JPH02200434A - 熱収縮物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明は、電線（ケーブル）等の分岐部の絶縁被覆、パ
イプライン等の鋼管ジゴイント部の防水保護等に利用す
るための熱収縮チューブ等の熱収縮物品に関する。

さらに、本発明は、エンジニアリングプラスチックであ
るポリエステル被覆電線（ケーブル）等の分岐部などの
端末保護に利用するための熱収縮チューブ等の熱収縮物
品に関する。

〔従来の技術〕

従来、電線（ケーブル）等の分岐接続部の絶縁被覆等に
利用されている熱収縮物品、特に熱収縮チューブでは、
絶縁、防水保護被覆を前提に、電線（ケーブル）にシー
ト状のホットメルト型接着剤をラミネートした後に熱収
縮チューブを被覆するか、あるいは、熱収縮性樹脂から
なる絶縁被覆層と主にホットメルト型接着剤からなる接
着層との２層構造からなる予め一体化された熱収縮チュ
ーブを、電線（ケーブル）に被覆して後に、適宜加熱す
ることにより強固に接着させるものであった。

これまで、電線（ケーブル）等の被覆材には、−ｍにポ
リエチレン、ポリ塩化ビニル等が使用されていて、その
絶縁、防水保護被覆のために用いられる熱収縮チューブ
に対する接着層には、前記被覆材との接着性を考慮して
ポリエチレン、ポリアミド、エチレン系共重合体等が一
般に使用されている。

例えば、特開昭６０−１４５８３６号公報には、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体シート等のホットメルト型接着
剤内層と熱収縮性シート外層との間にポリプロピレンの
中間層を設けて、プラスチック製鋼管等との接着性の向
上を図った熱収縮物品が開示されているが、近年、使用
されているポリエステル被覆型ｗＡ（ケーブル）等の、
エンジニアリングプラスチック材に充分な接着性を示し
うるちのではない。

〔発明が解決しようとする課題〕

近年、エレクトロニクスのめざましい発達と共に、測定
、制御技術が発達し、耐熱性の要求される分野で電線（
ケーブル）が利用されるようになってきた。

電線（ケーブル）の被覆材も従来のポリエチレン、ポリ
塩化ビニル等からエンジニアリングプラスチックやフッ
ソ樹脂が利用されるようになってきた。これら電線（ケ
ーブル）被覆材の端末の絶縁、防水保護には、従来から
用いられている熱収縮物品用のホットメルト型接着剤で
あるポリエチレン、ポリアミド、エチレン系共重合体等
では充分な接着が期待できない。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、■耐熱性、耐薬品性、耐油性等に優れた２層
構造からなる熱収縮チューブ等の熱収縮物品に関するも
のであり、その外層が弗化ビニリデン系樹脂からなり、
内層がエチレンと酢酸ビニルを主たる繰り返し単位とす
るエチレン−酢酸ビニル共重合体（以下、たんにエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体という）ホットメルト型接着剤
で構成され、しかも該エチレンー酢酸ビニル共重合体中
の酢酸ビニル含有量が２５〜４５重景％で重量熱収縮物
品である。

■また、本発明は、前記外層を構成する弗化ビニリデン
系樹脂として、と（に、ポリ弗化ビニリデン、弗化ビニ
リデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体または弗化
ビニリデン−へキサフルオプロピレンーテトラフルオロ
エチレン共重合体、又はそれら２種以上からなる特定の
弗化ビニリデン系樹脂を使用するものである。

ところで、熱収縮物品を構成する内・外層材は、防水、
絶縁効果等を得るためには、強固に接着されることが必
要であり、同一系統の材料とするのが良い、しかし、電
線（ケーブル）の被覆材には、一般にポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリエステル、弗化ビニリデン系樹脂な
ど多様な材料が用いられており、これらとも接着するこ
とが必要である。

このために、外層と同一系統の弗化ビニリデン系樹脂材
料を内層材として使用することが好ましいが、被覆材で
あるポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステルなど
といった材料に接着しにくく利用できない。

従って、本発明においては、内層材としてエチレン−酢
酸ビニル共重合体ホットメルト型接着剤を使用すること
により、これら多様な被覆材とも良好な接着性を示すこ
とを見出すに至った。

とりわけ、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸
ビニル含有量が２５〜４５重置％の範囲であることが良
く、酢酸ビニル含有量が２５重量％以下では、ポリ塩化
ビニル、ポリエステルなどの被覆材及び外層材との接着
が困難となり、一方、酢酸ビニル含有量が４５重量％以
上では、ポリエチレン被覆材と接着しにくくなる。

従って、この範囲の酢酸ビニル含有量に設定することに
よって、外層材の弗化ビニリデン系樹脂および電線など
の被覆材にもより相溶し、前記熱収縮物品の加熱による
熱収縮時に、該エチレンー酢酸ビニル共重合体が容易に
流れて、電線等の分岐接続部等の隙間を充填し、防水、
絶縁効果を充分に発揮すると共に、外層材および被覆材
の両者に強い接着強度を示すことができる。

内層材を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体として
は、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体、並びに、該共
重合体にさらに他のオレフィン系化ｉｎ＋、〔例えば、
塩化ビニル、（メタ）アクリル酸、又はそのエステル、
マレイン酸、無水マレイン酸等〕を、該共重合体の機能
を損なわない範囲の少量で共重合又はグラフト共重合し
たものが含まれる。

また、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体には、その部
分又は完全ケン化物も含むのである。

また、本発明の熱収縮物品の内層材を構成するエチレン
−酢酸ビニル共重合体は、とくに電線（ケーブル）等の
被覆材に用いたポリエステルとの接着性を向上させるた
めには、前記の酢酸ビニル含有量を大きくする他に、無
水マレイン酸のような酸無水物基系等の極性基を、例え
ば共重合、又はグラフト共重合によって導入することが
好ましい。

