JPH02216711A - 発泡プラスチック絶縁電線およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野〕 この発明は、新規な発泡プラスチック絶縁電線、および
その製造方法に関する。

〔従来の技術および発明が解決しようとする課題］ 従来の発泡プラスチック絶縁電線は、導体の外周に発泡
剤を含むプラスチックを押出被覆して発泡絶縁体を形成
したものである。

近年、伝播遅延時間の短縮を目的として、７０％以上の
高発泡絶縁体を有する発泡プラスチック絶縁電線につい
て検討されているが、高発泡絶縁体を押出被覆により形
成すると、導体と発泡絶縁体との間に空間が生じ、導体
密着性が極めて悪いものとなる。

これを解決するため、発泡絶縁体の外層に充実の保護層
あるいは低発泡層を有するものが一般に知られている。

（実公昭５４−２９４８７号参照）しかし、このような
充実の保護層を設けると、誘電率が大きくなり目的の伝
播遅延時間を達成することが難しくなる。

また、７５％以上の高発泡度を有するものについては、
発泡プラスチック絶縁体の機械的強度が高発泡化に伴な
い急激に低下しこれまでケーブル化がなされていない、
たとえケーブル化ができたとしてもケーブル使用中に誤
って潰してしまうという虞れがあった。

これを解決するため、発泡絶縁体の外層に充実の保護層
を設ける方法が考えられる。しかし、充実の保護層を設
けると、誘電率が大きくなり目的の伝播遅延時間を達成
することが難しくなる。

この発明は、このような点に鑑みてなされたもので、前
述した従来技術の欠点を解消し、実用に耐える機械的強
度を十分に有し、なおかつ保護層による誘電率の低下を
もたらさない発泡プラスチック絶縁電線およびその製造
方法を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段および作用］この発明では
、導体外周に発泡プラスチックを被覆する発泡プラスチ
ック絶縁電線において、発泡プラスチック絶縁体の外層
に導電性プラスチック層、あるいは通常の絶縁性プラス
チックに導電性フィラーを複合化して導電性を付与した
導電層を有する構成を特徴とする発泡プラスチック絶縁
電線およびその製造方法である。

この発泡プラスチック絶縁電線は、導体に発泡絶縁体を
押出被覆すると同時にこの発泡絶縁体の外周に導電性の
充実層を設けられるので、十分な機械的強度と早い信号
伝播速度を有する電線とすることができる。

［実　施　例］ 以下１図面に基づいてこの発明の詳細な説明する９図は
、この発明の発泡プラスチック絶縁電線の製造装置の要
部を示す断面図である。即ち、ニップル３およびダイス
４からなるクロスヘッド５の中央の穴には芯線６が右か
ら左へ挿通して送られるように形成されている。そして
、このクロスヘッド５の上、下には、発泡絶縁体のプラ
スチックを押出す第１の押出機２と、導電性プラスチッ
クを押出す第２の押出機ｌが連結され、芯線６の外周に
同時押出被覆するように構成されている。

したがって、芯線６がクロスヘッド５を通過する際、第
１の押出機２から発泡剤を含むプラスチックスが内層と
して被覆されるとともに、第２の押出機１から導電性プ
ラスチックあるいは導電性フィラーを含むプラスチック
スが外層として同時に被覆される。そして、ダイス４を
経て外部に押出されたときの圧力変化によって、内層の
プラスチックは符号７で示すように発泡し、その後冷却
されることにより発泡プラスチック絶縁電線となる。

この発明に用いることのできる導電性プラスチックとし
ては、種々のプラスチックに電子供与体あるいは電子受
容体をドーピングしたプラスチックス、例えば、トラン
ス型ポリアセチレン。

ポリナフクレン、グラファイト、ポリナフタレンのドー
ピングによる導電性の高いプラスチックスな用いる。こ
のうち、ポリナフタレンについてはドーピング無しで高
い導電性を示すので、ドーピング無しで用いることがで
きる。この他、導電性のプラスチックであれば何でもこ
れを用いることが可能である。

また、通常の絶縁性プラスチックに導電性フィラーを複
合化して導電性を付与したものとしては、ポリエチレン
、ビニル、フッ素樹脂、ナイロン、また、上記したよう
な導電性プラスチックスあるいはゴム等である。これに
混練するフィラーとしては、Ｓｎ、Ｃｕ、Ｎｉ、ＡＩ、
Ａｇ等の金属、あるいはカーボンブラック等の導電性物
質が挙げられる。

次に、具体的な実施例を説明する。

押出機２に挿入されるプラスチックとして、密度０．９
４５ｇ／ｃｍ’　、メルトインデックス５ｇ／分の中密
度ポリエチレンを用いた。このポリエチレンを押出機２
で１９０℃の温度で溶解するとともに、押出機２のシリ
ンダーの中央部に設けた注入部から、プランジャー型定
量ポンプによってフロン１１４を連続的に加圧注入し、
２００℃の温度で均一に溶融混線し、クロスヘッド５内
に導いた。一方、上記押出機２に用いたポリエチレンと
同種のポリエチレンに対し、導電性フィラー８０重量％
を混合した導電材料を押出機１に導入し、２００℃の温
度で均一に溶融混線し、クロスヘッド５内に導入した。

ここで用いたフィラーは、ニッケルと銅を主成分とする
合金で、これらをクロスヘッドＳ内で芯線６上に被覆し
、ダイス４から押出すことにより発泡プラスチック電線
とするものである。そして、ここで得られた発泡プラス
チック絶縁電線は、外径０．９ｍｍφ１発泡絶縁体の発
泡度は８０％の高発泡度であった。

［発明の効果］ 以上説明したとおり、この発泡プラスチック絶縁電線は
、導体に発泡絶縁体を押出被覆するのと同時に、あるい
は発泡絶縁体外周に導電性を有する充実層を設けること
で、充分な機械強度と速い信号伝達速度を実現できる電
線とすることができる。

【図面の簡単な説明】

図は、この発明の発泡プラスチック絶縁電線の製造装置
の要部を示す押出装置の断面図である。 １・・・第２の押出機 ２・・・第１の押出機 ３・・・ニップル ４・・・ダイス ５・・・クロスヘッド ６・・・導体芯線 特許出願人　　日立電線株式会社

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）導体外周に発泡プラスチックを被覆する発泡プラ
   スチック絶縁電線において、 発泡プラスチック絶縁体の外層に導電性プラスチック層
   、あるいは通常の絶縁性プラスチックに導電性フィラー
   を複合化して導電性を付与した導電層を有する構成を特
   徴とする発泡プラスチック絶縁電線。
2. （２）導体外周に中間層として絶縁性プラスチックに導
   電性フィラーを複合化した導電材料あるいは導電性プラ
   スチックを押出す第１の押出機と、絶縁層として発泡プ
   ラスチックを押出す第２の押出機とをクロスヘッドに設
   け、このクロスヘッドを通る芯線導体に発泡絶縁体と導
   電性プラスチックあるいは通常の絶縁性プラスチックに
   導電性フィラーを複合化して導電性を付与した導電層の
   外層とを同時に押出被覆することを特徴とする発泡プラ
   スチック絶縁電線の製造方法。