JPH02196946A - 吸光度測定法 - Google Patents

吸光度測定法

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JPH02196946A
JPH02196946A JP1658489A JP1658489A JPH02196946A JP H02196946 A JPH02196946 A JP H02196946A JP 1658489 A JP1658489 A JP 1658489A JP 1658489 A JP1658489 A JP 1658489A JP H02196946 A JPH02196946 A JP H02196946A
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light
wavelength
absorbance
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JP1658489A
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Katsue Kotari
小足 克衛
Hiroshi Yokota
博 横田
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Kurabo Industries Ltd
Kurashiki Spinning Co Ltd
Original Assignee
Kurabo Industries Ltd
Kurashiki Spinning Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、液体の吸光度の測定法に関する。
(従来の技術および発明が解決しようとする課題) 化学物質の濃度の定量に分光学的な方法が広く一般に用
いられているが、基本原理はランベルト−ベールの法則
に基づいている。第1図に示すような理想的な場合を考
えると、単色入射光(入射光強度をIoとする)50は
試料52(長さb)を透過して吸収1aを受け、残りは
透過光(透過光強度をItとする)を出射する。このと
き、I o= I a+ l t          
・・・・・(1)T= I t/ [o=(Io −1
a)/ I。
log(1/ T)=log(l o/ l t)= 
A ・=(2)ここに、Tは透過率、Aは吸光度である
I o、 I tの測光は、それぞれ試料を置かないと
き、および試料を置いたときの光検知器の出力信号をと
ればよい。
濃度Cの化学物質を含む溶液を試料とする場合、ランベ
ルト−ベールの法則により、 A=a−b−C・・・・・・(3) ここに、a:試料の吸光係数 b;セル長 C:試料の濃度 従って、透過率T(=It/lo)を測定すれば試料の
濃度Cを求めることができる。
このランベルト−ベールの法則に基づく濃度測定におい
て、高い測定精度と時間安定性を実現するためには、種
々の問題点が存在する。
実際の入射光の挙動は、第1図に示すような単純なもの
ではない。いま単色光波50が空気51中から試料52
に入射する場合は、両者の屈折率の違いにより、第2図
に示すように試料表面および裏面で反射成分(光強度1
 rr、 I rJが発生する。
これらの成分は、理想的な場合に比べて無効な成分(光
強度1u)と呼ぶことができる。真の有効入射光強度!
eは I e= I o −1u         −=(4
)となる。(4)式の10は試料52への見かけの入射
光強度を表している。すなわち、(2)式のloは(4
)式のreと置きかえなければならない。
log(le/I L)−10g((10−1u)/I
 t)−A・・(5) 反射成分1 rr、 I rtは屈折率の違いによって
発生するために波長依存性があり、また試料の表面状態
によっても変化ケるため、(5)式の左辺を実測するこ
とは容易ではない。
次に、セル中の窓材53,54間の液体試料52の吸収
を測定する場合について考えてみると、第3図に示すよ
うに、入射光の挙動はさらに複雑である。入射光(光強
度1o)50からは、試料52での真の吸収(光強度1
a)以外に、(空気5にセル窓材53,54二試料52
間の屈折率の違いにより)セル窓材表面反射成分夏r+
+ f rt、 I ra、 I r、、セル自身の吸
収、セルのきず、汚れによる散乱成分などセルに起因す
る成分、試料中のごみや懸濁粒子による散乱成分など試
料の状態に関係する成分も発生する。これらの成分は、
試料の真の吸収を測定する場合、いわば無効成分といえ
る。これらの無効成分は、多かれ少なかれ波長依存性か
あり、また表面状態にも関係するなど複雑である。
従って、濃度を高精度で測定するためには、これらの無
効成分を、相殺あるいは除去して、試料の真の吸収を得
なければならない。
濃度測定の問題点の一つにブランク補正がある。
