JPH02215723A - 血圧調節剤 - Google Patents

血圧調節剤

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JPH02215723A
JPH02215723A JP1033704A JP3370489A JPH02215723A JP H02215723 A JPH02215723 A JP H02215723A JP 1033704 A JP1033704 A JP 1033704A JP 3370489 A JP3370489 A JP 3370489A JP H02215723 A JPH02215723 A JP H02215723A
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earthworm
blood pressure
earthworms
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hours
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JP1033704A
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Yoichi Ishii
陽一 石井
Hisashi Mihara
恒 美原
Bunkou Ri
李 文鎬
Goro Kimura
木村 午朗
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EIMEI KK
Eimei Co Ltd
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EIMEI KK
Eimei Co Ltd
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    • A61K35/56Materials from animals other than mammals
    • A61K35/62Leeches; Worms, e.g. cestodes, tapeworms, nematodes, roundworms, earth worms, ascarids, filarias, hookworms, trichinella or taenia

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野: 本発明はミミズ乾燥粉末を有効成分として含有する抗高
脂血症剤又は血圧調節剤に関する。さらに詳しくのべれ
ば、すぐれた抗高脂血症活性、血圧調節作用又は抗高血
圧作用〔抗高血圧作用及び/又は抗低血圧作用〕と安全
性をもち、新規でかつ進歩性のある改良製法による薬学
的に許容し、得るミミズ乾燥粉末の製造法と、この製造
法によるミミズ乾燥粉末を有効成分として含有する抗高
脂血症剤又は血圧調節剤もしくは抗高血圧作用関する。
従来の技術: 高脂血症は高血圧、糖尿病、喫煙と共に動脈硬化の主要
な危険因子であることが認識されており、その治療及び
予防のために種々の合成有機化合物の抗高脂血症剤が研
究開発されてきた。たとえば、クロフィブレート及びニ
コモールなどが開発されたが、クロフィブレートには筋
肉痛、肝機能障害のほかに胆石発生の可能性が高いこと
が知られている、また、ニコモールには顔面紅潮、胃腸
障害などの副作用のあることが知られている。又、クロ
フィブレート及びその誘導体では筋肉痛、肝機能障害の
ほか、胆石発生の可能性が高いことが知られている。又
、クロフィブレートは動物実験で肝臓癌の発生もあるこ
とが報告(D、 J、 5voboda等;Canca
r l1es、、39.3419(1979) )され
ている。
これらの安全性の問題のほかに、薬効・薬理についても
、近年の脂質代謝に関する研究、特に血清脂質の運m体
である血清リボ蛋白の機能についての研究が進歩した結
果、血清中の脂質濃度低下能だけでなく、リボ蛋白に対
する作用が重要であると注目されるようになった。
血清コレステロールは、トリグリセライド(以下TGと
称する。)、総リン脂質(以下PLと称する。)、アポ
蛋白と共に、リボ蛋白を形成しているが、このリボ蛋白
は比重の差により超低比重リボ蛋白(以下VLDLと称
する。)、低比重リボ蛋白(以下LDLと称する。)及
び高比重リボ蛋白(以下HDLと称する。)に分類され
る。これらの中でVLDL、LDLが動脈硬化を誘発す
るリボ蛋白と考えられている。これに対し、HDLは末
梢血管組織から肝臓へのコレステロールの輸送、コレス
テロールエステルの生成、TOの異化への関与などの機
能をもち、動脈硬化を予防、退縮させる作用をもってい
るとされている。
従って、今後の抗高脂血症剤の創製は、血清の総コレス
テロール〈以下TCと称する。〉を低下させる作用のほ
かに、どのタイプのリボ蛋白のコレステロールに作用す
るかが重視される。特にLDL中のコレステロール(以
下LDLCと称する。)値を下げ、HDL中のコレステ
ロール(以下HDLCと称する。)値を上昇させる作用
とともに、動脈硬化指数((TC−HDLC)/HDL
Cの計算式により求める。以下AIと称する。〕を低下
させる作用を有する薬剤が望まれている。
近年、老若を問わず高血圧又は低血圧の患者が多い、こ
れらの患者の治療のために、高血圧の者には血圧降下剤
を投与し、低血圧の者には必ずとは言えないが、血圧上
昇剤(又は別名、昇圧剤)を投与することが多い。
特に、近年高血圧患者の増加に伴い、多数の各種の高血
圧治療剤(又は血圧降下剤)が開発され用いられている
。高血圧患者は血圧降下剤の服用開始してから、その服
用を中断すると、逆に病状が昂進して重くなることがあ
る。それゆえ、長期間薬剤を服用しなければならぬこと
が多い、低血圧患者も薬剤を用いたときには、多くの場
合、長時間投与を受けることが多い。それゆえ、副作用
のない薬剤が望まれている。
例えば、血圧降下剤として知られているヒドララジンは
、末梢血管拡張作用があり、すぐれた血圧降下作用を呈
するが、副作用として頻脈を生ずるために、β−ブロッ
カ−との併用がおこなわれている。一般に、血圧降下剤
及び血圧上昇剤は、長時間投与するため副作用のない薬
剤が特に望まれている。
一方、ミミズの乾燥物は太古の昔より主として東洋相国
において矩矧、地竜と称し、薬として用いられてきた。
従来の文献に報告されているミミズの薬理・薬効作用を
下記に記す。
■ 「みみずと人生」大淵眞龍1947年(昭和22年
)10月30日、牧書房発行、第223〜226頁及び
「復刻みみず」畑井新喜司著1980年4月30日、株
式会社サンエンティスト社発行、第160〜163頁に
、ミミズが膀胱的結石の縮少作用剤及び対外への排出作
用剤、黄瘤の治療剤、分娩剤、強壮剤、毛生薬、強精剤
及び解熱剤の薬理作用を有し、一方、ミミズ毒とじて一
つは神経系統を侵し、他は赤血球の破壊即ち、溶血作用
を有することを報告している。
■ 「中華人民共和国豹典」中華人民共和国衛生部豹典
委員会編、1977年版、一部第197〜198頁には
、次のことが記載されている。慣習的に地竜製品には2
種類がある。その一つの広地竜(Lu+mbricus
 Kwangtunaesis )は、腹部を裂いて内
蔵と泥砂を洗い流し、天日、日陰又は低温で乾燥させた
ものである。fl!!の土地竜< Lu1bricus
Nativus )は草木灰の中に入れて殺したのち、
灰をとり去って天日、日陰又は低温で乾燥したものでミ
ミズ体内には泥土がつまっている。これらの2種の地竜
は解熱剤、ひきつけ治療剤、血行促進剤、半身不随治療
剤、関節鎮痛剤、排尿剤、気管支喘息剤及び高血圧症剤
として4.5〜9t/日使用すると報告している。
■ 「わたしたちの漢方薬シリーズ3、地竜・鳥賊骨/
中国の科学研究、 1’378年10月30日、松浦薬
業株式会社発行、4第7頁には地竜チンキ(地竜のエチ
ルアルコール抽出物)には降圧作用のあることを報告し
いてる。
■ 「天然薬物事典」奥田拓男編、昭和61年4月15
日、廣用書店発行、第215頁には、地竜が下熱剤、鎮
痛剤、利尿剤及び解毒剤に利用されていることを報告し
ている。
■ 田中護〔北海道医学雑誌第24号、第18〜24頁
(1949年)〕は、姐矧(乾燥細片物から泥土を除い
たもの)を煮沸水で抽出し、この抽出液の濃縮物にエチ
ルアルコールを添加して得た沈澱物質(Lu1brof
ebrin)をリンゲル氏液に溶解し、この液を麻酔下
の猫に静脈注射すると急激な血圧降下をきたし、かつシ
ョックに比例して血液凝固の促進が認められたと報告し
てる。
■ 居用賢二部〔山口医学第9巻、第571〜576頁
(1960年)〕は地龍の生理食塩水の抽出液、地竜の
エチルアルコール又はアセトン抽出乾燥物を生理食塩水
に溶解した液を成熟家兎に静脈注射して血圧の降下を認
めな。
■ r中弱大辞典」下巻、江蘇新医字院編、1980年
、上湯科学技術出版社発行、第2112頁には、広地竜
チンキ、姐矧乾燥粉末懸湧液、姐矧の熱水浸せき液、蝋
矧の煎じ液等を麻酔下の犬、大きなネズミ、猫又は慢性
腎性高血圧のハツカネズミに投薬したら緩慢にして持続
的な血圧降下作用がみられた。麻酔下の犬又は猫に地竜
エキスを静脈注射したところ、血圧降下作用が急速に現
われた。ただし、経口投薬したり、臨床への応用では効
果がなかったと報告している。更に同誌の第2114頁
には、濃度40%の地竜チンキ(地竜40gを60度の
エチルアルコール100mjに浸せき)を毎回10mJ
、−日に3度〔すなわち地竜12g/日に相当する。(
本発明者等が換算)〕服用する。
チンキを飲めない者は、純粋な地竜粉末に水を加えて丸
薬(少量の斌形剤を加える)をつくり、毎回3〜4g、
−日に3度〔地竜9〜12t/日に相当(本発明者等が
換算)〕服用し、30〜60日間服用続けると本態性高
血圧症に効果がある。
又、地竜B、液(Hg Cl tを用いてしホキサンチ
ンを除き、イオン交換樹脂を用いて血圧降下成分を分離
しとり出したもの)を毎回2m1 (生薬の地竜8gを
含む)を−日に3度〔地竜24g/日に相当(本発明者
等が換算)〕服用すると本態性高血圧症に効果があった
と報告している。
■ 最近、美原恒ら〔日本特許出願公開公報昭59−6
3184号〕は、ミミズから線溶酵素の6種の新規10
テアーゼを分画した。即ち、美原恒らはミミズ乾燥粉末
に10倍量の生理的食塩水を加えて2日間のインキュベ
ーション(Incubat ion )を行なった上清
液について硫安分画を行なったのち、その沈渣を5ep
hacryl S −200によるゲルr過を行ない、
得られた蛋白分画についてDEAE−セルロースイオン
交換クロマトグラフィーを行なった結果、カゼイン分解
とフィブリン分解活性を有するI、 II、 I[[分
画の蛋白を得た。このI、If。
■の分画につついて更にDEAE−セルロース、5ep
hadexG −75、トヨバールWH55、ACH−
3epharose 、 Benzamidine−3
epharoseなどによる精製処理を行なった結果、
6分画の精製酵素を得た。5DS−PAGEで分子量を
測定すると分画1−0の分子量が一番低く、23.50
0と計算され、その後、順次にI−1、I−2、■、l
1l−1,1−2と分子量が増加し、I−2は分子量3
4,200であった。また等電点電気泳動でこの6分画
の等電点を測定するとI−0が最も高く、pH,12で
あり、その後、順次11Hは低くなり、I−2でpH3
゜52であった。これらの6分画はセリン酵素とも異な
る新しい蛋白分解酵素であり、また、これらの6分画の
蛋白分解酵素の至31118は8付近またはoH8〜1
0、安定1)Hは4〜12または5〜12、至適温度5
0℃または50〜60℃、失活条件は70℃で60分間
であったと報告している。
これらの6種のプロテアーゼがミミズ乾燥粉末の血栓溶
解作用の本質であるとして、プロテアーゼを有効成分と
して含有する血栓溶解剤の多くの特許出願が提出されて
いる。即ち、日本特許出願公開公報昭59−18413
1号(出願日、昭58 (1983)年3月31日)及
び韓国特許出願第2990号(出願日1983年6月3
0日)をはじめ次の特許出願が報告CA U 、 P 
、 A p p 、  16293 (出願日1983
年6月27日)、CA、P、App。
431387 (出願日1983年6月28日)、DK
、P。
API)、3008(出願日1983年6月29日)、
BP。
P 、 A p p 、 83106288.0 (出
願日1983年6月28日) 、BS、P、App、5
23754(出願日1983年6月30日)、Fl、P
、App、832383(出願日1983年6月29日
) 、NO,P、 Ap p、 2399(出願日19
83年6月30日) 、PH,P、App29151 
 (出願日1983年6月30日)、TW、PA p 
p 、 7211983  (出頭日1983年6月1
8日)、US、P、App、508163(出願日19
83年6月27日)〕されている。
■ 美原恒〔環境科学研究報告集B504−R30;環
境改善技術研究報告第四分冊、第107〜112頁、1
986年〕は、後記・4の方法で得たミミズ凍結乾燥粉
末200■をカプセルに入れ、正常な健康成人のボラン
ティア−に経口投与した結果、投与24時間後、明らか
に血管内フィブリン塊が溶解したと思われるフィブリン
分解産物(FDP)が血中に増加していた。これは、ミ
ミズ線溶酵素即ち前記のプロテアーゼが腸管から吸収さ
れて血中線溶活性を示したと報告している。
従来からの慣習的に行われてきた製法及び文献に発表さ
れたミミズの乾燥物又は乾燥粉末の製法は次のとおりで
ある。
■ 「中華人民共和国豹典」中華人民共和国衛生部豹典
委員会編、1977年版、一部第197〜198頁には
次のことが記載されている。
iミミズの腹部を裂いて体内の内容a(内臓と泥土)を
とり去って天日、日陰又は低温(通常50゛C以下)で
乾燥する方法。
縁 ミミズを草木灰の中に入れて殺したのち、灰をとり
去って天日、日陰又は低温(通常50℃以下)で乾燥し
、ミミズ体内に泥土がつまったままのものを得る方法。
iミミズ体内の泥土をとり去ったのち、草木灰又は火灰
の中に入れて乾燥する方法。
■ 特許公報その他最近の文献に報告された製法。
レ 石井陽−〔本発明者等の一人である0日本特許出願
公開公報昭59−2165721は、生ミミズの生体内
に残っている排泄物を除去したのち、数回水洗し、次に
機械によりペースト状とし、このペーストをトレイに入
れ一30℃で48時間凍結したのち、真空度0.1トー
ル、加熱時間17時40分、温度−40〜80℃で階段
的に温度を上げ、80℃に上昇後、最終温度は80℃で
真空度0.3トールで20時間以上の凍結・真空乾燥す
ることにより粉末を得ている(但し、ミミズ生体内に残
っている排泄物の除去方法については、この公報中には
何等の記載がない、−本発明者等注解)。
■ 美原恒等〔日本血液学会雑誌第45巻、第2号第3
55頁(1982年)〕は、 ミミズ(Lumbricus rubellus)約1
001qrを水道水にて数回洗浄し、体表面に付着して
いる泥を洗い流すとともに、体内の泥を充分に吐かせた
後、ホモジナイズ(No憎ogq、n1ze) した、
このホモジナイズをステンレストレイ(470m X 
320 cm X30m)120枚に熱さ25閲になる
ように流し込み、−30’Cで30時間凍結後、大型凍
結乾燥器にて30時間凍結乾燥し、ミミズ凍結乾燥粉末
を得たと報告している。
可 美原恒等〔第9回血液血管研究会報告第117頁〜
第122頁(1982年、8月)〕は次のとおり報告し
た0、ミミズの性質としては、条件を悪くするとミミズ
同士で集まってくる。土をみんな除くとミミズだけにな
るので、水で洗って24時間はど置いておくと、体内の
泥を全部吐いてしまう、そのミミズをホモジナイズして
凍結乾燥して粉末を調製した。
] 小菅紀和子(日本特許出顧公開公報昭60−629
65)は生きミミズを清浄水中に2〜4時間放1したの
ち、水洗し、次に80〜90℃で2〜3時間乾燥後粉砕
してミミズの乾燥粉末を得た。
i 美原恒〔環境利字研究報告集[3304−R30゜
環境改善技術研究報告第四分冊、第107〜112頁、
< 1986年)〕はミミズを洗浄して泥を落とし、−
昼夜、純水中に放置し、消化管内の糞土を十分排泄させ
たのち、ウルトラホモミキサー(日本精機製)にてホモ
ジナイズし、これを凍結乾燥してミミズ乾燥粉末を得て
いる。
上記公知の製法の内、一部の製法で得たミミズの乾燥物
又は乾燥粉末は、有菌であり、0〜5℃の冷蔵庫内又は
5〜45°Cの室温に開放状態で貯蔵したとき約6ケ月
以内、密閉状態で貯蔵したときには1年以内の短期間内
に黴が発生したり、又は変質し、薬剤としては使用不可
能となり1.保存性に欠点があった。又、一部の製法の
ように、消化管内の糞土を除去するために外的作用を加
えたとき、もしくは乾燥温度の設定が不適合などのため
に収率低下と共に、薬効不足の欠点が生じた。
又、製造時間が長ずざるなどの不利な点があった。
全般的に、前記の公知の製法は、原料の生きミミズに対
するミミズ乾燥粉末の収率が5〜19 (wt)%と少
なく、かつ工業的な多量生産方式としては難点があった
本発明者等の文献調査結果は次のとおりである。
(1)蝋矧、地竜及びミミズ乾燥粉末を有効成分とする
物質の抗高脂血症作用を報告した文献を見出すことがで
きなかった。ましてや、ミミズ乾燥粉、末が血清中のT
C低下作用を有すると共にLDLCを下げ、HD−LC
を上げ、さらにAIを低下させる作用を有し、かつ肝肥
大、肝機能障害などの副作用のない安全性の高い薬剤で
あることを報告した文献を見出すことができなかった。
(2) !kf矧、地竜及びミミズ乾燥粉末単品を有効
成分とする抗低血圧剤の作用活性を報告した文献を見出
すことができなかった。さらに、高血圧及び/又は低血
圧の患者に、ミミズ乾燥粉末を投与した場合、そのヒト
の最大血圧と最小血圧を正常値にもってくる等、ミミズ
乾燥粉末の血圧調節作用について報告した文献を見出す
ことができなかった。
発明が解決しようとする問題点: 本発明の目的は、すぐれた抗高脂血症活性又は血圧調節
作用活性もしくは抗高脂血症作用活性をもち、副作用が
なく安全性の高い薬学的に許容し得るミミズ乾燥粉末を
高収率で得る製造法の確立と、この製造法により得たミ
ミズ乾燥粉末を有効成分として含有する抗高脂血症剤又
は血圧調節剤もしくは抗高低血圧剤の提供にある。
抗高脂血症剤又は血圧調節剤もしくは抗高低血圧剤は、
病気の性質上、長時間の服用を伴なうので、安全で副作
用がなく、すぐれた薬効の薬剤が必要である。その目的
達成の一つとして本発明者等は天然物、特にミミズから
副作用のない安全性の高いこれらの薬剤の創製を目的と
して長年鋭意研究してきた。すなわち、抗高脂血症剤の
具備すべき条件としては、すぐれた抗高脂血症作用を有
し、LDLCを下げ、HDLCを上げると共に、AIを
低下させる作用を有しているのみならず、肝肥大、肝・
腎機能障害などの副作用のない安全性の高い薬剤を創製
することにある。
血圧降下剤と血圧上昇剤とは、それぞれ別個に作用する
薬剤であると考えられている。すなわち、血圧降下剤は
血圧を際限なく降下せしめる作用を有し、血圧上昇剤は
血圧を際限なく上昇せしめる作用を有するので、常に専
門医師の監視下に服用しなければならない0例えば、血
圧降下剤の場合は、一定の降圧効果が確認されたときに
はその段階に応じて薬剤の種類を変更しなり、又、服用
−時休止するなど処置がとられる。再度、血圧上昇が現
われたときにはそれに対応した薬剤の服用を再開しなけ
ればならない、一つの薬剤で高血圧及び/又は低血圧患
者を治癒することができることが望ましい、すなわち、
高血圧及び/又は低血圧患者の最高血圧と最低血圧を正
常値にもってくる薬剤が必要である。又、この杭高低血
圧剤は長時間の服用を伴うので、安全で副作用のない薬
剤が特に必要である。そのため、本発明者らは、天然物
の生薬から副作用のない安全性の高い前記目的の抗高低
血圧剤の創製を目的として長年鋭意研究してさた。
一方、前記の先行文献に示すように、ミミズ乾燥粉末が
血圧降下作用を有することは公知である。
然しながら、血圧上昇作用については全く発表されたこ
とがない、又、古典的な従来の技術によるミミズ乾燥物
の収率は生きミミズに対し5〜19%と少ないばかりか
、5〜45℃の室温に密閉状態で貯蔵したときでも1年
以内に黴が発生したり、又は変質し、薬剤としては不適
当となる。また、従来法の製法によるミミズ乾燥物中に
は、有効成分含量の不足及び有効成分の一部又は全部が
分解又は失活しているなどのために、薬効不十分又は薬
効不足、もしくは副作用の欠点があった。
本発明者等は、ミミズ乾燥粉末をヒトに経口投与し抗高
脂血症剤又は血圧調節剤として、さらに有効ならしめる
ためには、ミミズ乾燥粉末そのものの中に、これらの生
理活性物質の増量化をはかることが最善策と考えた。
このように、すぐれた薬効を有すると共に、収率の向上
