JPH02197345A - 回転揺動鍛造機の回転揺動軸の回転ずれ防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、回転揺動軸に保持されて回転揺動する型を
利用して、連続変形の蓄積により加工物を所定の形状に
成形加工する回転揺動鍛造機に係り、特に、回転揺動軸
が回転中に生じる回転ずれを強制的に防ぐ回転揺動鍛造
機の回転揺動軸の回転ずれ防止装置に関するものである
。

〔従来の技術〕

従来、回転揺動軸に保持されて回転揺動する型を利用し
て、連続変形の蓄積により加工物を所定の形状に成形加
工する回転揺動鍛造機が知られている。

回転揺動鍛造機は回転揺動する型が加工物と接する面積
が小さく加工物の変形領域が狭いため、従来のプレス機
械等に比して比較的小さな荷重で加工物を成形加工でき
る。

このため、比較的小さな機械設備で大きな形状部品を成
形加工でき、しかも、騒音、振動がないので、機械設備
費用の低減が図れ、又防音、防振対策を不要にすること
ができる等、優れた特徴を有している。

回転揺動鍛造機は、例えば第３図（Ａ＞に示すように、
軸芯が僅かに（＝θ）傾いた回転揺動軸の先端中央に鈍
い頂角（−２α）をもつ円錐状の型を取付け、この型を
傾けて加工物に押しつけ、接触領域が順次回転移動する
ように回転揺動軸を回転揺動させる機構からなっている
。このとき、回転揺動軸の回転揺動は軸芯が僅かに（＝
θ）傾いた状態を維持して行われ、軸芯の移動軌跡が頂
角が２θからなる仮想円錐の側周面に沿った回転揺動に
なっている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、前述の如く、鈍い頂角（−２α）をもつ円錐
状の型を傾けて加工物に押しつけ、また、型が取付けら
れた回転揺動軸はその軸芯が傾いた状態を維持しながら
仮想円錐の側周面に沿った回転揺動を行っている。この
ため、回転揺動軸が１回転すると、第３図（Ｂ）に示す
ように、型と加工物は回転揺動の中心から半径ｒの円周
上で、Δ−２πｒ（ｌｓｉｒｌα） の回転ずれを生じる欠点があった。

そこで、この欠点を防止するために、従来、例えば回転
揺動軸の先端の周縁に上部歯形が円周状に形成され、又
この上部歯形と噛み合う別体の下部歯形が加工物を支持
する支持台の外周縁に形成され、これらの上部歯形と下
部歯形の噛み合いで回転ずれを防止していた。

しかしながら、上部歯形と下部歯形の噛み合いで回転ず
れを防止する構成のものでは、回転ずれを防止するため
の矯正力を各歯に均等に負担させて一部の歯に集中する
のを防くために、上部歯形と下部歯形の歯のピッチを全
く同一になるように成形しなければならず、その結果、
上部歯形及び下部歯形は精密な成形加工が要求され、コ
スト高になる欠点があった。

また、回転揺動による加工物の成形の間、回転ずれを防
止する上部歯形と下部歯形が妨げとなって、成形中の加
工物の状態を直接具ることができず、果たして正しく成
形加工されているか、目で確認することができない欠点
もあった。

この発明は、上記のような問題点に鑑み、その問題点を
解決すべく創案されたものであって、その目的とすると
ころは、簡単な構造で回転ずれを確実に防止し、しかも
、成形中の加工物の状態を見るときに妨げとなることが
ない回転揺動鍛造機の回転揺動軸の回転ずれ防止装置を
提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

以上の目的を達成するためにこの発明は、軸芯が傾いた
回転揺動軸の先端中央に鈍い頂角をもつ円錐状の型を取
付け、この型を傾けて加工物に押しつけ、接触領域が順
次回転移動するように回転揺動軸を回転揺動させる機構
からなる回転揺動鍛造機において、回転揺動する前記回
転揺動軸の軸芯の移動軌跡によって描かれる仮想円錐の
仮想頂点と、この仮想頂点を通る仮想円錐の仮想中心線
に対して直角な仮想直線とに、その中心軸線が−致し且
つ中心軸線回りに正逆回転自在な回転ずれ防止装置を前
記回転揺動鍛造機の固定部側に設け、回転ずれ防止装置
の先端側の側面に押圧スライド面を形成し、この押圧ス
ライド面と接する抑圧スライド受面を前記回転揺動軸に
設けると共に、これらの押圧スライド面及び押圧スライ
ド受面を前記回転揺動軸の軸芯と前記仮想直線とを含む
仮想平面に対して平行になるようにした構成よりなるも
のである。

