JPH0221345Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案はラツクピニオン形動力舵取装置の操舵
角を電気的に検出する検出器の取付構造に関する
ものである。

＜従来技術＞ 従来の動力舵取装置としては、純油圧的制御の
ものが一般的であつて、トーシヨンバーの捩れ角
としての操作トルクに応じてサーボバルブが応答
するように構成されている。

これに対して操舵角、操舵角速度等の各種パラ
メータに応じて操舵特性をモジユレートする電気
的制御を加えたものが提案されているが、かかる
操舵角検出装置は、ハンドル軸と歯車を介して回
転連結されており、動力舵取装置ギヤボツクスと
一体に組み込まれたものはなかつた。このため、
動力舵取装置の実車への装着とは別に操舵角検出
器を別個に取付けなければならず組付工数が増す
ばかりでなく、特別なスペースを必要とし組付時
間も長くなつていた。

＜考案の目的＞ そこで本考案の目的は動力舵取装置のギヤハウ
ジングに操舵角検出器を組込みピニオン軸と同軸
的に直結してコンパクトな取付構造とすることで
ある。

＜考案の構成＞ 本考案の特徴とする構成は、パワーシリンダの
ピストンに連結されギヤハウジングに摺動可能に
案内されたラツク軸に噛合し、入力軸とトーシヨ
ンバーを介して接続されるピニオン軸をギヤハウ
ジングにベアリングを介して回転可能に軸承し、
前記ピニオン軸に連結した一方の回転弁部材と前
記入力軸に一体に設けた他方の回転弁部材の相対
回転により圧油を前記パワーシリンダの両室に給
排制御するラツクピニオン形動力舵取装置におい
て、前記ピニオン軸の先端部を覆うギヤハウジン
グに、ピニオン軸と同軸的にねじ孔を穿設し、こ
のねじ孔に前記ベアリングを押えるリング状ナツ
トを螺着し、このリング状ナツトに回転角度検出
器を取付けたアダプタを固着し、この回転角度検
出器を前記ピニオン軸と同軸的に固着し、前記回
転角度検出器の回転入力軸をピニオン軸の先端に
形成された係合部に回転連結したものである。

＜実施例＞ 以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。１０はラツクピニオン形動力舵取装置のギヤ
ハウジングを示し、このギヤハウジング１０には
ラツク軸１１が摺動可能に嵌挿され、このラツク
軸１１に図略のパワーシリンダが連結されてい
る。ギヤハウジング１０にはまたラツク軸１１に
噛合するピニオン軸１２がその先端部をベアリン
グ１３を介して回転可能に軸承され、このピニオ
ン軸１２の他端にボールベアリンダ１４のインナ
レースが嵌着固定されている。

前記ギヤハウジング１０の開口端には弁ハウジ
ング２０が固定され、この弁ハウジング２０に入
力軸２１が前記ピニオン軸１２と同軸的に回転軸
承されている。ピニオン軸１２および入力軸２１
にはトーシヨンバー２２が挿通され、このトーシ
ヨンバー２２の一端はピニオン軸１２に固定さ
れ、他端は入力軸２１に固定されている。前記弁
ハウジング２０には制御弁２３の一方の回転弁部
材２４が回転可能に嵌合され、この回転弁部材２
４の一端はピニオン軸１２に連結ピン２５を介し
て連結されている。回転弁部材２４の内周には入
力軸２１に一体形成した他方の回転弁部材２６が
相対回転可能に嵌合され、これら一対の回転弁部
材２４，２６の相対回転により圧油供給口２７は
弁部材の制御オリフイス連通孔２８，２９を介し
て前記パワーシリンダの一方室に連通されるとと
もに、排出口３０はパワーシリンダの他方室に連
通される。

前記ピニオン軸１２の先端部を覆うギヤハウジ
ング１０にはピニオン軸１２と同心的にねじ孔３
５が穿設され、このねじ孔３５に螺着されたリン
グ状ナツト３６に、多回転形ポテンシヨメータ等
の回転角検出器４０を取付けたアダプタ３７が閉
塞部材３８とともに締付ねじ３９によつて取付け
られている。リング状ナツト３６は、ピニオン軸
１２を回転可能に軸承するベアリング１３の一端
に当接して、ベアリング押えの役割をする。なお
３８ａはリード線引出し口であり、リード線を挿
通した後樹脂を充填し密封される。

回転角検出器４０の入力軸４１は二面幅を有す
る係合面がピニオン軸１２先端に刻設された直径
方向に刻設されたスリツト１２ａに嵌合され、回
転連結されている。

＜考案の効果＞ 以上述べたように本考案の構成によれば、パワ
ーシリンダのピストンに連結されギヤハウジング
に摺動可能に案内されたラツク軸に噛合し、入力
軸とトーシヨンバーを介して接続されるピニオン
軸をギヤハウジングにベアリングを介して回転可
能に軸承し、前記ピニオン軸に連結した一方の回
転弁部材と前記入力軸に一体に設けた他方の回転
弁部材の相対回転により圧油を前記パワーシリン
ダの両室に給排制御するラツクピニオン形動力舵
取装置のギヤハウジングにピニオン軸の先端にこ
れと同軸的にねじ孔を穿設し、このねじ孔に前記
ベアリングを押えるリング状ナツトを螺着し、こ
のリング状ナツトに回転角度検出器を取付けたア
ダプタを固着し、この回転角度検出器を前記ピニ
オン軸と同軸的に固着し、前記回転角度検出器の
回転入力軸をピニオン軸の先端に形成された係合
部に回転連結した構成であるので、入力軸とピニ
オン軸が回転可能にトーシヨンバーを介して接続
される動力舵取装置にも極めてコンパクトにギヤ
ハウジングと一体構成することができ、かつ回転
を直接検出しているため回転角を高精度に検出す
ることができるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、ラツクピ
ニオン形動力舵取装置のギヤハウジングの縦断面
図である。 １０……ギヤハウジング、１１……ラツク軸、
１２……ピニオン軸、２０……バルブハウジン
グ、３６……リング状ナツト、３７……アダプ
タ、４０……回転角検出器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パワーシリンダのピストンに連結されギヤハウ
   ジングに摺動可能に案内されたラツク軸に噛合
   し、入力軸とトーシヨンバーを介して接続される
   ピニオン軸をギヤハウジングにベアリングを介し
   て回転可能に軸承し、前記ピニオン軸に連結した
   一方の回転弁部材と前記入力軸に一体に設けた他
   方の回転弁部材の相対回転により圧油を前記パワ
   ーシリンダの両室に給排制御するラツクピニオン
   形動力舵取装置において、前記ピニオン軸の先端
   部を覆うギヤハウジングに前記ピニオン軸と同軸
   的にねじ孔を穿設し、このねじ孔に前記ベアリン
   グを押えるリング状ナツトを螺着し、このリング
   状ナツトに多回転形ポテンシヨメータ等の回転角
   度検出器を取付けたアダプタを固着し、前記回転
   角度検出器を前記ピニオン軸と同軸的に固着し、
   前記回転角度検出器の回転入力軸をピニオン軸の
   先端に形成された係合部に回転連結したことを特
   徴とするラツクピニオン形動力舵取装置の操舵角
   検出装置。