JPH0679504A - 多結晶ダイヤモンド切削工具およびその製造方法 - Google Patents

多結晶ダイヤモンド切削工具およびその製造方法

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JPH0679504A
JPH0679504A JP4232027A JP23202792A JPH0679504A JP H0679504 A JPH0679504 A JP H0679504A JP 4232027 A JP4232027 A JP 4232027A JP 23202792 A JP23202792 A JP 23202792A JP H0679504 A JPH0679504 A JP H0679504A
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JP
Japan
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tool
polycrystalline diamond
diamond layer
substrate
cutting
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Application number
JP4232027A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Nakamura
中村  勉
Yasuyuki Kaneda
泰幸 金田
Tetsuo Nakai
哲男 中井
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多結晶ダイヤモンドを用いた切削工具の耐溶
着性を向上させることである。 【構成】 多結晶ダイヤモンド切削工具は低圧気相法に
より合成された多結晶ダイヤモンド層を工具素材とし、
この工具素材を工具支持体に接合した構造を有する。工
具すくい面の表面粗さがRmaxで0.2μm以下であ
る。多結晶ダイヤモンドの粒径がすくい面側で0.01
〜1μm、工具支持体への接合面側で多結晶ダイヤモン
ド層の膜厚の5〜15%である。すくい面から10μm
の深さまでの多結晶ダイヤモンド層が99〜100原子
%の炭素元素を含み、炭素原子の99〜100%がダイ
ヤモンド結合をしている。多結晶ダイヤモンド層の形成
時に基板と接していた表面がすくい面を構成し、その表
面にイオンビーム加工を施した後、大気中で300〜5
00℃の温度で加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、耐溶着性に優れた多
結晶ダイヤモンド切削工具およびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンドは、硬度と熱伝導率が高い
ため、切削工具や耐摩工具として優れた性能を発揮し、
種々の用途に利用されている。ダイヤモンドを用いた切
削工具の例としては、特に単結晶ダイヤモンドの欠点で
ある劈開による欠損を抑制する目的で、たとえば特公昭
52−12126号公報に記載されているような、ダイ
ヤモンド微粒子を鉄系の金属結合材で焼結したダイヤモ
ンド焼結体を用いたものが知られている。
【0003】しかしながら、ダイヤモンド焼結体を用い
た工具は耐熱性が低いという問題があった。すなわち、
刃先部の温度が高くなる条件下では耐摩耗性や強度が低
下し、工具として実用に耐えなくなる場合があった。た
とえば、ダイヤモンド焼結体を750℃以上の温度に加
熱すると、耐摩耗性および強度が低下し、さらに900
℃以上の温度に加熱すると焼結体が破壊するという問題
があった。この原因としては、ダイヤモンド粒子と鉄系
金属の結合材との界面においてダイヤモンドの黒鉛化が
生じることや、両者の高温時における熱膨張率の差に基
づいて大きな熱応力が発生することなどが考えられる。
【0004】そこで、耐熱性を改善するものとして、た
とえば特開昭53−114589号公報に示されるダイ
ヤモンド焼結体を用いた工具が開発された。これによれ
ば、焼結体に酸処理を施して大部分の結合金属層を除去
する方法が用いられている。しかしながら、この技術で
は、除去された結合金属層の部分が空孔となるため、耐
熱性は向上するものの、強度の低下が著しいという問題
があった。
【0005】さらに、このような問題を改善するため
に、空孔の存在しない耐熱性ダイヤモンド焼結体を用い
たものが、たとえば特開昭59−161268号公報や
特開昭61−33865号公報に開示されている。これ
らの耐熱性ダイヤモンド焼結体は、結合材としてSiや