、かつ、赤血球の破壊すなわち溶血作用及び頻脈発生な
どの副作用がなく、安全性が高くその上、密閉状態で少
なくとも5年間保存が可能な無菌で無臭なミミズ乾燥粉
末を多量生産が可能な工業的生産方法の確立をはかるた
めに種々研究した。その結果として抗高脂血症剤又は血
圧調節剤として安全でかつすぐれた効果を有するミミズ
乾燥粉末の製造法の確立に成功し、本発明に到達した。
問題点を解決するための手段: 上記の問題点を解決するために、詳細に研究した結果、
次に示すミミズ乾燥粉末の新規でかつ進歩性のある改良
製法を確立した。
製法1: 生きミミズを真水中又は酢酸、クエン酸、マロン酸、コ
ハク酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸などの無毒性の有tl
la又はリン酸、硫酸、塩酸などの無毒性の無機酸また
はこれらの酸のナトリウム又はカリウム塩の少なくとも
1種類の化合物を2(重量)%以下含有、好ましくは1
(重量)%以下含有の低濃度でpH3〜6.5の微酸性
の水溶液中に温度6〜26℃にて0.5〜72時間、好
ましくは温度8〜23℃、1〜50時間放置して生きミ
ミズ自身が有する排泄力によって生きミミズの消化管内
の糞土を十分排泄させたのち、水で生きミミズの体表面
に付着している汚物を洗い落とし、次に湿式粉砕を行な
いミミズの懸濁液を得た。
製法2: 生きミミズの体表面に付着している汚物を除去したのち
又は水で洗い落としたのち、真水中又は酢酸、クエン酸
、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸などの
無毒性の有機酸又はリン酸、硫酸、塩酸などの無毒性の
無機酸又はこれらの酸のナトリウム又はカリウム塩の少
なくとも1種類の化合物を2(重量)%以下含有、好ま
しくは1(重量)%以下含有の低濃度でpH3〜6.5
の微酸性の水溶液中に、温度6〜26℃にて、0.5〜
72時間、好ましくは温度8〜23℃にて1〜50時間
放置して生きミミズ自身が有する排泄力によって生きミ
ミズの消化管内の糞土を十分排泄させたのち、湿式粉砕
を行ないミミズ懸濁液を得た。
製法3: 前記製法1又は2の方法で得たミミズの懸濁液を減圧下
で脱ガスしたのち、真空回転乾燥方式により温度−60
〜+80℃、真空度10關HIJ以下、加熱時間5〜5
0時間、真空回転乾燥をおこなって無菌のミミズの乾燥
粉末を得た。
前記製法3で得たミミズの乾燥粉末は塊状または固形物
が混合した粉末状となっているが、これらは乾式の粉砕
機により容易に微粉末になる。使用のときには塊・状ま
たは固形よりも粉末の方が好ましい。
本発明者等は、前記の問題点を解決するためにミミズの
生態及び形態から考察した。
ミミズの外側は円筒状をした体壁であり、沢山の環状の
節(体節)の連絡からできている1体節の境界は少し凹
んだ溝(体節間清)となっている。
このミミズの体を輪切りにした模式図でみるとミミズは
2重の管であることがわかる0体壁はかなり厚く3つの
層に分けられる。一番外側に皮膚、そのすぐ内側は環状
をした筋肉層(即ち環筋層)、最も内側は縦に走ってい
る筋肉層(即ち縦筋層)である0体壁の管と消化管とは
離れており、その間隙は黄色又は乳白色の粘液である体
腔液で充されている。ミミズは体壁のきまった場所に背
孔があって体腔に通じている。ミミズをいじめたりする
と背孔から容易に体腔液を出す。
本発明者の詳細な研究によれば、ミミズの皮膚、環筋層
よりも縦筋層、体腔液、血液及び消化管内に薬効上重要
な生理活性成分を多く含有することがわかった。そして
、皮膚及び環筋層にはインヒビター及び溶血作用物質が
存在することがわかった。この有効な生理活性成分の詳
細は不明であるが、蛋白質、糖質蛋白質、金属蛋白質、
腸管から吸収可能な低分子量の蛋白分解酵素、核酸及び
核酸様物質、各種の糖質、各種の脂質又は組成不明物質
のいずれか、又はこれらの併合作用によるものと考えた
ミミズの皮膚、環筋層、縦筋層、体腔液、消化管、血液
及び消化液の全成分を極力損失することなく、すべて乾
燥粉末として得ることを本発明の製法の目的の一つとし
た。それと共に、皮膚及び環筋層に存在するインヒビタ
ー及び溶血の作用を抑えるか又は停止させるためには、
最終の真空乾燥の仕上げ条件即ち、真空度、温度、時間
の3要素の加熱条件が重要な操作であることがわかった
即ち、安全で無菌、無臭かつすぐれた薬効を有するミミ
ズ乾燥粉末を得るためには、原料生きミミズ(採取又は
養殖生きミミズ)の精製方法又は清浄方法と真空回転乾
燥条件との組み合せ方法が特に重要な操作であることを
見い出した。
本発明者等の実測によれば、通常、採取又は養殖ミミズ
などの原料生きミミズの体表面に付着している汚物は、
湿ミミズに対し10〜40 (wt)%であり、消化管
内の糞土は湿ミミズに対し5〜15 (wt)%含有し
ている。これらの体表面の汚物及び消化管内の糞土を残
留したまま乾燥することは、ミミズ乾燥物又は乾燥粉末
の保存中の変質の原因又は薬効の低下もしくは薬害を発
生する危険がある。それゆえ、これらの汚物及び糞土を
すみやかに除去した清浄ミミズを原料にすることが、ミ
ミズ乾燥粉末製品の品質安定、変質防止、薬害防止に役
立つと共に、薬効、保存性及び収率を向上させるために
、重要な必須条件であることを発見した。
又、公知の1 及び画の製法のように、ミミズの消化管
内に残留している糞土を除去するために外的な作用(例
えば圧力)を施すときには、糞土のみを選択的に除去す
ることができない、ミミズを少しいじめたりすると、直
ぐに背孔から体腔液を出すことでわかるように、いくら
注意深く操作しても薬効上、重要な役割をなす成分を多
く含有する消化管、消化液、血液及び蛋白質を多く含む
体腔液などの体液が糞土と一緒に生体外へ除去されるの
で収率及び薬効不足となる。又、軸のように生きミミズ
を草木灰又は火灰に入れて乾燥するときにも前記同様に
消化液、血液及び体腔液などを排泄口及び背孔より出す
ので薬効不足及び収率低下となる。
多くの研究によれば、ミミズは温度及び光に大変鋭敏な
動物であることが報告されている9例えば山口英二(ミ
ミズの話;第82頁、昭和57年7月北陸館発行)によ
れば、ミミズの土の中での生活の適温は6〜23℃であ
ると報告している。
本発明者等がアカミミズ、シマミミズ及びフツウミミズ
の3種のミミズと清浄な地下水を用い、地下水中のミミ
ズの活動適温を測定した結果は、7〜23℃であり、次
に好ましい適温は8〜22°C1特に好ましい適温は1
5〜20°qであった。30℃〜35℃では細く全身を
伸ばすだけで急速に活動が弱まり、37゛Cが抵抗の限
度で40℃ではまもなく死亡する。0〜5℃ではミミズ
は活動が鈍くなり、はとんど活動を停止する。0℃以下
の温度では凍結のしない限り一時的には死亡しないが、
8〜10日間で死亡する。
青色の光線や紫外線はミミズの体の組織を害し、ミミズ
の最も活発な活動は暗所又は夜間におこなわれる。かか
るミミズの習性を十分に利用したものでなければミミズ
の消化管から糞土をはかせるために十分な条件が達成し
ているとは言えない。
例えば、ミミズは5℃以下の低温度又は30℃以上の高
温下に清浄な地下水、水道水、純水、pH3〜6,5の
FR酸性の水溶液又は空気の存在下に、暗所に48〜7
2時間放置しても消化管内の糞土をほとんど排泄しない
ばかりか、放置時間が長くなるほど体重を減少するだけ
である。すなわち、ミミズは前記の5℃以下の低温又は
30℃以上の高温下では、水中、土壌中又は空気中での
活動を停止するからである。従って、ミミズの消化管内
の糞土を排泄せしめる条件として放置時間だけの記載は
未完成で不適切である。すなわち、当業者が容易に実施
できる完成した発明の技術開示とは容認できない。
本発明者等は次の実験をおこなった。各放置時間毎にア
カミミズ(Lunbricus rubellus) 
、シマミミズ(Eisenia f*etida ) 
、7ツウミミズ(Pheretina conmuni
ssina)の3sの体表面洗浄済みの成長生きミミズ
各100gと清浄な地下水(pH7,2)500 mj
をプラスチック製の容器に入れ、空気が通る蓋をして、
15℃及び8℃の恒温槽中暗所に静1し、各所定時間後
のミミズ消化管内の糞土の排出率(wt%)を測定した
。その結果は表−1の通りであった。
以下余白 表−1 すなわち、表−1よりわかるように消化管の糞土を10
0%排出せしめるためには15℃の真水(地下水)中に
放1しなときにはアカミミズ、フツウミミズ及びシマミ
ミズの種類の差はなく36時間要した。同じように、8
 ’Cの真水中に放置したときにはアカミミズで約44
時間質した。即ち、水温の違いにより糞土の排出時間に
差異のあることがわかった。
又、糞土100%排出後のミミズを水中よりとり出し、
水切り後の湿ミミズの収量(wt%)はアカミミズA及
びB群共に原料に対し93%、フツウミミズ及びシマミ
ミズは共に93%、アカミミズC及びD群は92〜92
.5%であり、水中放置時間の長いほど1少の体重減少
が認められた。
これに対し、例えば、リンゴ酸単独又はリンゴ酸とクエ
ン酸1:1の混合物を加えて調製したDH6,0の微酸
性の水溶液500mj中に体表面の清浄な成長アカミミ
ズ各100gを加え、15℃で前記と同じ条件で検討し
た結果、消化管内の糞土は2時ri#J30分で100
%排出し、かつ水切り後の湿ミミズの収量(wt%)は
原料ミミズに対し95%であった。
前記の製法1及び2の工程説明及び実施例に示すように
、生きミミズをm薄氷溶液中に放置するときには可能な
限り短時間内にミミズの消化管内の糞土を完全に排出せ
しめることが薬効上重要である。稀薄水溶液の濃度が濃
厚な水溶液のときには、放置したミミズは糞土を排出す
る前に、ミミズの木節(Seuent )の背面C0o
rsurz) ニある音孔(1)orsal gore
 )より黄色又は乳白色の体腔液(Coelonic 
fluid)を放出して急速に死亡するので稀薄水溶液
の濃度を2(重量)%以下の低濃度又は083〜6.5
のR酸性に制限する理由がある。
ミミズを稀薄水溶液もしくは真水中に長時間放置、例え
ば3日間(72hrs)放置すると糞土のほかに、消化
液及び体腔液などの¥に液を多く排出し、体重が減少す
る。この際、ミミズの体重は水中放置時間の長さに逆比
例して減少する。かかるミミズを原料として製造した乾
燥粉末及びこれのミミズ抽出物は薬効不足となる。その
ため、本発明の実施例に示すように、短時間内に消化管
内の糞土を十分(完全)に排出せしめたミミズが好まし
いのである。又、ミミズの体表面に付着する汚物は、清
浄な水による洗浄により、比教的容易に除去できるが、
洗浄水は5℃以下の冷却水を用いることが好ましい、そ
れはかかる低温水のもとではミミズは活動を停止し、動
かなくなるために極めて洗浄しやすいからである。
ミミズの湿式粉砕方法、即ち、ミミズの#lIm(細胞
)破壊方法としては、ホモジナイザー、ブレンダー、ホ
モミキサー、描潰機、加圧型細胞破壊装置の機器を利用
して懸濁液又は均質液とすることが好ましい、この湿式
粉砕時の温度は1〜25℃、好ましくは2〜15℃が望
ましい。
従前の公知の乾燥方法には、それぞれ次の問題があった
0例えば−30℃〜−40℃で30〜40時間凍結後、
同温度で30〜40時間で凍結乾燥する方法は、少量生
産かつ短期間内に使用する製品には適した方法である。
然し、この方法の製品は貯蔵性が悪く、半ゲ年乃至1年
以内に黴が発生することが多く工業的多量生産方式には
不適当である。この方法の最大の問題点は、ミミズの皮
膚及び環筋層に存在するインヒビター(組成不明である
が、本発明者等は蛋白質又は低分子の化合物と考えてい
る。)が分解されずに、そのまま存在し、薬効を抑制す
る欠点がある。
又、ミミズの真空乾燥条件として真空度0.3トール、
80℃で20時間以上加温するとミミズ乾燥粉末の保存
性は良くなるが、有効な生理活性成分が熱分解し、加熱
時間が延長するほど薬効及び収率が減少することがわか
った。又、洗浄直後の含水状態の生き又はなまミミズを
常圧下80〜90°Cで急速に加熱する乾燥方法は、有
効な生理活性成分が加水分解しなり、又は水蒸気蒸留の
ように揮発し、これも加熱時間の延長と共に、薬効及び
収率を減少することがわかった。すなわち、70〜80
℃又は80〜90℃に加熱するときには、その前にミミ
ズの固体又はペーストもしくは粉末中の水分を極力脱水
したのちの真空下(10mH(J以下)の加熱でなけれ
ば前記の危険を防止することができない、これらの欠点
と問題点を解決するなめに、本発明者等は前記の製法3
の真空回転乾燥方法を確立した。
次に、製法3の真空回転乾燥操作の好ましい具体例を示
すと、次のとおりである。すなわち、ミミズ懸濁液を静
置下、又は弱い撹拌下で0〜30℃の温度、10〜30
txmHQの減圧下、5時間以下の処理時間で脱ガスす
るか又はミミズ懸濁液を真空回転乾燥方式で0〜30℃
の温度、10〜30sitlQの減圧下、0.5〜5時
間で脱ガスした。
前記の脱ガスしたミミズ懸濁液のペーストを真空回転乾
燥方式で−10〜−50°C10,01〜5IuI向の
真空下で1〜10時間撹拌下で真空乾燥したのち、次に
40〜50℃で0,01〜5關11gの真空下で2〜1
5時間乾燥する0次に70〜80℃で0.01〜5m+
H!IIの真空下で0.1〜19時間真空乾燥すると無
菌でかつ薬効にすぐれた効果を有するミミズ乾燥粉末を
得ることができた。
前記製法3の真空度、温度、時間の3要素の組み合わせ
が重要条件である。特に最終仕上げ工程の真空乾燥条件
、すなわち0.01〜51uIll(Jの真空度、70
〜80℃の温度、0.1〜19時間の3つの組合せは重
要操作条件である。すなわち、前記に示したミミズの樅
筋層、体腔液、血液及び消化管内に多く含まれる有効な
生理活性成分はこの仕上げ条件下では変質したり又、活
性を失活することがない、その一方、ミミズの皮膚及び
環筋層に多く含まれるインヒビター及び溶血作用物質は
変質又は分解により活性を失うようになる。これらの結
果、本発明の目的である無菌、安全性、保存性及び薬効
にすぐれたミミズ乾燥粉末を原料の生きミミズに対し、
20〜35wt%で得ることができた。
前記しの凍結乾燥・真空乾燥の方法;■、−及びvjの
凍結乾燥法は乾燥材料のミミズ懸濁液又はミミズ粉末を
静置、状態で乾燥し、本発明の製法3の方法は材料のミ
ミズ懸濁液又はミミズ粉末を機械撹拌の状態で乾燥され
る点に大きな技術上の相違がある。それゆえ前記しの乾
燥時間は通常2〜5日間要間質に対し、製法3の方法は
20〜40時間でよいことが大きな相違点であると同時
にすぐれた点である。
製法3において、ミミズ懸濁液のペーストを0〜30℃
、10〜30mtlQの減圧下で脱ガスをしないt、ま
、いきなり、0.01〜5++lf+HOの真空回転乾
燥するとミミズ懸濁液は飛散し、損失する危険が大きい
ので、脱ガスは必須要件の−っである。又、本発明に用
いる真空回転乾燥機の型式として好ましいのは、ダブル
コーン型真空乾燥機、タンブラ−型真空乾燥機及び回転
ドラム型真空乾燥機である。
本発明の製法で得たミミズ乾燥粉末は、5〜45℃の室
温に密閉状態で5年間、保存した例では黴の発生その他
の物性及び化学的な変質は全く認められなかった。この
ことからも、本発明の製法で得たミミズ乾燥粉末中には
殺菌作用物質を含有することが容易に推察できた。
前記の操作により生きたミミズから黄褐色又は褐色のミ
ミズ乾燥粉末を収率20〜35%で得ることができな0
通常の場合、このミミズ乾燥粉末の水分は0〜15%、
好ましくは7〜14%、灰分は3〜8%、好ましくは4
〜7%、窒素は1〜11%、好ましくは6〜11%含有
するように調製しな、又、ミミズ乾燥粉末中にはアスパ
ラギン酸、スレオニン、セゾン、グルタミン酸、プロリ
ン、グリシン、アラニン、システィン、バリン、メチオ
ニン、インロイシン、ロイシン、チロシン、フェニルア
ラニン、トリプトファン、リジン、ヒスチジン、アルギ
ニンの18種又はそれ前後のアミノ酸を含有する。
試験例 1 前記の製法1.2及び3の方法の組み合わせ方法及び後
記の実施例の製法で得たミミズ乾燥粉末の粗分析結果を
表−2に示す。
以下余白 表−2 試験例 2 製法1と3の方法で得なW−1とW−2、製法2と3の
方法で得たW−4とW−6のミミズ乾燥粉末製品の成分
分析結果を表−3に示す。
以下余白 表−3及び表−4より、ミミズ乾燥粉末中には粗蛋白質
、粗脂質及び各種金属類が豊富に含有していることがわ
かり、又¥II蛋白質中のアミノ酸組成では必須アミノ
酸を多量に含有していることがわかった。
本発明において使用するミミズはアカミミズ(LuIl
bricus rubellus) 、LTミミズ〔別
名ツリミミズ(LuIlbricus terrest
ris) ) 、シマミミズ(Eisenia foe
tida ) 、カッショクツリミミズ(AIiolo
bophora caliginosa) 、ムラサキ
ツリミミズ(Dendrobaena 0Ctaedr
a) 、サクラミミズ(^l1olobophora 
japonica Michaelsen ) 、バッ
タミミズ(Dravida hattalinizu 
tlatai ) 、セグロミミズ(Pheretin
a diveraens Michaelsen)、フ
ツウミミズ(Pheretiia coniuniss
iIla) 、ハタヶミミズ(Pheretina a
grestis) 、シーボルトミミズ(Pheret
iIla 5ieboldi Horst) 、ヒトツ
モンミミズ(Pheretila hilgendor
fi ) 、イソミミズ(Pontodrilus I
Iatsushiiensis l1zuka ) 、
イトミミズ(Tubifex hattai Nomu
ra ) 、ゴトウイトミミズ〈別名ユリミミズ)  
(Lilnodrilus got。
Hatai =L、 5ocialis 5tephe
nsor+)など通常生育しているミミズならばいずれ
でも利用できる。
本発明薬剤のミミズ乾燥粉末は臨床治療用として投与す
るときの形態は経口剤又は非経口剤のいずれでもよいが
、特に経口投与が好ましい0本発明品の経口用の剤形と
しては、本発明品自体又は適宜な薬理的に許容される医
薬担体と混合して力グセル剤、錠剤、顆粒剤、散剤(粉
剤)、コーティング剤、糖衣錠、乳剤などの製剤が用い
られる。
医薬担体としては、例えば賦形剤として乳糖、白糖、マ
ニトール、ブドウ糖、デン婚、ソルビトール、グリシン
、リン酸カルシウム、微結晶セルロースなど;結合剤と
してデン粉、ゼラチン、アラビアゴム、ブドウ糖、白糖
、ンルとl−−ル、マニトール、トラガント。ヒドロキ
シグロビルセルロース、ヒドロキシプロポキシメチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、2−メチル−
5ビニルピリジン−メタアクリル酸−アクリル敢メチル
エチル共重合体、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナ
トリウムなど;滑沢剤としてステアリン酸、硬化油、ス
テアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ポ
リオキシエチレンモノスデアレート、タルク、酸化ケイ
素、ポリエチレングリコールなど:崩壊剤としてバレイ
ショデン粉、界面活性剤などを含むデン粉;湿潤剤とし
てラウリル硫酸ナトリウムなどがあげられる。更に非経
口的に投与する場合には坐剤として用いることができる
。特に坐剤の基剤としてカカオ脂、ウイテプソール(1
4itel)Sol ) 、サバナール(5ubana
 I )、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、グリセロゼラチン、ゼラチンカプセルなどが
用いられる。その他、メチルバラヒドロキシベンゾエー
ト、プロピルバラヒドロキシベンゾエート、ブチルバラ
ヒドロキシベンゾエート、ブチルヒドロキシアニソール
などの公知の安全な防腐剤、その他の安全な色素を配合
して用いる。
本発明の抗高脂血症剤又は血圧調節剤もしくは抗高脂血
症剤としてのミミズ乾燥粉末の投与量は、投与方法、患
者の年齢、体重、状態及び疾患の種類によっても変動す
るが、通常ヒトに一日当り04001 、から5g程度
が好ましい、最も好ましいのは一日当り0.002 r
から3gで一日1〜3回に分けて投薬することである。
作   用; 本発明のミミズ乾燥粉末の毒性及び抗高脂血症の効果及
び血圧降下の薬理試験法とその結果について、以下、詳
細に説明する。
A、ミミズ乾燥粉末の急性毒性試験: 体重30±2gのdcty系雄マウス及び体重100±
2gのウィスター(讐1star)系雄うット各−群5
匹を用いて経口投与での急性毒性試験を行なった。ミミ
ズ乾燥粉末の製品W−1(水分10,1%、灰分4.7
%、窒素9.3%含有);W−2(水分10.2%、灰
分4.8%、窒素9.4%含有);W−4(水分10.
