JPH02211229A - 中空糸膜 - Google Patents

中空糸膜

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JPH02211229A
JPH02211229A JP1145145A JP14514589A JPH02211229A JP H02211229 A JPH02211229 A JP H02211229A JP 1145145 A JP1145145 A JP 1145145A JP 14514589 A JP14514589 A JP 14514589A JP H02211229 A JPH02211229 A JP H02211229A
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hollow fiber
hollow
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water
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Takuya Yamamoto
卓也 山本
Joji Nishikido
條二 錦戸
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アルブミン等の血中有用蛋白質の逸失を抑え
、かつ分子5110000以上の血中服毒物質を効率良
く除去する膜に関する。さらに詳しくは、血液浄化療法
において特にβ2−マイクログロブリンに代表される高
分子量領域物質をアルブミンに対して選択的に除去する
膜に関する。
〔従来の技術] 慢性腎不全等により血液浄化療法を継続的に受けている
患者には、高頻度で貧血、高血圧、色素沈着、骨・関節
障害等の合併症が認められ、その原因究明と対応策の研
究が進められている。一般には、生体側以外の合併症発
症要因として血液浄化膜の物質除去能が取り上げられて
いる。すなわち、血液浄化膜によって除去できない物質
または生体側の産生量に比して著しく除去可能量が小さ
い物質が体内に蓄積する結果、種々の合併症が引き起こ
されると考えられている。しかしながら、病因物質の同
定を含めた合併症発症機序が明らかにされた例はなく、
分子160の尿素をはじめ、せいぜい分子15000程
度の尿毒物質までを効率良く除去できる膜が従来一般に
は求められたに過ぎない。この要求をよく満足する血液
浄化膜として、再生セルロース製中空糸膜(平均孔半径
約30Å以下)を主に用いる血液浄化療法が引き続き行
われてきた。
近年、各種合併症のうち、毛根管症候群をはじめとする
透析アミロイド−シスの発症に、β2マイクログロブリ
ンの体内蓄積が大きく関与していることが明らかにされ
、β2−マイクログロブリンを効率良く除去できる血液
浄化膜が求められるようになった。また、これを機に、
分子量66000のアルブミンより低分子量領域の物質
を除去したうえ、その治療効果を検討しようという考え
方が急速に広まった。
これに対して、主に合成高分子系の膜素材を中心に大孔
径中空糸膜、あるいはβ2−マイクログロブリン除去に
的を絞った吸着除去中空糸膜が開発されている(例えば
、特開昭63−109871) 、 Lかしながら、こ
のものは透析の基本概念である物質の拡散透過除去を主
とせず、吸着現象に依存しているために、その素材の飽
和吸着量以上の除去は不可能であり、臨床的に充分な量
のβ2−マイクログロブリン除去量を得るためには、相
当量の中空糸膜を必要とする。また、中空糸膜の実用強
度を維持するために全体積空孔率(本願明細書でいう含
水空孔率に相当する)は75%以下にすべきとされてい
る。物質の拡散除去能は、膜の含水空孔率が高いほど良
好となるので、拡散依存型の中空糸膜に対しては、この
数値は満足しうるちのではない。
一方、再生セルロースを素材として用いた大孔径中空糸
膜としてはウィルス分離等に用いられるものが知られて
いる(例えば、特開昭58−89626、特開昭58−
89628、特開昭59−204911、特開昭6l−
254202)が、これはウィルスフリー血漿の製造等
を企図したものであるため、アルブミン、グロブリン等
の血液浄化膜では透過してはならない物質を積極的に透
過させる極めて大きな孔径を有するものである。すなわ
ち、再生セルロース膜においては、このような大孔径膜
と、従来の血液浄化膜との中間の大きさの孔径を有する
本発明の目的に合致する中空糸膜は知られていなかった