SiCあるいはNiとSiの合金などが用いられてい
る。これらの焼結体のダイヤモンド粒子間結合は弱く、
また結合材の含有量が多いため、耐摩耗性の点で不十分
なものであった。このように、いずれも耐熱性の改善は
見られるが、耐摩耗性や強度に関しては満足した性能が
得られていなかった。
【0006】このような状況の下で、ダイヤモンド焼結
体を用いたダイヤモンド工具の問題点を改善するものと
して、たとえば特開平1−212767号公報に記載さ
れているような、結合材を含まない、すなわち低圧気相
法により合成された多結晶ダイヤモンドを用いた切削工
具が開発されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この低圧気相法により
合成された多結晶ダイヤモンドは、実質的にダイヤモン
ドのみから構成されているため、強度、耐摩耗性、耐熱
性のいずれにも優れた性質を示し、理想的なダイヤモン
ド工具の材料と考えられている。
【0008】しかしながら、低圧気相法により合成され
た多結晶ダイヤモンドを素材とする切削工具は、切削条
件によっては被削材の溶着が生じるため、所望の被削面
粗度を得ることができないという問題があった。
【0009】そこで、この発明の目的は上記のような問
題点を解消することであり、従来よりも耐溶着性に優れ
た多結晶ダイヤモンド切削工具およびその製造方法を提
供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、まず、本願発明者らは、特開平1−212767
号公報に開示された多結晶ダイヤモンド工具を用いて切
削した場合に生じる被削材の溶着の原因について解析を
行なった。その結果、工具すくい面(合成時に基板と接
していた多結晶ダイヤモンドの表面)に存在する炭素以
外の不純物(基板材料や、基板材料を構成する元素の炭
化物)や低圧気相法による成膜初期段階に共生する非ダ
イヤモンド炭素が一定量を超えて存在すると、これらが
アルミニウム合金などの被削材を溶着させることが明ら
かになった。また、工具すくい面の物理的な表面粗さも
耐溶着性に影響を与えることが判明した。
【0011】これらの要因を除外する方策として、ダイ
ヤモンド砥石などで工具すくい面を研磨し、工具すくい
面近傍に存在するダイヤモンド以外の不純物を除去する
方法が考えられる。しかし、この方法によれば、多結晶
ダイヤモンド単体に研磨作業による負荷がかかるため、
その加工中に多結晶ダイヤモンドに亀裂が入るという問
題があった。また、この方法によれば、除去される多結
晶ダイヤモンド層の厚みの制御が困難であるため、除去
しすぎることにより多結晶ダイヤモンド結晶粒の粗大化
した部分が工具すくい面を構成することになり、多結晶
ダイヤモンド工具の強度低下を招くという問題があっ
た。さらに、この方法によれば、研磨作業に用いられる
高価なダイヤモンド砥石の消耗量を考慮すると、製造コ
ストの上昇を招くという問題もあった。
【0012】そこで、この発明は、上記のような点を考
慮し、イオンビーム加工と加熱処理を併用することによ
り、多結晶ダイヤモンドに損傷を与えることなく、かつ
精度よく、上述のダイヤモンド以外の不純物を所望の厚
みだけ除去すれば、耐溶着性に優れる多結晶ダイヤモン
ド切削工具を実現することができることを見出したこと
に基づくものである。
【0013】この発明に従った多結晶ダイヤモンド切削
工具は、低圧気相法により合成された多結晶ダイヤモン
ド層を工具素材とし、この工具素材を工具支持体に接合
した構造を有する。工具すくい面の表面粗さは最大高さ
表示Rmaxで0.2μm以下である。多結晶ダイヤモ
ンドの結晶粒径は工具すくい面側で0.01μm以上1
μm以下、工具支持体への接合面側で多結晶ダイヤモン
ド層の膜厚の5%以上15%以下である。工具すくい面
から10μmの深さまでの多結晶ダイヤモンド層が99
原子%以上100原子%以下の炭素元素と、0原子%以
上1原子%以下の炭素以外の元素からなり、含有される
炭素原子の99%以上100%以下がダイヤモンド結合
をしている。
【0014】好ましくは、工具素材は、950℃以上1
300℃以下の範囲の融点を有するロウ材を介して工具
支持体に接合されている。多結晶ダイヤモンド層の膜厚
は0.1mm以上1.0mm以下である。
【0015】この発明の1つの局面に従った多結晶ダイ
ヤモンド切削工具の製造方法によれば、まず、金属およ
び/または合金を含む基板上に低圧気相法により多結晶
ダイヤモンド層が形成される。基板を多結晶ダイヤモン
ド層から除去することにより、多結晶ダイヤモンド層の
単体が取出される。多結晶ダイヤモンド層の形成時に基
板と接していた多結晶ダイヤモンド層の表面にイオンビ