2%、灰分4.8%、窒素9.3%含有);W−6(水
分10.8%、灰分4.7%、窒素8.8%含有) :
W−7(水分10.7%、灰分4.8%、窒素8.6%
含有)の5種のそれぞれの服用量を0.1g/ kgか
ら8 ir / kgに増加して前記のマウス(0,1
から5ir/kg)及びラット(2から8 t / h
t )に咽喉さぐり棒で強制投与によりって個々に投薬
した。試験期間中動物室温度22〜23℃に維持し、投
薬後14日感観察しな、投薬されたすべての薬物の服用
量での死亡は全く認められなかった。投薬後の中毒症及
び行動を経時的に観察したが、正常動物群と何等の相違
は認められなかな、又、体重増加も正常動物群とほとん
ど差がなかった。試験後に実施した検視において主要器
管のいかなる部分にも同等巨視的障害は認められなかっ
た。従って、ミミズ乾燥粉末は非常に低い毒性のために
LD50値を決定することができなかった。
B、ミミズ乾燥粉末の実験的高脂血症ラットに対する効
果 薬理試験: (1)動物:体重TO5+ 1 trのSprague
 −Danie+7(以下SDと称する。)系雄性うッ
トー群8匹を用いた。
(2)飼料:コレステロール食の成分は表−5に示した
a)塩類混合物 CaHPOs ・282 NaH2PO4 Ca−1actate qSO4 HnSO* +  4〜6Hz CuSO,−5Hz O b) ビタミン混合物 (wt%) 0 14.56 9.35 35.09 7.17 表−5 、にII2 PO。
、NaCI Fe−citrate 、ZnC0゜ 0.12  。
0.03.   K1 25.72 4.66 3.18 0.11 0.01 。
ビタミンA・アセテート   50,0OO1u。
ヒ9 ミンD s          10.0001
u 。
ビタミンE・アセテート     500■。
ビタミンK 、            520■。
ビタミンB、・塩酸塩     120mg。
ビタミン82           40Gmg。
ビタミンB、・塩酸塩      80■。
ビタミンBa2        0.05m。
ビタミンc   it、  ビオチン   2、。
葉酸    20■。
パントテン酸カルシウム    500■。
P−アミノ安息香酸      500■。
ニコチン#!1eoo■、イノシトール600■。
塩化コリン 20mg、セルロース粉末toor。
この表−5の成分をよく混合し、コレステロール食飼料
とした。被験薬群の飼料は、このコレステロール食飼料
にミミズ乾燥粉末W−1,W−2及びW−5の混合物を
0.5及び1.0wtX混和した。
対照薬はインステロール(商品名:モリステロール細粒
、貴下製薬製)を1wt%混和し、それぞれ飼料としな
背過食は日本タレア社製固型飼料(CE−2>を用いた
(3)飼育条件:1ケージにラット2匹を入れ、飼料及
び水は自由摂取とした。温度23±1℃及び湿度55±
5%の恒温恒温で4週間飼育した。4週日に水以外は一
夜絶食したラットをベントパルビタールナトリウム〔商
品名:ネンブタール(Meabu tal ) )を用
いて麻酔したのち腹部下行大動脈より採血し、冷却遠心
分離により血清を得た。
血清中の総コレステロール(以下TCという、)遊離コ
レステロール(以下FCという、)、リン脂質(PLと
いう、)、遊離脂肪酸(以下NEFAという、)、高比
重リボ蛋白コレステロール(以下HDLCという、)、
動脈硬化指数(以下AIという、)グルタミン酸オキサ
ロ酢酸トランスアミナーゼ(1’J下GOTという、)
及びグルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(以下
GPTという、)を東芝TBA−480自動分析装置と
和光純薬工業株式会社より市販されている各TA480
 T(1st試薬を用いて定量した。
肝臓中の脂質はエーテルで抽出し、この肝臓脂質中のT
C,TG及びPLは前記と同じ方法により定量した。
(4)結果:ソイステロールを対照薬としてミミズ乾燥
粉末の実験的高脂血症ラットに対する効果を表−6に示
した。ミミズ乾燥粉末を0.5及び1.Owt%混合し
た飼料の場合、コレステロール食酢に比べいずれも血清
中の検査項目の9項目中、TG以外の8項目について有
意な改善効果を認めた。
すなわち、TC,PC,PL、NEFA、HDLC,A
I、GOT及びGPTを有意に低下又は上昇せしめた。
TOは低下傾向を示し下が、有意な低下は認められなか
った。対照薬のソイステロールの添加群では血清中のT
C,FC,AI及びI(DLCを有意に低下又は上昇せ
しめた。一方、TO,PL、NEFA、GOT及びGP
Tはコレステロール食酢に比べ低下傾向を示すが、有意
な低下ではなかった。
前記に示すように、抗高脂血症剤として有用な性質は、
TC,TG及びAIを低下させる一方でHDLCを増加
させることであると多くの基礎並びに臨床の研究者によ
って明らかにされている。
ミミズ乾燥粉末は、この重要な4項目の内、TG以外の
3項目の重要な性質を満すすぐれた抗高脂血症剤である
ことがわかった。
市販されているある種の抗高脂血症剤の中には副作用と
して肝障害を発生するものがある。従って、長期連用の
際には問題となってくる。一般的にGOT及びGPTの
上昇は肝機能障害を示唆することが知られている。ミミ
ズ乾燥粉末添加群はコレステロール食酢に比べGOT及
びGPT共に有意な低下を示し、正常群に匹敵する値を
示しな。
ミミズ乾燥粉末添加群はコレステロール食酢に比べ肝臓
の重量、肝脂雪中のTC,PLを有意な低下を示しな、
肝脂雪中のTGは、ミミズ乾燥粉末添加群では僅かな低
下傾向を示すが、本質的な変化は認められなかった。又
、ソイステロール添加群はコレステロール食酢に比べ肝
臓の重量、肝脂雪中のTC,TG、PL共にC徽かな低
下傾向を示すが、有意な低下ではなかった。
ラットの体重については、ミミズ乾燥粉末、ソイステロ
ールの添加両群共に順調に増量し、有意な変化が認めら
れなかった。
以下余白 C,ミミズ乾燥粉末の自然発生高血圧性ラット(以下S
 HRという、)に対する作用:薬理試験l 5HHにする血圧効果作用と心拍数試験ニー昼夜絶食さ
せた10〜12週齢(体重200〜300+r、血圧1
50〜200meHg)の雄のSHHに、0.5%のカ
ルボキシメチルセルロース水溶液に懸濁した検体のミミ
ズ乾燥粉末製品を100n+r/kg(対照薬の塩酸ヒ
ドララジンは10■/ k+r )の割合で経口投与し
、0.1.2.4.6時間に血圧を測定したく3〜4匹
の平均値)、すなわち、検体投与前の血圧及び心拍数と
検体投与後の血圧及び心拍数を比較することにより、検
体の血圧降下作用と心拍数増加を判定した。
血圧の測定はSIRをあらかじめ45〜50℃で約5分
間加温した後、自動°血圧記録計を用いてtail P
IethVSllO(Jral)11法〔ザ・ジャーナ
ル・オブ・ラボラトリ−・アンド・クリニカル・メゾジ
ン第78巻、第957頁(1971年)〕により尾動脈
の収縮期圧を非観血的に測定しな、この試験結果は表−
7に示した。
投与前の収縮期圧から最大の減少分を血圧降下作用効果
として示した。製法1と3の方法で得た製品(W−1,
−2,−3,−7)及び製法2と3の方法で得た製品(
W−4,5,−6)のすべての検体のミミズ乾燥粉をS
HRに100aur/kg経口投与により、投与後1〜
2時間で最大の降圧作用を示した。即ち、該SHHの血
圧を33〜35smH(J低下させ、この作用を6時間
持続させた。
さらに、心拍数の増加分を測定した結果を表−7に示し
た。すべての検体のミミズの乾燥粉末は、対照薬の塩酸
ヒドララジンのように頻脈などの心臓に対して好ましく
ない副作用を及ぼさないことがわかった。
以下余白 表−7 D、ミミズ乾燥粉末中の線溶活性物質の確認(1)血栓
溶解活性の測定法: ミミズ乾燥粉末より生理食塩水で抽出しな線溶活性の測
定は、主としてAstrup and Hullert
z(T、 Astruo and S、 Huller
tz : Arch、 Biochem。
B 1ophys、 、 40巻、346〜351頁(
1952年)〕ノ方法による標準フィブリン平板法にて
測定した。またプラスミノーゲン・フリー平板はリジン
・セファロ−アズ・アフイニテイクロマトグラフイによ
りプラスミノーゲンを除去したフィブリノーゲンを使用
して作成(H,Hatsuda etal  : Th
roIlbosisRes、、  1巻619〜630
頁(1972年)〕シな0本発明のミミズ乾燥粉末をヒ
トに投与した際の血液中の!!溶活性は、フィブリン平
板法及びニーグログリン溶解時間法CJ、 tl、 L
ewis and J、 tl、Fergnson: 
J、 Cl1n、  Invest、、 29巻、 4
86頁(1950) )により測定した。
グラスマ中のフィブリンの分解産物(Fibrin D
egradation Products(FDP))
はFDP(D−Di)ELISA−1rヅト(5taa
o社(フランス)販売〕により測定した。又、プラスマ
中の組織性プラスミノーゲン・アクチベーター(tPA
)はIn1unoradioietricAssayキ
ツト(Biopoo1社製〕により測定した。
(2)ミミズ乾燥粉末中の線溶活性物質の確認:前期の
製法で得たミミズ乾燥粉末の製品W−1゜−2,−4,
−5,−6,−7の6種の各々に、10倍量の生理食塩
水を加え、30℃で2時間撹拌抽出をおこなうと表−8
に示すように、上滑液中に線溶活性物質が溶存している
ことが認められた。
表−8 この上清の生理食塩水可溶性物質は成分不明であるが、
本発明者は蛋白質、糖質蛋白質、金属蛋白質、又は糖質
、その他の低分子の生理活性分子などからなるものと考
えている。又、この水可溶物質はプラスミノゲン・フリ
ーフィブリン平板、標準フィブリン平板も溶解し、標準
フィブリン平板の方が1ラスミノゲン・フリー平板に比
較して溶解窓が大きく、フィブリンを直接分解するとと
もに1ラスミノゲン・アクチベータ活性も示された。
E、瀉血作用: ミミズ乾燥粉末の製品(W−1、W−2,W−3、W−
4,W−5,W−6及びW−7)の7種の各検体のミミ
ズの乾燥粉末1部(重量)に生理食塩水5部(重量)を
加え、よく懸濁したのち、5℃の冷蔵庫内に24時間放
置したのち、減圧濾過し、枦液を水抽出液とする。
エチルアルコール又はアセトン抽出成分は、前記の7種
の各検体のミミズの乾燥粉末1部(重量)に5部(重量
)のエチルアルコール又はアセトンを加え、よく懸濁し
たのち、15〜20℃に24時間放置したのち減圧−過
し、P液を40〜45℃にて減圧乾固した。これを1%
カルボキシメチルセルローズを加えた生理食塩水にて3
0%溶液を調製した。溶血作用試験は次の方法によりお
こなった4体重約31qrの成熟家兎の耳静脈より採血
し、脱繊維素処理をおこない脱繊維素血液とする。
前記水抽出液、エチルアルコール及びアセトン抽出液の
各部を生理食塩水で5.1.0.1.0.01.0.0
01.0.0001 (重量)%に稀釈し、これらを5
mNの小試験管にとり、脱繊維素血液をピペットにて1
滴滴下、1時間後、溶血成績を判定した。
この試験結果は、表−9に示すように、ミミズ乾燥粉末
のすべての検体において、いずれの場合も溶血を認めな
かった。
表−9 従来の先行文献には、ミミズ毒としてミミズ乾焦物(地
竜)には、赤血球の破壊すなわち、溶血作用を有すると
報告〔みみずと人生:大淵眞龍著、1947年10月3
0日、牧書房発行、第223〜226頁及び復刻みみず
、畑井新春司著、1980年4月30日、株式会社サイ
エンティスト社発行、第160〜163頁〕があり、又
ミミズ乾燥物(地竜)の水抽出液及びエチルアルコール
抽出物は部分溶血作用を有すると報告〔居用賢二部二山
口医学第9巻、第571〜576頁(1960年)〕が
あるが、本発明の製法によるミミズ乾燥粉末はかかる溶
血作用を有しないことが判明した。
F、ミミズ乾燥粉末の高脂血症患者(ヒト)に対する経
口投与試験: 本試験は病院で医師によりおこなわれたものである。
本試験に賛同を得た4人の患者は、高脂血症の単一症状
ではなく、全員が高脂血症、高血圧症のほかに更に一つ
以上の病気を持つ厳しい条件下での合併症患者であった
。これらの患者に対し、後述の実施例で製造したカプセ
ル剤A(1剤中にミミズ乾燥粉末(W−2)  150
■含有〕、カプセル剤B(1剤中にミミズ乾燥粉末(W
−1)150■含有〕及びカプセル剤C((W−5) 
 150■含有〕を1回1剤、1日3回を食後経口服用
した。早期空腹時に採血して、血清中のTC,TG、β
−LP、)(DLC及びAIを測定した。このほか血液
中のGOT、GPT、BUN、CREATなど22項目
の生化学データを測定し、副作用の有無を慎重に検査し
ながら続行した。この項目の大部分は前記と同じ和光純
薬株式会社市販のキットを用いて測定した。この試験結
果は表−10に示した。
この患者らの地方住民健康人の血清中の標準値(■/d
j )は、TC130〜230、TG50〜170、β
−LP150〜500及びHDLC35〜60である0
服用前の患者のTCは3人が標準値を越え、−人は標準
値内であった。TGは2人が標準血を越え、2人は標準
値内であった。β−LPは4人全員が標準値を越えてい
たpHDLCは全員が標準値内であった。
試験番号Notの62才の女性は高脂血症、高血圧症、
変形性腰椎症の合併症患者であった0服用31日目から
TC,TGは標準値内に低下し、服用83日目ではさら
に低下し7’:、HDLCとβ−LPは、はぼ一定値で
あった。AIは明らかに低下傾向を示した。すなわち、
服用83日目のTCは服用前の16.5%減少、TGは
33.9%の減少であった。
前記の実験的高脂血症ラットの投与実験では、TGの有
意な低下は認められなかったが、この服用では31日目
量降から明らかな低下を認めたのは注目すべき効果であ
る。又、この試験中、肝・腎障害その他の副作用は皆無
であった。
試験番号NO2の女性は、89才の老齢の上に、高脂血
症、変形性腰椎症の合併症の患者であった。
ミミズ乾燥粉末カプセル剤服用により、TCは1262
6日目標準値内へ明らかな低下を認め、それ以後も服用
期間中は、標準値内の値を保持できた0服用126日目
のTCは服用前に対し22.1%の減少、同じ<TGは
21.0%の減少であった。又、服用前にβ−LPすな
わちLDL、が919■/djという異常な高値であっ
たが、服用126日目には448./ d Jlとなり
、51.3%の減少という好ましい結果を得たpHDL
Cは、TCが標準値以上の値のときには正常範囲内であ
った。然し、TCが標準値以下まで低下するとHDLC
は正常範囲下限値以下の23〜28■/dJlになった
。この現象は高令者のときによく観察される現象といわ
れる。AIは上下しながら、153日目以後は明らかな
低下傾向を示した。肝・腎障害その他の副作用は皆無で
あった。
試験番号No3の78才の女性は高脂血症、高血圧症と
脳動脈硬化症の合併症患者であった。TCは服用135
日目から13.5%の減少、TGは服用43日目から3
4.6%の減少を示した。それ以後、服用期間の196
日目まで標準値内の値を示し、TCは一定、TGは明ら
かな低下傾向を示し、196日目には47.6%の減少
を示したpHDLCは増加傾向を示し、AIは低下傾向
を示した。β−LPは増加したのち、標準値内に保たれ
た。ミミズ乾燥粉末が原因と考えられる副作用は皆無で
あった。
試験番号No4の70才の女性は高脂血症、高血圧症、
心肥大、冠不全の合併症患者であった。然しTC,TG
及びHDLCは標準値内であり、β−LPのみが約10
%程度越えている程度の軽度の患者であったが、服用2
7日目に23.8%減少して標準値内まで低下した。副
作用は全く発生しなかった。
本臨床試験は僅か4名の62〜89才の高令者であり、
かつ、高脂血症、高血圧症のほかに、更に一つ以上の病
気をもつ合併症状の厳しい条件下での高脂血症患者の服
用試験であったが、カプセル剤の服用1〜3ケ月目から
明らかにTC,TG。
β−LP及びAIを低下し、それ以後も服用期間中は標
準値内を保持したpHDLCは、89才の患者の場合、
減少したのち、一定値を示した。これ以外の患者の場合
にはHDLCは標準値内で一定値か又は上昇が認められ
た。
実験的高脂血症ラットの4週間の投与実験では、TGの
有意な低下は認められなかったが、今回のヒトへの経口
服用の臨床試験において明らかな低下が認めたことは、
注目すべき結果である。
ミミズ乾燥粉末を7ケ月間、連続服用してもTC,TG
及びβ−LPは標準下限値以下迄低下する危険は全くな
く、又、肝・腎障害その他の副作用の発生することがな
く無事かつ十分に目的を達成することができた。対象患
者には、年令側の制限は特にない、いわゆる万能型であ
るが、好ましい対照患者は中・高年者の患者である0本
発明のミミズ乾燥粉末は安全で、かつすぐれた抗高脂血
症治療剤又はその予防剤であることがわかった。
