JPH0220496Y2 - - Google Patents

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JPH0220496Y2
JPH0220496Y2 JP1985145569U JP14556985U JPH0220496Y2 JP H0220496 Y2 JPH0220496 Y2 JP H0220496Y2 JP 1985145569 U JP1985145569 U JP 1985145569U JP 14556985 U JP14556985 U JP 14556985U JP H0220496 Y2 JPH0220496 Y2 JP H0220496Y2
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JP
Japan
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bearing
cylinder head
engine
camshaft
oil
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JP1985145569U
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、エンジンのカムシヤフト軸受の構造
に利用されるものである。
〔従来の技術〕
第3図には、エンジンの透視図が描かれてい
る。第3図において、1は吸排気弁を駆動するカ
ムシヤフトである。
カムシヤフト1は、第4図に示されるように、
シリンダヘツド2に取り付けられている(例え
ば、実公昭59−3121)。
第4図は、第3図のカムシヤフト1においてエ
ンジンの前後両端の部分、即ち符合8が付されて
いる部分の軸受である。第4図において、3は軸
受キヤツプである。軸受キヤツプ3はボルト4に
よつてシリンダヘツド2に固定されている。
シリンダヘツド2及び軸受キヤツプ3はアルミ
ニウム合金で作られている。カムシヤフト1はエ
ンジンのクランクシヤフト(図示しない)にくら
べれば、回転数も低いし荷重負担も軽いために、
符合6,7が付されている部分には軸受メタルが
使用されていない。換言すれば、カムシヤフト1
は軸受キヤツプ3及びシリンダヘツド2に直接接
触して回転している。
第5図は、シリンダヘツド2とシリンダブロツ
ク11との分解図である。シリンダヘツド2は図
示しないボルトによつてシリンダブロツク11に
固定されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、エンジンにおいては、カムシヤフト
の軸受部分から音(キーキーという音)が発生す
るという問題があつた。これは、考案者らの解析
により次の理由によることが判明した。
即ち、第5図において、シリンダヘツド2はア
ルミニウム合金で作られており、シリンダブロツ
ク11は鋳鉄で作られている。アルミニウム合金
は鋳鉄に比べると熱膨張率が大きい。従つて、エ
ンジンの温度が上昇するとシリンダヘツド2はそ
の長手方向にシリンダブロツク11よりも沢山熱
膨張しようとするが、シリンダヘツド2は図示し
ないボルトによつてシリンダブロツク11に固定
されている(換言すれば、拘束されている)ため
に、シリンダヘツド2は第5図において矢印Aで
示されるように、凸状の弓形に曲がる傾向がある
(例えば、実公昭59−3121)。そして、カムシヤフ
ト1は、図示しない吸気弁あるいは排気弁をカム
シヤフト1に当接するバルブスプリングの付勢力
により第3図において上方、即ち軸受キヤツプ3
方向に力を受けている。このため、エンジンの前
後両端部(第3図において符号8が付されている
部分)にある軸受キヤツプ3において、特に符号
6が付されている部分(即ち、軸受キヤツプ3の
摺動面)の接触圧が高くなる。(第4図参照)従
つて、エンジン低回転時即ち油膜が薄くなるよう
な運転状態の場合に、斯かる部分6において局部
的な油膜切れが起こり、このためキーキー音が発
生するようになる。このように、従来のものにつ
いてキーキー音が発生するということは、シリン
ダヘツド2の前後両端部に配置された軸受キヤツ
プ3の摺動面6において、一部油膜が切れたり再
び油膜が発生したりして、所謂ステイツク・スリ
ツプ現象が起こつていることが判明した。
また、シリンダヘツド2が第5図において矢印
Aで示されるように弓形に曲がる傾向は、最近の
エンジンではエンジンの重量を小さくする目的で
シリンダヘツド2の贅肉を削ぎ落としてるために
シリンダヘツド2の剛性が低くなつていること、
及び、燃費向上のためにエンジンの温度が高くな
つていることも前記した傾向を助長する原因にな
つている。
なお、エンジンのカムシヤフトの軸受部分から
