JPH0320446Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、共同住宅やホテル等におけるユニツ
トバスに関する。

〔従来の技術とその問題点〕

ユニツトバスは一般に、浴室として浴槽や便
器、洗面台、その他照明などが予めユニツト化さ
れたものであり、それに給排水、給湯、換気、電
源などの各種配管、配線を付設して建物内に組込
むものである。

かかるユニツトバスを設けることにより、入
浴、洗面、排便等がここで行えるようになる。

ところで、ユニツトバスは、限定されたスペー
スのものであるため、その内部に脱衣室若しくは
脱衣場所までを確保することはできない。

従つて、脱衣室はユニツトバスの前に別に設け
られることが多いが、ユニツトバス内は湯気等で
割と暖かいが、建物全体の全館暖房の場合は別と
して、ユニツトバス前室である脱衣室には暖房設
備がないことが多く、特に脱衣室が外壁に面して
いる場合など、冬期には脱衣の際にひどい寒さを
感ずるものであつた。

この寒さを避けるためには脱衣室に個別的な暖
房設備を設ければよいが、設備コストと季節や使
用頻度などを考え合わせると不経済性が大きく、
寒さをがまんして過す例が多い。

本考案の目的は前記従来例の不都合を解消し、
隣室の脱衣室も必要に応じて暖房でき、しかも特
別の熱源を設けずに省エネルギー的にこの暖房を
行えるユニツトバスを提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は前記目的を達成するため、外部の脱衣
場所に面するユニツトバスの壁に空気流通窓を設
け、この空気流通窓のユニツトバス側に、放熱管
として形成した浴槽等への給湯配管の途中を近接
させ、該給湯配管にはこの放熱管部分をバイパス
するバイパス管を接続し、放熱管部分とバイパス
管とを切り換える切替バルブを給湯配管に設けた
ことを要旨とするものである。

〔作用〕

本考案によれば、浴槽等に湯を供給すると、給
湯時間約10分〜30分間にわたつて、給湯配管の途
中である放熱管を通過する給湯の放熱で、周囲が
温められ、この温められた空気が空気流通窓から
出て脱衣室を暖める。

また、夏期等脱衣室の暖房を要しないとき、切
替用バルブをバイパス管側に切換えておくと給湯
は放熱管を通過しないで浴槽に達するから、脱衣
室は暖房されない。

〔実施例〕

以下、図面について本考案の実施例を詳細に説
明する。

第１図は本考案のユニツトバスの平面図、第２
図は同立面図で、図中１はユニツトバスを示す。

該ユニツトバス１には種々のタイプのものがあ
るが、一例として浴槽２及び便器３を有するもの
とし、洗面器４はこのユニツトバス１内には設け
ずに外部の脱衣室５に設置するものを示した。な
お、他のタイプのものとしては洗面器４もバス１
内に設けるものもある。

ユニツトバス１の隣室になる脱衣室５（若しく
は脱衣室場所）との境界壁に空気流通窓１１を形
成し、ここにガラリ１２を設置する。

一方、前記浴槽２には他所に設置された熱源
（ボイラー）（図示せず）よりユニツトバス１の床
下を通つて誘導された給湯配管６を通じさせる
が、その給湯配管６は途中を迂回させて前記空気
流通窓１１の内側に近接させる。そして、この迂
回部はコイル状の放熱フイン７ａなどを取付けて
放熱管７として形成し、ここに切替バルブ９を配
設する。

さらに、この放熱管７に対してこれをバイパス
するバイパス管１０を給湯配管６に接続した。

なお、前記切替バルブ９はこのバイパス管１０
に設けてもよい。

図中１４は前記放熱管７の点検扉である。

この放熱管７の周囲は、空気流通窓１１の部分
を除いて板体で構成するボツクス１３で囲んでお
くとよい。

次に使用法および動作について説明すると、脱
衣室５を脱衣から入浴まで、寒くない程度（20℃
前後）に暖めておこうとするときは、前以て給湯
配管６の切替バルブ９を開にしておく。

切替バルブ９が開の状態ではは、熱源より送ら
れてくる温湯が放熱管７を通過する際にフイン７
ａの面より放熱し、その放熱が空気流通窓１１を
介して脱衣室５に流入して脱衣室５内の空気の温
度を高める。ふつう浴槽２への給湯は10分から30
分位を要するから、この間に脱衣室５内は20℃前
後には充分暖まる。

浴槽２への給湯が完了したときは、浴槽用の給
湯コツクを閉じれば、熱源からの給湯が停止する
ので、放熱管７の放熱も停止し暖房は止む。

また、季節的に脱衣室５の暖房を要しなくなつ
たときは、切替バルブ９を閉にすると、それ以後
は熱源からの給湯は放熱管７を通らないでバイパ
ス管１０を通つて浴槽２に注がれるので、脱衣室
５を暖房することはない。したがつて、夏期など
に５が暖房されて暑苦しいなどという逆効果は生
じない。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案のユニツトバスは、脱
衣室が給湯配管からの放熱で暖房されるので、脱
衣室に暖房がなく、入浴の際に寒さを味うことを
防止して居住性を向上させることができるもので
ある。

しかも、脱衣室の暖房のために特別の暖房設備
を設置する必要がなく、設備コスト、ランニング
コストも僅少なものですむ。

また、脱衣室の暖房を必要としないときには簡
単にバルブで給湯路を変えるだけで暖房を停止で
き、しかも使用休止中の器具の存在が居住性を邪
魔することもないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のユニツトバスの第１実施例を
示す縦断平面図、第２図は縦断側面図、第３図は
同上要部の正面図、第４図は同上要部の側面図で
ある。 １……ユニツトバス、２……浴槽、３……便
器、４……洗面器、５……脱衣室、６……給湯配
管、７……放熱管、７ａ……フイン、９……切替
バルブ、１０……バイパス管、１１……空気流通
窓、１２……ガラリ、１３……ボツクス、１４…
…点検扉。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外部の脱衣場所に面するユニツトバスの壁に空
   気流通窓を設け、この空気流通窓のユニツトバス
   側に、放熱管として形成した浴槽等への給湯配管
   の途中を近接させ、該給湯配管にはこの放熱管部
   分をバイパスするバイパス管を接続し、放熱管部
   分とバイパス管とを切り換える切替バルブを給湯
   配管に設けたことを特徴とするユニツトバス。