器やその他の水栓
器具を備えたパネル、キヤビネツト等の機能ユニ
ツトに関するものである。

（従来技術及びその問題点）従来、セントラルヒーテイングの暖房用熱媒は
常時循環させているが、給湯用の湯は給湯源から
行き放しの給湯管を介して水栓器具へ供給してい
る。

そのため、給湯源から水栓器具までの給湯距離
が長い場合には給湯管を流動している間の放熱に
より湯温が低下してしまい水栓器具に高温の湯を
そのまま供給することが難しいばかりでなく、水
栓器具使用時においては給湯管中の湯が冷めてし
まうので、使用時水栓器具を開いてからしばらく
の間は湯度の低い冷めた湯しか水栓器具に供給さ
れず、吐出温度の立上がりが遅い。

尚、上記問題を解消するためには給湯用の湯も
暖房用の熱媒と同様常時循環させておけばよいわ
けであり、現にそのような方式のセントラルヒー
テイングも提供されている。

しかし乍ら、そのようなシステムは給湯用のリ
ターン回路が必要になるため配管が大規模になり
配管工事も大変でコストも高いという問題があ
る。

本考案の技術的課題はセントラルヒーテイング
の常時循環している暖房用熱媒で水栓器具近傍に
配設したタンク内の湯又は水を加熱し、そのタン
ク内の湯をすぐさま水洗器具に供給して、高温湯
を出湯できる水栓器具付機能ユニツトを供するこ
とである。

本考案固有の技術的課題は別個に暖房用の温風
機等を装備せずに室内を暖房できる水栓器具付機
能ユニツトを供することである。

（技術的手段）上記技術的課題を達成する為に講じた技術的手
段は、水栓器具を備えた機能ユニツト本体の内部
所望箇所に、セントラルヒーテイングの暖房用循
環管路中途部に連結する加熱用迂回路と、その加
熱用迂回路によつて加温され水栓器具に連結する
貯湯タンクと、貯湯タンクに給湯又は給水する給
湯用管路と、上記加熱用迂回路近傍に装備した送
風フアンとを収容したことである。

（作用）上記技術的手段は下記の作用を奏する。

水栓器具を備えた機能ユニツト本体に収容した
貯湯タンク内の貯湯を、常時循環している暖房用
循環管路内の熱媒で加熱し、その貯湯を貯湯タン
クに近接して位置する水栓器具に供給する。

暖房用循環管路に連結した加熱用迂回路から発
生する熱を送風フアンの働きで、温風として室内
へ送風する。

（考案の効果）本考案は以上にように構成したので、下記の利
点がある。

セントラルヒーテイングの常時循環している暖
房用の熱媒を加熱源として利用して水栓器具に連
絡し且つその水栓器具に近接する貯湯タンク内の
貯湯を加熱するシステムであるから、いかなる時
でも水栓器具から即座に高温湯を給湯でき、使用
勝手が非常に良い。

また、加熱用迂回路、貯湯タンク、給湯用管
路、送風フアンを全て水栓器具を有する機能ユニ
ツト本体内に収容しているから、それ等管路やタ
ンクを現場において別個に取付装備する必要もな
く、施工性が非常に良い。

しかも、暖房用の循環熱媒を温風発生用の熱源
として利用し、送風フアンの働きで室内を暖房す
るので、別個の温風機を必要としない。

〈実施例〉機能ユニツト本体Ａは水栓器具ａとして手洗い
器１を装備した手洗いパネルA₁や収納キヤビネ
ツトA₂等の給湯を必要とする器具を具備するも
ので、この手洗いパネルA₁や収納キヤビネツト
A₂の所望箇所にセントラルヒーテイングの暖房
用循環管路Ｂに連結接続する加熱用迂回路ｂと、
その加熱用迂回路ｂによつて加温され手洗い器１
に連絡する貯湯タンクＣと、貯湯タンクＣに給湯
し熱源機の給湯用管路Ｄに連結する給湯用連結管
ｄと、加熱用迂回路ｂに送風する送風フアンＥと
を夫々設ける。

