JPH0220520Y2 - - Google Patents

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JPH0220520Y2
JPH0220520Y2 JP1984073263U JP7326384U JPH0220520Y2 JP H0220520 Y2 JPH0220520 Y2 JP H0220520Y2 JP 1984073263 U JP1984073263 U JP 1984073263U JP 7326384 U JP7326384 U JP 7326384U JP H0220520 Y2 JPH0220520 Y2 JP H0220520Y2
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flywheel
flywheels
damping mechanism
labyrinth
engine
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JP1984073263U
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は車両のエンジンから駆動系に伝達され
るトルク変動(回動変動)を低減させるためのト
ルク変動吸収フライホイールに関するものであ
る。
[従来の技術] 車両のエンジンから車室への振動伝達を軽減
し、車室内騒音を低減して乗り心地を向上させる
ために、従来から2分割型フライホイールが提案
されている(たとえば特開昭50−25907号公報、
実開昭55−166926号公報、実願昭58−800号:実
開昭59−107351号公報)。
従来の2分割型フライホイールは、たとえば第
4図に示すように、エンジン側フライホイール1
は、通常のフライホイールと同様に、エンジンの
クランクシヤフト4に直結される。また、クラツ
チ側フライホイール2は、エンジン側フライホイ
ール1と同軸に回転可能に取付けられる。エンジ
ン側フライホイール1とクラツチ側フライホイー
ル2の間にはトーシヨンばね3が組込まれ、エン
ジン側フライホイール1に入力されるトルク変動
をクラツチ側フライホイール2に伝えにくくして
いる。
しかし、このような構造の2分割フライホイー
ルにおいては、エンジン側フライホイール1に一
定トルク変動を加えた場合のクラツチ側フライホ
イール2の回転変動の周波数応答を見ると、第3
図に示す曲線Bのようになる。すなわち、常用回
転範囲では問題無く使用できるが、一旦回転数が
落ちたり、低温などでエンジン回転数が上りにく
い状況にあつては、共振を起すおそれがある。こ
の共振を回避しようとして、トーシヨンばね3の
捩り剛性を下げると、曲線Cのような特性にな
り、共振周波数は下がるが、ボデーの前後振動共
振周波数に近づき、シヤクリが悪化する等乗心地
上好ましくないという問題が生じるおそれがあ
る。すなわち、従来の2分割フライホイールで
は、通常の使用状態では捩り振動低減に効果があ
るが、低回転域では共振するおそれがあり逆効果
となる可能性が大きい。また共振周波数を十分低
く設定しようとしてトーシヨンばねを柔かく設計
すると、シヤクリ特性が悪化し好ましくない事態
を招く。
[考案の目的] 本考案は、上記の問題を軽減するために、低回
転域での2分割フライホイールの共振現象を回避
するためトーシヨンばねを十分柔かくした場合
に、その反作用として生ずるシヤクリ特性の悪化
を防止することを目的とする。
[考案の構成] この目的に沿う本考案のトルク変動吸収フライ
ホイールは、フライホイールをエンジン側フライ
ホイールとクラツチ側フライホイールとの2分割
構成とし、両フライホイールを弾性体を介して連
結したトルク変動吸収フライホイールにおいて、
両フライホイール間に、フライホイール円周方向
全周にわたつて同心状に延び両フライホイールの
それぞれに固定された複数個のラビリンス状フイ
ンと、該ラビリンス状フイン間に封入された粘性
流体とから成る減衰機構を設けるとともに、該減
衰機構を、前記弾性体よりもフライホイール径方
向外方位置のフライホイール外周縁部に配設した
ものから成る。
[考案の作用] このようなトルク変動吸収フライホイールにお
いては、両フライホイールが相対回転した場合、
両フライホイールのそれぞれに固定されているラ
ビリンス状フイン間にも相対回転運動が生じる
が、この間に粘性流体が封入されているためその
粘性抵抗が作用し、両フライホイール間の相対回
転変動が抑えられる。また、この粘性抵抗は、相
対回転が生じる場合には必ず働くので、両フライ
ホイール間の相対回転変動、トルク変動はこの減
衰機構によつて減衰される。その結果、低回転域
の共振域にあつても、共振の振巾が小に制限され
るとともに、振動(回転変動、トルク変動)も減
衰される。
また、一般に、粘性流体を封入した減衰機構
は、粘性減衰を利用する限り発熱の問題は避けら
れず、封入した粘性流体の温度が不必要に高くな
ることがある。特に、エンジン側フライホイール
はクランクシヤフトを介してエンジンから高温の
熱量が伝熱されてくるため温度が上昇し易い。高
温になると、粘性流体の粘度が大きく変化するた
め、減衰係数が小となり、満足すべき粘性減衰性
能が得られないという問題が生じることがある。
しかし本考案においては、粘性流体を封入した減
衰機構が弾性体よりもフライホイールの外周縁部
に配置されるので、弾性体等により邪魔されるこ
となく良好に外部に放熱でき、該放熱にて、減衰
機構の温度上昇を抑えて減衰係数を所定の範囲内
に安定維持させることができる。