以下余白 G、ミミズ乾燥粉末の高低血圧症患者(ヒト)に対する
経口投与試験二 本試験は病院で医者がお、こなったものである。
本試験に賛同を得た13人の患者は、高血圧症患者10
人(内力3人、女7人)と低血圧症患者3人(内力2人
、女1人)である、高血圧症患者10人の内、2人は高
血圧症の単一症状で、残りの8人は高血圧症と糖尿病、
高脂血症、脳動脈硬化症又はその他の病気の一つ又は2
つの合併症の厳しい条件の患者であった。低血圧症患者
の3人は単一症状であった。これらの患者に、後述の実
施例で製造したカプセル剤A〔1カプセル剤にミミズ乾
燥粉末(W−2>  150■含有〕、カプセル剤BC
Iカプセル剤にミミズ乾燥粉末(W−1)150■含有
〕及びカプセル剤C〔1カプセル剤にミミズ乾燥粉末(
W−5)  150■含有〕を1回1カプセル剤、1日
3回を朝・昼・夕食後に経口服用しな、投与開始後、1
〜2ケ月間は1〜2週間毎に、その後は約1ケ月毎に症
状を詳細に診断しながら1〜9ケ月間経ロ投与した。そ
の結果は表=11に示すように高血圧症患者(最大血圧
148〜173、最小血圧98〜130anH(J) 
13人共、服用1〜3ケ月以内に最大血圧は13〜27
、最小血圧は16〜35wHiJそれぞれ低下して血圧
を正常値に保持できた。3ケ月以上服用した表−11の
例は、高血圧症の再発の予防と高血圧症患者の病気の治
療のなめである。血圧が正常値に至ったのちは、服用停
止後も3〜6ケ月の期間、正常維持が認められた。又、
低血圧患者が服用した場合は、1〜2ケ月以内に最大及
び最小血圧は共に18〜20m+Hi;l上昇し、それ
ぞれの血圧は正常値内に保持できた。正常値に至ったの
ちは服用停止後も約3ケ月間、血圧の正常維持が認めら
れた。
すなわち、ミミズ乾燥粉末を高血圧症患者が服用すると
血圧が降下し、低血圧症患者が服用すると血圧が上昇し
て、それぞれ正常値を保持する。
1〜9ケ月間の長期間投与においても、ヒトの血圧の異
常な降下及び/又は異常な上昇の発現は皆無であった。
この長時間投与においても肝・腎障害その他の副作用は
全く認められなかった。すなわち、ミミズ乾燥粉末はす
ぐれた血圧調節作用を有する血圧調節剤であることが確
認できた。このミミズ乾燥粉末を有効成分として含有す
る血圧調節剤又は抗高低血圧剤はヒトにおける血圧降下
及び/又は血圧上昇作用が緩和であり、緩和な降下及び
/又は昇圧が発現し、高低血圧症の治療剤のほかに、そ
れらの予防剤として安全に長期間服用できる薬剤である
ことが判明した。
以下余白 H,ミミズ乾燥粉末をヒトに経口投与したときの血栓溶
解、静脈血栓症、高血圧症、低血圧症及び高脂血症患者
の治療効果: 前記の製法で得なW−2,−3及び−5のミミズ乾燥粉
末各150■を含有するカプセル剤A、D。
Cの1刑を高血圧症、低血圧症、高脂血症及び静脈血栓
症の患者7人(内、男3人、女4人)と正常な健康人の
男性(試験番号No、 1 )のボランティア1人の計
8人に毎日3回毎食後に経口投与した。
試験番号NG2及び3の2人は、高血圧症と高脂血症の
合併症の患者であった。試験番号11G4.5及び6は
重い静脈血栓症の患者で、抗凝固剤のHarfarin
 potassiunと併用した。試験番号N(17及
び8は低血圧症と高脂血症の合併患者であった。
ミミズ乾燥粉末カプセル剤服用前(0日)、服用1.2
,3,4,11,13,15.18又は25日後に採血
してFDPとtpAを測定した。又、服用前及び服用2
5日後の各患者とボランティアの最大血圧(収縮期血圧
)、最小血圧(拡張期血圧)、血清中のTC及びTGを
測定した結果を表−12に示した。前記した抗凝固薬の
HarfarinpOtaSSiulはフィブリン形成
を阻止するが、−旦形成されたフィブリンを溶解する作
用はない、このフィブリンの溶解作用活性を与え、かつ
促進するためにミミズ乾燥粉末を併用し、その治療効果
を判定しな。
以下余白 表−12に示したミミズ乾燥粉末カプセル剤の血栓溶解
活性とその治療効果をブラスマ中のFDPとtpAの値
の挙動から判定すると次の3群に分類できる。
その1群は試験番号順3,7及び8./)高血圧症又は
低血圧症と高脂血症との合併患者の場合である。この患
者のミミズ乾燥粉末服用前(0日)のフィブリンを溶か
す能力は、FDP54〜60ng/ml[正常な健康人
と同値、試験番号11k)1参照のこと、]、であった
が、服用後2.3又は4日目にFDPは一時、約4倍に
上昇するが、その後も服用を続けると18日又は25日
目には、服用前の数値まで低下しな、この事は、服用前
には溶けなくて血管に沈着していたフィブリン(血栓)
をミミズ叶燥粉末中の生理活性成分が溶かし、血管の中
が正常な状態になった結果を示している。
これと共に、試験番号順3の高血圧症の患者の最大及び
最小血圧は、服用25日後に15〜18wHIJ低下し
て、正常値になった。試験番号に7及び8の低血圧症の
患者の場合、その最大及び最小血圧は逆に16〜201
1m+114J上昇して正常値になった。
更に、この試験番号Nα3,7.及び8の3人の患者の
場合、血清中のTCは34〜46、TOは30〜39■
/djそれぞれ低下して、正常値になった。
第2群の場合は、試験番号陶6以外の4.5及び2の患
者である。騎4の患者は重い静脈血栓症単独症である。
NO3の患者は重い静脈血栓症と高脂血症の合併症、l
1iQ2は血栓症、高血圧症及び高脂血症との合併症患
者であった。すなわち、ミミズ乾燥粉末の服用前、FD
Pは既に190〜230ng / m jであったが、
服用1日目にFDPが約5〜20%上下したのち、2日
目に低下し、さらに服用3〜4日目にもう一度約13〜
30%増加したのち、徐々に低下して18又は25日目
には正常なglH1人と同値のFDPを示すようになっ
た。
この事は、服用したミミズ乾燥粉末の有効成分が吸収さ
れて血液凝固能の充進、線溶系の著しい低下等で血管壁
の代謝障害、血栓症をきたしていた症状を改善したこと
を示すものである。この第2群の試験番号NQ2の高血
圧症患者の一人は、最大血圧は16、最小血圧は15w
HOそれぞれ低下して正常値になった。又、この第2群
の試験番号順5の高脂血症合併症状の患者はTC50、
TGは40■/djそれぞれ低下して正常値になった。
第3群は試験番号■6の静脈血栓症と高脂血症の合併症
患者−人の場合である。この患者の服用前のF D P
 170+w/ mオの値は、1日目に50%増加した
のち、低下したり、増加して徐々に低下した。又、この
患者は服用25日後にTC20、TG15■/dllそ
れぞれ低下したが、正常値まではもう一歩であった。更
に、服用を続けることにより、この静脈血栓症及び高脂
血症の合併症の改善が期待できる。
FDPと共に、血液中のtPAを測定した。この結果は
表−12に示したが、ミミズ乾燥粉末の経口投与により
tpAを持続的に増加させることができた。特に服用3
日乃至4日目又はそれ以後に著名な増加を示した。美原
恒ら〔日本血液学会雑誌48巻、514頁(1985年
)〕は、彼等らが製造した凍結乾燥法によるミミズ乾燥
粉末標品を正常で健康な成人に服用したときには、血中
FDPは、tpAの増加に先立ち、投与後1〜2日目に
著明な増加を示したと報告している。すなわち、美原ら
は、tpAの増加はFDPの増加の後にあられれると報
告している。ところが、本発明の製法によるミミズ乾燥
粉末を服用したときには表−12に示すように、FDP
の著明な増加は、服用3〜4日目又はそれ以後に、tp
Aの最大値と同時に示した。この事は、本発明のミミズ
乾燥粉末の製法が美原らの製法と異なり、その結果、有
効な生理活性成分とインヒビターの種類と量を異にし、
その結果、作用機構及び効果の上で相違のあることを証
明するものである。すなわち、美原ら〔環境科学研究報
告集B504−R30環境改善技術研究報告第四分冊第
107〜112頁(1986) 、日本血液学会雑誌4
8巻、514頁(1985) )は、ミミズのもつ分子
量2〜3万線溶酵素(10テアーゼ)に着目し、その血
栓溶解剤としての応用を試み、ミミズは血栓溶解剤とし
て利用可能であると考えた。
黙しながら蒸発発明のように、ミミズ乾燥粉末をヒトに
経口投与することにより血栓症、静脈血栓症、高血圧症
、低血圧症又は高脂血症の患者が、完治したとの結果は
本発明によって初めて得られたすぐれた成果である。
本発明のミミズ乾燥粉末の経口投与による血栓溶解の効
果は、腸内吸収されたミミズ乾燥粉末中の生理活性成分
が、血管内のフィブリンを直接に溶解する作用によるの
か、又はプラスミノーゲンを活性型のプラスミンに転化
するアクチベータとして作用するのか、もしくは生体内
の生理的な線維素溶解能を間接的に賦活することにより
、プラスミノーゲンをプラスミンに活性化して血管内に
堆積(又は沈着)したフィブリンを溶解除去するのか、
又はこれらの2つもしくは3つの併合作用によるのか、
ミミズ乾燥粉末の効果は不明である。
然し、表−12に示した結果、本発明の製法によるミミ
ズ乾燥粉末を経口服用することにより、静脈血栓症、高
血圧症、低血圧症又は高脂血症の単独又はこれらの合併
症患者に対してすぐれた治療効果を有することが証明さ
れた。この臨床試験ではミミズ乾燥粉末の投与による副
作用は皆無であった。実施例 1 クエン酸を溶解したpH5,8の酸性水溶液2.51に
リン酸二水素カリウム1.5gを溶解し、これに水で軽
く洗浄した生きミミズ(アカミミズ)11<lrを入れ
、L5℃で2.5時間放置して消化管内の糞土を排泄せ
しめた0次に生きミミズを水で、洗浄して、生きミミズ
の体表面に付着する泥、糞、わらなどの汚物を洗い落と
す1次にミキサーで湿式粉砕する。得たミミズ懸濁液を
真空回転乾燥機に挿入したのち、5℃、20mHgの減
圧下で1時間脱ガス処理した。この乾燥機を引続き運転
撹拌し、−30℃で0.2sunH(Jの真空下で5時
間乾燥した。
次に40〜45℃で0゜2mHgの真空下で10時間乾
燥したのち、次に78〜80℃で0.21flIHgの
真空下で2時間乾燥することによりミミズ乾燥粉末製品
(W−1)  280gを得た。
実施例 2 リンゴ酸を溶解したpH6,0の酸性水溶液3M’に水
で軽く洗浄した生ミミズ(アカミミズ)1トンを入れ1
8℃で2時間放置して消化管内の糞土を排泄した0次に
生きミミズを5℃の水で洗浄して生きミミズの体表面に
付着する汚物を洗い落とす0次にホモジナイザーで湿式
粉砕する。得たミミズ懸濁液を撹拌しながら10℃、2
0mmH(lの減圧下で2時間脱ガス処理したのち、第
1樋口の真空回転乾燥機に挿入する。この乾燥機を運転
して一35℃で0.2InIRQの真空下で4時間乾燥
したのち、第281目の真空回転乾燥機に挿入し、45
〜50゛Cで0.1■HQの真空下で15時間乾燥した
次に第3樋口の真空乾燥機に挿入し、80℃で0.2f
fiIIHgの真空下で2時間乾燥することによりミミ
ズ乾燥粉末製品(W −2)  283hgを得た。
実施例 3 生きミミズ(ツリミミズ)1kgの体表面に付着する泥
、糞、わらなどの汚物を水で洗い落とす。
次に、この生きミミズをリンゴ酸とコハク酸1:1の混
合物を溶解したpH5,7の酸性水溶液3j(この中に
酢酸ナトリウム1gと硫酸ナトリウム0.5fを溶存す
る。)中に16℃で 2.5時間放置して消化管内の糞
土を排泄した0次に生きミミズの体表面に付着する汚物
を水で洗い落としたのち、ホモジナイザーで湿式粉砕す
る。得たミミズ懸濁液を真空回転乾燥機に挿入し撹拌し
ながら15℃、25mJlの減圧下で1時間脱ガス処理
した0次に、この乾燥機を連続運転しながら一30℃で
0.2mH(lの真空下で4時間乾燥したのち、40〜
45℃で0.2mぬIIgの真空下で18時間乾燥し、
次に78〜80℃で0.2IIIIHgの真空下で2時
間乾燥することによりミミズ乾燥粉末製品(W−3)2
80gを得た。
実施例 4 生きミミズ(アカミミズ)1に+rの体表面に付着する
泥、糞、わらなどの汚物を水でよく洗浄して洗い落とし
たのち、この生きミミズをクエン酸とリン酸1:1の混
合酸を溶解したpH6,0の微酸性水溶液2.51中に
20℃で1.5時間放置して消化管中の糞土を排泄した
0次に生きミミズの体表面に付着する汚物を水で洗い落
としたのち、ブレンダーで湿式粉砕する。粉砕したミミ
ズ懸濁液を8℃で20IlllHgの減圧下に脱ガス処
理したのち、回転真空乾燥機に挿入する。この乾燥機を
連絡運転し一30℃で0.3u+Hgの真空下で3時間
乾燥したのち、43〜45℃で0.2鵬HIJの真空下
で15時間乾燥し、次に75〜80℃で0.2wHgの
真空下で1.5時間乾燥することにより、ミミズ乾燥粉
末製品(W−4)  270tを得た。
実施例 5 生きミミズ(フトミミズ)lkIrの体表面に付着する
泥、糞、わらなどの汚物を水で洗浄して洗い落としたの
ち、次にこの生きミミズをリンゴ酸と酒石酸1:1の混
合酸を溶解したDH5,9の微酸性水溶液2,5j中に
17℃で2時間放置して消化管内の糞土を排泄した0次
に生きミミズを水で洗浄し、体表面に付着する汚物を洗
い落したのち、ホモジナイザーで湿式粉砕する。得たミ
ミズ懸濁液を真空回転乾燥機に投入し、10℃、20+
mHgの減圧で2時間脱ガス処理する。この乾燥機を連
続運転しながら一35℃で0.2wH(lの真空下で3
時間乾燥したのち、40〜45℃で0.2wH(+の真
空下で13時間乾燥し、次に75〜80℃で0.2m+
HQの真空下で3時間乾燥することによりミミズ乾燥粉
末(W−5)  265gを得た。
実施例 6 生きミミズ(アカミミズ)1に「の体表面に付着する汚
物を水でよく洗浄して洗い落したのち、次に、この生き
ミミズを13℃の地下水31中に40時間放置し生きミ
ミズを消化管中の糞土を排泄した0次に生きミミズの体
表面に付着する汚物を水で洗い落としたのち、ホモジナ
イザーで湿式粉砕した。得たミミズ懸濁液を撹拌しなが
ら10℃、22ram flQの減圧下で脱ガスしたの
ち、回転真空乾燥機に挿入した。この乾燥機を連続運転
し一28℃、0.3m+11gの真空下で5時間乾燥し
たのち、40〜45℃で0.2mmHGの真空下で12
時間乾燥し、次に75〜80℃で0.1■HQの真空下
で5時間乾燥することによりミミズ乾燥粉末(W−6)
238Kを得た。
実施例 7 生きミミズ(アカミミズ)1kgを15℃の地下水に4
0時間放置して消化管内の糞土を排出せしめた0次に生
きミミズを水で洗浄して生きミミズの体表面に付着する
汚物を洗い落とす0次にミキサーで湿式粉砕する。得た
ミミズ懸濁液のペーストを真空回転乾燥機に投入したの
ち10℃、20ma H(Jの減圧下で1時間脱ガス処
理した。この乾燥機を引続き運転し一35℃で0.21
1IIt1gの真空下で4時間乾燥した0次に40〜4
5℃で0.2mHgの真空下で12時間乾燥し、次に7
5〜78℃で0.2mtllJの真空下で3時間乾燥す
ることによりミミズ乾燥粉末製品(W−7)  255
gを得た。
実施例 8  カプセル剤A ミミズ乾燥粉末(W−2)    1 乳    糖 微結晶セルロース マニトール トウモロコシデン粉 ポリビニルピロリドン 50+sg ヒドロキシプロピルセルロース   3計250■ 上記処方の内、ヒドロキシプロピルセルロース以外の成
分を流動層造粒装置を用いてよく混合したのち、ヒドロ
キシグロビルセルスの5%水溶液を結合剤として噴霧し
、低温乾燥後顆粒とした。
この顆粒を硬カプセルに250■ずつ充填して硬カプセ
ル剤を製造した。
実施例 9  顆粒剤A ミミズの乾燥粉末(W−6)   150■乳    
  1120 微結晶セルロース        60トウモロコシデ
ン粉       15計250■ 上記処方に従い流動層造粒装置を用い、ミミズの乾燥粉
末、乳糖、微結晶セルロース及びトウモロコシデン粉を
よく混合し、しドロキシグロビルセルロースの5%水溶
液を結合剤として噴霧し、低温乾燥後顆粒とした4 実施例10  顆粒剤B ミミズの乾燥粉末(W−3) マニトール 微結晶セルロース カルボキシメチルセルロース カルシウム ステアリン酸マグネシウム 100■ 1.5 計200゜ 0■ 顆粒剤C ミミズの乾燥粉末(W−1)   150■乳    
 糖                 53トウモロ
コシデン粉       39バレイシヨデン粉   
       2タルク              
 3計250■ 上記処方に従い、よく混合した粉末を押出機で顆粒剤を
製造しな。
実施例11  カプセル剤 B 実施例10により製造した顆粒剤Cを硬カプセルに25
0■ずつ充填して硬カプセル剤を製造した。
実施例12  カプセル剤 C ミミズの乾燥粉末(W−5) リン酸−水素カルシウム リン酸−水素ナトリウム     10マニトール  
         28ステアリン酸マグネシウム  
   2計250■ 上記処方したものをよく混合し、この混合粉末を順1の
ゼラチンカプセルに250■ずつ充填し、カプセル剤を
製造した。