ーム加工を施した後、大気中で300℃以上500℃以
下の範囲の温度で多結晶ダイヤモンド層が加熱される。
その後、多結晶ダイヤモンド層から所定の形状の工具素
材が形成される。工具素材のイオンビーム加工が施され
た表面が工具すくい面となるように配置して工具素材が
工具支持体に接合される。工具すくい面の表面状態を維
持したままで工具素材に刃先部が形成される。
【0016】また、この発明のもう1つの局面に従った
多結晶ダイヤモンド切削工具の製造方法によれば、ま
ず、金属および/または合金を含む基板上に低圧気相法
により多結晶ダイヤモンド層が形成される。基板を多結
晶ダイヤモンド層から除去し、その多結晶ダイヤモンド
層から所定の形状の工具素材が形成される。多結晶ダイ
ヤモンド層の形成時に基板と接していた多結晶ダイヤモ
ンド層の表面が工具すくい面となるように配置して工具
素材が工具支持体に接合される。工具すくい面にイオン
ビーム加工を施した後、大気中で300℃以上500℃
以下の範囲の温度で工具素材が加熱される。イオンビー
ム加工および加熱処理が施された後、工具すくい面の表
面状態を維持したままで工具素材に刃先部が形成され
る。
【0017】この発明のさらに別の局面に従った多結晶
ダイヤモンド切削工具の製造方法によれば、まず、金属
および/または合金を含む基板上に低圧気相法により多
結晶ダイヤモンド層が形成される。基板を多結晶ダイヤ
モンド層から除去し、その多結晶ダイヤモンド層から所
定の形状の工具素材が形成される。多結晶ダイヤモンド
層の形成時に基板と接していた多結晶ダイヤモンド層の
表面が工具すくい面となるように配置して工具素材が工
具支持体に接合される。工具すくい面の表面状態を維持
したままで工具素材に刃先部が形成される。刃先部が形
成された工具素材の工具すくい面にイオンビーム加工を
施した後、大気中で300℃以上500℃以下の範囲の
温度で工具素材が加熱される。
【0018】この発明の好ましい製造方法によれば、基
板上に低圧気相法により0.1mm以上1.0mm以下
の膜厚を有する多結晶ダイヤモンド層が形成される。ま
た、工具素材は、950℃以上1300℃以下の範囲の
融点を有するロウ材を介して工具支持体に接合される。
基板はSi、MoおよびWのうちから選ばれた1種以上
の元素を含み、多結晶ダイヤモンド層が形成される基板
の表面の粗さが最大高さ表示Rmaxで0.2μm以下
である基板が用いられる。イオンビーム加工に用いられ
るイオン源は酸素である。イオンビーム加工によって除
去される多結晶ダイヤモンド層の厚みは表面から0.0
2μm以上2μm以下の範囲が好ましい。
【0019】
【作用】この発明の多結晶ダイヤモンド切削工具におい
ては、工具すくい面の表面粗さが一定値以下に抑えられ
ており、また多結晶ダイヤモンド層の結晶粒径が工具す
くい面側と工具支持体への接合面側とにおいて一定範囲
に限定される。さらに、工具すくい面から10μmの深
さまでを構成する多結晶ダイヤモンド層は極めて高純度
の炭素元素を含み、かつ含有される炭素原子のほとんど
がダイヤモンド結合をしている。そのため、工具すくい
面は炭素以外の不純物の存在が極めて抑制された多結晶
ダイヤモンド層から構成される。したがって、切削時に
被削材の溶着が効果的に防止される。また、工具すくい
面の物理的な表面粗さも一定値以下に抑えられているの
で、耐溶着性を低下させることもない。
【0020】工具すくい面の表面粗さが最大高さ表示R
maxで0.2μmを超えれば、被削材の溶着が顕著に
生じ、好ましくない。
【0021】多結晶ダイヤモンド層の結晶粒径が工具す
くい面側で0.01μm未満であれば、耐摩耗性が低下
し、好ましくない。1μmを超えれば、強度が低下する
ので好ましくない。多結晶ダイヤモンドの結晶粒径の下
限を工具支持体への接合面側で多結晶ダイヤモンド層の
膜厚の5%と規定するのは耐摩耗性を考慮したものであ
り、15%を超えれば強度が低下するため好ましくな
い。工具すくい面から10μmの深さまでの多結晶ダイ
ヤモンド層の炭素元素の含有量が99原子%未満であれ
ば、溶着が生じるため好ましくない。含有される炭素原
子のダイヤモンド結合をしている割合が99%未満であ
れば、溶着が生じるため好ましくない。
【0022】この発明の多結晶ダイヤモンド切削工具の
製造方法においては、工具すくい面を構成する多結晶ダ
イヤモンド層の表面にイオンビーム加工を施した後、大
気中で300℃以上500℃以下の範囲の温度で加熱処
理が施される。ここで、イオンビーム加工とは、真空装
置内に導入されたガス原料を放電することによりイオン
化した後、電離状態のガス中に存在する正電荷イオンの