尚、ここで言うセントラルヒーテイングは１つ
の熱源機（給湯、暖房用）に連絡する暖房用循環
管路Ｂ及び給湯用管路Ｄを用いて室内の暖房と、
浴槽や一般の水栓器具に給湯する一般の給湯、暖
房集中システムである。

手洗いパネルA₁は手洗い器１（洗面器でも可）
の横幅よりも大きな幅寸法を有し全長をトイレル
ームＦの全高と略同一や短尺とする縦長矩形状の
主体２の周縁に縁取り用枠材３を周設すると共に
下端に巾木４を設けた木製、鋼板、プラスチツ
ク、その他の所望な材料で形成し、所望な箇所に
開口した取付口５に手洗い器１を嵌合固定したも
のである。

前記加熱用迂回路ｂ、貯湯タンクＣ、給湯用連
結管ｄ、送風フアンＥは上記手洗い器１下に形成
される凹窪部６等の邪魔にならない箇所に装備す
る。

貯湯タンクＣは、セントラルヒーテイングの熱
源機からの給湯用管路Ｄに接続する給湯用連結管
ｄを装備し、内部に給湯用管路Ｄからの温湯を貯
湯する為のもので、主体２に取付固定した「形ア
ングル材７等の所望な取付金具上に載置固定す
る。

尚、この貯湯タンクＣは手洗い器１の給湯栓
１′に給湯するものである為、貯湯タンクＣから
給湯栓１′に至る管路８途中における放熱による
湯温の低下を防止する意味で極力その給湯栓１′
に近接させて装備するのが好ましい。

加熱用迂回路ｂは、セントラルヒーテイングの
熱源機からの暖房用循環管路Ｂに接続して貯湯タ
ンクＣ内の貯湯を管路Ｂ内の熱媒を介して間接加
熱する為のもので、貯湯タンクＣ内において熱交
換部ｃをコイル状に巻回形成する。

送風フアンＥは加熱用迂回路ｂに折曲形成した
第２熱交換部b₁の背後に装備し、手洗いパネル
A₁を室壁として組込んだ場合、室内方向に温風
を放出するもので、ケース９内に装備する。

ケース９は前方を開放したボツクス形を呈し、
上板と下板に加熱用迂回路ｂの挿通孔１０を開孔
したもので、手洗いパネルA₁の主体２に取付固
定すると共に挿通孔１０を挿通する加熱用迂回路
ｂの背後に送風フアンＥを装備する。

１１は、加熱用迂回路ｂ、貯湯タンクＣ、給湯
用連結管ｄ、送風フアンＥを前面から隠蔽状にカ
バーする化粧板で、縁取り用枠材３の内面に配設
した板バネ１２に着脱自在に嵌合係止すると共に
嵌合係止した際送風フアンＥと相対する部分に送
風口１３を開孔する。ちなみに１４は螢光燈、１
５は収納ダナ、１６は鏡である。

また、斯る手洗いパネルA₁をトイレルームＦ
の壁体として組込む際には隣接するトレイ壁ｆの
下地材１７に縁取り用枠材３をビス１８止め等所
望な手段で固定して図示するような任意な箇所に
組込み装備する。

而して現場において加熱用迂回路ｂを暖房用循
環管路Ｂに、給湯用連結管ｄを給湯用管路Ｄに
夫々連結接続し、手洗い器１の給湯栓１′への給
湯は常時循環している暖房用循環管路Ｂ内の熱媒
を利用して加温された貯湯タンクＣ内の貯湯をも
つて行なう。