実施例13  腸溶錠剤 ミミズの乾燥粉末(W  4)     100mKマ
ニトール             10微結晶セルロ
ース          85カルボキシメチルセルロ
ースカルシウム 2ステアリン酸マグネシウム    
   1.5150■ 計200■ 上記の処方に従い、均一に混合した粉末を打錠機にて素
錠を製造したのち、次に示ず腸溶剤皮のコーティング剤
でコーティングし、腸溶錠刑を製造した。
コーティング剤 ヒドロキシ10ビルメチルセルロース フタレート           14.811Irジ
オクチルフタレート       2.3ステアリン酸
          2,3軟質酸化ケイ素     
    0.6計22,0■ 実施例14  散 剤 ミミズ乾燥粉末(W マニトール トウモロコシデン粉 7)        150■ 計250■ 散剤B ミミズ乾燥粉末<W−2)     15ORリン酸−
水素カルシウム      20トウモロコシデン粉 
       80計250■ 上記成分をそれぞれ円錐混合機中で均一によく混合して
散剤とした。
実施例15  カプセル剤D ミミズ乾燥粉末(W−3)     150qラウリル
硫酸ナトリウム       4リン酸−水素ナトリウ
ム       1マニトール           
 93ステアリン酸マグネシウム      2計25
0■ 上記処方したものをよく混合する。この混合粉末を愁1
のゼラチンカプセルに250■ずつ充填し、カプセル剤
を製造した。
発明の効果: 本発明は新規でかつ進歩性のあるミミズ乾燥粉末の製造
法を確立した。この製法は、生きミミズを真水中又は有
機酸、無機酸、これらの酸のナトリウム塩及びこれらの
酸のカリウム塩から成る群から選ばれる少なくとも一種
類の化合物を含有するpH3〜6.5の水溶液中に放置
して消化管内の糞土を排出せしめたのち、生きミミズの
体表面に付着する汚物を水で洗浄除去して湿式粉砕をお
こなってミミズの懸濁液を得た。このミミズ懸濁液を真
空回転乾燥してミミズ乾燥粉末を得る方法である。
本発明の製法で得たミミズ乾燥粉末は無菌で5年間貯蔵
しても黴を発生することがない、又、溶血作用などの副
作用がなく、従って、保存性及び安全性にすぐれている
ことがわかった。
本発明は前記の製法で得たミミズ乾燥粉末を有効成分と
して含有する血圧調節剤又は抗高低血圧剤に関する0本
発明のミミズ乾燥粉末を自然発生高血圧性ラットに投与
した結果、頻脈などの副作用がなく、安全ですぐれた血
圧降下作用を有することがわかつ゛た。
本発明の製法によるミミズ乾燥粉末の血圧調節剤又は抗
高低血圧剤としての臨床試験を2回おこなったが、その
結果を下記に示す。
第1回目の血圧調節剤(抗高低血圧剤)の臨床試験結果
: 対象患者は57〜89才の高血圧症患者10名(内力3
名、女7名)と32〜63才の低血圧症患者3名(内力
2名、女1名)の計13名である。
高血圧症患者10名の内、2名は高血圧症のみの単一症
状で、残りの8名は高血圧症のほかに糖尿病、高脂血症
、脳動脈硬化症又はその他の病気の一つ又は2つの合併
症患者であった。3名の低血圧症患者は単一症状であっ
た。これらの患者にカプセル剤(ミミズ乾燥粉末15O
Nz含有)を1回1剤1日3回食後経口投与した。これ
らの高血圧症患者(M大血圧148〜173、最小血圧
98〜130nmH(1)の13名は、服用1〜3ケ月
以内に最大血圧は13〜27、最小血圧は16〜35 
IoIIIll(lそれぞれ低下して正常値内に保持で
きた。正常値に至ったのちは、服用停止後も3〜6ケ月
間血圧の正常維持が認められた。又、低血圧患者(′n
大血圧110〜115、最小血圧60〜65asH!:
l)3名は、服用1〜2ケ月以内に最大及び最小血圧共
に18〜20wHQ上昇し、それぞれの血圧は正常値内
に保持できた。正常値に至ったのちは服用停止後も約3
ケ月間血圧の正常維持が認められた。又、1〜9ケ月間
の長期間投与においても、血圧の異常な低下及び異常な
上昇の発生は皆無であり、又、肝・腎障害その他の副作
用は全く認められなかった。
第2回目の血圧調節剤(抗高低血圧剤)の臨床試験結果
: 対象の患者は4名であった。その内、54才の男性は高
脂血症、血栓症と高血圧症く最大血圧150、最小血圧
95nmll+>との合併症患者である。
34才の女性は高脂血症と高血圧症(最大血圧150、
最小血圧100n100nの合併症患者である。
42才と53才の2名(男と女)は高脂血症と低血圧症
(M大皿圧112と 110、最小血圧60市NG)の
合併症患者である。これらの4名の患者にカプセル剤(
ミミズ乾燥粉末150■含有ンを25日間投与した。そ
の結果、高血圧症患者の場合、最大血圧は15〜16、
最小血圧は15〜18mHU低下し、それぞれ血圧を正
常値の範囲内に保持すると共に血栓症も改善した。低血
圧症患者の場合、最大血圧は16〜,20、最小血圧は
16〜17噛向上昇し、それぞれ血圧は正常値の範囲内
に保持した。
上記に示すように、ミミズ乾燥粉末を高血圧症患者が服
用すると血圧が降下し、低血圧症患者が服用すると血圧
が上昇して、それぞれ血圧は正常値内に保持できた。1
〜9ケ月間の長期間投与においてもヒトの血圧の異常な
降下及び異常な上昇の発現は!無であった。すなわち、
ミミズ乾燥粉末はすぐれた血圧調節作用を有する血圧調
節剤であることが確認できた。
よって本発明の製法によるミミズ乾燥粉末は安全ですぐ
れた血圧調節剤又は抗高低血圧剤もしくは高低血症剤の
予防剤であることがわかった。
特許出願人  株式会社 エ イ メ イ手続補正書 平成2年2月14日 特許庁長官  吉  1) 文  毅  殿■、事件の
表示 平成1年特許願第33704号 2、発明の名称 血圧調節剤 3、補正をする者 事件との関係  特許出願人 宮崎基・宮崎市橘通西五丁目1番23号株式会社エイメ
イ 代表者 石 井 陽 4、代理人 東京都港区新橋2丁目2番2号川志満・邦信ビル8階全
文補正明細書 15発明の名称    血圧調節剤 2、特許請求の範囲 l 生きミミズを所定期間水中に放置して汚物を血圧v
R節剤。
5、補正命令の日付   自 発 6、補正により増加する請求項の数  7l−)) とも1種の疾病と高・低血圧症上の合併症の血圧調節剤
血圧調節剤。
3、発明の詳細な説明 産業上の利用分野 本発明は、優れた血圧調節作用又は杭高 低血圧作用(
抗高血圧作用及び/又は抗低血圧作用)を有し、副作用
がなく、安全で長期間安定な状態で保存が可能なミミズ
乾燥粉末を有効成分として含有する血圧調節剤又は血栓
症、高脂血症、糖尿病、脳動脈硬化症、変形状腰椎症、
心肥大及び冠不全から選ばれた少なくとも1種の疾病と
高・低血圧症との合併症の血圧調節剤に関する。
従来の技術 近年、老若を問わず高血圧又は低血圧の患者が多い。こ
れらの患者の治療のために、高血圧の者には血圧降下剤
を投与し、低血圧の者には必ずとは言えないが、血圧上
昇剤(又は別名、昇圧剤)を投与することが多い。
特に、近年高血圧患者の増加に伴い、多数の各種の高血
圧治原剤(又は血圧降下剤)が開発され用し)られてい
る。高血圧患者は血圧降下剤の服用開始してから、その
服用を中断すると、逆に病状が昂進して重くなることが
ある。それゆえ、長期間薬剤を服用しなければならぬこ
とが多い。低血圧患者も薬剤を用いたときには、多くの
場合、長期間投与を受けることが多い、それゆえ、副作
用のない薬剤が望まれている。
例えば、血圧降下剤として知られているヒドララジンは
、末梢血管拡張作用があり、優れた血圧降下作用を呈す
るが、副作用として頻脈を生ずるために、β−ブロッカ
−との併用が行われている。
一般に血圧降下剤及び血圧上昇剤は、長時間投与するた
め副作用のない薬剤が特に望まれてし・る。
他方、ミミズやその乾燥物は、以前から漢方薬の1種と
して用いられており、解熱作用、鎮痛作用、利尿作用、
解毒作用などの薬理作用を有することが知られている(
例えば昭和61年4月15日広川用店発行、「天然薬物
辞典」、第215ページ参照)。
このようなミミズの乾燥物又は乾燥粉末の製法としては
、ミミズの腹部を裂いて体内の内臓や泥土のような内容
物を取り去って天日、日陰あるいは低温で乾燥する方法
、ミミズを革木灰で処理する方法、ミミズを水洗して泥
土を除去後ホモジナイズしたのち、凍結させ、次いで凍
結乾燥する方法などが知られている。
しかしながら、これらの製法の多くは、得ら、れなミミ
ズの乾燥物又は乾燥粉末が有菌であり、0〜5°Cの冷
蔵庫内又は5〜45°Cの温度で開放状態で貯蔵したと
き約半年以内、密閉状態で貯蔵したときでも1年以内の
短期間内にかびが発生したり、変質を生じて薬剤として
は使用不能となるなど保存性が良好でないという欠点が
あった。また、これらの製法は、原料の生きミミズに対
するミミズ乾燥粉末等の収率が5〜19%と少なく工業
的な多量生産方式としては難点がある上に、得られたミ
ミズ乾燥粉末等も薬効不足であるのを免れなかった。
発明が解決しようとする課題 本発明者らは、先にミミズの乾燥粉末が高脂血症の治療
剤として有効であることを見出し、排泄物を除去したミ
ミズ生体を摩砕し、凍結乾燥後さらに高温で真空乾燥し
て得た粉末を有効成分とする高脂血症治療剤を提案した
が(特願昭62−204904号)、このものは調製方
法が煩雑である上に、高脂血症治療に有効な成分の揮散
を伴うため、薬理活性が低下するのを免れなかった。
本発明は、このようなミミズの乾燥粉末から成る高脂血
症治療剤の欠点を改善し、簡単に調製することができ、
しかも別の高い薬理活性を示す血圧調節剤を提供するこ
とを目的としてなされたものである。
課題を解決するt;めの手段 本発明者らは、ミミズの組織とその薬理作用との関係に
ついて種々検討した結果、縦筋層、体腔液、血液、血管
、腹神経索、消化管(腸)及び消化液に高・低血圧症治
療に有効な活性物質が多く含まれ、皮膚粘着物、皮膚及
び環筋層には、この活性物質に対するインヒビターが含
まれること、及びミミズの各組織を分けずに特定の条件
下で粉末化すれば高・低血圧症の血圧調節剤等の薬理活
性をそこなわずに、しかもインヒビターの作用及び溶血
作用を失活しうろことを見出し、この知見に基づいて本
発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、体表面及び消化管内の汚物を除去
したミミズ生体を摩砕し、得た濃厚液状摩砕物(ペース
ト状物、以下同じ)を脱ガス後、最終的に70〜80℃
の温度に達する条件下で真空乾燥して得た粉末を有効成
分とする血圧調節剤を提供するものである。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明血圧調節剤の原料としては、ミミズが用いられる
が、このミミズは天然産のものでも、また養殖されたも
のでもよいし、またミミズの種類にも特に制限はない。
例えばツリミミズ科(Lumbr ic 1dae)に
属するアカミミズ(Lumbr icusrubell
us(Hoffmeister))、ツリミミズ(Lu
mbr 1cusLerrestris (Linna
eus) )、シマミミズ(Eiseniafoeti
da (Savigny) ) 、カッショクツリミミ
ズ[AIIolobophora caliginos
a(Savigny))、ムラサキツリミミズ(Den
drobaena octaedra(Savigny
)) sサクラミミズ(Allolobophora 
japonica(Michaelsen))、HFミ
ミズ(Helodrilus foetidus)など
、ジュズイミミズ科(Moniligastridae
)に属するバッタミミズ(Drawida Hatta
nimizu(Hatai))など、フトミミズ科(M
egascolecidae)に属するセグロミミズ(
Pheretima divergens(Micha
alsen))、フツウミミズ(Pheretima 
coa+5unissi+aa (Goto&Hata
i))、ハタヶミミズ(PhereLima agrs
stis(Got。
&Hacai))、シーボルトミミズ〔別名:ヤマミミ
ズとも言う、PhereLimasiaboldi(H
orst))、ヒトツモンミミズ(Pheretima
 hilgendorfi(lJichaelsan)
)、マツシマイソミミズ(Pontodrilus m
atsushimensis(Iizuka))など、
ヒモミミズ科(Glossoscolesidae)に
属するヤマトヒモミミズ(Criodrilusbat
hybates)などを用いることができるが、好まし
いのはツリミミズ科及び7トミミズ科に属するもの、特
に養殖に適するツリミミズ科に属するものである。
このミミズは、いずれも多数の環状の節(木節)が連結
した円筒状の体壁から構成され、各木節間には、環状溝
(木節間溝)を有している。上記の体壁は3層に分れ、
最外側は皮膚、その内側は環状の筋肉層(環筋層)、最
内側は縦方向に配向した筋肉層(wL筋層)となってい
る。体壁の内部には消化管があり、体壁と消化管の間の
空隙は、黄色ないし乳白色の粘液から成る体腔液で満た
されている。
その他の組織としては、血管、腹神経索、隔膜などがあ
り、体液としては、体腔液のほかに血液、消化液、皮膚
粘着物がある。前記したように、高置低血圧症治療に有
効な活性物質は、これらの組織の中、縦筋層、体腔液、
血液、血管、腹神経索、消化管及び消化液に多く含まれ
、皮膚粘着物、皮膚及び環筋層にはこの活性物質に対す
るインヒビターが含まれている。この活性物質の化学成
分は必ずしも明らかではないが、ペプチド、糖質ペプチ
ド、金属ペプチド、低分子量タンパク分解酵素、核酸、
核酸様物質、糖質、脂質のいずれかであると考えられる
本発明の血圧調節剤は、前記の活性物質の薬理作用をそ
こなわずに、しかも前記のインヒビターが失活する条件
下でミミズ生体の粉末化を行うことにより製造される。
通常、ミミズの汚物としては、体表面に付着している汚
物と消化管内に滞留している糞土があり、前者は湿ミミ
ズ生体重量の10〜4ht%、後者は10〜15wr、
%程度を占めている。
これらの汚物を含んだ状態でミミズ生体の粉末化を行う
と、得られI;粉末が保存中に変質して薬効が低下した
り、副作用を生じる原因となる。したがって、本発明に
おいては、この汚物を実質上完全に除去することが必要
である。また、この除去に長時間を要すると、高・低血
圧症に有効な活性物質が失活するおそれがあるので、で
きるだけ短時間に処理することが必要である。
この汚物の除去は、温度6〜26℃に維持した真水又は
pH3〜6.5に調節し、温度6〜26℃に維持した弱
酸性の水の中に、生きたままのミミズを浸せきし、消化
管内の糞土が完全に排泄されるまで放置するのが好まし
い。この処理時間は、上記好適条件下真水の場合30〜
60時間、微酸性の水の場合0.1〜5時間である。こ
の場合、処理温度を6 A−26℃、好ましくは8〜2
2℃にするのがよく、これよりも低い温度や高い温度で
は、ミミズの活動が鈍くなり、糞土を完全に排泄させる
ことができない。
また、ミミズの活動は暗所で活発になるので、この処理
は暗所で行うのが好ましい。弱酸性の水を用いる場合に
は、無機酸例えばリン酸、硫酸、塩酸など又は有機酸例
えば酢酸、クエン酸、フマル酸、乳酸、マレイン酸、リ
ンゴ酸、マロン酸、フタル酸、コハク酸、酒石酸などを
適量添加して、pH3〜6.5の範囲に調節する。これ
らの酸は単独で用いてもよいし、また2種以上組み合わ
せて用いてもよい。さらに、pHの制御を容易にするた
めに、水酸化アルカリや各種の塩を併用することもでき
る。これらの添加物の量は、2重量%以下、好ましくは
1重量%以下におさえるのが望ましい。
この汚物の除去処理においては、使用する水の温度によ
り、完全に除去されるまでに要する時間が異なり、通常
、温度が高いほど処理時間は短縮される。例えば各種の
ミミズ1009を真水(pH7,2の地下水)500m
Qに浸せきした場合の8℃と15℃における糞土の排泄
率を測定したところ、表1に示す結果が得られた。
表      1 この表1から明らかなように、消化管の糞土を100%
排出せしめるためには15℃の真水(地下水)中に放置
したときにはアカミミズ、7ツウミミズ及びシマミミズ
の種類の差はなく36時間間質た。
同じように、8℃の真水中に放置したときにはアカミミ
ズで約44時間質した。このように水温の違いにより糞
土の排出時間に差異のあることが分った。
また、糞土100%排出後のミミズを水中よりとり出し
、水切り後の湿ミミズの収量(vt%)はアカミミズA
及びB群共に原料に対し93%、フツウミミズ及びシマ
ミミズは92.5〜93%、アカミミズC及びD群は9
1%であり、水中放置時間の長いほど体重減少が認めら
れた。
これに対し、例えば、リンゴ酸単独又はリンゴ酸とクエ
ン酸l:1の混合物を加えて調製したpt+6.0の微
酸性の水溶液500罰中に、体表面の清浄な成長アカミ