みを電界加速して被加工物に照射して被加工物の一部を
エッチング除去する方法をいう。このイオンビーム加工
処理を適切な状態で行なうことにより、工具すくい面を
構成する多結晶ダイヤモンド層中に存在する炭素以外の
不純物(基板材料や、基板材料を構成する元素の炭化物
など)を除去することは可能である。しかし、このまま
の状態では、このイオンビーム加工に伴い共生する非ダ
イヤモンド炭素成分が残存するため好ましくない。この
非ダイヤモンド炭素成分を除去するためにイオンビーム
加工後、大気中で加熱処理を施すことが必要である。こ
の加熱処理は300℃以上500℃以下の温度範囲で行
なうことが重要である。300℃よりも低い温度では、
非ダイヤモンド炭素成分を効率よく除去することが困難
である。また、500℃を超える高い温度で加熱処理を
施すと、多結晶ダイヤモンド自体が熱により損傷を受け
るため、好ましくない。
【0023】また、このイオンビーム加工処理と大気中
での加熱処理とは、多結晶ダイヤモンド層を工具素材に
形成し、その工具素材を工具支持体に接合した後で刃先
部の加工をする前に行なっても、あるいは刃先部の加工
が完了した後の最終工程で行なってもよい。いずれにせ
よ、基板を除去し、多結晶ダイヤモンド層を回収した後
に、多結晶ダイヤモンド層の合成時に基板と接していた
表面にイオンビーム加工処理と大気中の熱処理が行なわ
れればよい。
【0024】イオンビーム加工処理のイオン源としては
あらゆる原料を使用することができるが、本発明におい
ては酸素を用いることが好ましい。これは、実質的にダ
イヤモンドのみからなる多結晶ダイヤモンド層を得るた
めに、効率よく炭素以外の不純物を除去するには、酸化
反応を伴った活性化反応エッチングの利用が有効である
ことに起因するものである。すなわち、アルゴンや窒素
などの他の原料による場合には単純なエッチングが行な
われるが、酸素をイオン源に用いればダイヤモンドの酸
化反応を伴った高速エッチングを実現することができ
る。
【0025】イオンビーム加工処理によって除去される
多結晶ダイヤモンド層の厚みは、合成時に基板と接して
いた表面から0.02μm以上2μm以下とするのが好
ましい。除去量をこの範囲に限定する理由は以下のとお
りである。すなわち、0.02μmよりも除去量が少な
いと、溶着原因となる不純物の除去が不完全となる。ま
た、2μmよりも多く除去することは可能であるが、溶
着原因となる不純物は合成時の基板側表面から2μmを
超えて存在することはないため、除去量を多くすること
は加工コストの増大をもたらすだけである。また、除去
される厚みが多すぎると、結晶粒径が1μmを超える粗
大なダイヤモンド結晶粒が工具すくい面において露出す
るため、刃先部の強度が低下して好ましくない。
【0026】この発明の多結晶ダイヤモンド切削工具の
製造において、多結晶ダイヤモンドの合成は公知のあら
ゆる低圧気相法を適用することが可能である。すなわ
ち、熱電子放射やプラズマ放電を利用して原料ガスの分
解・励起を生じさせる方法や燃焼炎を用いた成膜方法が
適用され得る。原料ガスとしては、たとえばメタン、エ
タン、プロパン等の炭化水素類、メタノール、エタノー
ル等のアルコール類、エステル類などの有機炭素化合物
と水素とを主成分とする混合ガスを用いることが一般的
である。これら以外にアルゴン等の不活性ガスや酸素、
一酸化炭素、水等もダイヤモンドの合成反応やその特性
を阻害しない範囲内であれば、原料中に含有されていて
もよい。
【0027】また、多結晶ダイヤモンド層の膜厚は0.
1mm以上1.0mm以下であるのが好ましい。多結晶
ダイヤモンド層の膜厚が0.1mmよりも薄くなると、
多結晶ダイヤモンド層自体の強度が低下するためであ
る。通常の仕上げ加工に用いられるダイヤモンド工具の
素材厚みとしては、工具寿命時点での逃げ面の摩耗幅
(0.1mm以下)以上、たとえば0.1〜0.2mm
程度あれば十分である。このことを考慮して上記膜厚の
範囲の下限を0.1mmとしている。膜厚が1.0mm
よりも厚くなると、工具製作時の加工コストが増大する
ため好ましくない。しかし、1.0mm以上の膜厚の多
結晶ダイヤモンド層でも性能的には問題はない。
【0028】多結晶ダイヤモンド層が形成される基板と
しては、多結晶ダイヤモンド層の内部応力を低減させる
ために、その熱膨張率がダイヤモンドのそれに近いもの
が好ましい。また、本発明においては、塩酸、硫酸、硝
酸、弗酸および/またはこれらの混合液を用いて化学処
理により基板を溶解除去することによって多結晶ダイヤ
モンド層のみを回収して工具素材とする。したがって、
溶解除去の特性をも満足する基板材料としてMo、W、
Si等の元素を含む材料を用いることが好ましい。
