JPH0221452Y2

JPH0221452Y2 -

Info

Publication number: JPH0221452Y2
Application number: JP1987021287U
Authority: JP
Priority date: 1987-02-18
Filing date: 1987-02-18
Publication date: 1990-06-11
Also published as: JPS62147611U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、循環する無端ベルトの大部分を、パ
イプ状に丸め、その中に、粉粒搬送物を包み込ん
で搬送するようにし、屋外に設置しても、搬送物
が雨にぬれたり、風に飛ばされたり、こぼれ落ち
たりすることがなく、また、搬送方向を任意の方
向に湾曲させ、かつ急角度で連続搬送しうるパイ
プコンベヤの改良に係るものである。

（従来の技術とその問題点）従来のパイプコンベヤにおいては、パイプ状と
なつて走行する無端ベルトを支持する保形ローラ
同士間の間隙内へ、無端ベルトの側端縁が食い込
んで行つて、作動不良になることがあつた。

また、無端ベルトをパイプ状に丸める際に、そ
の側端部同士が円周方向に摺擦して、作動が不円
滑となるとともに、この部分が摩耗したり、破損
したり、あるいは、その際に削り落とされて生ず
るベルトの粉や破片が、搬送物に混入することが
あつた。

従来、このような問題点に対する解決手段は講
じられていない。

（問題点を解決しようとする手段）本考案は、従来のパイプコンベヤにおける上記
の問題点を解決することを目的としてなされたも
ので、その特徴とするところは、帯状の無端ベル
トを前後１対のローラ間に掛け回し、前記無端ベ
ルトにおける両ローラ間の中間部を、該無端ベル
トの長手方向に適宜の間隔で設置された複数の支
持枠に設けた複数の保形ローラによりパイプ状に
丸めるとともに、その内部に被搬送物を包み込ん
で搬送するようにしたパイプコンベヤにおいて、
前記ローラの少なくとも一方と、このローラに最
も近い支持枠との間に、無端ベルトの一方の側端
部を、他方の側端部より内方に向けて押し曲げる
押えローラを設けたことにある。

（実施例）以下、添付の図面に示す実施例について詳細に
説明する。

１は、たとえばゴム製の無端ベルトで、製造時
に、自らの弾性により、両側端部１′，１″同士が
重合して、パイプ状に丸まろうとする傾向が、製
造時に付与されている。この無端ベルト１は、前
方に位置する駆動ローラ２と、後方に位置する従
動ローラ３に、平板状に展開した部分が掛け回さ
れている。

４は、パイプ状に丸められた無端ベルト１を、
所定間隔毎に支持して案内する支持枠で、第４図
に示すように、上下２室４ａ，４ｂに区分され、
各室４ａ，４ｂの内部には、それぞれ、複数の保
形ローラ５（実施例では、各６個）が、正面から
見て実質上円を描くように、かつ隣接するローラ
５，５の内角部同士が、概ね無間隙となるように
して、同一円周上に、中心対称的に配設されてい
る。

各ローラ５の枢軸５ａは、無端ベルト１の運動
方向と直交する垂直面内にあることは云うまでも
ない。

第３図に示すように、従動ローラ３の近くに
は、上側走行部たる往路ベルト１ａを囲む丸め枠
６が配設されている。

丸め枠６内には、第５図に示すように、中央下
部において水平をなす丸めローラ７と、その両側
より外上方へ向かつて傾斜する丸めローラ７，７
が、内角部同士を近接させて配設され、これら３
個のローラ７により、従動ローラ３から平板状で
出る往路ベルト１ａの下面が支持されている。

同様の丸め枠６が、駆動ローラ２の近くにも、
下側走行部たる復路ベルト１ｂを囲んで設けられ
ている。

８は搬送物投入用ホツパー、９は搬送物の受け
箱である。

前記各丸め枠６と、それに最も近い支持枠４と
の間には、それぞれ押え枠１０が設けられてい
る。

第６図は、押え枠１０の上半部のみを示し、下
半部は、これと上下対称的になつている。従つ
て、以下第６図に基いて、上半部についてのみ説
明し、下半部の説明は省略する。

第６図に示すように、押え枠６の上半部は、左
右の縦杆１０ａ，１０ａの上端同士を横杆１０ｂ
で連結してなり、左方の縦杆１０ａ上部には、内
方へ突出する縦長の取付板１１が固着され、取付
板１１に穿設された、上下に並ぶ複数の縦長孔１
２には、ベルト押え装置１３が取付けられてい
る。

ベルト押え装置１３は、第７図と第８図に示す
ように、縦長の基板１４を備え、該基板１４に
は、上下に並ぶ複数の横長孔１５が穿設されると
ともに、上下方向の中央部には、内側方を向く枢
軸１６の基端が固着され、かつこの枢軸１６に
は、横長の押えローラ１７が枢設されている。

基板１４は、その各横長孔１５を、押え枠１０
の取付板１１の各縦長孔１２に、ボルト１８をも
つて、上下左右に移動可能に取付けられ、押えロ
ーラ１７は、その先端が押え枠１０のほぼ中心を
向き、かつ下面で、丸まろうとする、又は展開し
ようとするベルト１の一方の側端部１″を、他方
の側端部１′より内方に向けて押し曲げるように
なつている。

上述のパイプコンベヤにおいては、第２図、第
３図および第５図に示すように、従動ローラ３に
おいて平板状に展開したベルト１は、丸め枠６を
通過する間に樋状に湾曲し、その内部の中央に、
ホツパー８より粉粒状搬送物１９が投入される。