のである。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来知られている中空糸膜は、いずれも吸着乃至濾過の
機序によって物質除去を行うものであり、血液浄化法と
して最も一般的な血液透析療法において本来期待すべき
拡散機序による除去はほとんどなしえないものであった
さらに、合成高分子系の膜は、アルブミン等の有用蛋白
質の相当量の逸失があったり、または、β2−マイクロ
グロブリンに対する選択吸着性を重視するがゆえにそれ
以外の高分子量老廃物の除去には不向きである等の問題
があった。それ故、合成高分子系膜は血液浄化膜として
は極めて限定された用途にしか適さなかった。また、こ
れらは素材強度が比較的低く、物質の拡散除去能を大き
く支配する中空糸膜の含水空孔率をあまり高くできない
、膜厚もあまり薄くできない等の問題もあった。
また、従来の高分子量物質除去膜は、概して服毒、クレ
アチニン等の低分子量物質の除去特性に若干劣るという
問題点もあった。
本発明は、栄養蛋白質であるアルブミンの逸失を実用上
問題とならない程度に抑え、かつそれ以下の分子量のβ
2−マイクログロブリンをはじめとする高分子量老廃物
を濾過及び拡散の機序によって巾広く除去しうる膜であ
って、しかも、従来再生セルロース系の膜の特徴とされ
てきた低分子量物質の除去機能をも維持した中空糸膜を
提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の上記目的は以下の中空糸膜により達成される。
すなわち、湿潤時の膜の含水空孔率が76〜95%で、
かつ血液濾過におけるアルブミンのふるい係数が0.1
5以下、膜面積カ月、3が以上であることを特徴とする
再生セルロース製中空糸膜である。
ここで言う「湿潤時」とは、37°Cの純水にて1時間
以上中空糸膜を浸漬処理した直後のことを意味する。
血液浄化療法には、種々のものがあり、同じ血液浄化膜
でも用い方が異なれば異なった性能を示す。最も一般的
な血液透析療法においては、アルブミンに対するふるい
係数が0.15以下であれば有用タンパク成分等の逸失
は実用上問題とならない。
ここで「ふるい係数」とは、後記実施例の表2の注記欄
に記載される方法によって測定される特性値を指す。
血液浄化療法における老廃物質除去の機序としては、主
として、(1)濾過除去、(2)拡散除去、(3)吸着
除去が挙げられるが、高分子量物質ではその拡散係数が
小さいために、これを除去するには作用機序として濾過
または吸着に鯨らざるをえないとされてきた。しかしな
がら、1治療当たり2〜32程度の除水しか行わない通
常の血液透析療法において「濾過除去」に大きな期待を
することはできないし、また、「吸着除去」は吸着によ
り種々の物質、種々の除去機構について膜性能の経時劣
化が起こるのでβ2−マイクログロブリンのみならず種
々の体内老廃物を除去すべき血液浄化療法においては好
ましくない。すなわち、物質吸着が少なくかつ有効に「
拡散除去」をもできる膜が求められるのである。
本発明の中空糸膜は、各種蛋白質をはじめとする血中成
分吸着性がほとんどないことが知られている再生セルロ
ースを素材とするものであるうえに、βよ一マイクログ
ロブリン除去については、濾過除去の機序による除去量
と同等以上の拡散による除去量が得られるのである。ま
た、膜の本質的老廃物除去の機序が、拡散原理に基づく
がゆえに、見掛けの分子量分画性、すなわちアルブミン
以上の分子量を有する血中有用成分は逸失しないという
選択除去性が、濾過除去のみの場合よりも格段に向上す
る利点があるのである。
拡散には膜孔半径、膜厚、膜含水空孔率等が膜例の寄与
要因となる。再生セルロース膜を用いることは、機械的
強度に優るために膜厚の極めて薄い膜を作製できる点、
しかも親水性に優れ含水空孔率の大きい膜とできる点等
において、本発明の目的に好適である。また、含水空孔
率が大きいことによって他の素材には見られない良好な
低分子量物質除去能力をも保証される点等において、人
工腎臓として用いる場合はさらに好適である。
本発明の目的に好適な膜含水空孔率は76〜95%、さ
らに好適には80〜95%である。ここで言う「膜含水
空孔率」とは湿潤時の中空糸膜の見掛は体積計測及び中
空糸膜を形成する再生セルロースの重量、密度計測より
求めた湿潤中空糸膜中の水の体積分率である。すなわち
、下記算出式に含まれる各パラメータを実測または仮定
することにより求められる。
H(−) :膜含水空孔率 Vs (c+11/m1n) :紡糸液吐出量ρs(g
/rn1):紡糸液密度 C(−) :紡糸液中のセルロース重量分率ω(CII