ちなみに、前述説明では、貯湯タンクＣ内への
貯湯は熱源機をもつて行なうことを前提として詳
述しているけれども供給源を冷水としても良い。

次に第２例として収納キヤビネツトA₂に前記
第１例と同様に加熱用迂回路ｂ、貯湯タンクＣ、
給湯用連結管ｄ、送風フアンＥを装備した実施例
を説明する。

収納キヤビネツトA₂は図示するように前面を
開閉扉１９で開閉自在としたボツクス型のキヤビ
ネツト体２０の上部に手洗い器１（洗面器でも
可）を装備し湯水混合栓１″で温湯の調整をして
手洗い可能とする従来周知なもので、前記手洗い
パネルA₁と同様にキヤビネツト体２０内の一隅
部にセントラルヒーテイングの暖房用循環管路Ｂ
に連結接続する加熱用迂回路ｂと、その加熱用迂
回路ｂによつて加温される貯湯タンクＣと、貯湯
タンクＣに給湯し熱源機に連結する給湯用連結管
ｄと、加熱用迂回路ｂに送風する送風フアンＥと
を夫々設ける。この場合も前記手洗いパネルA₁
に設けた送風フアンＥ用のケース９を同様にキヤ
ビネツト体２０内に装備し、第２熱交換部b₁にそ
のフアンＥで送風することにより開閉扉１９に開
口した送風口１３を介して室内に熱風を送風す
る。

尚、給湯用連結管ｄは供給源を冷水としても任
意であり、その場合には、水を湯に立上げて水栓
器具ａに供給することになる。

尚、本考案は実施例として手洗いパネルA₁と、
収納キヤビネツトA₂について説明しているけれ
ども加熱用迂回路ｂ、貯湯タンクＣ、給湯用連結
管ｄ、送風フアンＥを装備した他の機能ユニツト
も対象としていることは言うまでもなく、また貯
湯タンクＣの給湯を例えば局部洗浄装置の加熱タ
ンクに連結してその貯湯タンクＣを加熱タンクと
して利用することも可能であり、送風フアンのケ
ース９によるカバー方法も実施例に限定されるも
のではない。

〈考案の効果〉本考案は以上のように構成したので、セントラ
ルヒーテイングの暖房用熱媒を利用して給湯用の
湯又は水を水栓器具である手洗い器等の近くで再
加熱すると共に、その暖房用熱媒を利用して手洗
いパネルや収納キヤビネツト等の機能ユニツトか
ら熱風を吹きだすので給湯の湯を常時循環させて
おくような大規模な循環配管を施こしたり、別個
に暖房設備を装備しなくとも、水栓器具に即座に
高温湯を供給できると共にトイレルーム等の室内
を乾燥可能である。しかも加熱用循環路、貯湯タ
ンク、給湯用連結管、送風フアンを全て室壁を構
成する手洗い付のパネルや室内の所望な箇所に設
置するキヤビネツト内に組込んだからそれ等パイ
プやタンク類を現場において別個に取付装備する
必要なく施工性が良く、便利であるばかりでなく
トイレルーム等の室内の有効スペースを占有しな
い。

依つて、所期の目的を達成できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案機能ユニツトの実施例を示し、第
１図は正面図で一部切欠する、第２図は２−２断
面図、第３図は３−３断面図、第４図は４−４断
面図、第５図は使用状態を示す横断平面図、第６
図は他の例である収納キヤビネツトの正面図で一
部切欠する、第７図は７−７断面図である。尚図中、Ａ：機能ユニツト本体、ａ：水栓器
具、Ｂ：暖房用循環管路、ｂ：加熱用迂回路、
Ｃ：貯湯タンク、Ｄ：給湯用管路、ｄ：給湯用連
結管、Ｅ：送風フアン。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

水栓器具を備えた機能ユニツト本体の内部所望
箇所に、セントラルヒーテイングの暖房用循環管
路中途部に連結する加熱用迂回路と、その加熱用
迂回路によつて加温され水栓器具に連結する貯湯
タンクと、貯湯タンクに給湯又は給水する給湯用
管路と、上記加熱用迂回路近傍に装備した送風フ
アンとを収容したことを特徴とする水栓器具付機
能ユニツト。