〔作用〕

以上のような構成を有するこの発明は次のように作用す
る。

すなわち、回転揺動中に回転揺動輪は回転ずれを生じよ
うとして、回転揺動軸の設けられた押圧スライド受面は
回転しようとするが、押圧スライド受面は固定部側に設
けられた回転ずれ防止装置の押圧スライド面に当接して
その回転が完全に阻止され、回転揺動軸は押圧スライド
受面及び押圧スライド面を介して回転ずれ防止装置によ
り回転ずれが防止される。

また、このとき、回転ずれ防止装置の中心軸線が、回転
揺動する回転揺動軸の軸芯の移動軌跡によって描かれる
仮想円錐の仮想頂点と、この仮想頂点を通る仮想円錐の
仮想中心線に対して直角な仮想直線とに一致するため、
回転揺動軸は回転揺動を続行することができる。

更にまた、押圧スライド面及び押圧スライド受面が回転
揺動軸の軸芯と仮想直線とを含む仮想平面に対して平行
に形成されており、且つ仮想中心線回りに正逆回転自在
であるので、回転揺動軸は回転揺動を円滑に続行するこ
とができる。

〔実施例〕

以下、図面に記載の実施例に基づいてこの発明をより具
体的に説明する。

ここで、第１図は回転揺動鍛造機の要部断面図、第２図
は第１図Ａ−Ａ矢視図である。

図において、回転揺動鍛造機１は４個の縦フレーム１ａ
とこれらの縦フレーム１３間を連結する横フレーム１ｂ
から、その骨組が主に形成されており、その内部の中央
に回転揺動軸２が設けられている。回転揺動鍛造機１は
、回転揺動軸２に取付けられて回転揺動する上型３を利
用して、連続変形の蓄積により加工物４を所定の形状に
成形加工するものであり、軸芯りが傾いた回転揺動軸２
の先端中央に取付けられた鈍い頂角をもつ円錐状の上型
３を、傾けて加工物４に押しつけ、上型３と加工物４と
の接触領域が順次回転移動するように回転揺動軸２を回
転揺動させる機構からなっている。

即ち、回転揺動軸２はその軸芯りが傾いた状態を維持し
ながら仮想円錐の側周面に沿った回転揺動を行っている
。また、回転揺動する回転揺動軸２の軸芯りの移動軌跡
によって描かれる仮想円錐の仮想頂点Ｏにおける軸芯り
と、この仮想頂点Ｏを通る仮想円錐の仮想中心線Ｃとの
傾きはθであり、このθが回転揺動軸２の傾き角度であ
る。この仲きθの値は調整できるようになっている。

回転揺動軸２は上部が半球状の形状を有し、その半球状
の上部の上面には連結軸２ａが上方に向かって一体的に
形成されている。この連結軸２ａの軸芯しも仮想頂点Ｏ
で仮想中心線Ｃに対してθの角度傾斜している。連結軸
２ａは更にその上方に位置する図示しない駆動機構に連
動連結されていて、仮想頂点０で仮想中心線Ｃに対して
θ傾いた状態で回転するように取付けられている。

また、回転揺動軸２の半球状の上部の球面側は、軸受け
２ｂによって回転揺動自在に保持されている。軸受け２
ｂは回転揺動軸２の上部の球面側に対応する球面状の窪
みが下面側に形成され、又この軸受け２ｂと回転揺動軸
２の半球状の上部の球面側との間には潤滑油が流れてい
て、軸受け２ｂと回転揺動軸２の球面側がスムーズに回
転揺動できるようになっている。軸受け２ｂは縦フレー
ム１ａに強固に保持されて動かないように取付けられて
いる。