I/lll1n):巻取速度ρe(g/d):セルロー
スの真の密度(1,52と仮定) r、(cm):中空糸湿潤時の外半径 ri (c+a)  :中空糸湿潤時の内半径5hr(
−):乾燥状態から湿潤状態へ移行した時の糸長方向伸
縮率(37°Cで実測)注:H,Vs、  ρ8.Cお
よびωは中空糸作製時に実測 roおよびriは×200顕微拡大鏡を用いて実測 β2−マイクログロブリンの除去については臨床使用に
おいて20%以上の除去率が望まれているが、β2−マ
イクログロブリンのふるい係数が0.3以上、またはそ
の総括物質移動係数が2×10−’cm/sec、以上
である膜乃至はその両特性を備えた膜を用いることによ
ってこの除去率は達成できる。
ここで言う「除去率」とは、透析患者血中β2一マイク
ログロプリン濃度の透析前後の変化を、ヘマトクリット
値を用いて血液濃縮分の補正をして算出されるものであ
る。
また、本発明の中空糸膜の湿潤時の平均孔半径は、40
〜200人が好ましく、40〜150人がより好ましい
。この平均孔半径は、水の膜透過速度等を実測して細孔
理論(例えば、人工臓器15巻3号1350頁〜135
3頁、および1541頁〜1544頁、1986年)に
より以下の式で概算できる。
ここで、 f (q) = (1,−2,105q+ 2.086
5q3−1.7068q’+ 0.72603qb)/
 (1−0,75857q’)So=(1q)” q=r s / r P τ =                10式、0式
より rp(ell) :膜の平均孔半径 r、  (cm) :水の分子径(1,07X10−’
とした)D (cd/5ec) :水の拡散係数(2,
97X10−’とした)Ak(−) :膜面内聞孔率 τ(−):細孔理論(油路モデル)による血路率g (
Pa−sec) :水の粘性率(0,691X10−3
とした)L p (cJ / c4 / see / 
Pa) :膜の水濾過係数(37”C、200sHg下
、膜面積約100cfflの中空繊維膜モジュールにて
実測) P m (cm / 5ec) :膜の水拡散移動係数
(37℃にて実測) H(−):膜の含水空孔率(定義は後記)ΔX(ell
):湿潤時中空繊維膜の膜厚すなわち、Pm、Lpを実
測すれば、■式を用いてr2が求まる。
さらに、前記の膜含水空孔率(H)を求めるための算出
式に基づいてHを求めることによりAk。
τ等他の膜構造パラメータも求められる。
以上のごとき特徴を備えた、本発明に係る中空糸膜は例
えば、以下の方法にて作製することができる。
公知の方法にて調製された、セルロース濃度4〜12%
、好適には4〜8%のキュプラアンモニウムレーヨン紡
糸液を、気体もしくは液体である公知の非凝固性中空部
形成剤(例えば、パークレン、トリクレン、トリクロロ
トリフルオロエタン等の液体ハロゲン化炭素;イソプロ
ピルミリステート等の各種エステル;空気、窒素;テト
ラフルオロメタン、ヘキサフルオロエタン等の所謂フレ
オンガス、各種フロンガス)またはメタノール、エタノ
ール、プロパツール、アセトン、メチルエチルケトン;
蟻酸、酢酸、プロピオン酸;グリセリン等のポリオール
等から選ばれる少なくとも1種を含む液体あるいはこれ
らの水溶液のごとき紡糸液に対して微凝固性を示す中空
部形成剤とともに二重紡糸口金から吐出し、非凝固性雰
囲気下を通過せしめた後に凝固浴へ導く。凝固剤として
は苛性ソーダ、硫酸、塩酸、酢酸、硫酸アンモニウム、
アセトン、低級アルコール等の水溶液を用いうるが、硫
酸または硫酸アンモニウム水溶液が好適である。硫酸ま
たは硫酸アンモニウム水溶液を利用することによって、
従来より膜孔径の大きな本発明の中空糸膜が容易に得ら
れる。凝固した糸状体を水及び無機酸にて精練した後に
膜孔径保持剤を付与し、さらに乾燥工程を経て、目的の
中空糸膜を得る。膜孔径保持剤としては、例えばグリセ
リン、ポリグリセリン、液体ポリエチレンオキシド、ソ
ルビット等が用いられる。
β2−マイクログロブリン以上の分子量の老廃物のうち
何をターゲットとして除去するかによって膜孔径を設計
しうるが、40〜200人の平均膜孔半径を持つ中空糸
膜を得るには凝固剤として硫酸アンモニウム水溶液また
は硫@(水溶液)を用い、これに膜孔径保持剤としてグ
リセリンまたは液体ポリエチレンオキシドを組合せて用
いることが好ましい。
硫酸または硫酸アンモニウム水溶液を凝固剤として用い
た場合には、膜の厚み方向へ向かって外から内へ孔径が
増大する異方性膜を与えるために、膜厚が厚いほど中空
糸膜内表面の構造が疎となり、血液との接触において凝
血現象を生じ、血液浄化膜としては不適となる。これを