ミズ各100gを加え、 15°Cで前記と同じ条件で
検討した結果、消化管内の糞土は2時間10分で100
%排出し、かつ水切り後の湿ミミズの収量(wt%)は
原料ミミズに対し95%であった。
これまで、ミミズの乾燥粉末を得る場合に、消化管内の
糞土を除去するには、物理的手段、例えば外部からのプ
レスなどが用いられていたが、このようにすると、糞土
以外に消化液、体腔液、血液なども除かれる結果、高・
低血圧症の治療に有効な活性物質の収量が減少するのを
免れない。本発明の好適な前記排泄方法を用いることに
より、不要な糞土のみを選択的に除くことができる。
次に、このようにして汚物を実質上完全に除去したミミ
ズ生体を、摩砕して濃厚液状摩砕物を調製する。この摩
砕は、例えばホモジナイザー、ブレンダー、ホモミキサ
ー、摺潰機、加圧型細胞破壊装置などを用いて行い、均
質な懸濁液とする。
この摩砕処理は、通常1〜25°C1好ましくは2〜1
5°Cの温度で行われる。
このようにして得たミミズの濃厚液状摩砕物は、次いで
乾燥処理して粉末化される。この乾燥処理は、有効成分
をそこなわずに行う必要があるため、真空下で行うのが
望ましい。この際の圧力としては通常33mmHg以下
の圧力が用いられる。この乾燥は凍結真空乾燥、常温真
空乾燥、加熱真空乾燥又はこれらの組合せのいずれでも
よいが、最終的に70〜80°Cの温度に達する条件を
用いることが必要である。この乾燥方法の中で特に好適
なのは、次に示す2方法である。
すなわち、第一の方法は、ミミズの濃厚液状摩砕物を一
5℃以下、好ましくは一1O℃から一60℃までの低温
下において凍結したのち、lIIII11Hg以下の真
空度を保ちながら、温度を20〜72時間にわたり段階
的に上昇させ、最終的に70〜80℃の温度に達せしめ
る方法である。
また、第二の方法は、ミミズの濃厚液状摩砕物を、先ず
静置状態又はかきまぜ状態で、0〜30℃の温度及び3
QmmHg以下の減圧下脱ガス処理したのち、l +m
mHg以下の真空度で最終的に70〜80℃に達するま
で、5〜30時間にわたって段階的に昇温し、乾燥する
方法である。
従来行われている洗浄したミミズ生体をそのまま常圧下
80〜90°Cに加熱し乾燥する方法(特開昭58−1
26770号公報及び特開昭60−62965号公報)
及び排泄物を除去した生きミミズ生体を機械でペースト
状にし、凍結したのち、真空度0.1〜0.3 トーノ
呟温度−40〜80℃で段階的に温度を上げ80℃で2
0時間以上真空乾燥する方法(特開昭59−21657
2号公報〕では、有効成分が分解したり、あるいは揮散
するため、収率及び薬効の低下が免れない。また低温下
で凍結乾燥する方法(ActaHaamatologi
ca Japonica vol、45.p−503(
1982))では、有効成分の分解や揮散は抑制しうる
が、処理に長時間を要する上に、得られた乾燥粉末が保
存中雑菌により変質するという欠点がある。これに対し
、本発明の上記の方法によればミミズの縦筋層、体腔液
、血液及び消化管内に多(含まれる有効成分の分解や揮
散を伴わずに、皮膚や環筋層に多く含まれるインヒビタ
ーや溶血作用物質を失活させることができ、しかも雑菌
が滅菌される結果、長時間保存しても変質することはな
い。
特に、第二の方法によると、凍結乾燥工程を含まないた
め、処理時間を著しく短縮しうる上に、得られるミミズ
乾燥粉末は粗タンパク含量が高く、薬理活性も優れ、経
口投与したときの吸収率も90〜99%と大きい。
もちろんこの外の乾燥方法により得られたミミズの乾燥
粉末も血圧調節剤すなわち高・低血圧症治療剤等の有効
成分として用いることができるが、この場合は前記の方
法で得た乾燥粉末の3〜30−倍量を使用する必要があ
る。
前記真空乾燥は、公知の真空凍結乾燥機、真空かきまぜ
型乾燥機などを用いて行うことができるが、連続操作が
可能で、効率がよいという点で真空回転乾燥機、例えば
ダブルコーン型真空乾燥機、タンブラ−を真空乾燥機、
回転ドラム型真空乾燥機などを用いて行うのが有利であ
る。
次に、前記した2方法の好適な実施態様について説明す
る。
先ず第一の方法に従うと、ミミズの濃厚液状摩砕物を一
10℃ないし−60°C1好ましくは一30℃ないし一
50℃の温度において1.0〜60時間かけて凍結した
のち、この温度において、0.O1〜0.2mmHgの
真空下、5〜12時間凍結乾燥する。次いで、0.01
〜0.2mdg、 20〜30°Cで5〜15時間、0
、l〜Q 、 5tamHgs35〜50°Cで10〜
20時間、最後に0.001〜5mmHgで70〜80
℃、好ましくは75〜80℃で0.1〜19時間真空乾
燥することにより、無菌状態のミミズ乾燥粉末を収率2
0〜35wt%で得ることができる。
また、第二の方法に従うと、ミミズの濃厚液状摩砕物を
0〜30°Cの温度、lO〜30m+mHgの圧力下、
0.5〜5時間脱ガス後、真空回転乾燥機に装入し、1
0〜40℃、0.001〜5mmHgで1−10時間、
o、ooi〜5”Hgs 40〜50℃で2〜15時間
、最後に0.001〜5+u+Hg、70〜80℃で0
.1−10時間真空乾燥することにより、無菌状態のミ
ミズ乾燥粉末を収率20〜35w【%で得ることができ
る。
このようにして得られるミミズ乾燥粉末は、黄かつ色な
いしかっ色で、これを大気と遮断して、5〜45°Cの
温度で保存したところ、6か年を経過してもなんら変ヌ
は認められなかった。
このようにして得られるミミズ乾燥粉末は、通常水分1
0=l1wt%、灰分4〜5wt%、粗タンパク質56
〜5!ht%、粗脂質10〜12wt%、粗繊維0.0
5〜0−En+t%、可溶性無定、素物14〜18wt
%を含み、その成分中にはアスパラギン酸、スレオニン
、セリン、グルタミン酸、プロリン、グリシン、アラニ
ン、システィン、バリン、メチオニン、インロイシン、
ロイシン、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファ
ン、リジン、ヒスチジン、アルギニンなど18種のアミ
ノ酸を含んでいる。そのアミノ酸全量当りの各アミノ酸
の割合は次のとおりである。
アスパラギン酸     6.5〜7.5wt%スレオ
ニン       3.0〜3.3wt%セリン   
     3.0〜3.5wL%グルタミン酸    
  8.3〜9.2wt%プロリン         
1−2〜1.4wt%グリシン        3.3
〜3.6wt%アラニン        3,5〜4.
1wt%システィン       0.5〜Q、7wt
%バリン        3.3〜3.5wt%メチオ
ニン       1.0〜1.2wt%イソロイシン
      3.0〜3.:)vt%ロイシン    
    5.0〜5.5wt%チロシン       
 2.3〜2.7wt%フヱニルアラニン    2.
7〜3.0wt%トリプトフェン     0.3〜0
.4vt%リジン         4.8〜5.3w
t%ヒスチジン       1.6〜1.3vt%ア
ルギニン       4.2〜4.5wt%また、ミ
ミズ乾燥粉末1009中に含まれる無機質成分の量は次
のとおりである。
Ca       0.53〜0.589Mg    
   O,26〜0.299K        O,8
8〜0.969Na       O,54〜0.58
gP        O,71〜0.769Fe   
    O,08〜0.0hCu       2.3
〜2.5119Zn       7.5〜8.119
Mn       2.1〜2.3mgこれらの各成分
の含有量は、乾燥条件により若干異なり、凍結乾燥しt
;ものと、凍結乾燥しないものとは、一般に前者よりも
後者の方が粗タンパク質量が多く、無機質量が少ない。
例えば前者の粗タンパク質量は57.5曹t%以下であ
るのに対し、後者のそれは58.bt%以上である。
このミミズ乾燥粉末を高・低血圧症患者等の治療用すな
わち血圧調節剤として投与するときの形態は経口剤又は
非経口剤のいずれでもよいが、特に経口投与が好ましい
。経口用の剤層としては、ミミズ乾燥粉末単独又は適当
な薬理的に許容される医薬担体と混合してカプセル剤、
錠剤、顆粒剤、散剤(粉剤)、コーティング剤、糖衣剤
、乳剤などに製剤化したものがある。医薬担体としては
、例えば賦形剤として乳糖、白糖、マニトーノ呟ブドウ
繍、デンプン、ソルビトール、グリシン、リン酸カルシ
ウム、微結晶セルロースなど;結合剤としてデンプン、
ゼラチン、アラビアゴム、ブドウ糖、白糖、ソルビトー
ル、マニトール、トラガント、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ヒドロキシプロポキシメチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、2−メチル−5−ビニルピリ
ジン−メタクリル酸−アクリル酸メチルエチル共重合体
、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウムなど;
滑沢剤としてステアリン酸、硬化油、ステアリン酸マグ
ネシウム、ステアリン酸カルシウ4、ポリオキシエチレ
ンモノステアレート、タルク、酸化ケイ素、ポリエチレ
ングリコールなど;崩壊剤としてバレイショデンプン、
界面活性剤などを含むデンプン;湿潤剤としてラウリル
硫酸ナトリウムなどが挙げられる。さらに非経口的に投
与する場合には座剤として用いることができる。特に座
剤の基剤としてカカオ脂、ウイテプソール(Witep
sol)、サバナール(Subanal)、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセロゼ
ラチン、ゼラチンカプセルなどが用いられる。
その他、メチルバラヒドロキシベンゾエート、プロピル
バラヒドロキシベンゾエート、ブチルバラヒドロキシベ
ンゾエート、ブチルヒドロキシアニソールなどの公知の
安全な防腐剤、その他の安全な色素を配合して用いる。
本発明のミミズ乾燥粉末を高・低血圧症治療剤等として
使用する際の投与量は、投与方法、患者の年齢、体重、
状態及び疾患の種類によっても変動するが、通常1日当
り帆001gから15g程度が好ましい。最も好ましい
のは1日当り0.0029から9gで1日1〜3回に分
けて投薬する。
発明の効果 本発明の血圧調節剤は、自然発生高血圧性ラットに対し
頻脈などの副作用がなく、優れた血圧降下作用を示した
。さらにヒト患者が本発明の血圧1!4節剤を150+
+1g/回×3回/日、約1〜3ケ月間服用すると高血
圧症単一症患者(最大血圧155〜161、最小血圧1
09〜11(h*+iHg)は最大血圧20〜24、最
小血圧20〜23+xmHgの血圧を降下し、低血圧症
単一症患者(最大血圧110〜115、最小血圧60〜
65mmHg)は、最大血圧1s−19、最小血圧は1
8−218−2Oの血圧を上昇して両患者群共に正常血
圧値を保持する。
また血栓症、糖尿病、高脂血症、腎機能障害、脳動脈硬
化症、変形性腰椎症、心肥大及び冠不全から選ばれる少
なくとも1種の疾病との合併症高血圧症患者(R大血圧
145〜173、最小血圧95〜130mmHg)の場
合は、最大血圧12〜27、最小血圧10〜35aiH
gの血圧を降下して正常血圧値を保持した。
血栓症及び/又は高脂血症を合併する低血圧症患者(最
大血圧110〜112、最小血圧5Q龍Hg)は最大血
圧16〜20、最小血圧16〜17朋H,の血圧を上昇
して正常血圧値を保持した。
正常血圧値を保持したのち、他の合併疾病の治療のため
に、本発明の血圧調節剤を長期間服用してもヒトの血圧
の異常な降下及び異常な上昇の発現は皆無であった。ま
た、肝・腎障害、その他の副作用の発生は全くなく、血
圧′tlI節の治療に著効を示した。さらに、高血圧症
又は低血圧症と合併した血栓症、高脂血症、糖尿病の少
なくとも1種の疾病が治療の著効を示した。
しかも、この血圧調節剤は、安価な原料を用い、高収率
で容易に製造し得るばかりか、長期間にわたって変質す
ることなく保存し得るという利点があるので工業的にも
重要な意義を有する。
実施例 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 水で軽く洗浄した生きミミズ(アカミミズ) l kg
をpH5,8のクエン酸水溶液2.50にリン酸二水素
カリウム1.59を溶解した溶液中に温度15℃で2.
5時間放置し、消化管内の糞土を十分に排泄させたのち
、生きミミズを水でよく洗浄して生きミミズの体表面に
付着している泥、糞、ワラなどの汚物を洗い落とす。
次に、ミキサーにかけて湿式粉砕する。得たミミズの粉
砕懸濁液を真空回転乾燥機に挿入したのち、5℃、20
mmHHの減圧下で1時間脱ガス処理を行った。この乾
燥機を引き続き運転かくはんし、温度30℃、O−2r
0−2raの真空下で5時間乾燥したのち、40−45
℃、0.2mm)Igの真空下で10時間乾燥し、次い
で78〜80℃、0.2mmHgの真空下で2時間乾燥
することによりミミズ乾燥粉末製品(W −1)285
9得た。
実施例2 リンゴ酸を溶解したpH6,0の酸性水溶液3M”に水
で軽く洗浄した生きミミズ(アカミミズ)1トンを入れ
18℃で2時間放置して消化管内の糞土を排泄した。次
に生きミミズを5℃の水で洗浄して生きミミズの体表面
に付着する汚物を洗い落とす。
次にホモジナイザーで湿式粉砕する。得たミミズ懸濁液
を撹拌しながら10″0% 20+*mHgの減圧下で
2時間脱ガス処理したのち、第1樋口の真空回転乾燥機
に挿入する。この乾燥機を運転撹拌し、35℃、0.2
m+mHgの真空下で4時間乾燥したのち、第2樋口の
真空回転乾燥機に挿入し、45〜50°C% 0.1+
i+mHgの真空下で15時間乾燥した。次に第3樋口
の真空回転乾燥機に挿入し、80℃、3.2mmHHの
真空下で2時間乾燥することによりミミズ乾燥粉末製品
(W−2) 283J21?を得た。
実施例3 生きミミズ【ツリミミズ(Lumbricus ter
restris(Linnaeus))] l kgの
体表面に付着する泥、糞、ワラなどの汚物を水で洗い落
とす。次に、この生きミミズをリンゴ酸とコハク酸l:
lの混合物を溶解し/:pH5,7の酸性水溶液3Q(
この中に酢酸ナトリウム1gと硫酸ナトリウム0.59
が溶存する)中に16°Cで2.5時間放置して消化管
内の糞土を排泄した。次にこの生きミミズの体表面に付
着する汚物を水で洗い落としたのち、ホモジナイザーで
湿式粉砕する。得たミミズ粉砕懸濁液を真空回転乾燥機
に挿入し撹拌しなから15°0 、25m+aHiの減
圧下で1時間脱ガス処理した。次に、この乾燥機を連続
運転しながら30℃で0 、2+iilHgの真空下で
4時間乾燥したのち、40〜45°C、O−2mmHg
の真空下で18時間乾燥し、次に78〜80°0.0.
2+mmHgの真空下で2時間乾燥することによりミミ
ズ乾燥粉末製品(W−3)28hを得た。
実施例4 生きミミズ[シマミミズ(Eisenia foeti
da(Savigny)月 Lkgの体表面に付着する
泥、糞、ワラなどの汚物を水でよく洗浄して洗い落とし
たのち、この生きミミズをクエン酸とリン酸l:lの混
合酸を溶解し?=p!(6,0の微酸性水溶液2.5Q
中に20°Cで1.5時間放置して消化管内の糞土を排
泄した。
次に生きミミズの体表面に付着する汚物を水で洗い落と
したのち、プレンダーで湿式粉砕する。得たミミズ粉砕
懸濁液を8℃で20mmHgの減圧下に2時間脱ガス処
理したのち、回転真空乾燥機に挿入する。この乾燥機を
連続運転し、30′Cで0.3+mHHの真空下で3時
間乾燥したのち、43〜45°CでQ 、 2mrrr
Hgの真空下で15時間乾燥し、次に75〜80°Cで
0.2mmHgの真空下で1.5時間乾燥することによ
りミミズ乾燥粉末製品(w−4)27hを得た。
実施例5 生きミミズ[フトミミズ科(Megascolecid
ae)に属するハタヶミミズ(Phertima ag
restis(GoLo&Hatai))] l kg
の体表面に付着する泥、糞、ワラなどの汚物を水でよく
洗浄して洗い落としたのち、この生きミミズをリンゴ酸
と酒石酸l:1の混合酸を溶解したpH5,9の微酸性
水溶液2.5a中に17℃で2時間放置して消化管内の
糞土を排泄した。
次に、この生きミミズを水で洗浄し、体表面に付着する
汚物を洗い落としたのち、ホモジナイザーで湿式粉砕す
る。得たミミズ粉砕懸濁液を真空回転乾燥機に投入し、
10°C520m+mHgの減圧で2時間脱ガス処理す
る。この乾燥機を連続運転しながら35℃、Q、2謂m
Hgの真空下で3時間乾燥したのち、40〜45℃、Q
、2+o+Hgの真空下で13時間乾燥し、次に75〜
80℃、0.2mmHgの真空下で3時間乾燥すること
によりミミズ乾燥粉末(W −5)2659を得t;。
実施例6 生きミミズ〔フツウミミズ(Pberetimaco!