本発明の内層材を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合
体を主成分とするホットメルト型接着剤には、各種ワッ
クス、粘着付与剤などの変性剤を必要に応じてブレンド
してもよいし、また他の公知のホットメルト型接着剤を
、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とするホッ
トメルト型接着剤の機能を損なわない範囲の少量で加え
てもよい。

また、この内層材に、必要に応じて、可塑剤、酸化防止
剤などの各種添加剤を適宜添加することも可能である。

本発明の外層材を構成する弗化ビニリデン系樹脂として
は、任意の弗化ビニリ、デン系樹脂を用いることができ
るが、ポリ弗化ビニリデン、弗化ビニリデン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体、または弗化ビニリデン−ヘ
キサフルオロプロピレンーテトラフルオエチレン共重合
体、又はそれら２種以上の組合せが、内層材であるエチ
レン−酢酸ビニル共重合体との高い接着強度ならびに耐
熱・耐油性ヒートセット性の点で好ましく使用できる。

　また、本発明の外層材を構成する弗化ビニリデン系樹
脂に、その機能を損なわない範囲の量で、熱可晴性樹脂
又はゴムをブレンドすることができる。

この外層材に、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤
、顔料、難燃剤、充填剤、可塑剤などの有機、無機系添
加剤をブレンドしても差し支えない。

この外層材は、架橋させてお（ことが、熱収縮物品の保
形性、耐熱性などの点から望ましい。

この架橋弗化ビニリデン系樹脂を得るには、過酸化物系
の架橋剤による化学架橋又は電子線やＴ線等の電離性放
射線による架橋を適用すればよいが、操作の簡便性から
電子線架橋が好ましい。

本発明の２層構造を有する熱収縮物品を製造するには、
この種の熱収縮物品の製造に用いられる公知の手段によ
り行うことができるが、例えば、外層・内層ともに同時
に押し出して二層チューブを成形後、外層のみ電子線を
５〜３０Ｍｒａｄの範囲の照射量になるように照射して
、架橋し、ヒートセットすることにより得ることができ
る。

或いは、予め電子線照射架橋した外層シートおよび内層
シートを順次重ね合わせて熱圧して融着−体化し、次い
でヒートセットする方法等により得ることができる。こ
のヒートセットの仕方としては、加熱下に変形、例えば
膨張又は延伸し、変形された状態で冷却固定すればよい
。

本発明の特殊な２層構造を有する熱収縮物品は、電線（
ケーブル）等の分岐接続部等の絶縁・防水保護被覆に好
適に利用できるが、電子機器の機内配線の端末処理など
の耐熱性の要求される用途にとくに好適に利用できる。

本発明を下記の実施例（比較例）により具体的に説明す
るが、これらは本発明をなんら限定するものではない。

〔実施例および比較例〕

内層材として、夫々酢酸ビニル含有量４１重量％、３３
重量％のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる２ｍ厚
みのシートを作成し、被着材料であるポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリエステル、弗化ビニリデン−ヘキサ
フルオロプロピレン共重合体（Ｐｅｎｎｗａｌｔ社製の
カイナー２８００）とのＴ型剥離強度を測定した。

Ｔ型剥離は、被着体シート間に２１１１１６厚みの内層
材シートを挟んで１６０°Ｃ１１Ｃ１１Ｏ，０，６Ｋｇ
ｆの条件下で接着させ、５０閤／ｍｉｎの速度で引張試
験した。この二種の内層材ＥＶＡＩ〜２は、いずれの被
着材料とも接着した。

比較例として、内層材の酢酸ビニル含有１１５重量％の
エチレン−酢酸ビニル共重合体を使用したが、ポリ塩化
ビニル、ポリエステル、弗化ビニリデン−ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体（Ｐｅｎｎｗａｌｔ社製のカイナ
ー２８００）のいずれとも殆ど接着しなかった。

ＥＶＡｌ：三片ポリケミカル社説酢酸ビニル含有量４１
重量％ＥＶＡ２　：三井ポリケミカル社製、酢酸ビニル
含有＠３３重量％ＥＶＡ３　：三片ポリケミカル社説酢
酸ビニル含有量１５重量％〔発明の効果〕 本発明においては、内層材として、特定範囲の酢酸ビニ
ル含有量のエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とす
るホットメルト型接着剤を使用し、かつ外層材として弗
化ビニリデン系樹脂、とくに特定の弗化ビニリデン系樹
脂を使用した、特定の組合せの２層構造の熱収縮チュー
ブ等の熱収縮物品としたので、フッソ系樹脂の特徴であ
る耐薬品、耐油、耐熱性を備えると共に、ポリエチレン
、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、弗化ビニリデン系樹
脂など多様な電線（ケーブル）被覆材に強固に接着でき
るという効果がある。

従って、このような用途に好適に利用できるが、電子機
器の機内配線の端末処理など耐熱性の要求される用途に
とくに好適に利用できる。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）２層構造からなる熱収縮物品の外層が弗化ビニリ
   デン系樹脂であり、その内層がエチレンと酢酸ビニルを
   主たる繰り返し単位とするエチレン−酢酸ビニル共重合
   体ホットメルト型接着剤で構成され、しかも前記内層材
   の酢酸ビニル含有量が２５〜４５重量％であることを特
   徴とする、熱収縮物品。
2. （２）外層材を構成する弗化ビニリデン系樹脂が、ポリ
   弗化ビニリデン、弗化ビニリデン−ヘキサフルオロプロ
   ピレン共重合体または弗化ビニリデン−ヘキサフルオロ
   プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、又はそ
   れら２種以上からなる請求項（１）記載の熱収縮物品。