回避するには、膜厚を薄くするか、あるいは微凝固性中
空部形成剤を用いて中空紡糸液状体の内面からも凝固せ
しめることによって中空糸膜内表面の平滑化を図ること
が有効である。また、従来の再生セルロース中杢糸膜の
膜孔径保持剤付着率が対セルロース重量当たり、たかだ
か10%以下であったのに対し、本発明に係る中空糸膜
においては10〜200%であり、好ましくは20〜1
60%である。
このようにして作製された中空糸膜は、適当な有効膜面
積を有する人工腎臓のような血液浄化器として実用に供
されるが、この膜面積が大きいほど溶質除去に対する寄
与率はより高くなる。なぜならば、拡散の寄与は膜面積
にほぼ比例するのに対し、濾過の寄与は実際の濾過体積
に依存し、その体積がいかなる面積の膜を通過して得ら
れたものであるかにはあまり関係がないからである。
ところで、ふるい係数が1.0にならない溶質について
は濾過の際に膜の血液側の面(通常、中空糸膜内表面)
において溶質の濃縮が起こる。これは膜内外の溶質濃度
差が増大するために拡散の機序に対して有利にも働くが
、一般にこのような物質は膜面上にゲル層を形成させ溶
質透過の抵抗となることのほうが多い、特に、膜間差圧
が高くかつ膜内体があるポーラス構造を有する場合にお
いては、膜の目詰まりといった現象をきたす可能性があ
る。膜面積を増加させることは、総濾過量および速度が
同じ場合には、単位面積当たりの濾過量及び股間差圧を
減じることとなり、ゲル層形成、目詰まり発生といった
抵抗の増加を阻止することとなると考えられる。
すなわち、高分子量老廃物の除去においては、膜面積の
増加は、膜本来の性能以外の二次的因子によるみかけの
透過抵抗増加をも排除しうろことから膜面積比例以上の
拡散機序寄与率の向上を期待し得る。特に、膜表面1.
3m2以上において、その効果は顕著に見られる。
この向上の程度は、臨床に供した際の溶質除去量で比較
することができる。透析前血中溶質濃度総除水量(総濾
過量)のレベルが同程度であれば、濾過の機序に基づい
て除去されると期待できる溶質量は膜の面積によらない
から、膜面積を変化させた際の溶質除去量の変化分のほ
とんどは拡散機序に基づくと見なせる。透析前後の血中
溶質濃度で比較することも一般に行われるが、高分子置
物質については他の体液から血液への物質移行速度やそ
の患者間差等を考慮すべきところからより複雑になる。
本発明の中空糸膜においても、具体的作用機序は明確で
ないが、膜面積を増加することによるβ2−マイクログ
ロプリン除去量の大巾向上を認めることができ、拡散除
去能が優れた膜であることがここからも実証される。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて、本発明の中空糸膜を具体的に詳
述する。
裏施尉土 紡糸液として公知の方法にて作製されたセルロース濃度
8%のキュプラアンモニウムレーヨン液、中空部形成剤
としてトリクロロトリフルオロエタンを二重紡糸口金よ
り各々5.8 rrdl / lll1n 、 3.0
 ml/minの割合で空中に吐出し、約25cm自重
落下させた後、25°Cl2O%硫酸アンモニウム水溶
液にて凝固せしめ、精練工程のコンベア上に導いた。こ
の糸状体に強制的な機械的張力が負荷されないコンベア
上にて、50″C温水;50°C12%硫酸水;50℃
温水の順にシャワ一方式の精練を行った後に解舒し、膜
孔保持剤付与装置によるグリセリン付与を経て155℃
のトンネル型乾燥炉を走行させた後80m/winの速
度で巻取った。
このようにして得られた中空糸膜のグリセリン付着量は
対セルロース当たり130%であった。
この中空糸膜について新たに水についての物質移動係数
を測定し、前記式に基づいて膜の平均孔半径(Lp)を
算出したところ、110人であった。
また、この中空糸膜のin vitro膜透過性能を表
1に、有効膜面積1.5ホの血液浄化器として臨床的に
用いたときの成績を表2にそれぞれ示した0表1に示す
in vitro試験結果において、β2−マイクログ
ロブリンのみならず膜透過能指標物質であるβ−ラクト
グロブリン(=β−LG、分子135000)を効率良
く除去でき、その一方でアルブミンの透過は少な(、ア
ルブミン以上の分子サイズの物質の透過を阻止し、それ
以下の分子サイズの物質は幅広い領域の物質群にわたっ
て除去しうる膜であることを示した。また、表2に示す
臨床データには患者の個体差、患者毎の透析条件(除水
量等)の相違が含まれており、中空糸膜そのものの特性
を必ずしも正確には反映しないが、いずれも1治療当た