一般に、濃度測定を工業プロセスで行う場合で重要なこ
とは、時間安定性をよくし、保守や再校正の必要性を最
小限にしなければならないことである。この点からも、
ブランク補正が問題となる。
化学物質の濃度の定量のための基本的な分光光学系とし
ては、(1)複光束系(ダブルビーム方式)と(2)単
光束系(シングル(−ム方式)とがある。
複光束系では、光源からの光を参照光路と試料光路の2
つの光路に分け、それぞれを参照セル(補償セル)と試
料セルに入射させて、透過光を比較する。単光束系では
、最初に、参照セルについて測光しておき(キャリブレ
ーション・モード)、次に試料セルに置きかえ測光しく
測定モード)、参照セル、試料セルでの透過光強度の両
者の比をとって吸光度としている。両モードの光学系は
同一である。
微小吸光度を測定する場合や精密測定する上での問題と
して、複光束系では、いかにして同一光学特性の参照光
路と測定光路をつくり、それによって参照溶液と試料溶
液をいかにして同一条件で測定するかにある。同一条件
の満たされ方いかんによっては、誤った測定また誤差の
多い測定になりかねない。実際上は、経時変化し含めて
、2光路の光学特性を全く同一にすることは困難である
さらには、2つのセルの位置ずれ、セル定数の差、セル
のよごれ、および参照溶液の調整などに関ずろ一切の誤
差を無視できない。
一方、単光束系では、同一光学系で測定するので、参照
セルと試料セルの差だけが測定誤差になる。従って、同
一特性のセルを用いるか、または同じセルで参照溶液と
試料溶液を入れ替えて測定(cell−in−cell
−out)すれば、最も正確な吸光度測定が期待できる
ので、精密測定には単光束系がすぐれているといわれて
いる。
しかし、短所としては、参照溶液と試料溶液を入れかえ
走査するために時間を要し、時間的な変動要因が測定誤
差となる。工業プロセスへの応用では、リアルタイム・
連続測定の要求や作業員の手間などから、このような参
照溶液と試料溶液を置きかえる操作をとることは都合が
悪い。また、完全に均一な液体あるいは気体サンプルを
除いて、参照溶液や参照物質が容易につくれない、ある
いは代表的なサンプルを得にくい。
しかし工業プロセスでは、研究用分析と異なり、特定試
料の濃度を定量する専用目的であり、波長走査をする必
要はない。あらかじめ特定試料について吸収の波長依存
性を求めておき、測定波長を特定しておいて吸光度を測
定する。これらの観点から、いわゆる2波長法(2波長
分光測光法)の手法が一般に広く用いられている。
2波長法とは、異なる2つの単色光波(波長λ1゜λ、
)がチョッパーによって時間分割されて、1つの試料セ
ルの同一場所に交互に照射され、その間の差透過率△T
t、または差吸光度△Atを検出する。そして差吸光度
△Atと濃度の関係を用いて濃度を定量する。
A(λI)−A(λ、)=△At =(a(λυ−a(λt))cb=Δa−C−b・・・
・・(6) ただし、2波長法で用いられる吸光係数△aは、2つの
波長におけるそれぞれの吸光係数a(λ、)。
a(λ、)の差であることに注意する必要がある。
@腸試料の場合、ゴ艮依存性の光散乱効果を伴うが、λ
、とλ、を近接すれば、濁りによる影響はほぼ等しいと
考えられるので、2波長法の効果がある。また共存物質
の吸収の重なり、目的成分以外の吸収などによるバック
グラウンドの補正が有効である。
工業プロセス用途の光学系としては、参照波長用フィル
タと測定波長用フィルタを回転ディスクに搭載しモータ
駆動し時間分割してデータを得る方法が普及している。
2波長法をもう少し厳密に考察してみる。ランベルト−
ベールの法則にもとづいて、単色光の2波長λ1.λ、
に対して(3)、(5)式を適用すると、log(Ie
(λ、)/It(λυ)−a(λ+)bc=A(λ1)
・・・・・・(7) log (le(λm)/It(λ−)) = a(λ
、)bc=A(λt)・・・・・・(8) 差吸光度△Atをとるために(7)式と(8)式の差を
とると、 △^t−^(λυ−^(λ、) =log(le(λ、)/It(λt(λ1))log
(Ie(λ、)/It(λ、))−1eg[(le(λ
+)/+1(λl))/(1e(λ、)/It(λ、)
)] ・・・・・・(9) もし、2波長λ1.λ、での真の有効入射光強度1e(
λυとle(λ、)を互いに等しくなるように調整する
ことができれば、 Ie(λt)−1e(λt)        −−−−
・−(10)すなわち、 to(λ、)−1u(λ+)=Io(λt)  Iu(
λg)−00または 1o(λ+)−1u(λt)=k(to(λ*)  I
u(λt))・(+2)と置くことができる。従って、
(9)式の差吸光度ΔAtは、 ΔAt=log(I t(λt)/ I t(λυ) 
 −・−(13)または ΔAt=logk(I L(λt)/ 1t(λυ) 
・・・・・・(14)となる。すなわち、2波長λ1.
