JPH02212310A - 粒状多結晶ダイヤモンド膜の製造方法 - Google Patents

粒状多結晶ダイヤモンド膜の製造方法

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JPH02212310A
JPH02212310A JP63139143A JP13914388A JPH02212310A JP H02212310 A JPH02212310 A JP H02212310A JP 63139143 A JP63139143 A JP 63139143A JP 13914388 A JP13914388 A JP 13914388A JP H02212310 A JPH02212310 A JP H02212310A
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Tsutomu Nakamura
勉 中村
Tetsuo Nakai
哲男 中井
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分舒〕 本発明は、気相合成法により基板上に多結晶ダイヤモン
ド膜を製造する方法、特に工具等の高い強度を要求され
る分舒に適した緻密なダイヤモンド膜を製造する方法に
関する。
〔従来の技術〕
ダイヤモンド微粉末を超高圧下で焼結してなるダイヤモ
ンド焼結体は、既に非鉄金属類の切削工具、ドリルビッ
ト、線引きダイス等に広く使用されている。
例え°ば、特公昭52−12126号公報にはこの種の
ダイヤモンド焼結体が開示されており、そこではダイヤ
モンド粉末をwC−o・超硬合金の成形体又は焼結体に
接するように配置し、超硬合金の液相が生じる温度以上
の温度並びに超高圧下で焼結する方法が採られている。
この方法により製造されたダイヤモンド焼結体は、約1
0〜15体積%の00を含有し、非鉄金属等の切削加工
用工具としては充分実用的な性能を有している。
しかし、このダイヤモンド焼結体は、耐熱性に劣り例え
ば750C以上の温度に加熱すると耐摩耗性及び強度の
低下がみられ、更に900C以上の温度では焼結体が破
壊されてしまう。これはダイヤモンド粒子と結合材であ
るcoとの界面においてダイヤモンドの黒鉛化が生じる
こと、並びに両者の加熱時における熱膨張率の差に基づ
く熱応力に依るものと考えられる。
又、上記のCOを結合材としたダイヤモンド焼結体を酸
処理して大部分の結合金属相を除去すると焼結体の耐熱
性が向上することが知られている。
例えば、特開昭53−114589号公報には、この様
にして耐熱性を改善したダイヤモンド焼結体が開示され
ている。しかしながら、この方法により除去された結合
金属相の部分は空孔となるため、耐熱性こそ向上するも
のの強度が低下するという問題があった。
一方、気相合成法を用いて基体上にダイヤモンド薄膜を
コーティングした工具が知られている。
気相からのダイヤモンド膜の製造方法には、炭化水素な
どの有機炭素化合物と水素の混合ガスを活性化する手段
によって、金属フィラメントのような熱電子放射材で加
熱する熱OVD法、マイクロ波により励起するマイクロ
波プラズマO’VD法、及び高周波により励起する高周
波プラズマOVD法などがある。しかし、通常の気相合
成法により形成したダイヤモンド膜は膜厚が薄く、且つ
基体との密着強度が不充分であるため、切削等に用いる
工具としては充分な性能が得られなかつ、た。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者等は上記した従来のダイヤモンド工具の問題点
に検討を加え、特願昭63−34033号及び特願昭6
3−34034号により強度、耐摩耗性、及び耐熱性を
改善した実質的にダイヤモンドのみからなる多結&具を
提案した。
しかしながら、このダイヤモンドの多結晶体工具におい
ても、断続切削や硬質セラミックスの切削等のように、
刃先に高い応力や衝撃力が加わる場合には折損しやすい
という問題がある。
本発明はかかる従来の事情に鑑み、工具として折損しに
