JPH02198703A - 切削工具及びこれに用いる切刃チップの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、切刃材料としてＣＢＮ　（高圧相型窒化硼
素）焼結体や、ＰＣＤ（焼結ダイヤモンド）等の高硬度
焼結体を使う場合に経済効果が著しく、また、保持体に
よる切刃チップの保持安定性にも優れる切削工具とこれ
用の切刃チップの製造方法に関する。

〔従来の技術とその課題〕

首記した如き高硬度焼結体は高価であるので、これを切
刃として採用する切削工具においては、焼結体を無駄な
く使用できるか否かが重要視される。

ところが、従来のこの種切削工具で、刃先角をつけるも
のは、焼結体の使用に無駄が多い、即ち、従来は、第６
図に示すように、高硬度焼結体のチップ１　を立方体を
なすように素材から切出して底面１ａと背面１ｂを保持
体２に鑞付し、その後前逃げ面となる前面１ｃの鎖線部
をαの角度研削して刃先角βをつけ、研削後の前面と上
面１ｄの交差稜を主切刃として使用する方法を採ってい
る。

しかしながら、この構造では、チップの再研磨による有
効利用範囲は第７図のａで示される値であるのに対して
、チップ１をＷの寸法に切り出さなければならないため
、（ｗ−ａ）Ｈ−３で求められる体積分高価な材料の無
駄がでる。

また、前面の研削量が多いため、研削加工に多くの手間
と時間を費やし、なおかつ、高価なダイヤモンド砥石の
１チップ当りの消耗量も多くなる。

従って、コスト面で不利になることを避けられない。

そこで、この発明は、チップを素材から効率良く切出せ
て、しかも無駄なく使用できる経済的な切削工具とこれ
に用いる切刃チップの製造方法を提供することを目的と
している。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するため、この発明は、第１図に示す
ように、四角形の上面１ｄの一辺に沿う前面１Ｃが上面
に対して鋭角に交差し、上面の上記の辺と平行な辺に沿
う背面１ｂは前面とほぼ平行な切刃チップ１を用いてそ
のチップの上面に平行な底面１ａと背面１ｂを保持体２
に設けたチップ取付用凹所３の拘束面３ａ、３ｂに止着
し、面１Ｃ１１ｄの交差した稜１ｅを主切刃として使用
するようにした。

また、上記切刃チップ１を、下記のようにして製造する
ようにした。

即ち、少なくとも上面側が高硬度焼結体によって形成さ
れている素材から第２図に示すような角形断面のバー４
を切出し、次に、このバーを図の鎖線に沿ってβの角度
、ａの奥行きで細かくカットすることにより、Ｗ’÷ａ
のチップ１を切出す。

このようにすると、チップ１の寸法を必要最小限に抑え
、かつ、素材からの切出し効率も向上させることが可能
になる。

また、チップ１には切出し時にほぼβの角度が付されて
いるので、刃先角をつけるための研削代も極く僅かにな
る。

一方では、第２図１０．１ｂで示すような傾斜をつけた
加工は、傾斜をつけない加工に比較して時間的な差は殆
どない。例えば、放電ワイヤカットなどの手段により傾
斜させて切断することができる。

このほか、背面１ｂの総面積がその面の傾斜により従来
に比して増大するので工具寿命を左右するチップの鑞付
は強度も高まる。

なお、チップ１の刃先角βは８５〜３０°程度が好まし
い。

また、チップの上面１ｄは長方形、正方形のはか一方の
対角コーナが鋭角、他方の対角コーナが鈍角となる形（
即ち平行四辺形）にしてもよい。

さらに、第２図に示す側面１ｆ、Ｉｇの少な（とも一方
は、研削して上面１ｄや前面１ｃに鋭角に交わらせても
よい。

〔実施例〕

第３図の（イ）は大面或いは満面等の仕上切削に用いる
第１実施例の切削工具の側面を、（ロ）はその正面を、
Ｑ９は（４）を９０＠回転させた状態の側面を示す図で
あって、シャンク５を備える工具本体６の外周部には、
ポケット７に沿って工具軸方向に延びる２個所のチップ
取付用凹所３が１８０°位置を変えて設けられている。

そして、面３ａ、３ｂがβとほぼ同じ角度で交差したそ
の凹所３に、この発明の方法で製造した切刃チップ、す
なわち、前面１ｃと背面１ｂのほぼ平行なチップ１が底
面１ａと背面１ｂを鑞付けする等して止着されている。