λ、での単純な透過光量比となり、透過光強度のみを測
定すればよいことになる。
しかし、(11)式または(12)式のIoとIuを考
察すると、IOは主に光源のスペクトルに関係して波長
依存性があり、!鶴はセルや試料での反射の散乱に関係
し、多かれ少なかれ波長依存性がある。
ioとleは互いに独立した因子であるので、(11)
式または(12)式を実際に実現することは容易なこと
ではない。厳密にいえば、不可能である。従って、(1
3)式は近似式となり、2波長λ8.λ、での単純な透
過光m比をとっても、波長依存性の因子に関係する成分
は互いに相殺されないという問題かあった。
2波長法で(11)式または(12)式となるように調
整することは、いわゆるブランク補正をしていることで
ある。通常のブランク補正法は、吸収のない試料を参照
試料としてセルに満たして行う。この操作は、工業プロ
セスの流れのなかでは厄介な問題をもっている。また光
源は、供給電源の変動や環境条件の変化で、その強度が
変動する。またそのスペクトルも変化するために、安定
化させ一定状態になってから測定を開始しなければなら
ない。装置を起動してから、光源が安定し一定状轢にな
るためには、一般には1時間以上かかる。さらに光源は
劣化し、その強度とスペクトルが変化していく。いずれ
にしても、2波長法では、ブランク補正は、たびたびし
なければ測定精度は維持されないという問題があった。
さらに、工業プロセスでは、オン−ライン、イン−ライ
ン計測であり、試料を連続的に流すことができるフロー
セルを用いるのが一般的である。
あらかじめ特定試料について吸収の波長依存性などのデ
ータを求めておき、所定の波長でフローセル中の試料の
吸光度を連続的に測定し、−度の変動をモニターずろ。
この場合、(1)セルはクリーニングする必要があるか
、(2)校正は保持されているか、(3)ドリフトが発
生しているか、あるいは(4)正常に作動しているかな
どを判断する機能が必要である。流れの中で測定してい
ると、セル窓はしだいに汚れてくる。そして測定精度の
低下をもたらす。しかし、この状態を簡単に判断する機
能がなければ、現場作業員にはどうしようらない。さら
に放置しておくと、測定不能になる。このような状態に
なって初めて気がつくよっては、工業プロセスでは取返
しのつかない損失をまねくことも稀ではない。かといっ
て、やみくしに、頻繁にセルをクリーニングするのも現
場作業員にとっては煩わしいことである。セルの保守の
必要性を最小限にし、しかもその状態をモニタできるこ
とは重要である。
この他、プロセス計測では、供給ii源の変動や環境条
件の変化により生じる光源光強度の振れや変動、ドリフ
トなどの問題に対してら自動補償機能がほしい。
これらの問題は、いわゆる2波長法でかなり低紘できる
が、波長依存性の効果は完全には除去できない。また2
波長法といえども、精度を維持するためには、ブランク
補正が必要である。その機構・操作をプロセスの施れの
なかで実現することは容易ではない。
本発明の目的は、ブランク補正、再校正、保守の必要性
を最小限にした吸光度測定法を提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る第1の吸光度測定法は、光源側窓または光
検知器側窓のいずれか一方の位置が固定され、他方の窓
が光軸方向に2つの位置に移動し両窓間のセル長をbl
とす、に変化できるサンプルセルを用い、ある波長の光
がサンプルセルに入射したときのセル長がす、とb2の
場合の透過光強度1 t+。
Itsを検知し、 △A :=” log(I h/ I Lt)の式によ
り差吸光度へAを求めることを特徴とする。
本発明に係る第2の吸光度測定法は、さらに、上記の2
つのセル長での透過光強度の検出をある時間間隔で繰り
返し、差吸光度を求めることを特徴とする。
(作用) 本発明に係る吸光度測定法の原理は次のとおりである。
既に入射光のセルでの挙動で説明したように、試料の真
の吸収以外に、空気、セル試料間の屈折率の違いによる
セル窓材表面での反射成分、セル自身の吸収、セルのき
ず・汚れによる散乱成分、試料中のごみや懸濁粒子によ