音(キーキーという音)が発生するという現象
は、上記したように、局部的な油膜切れに起因す
るものであるために、とりもなおさずそれだけ摩
耗が進み、耐久性が低下する原因にもなる。ま
た、エンジンの回転トルクがそれだけ余分に必要
になることにもなる。
本考案は、シリンダヘツド2の前後両端部に配
置される軸受キヤツプ3の摺動面の局部的な油膜
切れを防止することにより、上述の問題点を解決
する。
〔課題を解決するための手段〕 上述の問題点を解決するために、本考案にあつ
ては次のような手段が講じられている。
即ち、考案に係わるエンジンのカムシヤフト軸
受構造は、シリンダブロツクと、該シリンダブロ
ツクに固定されるとともに該シリンダブロツクよ
り熱膨張率の大きい材料からなるシリンダヘツド
と、該シリンダヘツドに設けた複数の軸受部と、
該シリンダヘツドの軸受部と対応する複数の軸受
キヤツプとから構成され、該軸受キヤツプと前記
シリンダヘツドの軸受部とでカムシヤフトを回転
可能に支持するものであつて、前記シリンダヘツ
ドの前後両端部へ配置される軸受キヤツプの摺動
面に、オイルを貯蔵するための油溝を設けたこと
を特徴とするものである。
以上が本考案で講じられている手段である。
〔作用〕
本考案では、シリンダヘツドの前後両端部に配
置された軸受キヤツプの摺動面には油溝が設けら
れており、斯かる油溝には常にオイルが貯蔵され
ている。このため、油溝からオイルが供給される
ので、シリンダブロツクとシリンダヘツドの熱膨
張の差によりシリンダヘツドが凸状の弓形に変形
して、シリンダヘツドの前後両端に配置された軸
受キヤツプの摺動面の面圧が上昇しても(エンジ
ン低回転時でも)油膜切れを起こさない。
〔実施例〕
堀考案の構成(手段及び作用)は、以下の実施
例からより一層明らかにされる。
第1図は、本考案の一実施例に係るエンジンの
カムシヤフト軸受の軸受キヤツプの下面図であ
る。第1図の軸受キヤツプ3は、第2図に示され
るようにエンジンのシリンダヘツド2に取り付け
られている。
第2図は、本考案の一実施例に係るエンジンの
カムシヤフト軸受の縦断面図である。第2図は、
第3図のエンジンにおいて前後両端の部分、即ち
符号8が付されている部分の軸受である。第2図
から先に説明する。
第2図において、2はシリンダヘツド、3は軸
受キヤツプである。軸受キヤツプ3はボルト4に
よつてシリンダヘツド2に固定されている。シリ
ンダヘツド2及び軸受キヤツプ3はアルミニウム
合金で作られている。軸受キヤツプ3とシリンダ
ヘツド2の軸受部7とでカムシヤフト1が回転可
能に支持されている。
第1図に戻つて、符号6が付されている部分即
ち、軸受キヤツプ3とカムシヤフトとが摺動接触
する部分6には、油溝13が穿設されている。こ
れが本実施例の特徴な点である。油溝13は、本
実施例の場合には十字形状に穿設されている。油
溝13は、摺動面6の両端14,15までは延び
ていない。従つて、エンジン作動中油溝13には
常にオイルが溜まつている。
本実施例の作用を説明する。
本実施例では、シリンダヘツド2がアルミニウ
ム合金で作られており、一般的に鋳鉄から作られ
るシリンダブロツク11(第5図参照)より熱膨
張係数が大きい。したがつて、シリンダヘツド2
とシリンダブロツク11との熱膨張の差からシリ
ンダブロツク2が凸状に変形し(第5図矢印A参
照)、またカムシヤフト1が図示しないバルブス
プリングの付勢力で軸受キヤツプ3方向に力を受
けているため、軸受キヤツプ3の摺動面6の面圧
が上昇する。しかし、軸受キヤツプ3の摺動面6
に油溝13が設けられており、斯かる油溝13に
は常にオイルが貯蔵されている。このため、摺動
面6の面圧が上昇しても油溝13からオイルが供
給されるので、エンジン低回転時でも油膜切れを
起こさない。
斯くて、本実施例のカムシヤフト軸受によれ
ば、騒音(キーキー音)が発生しないようにな
る。
本実施例について実験を行つた結果を述べる。
即ち、本実施例のように油溝13を有するもの
は、そうでないものと比べると、カムシヤフト1
の回転数が300rpmでの回転トルクは半分であつ
た。また、油溝13を有しないものは、500rpm
以下で騒音が発生するのに対して、本実施例のも
のは騒音は発生しなかつた。
ところで、上記の騒音対策としては、第6図に
示される如く、軸受特性が良好で高荷重を加える
ことのできる軸受メタル9を用いてカムシヤフト
1を回転可能に支持することが考えられる。
しかしながら、軸受メタル9を用いると次のよ
うな問題が発生する。
即ち、第1には、軸受メタル9の分だけ部品点
数が増えることになる。従つて、その分コストア
ツプになるし、また組立作業の手間がかかる。
第2には、軸受メタル9は裏金を有しているた
めに比較的重量が大きい。このため、エンジンの
重量増加になる。エンジンの重量増加はエンジン