【0029】さらに、最大高さ表示Rmaxで0.2μ
m以下の表面粗さを有する鏡面に基板の表面を仕上げて
おく理由は、基板の表面粗さが最終的に得られる工具す
くい面の表面粗さに影響を及ぼすからである。すなわ
ち、基板表面の粗さは合成時に接している多結晶ダイヤ
モンド層の表面に転写される。本発明においては、イオ
ンビーム加工を多結晶ダイヤモンド層の表面に施すこと
により、表面粗さ自体の改善も行なっている。しかし、
イオンビーム加工前の表面粗さがRmaxで0.2μm
を超える程度の粗い状態であると、最終的に得られる工
具すくい面が安定してRmaxで0.2μm以下となら
ないので好ましくない。
【0030】多結晶ダイヤモンド層からなる工具素材と
工具支持体とを接合する方法もあらゆる方法の適用が可
能である。この発明においては、950℃以上1300
℃以下の範囲の融点を有するロウ材を介在させて工具素
材と工具支持体を接合するのが簡便で望ましい。ロウ材
の融点が950℃よりも低いと、切削条件によっては切
削熱の影響でロウ材が流動し、欠損に至ることが問題と
なる。また、ロウ材の融点が1300℃よりも高いと、
接合時に多結晶ダイヤモンド層が熱損傷を受けるため、
耐摩耗性や耐欠損性が低下し好ましくない。このような
ロウ材としては、周期律表IVa,Va、VIa、VI
Ia族の1種以上とAu、Ag、Cu、Pt、Pd、N
iの1種以上を含有するロウ材が最適である。
【0031】さらに、刃先部の加工方法としては、従来
のダイヤモンド焼結体に施される研削加工も適用できる
が、レーザ加工技術を用いれば、より一層鋭利でチッピ
ングの少ない刃先部を低コストで形成することができ
る。このレーザ加工による刃先部のチッピングの大きさ
が0.5〜5μmの切削工具は、従来のダイヤモンド焼
結体工具や気相合成ダイヤモンドを工具素材としてロウ
付けした研削刃付けの工具に比べて刃先部の鋭利性の点
で特に優れる。なお、レーザ加工による刃先部の形成加
工については本発明者らの先願である特願平2−271
01号あるいは特願平2−326277号に開示されて
いる。
【0032】
【実施例】実施例1 マイクロ波プラズマCVD法により、その表面がRma
xで0.08μmの鏡面状態であるSi基板上に多結晶
ダイヤモンド層を25時間で合成した。合成は以下の条
件で行なった。
【0033】 原料ガス(流量) :H2 250 sccm CH4 8 sccm ガス圧力 :80 Torr マイクロ波発振出力:700 W 合成後、弗硝酸に浸漬してSi基板のみを溶解除去する
ことによって、厚みが0.3mmの多結晶ダイヤモンド
層を単体として回収することができた。なお、合成時に
基板と接していた多結晶ダイヤモンド層の表面はRma
xで0.08μmであった。また、ダイヤモンドの平均
結晶粒径は、工具すくい面側で0.2μm、ロウ付面側
では20μmと粗大化する断面構造を有していた。
【0034】この多結晶ダイヤモンドをイオンビーム加
工装置に装填し、装置内に酸素ガスを導入した。このガ
スを電離させることによりイオン化した酸素陽イオンを
500Vで電界加速して、合成時に基板と接していた多
結晶ダイヤモンドの表面に照射した。この処理を1時間
行なうことにより、多結晶ダイヤモンドの表面から深さ
1μmの部分が除去されるとともに、多結晶ダイヤモン
ドが変質することにより非晶質カーボンが生成した。次
に、この多結晶ダイヤモンドを大気炉中で温度450℃
で2時間加熱して非晶質カーボンの除去を行なった。
【0035】これらの処理を行なうことにより、処理を
施した表面から10μmまでの深さの多結晶ダイヤモン
ドが99.9原子%の炭素元素と0.1原子%のSi元
素からなり、かつ炭素原子の99.8%がダイヤモンド
結合していることが分析により判明した。また、その表
面粗さもRmaxで0.07μmに改善されていた。
【0036】この多結晶ダイヤモンドをレーザで1辺が
5mmの正三角形に切断して工具素材とした。Ag、C
u、Tiをそれぞれ容量で6%、95%、4%ずつ含ん
だ耐熱性ロウ材を用いて工具素材を超硬合金製のシャン
クにロウ付けした。なお、ロウ付けは、工具素材のイオ
ンビーム加工処理が施された面が工具すくい面となるよ
うに、5×10-5torrの真空中においてロウ材の融
点である1050℃で10分間加熱して行なわれた。そ
の後、#15000のダイヤモンド砥石により逃げ面の
みを加工して刃付けを行ない、切削工具(A)を作製し
た。
【0037】比較として、上記と同様の多結晶ダイヤモ
ンドにイオンビーム加工と大気中の加熱処理を施さず、
多結晶ダイヤモンドから工具素材を形成し、超硬合金製
のシャンクにロウ付けして切削工具(B)を作製した。