る散乱成分が発生ずる。これらの因子は、多かれ少なか
れ波長依存性がある。これらの因子を相殺、あるいは除
去して、試料の真の吸収型を求めねばならない。
いま可変長セルを用いて、セル基かす、、bl(bl>
bt)であるときの単色光(波長λ)における吸光度A
’(λ)、A”(λ)およびその差吸光度△Δmを求め
てみる。ここに、I e’ (λ)、It’(λ)をセ
ル長b1での有効入射光強度、透過光強度とし、Ie”
(λ)1t“(λ)をセル長す、での有効入射光強度、
透過光強度とする。
log(le’(λ)/It’ (λ))=ab、c=
A’(λ) ・(15)log (Ie” (λ)/I
t”(λ)) =abtc=A”(λ) ・(16)△
Am=A’(λ)−A”(λ) =ab+c  abtc=a(b+  bJc    
  −−(17)= log(Ie’ (λ)/It’
 (λ)) −log (Ie”(λ)/It’(λ)
)= log[(le’ (λ)/It’ (λ))/
(Ie”(λ)/!t”(λ))]・・・・・・(18
) セル窓を理想的に平行に移動して、セル長をす、からす
、にΔbだけ変化させ、 b、−b、−△b          ・・・・・・(
19)これ以外の光学系は変化しないとすれば、同一単
色光波でのそれぞれでの入射光強度は等しい。すなわち
、 Ie’(λ)=Ie”(λ)−・・−・(20)従って
、(1g)式は、 ΔAg1= log(1t“(λ)/ I t’ (λ
))  ・−・−・・(21)となる。すなわち、差吸
光度ΔAl11は単色光波長λにおける単純な透過光量
比の対数となり、その入射光強度に無関係となる。しか
もセル窓材表面反射成分、セル自身の吸収、セルのきす
、・汚れによる散乱成分などのいわゆる無効成分も相殺
、除去される。しかも、単色光波長λにおける長さへb
の試料を透過するときのほぼ真の吸光度が求まる。
また、ランベルト−ベールの法則より ΔAl1=a・Δb −c         ・・・・
・(22)となる。(ここで、aは試料の吸光係数、C
は試料の濃度である。) そして、(22)式を用いて差吸光度より濃度Cを求め
ることができろ。
プロセス計測では、あらかじめ試料の光吸収の波長と濃
度に対する依存性や吸光係数が測定されている。そして
、測定すべき!または複数の波長を所定してフローセル
中の試料について差吸光度を測定し、濃度を求めること
ができる。
さらに、ある時間間隔でこの操作を繰り返しく以後、こ
の周波数を変調周波数と呼ぶ)、すなわち、セル長すを
変調させて(セル長変調法と呼ぶ)、差吸光度の平均を
求めることにより、変調周波数より低い周波数の光学的
(光源の強度の変動など)、電気的、機械的、熱的(試
料温度の変動など)な変化、いわゆるドリフトの影響も
抑制・除去され、自動補償される(第6図の測定例参照
)。
また、フローセルで所定波長で濃度をモニタしていると
きの試料温度の時間的変動を、変調周波数より低い周波
数のドリフトの影響を抑制しつつ追跡できる。
原理的には、この時間変動の測定においてもブランク補
償を必要としない。プロセス計測で広範に採用されてい
る単光束φフローセル型の測定で、ブランク補償の機構
・操作を必要としないことは大変なメリットである。
またプロセス計測では、共存物質の吸収の重なり、目的
成分以外の吸収などによるバックグラウンドの補償、ま
た多成分の同時定量ニーズも高いが、セル長変調法を適
用して得られた複数波長λ1.λ8.・・・での吸光間
△Am(λl)、ΔAl11(λ、)。
△A+a(λ、)、・・・を初期データとして、バック
グラウンドの補償のためのスペクトル解析手法、多成分
の同時定量の多変量解析手法を適用するとその効果が有
効に作用する。
(実施例) 以下、添付の図面を参照して本発明の詳細な説明する。
セル長変調法を実現する装置は、第4図に示すように、
基本的には単光束光学系である。光源部1、モノクロメ
ータ部2、可変長セル部3、検知器4、信号処理・制御
部5より構成されている。
光源部1は、可変長セル3へ光を出射する。
モノクロメータ部2は、測定に必要な波長λ1゜λ2.