回転揺動軸２の下面の先端中央には上型３が取付けられ
ている。上型３は下向きに鈍い頂角（＝２α）を有する
円錐状の形状からなり、その鈍い円錐状の頂角は仮想頂
点Ｏと一致するように回転揺動軸２に取付けられる。上
型３の頂角は仮想頂点Ｏに一致することが必要である。

また、鈍い円錐状の側周面は、平坦状となっていたり、
或いは所定の凹凸が形成されていて、加工物４を所定の
形状に押圧成形できるようになっている。そして、この
上型３に押圧成形される加工物４が」二型３の下面に設
置されている。

加工物４は例えば金属の材質からなり、初期においては
その軸芯方向に長く、押圧成形されることにより潰され
て所定の形状になるのである。加工物４は下型５の上面
に載置され、加工物４は上型３と下型５によって上下か
ら押圧されて所定の形状に成形加工される。下型５はボ
ルスタ６上に設けられている。

回転ずれ防止装置７は、その中心軸線７ａが仮想頂点０
と、この仮想頂点○を通る仮想円錐の仮想中心線Ｃに対
して直角な仮想直線Ｎとに、一致するように回転揺動鍛
造機１の固定部側、例えば縦フレーム１３間に横設され
た横フレームｌｂ上に固定して設けられていて、簡単に
外れたり移動しないように取付けられている。

回転ずれ防止装置７は筒状のボス７Ｃとこのボス７Ｃ内
に中心軸線７ａ回りに正逆回転自在に挿入されたずれ防
止軸７ｄからなり、ずれ防止軸７ｄは先端側がコ字状に
２つに分かれ、２つ分かれた先端側の向かい合う内側の
各内面は平坦面からなる押圧スライド面７ｂが形成され
ている。

また、前記回転揺動軸２の下面には押圧スライド受面２
Ｃが両側面に形成された連結片２ｄが緊締具によって連
結固定されている。連結片２ｄはコ字状に２つに分かれ
たずれ防止軸７ｄの先端側に挿入されて、挿入された連
結片２ｄの両側面の押圧スライド受面２Ｃが各々押圧ス
ライド面７ｂと接するようになっている。この押圧スラ
イド面７ｂと押圧スライド受面２Ｃとの間に非常に薄い
滑り板８が取付けられていて、両者の滑りが滑らかにな
るようになっている。これらの押圧スライド受面２Ｃ及
び押圧スライド面７ｂは、回転揺動軸２の軸芯りと仮想
直線Ｎとを含む仮想平面に対して各々平行になるように
形成されている。

次に上記実施例の構成による作用について以下説明する
。

加工物４をこの回転揺動鍛造機１で成形加工する場合に
は加工物４を下型５上に固定する。また、上型３の頂角
が仮想頂点Ｏに一致するように、回転揺動軸２の下面の
先端中央に上型３を取付ける。

さらに、仮想中心線Ｃと回転揺動軸２の軸芯りとの角度
θを加工物４、上型３の状態によって調整する。

以上のような準備を経た後、図示しない駆動機構を駆動
させると、連結軸２ａを介して連動している回転揺動軸
２は仮想頂点０、を中心にθの角度だけ傾斜した状態を
維持しながら、仮想中心線Ｃの周囲を回転揺動する。こ
のとき、回転揺動中に回転揺動軸２は回転ずれを生じよ
うとする。このため、回転揺動軸２に連結固定されてい
る押圧スライド受面２Ｃも回転揺動軸２と一体となって
回転しようとする。

しかし、押圧スライド受面２Ｃは押圧スライド面７ｂに
当接しており、しかもこの押圧スライド面７ｂは回転揺
動鍛造機１の固定部側の縦フレーム１ａ及び横フレーム
１ｂに固定されている回転ずれ防止装置７の先端側に形
成されているため、押圧スライド受面２Ｃはこの押圧ス
ライド面７ｂによってその回転が全く阻止される。