切削工具(B)においては、工具すくい面から10μm
の深さまでの多結晶ダイヤモンドが98原子%の炭素元
素と2原子%のSi元素からなり、かつ含有される炭素
原子の98%がダイヤモンド結合をしていることが分析
により確認された。
【0038】さらに、粒径が5μmで結合材としてCo
を12容量%含有する焼結ダイヤモンドをRmaxで
0.09μmに鏡面加工して工具素材とした後、融点が
650℃のロウ材を介在させて超硬合金製のシャンクに
接合することにより、切削工具(C)も作製した。
【0039】なお、これらについても切削工具(A)と
同じダイヤモンド砥石を用いた研削加工で刃付けを行な
った。
【0040】これらのスローアウェイチップ工具として
の性能評価を以下の条件で行なった。
【0041】(切削条件) 被削材 :ADC12(Al−12%Si)丸棒 切削速度 :800m/min 切り込み量:0.8mm 送り速度 :0.05mm/rev. 冷却液 :なし (評価方法)5分切削後および60分切削後の刃先状態
と被削面粗度の比較。
【0042】その結果、表1に示すように、本発明の切
削工具は、従来の気相合成ダイヤモンドを用いた工具の
耐溶着性を大幅に改善したものであり、また焼結ダイヤ
モンド工具に比べ、長時間にわたって鋭利な切刃が維持
されることが明らかになった。
【0043】
【表1】
【0044】実施例2 熱電子放射材に直径0.4mm、長さ200mmの直線
状タンタルフィラメントを用いた熱CVD法により、そ
の表面がRmaxで0.12μmのMo基板上に40時
間で多結晶ダイヤモンド層を合成した。合成条件を以下
に示す。
【0045】原料ガス(流量) :H2
50 sccm C2 2 18 sccm ガス圧力 :100 Torr フィラメント温度 :2200℃ フィラメント−基板間距離:8mm 基板温度 :980℃ 合成後、熱王水に浸漬してMo基板のみを溶解除去する
ことにより、厚みが0.4mmの多結晶ダイヤモンドを
回収することができた。合成時に基板と接していた多結
晶ダイヤモンドの表面はRmaxで0.12μmであっ
た。また、ダイヤモンドの平均結晶粒径は、工具すくい
面側で0.1μm、ロウ付面側では30μmと粗大化す
る断面構造を有していた。
【0046】この多結晶ダイヤモンドをレーザで切断し
て工具素材とし、Ag、Cu、Tiをそれぞれ容量で5
%、93%、2%ずつ含んだ耐熱性ロウ材を用いて超硬
合金製のシャンクに工具素材をロウ付けした。なお、ロ
ウ付けは、工具素材の合成時に基板と接していた面が工
具すくい面となるように行なった。ロウ付け後、YAG
レーザにより刃付けを行ない、切削工具(D)を作製し
た。
【0047】この工具のすくい面の状態を改善する目的
で表面処理を以下の条件で行なった。まず、この工具を
イオンビーム加工装置に装填し、装置内にアルゴンガス
を導入した。このガスを電離させることによりイオン化
したアルゴン陽イオンを450Vで電界加速して、合成
時に基板と接していた多結晶ダイヤモンドの表面に照射
した。この処理を3時間行なうことにより、表面から
1.7μmの深さの部分が除去されるとともに、多結晶
ダイヤモンドが変質することにより非晶質カーボンが生
成した。次に、この工具を大気炉中で420℃に3時間
加熱して非晶質カーボンの除去を行なった。
【0048】これらの処理を行なうことにより、処理を
施した切削工具(E)においては、工具すくい面から1
0μmまでの深さの多結晶ダイヤモンドが99.2原子
%の炭素元素と0.8原子%のMo元素からなり、かつ
炭素原子の99.5%がダイヤモンド結合していること
が分析により判明した。また、その表面粗さもRmax
で0.1μmに改善されていた。
【0049】さらに、粒径が10μmで結合材としてC
oを8容量%含有する焼結ダイヤモンドをRmaxで
0.1μmに鏡面加工して工具素材とした。その後、融
点が680℃のロウ材で超硬合金製シャンクに工具素材
を接合した切削工具(F)も作製した。なお、この切削
工具(F)については#1500のダイヤモンド砥石を
用いた研削加工で刃付けを行なった。
【0050】これらのスローアウェイチップ工具として
の性能評価を以下の条件で行なった。
【0051】(切削条件) 被削材 :AC2A(Al−5%Si) 切削速度 :1000m/min 切り込み量:0.5mm 送り速度 :0.1mm/rev. 切削時間 :90分 冷却液 :水溶性油剤 (評価方法)5分切削後および90分切削後の刃先状態
の比較。
【0052】その結果、表2に示すように本発明の工具
(E)は、表面処理を施さない従来の気相合成ダイヤモ
ンド工具に比べ、耐溶着性の点で改善され、切刃が鋭利