くいように更に強度の高いダイヤモンドの多結晶体を基
体上に形成することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため本発明では、有機炭素化合物と
水素を主成分とする混合ガスを活性化させ、基体上にダ
イヤモンド膜を合成析出させる多結晶ダイヤモンド膜の
製造方法において、活性種の量を変えうる合成条件の一
つを間欠的に変化させることにより、繰返し炭素の過飽
和度を増加させ又減少させることを特徴とする。
本発明方法で原料として用いる有機炭素化合物には、メ
タン等の炭化水素、アルコール、エステル、ケトン、ア
ルデヒド等があり、特に分解してメチルラジカルを生成
するものは、そのラジカルからの炭素がダイヤモンド構
造をとりやすいため好ましい。又、水素は分解して原子
状となり、ダイヤモンドと共に析出する非ダイヤモンド
炭素と優先的に再結合してこれを除去し、合成析出する
多結晶ダイヤモンドの純度の向上に寄与すると考えられ
ている。更にこれら以外にも、アルゴン等の不活性ガス
や、酸素、−酸化炭素、水なども、多結晶ダイヤモンド
の合成反応や特性を阻害しない範囲内であれば、原料ガ
ス中に含有されても差支えない。
これらの混合ガスの活性化には、公知の熱電子放射材を
用いた熱分解、高周波やマイクロ波を用いたプラズマ放
電による分解が有効である。
〔作用〕
有機炭素化合物と水素を主成分とする混合ガスの活性化
の状態は、混合ガスの組成や流量、及び活性化度(生成
する活性種の量の多少)により決定され、更に活性化度
は混合ガスの組成と流量が一定の場合には、ガス圧力、
励起分解エネルギー(具体的には熱電子放射材の温度や
プラズマ放電のための電力)等に依存する。
従来の気相合成法による多結晶ダイヤモンドの合成にお
いては、上記した活性化度(活性種の量)を変えうる諸
条件は全て一定に保たれていた。その為、ダイヤモンド
の成膜過程は第2図に示す状況であることが実験的に判
明した。即ち、合成条件に応じた炭素の過飽和度に準じ
て基体l上にダイヤモンドの核2が発生(第2rI!1
(JL)参照)した後、この核2が成長してダイヤモン
ド粒子3が基体1全体を覆い(第2図(→参照)、その
後は合成条件下で優性となる結晶面を成長上面とする粒
子が成長を続けるので、柱状結晶4(第21iU(0)
参照)が生成する。
本発明者等は、多結晶ダイヤモンドが第2gJ(0)の
ような柱状組織であるため強度が低く、工具として用い
た場合に欠損しやすいと考え、この組織を粒状化すべく
検討を重ね、本発明を完成したものである。即ち、本発
明方法においては、ダイヤモンド成膜中に活性種の量を
変えうる合成条件の一つを間欠的に変化させることによ
り、炭素の過飽和度をある値から増加させ又減少させる
ことを繰返すので、ダイヤモンドの成膜過程が第2v!
Jの(〜と(1))の繰返しとなり、結果的に第1図に
示すような粒状結晶5が緻密に堆積した多結晶ダイヤモ
ンド膜が得られる。
炭素の過飽和度を増減するために変化させる合成条件は
、条件を変えることによって活性種の量に変動を来す合
成条件である必要があり、具体的には■熱電子放射材の
温度、又はプラズマ放電電力のいずれか、若しくは■混
合ガスのガス圧、混合ガス中の有機炭素化合物の組成比
、又は混合ガスの流量のいずれかである。これらの合成
条件の変化率は、■の条□件では5%以上及び■の条件
では10%以上とすることが好ましく、夫々これ以下の
変化率では炭素の過飽和度の変化が顕著に現われず、組
織を粒状化することが難しい。
又、合成条件の一つを変化させる時間が長いと得られる
組織の変化が緩慢で、望ましい粒状結晶が得られないの
で、10秒以下で変化させることが好ましい。更に、合
成条件の保持時間(変化させるまで合成条件を保持する
時間)は、その合成条件で析出するダイヤモンド粒子の
平均直径の2倍の膜厚を形成す、るのに要する時間以下
とするのが好ましい。これ以上に保持時間が長くなると
、その間に形成されるダイヤモンドが柱状となりやすい
為である。
〔実施例〕
実施例1 マイクロ波プラズマOVD法により、Mo基板上に以下
の一定条件で多結晶ダイヤモンドを20時間合成析出さ