しかも、減衰機構の配設位置は弾性体の配設位
置とはフライホイール径方向に異なるから、ラビ
リンス状フインはフライホイール円周方向全周に
わたつて延びることができ、かつ複数のラビリン
ス状フインとしてその間に粘性流体を封入してい
るので、小さなスペースでも、十分に大きな粘性
減衰性能を得ることのできる、効率のよい減衰機
構が構成される。
この放熱による減衰性能の安定維持と、複数の
ラビリンス状フインによる効率のよい減衰性能確
保とにより、前述の共振域における振巾の低減性
能および振動減衰性能が大幅に高められる。
[考案の効果] したがつて、従来シヤクリ等の車両の低周波振
動現象への悪影響を懸念して実現できなかつた2
分割フライホイールの低捩り剛性化を、本考案の
減衰機構により容易に実現することができる。す
なわち、低捩り剛性化により2分割フライホイー
ルの共振周波数を実用上問題とならない程低い領
域に設定することができるとともに、その低周波
数領域におけるシヤクリ特性を改善することがで
き、乗心地を改善することができる。
[実施例] 以下に本考案のトルク変動吸収フライホイール
の望ましい実施例を図面を参照して説明する。
第1図および第2図は、本考案の一実施例に係
るトルク変動吸収フライホイールを示している。
図中、フライホイールはクランクシヤフト10に
連結されるエンジン側フライホイール11とクラ
ツチ側に連結されるクラツチ側フライホイール1
2とに分割され、両フライホイール11,12は
捩り方向(フライホイール円周方向)に延びるコ
イル状のトーシヨンスプリング等から成る弾性体
13を介して連結されている。両フライホイール
11,12は、ベアリング14を介して相対回転
可能に取付けられている。弾性体としてのトーシ
ヨンスプリング13は、エンジン側フライホイー
ル11に取付けられた部材15とクラツチ側フラ
イホイール12に取付けられた部材16との間に
介装され、円周方向に適当数設けられている。そ
して、両フライホイール11,12に相対的な角
変位が生じたときに、トーシヨンスプリング13
が伸縮してトルク変動を緩和する。
エンジン側フライホイール11とクラツチ側フ
ライホイール12との間には、減衰機構17が設
けられている。減衰機構17は、両フライホイー
ル11,12のそれぞれに固定された複数のラビ
リンス状フイン18,19と、ラビリンス状フイ
ン18,19間に封入された粘性流体20とから
構成されている。ラビリンス状フイン18,19
は、互に間隔をもたせて噛み合うように形成され
ており、それぞれ捩り方向すなわちフライホイー
ル円周方向全周にわたつて延びている。封入され
る粘性流体20は、ラビリンス状フイン18,1
9間に介装されたシール部材(たとえばOリン
グ)21,22によつてシールされている。この
減衰機構17は、トーシヨンスプリング13より
もフライホイール径方向外方位置の、フライホイ
ール外周縁部に配設されている。
上記のように構成されたトルク変動吸収フライ
ホイールの作用について以下に説明する。
まず、第4図に示した従来例との差を解りやす
くするため、振動モデルとして示してみる。すな
わち、第5図に示すようにバネ定数Kのトーシヨ
ンばね3によつて連結されたフライホイール1,
2(I1,I2はフライホイールの慣性モーメント)
の従来のモデルに対し、本考案では、第6図に示
すように、減衰機構17による粘性減衰係数Kc
が追加される。したがつて、減衰機構17は、両
フライホイール11,12間で流体継手状に作用
する。そして、すでに説明したように、トーシヨ
ンスプリング13は十分に柔かく設計されること
が望ましく、低捩り剛性とした場合両フライホイ
ール11,12間には相当大きな角変位が生じる
ことになるが、流体継手としての減衰機構17は
円周方向全周に延びているため、大きな角変位も
無理なく容易に吸収される。
つぎに本機構の動作と振動減衰特性について説
明する。
エンジン側フライホイール11にエンジントル
ク(トルク変動成分も含む)が入力されると、そ
のエンジントルクは、減衰機構17による粘性減
衰の抵抗を受けつつトーシヨンスプリング13を
介してクラツチ側フライホイール12に伝達され
る。すなわち、ラビリンス状フイン18,19の
相対角変位により、その間に介在する粘性流体2
0に剪断抵抗(粘性抵抗)が生じ、この粘性抵抗
を受けつつトルクが伝達される。そのため、ラビ
リンス状フイン18,19間、すなわちフライホ
イール11,12間の相対回転変動は、粘性抵抗
によつて減衰される分小に抑えられる。また、相
対回転変動が生じている間は常に両方向に粘性抵
抗が働くことになるので、振動(変動)自体も自
然に減衰される。とくに、粘性流体20を、複数
のラビリンス状フイン18,19間に封入したの
で、小さな設置スペースであつても、粘性流体2
0との接触面積を広くとることができ、大きな粘
性減衰力が発揮されて変動は小さく抑えられる。
その結果、振巾の大きくなる低回転域の共振域に
あつても、共振の振巾が小に抑えられるととも
に、振動も迅速に減衰される。
したがつて、第3図に示すように、トーシヨン
スプリング13の捩り剛性を低く設定し、共振周
波数を実用運転上問題とならない低い領域に設定
した場合に、減衰機構17による粘性減衰によつ
て、共振域におけるピーク値を曲線Dのように大
巾に低下させることができる。その結果、シヤク
リ等の低周波振動現象が抑制される。なお、曲線
Aは一体型フライホイールの特性を示している。
また、トーシヨンスプリング13の捩り剛性をと
くに低く設定しない場合、つまり従来の特性Bの