l1munissima(Goto&HaLai):l
ll&gの体表面に付着する汚物を水でよく洗浄して洗
い落としたのち、この生きミミズを10℃の地下水3Q
中に40時間放置し消化管中の糞土を排泄した。次にこ
の生きミミズの体表面に付着する汚物を水で洗い落とし
たのち、ホモジナイザーで湿式粉砕した。得たミミズ懸
濁液を撹拌しながら10℃、22m11gの減圧下で3
時間脱ガスしたのち、回転真空乾燥機に挿入した。
この乾燥機を連続運転し28℃、9.3mmHgの真空
下で5時間乾燥したのち、40〜45℃、0.2m+x
Hgの真空下で12時間乾燥し、次に75〜80°C1
帆1mmHHの真空下で5時間乾燥することによりミミ
ズ乾燥粉末(W−6)2389を得た。
実施例7 生きミミズ(アカミミズ)1kgを15℃の地下水4a
中に40時間放置して消化管内の糞土を排泄させる。
次にこの生きミミズを水で洗浄してミミズの体表面に付
着する汚物を洗い落とす。次にミキサーで湿式粉砕する
。得たミミズ粉砕懸濁液のペーストを真空回転乾燥機に
投入したのち、10℃、2011+*Hgの減圧下で1
時間脱ガス処理した。この乾燥機を引続き運転し35°
C10,2mmHgの真空下で4時間乾燥した。次に4
0〜45°O,Q、2rxrxHgの真空下で12時間
乾燥し、次に75〜78℃、Q、2mmHHの真空下で
3時間乾燥することによりミミズ乾燥粉末製品(W −
7)2609を得た。
実施例8 水で軽く洗浄した生きミミズ(アカミミズ) l kg
(約2150匹)を、リンゴ酸とクエン酸の1:Iの混
合酸を溶存するpH6,2の酸性水溶液4Q中に温度1
8°Cで2時間放置し、消化管内の糞土を十分に排泄さ
せたのち、生きミミズを水でよく洗浄して生きミミズの
体表面に付着している泥、糞などの汚物を洗い落とす。
1 次に、ミキサーにかけて湿式粉砕する。得られたミ
ミズの粉砕懸濁液をトレーに入れ、−40℃で40時間
凍結したのち、品温−40°CでQ 、 1miHgの
真空下、6時間凍結乾燥し、次にトレーの乗せている棚
温を30°Cに上げ、0.1imHgの真空下、6時間
真空乾燥したのち、棚温50℃に上げ、0.2mmHH
の真空下10時間真空乾燥し、次に棚温を80℃に上げ
、0.2mmHgの真空下で8時間乾燥することにより
ミミズの乾燥粉末製品(W = 8 )280iを得た
実施例9 水で軽く洗浄した生きミミズ(アカミミズ) l kg
を、リン厳、酒石酸及び乳rlIl:l:lの混合酸を
含むp)15.5のrIi性水溶水溶液3a中度18℃
で3時間放置して消化管内の糞土を十分に排泄させたの
ち、この生きミミズを水でよく洗浄して生きミミズの体
表面に付着している泥、糞などの汚物を洗い落とす。
次に、ミキサーで湿式粉砕する。得られたミミズの粉砕
懸濁液をトレーに入れ、−30℃、52時間凍結しI;
のち、品温−35°Cに下げ、0 、lmmHgの真空
下で7時間凍結乾燥し、次にトレーの乗せている棚温を
28°Cに上げ、0.lmmHgの真空下で10時間真
空乾燥【7、次に40°Ox0.2mmHgの真空下で
13時間真空乾燥し、次に78°C,O,lmllHg
の真空下で1時間乾燥することによりミミズ乾燥粉末製
品(W −9)277gを得た。
実施例jO 水で軽く洗浄した生きミミズ(アカミミズ)を1kgを
真水3Q中に温度X5°Cで36時間放置して消化管内
の糞土を排泄させる。この生きミミズを水でよく洗浄し
てこの生きミミズの体表面に付着している泥、糞などの
汚物を洗い落とす。次にウルトラホモミキサーで湿式粉
砕する。得t;ミミズ粉砕懸濁液をトレーに入れ一40
°C145時間凍結する。次に品温を一45℃に下げO
,lmmHgの真空下で6時間凍結乾燥し、次に30℃
、O,Obi+Hgの真空下で10時間乾燥したのち、
40°C% O−2rxraHgの真空下で15時間乾
燥し2、次に78°Os O,1m*Hgの真空下で3
時間乾燥することによりミミズ乾燥粉末製品(W −1
0)240gを得た。
実施例11 水で軽く洗浄した生きミミズ(アカミミズ)1に9を、
リンゴ酸を溶解したpH5,8の酸性水溶液2Q中に温
度15℃で3時間放置し、消化管内の糞土を十分に排泄
させる。この生きミミズを水でよく洗浄して生きミミズ
の体表面に付着している泥、糞などの汚物を洗い落とす
。次にウルトラホモミキサー(日本精機株式会社製)で
湿式粉砕する。得たミミズの粉砕懸濁液をトレーに入れ
一30℃で30時間凍結しI;のも、品温−30℃、O
,lmmHgの真空下、8時間凍結乾燥し、次にトレー
の乗せている棚温を25°Cに上げ0.1m+mHgの
真空下で7時間真空乾燥し、次に棚温を45℃に上げO
,lmlHgの真空下で12時間真空乾燥し、次に棚温
を80℃に上げQ、lmmHgの真空下で7時間乾燥す
ることによりミミズ乾燥粉末製品(W −11)275
gを得た。
実施例12 生きミミズ(アカミミズ)1に9の体表面に付着する泥
、ワラなどの汚物を水で5回よく洗浄して洗い落とす。
次に、この生きミミズを真水2.5Q中に温度12℃で
42時間放置して消化管内の糞土を排泄した。次に生き
ミミズを軽く洗−)だのち、ウルトラホモミキサーで湿
式粉砕しt;。得たミミズ懸濁液をトレ・−に入れ一4
0℃、44時間凍結した。次に品温を一40°Os O
,1rmyaHgの真空下で5時間凍結乾燥し、次に2
5°Os 001m+wHgの真空下で8時間乾燥した
のち、次に45°Os 0.1mm)IHの真空下で1
2時間乾燥し、次に80℃、O,linHgの真空下で
2時間乾燥することによりミミズ乾燥粉末製品(W −
1,2)2359を得lこ。
実施例13 生きミミズ(アカミミズ) 172gの体表面に付着す
る泥、糞などの汚物を水で4回よく洗浄して洗い落とす
。次にこの生きミミズをリンゴ酸と乳酸l:lの混合酸
を溶解させたpH5、7の酸性水溶液2.5α中に温度
15°Cで2.5時間放置して消化管内の糞土を排泄さ
せる。次に生きミミズを軽く洗浄したのち、ミキサーで
湿式粉砕する。得られたミミズの懸濁液をトレーに入れ
一35℃、24時間凍結する。次に品温−135℃、Q
、 lmmHgの真空下、7時間凍結乾燥し、次にトレ
ーの乗せている棚!122°Cに上げQ 、 l io
*Hgの真空下、10時間真空乾燥したのち、次に棚温
を42℃に上げQ、2mmHgの真空下10時間乾燥し
、最後に棚はを78℃に上げ0.1mg+Hgの真空下
で3時間乾燥することによりミミズの乾燥粉末製品(W
 −13)270gを得た。
実施例14 生きミミズ(HFミミズ、ヘロドリラス・フォエテイダ
ス(Helodrilus fostidus))  
1 kgをリンゴ酸によりpH5,8に調節した水2.
5aに入れ、20℃で30分間ゆっくりかきまぜること
により、ミミズの消化管内に残っている糞土及び体表面
に付着している汚物を外力で強制的に急速に除去した。
次いでこの生きミミズを水洗したのち、ミキサーで湿式
粉砕し、ペースト状の懸濁液を得た。この懸濁液をトレ
ーに入れ、−30°Cの冷凍庫に48時間入れておく。
この冷凍品のトレーを凍結真空乾燥機の棚にのせて、品
温−40℃、真空度0.1m+xHgで14時間凍結乾
燥をする。次に温度25℃、真空度0.1m+wHgで
7時間真空乾燥する。その後、温度40℃、真空度Q、
lmmHgで10時間真空乾燥する。最後に温度80°
C1真空度0.3+mHgで4時間真空乾燥することに
よりミミズ凍結真空乾燥粉末(W −14)2259を
得た。
実施例15 生きミミズ(アカミミズ) 1 kgを、O,1M−,
7タル酸水素カリウム水溶液125hffと0.1M−
NaOH水溶液970m(2とを混合し、純水で250
011IQに希釈して調製したpH5,6の水溶液中に
入れ、20℃において40分間ゆっくりかきまぜること
により、生きミミズの消化管内に残っている糞土及び体
表面に付着している汚物を外力で強制的に急速に除去し
た。次いでこのミミズ生体を水洗したのち、ミキサーで
湿式粉砕し、ペースト状懸濁液を得る。次にこの懸濁液
をステンレストレー゛に厚さ25mmになるように流し
込み、−30℃で30時間凍結後、大型凍結乾燥機にて
品温−35℃、真空度Q、2mitHgで10時間凍結
乾燥した。
次に40〜41℃でQ、’lrsmHgの真空度で20
時間乾燥し、次に78〜80℃でQ、lmmHgの真空
度で2時間乾燥することによりミミズ乾燥粉末製品(W
 −15)2059を得Iこ。
実施例16 生きミミズ(アカミミズ) l kgを、 O,1M−
リン酸二水素カリウム水溶液15001112とO,L
M −NaOH水溶液108a+ffを混合し、純水で
3000+mI2に希釈して調製したpH5,8の水溶
液の中に入れ、19℃で40分間かきまぜることにより
、生きミミズの消化管内に残っている糞土及び体表面に
付着している汚物を外力で強制的に急速に除去した。次
いで、このミミズ生体を水洗後、日陰で6時間乾燥した
。次いでこの生乾燥ミミズを粉砕し、真空回転乾燥機に
挿入したのち、温度20℃、真空度20mm)Igで2
時間脱ガスを行った。次に温度40℃、真空度9.2m
mHgで10時間乾燥したのち、温度79〜80℃、真
空度Q、lmmHgで8時間乾燥することによりミミズ
乾燥粉末製品(W−16]95gを得を二。
実施例17 生きミミズ(アカミミズ) l kgを%O,1M−7
タル酸水素カリウム水溶液150h(2とQ、1M−K
OH水溶液678t12を混合し、純水で3000mQ
に希釈して調製しI:pH5,0の水溶液に入れ、18
℃で40分間ゆっくりとかきまぜることにより、ミミズ
生体の消化管内に残っている糞土及び体表面に付着して
いる汚物を外力で強制的に急速に除去した。次いでこの
ミミズ生体を水洗後、日陰で乾燥する。この乾燥ミミズ
を粉砕したのち、真空回転乾燥機に挿入し、温度20℃
、減圧度22mmHgで2時間脱ガスした。この脱ガス
処理済のミミズ粉末を温度30〜35°C1真空度0.
2mmHgで5時間乾燥しl;のち、温度78〜80℃
、真空度0.2++*Hgで6時間乾燥する。この乾燥
物を粉砕し、ミミズ乾燥粉末製品(W −17)190
9を得た。
実施例18 養殖生きシマミミズを水洗し、15℃において暗所に2
4時間放置することにより体内の糞土のほぼ50%を排
出させる。次いでこのミミズ生体1kgを、リンゴ酸に
よりpH5,8に調製した水溶液212中に温度15℃
で2時間放置することにより消化管内の残りの糞土を完
全!こ排出させる。次にミミズ生体の体表面に付着して
いる汚物を水で洗い落としI;のも、ウルトラホモミキ
サーで粉砕する。得たミミズ粉砕懸濁液をトレーに入れ
、−30°Cで30時間凍結したのち、品温−30°C
でQ 、 la+mHgの真空下、30時間凍結乾燥し
I;。次にトレーの温度を25℃とし、Q、lmmHg
の真空下で7時間真空乾燥し、次に温度45℃に上げQ
、1miHgの真空下で5時間真空乾燥し、次に、温度
78〜80℃で0−20−2sの真空下で2時間乾燥す
ることによりミミズ乾燥粉末製品(W −18)260
9を得た。
実施例19 養殖した生きミミズ(HFミミズ、ヘロドリラス・7オ
エライダス(Helodrilus foetidus
))を水洗し、15℃において暗所に24時間放置する
ことにより体内の糞土のほぼ50%を排出させる。次い
でこのミミズ生体1kgを、リンゴ酸とクエン酸50:
50の混合酸を溶解したpH5,7の酸性水溶液2Q中
に温度15°Cで1時間放置して消化管内の残りの糞土
を完全に排出させた。次にミミズ生体の体表面に付着し
ている汚物を水で洗い落としたのち、ミキサーで湿式粉
砕する。得たミミズ粉砕懸濁液を真空回転乾燥機に挿入
したのち、lOoo 、 22mdgの減圧下で2時間
脱ガス処理をした。この乾燥機を引き続き運転撹拌し、
温度30℃で12mmHgの真空下で5時間乾燥した。
次に40°Cで0.2+mdgの真空下で10時間乾燥
したのち、温度78〜80°Cで0.2mm1gの真空
下で2時間乾燥することによりミミズ乾燥粉末製品(W
 −19)265fIを得た。
参考例1 ミミズ乾燥粉末製品W−ISW−2、W−4、W−6、
W−9及びW−11の成分分析値、無機質含有量及びア
ミノ酸分析値を測定した結果を表2及び表3に示す。
表 表        2 表2及び表3より、ミミズ乾燥粉末中には粗蛋白質、粗
脂質及び各種金属類が豊富に含有していることが、また
粗蛋白質中のアミノ酸組成では必須アミノ酸を多量に含
有していることがわかる。
また、凍結乾燥工程を含まないもの(W−LW−2、W
−4、W−6)は、凍結乾燥工程を含むもの(W−9、
W−11)に比べ、粗蛋白質含有量が多く、無機質含有
量が少ないが、これは処理が短時間になる結果、有効成
分の消失量が減少するためと思われる。
参考例2 各実施例で得たミミズ乾燥粉末製品の薬理作用に関し、
試験した結果を以下に示す。
(1)急性毒性試験; ミミズ乾燥粉末製品W−1,W−2、w−3、W−4、
W−5、W−6、W−7、W−8、W−9、W−1oS
W−11W−13、W−14、W−18及びW−19の
15種類について、動物実験により急性毒性試験を行っ
た。
すなわち、体重30±2gのddy系雄マウス各1群5
匹に対し、0.1〜5 g/ kgの範囲の量で、また
体重100±2gのウィスター(Wistar)系雄ラ
ット各1群5匹に対し、2〜89/721?の範囲の量
で、ミミズ乾燥粉末製品を強制的に経口投与し、温度2
2〜23℃において、投与後14日間観察を続けた。そ
の結果、投薬されたすべての薬物の服用量での死亡は全
く認められなかった。投薬後の中毒症及び行動を経時的
に観察したが、正常動物群と何等の相違は認められなか
った。また、体重増加も正常動物群とほとんど差がなか
った。試験後に実施した検視において主要器官のいかな
る部分にも何等巨視的障害は認められなかった。このよ
うに、ミミズ乾燥粉末は非常に低い毒性のためにLD5
0値を決定することができなかった。
(2)血栓溶解試験; 前記と同じ15種類のミミズ乾燥粉末製品を用い、その
それぞれに10倍量の生理食塩水を加え、30°Cにお
いて2時間かきまぜたのち、上清液を捕集して試料とし
た。
この各試料について、Astrup and Miil
lertzの標準フィブリン平板法(Arch、Bio
chem、Biophys、。
vol 40. p−346〜351(1952)]に
従い、検出らの方法(Thrombosis Res、
vol、 l、 p、619−630(1972))で
作成したプラスミノーゲン・フリー平板を用いて、ヒト
に投与したときの血液中の線溶活性を測定した。その結
果を表4に示す。
表       4 この表から明らかなように、本発明のミミズ乾燥粉末製
品はいずれも優れた線溶活性を示すが、特に凍結乾燥工
程を含まない方法で得られたもの(W−1,W−2、W
−3、W−4、W−5、W−6、W−7及びW −19
)はより高い線溶活性を示す。
(3)溶血試験; 前記と同じ15種類のミミズ乾燥粉末製品を用い、それ
ぞれ1重量部に生理食塩水5重量部を加え、よく懸濁し
たのち、5℃の冷蔵庫内に24時間放置したのち、減圧
ろ過し、ろ液を水抽出液とする。
エチルアルコール又はアセトン抽出成分は、前記の15
種の各試料のミミズ乾燥粉末1重量部に5重量部のエチ
ルアルコール又はアセトンを加え、よく懸濁したのち1
5〜20℃に24時間放置したのち減圧ろ過し、ろ液を
40〜45°Cにて減圧乾固した。
これを1%カルボキシメチルセルロースを加えた生理食
塩水にて30%溶液を調製した。溶血作用試験は次の方
法により行つI;。体重的3kgの成熟家兎の耳静脈よ
り採血し、脱繊維素処理を行い脱繊維素血液とする。前
記水抽出液、エチルアルコール及びアセトン抽出液をそ
れぞれ生理食塩水で5.1、0.1.0.OL帆001
.0.0001(重量)%に希釈し、これらを5−の小
試験管にとり、脱繊維素血液をピペットにて1滴滴下、
1時間後、溶血成績を判定した。この試験結果は、ミミ
ズ乾燥粉末のすべての検体において、いずれの場合も溶
血を認めなかった。
参考例3(調剤例) 各実施例で得たミミズ乾燥粉末製品を活性成分として用
いた調剤例を以下に示す。
(1)処方I (カプセル剤) ミミズの乾燥粉末(W −2)       1501
!9乳      糖               
   28微結晶セルロース           4
7マニトール              10トウモ
ロコシデンプン          10ポリビニルピ
ロリドン          2ヒドロキシプロピルセ
ルロース      3計250mg 上記処方の内、ヒドロキシプロピルセルロース以外の成
分を流動層造粒装置を用いてよく混合したのち、ヒドロ
キシプロピルセルロースの5%水溶液を結合剤として噴
霧し、低温乾燥後顆粒とした。この顆粒を硬カプセルに
250+mgずつ充填して硬カプセル剤を製造した。
(2)処方n cfI粒剤) ミミズの乾燥粉末(W −6)       1501
19乳     糖                
 20微結晶セルロース            60
トウモロコシデンプン          15ヒドロ
キシプロピルセルロース     5計250mg 上記処方に従い流動層造粒装置を用い、ミミズの乾燥粉
末、乳糖、微結晶セルロース及びトウモロコシデンプン
をよく混合し、ヒドロキシプロピルセルロースの5%水
溶液を結合剤として噴霧し、低温乾燥後顆粒とした。
(3)処方■(顆粒剤) ミミズの乾燥粉末(W −3)      10011
1gマニトール             lO微結晶
セルロース          85カルボキシメチル
セルロースカルシウムステアリン酸マグネシウム   
    1.5硬    化    油       
      1.5計200.0Img 上記処方に従い、各成分粉末をよく混合したのち、粉末
混合物を押出機で顆粒状に成形した。
(4)処方■(顆粒剤) ミミズの乾燥粉末(W − 1 )       15
0m+9乳     糖              
   53トウモロコシデンプン         3
9バレイシヨデンブン           2タ  
  ル    り                 
         3ステアリン酸マグネシウム   
     3計250119 上記処方に従い、よく混合した粉末を押出機にかけて顆
粒剤を製造した。
(5)処方V(カプセル剤) 処方■の顆粒剤を硬カプセルに2501119ずつ充填
してカプセル剤とした。
(6)処方■(カプセル剤) ミミズの乾燥粉末(W−5)     ’  150m
gリン酸−水素カルシウム        60リン酸
−水素ナトリウム        lOマニトール  
            28ステアリン酸マグネシウ
ム        2計25019 上記処方したものをよく混合し、この混合粉末をNo.