せた: 混合ガス−(流量)  : H200oc/win0H
4oo/min Ar  50 oc/min 混合ガス圧カニ    Zoo torrマイクロ波発
振出発振出カニ soo w上記の例で得られた多結晶
ダイヤモン)″(A)は、その断面を電子顕微鏡により
観察したところ直径約5μm1長さ約500 /Jm程
度の柱状結晶からなる組織を呈していた。
マイクロ波発°振出カを間欠的に変更した以外、上記と
同様にして多結晶ダイヤモンドを合成析出させた。、即
ち、最初15分はsoo wの出方を保持し、その後1
秒以内に900 Wまで出方を増加させて15分保持し
、再度1秒以内にsoo wの出方に低下させる操作を
繰返し、合計20時間の合成を行なった。
得られた多結晶ダイヤモンド(B)は膜厚が約0.6鴎
で、その断面は粒径的5μmの層と粒径的8μmの層が
交互に積層した粒状組織をなしていた。
これらの多結晶ダイヤモンド(〜及び中)は、比重は共
に3.51を示し、ラマン分光分析による同定では共に
ダイヤモンド単相からなることが明らかとなった。
次に、これらの多結晶ダイヤモンド(A)、(B)の耐
欠損性を評価するために、酸処理により基板を溶解除去
し、超硬合金の合金にロウ付けした後、研削加工を行な
って切削チップを製作した。尚、比較材として、従来の
結合材Coを10容量%含有する平均粒径10μmの超
高圧焼結ダイヤモンドも、上記と同様に切削チップを製
作した。
評価試験は、被削材として外周面に軸方向に伸びる4本
の溝が形成されたA390合金(Aj−17Si)丸棒
を用い、以下の条件で外周長手方向の旋削を行ない、評
価結果を第1表に示した。
切削速度: 300Vmin 切り込み:0.21111 送    リ     :   (L 1 1%’re
v。
第  1  表 この結果から、本発明による粒状多結晶ダイヤモンド(
B)は通常の柱状多結晶ダイヤモンド(A)に比べ強度
が向上して欠損し難く、また従来の超高圧焼結ダイヤモ
ンドに比較して耐摩耗性が高いことが判る。
実施例2 熱電子放射材に直径0.5鴎、長さ2o鴎の直線状タン
グステンフィラメントを用いた熱OVD法により、下記
第2表に示す夫々の条件にて基板上に多結晶ダイヤモン
ドを合成析出させた。
得られた多結晶ダイヤモンドはいずれも黒色半透明テア
リ、ラマン分光分析の結果からダイヤモンド単相である
ことが判った。これらの断面組織を電子顕微鏡により観
察したところ、条件変更に要した時間の長かった素材(
巧、条件の変化率の小さかった素材(η及び素材(L)
は、直径5〜7μmで長さ400μmの柱状結晶であっ
た。一方の条件の保持時間の長すぎた素材(G)は平均
粒径2 Amの粒状結晶の層と直径10μmで長さ30
 /Jmの柱状結晶の層が交互に積層した組織であった
。他の素材はいずれも平均粒径2〜10μmの粒状結晶
が堆積した組織であることが判った。
これらの各多結晶ダイヤモンドから実施例1と同様にし
て切削チップを作成し、アルミナ焼結体丸棒(H−20
0079,All )の外周旋削を行ない、切削性能を
評価し、結果を第3表に示した。
切削速度250m/win 切り込み30.21111 送    リ    !  0.0251115/re
v*切削時間:15m1n 第  3  表 実施例3 81基板の置かれた反応管中に、OHとHの容量比1 
: Zooの混合ガスを流量200 oo/minで供
給し、圧力を180 torrに調整した。次に、高周
波発振機から900Wの出力で高周波(13,56MH
2)を与え、混合ガスを励起してプラズマを発生させた
。この条件を30分間保持した後、約3秒間にガス流量
を300 oa/minに増加して30分間保持し、再
度ガス流量を約3秒間で200 cc/winに減少さ
せた。この操作を繰返して行ない、合計20時間成膜し
た◎得られた多結晶ダイヤモンド(→は膜厚的0.5@
IIであり、電子顕微鏡観察により粒径3〜5μmの粒
状結晶であることが判った。
比較のために、混合ガスの流量を一定の200oc/w
inに保持した以外は上記と同一条件にて20時間成膜