場合についても、本考案の減衰機構17を設ける
ことにより、同様の作用により共振域のピーク値
を低く抑えることができる。
また、エンジン側フライホイール11は、エン
ジン側からの伝熱により温度が上昇しやすく、そ
れによつて減衰機構17の温度も上昇しようとす
る。しかし、減衰機構17がトーシヨンスプリン
グ13よりもフライホイール外周縁部側に設けら
れているので、フライホイール回転に伴つて容易
に放熱可能となり、減衰機構17、封入粘性流体
20の高温化が防止される。その結果、第3図に
示した特性Dが安定維持され、上述の共振域にお
けるピーク値の低減、シヤクリ等の抑制が確実に
達成される。
以上説明したように、本考案のトルク変動吸収
フライホイールによるときは、シヤクリ等の低周
波振動現象への悪影響を及ぼすことなく2分割フ
ライホイールの低捩り剛性化を達成することがで
き、実用運転域から2分割フライホイールの共振
周波数を外すことができると同時にシヤクリを防
止することができ、乗心地を改善することができ
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係るトルク変動吸
収フライホイールの縦断面図、第2図は第1図の
装置の一部切欠正面図、第3図は周波数の車輪に
伝達される捩り振動レベルとの関係図、第4図は
従来のトルク変動吸収フライホイールの縦断面
図、第5図は従来のトルク変動吸収フライホイー
ルの振動モデルの概念図、第6図は本考案のトル
ク変動吸収フライホイールの振動モデルの概念
図、である。 11……エンジン側フライホイール、12……
クラツチ側フライホイール、13……弾性体とし
てのトーシヨンスプリング、17……減衰機構、
18,19……ラビリンス状フイン、20……粘
性流体、21,22……シール部材。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. フライホイールをエンジン側フライホイールと
    クラツチ側フライホイールとの2分割構成とし、
    両フライホイールを弾性体を介して連結したトル
    ク変動吸収フライホイールにおいて、両フライホ
    イール間に、フライホイール円周方向全周にわた
    つて同心状に延び両フライホイールのそれぞれに
    固定された複数のラビリンス状フインと、該ラビ
    リンス状フイン間に封入された粘性流体とから成
    る減衰機構を設けるとともに、該減衰機構を、前
    記弾性体よりもフライホイール径方向外方位置の
    フライホイール外周縁部に配設したことを特徴と
    するトルク変動吸収フライホイール。
JP7326384U 1984-05-21 1984-05-21 トルク変動吸収フライホイ−ル Granted JPS60185744U (ja)

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JP7326384U JPS60185744U (ja) 1984-05-21 1984-05-21 トルク変動吸収フライホイ−ル

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JP7326384U JPS60185744U (ja) 1984-05-21 1984-05-21 トルク変動吸収フライホイ−ル

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Publication Number Publication Date
JPS60185744U JPS60185744U (ja) 1985-12-09
JPH0220520Y2 true JPH0220520Y2 (ja) 1990-06-05

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ID=30612456

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JP7326384U Granted JPS60185744U (ja) 1984-05-21 1984-05-21 トルク変動吸収フライホイ−ル

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Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3721708C2 (de) * 1986-07-05 1998-06-04 Luk Lamellen & Kupplungsbau Einrichtung zur Dämpfung von Drehschwingungen

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5025907A (ja) * 1973-07-10 1975-03-18
JPS57204348A (en) * 1981-06-10 1982-12-15 Honda Motor Co Ltd Power transmission device equipped with flywheel with built-in viscous coupling

Patent Citations (2)

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JPS60185744U (ja) 1985-12-09

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