である特徴を充分発揮することができることが確認され
た。また、焼結ダイヤモンド工具に比べても本発明の工
具は優れた性能を有することが以下の結果から明らかと
なった。
【0053】
【表2】
【0054】実施例3 表3に示す条件で、その表面がRmaxで0.15μm
の鏡面状態であるW基板の置かれた反応管中に、H2
2 6 とArを8:1:1の割合で混合したガスを流
量550sccmで供給し、圧力を200Torrに調
整した。次に、高周波発振機から高周波(13.56M
Hz、出力:900W)を与え、混合ガスを励起してプ
ラズマを発生させ、多結晶ダイヤモンドの合成を行なっ
た。
【0055】合成後、酸処理により基板のみを溶解除去
することで、基板側の表面がRmaxで0.12μmの
鏡面状態である多結晶ダイヤモンドのみを回収すること
ができた。その特性を表3に合せて示す。
【0056】この多結晶ダイヤモンドを工具素材とし、
合成時に基板と接していた面が工具すくい面となるよう
に、表3のロウ材を用いて超硬合金製のシャンクと工具
素材とのロウ付け接合を行なった。その後、ダイヤモン
ド砥石またはレーザ加工により刃付けを行なった。さら
に、表3の条件で表面処理を行なった。
【0057】これらのスローアウェイチップ工具のすく
い面の分析を行なうとともに、工具としての性能評価を
以下の条件で行なった。
【0058】(切削条件) 被削材 :A2218(Al−4%Cu−2%Ni−
1.5%Mg) 長さ方向に断面V字形状の溝が4本形成されたもの 切削速度 :1200m/min 切り込み量:0.5mm 送り速度 :0.08mm/rev. 冷却液 :なし (評価方法)60分切削までの被削面粗度の比較。
【0059】結果を表3に示す。本発明の多結晶ダイヤ
モンド切削工具の製造方法における大気中の加熱処理の
温度範囲を外れて表面処理が施された切削工具IとLに
よれば、溶着が生じ、被削面粗度が悪かった。切削工具
Iにおいては、加熱処理の温度が高いため、多結晶ダイ
ヤモンドが熱劣化したものと考えられる。切削工具Lに
おいては、加熱処理の温度が低いため、非晶質カーボン
の除去ができなかったものと考えられる。
【0060】IとL以外の切削工具においては、良好な
耐溶着性を示し、初期の切削では被削面粗度も良好な値
を示した。しかしながら、切削工具Hにおいては、長時
間切削後に欠損が生じた。この原因は、多結晶ダイヤモ
ンド層の厚みが薄いことによるものと推定される。ま
た、切削工具Kにおいても長時間切削後に欠損が生じ
た。この原因は、工具素材と工具支持体との接合時に用
いられるロウ材の融点が低く、切削時にロウ材が軟化し
流動したものと考えられる。
【0061】切削工具G、J、Mにおいては、優れた耐
溶着性を示すとともに、耐摩耗性、耐欠損性、耐熱性に
おいても性能を発揮し、また長時間にわたって鋭利な切
刃が維持されることが明らかとなった。
【0062】
【表3】
【0063】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、従来に
比べて耐溶着性に優れた多結晶ダイヤモンド切削工具が
得られるので、特に良好な被削面粗度が要求される用途
に適した切削工具を実現することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C30B 29/04 X 7821−4G

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低圧気相法により合成された多結晶ダイ
    ヤモンド層を工具素材とし、その工具素材を工具支持体
    に接合した構造の多結晶ダイヤモンド切削工具におい
    て、 工具すくい面の表面粗さが最大高さ表示Rmaxで0.
    2μm以下であり、 前記多結晶ダイヤモンドの結晶粒径が前記工具すくい面
    側で0.01μm以上1μm以下、前記工具支持体への
    接合面側で前記多結晶ダイヤモンド層の膜厚の5%以上
    15%以下であり、 前記工具すくい面から10μmの深さまでの前記多結晶
    ダイヤモンド層が99原子%以上100原子%以下の炭
    素元素と、0原子%以上1原子%以下の炭素以外の元素
    からなり、かつ含有される炭素原子の99%以上100
    %以下がダイヤモンド結合していることを特徴とする、
    多結晶ダイヤモンド切削工具。
  2. 【請求項2】 前記工具素材は、950℃以上1300
    ℃以下の範囲の融点を有するロウ材を介して前記工具支
    持体に接合されている、請求項1に記載の多結晶ダイヤ
    モンド切削工具。
  3. 【請求項3】 前記多結晶ダイヤモンド層の膜厚は0.