した。得られた多結晶ダイヤモンド(N)は粒径511
mで長さ400μmの柱状結晶であった。
これらの素材を超硬合金製ホルダーにロウ付けし、刃先
処理を行なってドレッシング工具を製作した。これらの
工具により、アルミナ砥石のドレッシングを実施したと
ころ、素材(榊の工具は30分間欠損することなく、更
に継続して使用可能であったが、素材(N)の工具では
ドレッシング開始後10分で欠損が生じた◎ 〔発明の効果〕 本発明によれば、緻密で粒状組織の多結晶ダイヤモンド
が得られるので、特に高い強度を要求される工具素材と
して好適である。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明による多結晶ダイヤモンドの断面組織を
示す図、及び第2図(→〜(b)は通常の気相合成法に
よる成膜過程類に示した多結晶ダイヤモンドの断面組織
の図である。 1・・基体 2・・核 3・・粒子 4・・柱状結晶 5・・粒状結晶 出願人  住友電気工業株式会社 手 続 補 正 書(方式) %式% 事件の表示 2発明の名称 粒状多結晶ダイヤモンド膜の製造方法 3゜ 補正をする者 氏  名(名称)(213) 住友電気工業株式会社 4゜ 代 理 人 住 所 東京都新宿区新宿1丁目12−

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)有機炭素化合物と水素を主成分とする混合ガスを
    活性化させ、基体上にダイヤモンド膜を合成析出させる
    多結晶ダイヤモンド膜の製造方法において、活性種の量
    を変えうる合成条件の一つを間欠的に変化させることに
    より、繰返し炭素の過飽和度を増加させ又減少させるこ
    とを特徴とする粒状多結晶ダイヤモンド膜の製造方法。
  2. (2)合成条件の一つを変化させる時間が10秒以下で
    あることを特徴とする、請求項(1)記載の粒状多結晶
    ダイヤモンド膜の製造方法。
  3. (3)合成条件の一つを変化させる前及び後における合
    成条件の保持時間を、該合成条件で析出するダイヤモン
    ド粒子の平均直径の2倍の膜厚を形成するのに要する時
    間以下とすることを特徴とする、請求項(1)記載の粒
    状多結晶ダイヤモンド膜の製造方法。
  4. (4)活性種の量を変えうる合成条件の一つが熱電子放
    射材の温度、又はプラズマ放電電力である場合に、その
    変化率を5%以上とすることを特徴とする、請求項(1
    )又は(2)記載の粒状多結晶ダイヤモンド膜の製造方
    法。
  5. (5)活性種の量を変えうる合成条件の一つが混合ガス
    のガス圧、混合ガス中の有機炭素化合物の組成比、又は
    混合ガスの流量である場合に、その変化率を10%以上
    とすることを特徴とする、請求項(1)又は(2)記載
    の粒状多結晶ダイヤモンド膜の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH106222A (ja) * 1996-06-17 1998-01-13 Kyocera Corp 液体噴射ノズル
JP2010024104A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Mitsubishi Materials Corp 複層構造ダイヤモンド基焼結体、ダイヤモンド工具及びその製造方法

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JPH106222A (ja) * 1996-06-17 1998-01-13 Kyocera Corp 液体噴射ノズル
JP2010024104A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Mitsubishi Materials Corp 複層構造ダイヤモンド基焼結体、ダイヤモンド工具及びその製造方法

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