λ2110.のバンドパスフィルタ2 a、 2 a、
・・・を回転ディスクに搭載しモータ6で駆動し、光源
lからの光を時間分割された単色光(波長λ8.λ、。
λ、、、、、)として可変長セル3に入射する。
可変長セル3は、あらかじめ決められた固定長b1とす
、を往復する構造になっており、変調駆動部7により電
磁力、または油圧力、または空気圧力で駆動する。流れ
の中で測定する場合はフローセルを用いる。
第5図に示す例では、試料は、光源側窓11と光検知器
側窓12の間を流れ、光源lからの光束13は、角窓と
試料とを透過して検知器4へ進む。
光源側窓11には、試料が流入する入口14と、試料が
出ていく出口15とが取付けられている。
光源側窓itと検知器側窓12とは、側面がベローズ1
6で結合され、試料が流入、流出するフローセルが構成
される。光検知器側窓12を前後に移動するため、光源
側窓2に固定された支持部17が検知器側に延長され、
その先端にコイル18が固定され、これに対し、光検知
器側窓I2の延長部に磁石19が固定される。コイル1
8と磁石19は、検知器4への光路を遮らないように配
置される。磁石19はコイル18の内側に位置していて
、コイル!8を励起しない状態では、セル長はす、であ
る。コイルI7を励起することにより磁石19に電磁気
力が作用し光検知器側窓12を△b=b、−b、だけ移
動すると、光検知器側窓12は、コイル18の支持部1
7に接して停止する。
検知器4は、公知の光強度検知器を用いる。
信号処理・制御部5は、モノクロメータ部2のモータ6
による回転と可変長セル3のセル長すを変調駆動部7に
より制御し、検知器4から検出データ(光強度)を受信
し、データ処理を行う。
本発明に係るセル長変調法においては、セル長を変化で
きる可変長セルにおいて、まず固定長すのセル長におい
て、時間分割された単色光(波長λ1.λ2.λ3+−
)におけるサンプルの透過光強度を測光する。次に、セ
ル長変調駆動部7で、セル長を固定長り、から固定長す
、に移動して、時間分割された単色光の各波長λ3.λ
2.λ3....におけるサンプルの透過光強度を測光
する。そして(21)式に従って、単色光の各波長λ5
.λ2.λ3111.における吸光度△Am(λ1)、
△Aa+(λり、△Am(λ、)。
0.を計算する。さらに、セル長変調駆動部7で、セル
長を固定長す、から固定長す、に移動して、同様の操作
と処理を繰り返す。セル長変調周波数は、モノクロメー
タ2のバンドパスフィルタを搭載した回転ディスクの回
転周波数より小さい。通常の工場プロセスの流れの中で
は、液体あるいは気体の濃度変化は急激には変化しない
から、秒オーダ以下とすれば十分である。
また共存物質の吸収の重なり、目的成分以外の吸収など
によるバックグラウンドを補償しなければならない場合
、あるいは多成分の同時定量をする場合は、セル長変調
法を適用して得られた複数波長、λ、での吸光度△Am
(λ、)(i= 1 、2 、・・・)を初期データと
して、バックグラウンドの補償のために開発されたスペ
クトル解析手法、多成分の同時定量のために開発された
多変量解析手法を適用すればよい。
セル長変調法の効果を実証するために、吸光度の測定法
として、同一波長λでの(b)ピーク高さ法と(a)セ
ル長変調法で求めた吸光度を比較する。
ピーク高さ法とは、単光束系を用いて光強度の吸収ピー
ク高さとバックグラウンドとの差から吸光度を求める方
法である。また参考のために、(C)2波長法とも比較
した。この場合は、ベース波長と思われる800nm波
長を参照波長として用いた。
ピーク高さ法と2波長法はブランク補正をしているが、
セル長変調法はブランク補正は不要である。
単純化するために、試料として水を用いた。通常の状態
で測定した場合(実験(1))と、光源側セル窓に不透
明(白色散乱性)接着テープを貼り付けてセルのよごれ
を模擬した場合(実験(2))について比較して、表に
示した。