この工具の切刃には、半径方向前逃げ角Ｔ、周方向前逃
げ角δ、外周逃げ角εがそれぞれ付されているが、この
３つの逃げ角のうちＴ及びεは、素材バーからのチップ
切出し時に付すことができる。但し、例示の工具のＴは
チップ止着後研削加工して付けたものである。

第４図は、工具本体に着脱自在に止着するブレードへの
適用例である。即ち、傾斜クランプ面８と刃先位置調整
ねじ９を備えるブレード本体１０の上面先端に凹所３を
設け、その凹所に上面１ｄの一方の対角コーナが鋭角、
他方の対角コーナが鈍角をなし、かつ前面１ｃと背面１
ｂがほぼ平行な本発明の方法で得たチップ１を鑞付は接
合してある。

第５図は、平板状本体１１の外周に、周方向に定ピツチ
で切欠溝１２とその溝内に開放するチップ取付用凹所３
を設け、それぞれの凹所３に本発明の方法で得たチップ
１を鑞付けして形成された円形カンタを示している。

これ等の例から判るように、この発明の方法で得た切刃
チップは様々な用途の切削工具に採用できるし、また、
その保持も、工具本体に限らず、その本体に着脱自在に
止置する他の部材によって行うことができる。

さらに、例示のチップ１は、上面側のみを高硬度焼結体
によって形成し、底面側は焼結体の製造時に一体化され
たｗｃ基合金等の合金によって形成したものを示したが
、この発明のチップ１は全体が高硬度焼結体から成るも
のは勿論、−船釣な焼結合金から成るものを製造する場
合にも有効である。

〔効果〕

以上述べたように、この発明によれば、素材から断面四
角形のバーを切出し、これを上面に対して一定の角度を
もつ線に沿って長平方向に一定幅でさらに細かくカット
して上面に鋭角に交わる前面と背面がほぼ平行なチップ
を得るので、チップの大きさを必要最小限にし得ると共
に素材から切出し高価も高められる。

また、切出し後の研削代が極く僅かになるので研削加工
も容易化、迅速化が計れ、高価な砥石の消耗も少なくて
済む、従って、低価格の工具を実現できる。

即ち、逃げ面側の逃げ角が予め付されることになるので
、必要な逃げ角を得るための加工が不要であり、チップ
切断時の変質層を除去するだけで容易に工具を完成させ
ることができる。従って、工具の研削に要する費用は１
八以下とすることができる。

さらに、チップの背面を傾斜させたことにより保持体へ
の接合面積が増加するので、鑞付は等の強度も向上する
。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の方法で製造したチップで切刃を構成
する工具の基本構造を示す断面図、第２図は、チップの
切出し方法の一例を示す斜視図、第３図の（イ）、（ロ
）、（ハ）は、この発明の方法で得たチップで切刃を構
成した第１実施例の仕上切削工具の側面、端面、９０°
視点を変えた側面を表わす図、第４図は他の用途の工具
の斜視図、第５図の（イ）、（ロ）はさらに他の用途の
工具の正面図と断面図、第６図は高硬度焼結体チップを
使った従来工具の斜視図、第７図はその断面図である。 １・・・・・・チップ、　　　　１ａ・・・・・・底面
、１ｂ・・・・・・背面、　　　　１Ｃ・・・・・・前
面、１ｄ・・・・・・上面、　　　１ｅ・・・・・・主
切刃稜、１ｆ、１ｇ・・・・・・側面、２・・・・・・
保持体、３・・・・・・チップ取付用凹所、 ３ａ、３ｂ・・・・・・チップ拘束面。 特許出願人　住友電気工業株式会社 同　代理人　　鎌　　１）　文　　二

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）四角形の上辺の一辺に沿う前面が上面に対して鋭
   角に交差し、上面の上記の辺と平行な辺に沿う背面は前
   面とほぼ平行で少なくとも上面側が高硬度焼結体によっ
   て形成されている切刃チップを、上面に平行な底面と背
   面の拘束面をもつ保持体のチップ取付用凹所に止着し、
   前面と上面の交差した稜を主切刃として使用するように
   した切削工具。
2. （２）少なくとも上面側を高硬度焼結体で形成した素材
   から断面四角形のバーを切出し、これを上面に対して一
   定の角度をもつ線に沿って長手方向に一定幅で更に細か
   くカットして四角形の上辺の一辺に沿う前面が上面に対
   して鋭角に交差し、上面の上記の辺と平行な辺に沿う背
   面は前面とほぼ平行で前面と上面の交差した稜が主切刃
   となる切刃チップを得るようにした切削工具用切刃チッ
   プの製造方法。