ついで、第６図に示すように、ベルト押え装置
１３の押えローラ１７により、ベルト１の内方と
なるべき側端部１″のみが、強制的に上方より押
えつけられて、内下方に屈曲され、前方の支持枠
４に突入して、パイプ状になる。

従つて、搬送物１９の投入量が過多であつて
も、また、搬送物１９が片寄つていても、ベルト
１は、その両側端部１′，１″が若干離間する状態
で、前方の支持枠４に突入するまで維持されるの
で、側端部１′の内面を側端部１″の端縁が摺擦し
たり、両側端部１′，１″がせり合うようなことは
ない。

なお押えローラ１７は、基板１４を適宜上下左
右に移動させることにより、予定された搬送物の
投入量や物性に対応した、最適の位置とすること
ができる。

往路ベルト１ａにより搬送された搬送物１９
は、駆動ローラ２において平板状に展開して回走
する際、受け箱９に投下され、再びパイプ状に丸
められて従動ローラ３に戻る。

この際にも、駆動ローラ２の近くに設けた、上
記同様のベルト押え装置が、展開する往路ベルト
１ａの内側の側端部１″を、内方に押え込むので、
やはり、側端部１′，１″同士の擦動が防止され
る。

さらに、復路ベルト１ｂを丸める際と展開する
際にも、ベルト１の側端部１′，１″同士の摺擦
が、ベルト押え装置により防止される。

従つて、無端ベルト１を丸めてパイプ状にした
り、平板状に展開したりする作用が、円滑に行な
われるとともに、側端部１′，１″同士が摺擦し合
つて、その摩耗を早めたり、あるいはベルトの一
部が削り落とされて、搬送物１９内へ混入したり
することはない。

また、隣接する保形ローラ５，５の内角部同士
は、概ね無間隙となつているので、ベルト１が薄
肉であつても、また搬送物１９が重要物であつて
も、従来のもののように、ベルト１の側端縁が、
隣接する保形ローラ５，５の間に、食い込んで行
つて、作動不良を起こすことはない。

さらに、無端ベルト１は、その復路たる下側走
行部においては、反転されたままで、閉結したパ
イプ状に丸められるので、従来のように、ベルト
１の内面に付着した残存搬送物が復路において落
下して環境を害するおそれはない。

（考案の効果）押えローラにより、丸まろうとする、又は展開
しようとする無端ベルトの一方の側端部を、他方
の側端部より内方に向けて押し曲げることによ
り、最も近接する支持枠への突入部分近くまで、
無端ベルトにおける両側端部を互いに内外に離間
させた状態を維持し、それらが互いに摺擦した
り、せり合つたりするのを防止することができ
る。

したがつて、従来のパイプコンベヤのこの部分
における無端ベルトの両側端部の摺擦による作動
の不円滑、摩耗や破損のおそれ、及びその際に削
り落とされたベルトの粉等の搬送物への混入等の
問題をすべて解消することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案のパイプコンベヤの一実施例
を略示する側面図、第２図は第１図における搬送
物投入部付近の拡大縦断側面図、第３図は、同じ
く平面図、第４図は、第１図における−線拡
大縦断面図、第５図は、第３図における−線
縦断面図、第６図は、第３図における−線縦
断面図、第７図は、ベルト押え装置の一部切欠拡
大正面図、第８図は、第７図における−線断
面図である。１……無端ベルト、１′，１″……側端部、１ａ
……往路ベルト、１ｂ……復路ベルト、２……駆
動ローラ、３……従動ローラ、４……支持枠、４
ａ……上室、４ｂ……下室、５……保形ローラ、
５ａ……枢軸、６……丸め枠、７……丸めロー
ラ、８……ホツパー、９……受け箱、１０……押
え枠、１０ａ……縦杆、１０ｂ……横杆、１１…
…取付板、１２……縦長孔、１３……ベルト押え
装置、１４……基板、１５……横長孔、１６……
枢軸、１７……押えローラ、１８……ボルト、１
９……搬送物。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 帯状の無端ベルトを前後１対のローラ間に掛
け回し、前記無端ベルトにおける両ローラ間の
中間部を、該無端ベルトの長手方向に適宜の間
隔で設置された複数の支持枠に設けた複数の保
形ローラによりパイプ状に丸めるとともに、そ
の内部に被搬送物を包み込んで搬送するように
したパイプコンベヤにおいて、前記ローラの少
なくとも一方と、このローラに最も近い支持枠
との間に、無端ベルトの一方の側端部を、他方
の側端部より内方に向けて押し曲げる押えロー
ラを設けたことを特徴とするパイプコンベヤ。 (2) 押えローラの設置位置を、側方向に変化させ
うるようにしてなる実用新案登録請求の範囲第
(1)項に記載のパイプコンベヤ。 (3) 押えローラの設置位置を、上下方向に変化さ
せうるようにしてなる実用新案登録請求の範囲
第(1)項又は第(2)項に記載のパイプコンベヤ。 (4) 押えローラが、概ね水平をなす実用新案登録
請求の範囲第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載
のパイプコンベヤ。 (5) 各保形ローラは、その互いに隣接する内角部
同士が概ね無間隙となるようにして、各支持枠
に配設されている実用新案登録請求の範囲第(1)
項乃至第(4)項のいずれかに記載のパイプコンベ
ヤ。