Iのゼラチンカプセルに250119ずつ充填し、カプ
セル剤を製造した。
(7)処方■(腸溶錠剤) ミミズの乾燥粉末(W − 4 )       10
01119マニトール              1
0微結晶セルロース           85カルボ
キシメチルセルロースカルシウム 2ステアリン酸マグ
ネシウム        1.5硬    化    
油              1.5計2001 上記の処方に従い、均一に混合した粉末を打錠機にて素
錠を製造したのち、次に示す組成のコーティング剤でコ
ーティングし、腸溶錠剤を製造した。
ヒドロモシプ口ビルセルロースフタレート14.8+I
1g ジオクチルフタレート         2.3ステア
リン酸             2.3軽質酸化ケイ
素           0.6計2O−0119 (8)処方■(散剤) ミミズの乾燥粉末(W −7)       150m
gマニトール              50トウモ
ロコシデンプン         50計250+xg 上記成分をそれぞれ円錐混合機中で均一に混合して散剤
を製造した。
(9)処方■(散剤) ミミズの乾燥粉末(W −2)       150+
xgリン酸−水素カルシウム        20トウ
モロコシデンプン         80計2501g 上記成分をそれぞれ円錐混合機中で均一によく混合して
散剤とした。
(lO)処方X(カプセル剤) ミミズの乾燥粉末(W −3)       1501
19ラウリル硫酸ナトリウム        4リン酸
−水素ナトリウム         1マニトール  
            93ステアリン酸マグネシウ
ム        2計250mg 上記処方したものをよく混合する。この混合粉末をNo
、Iのゼラチンカプセルに250mgずつ充填し、カプ
セル剤を製造した。
(11)処方XI(カプセル剤) ミミズの乾燥粉末(W −8)       150m
gリン酸−水素カルシウム        60リン酸
−水素ナトリウム        lOマニトール  
            28ステアリン酸マグネシウ
ム        2計250111g 上記処方したものをよく混合し、この混合粉末をNo、
Iのゼラチンカプセルに25011gずつ充填し、カプ
セル剤を製造した。
(12)処方■(カプセル剤) ミミズの乾燥粉末(W −13)      1501
19ラウリル硫酸ナトリウム         2リン
酸−水素ナトリウム         4マニトール 
             92ステアリン酸マグネシ
ウム        2計250m9 上記処方したものをよく混合する。この混合粉末をNo
、Iのゼラチンカプセルに250ηずつ充填し、カプセ
ル剤を製造した。
(13)処方X111(錠剤) ミミズの乾燥粉末(W −10)      150m
gマニトール             123ヒドロ
キシプロポキシメチルセルロース 7タ      ル
      り                  
   5微結晶セルロース           60
水素化ヒマシ油            5計 350
寵9 上記処方に従い、均一によく混合した粉末を打錠機によ
り、打錠し、錠剤を製造した。
(14)処方XIV(錠剤) ミミズの乾燥粉末(W −11)      1501
1gトウモロコシデンプン         60乳 
        糖             80タ
      ル      り           
          7ステアリン酸マグネシウム  
      3計300119 く混合した粉末を打 上記処方に従い、均一によ 錠機により打錠した。
(15)処方XV(錠剤) ミミズの乾燥粉末(W−1 可溶性デンプン トウモロコシデンプン 微結晶セルロース 酸化ケイ素 ステアリン酸マグネシウム 上記処方に従い、均一によ 錠機により打錠した。
(16)処方XVI(カプセル剤) ミミズの乾燥粉末(W−1 2)        15h9 計350層9 くa合した粉末を打 50mg ラウリル硫酸ナトリウム        3リン酸−水
素ナトリウム         2マニトール  ・ 
          93ステアリン酸マグネシウム 
       2計2501R9 この処方に従って各成分をよく混合し、この混合粉末を
No、Iのゼラチンカプセルに25Qmgずつ充填し、
カプセル剤を製造した。
(17)処方X■(カプセル剤) ミミズの乾燥粉末(W −15)      150+
ig乳       糖              
   53トウモロコシデンプン         3
9バレイシヨデンプン           2タ  
   ル    り                
          3ステアリン酸マグネシウム  
      3計250mg この処方に従い各成分を均一によく混合した粉末を押出
機にかけて顆粒剤を製造した。この顆粒を硬カプセルに
250mgずつ充填してカプセル剤を製造した。
(18)処方X■(カプセル剤) ミミズの乾燥粉末(W −16)      1501
19リン酸−水素カルシウム        40リン
酸−水素ナトリウム        IOマニトール 
             48ステアリン酸マグネシ
ウム        2計250111g 上記処方したものをよく混合し、この混合粉末をNo、
Iのゼラチンカプセルに2501119ずつ充填しカプ
セル剤を製造しl;。
(19)処方IIX(カプセル剤) ミミズの乾燥粉末(W−17) 乳       糖 微結晶セルロース マニトール トウモロコシデンプン ポリビニルピロリドン ヒドロキシプロピルセルロース 150贋9 計25011g 上記処方の内、ヒドロキシプロピルセルロース以外の成
分を流動層造粒装置を用いてよく混合しI;のち、ヒド
ロキシプロピルセルロースの5%水溶液を結合剤として
噴霧し、低温乾燥後顆粒とした。この顆粒を硬カプセル
に250119ずつ充填して硬カプセル剤を得た。
(20)処方XXCカプセル剤) ミミズの乾燥粉末(W−18)      150m+
9リン酸−水素カルシウム        60リン酸
−水素ナトリウム        lOマニトール  
            28ステアリン酸、マグネシ
ウム        2計250i+を 上記処方に従い、各成分をよく混合し、この混合粉末を
No、Iのゼラチンカプセルに25019ずつ充填し、
カプセル剤を製造した。
(21)処方Xn(カプセル剤) ミミズの乾燥粉末(W−19)      15011
9ラウリル硫酸ナトリウム         4リン酸
−水素ナトリウム         lマニトール  
            93ステアリン酸マグネシウ
ム        2計250119 上記処方に従い、各成−分をよく混合する。この混合粉
末をNo、Iのゼラチンカプセルに250119ずつ充
填し、カプセル剤を製造した。
適用例1 + ミミズ乾燥粉末の自然発生高血圧性ラッ
ト(以下SHRという)に対する作用:薬理試験と結果
: SHHにする血圧降下作用と心拍数試験ニー昼夜絶食さ
せた10〜12週齢(体重200〜300g、血圧15
0〜200mmHg)の雄のSHRに、0.5%のカル
ボキシメチルセルロース水溶液に懸濁した検体のミミズ
乾燥粉末製品を100mg/ kg(対照薬の塩酸ヒド
ララφジンはLOmg/ kg)の割合で経口投与し、
0.1.2.4.6時間に血圧を測定した(3〜4匹の
平均値)、すなわち、検体投与前の血圧及び心拍数と検
体投与後の血圧及び心拍数を比較することにより、検体
の血圧降下作用と心拍数増加を判定した。
血圧の測定はSHRをあらかじめ45〜50℃で約5分
間加温した後、自動血圧記録計を用いてtai1Ple
thysmograph法〔ザ脅ジャーナルーオブ・ラ
ボラトリ−・アンド・クリニカル・メゾジン第78巻、
第957頁(1971年)〕により尾動脈の収縮期圧を
悲観血的に測定した。この試験結果は表5に示した。
投与前の収縮期圧から最大の減少量を血圧降下作用効果
として示した。ミミズ乾燥粉末製品のW−1、W−2、
W−3、W−4、W−5、W−6及びW−7の各検体を
SHRにlOO+ag/々9経口投与により、投与後1
〜2時間で最大の降圧作用を示した。即ち、該SHRの
血圧を33〜35miHg低下させ、この作用を6時間
持続させた。
さらに、心拍数の増加分を測定した結果を表5に示した
。すべての検体のミミズの乾燥粉末は、対照薬の塩酸ヒ
ドララジンのように頻脈などの心臓に対して好ましくな
い副作用を及ぼさないことが分かった。
表 適用例2:高血圧症、低血圧症の単一症患者及び合併症
高・低血圧症患者に対するミミ ズ乾燥粉末の経口投与試験: 本試験は病院で医者が行ったものである。
本試験に賛同を得た13人の患者は、高血圧症患者10
人(内力3人、女7人)と低血圧症患者3人(内列2人
、女1人)である。高血圧症患者10人の内、2人は高
血圧症の単一症状で、残りの8人は高血圧症と糖尿病、
高脂血症、脳動脈硬化症、変形性腰椎症、腎機能障害、
心肥大及び冠不全の少なくとも1つの症状との合併症の
厳しい条件の患者であった。低血圧症患者の3人は単一
症状であった。
これらの患者に対し、参考例3で得たカプセル剤(処方
11処方v1処方■)を1@1カプセル剤、1日3回を
朝・昼・夕食後に経口服用した。投与開始後、1〜2ケ
月間は1〜2週間毎に、その後は約1ケ月毎に症状を詳
細に診断しながらl〜9ケ月間経ロ投与した。その結果
は表6に示すように高血圧症単一症患者(最大血圧15
5〜161.最小血圧109〜110imHg)は最大
血圧20〜24、最小血圧20〜23mmHgと血圧が
降下し、低血圧症単一症患者(最大血圧110〜115
、最小血圧60〜65mmHg)は最大血圧18〜19
、最小血圧18〜20m*Hgの血圧が上昇して正常値
を保持した。高血圧症のほかに血栓症、高脂血症、・糖
尿病、腎機能障害、脳動脈硬化症、変形性腰椎症、心肥
大及び冠不全から選ばれた少なくとも1種の疾病の合併
症高血圧症患者(最大血圧148〜173、最小血圧9
8〜130肩mHg)は、最大血圧12〜27、最小血
圧15〜35mmHHの血圧が降下し、正常値を保持し
た。
上記に示すように高血圧症患者13人共、本発明の血圧
調節剤を服用1〜3ケ月以内に最大及び最小血圧を低下
して血圧を正常値に保持できた。なお、3ケ月以上服用
した表6の例は、高血圧症の再発の予防と高血圧症患者
の病気の治療のためである。血圧が正常値に至ったのち
は、”服用停止後も3〜6ケ月の期間、正常維持が認め
られた。又、低血圧症患者が服用した場合は、1〜2ケ
月以内に最大及び最小血圧は共に18〜29mmHg上
昇し、それぞれの血圧は正常値内に保持できた。正常値
に至ったのちは服用停止後も3ケ月間、血圧の正常維持
が認められた。
すなわち、本発明の血圧調節剤を高血圧症患者が服用す
ると血圧が降下し、低血圧症患者が服用すると血圧が上
昇して、それぞれ正常値を保持する。1〜9ケ月間の長
期間投与においても、ヒトの血圧の異常な下降及び/又
は異常な上昇の発現は皆無であった。この服用期間中、
血液中の総コレステロール(T C)、遊離コレステロ
ール(FC)、トリグリセライド(TG)、総リン脂質
(PL)、遊離脂肪酸(N E F A)、高比重リポ
蛋白コレステロール(HDLC)、グルタミン酸オキサ
ロ酢酸トランスアミナーゼ(GOT)、グルタミン酸ピ
ルビン酸トランスアミナーゼ(GPC)、尿素窒素(B
UN)、クレアチニン(RE)など多数項目の生化学デ
ータを測定し副作用発現の有無を慎重に検査しながら続
行した。この項目の大部分は和光純薬株式会社市販のキ
ットを用いて測定した。この結果、肝・腎機能障害その
他の副作用の発現は全く認められなかった。
すなわち、本発明の血圧調節剤は、安全で優れた血圧調
節作用を有することが確認できた。それと共に、本発明
の血圧調節剤(抗高低血圧剤)はヒトにおける血圧降下
及び/又は血圧上昇作用は緩和であり、安全に長期間投
与できる薬剤であることが判明した。
適用例3:血栓症及び/又は高脂血症との合併症高・低
血圧症患者に対するミミズ乾燥 粉末の経口投与試験: 表7に示す高血圧、低血圧、血清中のTC及びTGをも
つ血栓症及び/又は高脂血症を合併した3人の高血圧症
と2人の低血圧症患者と対照のための4人の血栓症患者
と1人の健康人に対して前記カプセル剤を経口投与し、
その治療効果を調べIこ。
表     7 すなわち、参考例3で得たカプセル剤(処方!、処方■
、処方X1処方■、処方][1)を用い、各患者に毎食
後1日3回ミミズ乾燥粉末製品150mgずつを経口投
与し、プラズマ中のフィブリン分解生成物(Fibri
n DegradaLion Products、以下
FDPと略す)及びプラズマ中の組織性プラスミノーゲ
ン・アクチベーター(以下tPAと略す)を経時的に測
定した。また、25日間投与を継続したのち、血圧及び
血清中の脂質含有量を測定した。これらの結果を表8に
示す。
なお、患者No、 3 、4及び5に対しては、抗凝固
剤のWarfarin potassiumを併用した
この表8に示されるように、高血圧症と高脂血症の合併
症患者(No、 2 )及び低血圧症と高脂血症の合併
症患者(No、 6 、 No、 7 )では、ミミズ
乾燥粉末製品を服用前ではプラズマ中のFDPは54〜
60ng/rxQであったが、服用すると2〜4日間に
フィブリン溶解能力(FDP)は、−時的に約4倍に上
昇するが、18日以降になると、服用前の数値まで低下
する。このことから、血管に沈着していt;フィブリン
がミミズ乾燥粉末の投与により溶解し、血管が正常な状
態になることが推測される。また、これらの患者におい
ては、25日間、ミミズ乾燥粉末を服用することにより
血圧、TC%TGが正常値になり、治療効果が認められ
た。
次に、深部静脈血栓症患者(No、 3 )、深部静脈
血栓症と高脂血症の合併症患者(No、 4 )、血栓
症と高血圧症と高脂血症の合併症患者(No、 l 、
 No、 8 )及び血栓症と高脂血症の合併症患者(
No、 9 )では、服用前のプラズマ中のFDPは1
40〜230ns/ !11!であり、服用後FDPは
若干変動しt;が、18日以降では健康人と同じ数値に
落ち着いI;。このことは、ミミズ乾燥粉末の投与によ
りフィブリンが溶解すると同時に、血液凝固能力の増大
、線溶作用の著しい低下などに起因する血管壁の代謝障
害や血栓症の症状が改善されていることを示している。
また、血栓症と高血圧症と高脂血症の合併症患者(No
、 1 、 No、 8 )と高血圧症と高脂血症の合
併症患者(No、 2 )ではミミズ乾燥粉末の投与に
より血圧、TC及びTGが正常値になった。
他方、深部静脈血栓症と高脂血症の合併症患者(No、
 5 )では、ミミズ乾燥粉末の投与によりFDP値は
一時的に増加、減少を繰り返しながら次第に低下したが
、25日投与しても正常値には至らなかった。しかしな
がら、さらに投与を継続することにより深部静脈血栓症
と高脂血症の合併症も完治が期待できる。
また、tPAはいずれの場合においても、ミミズ乾燥粉
末の投与により持続的に増加傾向を示し、特に服用3〜
4日間又はそれ以後にかなりの増加を示した。ミミズ乾
燥粉末投与後、服用3〜4日間又はそれ以後にFDPと
tPAの最大値が同時に出現するという結果を得た。こ
のことから、ミミズ乾燥粉末の服用によりプラズマ中の
tPAが増加し、その結果、フィブリンの分解が促進す
る作用機構が考えられる。
適用例4 ウロキナーゼのような血栓溶解酵素剤を患者に静脈注射
により投与すると、投与期間中に活性化部分的トロンボ
プラスチン・凝固時間(ActivatedParti
al ThromboplasLin Time、以下
aPTTと略す)が短縮され、かつFibrinoge
n (以下Fibgnと略す)が分解されて出血を生じ
る傾向がある。
そこで、5人の患者及び比較のための1人の健康人に対
し、処方lのカプセル剤(W−2を15011g含有)
又は処方xnのカプセル剤(W−19を15019含有
)を1回1錠1日3回食後に経口投与し、21ないし2
9日間にわたってaPTTSFibgn、 FDP%t
PA及びプラズマ中のPlasminogen Act
ivatorInhibiLor −1(以下FAI−
1と略す)の変化を調べた。その結果を表9に示す。
この表9から分るように、ミミズ乾燥粉末製品を用いる
とaPTTの短縮やFibgnの分解はほとんど認めら
れず、血栓溶解酵素剤を用いたときに伴う副作用は認め
られない。
血栓症と高血圧症の合併症の患者(No、10、最大血
圧155、最小血圧95+u+Hg)は、当初からプラ
ズマ中のFDPは健康人の約4倍の高値であり、多量の
フィブリンが血中に存在することを示していた。
ミミズ乾燥粉末製品の服用1〜2日目目量活発な血栓溶
解を示し、服用211日目はFDP%tp^、PALl
が健康人と同じ値まで減少して血栓症の完治が認められ
るとともに、血圧は最大血圧135、最小血圧85mm
Hgと正常域に低下しt;。
高血圧症の患者(No、13、最大血圧145、最小血
圧105mmHg)は服用4日目にFDPが約4倍、t
PAも顕著な上昇を示した。服用133日目FDPの上
昇が続いたのち、服用211日目はFDP、 tPA及
びFAI−1が減少し健康人と同じ値となり、フィブリ
ン塊が溶解したことを示すとともに、血圧は最大血圧1
30、最小血圧83 mmHgと正常域に低下した。深
部静脈血栓症の患者(No、l1%12及び14)は当
初からプラズマ中のFDPは健康人の約3〜3.5倍の
高値であったが、ミミズ乾燥粉末製品服用1〜2目量か
らFDPの顕著な上昇を示し、健康人よりも高いFDP
値を長・〈保持したのち低下した、No、lI及び14
の患者の場合には、服用24〜25日目にFDP、 t
PA及びFAI−1は健康人と同値まで減少し、深部静
脈中のフィブリン塊が溶解し、消失したことを示した。
また、No、12の患者の場合には服用255日目FD
P、 tPA及びFAI−1がそれぞれ減少し、深部静
脈血栓症は完治に至らないが、改善の進行は明らかであ
った。
上記のように、ミミズ乾燥粉末製品単独の経口服用によ
り血栓症又は深部静脈血栓症、もしくはこれらと高血圧
症及び/又は高脂血症との合併症などの血栓症又は深部
静脈血栓症が完治又は改善することが分かった。また、
そのときの合併症の高血圧症及び高脂血症も一緒に完治
することが分かった。
さらに、高血圧症又は低血圧症と高脂血症との合併症患
者もしくは高血圧症患者の血栓が溶解するとともに、高
血圧症、低血圧症及び高脂血症が一緒に完治することが
分かった。
また、ミミズ乾燥粉末製品とWarfarin Pot
assiu+mの併用により深部静脈血栓症、又はこれ
と高脂血症との合併症の深部静脈血栓症及びその合併症
が完治、改善することが分かった。
プラズマ中のFDP(ng/+*12)はFDP(D−
Dimer)EL[5A(Enzyn+e Linke
d Immuno 5orbent As5ay) K
it((Asserachrom D−Di) : S
vago社(フランス)販売〕、プラズマ中のtPA(
n9/ rn12)は、LPA IRMA (Immu
no−radio Metric As5ay)Kit
((Rabbit antihuman tPA):5
cripps C11nic研究所(アメリカ)販売〕
、プラズマ中のPAilは(ng/+(2)は、PAI
 −I ELISAKit(goatantihuma
n PAl−1; Biopoo1社(スウエデン)販
売〕で測定した。aPTT(sec)、Fibgn (
ng/dQ)、Tc(mg/dc)、TG(mg/dQ
)は通常の方法又は通常のキットを用いて測定した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、生きミミズを真水中又は有機酸、無機酸、有機酸ナ
    トリウム塩、無機酸ナトリウム塩、有機酸カリウム塩及
    び無機酸カリウム塩から成る群から選ばれる少なくとも
    一種類の化合物を含有するpH3〜6.5の水溶液中に
    放置して生きミミズの消化管内の糞土を排出せしめたの
    ち、生きミミズの体表面に付着する汚物を水で洗浄除去
    して湿式粉砕をおこなつて得たミミズ懸濁液、又は生き
    ミミズの体表面に付着する汚物を除去したのちの生きミ
    ミズを真水中又は前記水溶液中に放置して生きミミズの
    消化管内の糞土を排出せしめたのち、生きミミズの体表
    面に付着する汚物を水で洗浄除去して湿式粉砕をおこな
    って得たミミズ懸濁液を減圧下で脱ガスしたのち、真空
    回転乾燥をおこなつて得たミミズ乾燥粉末を有効成分と
    して含有する血圧調節剤。
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