ピーク高さ法の場合、実験(1)と実験(2)の吸光度
の偏差は非常に大きい。また分光器で求めたスペクトル
から推定しても実験(+)の場合の吸光度の値そのもの
も疑わしい。
一方、セル長変調法の場合は、実験(1)と実験(2)
の偏差は非常に小さい。すなわち、成仏にセル窓に不透
明(白色散乱性)接着テープを貼り付けて測定条件を大
幅に悪くしてもその影響を受けないことがわかる。従っ
て、保守の必要性がかなり城少した。通常の測定条件で
ある実験(1)の場合は、2波長法と同等の性能と思わ
れるが、実験(2)になると、2波長法では測定条件悪
化の影響を太き(受けて真の吸光度に近い値が得られて
いない。
(a)セル長変調法 次に、セル長変調法による吸光度測定が時間安定性につ
いて優れていることを説明する。
第6図はセル長変調法を用いてフローセルで測定した水
の吸光度の時間変化を、電源投入時から追跡した結果を
示す。縦軸は、電源投入時の吸光度からの差を示す。測
定に用いた6種の波長(1010〜1250nm)にお
いて、電源投入時から1時間程度経過すると時間変化は
小さくなることがわかる。波長によっては(たとえばI
 200 nm)、吸光度に対して殆ど時間変動がない
といえる。
一方、比較のために、第7図に通常の固定長セルを用い
てピーク高さ法で測定した比較例を示す。
時間変動が大きいため、縦軸のスケールを変えて表す。
電源役人時から1時間程度を過ぎても安定しない。
第6図と第7図を比較して明らかなように、時間安定性
はセル長変調法の方が10倍はど優れていることがわか
る。従って、セル長を変調させることにより、変調周波
数より低い周波数の光学的、電気的、機械的、熱的な変
化、すなわちいわゆるドリフトの影響も抑制・除去され
、自動補償されているのである。しかも、先に説明した
ように、ブランク補償の機構・操作を必要としない。こ
のように優れた時間安定性を実現できるので、セル長変
調法は、プロセス計測において大きな長所を有する。
(発明の効果) ブランク補償が不要である。
測定条件が大幅に悪くなっても影響を受けないので、保
守の必要性がかなり減少する。
変調によりドリフトの影響が抑制除去される。
従って、プロセス計測に適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、入射光の試料における吸収を示す図である。 第2図は、入射光の試料の表面と裏面での反射を示す図
である。 第3図は、入射光のセル窓材での反射を示す図である。 第4図は、セル長変調法測定装置の図である。 第5図は、可変長セルの図である。 第6図は、セル長変調法を用いて測定した吸光度の時間
依存性のグラフである。 第7図は、従来の固定長セルを用いて測定した吸光度の
時間依存性のグラフである。 3・・・可変長セル、4・・・検知器、7・・・変調駆
動部、。 It、12・・・窓材。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)光源側窓または光検知器側窓のいずれか一方の位
    置が固定され、他方の窓が光軸方向に2つの位置に移動
    し両窓間のセル長をb_1とb_2に変化できるサンプ
    ルセルを用い、 ある波長の光がサンプルセルに入射したときのセル長が
    b_1とb_2の場合の透過光強度It_1、It_2
    を検知し、 ΔA=log(It_2/It_1) の式により差吸光度ΔAを求めることを特徴とする吸光
    度測定法。
  2. (2)請求項1に記載された吸光度測定法において、 上記の2つのセル長での透過光強度の検出をある時間間
    隔で繰り返し、差吸光度を求めることを特徴とする吸光
    度測定法。
JP1658489A 1989-01-25 1989-01-25 吸光度測定法 Pending JPH02196946A (ja)

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