    1mm以上1.0mm以下である、請求項1に記載の多
    結晶ダイヤモンド切削工具。
  4. 【請求項4】 金属を含む基板上に低圧気相法により多
    結晶ダイヤモンド層を形成する工程と、 前記基板を前記多結晶ダイヤモンド層から除去すること
    により、前記多結晶ダイヤモンド層の単体を取出す工程
    と、 前記多結晶ダイヤモンド層の形成時に前記基板と接して
    いた前記多結晶ダイヤモンド層の表面にイオンビーム加
    工を施し、大気中で300℃以上500℃以下の範囲の
    温度で前記多結晶ダイヤモンド層を加熱した後、前記多
    結晶ダイヤモンド層から所定の形状の工具素材を形成す
    る工程と、 前記工具素材のイオンビーム加工が施された表面が工具
    すくい面となるように配置して前記工具素材を工具支持
    体に接合する工程と、 前記工具すくい面の表面状態を維持したままで前記工具
    素材に刃先部を形成する工程とを備えた、多結晶ダイヤ
    モンド切削工具の製造方法。
  5. 【請求項5】 金属を含む基板上に低圧気相法により多
    結晶ダイヤモンド層を形成する工程と、 前記基板を前記多結晶ダイヤモンド層から除去し、前記
    多結晶ダイヤモンド層から所定の形状の工具素材を形成
    する工程と、 前記多結晶ダイヤモンド層の形成時に前記基板と接して
    いた前記多結晶ダイヤモンド層の表面が工具すくい面と
    なるように配置して前記工具素材を工具支持体に接合す
    る工程と、 前記工具すくい面にイオンビーム加工を施した後、大気
    中で300℃以上500℃以下の範囲の温度で前記工具
    素材を加熱する工程と、 前記イオンビーム加工および前記加熱処理が施された
    後、前記工具すくい面の表面状態を維持したままで前記
    工具素材に刃先部を形成する工程とを備えた、多結晶ダ
    イヤモンド切削工具の製造方法。
  6. 【請求項6】 金属を含む基板上に低圧気相法により多
    結晶ダイヤモンド層を形成する工程と、 前記基板を前記多結晶ダイヤモンド層から除去し、前記
    多結晶ダイヤモンド層から所定の形状の工具素材を形成
    する工程と、 前記多結晶ダイヤモンド層の形成時に前記基板と接して
    いた前記多結晶ダイヤモンド層の表面が工具すくい面と
    なるように配置して前記工具素材を工具支持体に接合す
    る工程と、 前記工具すくい面の表面状態を維持したままで前記工具
    素材に刃先部を形成する工程と、 前記刃先部が形成された前記工具素材の前記工具すくい
    面にイオンビーム加工を施した後、大気中で300℃以
    上500℃以下の範囲の温度で前記工具素材を加熱する
    工程とを備えた、多結晶ダイヤモンド切削工具の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記多結晶ダイヤモンド層を形成する工
    程は、膜厚が0.1mm以上1.0mm以下の多結晶ダ
    イヤモンド層を形成することを含む、請求項4ないし請
    求項6のいずれかに記載の多結晶ダイヤモンド切削工具
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記工具素材を工具支持体に接合する工
    程は、950℃以上1300℃以下の範囲の融点を有す
    るロウ材を介して前記工具素材を工具支持体に接合する
    ことを含む、請求項4ないし請求項6のいずれかに記載
    の多結晶ダイヤモンド切削工具の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記基板は、Si、MoおよびWのうち
    から選ばれた1種以上の元素を含み、多結晶ダイヤモン
    ド層が形成される前記基板の表面の粗さが最大高さ表示
    Rmaxで0.2μm以下である、請求項4ないし請求
    項6のいずれかに記載の多結晶ダイヤモンド切削工具の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 前記イオンビーム加工に用いられるイ
    オン源が酸素である、請求項4ないし請求項6のいずれ
    かに記載の多結晶ダイヤモンド切削工具の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記イオンビーム加工によって除去さ
    れる前記多結晶ダイヤモンド層の厚みは、表面から0.
    02μm以上2μm以下の範囲である、請求項4ないし
    請求項6のいずれかに記載の多結晶ダイヤモンド切削工
    具の製造方法。
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