り190〜420■のβ2−マイクログロプリ・ン除去
量を示し実用上極めて有用であることが示された0表2
には同じ中空糸膜を有効膜面積1.0ボの血液浄化器と
して臨床的に用いたときの成績をも併記した。
裏施且l 紡糸液吐出量10.3m/min 、中空部形成剤とし
てテトラフルオロメタン(常温、常圧で気体)を用いそ
の吐出iL3.3 m/min 、乾燥温度150°C
1巻取り速度90m/sinとし、その他の条件は実施
例1に従ってグリセリン付着量が対セルロース当たり5
0%の中空糸膜を得た。
また、この中空糸膜の緒特性は表1に示すごとく、アル
ブミン以下の分子サイズの物質に対して有効な除去性能
であった。
実W 紡糸液として公知の方法にて作製されたセルロース濃度
8%のキュプラアンモニウムレーヨン液、中空部形成剤
としてトリクロロトリフルオロエタンを二重紡糸口金よ
り各々4.55m/min 、 2.78af/win
の割合で空中に吐出し、約15cm自重落下させた後、
25°Cl2O%硫酸アンモニウム水溶液にて凝固せし
め、精練工程のコンベア上に導いた。
この糸状体に強制的な機械的張力が負荷されないコンベ
ア上にて、50℃温水;50°C12%硫酸水;50″
C温水の順にシャワ一方式の精練を行った後に解舒し、
膜孔保持剤付与装置により85%グリセリン水溶液を1
.3 ll11/min / 2フイラメントにて付与
、155°Cのトンネル型乾燥炉を走行させた後90m
/sinの速度で巻取った。
このようにして得られた中空糸膜のグリセリン付着量は
対セルロース当たり120%であった。
この中空糸膜の構造仕様、in vitro膜透過性能
は表1に示すごとくであった。
1ボ先 紡糸液として公知の方法にて作製されたセルロース濃度
6%のキュプラアンモニウムレーヨン液、中空部形成剤
としてテトラフルオロメタンを二重紡糸口金より各々6
.17d/+win、 2.45−/minの割合で空
中に吐出し、約40cm自重落下させた後、25°C1
11%苛性ソーダ水溶液にて凝固せしめ、この糸状体を
公知の緊張精練法に従って45°C温水;40℃、2%
硫酸水;45°C温水の順に通過させて90m/sin
、にて巻き取った。この糸を巻き取られた状態のままで
、30%グリセリン水溶液に30分間浸漬し、その後こ
れを解舒しつつ145°Cトンネル型乾燥機を入口、出
口速度共に60m/win、で通過させて乾燥中空糸膜
を得た。
このようにして得られた中空糸膜のグリセリン付着量は
対セルロース当たり160%であった。
この中空糸膜の構造仕様、in vitro膜透過性龍
は表1に示すごとくであった。
実豊■工 紡糸液として公知の方法にて作製されたセルロース濃度
8%のキュプラアンモニウムレーヨン液、中空部形成剤
としてトリクロロトリフルオロエタンを二重紡糸口金よ
り各々12.0d/lll1n、2.401d/n+i
nの割合で空中に吐出し、約30cm自重落下させた後
、25°Cl2O%硫酸アンモニウム水溶液にて凝固せ
しめ、精練工程のコンベア上に導いた。
この糸状体に強制的な機械的張力が負荷されないコンベ
ア上にて、50°C温水;50℃、2%硫酸水;50°
C温水の順にシャワ一方式の精練を行った後に解舒し、
膜孔保持剤付与装置により85%グリセリン水溶液を付
与、145°Cのトンネル型乾燥炉を走行させた後90
 m /akinの速度で巻取り対セルロース当たりグ
リセリン付着量140%の中空糸膜を得た。
この中空糸膜の構造仕様、in vitro膜透過性能
は表1に示すごとくであった。
薬主斑 紡糸液吐出121 、7 pmil / Ili nと
し、その他の条件は実施例1に従って中空糸膜を得た。
この中空糸膜にヘパリン化生全血を流したところ凝血を
起こし、血液浄化膜としては不適当なものであった。こ
の凝血の原因はこの膜の含グリセリン乾燥膜厚が32趨
と厚く、その内表面が走査型電子顕微鏡下極めて粗雑な
起伏を有しているためと考えられる。
止較■工 公知の方法に従って、従来からの人工腎臓用として用い
られているキュプラアンモニウムレーヨン中空糸膜を得
た。これは表1に示すごとく尿素等の低分子物質除去能
には優れるものの、β2−マイクログロブリン等の高分
子IjI域の物質の除去能率が低く、本発明の目的には
適さないものであった。
1較1 特開昭59−204912に示されるセルロース大孔径
膜の製法に従って、内径250−1膜厚25−1平均膜
孔半径250人のキュプラアンモニウムレーヨン中空糸
膜を得た。このものは、表1に示すごとくβニーマイク
ログロブリンのふるい係数が1.0と極めて高い除去能