これにより、回転揺動軸２の回転ずれは押圧スライド受
面２Ｃ及び押圧スライド面７ｂを介して回転ずれ防止装
置７によって完全に防止されるのである。

この場合において、回転ずれ防止装置７の中心軸線７ａ
が、回転揺動する回転揺動軸２の軸芯りの移動軌跡によ
って描かれる仮想円錐の仮想頂点０と、この仮想頂点０
を通る仮想円錐の仮想中心線Ｃに対して直角な仮想直線
Ｎとに一致するため、回転揺動軸２及び回転ずれ防止装
置７に過大な荷重が作用することがなく、回転揺動軸２
は回転揺動を続行することができる。

なお、この発明は上記実施例に限定されるものではなく
、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の改変をなし
得ることは勿論である。

〔発明の効果〕

以上の記載より明らかなように、この発明に係る回転揺
動鍛造機の回転揺動軸の回転ずれ防止装置によれば、回
転揺動中に回転揺動軸は回転ずれを生じようとして、回
転揺動軸の設けられた押圧スライド受面は回転しようと
するが、押圧スライド受面は固定部側に設けられた回転
ずれ防止装置の押圧スライド面に当接してその回転が完
全に阻止される。これにより、回転揺動軸の回転ずれを
押圧スライド受面及び押圧スライド面を介して回転ずれ
防止装置によって確実に防止することができる。

しかも、この場合において、回転ずれ防止装置の中心軸
線が、回転揺動する回転揺動軸の軸芯の移動軌跡によっ
て描かれる仮想円錐の仮想頂点と、この仮想頂点を通る
仮想円錐の仮想中心線に対して直角な仮想直線とに一致
するため、回転ずれ防止装置が回転揺動軸の回転揺動を
阻止することもなく、回転揺動軸は引き続き回転揺動を
続行することができる。

さらに、押圧スライド面及び押圧スライド受面が回転揺
動軸の軸芯と仮想直線とを含む仮想平面に対して平行に
形成されているので、回転揺動軸は回転揺動を円滑に続
行することができる。

このように、簡単な構造でありながら、回転揺動軸の回
転ずれを確実に防ぐことができ、しかも、回転ずれ防止
装置は加工物の外周縁の一部に設けられるのみであるの
で、他の方向から見ることにより成形中の加工物の状態
を観測でき、加工物の加工不良率を小さくすることがで
きる等、極めて新規的有益なる効果を奏するものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はこの発明に係る回転揺動鍛造機の回
転揺動軸の回転ずれ防止装置の実施例を示すものであっ
て、第１図は回転揺動鍛造機の要部断面図、第２図は第
１図Ａ−Ａ矢視図である。 第３図（Ａ）は回転揺動軸の側面図、第３図（Ｂ）は回
転ずれを示す図である。 〔符号の説明〕 １：回転揺動鍛造機　　１ａ：縦フレーム１ｂ：横フレ
ーム ２ａ：連結軸 ２ｃ：押圧スライド受面 ３：上型 ５：下型 ７：回転ずれ防止装置 ７ｂ：押圧スライド面 ７ｄ：ずれ防止軸 Ｃ：仮想中心線 Ｎ：仮想直線 特許

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、軸芯が傾いた回転揺動軸の先端中央に鈍い頂角をも
   つ円錐状の型を取付け、この型を傾けて加工物に押しつ
   け、接触領域が順次回転移動するように回転揺動軸を回
   転揺動させる機構からなる回転揺動鍛造機において、回
   転揺動する前記回転揺動軸の軸芯の移動軌跡によって描
   かれる仮想円錐の仮想頂点と、この仮想頂点を通る仮想
   円錐の仮想中心線に対して直角な仮想直線とに、その中
   心軸線が一致し且つ中心軸線回りに正逆回転自在な回転
   ずれ防止装置を前記回転揺動鍛造機の固定部側に設け、
   回転ずれ防止装置の先端側の側面に押圧スライド面を形
   成し、この押圧スライド面と接する押圧スライド受面を
   前記回転揺動軸に設けると共に、これらの押圧スライド
   面及び押圧スライド受面を前記回転揺動軸の軸芯と前記
   仮想直線とを含む仮想平面に対して平行になるようにし
   たことを特徴とする回転揺動鍛造機の回転揺動軸回転ず
   れ防止装置。