の燃費悪化を招く。
第3には、軸受メタル9を取り付けることにな
ると、軸受メタル9と軸受キヤツプ3、及び、軸
受メタル9とシリンダヘツド2との間に界面温度
差が出来るが、このため熱伝達率が悪くなる。従
つて、軸受メタル9に熱が篭もり、熱発生量の大
きい高回転時に油膜が薄くなつて、油膜切れが起
こる可能性もないとはえない。
しかしながら、本実施例では第6図の軸受メタ
ル9のような別部品は用いていないので、上述の
問題点が生じることもない。
なお、本実施例に近い技術として、本出願人が
昭和60年1月29日付けで出願した「カムシヤフト
軸受部の構造」という名称の実用新案登録出願
(実願昭60−9980)がある。
この実用新案登録出願のなかには、軸受キヤツ
プの摺動面に油溝を設けることが開示されてい
る。
しかしながら、この実用新案登録出願には、エ
ンジンの前後両端部にある軸受キヤツプに油溝を
設けることは全く開示されていない。従つて、こ
の点で本実施例とこの実用新案登録出願とは異な
るし、それ故この点に本実施例の特徴があるとい
うことが出来る。
〔考案の効果〕
上記実施例の説明から分る通り、本考案によれ
ば、シリンダヘツドの両端部に配置された軸受キ
ヤツプの摺動面に油溝を設けたので、シリンダヘ
ツドの両端部に配置された軸受キヤツプの摺動面
の油膜切れを防止でき、エンジンのカムシヤフト
軸受から騒音(キーキー音)が発生しないように
なるという効果を奏する。
また、本考案では、エンジンの回転トルクが低
下し、更に、摩耗が低減されるという効果も奏す
る。
さらに、本考案では、軸受メタル等の別部材を
設ける必要がないので、コストダウン、エンジン
重量の低減が図れ、カムシヤフト軸受部分の放熱
も良好になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例に係るエンジンの
カムシヤフト軸受の軸受キヤツプの下面図、第2
図は、本考案の一実施例に係るエンジンのカムシ
ヤフト軸受の縦断面図、第3図は、エンジンの透
視図、第4図は、従来のエンジンのカムシヤフト
軸受の縦断面図、第5図は、シリンダヘツドとシ
リンダブロツクとの分解図、第6図は、従来の他
のエンジンのカムシヤフト軸受の縦断面図であ
る。 1……カムシヤフト、2……シリンダヘツド、
3……軸受キヤツプ、6……摺動面、7……シリ
ンダヘツドの軸受部、13……油溝。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 シリンダブロツクと、該シリンダブロツクに固
    定されるとともに該シリンダブロツクより熱膨張
    率の大きい材料からなるシリンダヘツドと、該シ
    リンダヘツドに設けた複数の軸受部と、該シリン
    ダヘツドの軸受部と対応する複数の軸受キヤツプ
    とから構成され、該軸受キヤツプと前記シリンダ
    ヘツドの軸受部とでカムシヤフトを回転可能に支
    持するエンジンのカムシヤフト軸受構造におい
    て、 前記シリンダヘツドの前後両端部へ配置される
    軸受キヤツプの摺動面に、オイルを貯蔵するため
    の油溝を設けたことを特徴とするエンジンのカム
    シヤフト軸受構造。
JP1985145569U 1985-09-24 1985-09-24 Expired JPH0220496Y2 (ja)

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JP1985145569U JPH0220496Y2 (ja) 1985-09-24 1985-09-24

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JPS6254325U JPS6254325U (ja) 1987-04-04
JPH0220496Y2 true JPH0220496Y2 (ja) 1990-06-05

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52113445A (en) * 1976-03-19 1977-09-22 Daido Metal Co Ltd Bearing metal

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52113445A (en) * 1976-03-19 1977-09-22 Daido Metal Co Ltd Bearing metal

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JPS6254325U (ja) 1987-04-04

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