力を示したが、その一方で血中有用蛋白質であるアルブ
ミンのふるい係数も0.982と高値であるため、血液
浄化膜としての使用では有用蛋白質の過剰な損失が見込
まれ本発明の目的には不適なものであった。
以下余白 in  vitr。
β−ラクトグロブリン(β−MG)水溶液(250pp
m+)β2−マイクログロブリン(β−MG)仔牛血清
溶液(10ppme) を用い、膜面積約100cdのミニモジュールに線速度
100CII / winで流す。この時限外濾過圧を
200mmHgとし、得られる濾液中のβ−LG、β!
 −MG。
アルブミン(Alb) 1度を実測する。その各々に対
して を計算して求める。
各成分の濃度測定は、β−LG = UV吸収法、β2
−旧=RIA法、Alb、=BCG法である。なお、A
lb。
は仔牛血清中に元々含有されているものを測定対象とし
た。
寵沫−薊り刀ヱ吐 人工腎の動脈側・静脈側で同時採血すると共に、BCU
M法で限外濾過液をlj!/hrの速度で200dサン
プリングし、各々に含まれるβ! −MG濃度をRIA
法にて実測した。
〔作用および発明の効果〕
湿潤時の含水空孔率が76〜95%で、かつ血液濾過に
おけるアルブミンのふるい係数が0.15以下、膜面積
が1.3m2以上である本発明の中空糸膜は、β2−マ
イクログロブリンのふるい係数が0.3以上、またはそ
の総括物質移動係数が2X10−’cm/sec、以上
とβ2−マイクログロブリンの濾過及び拡散除去に適し
、かつβ2−マイクログロブリン以外の高分子量物質除
去能にも優れる一方で、血液浄化療法特に血液透析療法
におけるアルブミン等の有用蛋白質の逸失を実用上問題
とならない程度に抑えることができる。
すなわち、本発明に係るものは、アルブミン以上の分子
量を有する血中有用成分を実質的に逸失することなく、
それ以下の分子量を有する老廃物を、β2−マイクログ
ロブリンに代表される高分子量領域物質をも含めた広範
囲の物質群にわたって除去可能な血液浄化膜とする。ま
た、その性能は、患者側の条件が許す限り、より大きな
膜面積の血液透析器とすることにより、単純膜面積比例
を上回る高分子量老廃物除去量を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、繊維軸方向に連続貫通した中空部を有し、湿潤時の
    膜の含水空孔率が76〜95%で、かつ血液濾過におけ
    るアルブミンのふるい係数が0.15以下、膜面積が1
    .3m^2以上であることを特徴とする再生セルロース
    製中空糸膜。
JP1145145A 1988-07-20 1989-06-09 中空糸膜 Pending JPH02211229A (ja)

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DE68919142T DE68919142T3 (de) 1988-07-20 1989-07-18 Hohlfasermembran.
US07/381,253 US4919809A (en) 1988-07-20 1989-07-18 Hollow fiber membrane
EP89113145A EP0351773B2 (en) 1988-07-20 1989-07-18 Hollow fiber membrane
ES89113145T ES2061820T5 (es) 1988-07-20 1989-07-18 Membrana de fibras huecas.
KR1019890010302A KR920000560B1 (ko) 1988-07-20 1989-07-20 중공 섬유막

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JP25708088 1988-10-14
JP63-257080 1988-10-14

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5218044B2 (ja) * 2006-03-09 2013-06-26 東洋紡株式会社 性能安定性に優れた中空糸膜および血液浄化器および中空糸膜の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5218044B2 (ja) * 2006-03-09 2013-06-26 東洋紡株式会社 性能安定性に優れた中空糸膜および血液浄化器および中空糸膜の製造方法

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